第３９号 平成２２年１２月１０日発行 ～ 群馬県聴覚障害者コミュニケーションプラザ情報紙 ～ コミプラ ハロー Hello!! 聴覚障害者コミュニケーションプラザだより No.3９ ２０１０年の年末にあたって 館 長 梅 澤 光 喜 せわ 長い間、１２月に入ると特に生活が変わるわけでは無いのに自然と気持が忙 しく感じてきていた にぶ のが、最近年を重ねているせいか、その感覚が鈍くなってきたのを喜ぶべきかどうか考えたりしてい ます。 も ろ やままち えん 先日、埼玉県毛呂山町にある聴覚障害者の特別養護老人ホーム「ななふく苑 」を群聴障連の しもじょう 役職員の方々８人、群馬県社会福祉事業団から下城 理事長ほか私も含めた４人の役職員で見 学してきました。 「ななふく苑」は平成１８年４月に設立された施設で入所定員は６８人ですが、うち聴覚に障害を 持つ方が５０人入所しており、群馬県からも２人入所しています。施設で働く職員は７０名のうち施 かんとういちえん 設長を含め１７名が聴覚障害者で他の職員も手話の出来る人が多くいて関東一円から入所してい る利用者は施設のハード面、ソフト面に満足して生き生きと生活しているようでした。 今回、見学を行ったのは前々から群聴障連は県に対し聴覚障害者の高齢者福祉施設の設置 ようせい めいふうえん い じ ょ う を要請していますが、今年４月に移譲を受けた県立の特別養護老人ホーム「明風園」を含め４ヶ 所の特養老人ホームを運営している社会福祉事業団で「ななふく苑」のような立派な施設は無理 ぞうしょう でも、１０床ほど増床して県内の聴覚障害者が安心して利用出来る専用施設を職員の養成も含め 検討しようという計画があり、行ったものです。 具体的には全てがこれからですが、コミプラも関係組織として一日も早い設置を目指しますので ご協力をお願いします。 News コミプラ Vol.９ 編集中！！ ふ き の まさゆき 今回は吹野昌幸さんにインタビューしました。吹野さんは群馬県の そうせつ き 聾学校創設期の先生や学校について調べています。 もうすぐ完成予定です。 お楽しみに！！ News コミプラ①～⑧は貸出中です。 ①～⑥はビデオ（VHS）のみ、⑦・⑧はビデオ、DVD があります。 -1- 第３９号 平成２２年１２月１０日発行 ～ 群馬県聴覚障害者コミュニケーションプラザ情報紙 ～ りました『コミプラ基礎 知識』。第２回の今回 いてご紹介します。 聞こえなくなった年齢、聞こえにくくなっ た年齢によって情報保障の方法は異なり ます。幼い頃から手話でコミュニケーショ ンをとる人(ろう者)は手話通訳を、補聴 器・人工内耳を装用するなどして主に音 声言語でコミュニケーションをとる人(難聴 者・中途失聴者)は要約筆記を選択する など、その人によって様々です。 その場で話されていることを書いて伝え 第二回「要約筆記」 は、「要約筆記」につ コミプラ基礎知識 前号３８号から始ま るのが「要約筆記」です。目で見て分かる ように文字化します。手書きの要約筆記 が先に始まり、近年、パソコンの要約筆記 も普及してきています。 病院での受診や授業参観、 会議などいろいろな場面で 要約筆記者派遣を活用し ていただきたいと思います。 要約筆記は、話される言葉などを紙に書いたり、パソコンのキーボードで入力し表示して伝える通訳 です。難聴者の方や中途失聴者の方とコミュニケーションをとる時に利用することが多いです。 要約筆記は大きく分けて４つの種類があり、状況に応じて、どの方法にするか選択します。 【ノートテイク（手書き）】 【ノートテイク（パソコン）】 聴覚障害者の方の隣で話しの内容を紙 話の内容をパソコンに入力し、表示用パ に書きます。医療機関の受診や授業参 ソコン画面に表示します。利用者はパソ てき 観など個人的に依頼するのに適 してい コンの画面を見ます。講義や会議で聴 ます。 覚障害者の方が少数の場合に適してい ます。 【要約筆記（パソコン）】 つな 表示用パソコンとプロジェクターを繋ぎ、 とうえい スクリーンに投影します。講演会等で、 おおぜい 大勢の方が見るのに適しています。 【要約筆記 （手書きＯＨＰ、手書きＯＨＣ）】 ＯＨＰ又はＯＨＣの上に透明なシート(ロー し ル)を敷き、そこに文字を書き、スクリーン に投影します。講演会等で、大勢の方が 見るのに適しています。 要約筆記者の派遣制度は「コミュニケーション支援事業」に位置づけ られています。この事業は市町村が行っており、群馬県内の市町村は無 料で派遣しています。市町村役場や社会福祉協議会が受付していま す。派遣できる内容はお住まいの市町村に相談してください。 -2- 第３９号 平成２２年１２月１０日発行 ～ 群馬県聴覚障害者コミュニケーションプラザ情報紙 ～ 字幕入り DVD 紹介 新作の字幕入り DVD が届きました。全部で５８タイトルです。貸出登録者の方には新作の一覧表を配布し ています。郵送での貸出もしています。ぜひ利用して下さい。貸出登録は無料です。希望の方はお問い合 わせください。 コミプラ F A X ０２７－２５５－６６３４ 『 中学生日記 メール info@gunma-comipura.jp 『 ハートをつなごう 少年は天の音を聴く NHK 障害福祉賞（２） 』 シリーズ・転校生 第１話 』 すす 家庭の事情で東京から名古屋の中学校 三重県の岡田彩さんは親の勧めで進学 あ ま ね とうごう に転校した少年・天音は、将来漫画家にな した大学が自分に合わず心を病み、統合 ること夢見ている。天音は耳の聞こえない中 失調症と診断される。病気をきっかけに娘 し っち ょうし ょう な な こ とうびょう 学１年生の菜々子と偶然出会う。菜々子に の心と向き合った母のくめ子さん。闘病の たず 「天の音ってどんな音？」と尋ねられたこと 末、やがて彩さんは回復し、大好きだった本 をきっかけに、自分の名前に込められた母 にかかわる仕事・図書館司書に就くまでに の願いを知る。菜々子役の畑菜々子さんは なる。ＮＨＫ障害福祉賞受賞作品。（２９分） し し ょ つ ろう学校に通う中学生。（２９分） 『ろうを生きる難聴を生きる ろう学校の永続を願って ～特別支援教育を切る～』 『日曜劇場 J I N - 仁 -』 【全１１回】 『新春ヒューマンドラマスペシャル 筆談ホステス』 『天才志村どうぶつ園特別編 ～涙と奇跡のどうぶつ物語～』 などなど 群馬要約筆記会 厚生労働大臣表彰を受賞 群馬要約筆記会がボランティア功労者に対する 厚生労働大臣表彰を受賞しました。群馬要約筆 記会は要約筆記者養成講座の修了生を中心に平 成４年に設立されました。中途失聴者や難聴者の 方々への情報保障はもちろん、要約筆記者の技術 けんさん けいはつ 研鑽 のための学習会開催、啓発 活動など様々な 活動を続けられています。群馬県内の要約筆記の き よ あ お き ゆ み こ 字幕ﾎﾞﾗﾝﾃｨｱ青木柚実子さん けんしょう 群馬県福祉ﾎﾞﾗﾝﾃｨｱ顕彰受賞 平成９年からコミプラの字幕ボランテ 発展に大きく寄与したことが評価され、今回の受賞 ィアとして活動されている青木柚実子さ となりました。 んが群馬県福祉ボランティア顕彰を受 賞しました。長年の活動が評価されまし た。おめでとうございます。 -3- 第３９号 平成２２年１２月１０日発行 ～ 群馬県聴覚障害者コミュニケーションプラザ情報紙 ～ 手話通訳者養成講座 準備コース 終了 ７月１日（木）から開講していた準備コースが１１月１８日（木）に 閉講しました。準備コースは今年度から新たに設けられたコースで 全２０回です。高崎会場は午前１０時から正午まで、前橋会場は 午後７時から午後９時までの２時間で、手話の基本文法や聴覚障害者に関する知識などを学びました。２ 会場合わせて１４名の方が熱心に受講されました。来年の基本コース受講に向けてそれぞれ学習を続けて いただければと思います。長期間、お疲れ様でした。 手話通訳者試験対策講座 終了 全国手話通訳者統一試験を受験する意志がある人を対象に、手話通訳者試験対策講 座を開催しました。前期は４月２５日から６月２０日までの計４回、後期は９月２５日から１１ 月２８日までの計６回の計１０回です。２４名が試験に向けて学びました。 全国手話通訳者統一試験 実施 １２月４日（土）に群馬県社会福祉総合センターで全国手話通訳者統一試験を 実施し、３４名が試験に挑戦しました。合格者は３月２７日（日）の群馬県手話通訳 者認定試験を受験することになります。また、手話通訳士等の資格をお持ちの方 で群馬県手話通訳者認定試験を受験する方の申込み期間は、平成２３年２月１４ 日（月）から３月４日（金）必着です。お間違えのないようにお申し込みください。 書 籍 紹 介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 『 ブライト・アイズ 「ありがとう」のひとことを。 』 な り た よ し ふ さ らバンドが誕生するまでやメンバーの人柄や背景、印象に残る ライブやオリジナル曲誕生のきっかけなど、ブライト・アイズの歴 ぎょうしゅく 史が凝縮されている。 書籍はコミプラ内で ふ に ん （ブライト・アイズ）」が結成された。著者が聾学校に赴任してか 閲覧できます。 平成元年、名古屋の聾学校でロックバンド「BRIGHT EYES （貸出はできません） 成田佳総 （講談社） ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ - 編 集 後 記 - Hello!! コミプラ３９号 発 行 日 平成２２年１２月１０日 編集・発行 梅澤光喜 所 在 地 群馬県前橋市新前橋町１３－１２ Ｔ Ｅ Ｌ ０２７（２５５）６６３３ Ｆ Ａ Ｘ ０２７（２５５）６６３４ E - m a i l info@gunma-comipura.jp U R L http://www.gunma-comipura.jp/ か 飼っていたカブトムシが、夏の終わりに かえ 卵を産みました。卵が孵り、雄（？）の 幼虫が毎日元気に土を食べています。大きくなって いく様子を見ていると感動します。元気な カブトムシに育ってくれるのを 楽しみにしています。 （Y） -4-
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