アジア・太平洋YMCA同盟月報 NO.6 2012 年 7 月号 Monthly e‐Newsletter of the Asia and Pacific Alliance of YMCAs June 2012 Page‐ 1 ‐ 翻訳:永岡美咲(日本YMCA同盟) APAY ユース参画リーダーシップ開発委員より 私の「若い」目を通して Nattaphon Sakulvanaporn(タイ) デューサーを育成することです。 この記事を書いている私は、 ださい。テレビがつけられ、嫌気がさすくらいのたくさんの いつも必要だと感じてきたような自分の見方を表現でき る機会があって、私はラッキーだと思います。想像してく 23 歳のタイ人で、映画制作を行 情報を受け取るとしたら。そうしたら、きっとテレビを消して、 う学生で、クラシック・ギターの先 自分の生活に戻ろうとするでしょう。そして、ふり返って、 生でもあり、エンターテインメント こんなにも貢献したのだから、少しリラックスしたいのだと 業界で歌手としての経験もありま 気づくでしょう。そしてもう一度テレビをつける。それが、Y す。現実のコミュニティーで起こ MCAについて話を聞く機会となるかもしれません。 ることを映すというよりも、「ドラ マ」を制作する役割を強くもつメディア・プロデューサーで 「 ユ ー ス 参 画 と リ ー ダ ー シ ッ プ 開 発 委 員 会 ( Youth あります。私がYMCAにいることで、何がよいのかって? Participation and Leadership Development Committee: YPLD)」 私が私であることでは、皆さんに、バイアスなく世界をあり は、地球市民を育成しようとしています。27 か国の代表のユー のままに見ることの大切さを説得するのには十分ではな スが構成員です。ユース自身が、力を持って、自分たちの考え いということが、心の底からわかっています。 について声を上げてほしいと考えています。 上に書かれていることを読んで、皆さんはもしかしたら APAY e-News の今号より、ユース委員たちが、YMCA内部 ネガティブな印象を持ったかもしれません。私は、皆さん だけでなく、コミュニティーなど身の回りの社会問題に関する自 の目を引こうとしたのです。意図があろうとなかろうと、メ 分たちの考えを表明していきます。 ディアは常にこのようなやり方をするのです。お互いにコ ミュニケーションの過程の反対側にいる私たちは、それに 気づくよう十分に意識をしていなければなりません。 総主事デスクより・・・ユース・エンパワーメント メディアはドラマを作る、なぜなら人々が楽しむからで す。 しかしながら、私にとって重要なのは、私の役者たちが アジア・太平洋YMCA同盟総主事 山田公平 「ドラマ」の定義が「生活を真似すること」であるということ に気づくことなのです。これは、本当のことです。もしこれ が本当ならば、これらのドラマとともに生きるということは、 APAY にはユース委員会があり、現在 もしかしたら人生における真実かもしれません。以上です。 12人が委員を務めています。(日本 もし私たちがこのことを理解しているのなら、YMCAがメ からは橋崎頼子さん(神戸YMCA)が委員として登録され、 インストリームのメディアと共存するための理由はたくさん ほかに黒澤伸一郎さん(横浜YMCA)が委員会に出席で あります。私たちがメディアの役割を理解しているのなら、 きるメンバーとして登録されています。) ユース委員会で YMCAにとって次のステップは、私のようなメディア・プロ は、今年から新たに Youth Reps と呼ばれる、国ごとの代 1 アジア・太平洋YMCA同盟月報 NO.6 2012 年 7 月号 Monthly e‐Newsletter of the Asia and Pacific Alliance of YMCAs June 2012 Page‐ 2 ‐ 表 ユ ー ス を 選 ぶ こ と を 提案 し ま し た。各 国 か ら 2名の このように、APAY のいう Youth Reps と世界同盟が言う Youth Reps が、APAY のユース委員会と共に活動を展開 Change Agents とは若者を指しています。世界同盟が生 するようになります。これまでの反省として、せっかくユー み出す 200 人の Change Agents のうち 20-25%は APAY ス委員会で話し合われたことが、それぞれの国に帰ると の Youth Reps ということです。APAY では現在までに約 なかなか行動に移しにくいと言うことから、Youth Reps 構 20 の国から 30 人近くの Youth Reps が推薦されてきまし 想が浮かんできたのです。これからは、ユース委員会で た。その半分は若いボランティアで、残り半分は若手のス の決定事項が、各国の Youth Reps を通して、確実に行動 タッフです。最初のトレーニングは、今年の 8 月にスリラン に移されるようになるようにということです。これにより、Y カで1週間開かれます。APAY ではかれらに地球市民教 MCAの中でユースの活動が強化され、ユースの声がも 育の推進者となってもらうようトレーニングを行います。ス っと反映されるようになるという願い〔ユース・エンパワー リランカの社会状況を理解し、自分たちで何ができるかを メント〕が推し進められるようになると思います。ユースの 一緒に考えるというセッションが中心です。そして、それぞ 声が各ローカルYMCAで、国レベルで、そしてアジア太平 れの国に帰ってから、その国の問題や社会状況にたいし 洋地域のYMCAの中でもっともっとYMCA計画や活動の て若者として何ができるかを考え、計画を作っていきます。 なかに反映されることを願っています。 その計画の実施を 1 年目にやり、その活動報告と更なる 活動推進のためのトレーニングを 2 年目、2013 年夏に行 次回の世界YMCA同盟大会(World Council Meetings)は、 います。その活動がどうなっているかを確認し、次には 2014 年 6 月 29 日から 7 月 4 日までアメリカ・コロラド州で Change Agent として 2014 年の世界大会に参加します。 開 催 さ れ ま す 。 そ の テ ー マ は 、 APAY の 計 画 同 様 、 さらに同じ人たちが 2015 年の APAY の General Assembly Empowering Young People です。 そのことを実現する でこの 4 年間の総括をし、さらなるユースエンパワメントの ために世界同盟では、200 人の Change Agents を各国 ための計画をまとめるという流れとなっていきます。活動 から募ることにしました。考え方は同じなので、APAY では、 はまずローカルレベルで始まり、そして、徐々に国レベル 今回選ばれた Youth Reps 約 35 人と APAY ユース委員 での活動に展開できるようになるよう期待しています。こ 会メンバー12人を世界同盟の Change Agents として登録 れらの若者による活動は、成功例も失敗例もふくめて各 します。まさに次のYMCAにおけるリーダーシップを産み 国の Youth Reps と分かち合い、相談しながら、励ましあ 出すための長期的な投資をしていくことになります。2014 いながら進めていこうとしています。 年の世界大会まで、これら選ばれた Change Agent が各 地域でトレーニングを受け、各国のユースによる活動が 今回選ばれた Youth Reps たちが、いつの日か、各国のY 活発に展開されることを期待しています。その結果が MCAの中心的ボランティアやスタッフになっていることに 2014 年の世界大会で発表されます。YMCAが真のユー なるのではないかと期待しています。国内でも、世界でも。 ス育成団体であることを世界が認め、YMCAの持つ力を 人を育てるには、かなりの忍耐と投資が必要ということで 世界にアピールする機会としたいと考えています。この世 す。いま、世界同盟でも APAY でも今年からそれを始めよ 界大会に参加する人たちは、若者たちの力、エネルギー うとしています。その一歩が、まさに今年の 8 月にスリラン を感じることになると思います。また、若者の力は、まさに カで始まります。若者たちの力や発想をもっともっとYMC ソーシャルメディアで見られるように、広い社会とコミュニ Aの中に活かしていくことによって、世界中のYMCAが、 ケーションを通してつながっていくという特徴があり、若者 「次世代のYMCA」に向かって大きな変化を遂げるように の力が世界に広がり、発揮されることを期待しています。 なると期待しています。 2 アジア・太平洋YMCA同盟月報 NO.6 2012 年 7 月号 Monthly e‐Newsletter of the Asia and Pacific Alliance of YMCAs June 2012 Page‐ 3 ‐ YMCAワールド・チャレンジ (YMCA World Challenge)2012 ニューデリーYMCA 世界環境デー ニューデリーYMCAは、6 月 5 日の世界環境デーに寄 YMCAワールド・チャレンジの せて、「グリーン・エコノミー:あなたはその一員?」をテー 目的は、500 万人を動員しYMC マに正式な会議を開催しました。ここ数年間にわたり、ニ Aのストーリーを語ることです。 ューデリーYMCAは市民社会への参画として、通常の生 あなたのYMCAワールド・チャレ 活に影響を及ぼすものについての対話やディベート、ディ ンジの計画を始めて、活動を世 スカッションのための場所を提供してきました。 界中に広めてください。2012 年、ともに歴史をつくりましょ う! 国連環境計画(UNEP)は「グリーン・エコノミー」の重要 性を強調しながら、収入が増大し、公的・私的な投資によ って雇用がもたらされることによって炭素化合物の排出が 各国YMCA 新人事 減らされ、エネルギーや資源の有効活用が拡大し、生物 多様性や生態系の喪失が防げるとしています。 香港YMCAに新総主事 Aldrin Leung 氏 7 月 1 日付で Aldrin Leung 氏が、香 港YMCA(ソールズベリー)の新総主 事(General Secretary/ CEO)に任命さ れました。1991 年に総支配人(General Manager)としてYMCAに入職されまし た。アメリカ・リンカーン大学で経営学 博士課程(DBA)、アメリカ・ニューポー ト大学で経営学修士課程(MBA)を修 了されました。アメリカ・ハワイ大学で科学の短期大学士 を取得され、American Hotel and Lodging Association より ホテル管理者としての認定を受けられています。 シンガポールYMCA総主事アルバート・チン氏退職 シンガポールYMCA総主事アルバー ト・チン氏が、6 月 30 日付で退職されま した。新たな道に進まれますが、役員と してYMCAにはかかわり続けます。YM CAには 7 年半在職され、YMCAの発 展に大きく貢献されました。彼の在職中、 神のご加護により、毎年徐々に売り上 げを伸ばし、2005 年の 840 万ドルから 2011 年には 1900 万ドルへと成長を遂 げました。 彼のリーダーシップやガバナンス、新しいプログラムの アイディア等を通した、シンガポールYMCAへの大きな功 績は、シンガポールYMCAのみならず世界規模のYMC A運動に大きなインパクトを与えました。財政、技術の両 面での APAY のプログラムへの協力に感謝いたします。 前 APAY 主任主事 Cristina Dalope 氏 祝ご結婚! クリスティーナ・ダローペ 氏(前 APAY 主任主事)と Andre Mamaril 氏の結婚式 が 6 月 23 日にフィリピン・パ ンガシナンにて執り行われま した。 末永くお幸せに! 3 アジア・太平洋YMCA同盟月報 NO.6 2012 年 7 月号 Monthly e‐Newsletter of the Asia and Pacific Alliance of YMCAs June 2012 Page‐ 4 ‐ この研修は、それぞれのYMCAで地球市民育成に関 わる若いスタッフやボランティアたちのためのものです。5 日間のプログラムでは、地球市民となるために必要となる、 適切な知識、スキル、行動のしかたを身につけるための 学びが行われます。各国の「ユース代表(Youth Reps)」 のみが対象となります。 スリランカYMCA同盟年次会議 第 47 回スリランカYMCA同盟年次会議が 5 月 25 日∼ 26 日、モラトゥワYMCAのホストにより、Piliyandala の Subodhi Retreat Centre にて開催されました。主賓に名誉 司祭 Rt. Rev. ケネス・フェルナンド師をお迎えし、基調講 演が行われました。Felician Thayalraj Francis 氏がスリラ ンカYMCA同盟会長に再選され、Nirmal Fonseka 氏およ び Philip Damion 氏が副会長として再選されました。役員 の皆様にお祝い申し上げるとともに、今後の繁栄に向け て、YMCA運動を動かしていただくことをお祈りします。 第 30 回 アドバンスト・スタディーズ・プログラム APAY 主催 第 30 回アドバンスト・スタディーズ・プログ ラム(ASP)が 2012 年 11 月 5 日∼30 日に、香港・ウーカ イシャ・ユース・ビレッジで行われます。ASP は、各YMCA におけるマネジャークラスのスタッフ対象で、今日の現状 からのニーズと、各コミュニティーでのYMCAミッションの 達成を目指すものです。 発行元 アジア・太平洋YMCA同盟 Asia and Pacific Alliance of YMCAs 23 Waterloo Road, 6th floor, Kowloon, Hong Kong tel. 852-2780 8347, 2770 3168, 2783 3058; fax 852- 2385 4692 e-mail: office@asiapacificymca.org インドYMCA同盟に新会長 Rolland Williams 氏 3 年ごとに開催されるインドYMC A同盟協議会が 6 月 8 日∼10 日に Visakhapatnam にて開催され、2012 年−2015 年のインドYMCA同盟の 新会長として、Rolland Williams 氏 ( Visakhapatnam ) が 任 命 さ れ ま し た。 1300 人が参加したこの協議会に は 200 人のユースがインドのYMCA運動をもう一度ユー ス優先であり、ユースのリーダーシップの成長の機会を与 え、重要な政策決定のパートナーとして巻き込むことを訴 えました。 地球市民育成トレーナーズ・トレーニング 2012 年 8 月 スリランカ アジア・太平洋YMCA同盟は、4 回目となる地球市民 育成プロジェクト トレーナーズ・トレーニングを開催しま す。スリランカYMCA同盟の 50 周年記念行事とあわせ、8 月 7 日∼12 日に開催されます。 4
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