在宅人材を活用したクラウド型のデータ入力受託業務を開始

2010 年 8 月 31 日
株式会社ジェイエスキューブ
在宅人材を活用したクラウド型のデータ入力受託業務を開始
ドキュメント総合マネジメントに関するBPO事業を強化
株式会社ジェイエスキューブ(本社:東京都港区、社長:中込純、以下 JSC)は、在宅人材を
活用した極めて安全性の高い(高セキュア)データ入力受託業務を可能にするネットワークサ
ービス「JSCI Secured Entry Network service 以下 JSCI SENCE)の自社開発を行い、
本年 8 月より本格的に運用を開始します。
データ入力サービス市場では、個人情報の取り扱いや日本版 SOX 法、コンプライアンスの
観点から企業内文書の管理ニーズが高まるにつれて、紙文書から電子化文書に変換する委
託業務が増大し、2012 年度には 830 億円市場へ拡大すると予測されています。JSC は、同
市場で 36 年間の実績があり、7 年前から在宅人材の活用を開始しました。
在宅勤務は、通勤が不要のため環境負荷を軽減でき、すきま時間の活用、ワークライフバラ
ンスの普及などを期待できる一方で、情報漏えいリスクの懸念や業務進捗状況の把握などの
課題も多いのが現状です。JSC は、自社のノウハウを活かして、高セキュアな環境下で、高い
業務効率とコスト削減が可能なクラウド型のネットワークサービスを開発し、現在、特許出願中
です。情報資産をデータセンターで一元管理し、在宅者のパソコン環境に影響されることなく、
個人情報を厳格に保護するデータ入力サービスは業界でも初の試みです。
JSC は、現在 100 人を超える国内在宅者と契約していますが、同サービスの運用により今
年度中に 300 人まで拡大する予定です。また 2012 年には、国内 4 拠点のデータセンターの
データ入力システムを JSCI SENCE に統一することにより、作業場所を固定しない高セキュ
アなデータセンターの運用を開始し、2013 年には、海外在住の邦人や日系人を含めて約
1,000 人の在宅者との契約を目指します。JSC は、主婦や高齢者、海外在住者など多様な在
宅人材の活用を梃子に、『ドキュメント総合マネジメント』(注 1)に関する BPO 事業を現在の年
間 70 億円から、3 年後には 300 億円規模に拡大していく計画です。
JSCI SENCEにおける業務フローのイメージ:
原票をイメージ化
イメージ化は顧客側で
行うことも可能
クラウド
在宅オペレータ
データ入力の画面を
テレビのように表示。
実データは在宅者の
パソコンに残らない。
データセンター
顧
客
在宅者オペレータの業務
進捗を管理し能力に応じた
業務を自動割当て
注1)
情報の入力から活用までの一連のプロセスを統合的に管理すること。書類や帳票などのフィジ
カルな情報をスキャニングやデータ入力によりデジタルに変換し、共有、保管、検索、バージョ
ン管理、配信そして廃棄という情報のライフサイクルにおける各ステージでの管理、活用を実現
する。
参考資料
1. JSCI SENCEについて:
①従来の在宅データ入力システムの課題
一般的な在宅データ入力システムでは、データセンターにてデータ入力の対象となる原票
(申込書等)をスキャナーでイメージ化し、ネット経由で在宅者のパソコンに送信し、自宅で入
力作業が行われます。企業はオフィススペースコストや閑散期の人件費の抑制が可能となる
半面、個人が管理するパソコンはセキュリティー面で不安があるため、業務内容に制限があり、
個人情報を取り扱う金融業界においては、採用が困難という課題があります。
②高いセキュリティ環境を実現
JSCI SENCE はこうした課題を、シンクライアントの技術を活用することで解決しました。在
宅者の保有するパソコンには本人認証用キーをインストールしますが、データ入力ソフトや専
用端末は必要ありません。データ入力作業開始時に、在宅者が保有するパソコンのセキィリテ
ィー基準をシステムが確認し、基準をクリアしたパソコンだけがサーバに接続することができま
す。サーバと在宅者のパソコンは放送局と個人宅のテレビのような関係になり、作業中のイメー
ジや個人情報は在宅者のパソコンに一切残りません。データ入力作業時のイメージは記載事
項ごとに個人が特定できないように分割して表示します。
③徹底した業務進捗管理でスピードを確保
在宅者のスキルに適応したデータ入力業務が自動的に割当てられ、データ入力精度を維
持します。分散している業務の進捗状況は、データセンターで管理できます。緊急対応の業
務が発生した場合は、データセンターで業務の割当ての順番を変更し、システムに組み込ま
れている連絡システムで在宅者に連絡することによって対応できます。
④キメ細かいオンライン教育システム
在宅者のスキルは、システムに組み込まれている教育システムによって分析します。新規業
務の予行練習としてシステムを使用することも可能で、予行練習結果をデータ入力プログラム
に反映し、精度を向上させる目的としても使用します。
2. 業界動向:
①データ入力サービス市場の推移
データ入力サービス業界は、オフショアデータ入力センター(中国)活用によるローコスト化
が進んできたため、データ入力サービス受託企業の集約化が進む傾向にあります。ところが、
昨今では中国の人件費が徐々に高騰し、中長期的にはオフショア業務の優位性が揺らぎつ
つあります。そうした中、日本国内を基盤としたセキュリティーレベルの高い JSCI SENCE の
メリットが注目されており、本年 11 月からは、大手生損保の採用が決定しています。
(出典:富士キメラ総研「2008 年 e ドキュメント市場マーケティング調査」)
②在宅人材市場の推移
政府の IT(情報技術)戦略本部は、「在宅勤務者を 2015 年までに 700 万人とする」と発表
(2010 年 6 月)しています。また政府のテレワーク人口倍増アクションプラン(2007 年 5 月)で
は 2010 年度までに在宅勤務者を就労人口の 20%まで引き上げることを目標にしています。
(出典:国交省 HP)
3.株式会社ジェイエスキューブについて:
社名
株式会社ジェイ エスキューブ
代表取締役社長
中込 純
所在地
東京都港区芝公園 2 丁目 4 番 1 号ダヴィンチ芝パーク A 館 13 階
設立
2007 年 7 月 2 日
資本金
10 億円(三井物産 100%出資)
従業員
614 名(2010 年 4 月 1 日現在)
事業内容
 ECM ソリューション、IT ソリューションのコンサルティングおよび販売
 BOS(バックオフィス・アウトソーシング・サービス)による事務処理受託請
負業務
 各種データエントリサービス
 総合人材サービス
特徴
情報技術による業務プロセス革新と人材の運用を組合せ、お客様のアウト
ソーシングニーズをワンストップでサポートする企業。ドキュメント処理、デ
ータ入力、文書情報マネジメント分野で、ソリューション(情報技術)、スタッ
フ(人材)、サービス(受託運用)を融合した新たなサービスを提供する総
合ドキュメントマネジメント企業を目指している。
本件問い合わせ先:
運用サービス本部運用企画部
(Tel:03-3454-0821、e-mail:jsci-sence-d@j-scube.com)