裾野は広く 志は高く 平成23年度 宮崎県立宮崎大宮高等学校 文科情報科通信 No.9 2012.2.1.発行 台湾の高校生と交流! 12月14日(水)に、台湾師範大学附属高校から37名の高校生がやってきま した。伝統校で、生徒数約3,900人を誇る名実ともに台湾のトップ校です。当 日は幸い天候に恵まれ、文情科1年全員が玄関前で小旗を振って出迎えました。体 育館での歓迎セレモニーでは両校校長や両校生徒代表による挨拶や記念品の交換 などが行われ、本校からは吹奏楽部による歓迎演奏、台湾側からは儀仗ドリルの披 露がありました。また、台湾の生徒達には茶道、箏曲、書道を実際に体験してもら いました。図書館ではグループ毎に交流、その後宮崎神宮散策、昼食、そして神宮 でのお見送りで交流会日程の全てを終了しました。 「台湾人と交流するのは初めてだったが、前にALTやインド人と交流していたので、あま り緊張しなかった。言葉はあまり通じ合わなかったが、身振り、手振りで心は通じ合ったと 思う。お互いの文化の違いなどを肌で感じることができた良い機会だったと思う。できれば もう少し長い時間交流したかったが、とても楽しかった」)(1I:時任文弥) 「自分たちの班の台湾の方々は英語を勉強しているということだったので、日本語を使うこ とはなく、英語でコミュニケーションを取った。先日のイングリッシュウインターキャンプ で身に付けたものを少しは発揮できたと思う。とても良い交流だった。これから、様々な国 の人と国際交流してみたいと思った。」(1J:岡上早紀) 「研究論文作成の基礎論」 学習心理学の実験報告レポート作成を通して 実験の手順をまちがえるハプニングあり! 1 年生の「探究」もいよいよ 2 年次からのゼミナール活動の準備段階となり ました。ゼミ活動の成果は、 『研究論文集』としてまとめることになるのですが、 研究論文は研究論文としての書き方(構成)があります。それを「探究」の授 業では、実際に学習心理学(記憶)の実験をし て、それを実験報告レポート(「問題意識」 「仮 説」 「実験」 「結果・分析」 「考察」)としてまと めながら学んでいきます。具体的には、「無意 味綴り」と「有意味単語」の記憶の保持率の比 較を通して、人間の記憶のシステムを考えてい きました。 なお、この実験は早稲田大学教育学部の麻柄 先生(教育心理学)の協力を得て実施しました。 鎌田先生も実験に参加!結果は? ご協力ありがとうございました。 センター試験を終えて 3年生からアドバイス 1 月 14 日(土)~15日(日)にセンター試験が実施されました。文科情報科の 3 年生も緊張した面持ちで試験に臨みました。 これから国立大の 2 次試験や私大の入試が始まりますが、一人一人が納得いく結果を出してもらえればと思います。では、センタ ー試験を終えた先輩から後輩のみなさんへのメッセージです。 (前略)勉強のことについて書こうと思うのですが、私は特に特別な勉強なんてしていませんでした。た だ、一番大切にしていたのが考えることです。なぜこの“考える”ことを大切にしてきたかというと、 このことが、人間に与えられた最大の特権で、最も成長させる要素だと思ったからです。人間は考 える生物です。考えられる生物です。じゃあ考えなくてどうする!!という話です。こんなことを 考えられるようになったのは探究のおかげです。探究は私を根本から変えました。探究のために図 書館に通い、関連書籍はすべて読んで(専門書なので難しかったり、分からなすぎるものもありま したが)、インターネットで論文を探して、勝手に批評したり、もう考えられるだけ考えました。とい うか、自分の限界をはるかに超えていた気がします。でも、今思い返すと楽しかったです。なかなか高校 生活でできない経験ですよね。文情の皆さんはこうした経験を大切にしてください。必ず、自分に返ってきますから。 3年I級 髙林佑馬 「今なら間に合う」より 「2年 研究論文集が完成しました! 探究」 2年生は,12月の研究発表会を見事成功させ,その研究の成果をまとめた論文も無事に完成しま した.どの研究も内容が濃く,新たな文科情報科の歴史を築いた探究活動でした.その苦労話を各ゼ ミに聞きましたので,今号と次号で特集します.1年生は,来年に向けての参考にしてください! 黒木ゼミ(文学・文化分野) 論文タ イ ト ル 氏 名 個性豊かなメンバーがそれぞれのカラーを 人にとって顔とは何か 伊佐敷尚子 発揮するいい発表ができたと思います。一番 もしも古典の世界にメールがあったら 上岡紗也 苦労したのはやはり論文作成で、言いたいこ 『伊勢物語』における「みやび」とは? 河野文絵 とがたくさんあるのになかなかまとまらず、 浦島さんの矛盾 秋吉茉奈美 ぎりぎりまで粘ってしまいました。黒木先生 言語は認識を乗っ取るのか 藤田万己 の笑顔と「大丈夫やが~」に癒しと勇気をたくさんもらいました。ありがとうございました。 黒田ゼミ(文学・文化分野) 論文タ イ ト ル 氏 名 子ども歌はなぜ”不変”なのか 小田幸子 昨年までの先輩方も同じことを書いていたよ よしもとばななの魅力 山内可南子 うに、自分のテーマを決めた段階からどのよう 日本人はなぜ、「桜」を愛でるのか 清水佳奈 大会で勝てる演劇脚本とは 天野智絵実 な過程を経て答えを書くかという“探究”がど 末原叶夢 れほど大変でどれほど有意義なのかを考えさせ バラエティー番組のこれから 高橋明日香 られた、あっという間の 1 年間でした。何ヶ月 かに 1 回あったゼミ内での話し合いは、自分の探究について同じゼミの仲間からアドバイス をもらえて、それをきっかけに進みはよくなったというのもありました。身近なテーマを設定したゼミ員がほとんど だったけど、身近だからこそ難しくなったり、論文段階で新たに壁にあたったりと最後までバタバタしていたけど、 自分なりの答えが出せたいい活動ができました。 木下ゼミ(心理学分野) 論文タ イ ト ル 氏 名 成熟拒否~大人になりきれない大人たち~ 塩田瑞月 梅木翔大朗 昨年から1年間、自分たちの興味ある分野に 犯因を探る 小久保祐輝 ついて学ぶということで、私たちは心理学につ 渡邊泰士 いて探究してきました。最初のうちは思った通 夢の役割 池田綾乃 夢の正体 吉村彩加 りに研究も進まず、「本当に終わるのだろうか」 と毎時間思っていましたが、中間発表をしてから自分たちの研究のどこが足りないのかを明確 に知ることができ、本番の研究公開に向けて、モチベーションを上げることができました。こ の探究で学んだことを将来に役立てていければ無駄にならないと思うので、精一杯活かしていこうと思います。 藤村ゼミ(社会学分野) 論文タ イ ト ル 氏 名 私たちのゼミは、社会 日本におけるカルト問題 大野沙織 科系ゼミの中でも、みん OH MY GOD 川崎真由子 ながバラバラの研究テ 環境倫理 岩切啓人 ーマを持ったグループ 日本人の『無』宗教 安田久美子 でした。自分自身で研究 宮崎県の津波対策~東日本大震災から見えること~ 木原ひまわり を進めていかなくてはならないという苦しさはありましたが、それぞれが違う立場から意見を 出し合えたので、活発な意見交換ができました。大変だったことは、一つの疑問を解決した後、研究に行き詰まって しまったことです。研究を進める中で、常に考え、小さな疑問点をも見落とさずにしなければ、1 年間の探究の時間 を有意義に過ごすことは難しいと思いました。最後に、ご指導いただいた藤村先生をはじめとする先生方、ご協力い ただいた方々、グループの仲間に感謝します。ありがとうございました。 植田ゼミ(歴史・文化分野) 論文タ イ ト ル ・エジプトのピラミッドについて調べました。日本 うま~Japan vs. Europe~ とはかなり違う文明について考えるのは難しこと ピラミッド=王の墓? でしたが、いろんな資料を通して多角的に考察でき 武士道と騎士道 たと思います。文献を集めるのがやっぱり一番大変 「読」んでこその西洋絵画 でした。(金子) なぜ、女性天皇は認められないのか。 ・絵画について調べました。主に西洋絵画について 絞 -死刑廃止の検討ー 調べたのですが、非常に奥深いものでした。今後は 他の文化の絵画についても調べたいです。(柳田) ・女性天皇について調べました。天皇の歴史や皇室典範など幅広く知ることができました。(日高) ・西洋と東洋の間の馬の違いについて調べました。資料がほとんど見つからず大変でした。(瀬之口) ・騎士道と武士道について調査し、騎士物語も実際に読んだりして充実した内容にできました。 (古賀) ・死刑という重いテーマでしたが、様々な視点から資料を集め自分なりに納得のいく結論が出せまし た。(三輪) 氏 名 瀬之口明音 金子由希 古賀あゆみ 柳田里菜 日高萌 三輪卓見
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