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「義足なのにスポーツ」、それとも「義足だからス
ポーツ」?
July 21, 2015
ランニングのコーチ、ハインリッヒ ポポフ選手は「運動」や「動
くことの楽しさ」を広めています。
日常生活で義足を必要とする人はスポーツをした方が良いのでしょうか? この質問は、
切断者へのランニングコーチとして世界中を飛び回るオットーボックのパラリンピックアン
バサダー、ポポフ選手にとっては思いもつかないものです。「義足で生活することそのもの
がスポーツなんだ。」とポポフ選手は説明しています。義足で普通に歩くだけでも健常者と
比べてはるかにエネルギーを消費することが研究でも証明されています。筋肉、関節、循
環器はトレーニングにより鍛えられますが、義足の使用者は毎日の生活を通して同じよう
にトレーニングをしているのです。
結局は個々の日常生活次第なのです。ポポフ選手の場合はそれがパラリンピックの金メ
ダルと大腿切断クラス 100 メートル、12.11 秒の世界記録に繋がりました。ランニングクリ
ニックでは、天性の素質を発掘するということがポポフ選手の主目的ではないので、様々
な活動レベルの参加者一人ひとりに的確な指導ができるよう、12 人以上のグループの指
導はしません。
目標は参加者が、それぞれ向上することです。切断後はできるとは思っていなかった運動
を、再びすることができるようになった参加者の表情から、このプロジェクトがメンタルにも
良い影響をもたらしていることが読み取れます。
日常生活で義足を必要とする人はスポーツをした方が良いのでしょうか? 切断をされた
方にこの質問をすると、パラリンピックの選手がしていることは自分たちには必要ないこと
だと言う答えがしばしばかえってきます。以前は義足で転ぶことは良くあることでしたので、
この答えは、義足を使用している人々にとっては安全が一番重要だ、という考えからきて
います。
だからこそ、義肢製品にとっては、安全が重要な要件になっているのです。技術が進歩し、
特にコンピューター制御の義足などでは、使用者にとっての安全性ははるかに確実なもの
となっています。もちろんスポーツにおいては転倒の危険は常にあります。ランニング初心
者は転倒してしまうのではと感じます。「スポーツ用義足を初めて使用した人はスポーツ用
の義足に注意を払いすぎ、どのように動いて良いか解らなくなるのです」と多くのランニン
グクリニックでコーチをしてきたポポフ選手は分析します。大切なのは全身を使ってトレー
ニングをして自然の動きを取得することです。
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Philipp Schmidli / Getty Images for Ottobock
自然な動きは、人によって違います。
「参加者は義足に動きを合わせるの
ではなくて、自分の動きのパターンを
向上させ、今までの動きを取り戻さな
ければなりません。そして義足が使用
者それぞれに適合されるべきなので
す。スポーツ用に設計された義足を身
体の新しい一部にすることです。義足
を身体の一部だとイメージすることを
学ぶことは、日常生活での義足の使
用にも効果をもたらします。」とポポフ
選手は語ります。
大腿切断者の義足は、自然な動きを可能にするために、スポーツや日常生活における膝
関節と足関節の機能を果たさなくてはなりません。スポーツでは油圧制御の膝継手(スポ
ーツやリクレーションを楽しむ膝継手 3S80 など)とカーボンファイバー製の足部がこの役
割を担っています。様々なチャレンジを必要とする日常用義足は、多くの条件を考慮して
開発されています。
日常生活で義足を必要とする人はスポーツをした方が良いのでしょうか? スポーツにお
ける安全面のリスクとは何でしょう?「一つ確かなことは、スポーツをしない生活にもたくさ
んの危険があるということです。スポーツをしない結果として、肥満、循環器障害、早期老
化、などが引き起こされます。」とポポフ選手は語ります。スポーツをすることで友達の輪を
作ることができます。ポポフ選手が指導してきたランニングクリニックでは、世界中でこの
輪ができています。これからは、あなたは決して一人で歩いてゆくのではありません!
Rüdiger Herzog
Unternehmenskommunikation
Otto Bock HealthCare GmbH,
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