未来の効率的なエネルギー 利用への大きな一歩 IEC 効率規定および IE 効率クラスに準拠した低圧インダクションモータ siemens.de/international-efficiency Answers for industry. EU 規則 640/2009、04/2014 と IEC 60034-30 定義および効率クラス 背景 効率の決定方法 欧州連合 / EU では、エネルギー消費を抑 制し、それにより CO2 排出量を削減する ために、包括的な改正が行われました。 EU 規則 640/2009 および補足 04/2014 では、産業環境におけるインダクション モータのエネルギー消費とエネルギー効 率が定義されています。これらの規則は EU 域内の各国で有効です。 IEC 60034-30 で定義される効率は、IEC 60034-2-1: 2007 に基づいて計算されて います。この部分は 2007 年 11 月から 有効となり、2010 年 11 月以降は、IEC 60034-2 に取って代わります。 改正点: 実際の追加損失が測定され、 IEC 規格 60034-30: 2008 では 50 および 60 Hz の場合の効率クラスが定義され、 世界中でどのモータが該当し、どの例外 規定が適用されるのかが明記されていま す。EU 規則は、基本的に、この規格に基 づくものです。 高効率 名称 一括固定値による処理が行われなくなり ます。 GB 1 級 (IE4) IE4 1) スーパープレミアム 効率 IE3 プレミアム 効率 NEMA Premium efficient GB 2 級 (IE3) IE2 高効率 NEMA Energy efficient GB 3 級 (IE2) IE1 標準効率 インダクションモータに対する新しい効 率クラスは、IEC 60034-30 で定義されて います (IE = International Efficiency 国際効率): 低効率 IEC モータ NEMA モータ 中国 GB18613-2012 ◼◼ IE1 (標準効率) ◼◼ IE2 (高効率) ◼◼ IE3 (プレミアム効率) 1) 効率 (%) 更に、IEC ITS 60034-31 で IE4 (スーパー プレミアム効率) の効率値が定義されてい ます。 出力 (kW) 1) IE4 値は、IEC/TS 60034-31 で定義されています 例として、新旧の損失の定義方法に準拠した 3 つのモータ効率値を以下の表に記します。 出力 / 極数 効率 IE1 効率 IE2 効率 IE3 投資回収期間 * IE1 : IE2 投資回収期間 * IE2 : IE3 5.5 kW / 4 極 84,7 % 87,7 % 89,6 % 1 年 9 ヶ月 2年 45 kW / 4 極 91,7 % 93,1 % 94,2 % 10 ヶ月 1 年 8 ヶ月 110 kW / 4 極 93,3 % 94,5 % 95,4 % 10 ヶ月 2 年 1 ヶ月 * 前提条件: 電気料金 10ct/kWh、全負荷での運転、8760 年間稼働時間、カタログ価格、出典 SIMOTICS EE-COMPARATOR 該当モータ EU 規則 640/2009 および 04/2014 IEC 60034-30 規格に準拠 説明 EU 規則はすべての EU 加盟国で有効です。 損失および効率を決定する基盤は IEC 60034-2-1: 2007 です。 極数 2、4、6 出力範囲 0.75 ~ 375 kW 効率等級 IE1 – 標準効率 IE2 – 高効率 IE3 – プレミアム効率 電圧 < 1000 V、50/60 Hz 保護等級 すべて ギア付きモータ 含む 効力 2008 年 10 月以降有効な規格 IEC 60034-30; EU 規則は 2011 年 6 月 16 日に施行されました。製造メーカは、欧州経済領域 / EEA に IE1 モータを市場に投入することができません。 EU 規則における例外事項 2014 年 7 月 26 日まで有効 2014 年 7 月 27 日以降有効 設置場所の高度が 1,000 m を超える場合 (海抜) 設置場所の高度が 4,000 m を超える場合 (海抜) 40 °C を超える周囲温度で 60 °C を超える周囲温度で 周囲温度 –15 °C 未満 (任意のモータ) または 0 °C (水冷式モータ) 周囲温度 –30 °C 未満 (任意のモータ) または 0 °C (水冷式モータ) 給水口付近のクーラント温度 5 °C 未満または 25 °C 以上 給水口付近のクーラント温度 5 °C 未満または 32 °C 以上 改正されなかった例外事項: 完全に水没した状態での運転が意図されたモータ 製品に完全に組み込まれたモータ (例: ギア、ポンプ、ファンまたはコンプレッサ) - これらの製品から独立して効率を決定できないもの 以下の条件で運転されるモータ: −− 運転時の最高温度が 400 °C 以上 −− 欧州議会および欧州評議会の 94/9/EG 指令で適宜された潜在的に爆発性雰囲気が存在する 場所 ブレーキ付きモータ 改正の影響を受けないモータ ◼◼ 8 極モータ ◼◼ ポールチェンジモータ ◼◼ 同期モータ ◼◼ 時間定格 S2 ~ S9 用モータ ◼◼ インバータ駆動用に特別に開発された モータ ◼◼ 単相モータ 以下の期日で、改正が適用されます 2011 年 6 月 16 日以降: 連続運転 (S1) のインダクションモータに 対して、法的に要求される EU 規則に準拠 した最低効率 IE2 が遵守されなければな りません。 2014 年 7 月 27 日以降: 04/2014 を補完するための EU 規則 640/2009 の改正 2015 年 1 月 1 日以降: 7.5 kW から 375 kW までの定格出力に対 して、法的に要求される最低効率 IE3 ま たは、モータとインバータの組み合わせ で IE2 が遵守されなければなりません。 2017 年 1 月 1 日: 0.75 kW から 375 kW までの出力定格に 対して、法的に要求される最低効率 IE3 または、モータとインバータの組み合わ せで IE2 が遵守されなければなりませ ん。 標準効率 EU 規則で例外とされるモータは、IE1 で 引き続き注文することができます。欧州 経済領域/ EEA 域外では、IE1 モータが引 き続き出荷できるかどうは該当する国の 国内法規によります。 変更内容 EU 規則 640/2009 に準拠したスケジュール 2011 2013 2015 2017 2019 2021 2011.06.16 IE2 すべてのモータ (標準規格に準拠) インダクションモータ 0.75 kW–375 kW に対する 最低効率 IE2 義務 2015.01.01 IE3 モータ >7.5 kW–375 kW IE3 すべてのモータ 0.75 kW–375 kW または インバータ + IE2 モータ モータ > 7.5 kW–375 kW に対する最低効率 IE3 またはインバータ + IE2 モータの組み合わせ IE1 モータは (法律で許可さ れたものを除き)、EU 域内に 「市場投入」できません。 2017.01.01 モータ > 0.75 kW–375 kW に対する最低効率 IE3 またはインバータ + IE2 モータの組み合わせ 銘板 NEMA モータ ◼◼ 230 V、460 V 銘板の技術仕様の以下の項目における変 更が行われます: 2010 年 12 月、エネルギー法 EPAct (米国 エネルギー政策法) は EISA (エネルギー自 立及び安全保障法) に代わりました。 更に、例えば、以下のモータは NEMA Energy Efficient レベル (~IE2) を遵守しな ければなりません: EPAct では、出力範囲 1 ~ 200 HP、2/4/6 極、電圧 230 V および 460 V モータの最 低効率要件 (IE2) が規定されています。こ れには複数の例外規定が存在します。 ◼◼ 201 ~ 500 HP ◼◼ 2/4/6 極、および 8 極 ◼◼ 230 V および 460 V を除き、すべての 電圧 < 600 V ◼◼ フランジモータ (IM B5) ◼◼ NEMA デザイン C (始動トルクが大きい) 詳細は、NEMA MG1 の表 12-11 をご参照 ください。 ◼◼ 効率: 標準規格で規定された効率が銘 板に刻印されます。 ◼◼ 公称電圧: 400 V の場合のデータ 効率クラスの分類 2009 年 11 月 1 日以降、シーメンスでは 同 EU 規則で対象とされている標準のカタ ログモータのすべてに、IEC 60034-30 に 準拠した効率クラス/分類記号を刻印して います。 2010 年 12 月以降、EISA は法定最小効率 要件を拡大適用しており、以下のモータ は NEMA プレミアムレベル (~IE3) を遵守 しなければならないことになっています: ◼◼ 1 ~ 200 HP ◼◼ 2/4/6 極 銘板例 製造国 手配形式 定格電圧 最大周囲温度 公称効率 IE 効率 クラス NEMA 効率クラス 手配形式 定格電圧 NEMA に準拠した 60 Hz のデータ 公称効率 シーメンスはエネルギー効率に優れた未来を 提供します。 省エネドライブの使用により、エネル ギー消費を抑制し、環境保護に貢献する ことができます。 皆様の投資に含まれるドライブテクテク ノロジーを分析することで、予想してい なかった潜在的な節約の可能性が明らか になる場合があります。シーメンスは、 ドライブの投資回収期間を計算するため に、例えば、SinaSave および SIMOTICS EE-COMPARATOR アプリケーションなど の正しいツールで皆様をサポートし、優 れた製品群で効率的な未来の安全な投資 を保証します。 今から、IE3 モータまたはインバータ駆 動の IE2 モータの採用を計画して下さ い。 スロットルバルブなどによる非効率的な プロセス制御を省エネソリューションに 交換する - EU 規則の第 2 段階は 2015年1 月1日に施行されます。インバータ駆動の モータは、IE2 が使えます。商用電源駆 動のモータは、IE3 に切り替えられなけ ればなりません。そのため、今後のコン セプトでインバータ駆動の IE2 モータを 使用できるかどうか確認してください。 切り替え時にはモータタイプ、重量、寸 法などが変わる場合あります。2014 年 7 月 27 日以降、設置場所の高度や周囲温 度の例外規定が変更されます。 最初の一歩を踏み出しましょう: IE3 モータまたはインバータ駆動の IE2 モータの使用により環境を意識した行動 を示し、これによりお客様の省エネおよ びコスト削減を実現することができま す。 シーメンスをご利用いただくと、未来を 見据えた最適な環境を整備することがで きます。設備変更が適切なタイミングで 行われるようにサポートさせていただき ます。 皆様のお近くのシーメンス取扱店までお 気軽にお問い合わせください。 IE2/IE3 モータシリーズへの変更方法 IE1 モータ フレームサイズ IE2/IE3 モータへの変更 1LA7 63 ~ 71 変更の必要なし (欧州経済領域の場合) 1LE10 1LA7 80 ~ 90 1LA7/1LE1002 100 ~ 160 1LE10 1LA6 100 ~ 160 1LE15/6 1LA5 180 ~ 200 1LA9 1LA5 225 1LE15/6 1LG4 180 ~ 315 1LE15/6 1LA8 315 ~ 355 1LE15/6 (AH315)/1LA8 防爆モータ Ex ゾーン 2、21 + 22 80 ~ 225 EU 指令に準拠した最低効率 IE2/IE3 は、義務ではありません これ以外にも... www.siemens.com/ids 統合ドライブシステムで競争 力を高め、TIME-TO-PROFIT (開発着手から投資回収期間 終了までの (モデル別) 利益 管理) を改善する方法を発見 してください。 統合ドライブ システム: ここ からシーメンス モバイルサイトに アクセスして いただけます! シーメンスの最新情報: www.twitter.com/siemensindustry www.youtube.com/siemens 安川シーメンス オートメーション・ドライブ (株) 〒141-0032 東京都品川区大崎 1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー 7F TEL: 03-5745-8018 FAX: 03-5745-8025 http://www.ysad.co.jp E-mail: ysad_contact@ysad.co.jp 本書の内容は予告なしに変更されることが あります。 (2014/02) 資料番号: E80001-A500-P220-V4-5Z00 Dispo 21503 WÜ/51428 WS 02142.0 © Siemens AG 2014 本書に記載された情報は製品についての一般的な説明また は特徴が含まれていますが、実際に使用する際には記載通 りでない場合や今後の製品開発の結果変更される場合があ ります。該当する特性の提供義務は、契約により明示的に 合意された場合にのみ発生します。 各製品名はすべて Siemens AG または各社の商標または登 録商標であり、第三者が自らの目的のためにこれを使用す ると、所有者の権利を侵害するおそれがあります。
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