農民と農地を守る農地法による農地強奪 三里塚は、再び

昨年10月、成田空港会社は成田空港
二期(B滑走路)の用地内農家である
市東孝雄さんの農地に対し、千葉地裁
に「明渡し」の提訴を行いました。
農地と耕作者を守る「農地法」によ
って農地の明け渡し=強制収用を迫
るという、前代未聞の出来事です。
市東さんは、「畑を作ることが実力
闘争です。畑が私の闘争現場です。
市東孝雄さん
そして、この先、もし私の畑に空港会社が手をかけてくるなら、私は実力阻止の闘いを
する」と決意を語っています。
農民と農地を守る農地法による農地強奪
市東さんの農地は、親子3代、百年にわたって開墾し耕作を続けてきた農地です。こ
こで丹精をこめて作られた無農薬の有機野菜は今も、産直運動を通して消費者に届けら
れています。この農地を政府・成田空港会社は「農業・農地より空港の方が大事」と、法
も無視して、力ずくで取り上げようとしているのです。
戦後民主主義(憲法)の申し子ともいうべき農地と農民を守る「農地法」(これには労
働者の生活と権利を守る「労働関連法」が対応しています)が、いま有名無実化される
かどうかの瀬戸際に立っています。
1960 年代の高度成長期以降、政府は一貫して農民切り捨て、農業破壊を続けてきまし
た。その結果、食料自給率の驚くべき低下(40%)など、日本農業は危機的な現実を迎え
ています。さらに「トヨタやキャノンなどの工業品を海外で売り、農産物は輸入する」
という世界を食い尽くすようなあり方は、労働者・農民を「貧困と格差」社会にたたき
こみ、深刻な事態を招いています。市場原理主義による農業破壊を許さず、労農の連帯
した力で農業・農民と農地を守り、生活・諸権利を守り抜きましょう。
三里塚は、再び農地死守をかけた決戦を闘います
三里塚闘争は、ふたたび「農地強奪」の攻防をめぐって、こうした日本のあり方、農
業問題、平和主義と戦後民主主義(憲法)を問う闘いに突入しようとしています。
2009年、三里塚闘争は農地強奪を阻む決戦に突入します。この闘いにすべての皆さん
が注目し、そして共に闘われんことを訴えます。
2009年1月
三里塚決戦勝利関西実行委員会
連絡先
〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋 599-11 ℡0799-72-5242
E メール kanjitsu_mail@yahoo.co.jp
ブログ http://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/ 「関実・三里塚」で検索できます。
成田空港・暫定滑走路北延伸の概略図
成田クリーンパーク
航空保安区域内に組み込まれた廃棄物処分場が閉
鎖・廃止された。処分場には猛毒ダイオキシンが埋
まっている。法の手続きに従えば廃止まで5~6年
かかるとされるが、北延伸の障害になるとされ、除
去処理を行っていない。近隣住民には騒音被害に加
え、飲料水への影響が懸念される。
市東さんの農地&天神峰現闘本部
市東さんの農地は、親子3代90年にわたって耕作を
続けてきた農地。誘導路は、これら農地と現闘本部に
よって「へ」の字に湾曲、滑走路との間に十分な距離が
確保できず、安全な往来のために信号機が設置されて
いる。新誘導路ができても、ジャンボ機などを飛ばす
ことができず、3万回/年といわれる増便もできない。
北延伸との闘いの最大の攻防点となっている。
農家の上空 40m飛行
02 年の暫定路開港以降、東峰地区農家の上空 40m飛
行が強行されている。爆音被害、排ガス、安全無視
は、人権じゅうりんの極致です。ただちに暫定路を
閉鎖せよ!
東峰の森
東峰地区の環境林として保存することを、政府・空港
会社は3回にわたって文
書約束しました。新誘導
路建設のために、これら
を反古にし東峰の森の伐
採を強行しました。
「市東さんの農地取り上げに反対する会」の案内
千葉県下を中心に「農地法による農地取り上げ」に反対し、住民・市民、議員、弁護士はじ
め各界の人々の集いとして会が作られました。皆さんもぜひご参加ください。
*年会費は、3000 円/年 郵便振替「00120-9-261685 市東さんの農地取り上げに反対する会」
*詳細は、会のホームページをご覧ください。http://www.shitou-nouchi.net/