算数科指導案 場所 指導者 1 単元名 かずのがくしゅう1 2 単元設定の理由 1 年生 1 名、4 年生 1 名、5 年生 2 名、6 年生 2 名、計 6 名の知的障がい学級である。自閉症と診断を受 けている児童が 3 名、弱視の児童やてんかんの発作を起こす児童がいる。たびたびパニックを起こし、授 業に集中することが難しい児童もいる。しかし、できそうだと思う課題に対しては熱心に取り組む児童が 多い。1 年生以外は昨年度から継続して受け持ち、学習が定着するよう繰り返し指導してきた。しかし、 数唱はできても数の概念を理解することができず、常に1から数えないと答えが出せない児童がほとんど である。また、微細運動も得意でないため、指を使って数えると混乱する児童、指がうまく使えない児童 もいる。 「いくつといくつ」 「10の補数」の学習が計算の基礎となることから、クラス全員で取り組むことにし た。4 年生以上の児童は、たし算ひき算はすでに学習しているが、 、数の合成・分解ができないため、半具 体物を使わないとできなかったり、毎回説明しないとできなかったりする。時間がたつとやり方を忘れて しまう児童の実態から考えて、4 年生以上は繰り返し学習となる本単元を設定した。 指導にあたっては、具体的な操作活動やゲームを取り入れて、遊びや実生活と算数を結び付け、数の概 念やたし算・ひき算を理解させていきたい。また、1 年生に配慮しながら、個別の課題を準備し、個の能 力を高めていきたい。それから、子どもたちの「~したい」という欲求をみたしながら、意欲的に取り組 ませるとともに、友達とのかかわりも大切にし、ペア学習や小集団での学習が協力してできるよう配慮し たい。 3 単元の目標 ○かずの合成・分解ができる。 (1 年) ○ひとけたの数の繰り上がり繰り下がりのたし算ひき算ができる。 (4・5・6年) 4 指導計画(総時数30時間 本時 21/30) (1) 10までの数字がわかる。個数をかぞえることができる。ひとけたのくり上がりくり下がりの ない加法減法ができる。 (5時間) (2) 数の大小がわかる。ひとけたのくり上がりのある加法ができる。 (5時間) (3) 10までの数の合成分解ができる。くり下がりの減法ができる。 (15時間 本時は 11/15) (4) 数を使ったゲームを楽しむことができる。加法・減法の習熟を図る。 (5 時間) 5 本時の目標 10の補数がわかる。 2 位数-1 位数(くり下がりあり・減加法)ができる。 6 児童の実態と本時の目標 学年 氏名 児童の実態 目標 A児 B児 C児 D児 E児 F児 数字を唱えることはできるが、多い少ないが分からない。 10の構成が具体物を数えることに 言葉による指示のみでは、何をやるのか理解できない。 よって分かる。 指の操作ができず、指で数えると間違えることが多かったが、片 10の補数が分かり、指を使ってく 手が5であるとして数えられるようになってきた。 り下がりの計算ができる. くり下がりのひき算ができるようになってきたが、定着はしてい 10の補数が分かり、くり下がりの ない。途中からめんどうがって、ミスが多くなる。 計算が正確にできる. 数字を書くのに時間がかかる。分ける・合わせるなどの意味は理 10の補数が分かり、ブロックを使 解しているが、同時にふたつの操作をすることが難しい。 って、くり下がりの計算ができる. 繰り返し練習することによって、くり下がりの計算ができるよう 10の補数が分かり、自信を持って になったが、指を使い、常に1から数えている。 くり下がりの計算ができる. たし算から、ひき算に変わるとパニックを起こす。くり下がりの 10の補数が分かり、くり下がりの 計算に取り組もうとしない。繰り上がりくりさがりがなければ、 計算のしかたが分かる。支援を受け 指をうまく使って計算することができる。 ながら、着席して学習できる。 7 指導過程 段階 つ か む 学習活動・内容 1 はじめのあいさつをする。 2 カード読みや指あそびをする。 3 本時の活動とめあてを知る。 ① 玉入れをする。 ② 10になる組み合わせをま とめる。 ③ 問題を解く はやくこたえられるようにし よう。 時間 10 分 ※本時のめあてがわかる。 (表情) 4、10 個のカラーボールを使って玉 30 入れをする。 (1)一人ずつ玉入れをする。 (2)結果をまとめる。 (3)気付いたことを発表する。 5、各自の課題に取り組む。 と く ま と め る A児 ・10 はい くつ とい くつ の練 習問 題 B・C・E 児 ・10-○の 計算問題 ・11~18 か ら1位数を ひく、くり 下がりのあ る計算問題 ・くり下が りありなし が混ざって いる計算問 題 D・F 児 ・10-○の 計算問題 ・11-○の 計算問題 ・12-○の 計算問題 ・・・・・ ・18-9 の 計算問題 6 今日の学習を振り返る。 7 おわりのあいさつをする。 ○指導上の留意点 ※評価 ○全員が席に着くまで待つ。F児が離席する場合 は、支援員が対応する。 ○指を使って計算する児童もいるので、ウォーミ ングアップを兼ねる。 「5のなかよしさん」の指遊 びをする。カード読みは、A児に数図カードを読 ませ、その他の児童には、空白のマスを見て後い くつで 10 になるか答えさせる。 ○児童が見通しを持てるようにする。 5 ○箱に入らなかった数を数えさせ、見えない箱の 中のボールの数を当てさせ確認する。 ○入らなかったボールを自分で拾わせる。その間 に他の児童は、入った数と入らなかった数を意識 できるようにする。 ○最大 6 通りのパターンが出るが、出なかった数 の組み合わせもボールを見せながら考えさせる。 ○黒板で、9通りの組み合わせを整理する。 ○片方が1増えるともう片方は1減ることに気付 かせる。 ○A児がつまずいている場合には支援員ボールを 見せながら支援する。 ○10-○の計算ができた段階で、くり下がりのひ き算のやり方を確認する。できた順から個別に対 応するが、同時に進められる場合には、小黒板の 前に集めて確認する。 ○課題別プリントを準備して、達成できたら次へ 進ませる。 ○F児がパニックを起こす前に個別に対応する。 また、起きてしまった場合には、支援員が対応す る。本人が希望する場合には、パソコン学習(ラ ンドセル 1 年生・算数・いくつといくつ)を活用 する。 ○活動が滞っている場合には、ブロックやおはじ きを操作させて考えさせる。 ※10 の補数がわかったか。(1 年)くり下がりの 計算ができたか。 (4~6 年) (観察・ プリント) ○プリント学習が途中でも、いったん終了させ全 体でふりかえる。 ○「10 のなかよしさん」として、指を折りながら 答えたり、数カードを見てすぐに答えたりできる ように励ます。 ○めあてが守れたか感想を聞く。 ○F児が離席している場合は着席をうながす。
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