輪島朝市組合で多言語対応指差し会話シートを導入 外国人旅行客の増加で英語・中国語版の指差し会話シート作成 輪島朝市組合では自主的に外国語セミナーも開催 石川県輪島市の人気観光名所のひとつに数 えられる「輪島朝市」。千葉県の「勝浦朝市」 、 岐阜県の「宮川朝市」とならんで日本三大朝市 にも数えられ、高い人気を集めている。平成 27 年は北陸新幹線の金沢駅開業や、朝の NHK 連続 テレビドラマの舞台となったことで観光客が 急増。中国、台湾、フランスなどからの外国人 旅行者も増えている。これまではアジア圏から の観光客が目立っていたが、最近は欧米からの 近年、外国人旅行者が急増している輪島朝市。 旅行者の割合も増えている。 外国人旅行者の増加に伴い、朝市の出店者か ら「外国人客と会話が成立せず困っている」 「外 国語の知識を学びたい」という声が上がり始め た。そこで、輪島朝市組合は、平成 27 年 5 月 から外国語セミナーの開催を実施。輪島市観光 協会の外国人カウンター業務を担当するスタ ッフが英語の講師となり、出店者たちに買物に 必要な基本的な英会話の講習を行うことにし 輪島朝市組合で主催する外国語セミナーの様子。 た。 セミナー実施後、朝市の現場では、片言の英 語を積極的に使ってコミュニケーションをと るような出店者も現れ始めたという。朝市に訪 れる外国人旅行者は中国人も多いそうだが、意 外と英語でコミュニケーションが取れること が多いようだ。 一方、輪島市観光協会では、外国人旅行者の 増加を見据えて多言語指差し会話シートを制 作。外国人旅行者対応で上記のような取組を見 せる輪島朝市をモデルケースとして、2015 年 輪島市観光協会が制作した「指差し会話シート」の 中国語版(一部) 。 12 月に多言語指差し会話シートを朝市組合員 全 270 人に配布した。 指差し会話シートは、A3 判の英語版と中国語版の2種類を用意。シートのデザインは地元出身 のデザイナーを採用し、輪島朝市のマスコットキャラクターも起用することで、輪島の空気感を より反映したデザインにしている。出店者に高齢者が多いことから文字を大きく、例文は短めに して日本語と外国語を併記している。また、 「味」 「値段」 「日持ち」などの関連ワードごとに色分 けを行うなど、わかりやすさ、使いやすさ、馴染みやすさを大切に作られている。 実際に指差し会話シートを使用してみると、出店者から「片言の英語と指差し会話シートを併 用することで、これまでよりも会話ができるようになった」との声も届いている。輪島市朝市組 合では、こういった外国人旅行者を意識した取組は初めてであるものの、 「これからも公衆 Wi-Fi の設置を行政に働きかけたり、店個々としても輪島市全体の英語表記についての研修会を行った り、クレジットカード取扱店を増やすなど、さらに外国人旅行者に便利な環境を整えたい」と意 欲を見せている。 (平成 27 年度作成) 輪島朝市で使用されている「指さし会話シート」の英語版。味に関するワードはピンク、日持ちに関するワ ードはグリーンというように、関連ワードごとに色分けされている。 問い合わせ先 問い合わせ先 :輪島市朝市組合 電話番号 :0768-22-7653 総務広報担当 メールアドレス :wajima@asaichi.info
© Copyright 2024 Paperzz