アジア造船技術フォーラム

2007年10月
アジア造船技術フォーラム
(Asian Shipbuilding Experts’ Forum for International Maritime Technical Initiative (ASEF)
近年、ECや国際海運団体等の主導により、船舶に係わる規制の見直しが相継いでいます。これらは、
国際海事機関(IMO)の条約改正や国際船級協会連合(IACS)の規則改正となって現れていますが、船
舶の設計・建造工程等に大きな影響を及ぼす内容も含まれています。
一方、これらの国際的な規制の検討に際して、船舶の建造技術の面からの知見が十分反映されている
とは言えません。実際、世界の新造船の9割近くを供給するアジア地域の造船産業の声はそのような場
では残念ながら現状では少数派に留まっております。これは、国際的な動向が十分に業界に伝わりそれ
がどのように業界へ影響するのか前もって適切に評価されていないこと、或いは造船産業からの積極的
かつ建設的な貢献が少ないことにも原因があると考えます。
世界の船腹量が急増する中、安全性確保や環境保全の規制強化を求める動きは、今後さらに強くなっ
ていくものと考えます。このような状況に対応するため、アジア地域の造船産業全体が、船舶に係わる
国際規制や基準の動向について、早い段階で察知し、より深い共通の理解を得ることが必要です。した
がって、今後検討プロセスにのせられる規制や基準のなかで、造船産業にとって大きな影響が予想され
るものに関しては、アジア地域の造船技術者が、意見交換等を通じて共通の認識を醸成すると共に、結
論として纏まった対応策や意見については、国際的に協調して発信していくことが必要となっていると
考えます。
このような活動を通じてのみ、船舶の建造技術に裏付けられた合理的な国際規制や基準が策定され、
真の海上の安全及び環境保護が実現可能なものとなり、造船産業全体の健全な発展に繋がるものと確信
いたします。
このため、アジア地域の造船技術者の上記活動を促進する目的のもと、アジア造船技術フォーラム
(ASEF)を設置し、第1回目のフォーラムを 2007 年 11 月に日本で開催することとしました。皆様の
積極的な参加を期待します。
主催者:(財)日本船舶技術研究協会(JSTRA)
[日本財団助成]
賛同者:日本造船工業会(SAJ)、韓国造船工業会 (KOSHIPA)、中国船舶工業行業協会 (CANSI)
第一回アジア造船技術フォーラムの概要
I 日程
-
2007 年 11 月 15 日 (木) ∼
16 日(金)
II 場所
-
船の科学館5階、
'マーメイドホール'、東京都品川区東八潮3−1
III 主催者
-
財団法人
日本船舶技術研究協会(JSTRA )[日本財団助成事業]
IV プログラム
1. 船舶に係わる主要な国際的な技術規制(GBS, Ship-recycling, Corrosion Prevention 等(別添)
参照)につき、テーマ毎に専門家(複数可)から論点を説明して貰い、参加者全員で議論する。
2. 今後のフォーラムのフレームワーク(当該フォーラムの運営、参加者の範囲等: 別添)の審議
3. 翌年の主催者の決定
参考:英/日同時通訳あり。
V 参加資格者
-
アジアの造船産業(造船業、舶用工業)及び研究機関に係る技術専門家。
-
なお、オブザーバーとして、政府、船級協会等の参加を妨げない。
VI 参加方法
-
添付の申込用紙に必要事項を記載し、2007 年 10 月 12 日までに本会に送付。
-
参加費用無料。
-
参加のための交通費、宿泊費は自己負担とする。
VII お問合せ:JSTRA 基準規格グループ国際戦略チームリーダ 小郷一郎
Eメイルアドレス:ogo@jstra.jp
日
第一回アジア造船技術フォーラムプログラム
(2007 年 10 月 5 日現在)
開催日:
2007 年 11 月 15 日(木曜日)及び 16 日(金曜日)
場所:
船の科学館5階 'マーメイドホール'
第一日目 11 月 15 日
(木)
(9:00-10:00 受付登録)
10:00
開会
財団法人
日本船舶技術研究協会
挨拶
挨拶)
(国土交通省殿
10:30
馬淵会長
基調演説 (日本造船工業会
北野技術委員会幹事殿)
課題: IMO におけるアジア造船産業のテクニカルイニシャティブ及び連携の必要性
(コーヒーブレイク)
11:00
フォーラム議題 - 1
1)
Goal Based Standards
Mr. Kimita Shibasaki, (Japan)
Shipbuilder's Association of Japan (SAJ)
(Manager, Structure Design Sector, Interior Design Dept.)
(Universal Shipbuilding Corp.)
Title: “Current Status and Future Development of GBS”
2)
Mr. ManSoo Kim, (R.O. Korea)
Technical Director/Hull Basic Design Team、
Deawoo Shipbuilding Marine Engineering Company
Title: “Issues on the Pilot Panel Meeting of the GBS Tier Ⅲ ”
3)
Mr.Jong-Kap Lee、(R.O. Korea)
Principal Research Engineer、MOERI、
Title: “
Development of GBS related industrial standards(GBS Tier V)
”
--全員で議論-13:00
14:30
(昼 食)
フォーラム議題 - 2
Ship Recycling
1) Mr. Toshiro Kotake , (Japan)
Senior Researcher,
Japan Ship Technology Research Association(JSTRA)
Title: Title: “Current Status and Future Development of Draft Ship Recycling
Convention”
2) Mr. Takeshi Naruse, (Japan)
Senior Researcher/Structure and Materials Department,
National Maritime Research Institute
Title: “Overview of the Draft Guidelines for the Development of the Inventory
of Hazardous Materials ”
3) Mr.In-gyu Lee, (R.O. Korea)
Principal Engineer/Basic Ship Design Team,
Deawoo Shipbuilding Marine Engineering Company
Title: “Current situation on Ship Recycling in Korea”
--全員で議論—
(コーヒーブレイク)
16:30
その他のテーマ
(中国発表者検討中)
Title: “Status and Feedback of the Application of CSR in China ”
17:30
終
了
17:30
レセプション
日本財団殿
第二日目 11 月 16 日
09:30
ご挨拶
(金)
フォーラム議題 - 3 Corrosion Prevention
1) Mr. Sang Soo Seo, (R.O. Korea)
General Manager/Anti Collosion Design-Hull Design Departme ,
Hyundai Heavy Industries Co.,ltd
Title: “ PSPC/WBT Guideline and it's Effect”
2) Mr. Jin Xiaohong, (China)
Professor,Deputy Chief Engineer,
Xiamen Branch of Luoyang Ship Material Research Institute
Title: “The introduction of China National Standards(GB) on Marine Coatings ”
3) Mr. Takanobu Murakami, (Japan)
Shipbuilder's Association of Japan (SAJ)
(Shin Kurushima Dockyard Co. LTD.,Manager Ship Planning Part, Ship Planning
Deprtment, Engineering Division)
Title: “Coating conditions in water ballast tank, void space and cargo oil tank of aged
ships and required performance standard of protective coatings for new
ships”
4) Mr. Shin Imai , (Japan)
Chief Researcher, Japan Ship Technology Research Association (JSTRA)
Title: “Corrosion prevention by anti-corrosion steel in cargo oil tanks ”
--全員で議論—
(コーヒーブレイク)
11:30
フォーラム議題 – 4アジア造船技術フォーラムのフレームワーク
12:00
閉
会
12:00
Farewell Lunch
アジア造船技術フォーラムのフレームワーク
I 目的
このフォーラムは、船舶に係わる国際的な技術規制に対し、造船産業に大きな影響を及ぼすと思
われる事項に関する参加者への問題点の周知、意見交換等を行い、アジア地域の造船技術者のより
深い理解を共有すると共に、国際的に意見の発信を行うことにより、海上の安全及び環境保護を推
進することを目的とする。
II フォーラムの開催
1
主催者は、少なくとも年1回フォーラムを開催し、運営する。
2
主催者は、フォーラムのコーディネーターを指名する。
3
テーマは、船舶に係わる国際的な技術規制の中から主催者が選定する。各テーマにつき、専門家
(複数可)から論点を説明して貰い、参加者全員で議論する。
4
各テーマで合意を得ることは強制ではないが、主催者が議論を要約した議事録を作成する。
5
翌年の主催者となる団体をその年のフォーラムで決議する。任期は原則1年とするが再任を妨げ
ない。
III フォーラムの参加者
アジアの造船産業(造船業、舶用工業)及び研究機関に係る技術専門家と団体を正メンバーとする。
なおオブザーバーとして、政府、船級協会等の参加を妨げない。
IV 予算と費用負担
フォーラムの運営経費は原則として主催者が負担又は調達する。会合への出席に関わる参加者の経費
はすべて参加者の自己負担とする。
V 将来課題
当該フォーラムの活動を通じて、将来的にIMOのコンサルタティブステータスを保有するNGO組
織の設立の可能性についても検討する。