プレイセラピー基礎講座シリーズⅣ

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日本プレイセラピー協会主催
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プレイセラピー基礎講座シリーズⅣ
子ども中心プレイセラピーの実践
日本プレイセラピー協会の基礎講座は、プレイセラピーを現在学んでいる方、すでに実践されている
専門家の方々が、さらにプレイセラピーの知識や技術を研鑽できるような機会を提供することを目的と
しています。これまでに、子どもの問題に応じて遊びを処方するプリスクリプティブプレイセラピー
( prescriptive play therapy) の 考 え 方 や 技 法 の 組 み 立 て 方 、 フ ィ リ ア ル セ ラ ピ ー の 一 つ で あ る CPRT、
さらに子ども中心プレイセラピー(CCPT)の基礎理論と技法について、基礎的な講義と少人数での
ロールプレイなどの演習によって体験的に学んできました。
第4回目の今回は、アックスラインの流れを汲む、ランドレス博士のもとで子ども中心プレイセラピ
ーの訓練を受け、現在アメリカで、プレイセラピストとしてご活躍中の、ファリス小川裕美 子先生 をお
招きし、前回に続き、子ども中心プレイセラピーの基礎理論のさらなる実践について学びます。子ども
中心プレイセラピーの理論・スキルを臨床現場においてどのように適用するのか、プレイセラピー過程
についての理解、プレイセラピストが出会う様々な問題、グループプレイセラピー、親とのかかわりな
どについて、講義とロールプレイなどの体験演習によって学びます。前回の基礎講座に不参加の方も、
CCPT理論の大事なポイントのおさらいを行いますので、今回だけでも十分ご参加いただけます。
CCPTとは
CCPT(Child-Centered Play Therapy:子 ども中 心 プレイセラピー)は、カールロジャースの生 徒 、そしてそ
の後 同 僚 となったアク スライ ンが、19 40 年 代 に パーソ ンセンタード 理 論 を子 ども のセラピーに適 用 することに
よって生 まれた、臨 床 家 の中 でも最 も馴 染 みのある人 間 学 的 (Humanistic)プレイセラピー理 論 の一 つです。こ
の理 論 の焦 点 は、子 どもの潜 在 能 力 と自 己 治 癒 能 力 を最 大 限 に引 き出 せるような環 境 と人 間 関 係 を形 成 し
ていくことにあります。そしてまた「遊 びは子 どもの言 語 、おもちゃは子 どもの言 葉 」という表 現 が端 的 に示 唆 す
るように、遊 びを通 して子 どもが自 分 の考 えや気 持 ち、体 験 や希 望 を表 現 できる場 を提 供 します。 一 方 でCC
PTは「非 指 示 的 療 法 」の代 表 的 アプローチという位 置 づけから、子 どもと単 に遊 ぶことが治 療 につながるとい
う誤 解 が多 くもたれる理 論 でもあ りますが、この理 論 に基 づいたスキル(感 情 の反 映 、トラッキング、制 限 設 定 、
遊 びの意 味 に触 れる/遊 びの理 解 を促 す応 答 ( enlarging the meaning) など)や、遊 びのテーマ、プレイセラ
ピー過 程 の検 討 、プレイセラピー用 のおもちゃの選 定 など、実 際 にCCPTを行 う上 で必 要 な知 識 、スキルの有
無 は、 セラ ピーの 効 果 に大 きな影 響 をあたえ ます。 現 在 注 目 を浴 びてい る親 トレ ーニング の一 つであ る、
Child-Parent Relationship Training (CPRT)は、CCPTのスキル、理 論 を親 と共 有 することを目 的 としている
た め、 その知 識 、経 験 無 しで行 う ことは不 可 能 です。CCPTの効 果 についての研 究 は今 までに 多 くなされて
おり、様 々な問 題 、そして様 々な対 象 者 に対 して効 果 があることが実 証 されているアプローチです。
また、遊 びを通 した子 どもの表 現 を重 視 するプレイ セラピーであ れば、ほとんどの理 論 アプローチにとっ て、
基 本 的 かつ重 要 な考 え方 やスキルを、CCPT から学 ぶことができます。
日程
2011 年 3 月 26 日 ( 土 曜 日 )・ 27 日 ( 日 曜 日 ) 両 日 と も に 10 時 か ら 5 時
内容
1. CCPT ス キ ル の 復 習
2. CCPT の 過 程 ( 初 回 か ら 終 結 ま で )
3. プ レ イ セ ラ ピ ー に お け る 遊 び の テ ー マ に つ い て
4. プ レ イ セ ラ ピ ス ト が セ ラ ピ ー 中 に 直 面 す る 典 型 的 な 問 題
5. 親 面 接
6. グ ル ー プ プ レ イ セ ラ ピ ー
7. プ レ イ セ ラ ピ ス ト
8. プ レ イ セ ラ ピ ー ス ー パ ー ビ ジ ョ ン
9. プ レ イ セ ラ ピ ー に 於 け る 倫 理 的 問 題
10. CCPT の リ サ ー チ
*講義では実際のセッションのテープもお見せするので、守秘義務が守られる方の参加を義務としま
す。
会
場
東京都内会場
参加費
20、000 円
対
心 理 ・教 育 ・保 育 ・医 療 ・看 護 ・福 祉 の大 学 院 在 学 以 上 、
象
定員
30 名
または、プレイセラピー実 施 経 験 のある方 。
*この講 座 は、入 門 的 な基 礎 知 識 があ る方 のた めの応 用 的 な理 論 を紹 介 する講 座 です。ご参 加 の皆 さんの
経 験 や知 識 にばらつきがあることを少 しでも 解 消 し、皆 さんの学 びがより深 まるために、以 下 の課 題 図 書 を講
座 の日 までにお読 みいただくことを課 題 といたします。
課題図書:
1) Garry L. Landreth 著 「Play therapy : the art of the relationship」Brunner-Routledge
(日 本 語 訳 ゲリー L. ランドレス著 「プレイセラピー:関 係 性 の営 み」日 本 評 論 社 )
推薦図書:
1) Axline, V. (1964). Play Therapy. New York: Ballantine Books.
2) Axline, V. (1964). Debs In search of self. New York: Ballantine Books
3) Girodano, M., Landreth, G., & Jones, L. (2005). A practical handbook for building the play therapy
relationship. New York: Jason Aronson.
4) Schaefer, C. E. (Ed.). (2003). Foundation of play therapy. New Jersey. John Wiley & Sons
講師紹介
◆◆◆
ファリス小川裕美子先生
日 本 で 心 理 学 科 修 士 課 程 を 終 了 後 、都 内 の 教 育 相 談 所 に て 教 育 相 談 員 と し て 勤 務 。 ま た 関 東 中
央病院の神経精神科にて研修を行う。その後、プレイセラピーについて勉強をするため渡米。
全 米 一 の プ レ イ セ ラ ピ ー プ ロ グ ラ ム の あ る University of North Texas に て 、 子 ど も 中 心 プ レ
イ セ ラ ピ ー の 大 家 で あ る Dr. Garry Landreth の も と で 学 び 博 士 課 程 を 終 了 す る .
その後、大学で講師をする一方、公立小学校、個人クリニックで子どもを対象にカウンセリン
グ を 行 う 。ま た ダ ラ ス 日 本 語 補 習 校 の ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー も 勤 め る 。そ の 他 、2001 年 ア メ リ
カ 同 時 テ ロ 多 発 事 件 、2005 年 の ハ リ ケ ー ン カ ト リ ー ナ の 被 災 児 へ の 支 援 に も あ た る 。現 在 は カ
リフォルニア州サンディエゴにて子どもとその家族のカウンセリングを行う一方で、専門家の
養 成 に も 力 を 入 れ て い る 。 近 年 里 子 里 親 支 援 に も 参 加 。 University of California San Diego,
Extension Program プ レ イ セ ラ ピ ー コ ー ス 講 師 。 臨 床 心 理 士 、 LPCS (Licensed Professional
Counselor Supervisor),
RPT-S (Registered Play
Therapist Supervisor), MFTI( Marriage
& Family Therapist Intern)
【お申 し込 み・お問 い合 わせ】
*日 本 プレイセラピー協 会 ホームページからのお申 し込 み、お問 い合 わせとなります。
協 会 ホームページ:http://www.ja4pt.org/
メール( play_therapy@nifty.com ) 、または、メールをお持 ちでない方 は 、F AX042 −759− 6199 (青 山 学 院 大 学 学
生 相 談 センター内 日 本 プレイセラピー協 会 事 務 局 )でも、以 下 の項 目 をご記 入 いただけましたら、お申 込 みをお受 けでき
ます。(必 要 記 入 事 項 :お名 前 、ふりがな、性 別 、連 絡 先 住 所 、電 話 、FAX、メールアドレス、所 属 、職 種 、心 理 臨 床 経 験
年 数 、プ レイセラピー臨 床 経 験 年 数 、卒 業 大 学 院 名 と専 攻 、お 申 し 込 みプログラム 名 、研 修 証 明 書 発 行 の 希 望 の旨 、
臨 床 心 理 士 の方 は臨 床 心 理 士 番 号 、当 研 修 会 をお知 りになったきっかけについて)
*お申 し込 み内 容 送 付 後 、こちらから参 加 費 振 り込 み口 座 をお知 らせいたしますので、追 ってご入 金 をお願 いいたします。
ご入 金 をもって正 式 受 付 となりますので、正 式 受 理 書 類 をお送 りいたします。
*ご入 力 のメールアドレスにお間 違 いがありますと、こちらからのご連 絡 ができなくなりますので、ご注 意 ください。
*お 申 し 込 み後 、事 務 局 よ り振 込 口 座 のお 知 らせ、入 金 後 の正 式 受 理 通 知 などが、しばら くお 待 ちいた だいても 、お 手
元 に届 かない場 合 には、通 信 障 害 や郵 送 事 故 の 可 能 性 がございますので、お手 数 ですが、事 務 局 までお 問 い合 わせく
ださいますよう、よろしくお願 いいたします。
*ご入 金 後 のキャンセル、返 金 はいたしかねます。ご了 承 ください。
締 め切 り:2011年 2月 25日 (金 ) 先 着 にて受 付 (定 員 になり次 第 、締 切 日 前 でも締 め切 りとさせていただきますので、
予 めご了 承 ください。定 員 空 き状 況 はホームページにてご確 認 いただけます。)
【研 修 証 明 書 発 行 】
*本 講 座 は 、米 国 プレイセラピー協 会 におい て認 定 さ れた講 師 による、認 定 証 明 書 発 行 対 象 のプログラムとなっていま
す。(APT approved provider:08−225)
ご希 望 の方 には、米 国 プレイセラピー協 会 の研 修 証 明 書 を発 行 することができます。認 定 プレイセラピストの資 格 を取
得 する際 に必 要 研 修 時 間 として認 められます。発 行 手 数 料 は 3000 円 です。申 込 時 に、要 ・不 要 を記 入 し、要 の方 は
お振 込 み金 額 合 計 に 3000 円 をご加 算 ください。
*臨 床 心 理 士 ポイント申 請 予 定 です。
主 催 : 日 本 プ レ イ セ ラ ピ ー 協 会 http://www.ja4pt.org
共催:ドクター大野木サイコセラピー・カウンセリングクリニック
代表:湯野貴子(ファミリーメンタルクリニックまつたに)
事務局長:葛生聡(青山学院大学)
理 事 : 大 野 木 嗣 子 ( P s y. D. 、 ド ク タ ー 大 野 木 サ イ コ セ ラ ピ ー ・ カ ウ ン セ リ ン グ ク リ ニ ッ ク )