ニュースレター Vol.1 – No.3 2012年9月25日 www.global-kyoiku-ken.jp ニュース (1) 学校に本物のグローバル教育を導入する “地球村塾”(ちきゅうそんじゅく)運動開始 (2) 11月24日生徒対象<地球村>公開授業 (1) “心に地球儀”運動を、“ 地球村塾” と命名: 渥美育子が講 演や対談、勉強会を通して提唱してきたグローバル教育の 原点である“心に地球儀”運動は、約10名の核になる人た ちの熱意で、“地球村塾”( ちきゅうそんじゅく)運動として出 発します。新建新聞社主の伊澤和馬氏が新しい支援者と して加わってくださっていますが、全員個人としてのコミット であることが特徴です。 名付け親は役員の一人、田中孝明氏(東芝顧問) 。数年ま えに<地球村への10のステップ>を体験した人が「江戸時 代に吉田松陰が明治維新の志士たちを教育した松下村塾 を思い起こした。幼い子どもたちがグローバル競争の中で 生きざるを得ない状況は胸に迫るが、<地球村への 10の ステップ>はこれからの日本に必要な教育だとおもう」と 感想を書いて下さったことがあります。<地球村>と いうグローバル教育プログラムと松下村塾がこんなふうに 時代の精神を共有していることを、この新しい名称が示唆 していると言えるかも知れません。 10人の創立志士(新たに参加したい人、歓迎です。) ●渥美育子 (2) 「日本におけるグローバル人材育成の現状」三者大型対談 “グローバルBIZジャーナル”(新建新聞社)10月5日号に 掲載 ▼大竹美喜氏(アフラック最高顧問、グローバルビジネス 学会会長)+ ▼鈴木寛氏(参議院議員、元文部科学省副 大臣)+ ▼渥美育子(一般社団法人グローバル教育研究 所理事長、(株)グローバル教育社長)の対談が、“ グロー バルBIZジャーナル”の4ページにわたって掲載された。 (連絡先:〒160−0015 東京都新宿区大京町31東苑ビル4F,新 建新聞社京本社、山本佳典宛、 yamamoto@shinkenpress.co.jp,,080 -8821-0056) (3) 11月24日(土) に生徒対象<地球村への10 のステップ> 公開授業を計画: 8月23日の都立高校副校長先生対象の渥美による講演会 に参加された160名のうち14 名からつぎのようなフィード バックが寄せられました。 「グローバル教育を国際理解教育の延長だと考えていた。 全く違うことがわかってショックを受けた。」 「グローバル教育に大変興味がある。もっと学びたい」 「<地球村への10のステップ>の情報を送ってほしい」 ●飯田汎 ●伊澤和馬(川辺秀美) ●北里光司郎 講演会主催者であった教育庁指導部と話し合いをした結 果、私立にも呼びかけて次のように<地球村>公開授業 を行うことにします。 ●粂田昌邦 ●田中孝明 ●日時: 2012年11月24 日( 土) 10:00~17:00 ●坪田幹人 ●場所: 中村学園新校舎LADY ●藤原吉恒 ●堀越勝(西田芳克、風早謙一郎) ●<地球村への10のステップ>公開授業、 ∼無料∼ ●対象: 中学3年、高校1年中心 ●安井茂 詳細は10月中旬までにウェブに掲載します。ご支援ください。 (括弧内は同じグループの方) 第4回勉強会のお知らせ 【講師】田中孝明氏( 東芝顧問、早稲田大学ビジネススクール講師) 【テーマ】日本企業は中国でどう戦うか?∼事業戦略の見直し ∼ 【日時】11 月9日( 金) 13:00 ∼16:00 ▼共産党大会で新しいリーダーが出そろう翌日です。 場所: グローバル教育研究所(メトロ日比谷線広尾駅麻布方面出口、外苑西通りを右へ1分、ジョナサン手前) 費用: 会員無料、非会員¥1,500 (年会費1万円で会員になれます) 申込み:先着15名まで <info@global-kyoiku-ken.jp にお申し込みください> 一般社団法人グローバル教育研究所 www.global-kyoiku-ken.jp 〒106-0047 東京都港区南麻布5-10-37 ESQ広尾4F info@global-kyoiku-ken.jp ©Global-Kyoiku 2012 All Rights Reserved. 第3回勉強会(2012年9月5日)要旨 グローバル時代の仕事の流儀;SHIEN学の確立 静岡大学大学院教授 舘岡康雄 I. 世の中が大きく変わってきている IT の革新的発達、輸送技術などの発展に伴い、エージェント間の繋がりが飛躍的に 高まり、誰も事前に全ての関係性を知っているモノがいなくなった。誰のどの活動が他 の人、他の組織、他の国、他の市場などにどのように変化を与えるかはもはや予測不 能である。現象の不確実性と複雑性の時代に入った。 II. リザルトパラダイムからプロセスパラダイムへ このような変化の中で、結果を担保するために計画を立て、それを粛々と実施してい く遣り方が成立しにくくなっている。計画を折角立ててもその前提がころころ変わり、 こうすれば、こうならない時代が来ている。その場合、動態的な対象に自らも参加し、 そのプロセスを高めることを始める必要がでてきた。結果を重視するパラダイムが破 綻し、プロセスパラダイムの時代に入ってきている。 III. プロセスパラダイムに適合的な行動様式はSHIEN原理 動いているものを動いているままに、自らも動きながら扱う(プロセスパラダイム)場合、 お互いを切り離して関係性を定義して分業し、成果を要素還元的に出すやり方は通 じない。従来、重なりのなかったところに重なりを創って「してもらう・してあげる」ことを 交換する(SHIEN 原理)を提唱する。「させる・させられる」世界観からの脱却。 IV. 支援と管理の本質 www.global-kyoiku-ken.jp 管 理 支 援 自分のことを知らせて( 計画) 相手のことを知って、 相手を変えることによって、 自分を変えることによって、 自分の意図をはたす。 相手の意図をはたす。 被行為者 一般社団法人グローバル教育研究所 管理と支援の本質的な違い 行為者 支援と管理は何をしているのだろうか。図に示す ように管理者は被管理者に自分を知らせて相手 (部下)をかわらせることによって自分の意図を果 たす。支援者は、相手のことをまず知って、自分 を変えることによって相手の意図を果たす。管理 は自分から出発して相手を変える行動様式であ るが、支援は相手から出発して自分を変える180 度対照的な行動様式である。 相手のことを知らされて(計画)自分のことを知って貰って 自分を変わらせることによって 相手に変わって貰い 相手の意図をはたさせられる。自分の意図がはたされる。 本質的な違いとは: 管理は自分から出発して相手を変える行動様式 支援は相手から出発して自分を変える行動様式 Co py rig h t Y. Ta teo ka 20 0 0 〒106-0047 東京都港区南麻布5-10-37 ESQ広尾4F info@global-kyoiku-ken.jp ©Global-Kyoiku 2012 All Rights Reserved. V. してもらう能力 支援を得るにはどうしたらよいだろうか。支援をする のは、自分の意思決定問題だが、支援を得られる かどうかは相手の意志決定問題である。従って、支 援を得られるかどうかの方が難しい。支援を得られ るには、自らの、自組織の、自国の「してもらう能力」 を高めるしかない。 「してもらう能力」とは… 自分が相手に何かをさせたり、自分で何かを したりする能力では なく、 自分が、相手から何かをしてもらえる能力 のことである。 すなわち、支援を得られる能力である。 VI. SHIENマネジメントとは 出 典:舘岡康 雄, 「パラタ ゙イ ムシ フ トと支 援マ ネ シ ゙メ ント」,『日本 経営 診断学 会論集 』 ,V ol.5 ,p p.6 9 -8 0,2 0 05 . C o p y r ig h t Y.T ate o k a 2 0 0 8 このしてもらう能力を互いに高めるように相手をあるい は自分をすることがSHIEN マネジメントである。21世紀には個人も組織も国家もこの マネジメントが主流になっていくだろう。 VII. SHIEN学とは SHEIN 学とは、SHIEN 原理をベースとし、日常生活から経済・ 政治・国際関係まで敷 衍できるようにする理論と実践のことである。 質疑応答 ① A社の復活劇は、普通のマネジメントに戻っただけではないのか? 確かにそういう面もある。但し、大企業病から自ら(内在的)の力で、変われた経 験の力は大きいものがある。汎用可能なものを掴んでいる。また、V-fast などは、 明らかに相手を支援しながら問題を解く21世紀的かつ日本的な方法である。 ② 「してもらう能力」について興味を持ったが、具体的にどのように身につけるのか? 2時間という短い時間ではそこまでは到達できない。一度呼んで頂きたい。具体 的に身につけるワークショップを体験していただくのが一番である。 その他活発な質疑応答が交換された。改めて地球的視点から世の中の動きを捉え なおし、一刻も早くグローバルな視点からの問題解決手法の確立、グローバルリーダ の育成が求められていることを全員で確認し合った。 一般社団法人グローバル教育研究所 www.global-kyoiku-ken.jp 〒106-0047 東京都港区南麻布5-10-37 ESQ広尾4F info@global-kyoiku-ken.jp ©Global-Kyoiku 2012 All Rights Reserved. グローバル時代の宗教文化 寄稿 坪田 幹人 (1) 宗教と文化 “文化”という言葉は狭義ではハイカルチャー即ち学術/芸術等知識領域の活動を言い ますが、広義では地域/民族などに特有の価値観/行動特性/コミュニケーションスタイルや 習慣の事を言い、今回は広義の意味で考えます。 “宗教”は日本では狭義に信仰活動と捉えられ勝ちですが、正月等の社会習慣/結婚式 や七五三などの人生儀礼/欧米の憲法に見られる様に人間の作ったルール等の権威付 け等その役割は広大です。 “文化”と“宗教”を両方広義で捉えた場合には概ね宗教= 文化と言って良いほどの関係が有ります。 日本人は自分は無宗教であると考える人も多いのですが、それは信仰生活をしていな いと言う意味であり、例えばカレンダーを見た場合、そもそも今年が2012年である事はキリ スト教に、ひな祭り子供の日 / /月見等は道教に、春分の日は紀元節/勤労感謝の日は新 嘗祭であり神道に由来します。宗教色を抜くと日本の祝日は殆ど無くなります。 (2) イデオロギーから宗教へ ソビエト連邦の崩壊により、物の所有形態に関するイデオロギー由来の対立構造は無く なり、宗教や民族の多様性由来の対立が増えています。現在進行中のEUの財政危機も 大枠で捉えれば、財政状況が良いドイツを初めとする北欧系キリスト教・新教国と、南欧 系旧教国の南北対立となっています。新教国はアメリカ・イギリスを含め概ね高所得の先 進国に属し、勤勉でルールを守る国民性が有り、近代国家運営上あるいは経済活動とし ては長所を備えているといえます。逆に、近代国家や近代的な経済はこれらの国から始 まったのであり、近代・現代の本家といえます。 (3) 宗教と経済 近代・現代の本家であるキリスト教・新教国と、以外の国々例えばイタリアや中国との差 は何なのでしょうか。高層ビルや自動車やコンピュータはイタリアや中国にも有ります。無 いのは当然に、キリスト教・新教の考えプロテスタンティズムと呼ばれる考えです。 プロテスタントの人は(全部では無いのですが)、職業を天命と捉え職業に邁進/熟達す る事により他人に貢献出来、それが信仰上では隣人愛の実現になると考えているのです。 言わば天命としての職業を修道士の修行の様な真摯さで行い、修行ですので禁欲的で あり余ったお金(利益)は贅沢三昧に使うのでは無く、蓄積/再投資を行うのです。 また、これらの考え方や行動は個人の神との真摯な対話によって生み出されたものであ り、これらの人は当然に個人主義です。従って、プロテスタンティズムは一つの精神です が他者から見れば、天職精神(ベルーフと呼ばれます。)、禁欲/貯蓄志向、個人主義等と 見る事ができます。これらの精神に裏付けられて、アメリカ・イギリスを含め北欧系キリスト 教・新教国は経済でも科学技術や学問でも世界をリードしているのです。 (4) 現代日本人と宗教 現在の日本人はどの様な考えを持っているのでしょうか。宗教心は無く、合理性だけで考 えていると思う人も多いでしょう。しかし、例は良くないですが葬送の折、何故亡骸を拝む のでしょうか。合理的に考えれば亡骸は不潔な病原菌の塊とも言えます。殆どの日本人 は明確に宗教的な価値観を持っていますがそれが自覚されていない事が課題だと思い ます。無意識なので、活用する事もできないのです。 ©Mikito Tsubota 2012 All Rights Reserved 【会員募集】日本が国際競争力をとりもどせるかどうかは後1∼2年の猶予。学校教育を変え、本物の グローバル人材を育てるために、会員になって私達の活動に加わってください。 www.global-kyoiku-ken.jp 一般社団法人グローバル教育研究所 www.global-kyoiku-ken.jp 〒106-0047 東京都港区南麻布5-10-37 ESQ広尾4F info@global-kyoiku-ken.jp ©Global-Kyoiku 2012 All Rights Reserved.
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