オートリゾート・ネットワーク№06/2004.8 №6 2004 年 7 月 16 日 発行 (社)北海道オートリゾートネットワーク協会 〒001-0011 札幌市北区北 11 条西 2 丁目セントラル札幌北ビル ℡011-716-7661・FAX011-716-7669 URL http://www.auto-rzt.or.jp E-mail auto-rzt@auto-net.or.jp 編集協力 ARSC(オートリゾート・サポーターズ・クラブ) キャンプ場を 100 倍楽しむ方法 ① 花のあるまちづくりと オートリゾート プログラムとして展開可能です。ハーブは生育も早いの で、キャンプ場利用者がキャンプ場のハーブを使ってハ ーブ料理づくりやハーブ料理コンテストなどとしても楽 しむこともできるのではないでしょうか。 宮 武 清 志* 地 ■ガーデニング&フラワーツーリズム ガーデニングブームと言われて久しいですが、ホーム センターでも次第にガーデニング用品の売り場面積が広 がる一方、キャンプ用品は片隅に追いやられているのが 現状ではないでしょうか。 こうした傾向を反映して、観光面でも フラワーツー リズム といわれる新しい観光スタイルが注目され、5 月には高橋北海道知事が、 「北海道フラワーツーリズム宣 言」を行うなど、日常の余暇生活や観光両面で花のある まちづくりや花をテーマとした観光が注目されています。 ■アウトドア・クッキング&ダッチオーブン テントや様々なキャンプ用品の売り上げが減少を続け る中、ダッチオーブンの売り上げは好調のようです。従 来はバーベキュー(北海道ではジンギスカン)が主流で したが、アウトドア・クッキングを楽しむキャンパーを よく見かけるようになりました。中でも万能鍋といわれ るダッチオーブンを使うスタイルが人気を集めています。 ■オートキャンプ場にハーブガーデンを ガーデニングとダッチオーブンに共通するもの?それ はハーブではないでしょうか。ハーブを使うことでメニ ューの幅が広がることに加え、おしゃれ感もあり、今後 も愛好家は増加していくものと推測されます。 オートキャンプ場はややもすると「人工的だ」とも言 われがちですが、これからは地域の特徴をスパイスとし て、地域の薫りのするオートリゾートづくりが求められ ます。そのようなオートキャンプ場のスパイスとして、 キャンプ場内の片隅にハーブガーデンを地域住民やキャ ンプ場利用者と一緒に整備してみてはいかがでしょうか。 ハーブガーデンづくりには、地域のガーデニング愛好 家やキャンプ場利用者も参加でき、ハーブガーデンづく り教室として仕立てれば、キャンプ場のプログラムとし ても活用できると思います。ハーブガーデンはキャンプ 場に彩りを添えるばかりではなく、ハーブを使ったクッ キングスクールやハーブティー教室などもキャンプ場の *みやたけきよし:(社)北海道オートリゾートネットワーク協会事務局長 - 1 域 ガーデン づくり 住 ハーブ教室 民 キャンプ場 ガーデン づくり 交流 ハーブガーデン 利 用 野外料理で 者 の活用 ハーブをテーマにしたキャンプ場づくりのイメージ ■毎年何かが新しいキャンプ場づくりを 最初は、センターハウスの隣地に1坪程度のスペース を確保して、スタッフが暇を見て栽培できる程度のミニ ハーブガーデンをつくってみてはどうでしょうか。地域 の方々やキャンパーが少しでも興味を示してくれればし めたもの。季節毎や年毎に広くしたり、他の場所につく ったりしていくうちに花いっぱいのキャンプ場ができあ がる。しかも、その花や葉を食べることができます。ま さに一石二鳥ではないでしょうか。 キャンプ場経営に限らず観光事業にとってリピーター の確保は最も重要なテーマです。そのためには去年と違 う何か(Something New)を提供し、それを楽しみにまた 来年来ることに繋げていくことが大切です。もちろん変 わらないものも必要です。例えばキャンプ場スタッフの 笑顔やホスピタリティは変わって欲しくはありません。 ■おわりに キャンプ場利用者のキャンプ経験の増加やキャンプ場 数の増加により、キャンプ場市場は買い手市場へと移行 しています。オートキャンプ場というハードだけで利用 者が押し寄せる時代はすでに終わりました。何度も訪れ たくなる魅力と競争力のあるキャンプ場というものは、 まさにキャンプ場やその回りの自然環境や地域社会環境 の総合力によって培われるものだと考えます。そのため には地域のことを良く知り、同時に利用者のニーズもよ く知っているキャンプ場スタッフがそれぞれの オート リゾート像 を描き、それに向かって邁進していくこと が大切ではないでしょうか。 - オートリゾート・ネットワーク№06/2004.8 オートリゾートモデル事業∼4件に助成 オートキャンプ場運営を取り巻く環境は厳しいものが あります。本協会では今後利用者の多様なニーズに対応 できるよう、地域とオートキャンプ場が一体となった多 様で個性的なオートリゾートづくりが必要であると考え ています。 そのため平成 16 年度より地域の個性を最大限活かし た 次世代オートリゾートづくりのアイディア&実践大 募集 と銘打ち、以下に示すような視点から『オートリ ゾートモデル事業』を加盟キャンプ場から募集しました。 a.地域との連携(例:地域住民の利用や運営への参加 など)を促進するための事業 b.新たな利用者層(例:シニア層、学校、企業など) を発掘するための事業 c.平日利用を促進するための事業 d.その他、キャンプ場の利用促進に資する事業 その結果、7カ所のキャンプ場から応募いただき、 会長を審査委員長とする審査委員会で、そのうち以下 の4件に対して助成を行うことを決定しました。 ①青少年の野外活動支援事業(効果:a,b,c) まあぶオートキャンプ場(深川市) ②ポイントサービス事業(a) 函館オートキャンプ場(函館市) ③わかさぎ釣り体験宿泊事業(a,b) オートリゾート苫小牧(苫小牧市) ④環境にやさしい間伐材による巣箱の設置事業(a,b,c) ふうれん望湖台自然公園オートキャンプ場(風連町) インターネット予約システム研究会 本協会では、オートリゾートづくりやネットワークの メリットを最大限活かした利用促進を図っていくため、 本年度から具体的事業展開を前提とし、会員各位の参加 による各種研究会活動を始めています。 インターネット予約システム研究会はそうした研究 会の第1号として、平成 17 年度シーズンからのインタ ーネット予約の本稼働をめざして現在活動を行ってい ます。検討にあたっては、キャンプ場の参加が不可欠で あるため、各キャンプ場に参加の打診をした結果、現在 「まあぶオートキャンプ場」 、 「道立オホーツク公園オー トキャンプ場」の2キャンプ場が参加しています。 インターネットの急激な普及に伴い、これまで旅行代 理店頼みだった航空機やホテル等を個人が直接予約で きるようになってきました。キャンプ場の予約に関して も(社)日本オートキャンプ協会が(株)ジェイヤドの予 約システムを活用して予約業務を開始。全国的に数は少 ないものの、個別のキャンプ場でも独自に予約システム を構築している例が見られるなど、今後一層の普及が予 想されます。 以下に現在検討中の予約システムの概要について示 します。 ●導入のメリット ・24 時間予約可能となり、電話が繋がらないといった利 用者の予約時のストレス低減に繋がる。 ・予約電話の減少や予約情報管理の自動化により予約業 務が減少、他の管理業務への人的資源をシフトできる。 ・利用者データが蓄積され効果的マーケティングが可能 となる。など ●導入のスケジュール H16.06 第1回研究会開催 H16.09 第2回研究会開催 予約システム試作プログラム作成終了 H16.12 プログラムの検証終了。導入キャンプ場募集 H17.02 プログラム操作研修終了 H17.03 インターネット予約開始(導入キャンプ場) ※以降、順次導入希望キャンプ場から導入予定 ●参加会員 ・まあぶオートキャンプ場(深川市) ・道立オホーツク公園オートキャンプ場(網走市) ・ソリッドテクノロジー(株) ●検討の際の課題 ・キャンプ場の通信回線の増設や通信速度の向上対策 ・個人情報保護対策 ・連泊やサイト指定の可否等、キャンプ場予約に特有な 課題の解決 キャンプ場管理者 キャンプ場利用者 管理者用 利用者用 予約画面 予約画面 インターネット 予約データベース オートリゾートネットワーク協会 インターネット予約システムの概略イメージ オートリゾート・ネットワーク№06/2004.8 マーケットデータ 表1利用状況(238 カ所) 利用状況(238ヵ所) キャンプ場利用者数の全国の動向 00年 (社)日本オートキャンプ協会の調査によれば、わが 国のオートキャンプ人口は、1996 年の 1,580 万人をピー クに減少を続け、2002 年には 905 万人となっています。 そうした傾向を反映して、キャンプ場利用者数の減少が 続いています。表1は 2000 年から 2003 年までの4年間 に、全国で利用者数が対前年度増加したキャンプ場と減 少したキャンプ場の割合を示したもので、指数とあるの は両者の差を示したものです。 図1は北海道における 1993 年から 2003 年までの 11 年間の指数を示したものですが、全国と比較すると概し て北海道の方が大きく落ち込んでいるようです。しかし 2003 年度は北海道が逆に 20 ポイント向上し改善の兆し が見られます。 01年 18.3 23.2 49.1 9.4 -30.8 増 加 横ばい 減 少 不 明 指 数 02年 22.3 28.4 45.4 3.9 -23.1 03年 28.7 25.5 40.9 4.9 -12.2 12.2 21.8 64.7 1.3 -52.5 出展:H15 全道担当者会議での竹本氏の講演資料より 図1 オートリゾート加盟キャンプ場 業況判断指数値(DI)の推移 北海道における利用状況(DI 指数) 120.0 100.0 100.0 100.0 80.0 80.0 60.0 40.0 23.1 20.0 0.0 -20.0 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 00年 -10.3 01年 02年 -40.0 キャンプ場利用者増加のための糸口 -47.4 -60.0 -50.0 03年 -12.8 -40.9 -41.2 -62.8 -80.0 キャンプ場利用者数の減少傾向は変わりありませんが、 下げ止まりの兆しもみえます。特にこれから 50 歳代以上 の年間延べ泊数は若い世代の約2倍と高くなっており、 高齢化が急激に進むことが予想されることから、こうし た世代の取り込みが必要であると考えます。 また、キャンピングカー利用者の延べ泊数はテントキ ャンパーの3倍強となっており、高齢者と同様、キャン ピングカー利用者が利用しやすい環境づくりを行ってい くことが必要です。 表2 年代別キャンプ活動(全国平均) 年代別キャンプ活動 比 率 回 数 延べ泊数 1回当たり泊数 20代 6.4% 2.6回 3.5泊 1.3泊 30代 47.9 3.7 5.7 1.5 40代 36.7 4.1 6.7 1.6 50代 5.6 6.6 13.6 2.1 60代∼ 2.2 4.1 11.5 2.8 平均 4.2 6.7 1.6 表3 スタイル別キャンプキャンプ活動(全国平均) スタイル別キャンプ活動 テント(90%) 3.6回 キャンピングカー(6.6%)10.2 5.6泊 18.9 1.6泊 1.9 出展:H15 全道担当者会議での竹本氏の講演資料より ハーブノート(ハーブ入門) 空知管内妹背牛町ではハーブのあるまち づくりを進めていますが、その一環としてハ ーブ栽培やハーブの楽しみ方などがイラス ト入りでわかりやすく解説された『ハーブノ ート』が発行されました。 キャンプ場でのハーブガーデンづくりを 考える際の最初の入門書として参考にして はいかがでしょうか。 問い合わせ:妹背牛町農政部 ℡0164-32-2411 E-mail:noseig@town.moseushi.hokkaido.jp ▼妹背牛町が作成したハーブノート - 3 - オートリゾート・ネットワーク№06/2004.8 協 会 だより 2004 北海道キャンピングフェスティバルに出展 2004 年度最初の PR 事業として、4月3日(土)∼4(日)の2日間、 月寒グリーンドーム(札幌市)で開催された『2004 北海道キャンピン グカーフェスティバル』 (主催:北海道キャンピングカー販売店協会) に出展しました。本イベントでは北海道内で開催されるキャンピング カー展示会としては最大のもので、入場者数は2日間で 10,000 人(主 催者発表)に達しました。協会では加盟キャンプ場のパネル展示を中 心に、ガイドブック 2003 年版の配布を行いました。 オートリゾートネットワーク 今年の PR 活動 実績 この2∼3年は利用者数の逓減傾向が続いていることから、今年は出展 PR 活動の他に、新聞等への広告ならびにパ ブリシティに力をいれました。以下にこれまでの PR 活動(予定含む)について報告します。 月 日 4 月 3 日∼4 日 4 月 10 日・11 日 4月下旬 4下旬下旬 4 月 24 日 内 容 北海道キャンピングカーフェステ ィバル(札幌市)出展 PR アウトドア 2004(東京)出展 PR 公式ガイドブック(35,000 部) リーフレット(50,000 部)制作 全道道の駅、観光案内所等へのリー フレット(ダイジェスト版)配布 月 日 4 月 29 日 内 容 読売新聞特集広告(7 段)掲載 6 月下旬 6 月 26 日∼18 日 メディア旭川アウトドア特集広告(2P)掲載 道路情報3周年記念イベント出展 8 月上旬 読売新聞朝刊広告(7段)掲載 10 月 9 日∼10 日 新聞各紙に「ガイドブックプレゼン ト」パブリシティ(毎日新聞他に掲 載) 北海道フェア(東京)出展・PR 掲 家族で始めてのキャンプ 示 板 よ り 投稿者:かいたいや 【2004/08/25 (水)】 今年のお盆休み(8/14∼16)で、えりもの百人浜と更別のカントリーパークを利用させて頂きました。 2か所とも当日の予約にも関わらず、親切な対応でさらに百人浜へのアクセスの際は、夕方近くだったせいか「気を付けてお越し下 さい」と一言。更別では子供達の遊び道具を用意されているスタッフの方が子供相手にとても親切な対応、そして帰りの際には「ぜ ひ、また来て下さい」とスタッフ皆様の笑顔と・・・。今時のキャンプ場の設備・環境・対応のよさに感動致しました。 私自身も つい「ぜひまた来ます!」と一言・・・。 愛別も最高でしたよ∼ 投稿者:4児の父 【2004/08/22 (日) 】 家族で2泊3日で愛別きのこの里に行ってきました。夏休みが終わってしまったので、案の定、この土日でも客足はまばら。ほぼ貸 し切りに近い状態。釣り堀で釣れたニジマスを焼いてくれたり、今では禁止されているところが殆どのキャンプファイヤーをしてく れたり・・・。夕方のテント屋台、ナイトシアター・・・・どれをとっても満足でした。まるで家だけのために尽力をいただいた気 がして恐縮でしたが、お陰様で楽しい週末を過ごせました。 清里AC 投稿者:みどり 【2004/08/18 (水) 】 清里ACに行ってきました。設備が清潔に保たれていて快適でした。コテージには、冷蔵庫、電子レンジ、テレビま であってびっくりしました。2泊目、コテージにて。隣のコテージのデッキでは、10時近くまで大人数で大騒ぎ。 我が家は、管理人さんにお願いして注意していただきました。その他にも、管理人さんの応対はとても気持ち良く、 また利用したいと思ったキャンプ場でした。 今年は残念です 投稿者:キャンパーまっちゃん大阪 【2004/06/26 (土)】 毎年、北海道へオートキャンプを楽しんでいましたが、今年は家の事情で行くことが出来ません。特に、釧路湿原の 達古武では昨年お世話になったので、今年も是非行きたかったのですが。来年は絶対に行けるよう願っています。
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