1年以上前なら面白かったかも Mac で Voodoo1 の記録 1999 年 5 月 8 日 パート2: 5 月 10 日 パート3: 5 月 11 日 うちのPC(FLORA Tsunami AT)のビデオカードを ATI EXPERT 128 に換装して,Voodoo1 カード Monster3D も現 役引退。その Monster3D を Mac の本体を開けたついでに差してみた。Monster 3D は 97 年春に3万円で購入。2年 間使用し,十分に元は取れた気がするカード。 【インストール】 まずドライバ。NE 3D(後述)の付属CDにも収録されているが,昨年秋に出たゲーム Dark Vengeance デモ版付属のものをインストールした。これの 3Dfx RAVE はたぶん最新のもの。 カード自体は PCI バス用なので Mac にそのまま差せる。接続は,[モニタ→Monster3D→ビデ オカード]となる。3Dフルスクリーンのみ Monster 3D が動作,2Dは Monster 3D をスルー して表示される。 コネクタは A と C がメス,B がオス。 B と C を接続するケーブルは Monster 3D に付属しているが,PC用。Mac で使うには,C の 部分に接続アダプタが必要となる。もっとも,Mac 専用モニタでなければ A に接続アダプタは不 要なので C に移せばよく,アダプタの追加購入は不要。 接続は簡単。とはいえ,ビデオカードとモニタの間に接続することになるので,ある程度の画質劣 化は必至。この劣化を最小限に抑えるために,「高品質ケーブル」Griffin NE 3D (http://www.griffintechnology.com/ne3d/index.html) を使用した。PC のビデオカード換装を考え始めた 昨年,Monster 3D を Mac へ移したいと思ったときのために購入済みだった。この NE 3D は Voodoo カードとビデオカードを接続するための Mac 用ケーブル,Mac 専用モニタ用の接続アダ プタ,そして Mac 用 Voodoo1 ドライバと Mac 用3Dゲームデモ版が収録されたCDのセッ ト。直販価格 15 ドル+送料 12 ドルだった。「Mac 用 Voodoo1 カード Power3D を使用する 場合もケーブルは高品質の NE 3D を使うべき」との強気の宣伝文句に注目して買った。 【動作チェック】 ソフトとカードのインストール後,動作をチェック。起動画面は 640×480,アイコンパレード が始まる段階で前回設定した解像度に切り替わる。PC の場合は起動完了後に(Windows 起動後 に)設定解像度に切り替わる仕様だから何ともないが,Mac の場合は違和感あり。 メインモニタ(NANAO の液晶)の2D表示で,シャープネスがやや甘くなった印象。やはり NE 3D でも甘くなるのか。Monster 3D 付属のケーブルだともっと甘くなるかも。CRT だと気づか なかったかもしれないが,液晶画面は元々極めてシャープ。文字表示がやや太く見える。アンチエ イリアスを効かせたような感じ。とはいえ,「若干」だが。高品質ビデオカードに換装したユーザ が「今度のカードではフォントの線が細すぎる」(←前のカードがぼけていたせいなのだ)と感じるのと 逆の現象。 動作上のトラブルはない。 【速度チェック】 本体:PowerMacintosh 9500 + PPC G3/300(システムバス 40 MHz) まず Quake から。 Quake RAVE は入れていたが,Quake 3Dfx でも試してみたいのでCDを探したがなかなか見つ からず。NE 3D のCDに Quake 3Dfx 1.08.5 (アプリ本体のみ)が入っているのを先に発 見。Quake 3Dfx 1.09 Updater はHDに入っていたので 1.08.5 に対してかけたら 1.09 にアッ プデート成功。テスト準備完了。以下,全て 640×480 32,00色で実行。3Dfx Tweaker の効果につ いては後述。 Quake 3Dfx 27.3 fps Enable Shadows ON Enable Shadows OFF Quake RAVE (Voodoo) 25.0 fps 36.1 fps Quake RAVE (RAGE PRO) 24.9 fps 35.9 fps PC(MMX 166MHz)の GLQuake で 31.5 fps 出ていたのと比較すると 27.3 fps はやや遅 い。 Quake RAVE では Voodoo と RAGE PRO では誤差程度。画質は Quake 3Dfx の方が RAVE よ り上。 もう一つ,Mac Chrome (http://www.usiwakamaru.or.jp/~yukiyasu/glide/)で計測。 5回計測して(45.743∼45.860fps),中間値は 45.772 fps。 バックサイドキャッシュを 200MHz に下げると,44.748∼45.000 で,中間値は 44.832 fps。 公開されている計測結果と比較してみると,妥当な結果。 3Dfx Tweaker Voodoo1 用クロックアップツール 3Dfx Tweaker (http://stud1.tuwien.ac.at/~e9426444/3dfx/)も 試した。そのホームページでは Quake 3Dfx での結果が示されているが,まず,クロックレート を 55MHz に上げてみたが,Mac Chrome で 45.198 fps。効果は測定誤差程度。効果なし。 同じく,Quake RAVE で計測すると,Enable Shadows ON で 24.9 fps,OFF で 35.9 fps。こ れはクロックアップ前と全く同じ。効果なし。 次に Quake 3Dfx で計測。29.7 fps。これは効果あり。更に,60 MHz まで上 げ,SwapBuffer interval も変更し,次のように設定。 これで 41.5 fps になった。これなら RAGE PRO との併用でも価値あり。RAGE PRO ではやや 重いトータルコンバージョン Malice はクロックアップした Voodoo1 なら快適かもしれない。 【総括】 RAGE PRO を使っている環境に入れるなら Voodoo2 か。 とはいえ,今なら数千円で買える Voodoo1 でも,3Dが遅い(または3Dをサポートしていな い)ビデオカードとの併用なら十分価値あり。しかし,Unreal や Quake 3 では厳しそ う。Voodoo1 は2年前にはPCの世界で流行したが,今これを使っているPC(ゲーム)ユーザ は少ないだろう。Voodoo2 でも,8 MBのは実勢価格1万円以下。Voodoo1 なら知り合いのPC ユーザー が持て余している(=タダでもらえる)可能性が高い。 フルスクリーンモードで動く3D画面にしか効かないので,3Dゲームをしないユーザにはメリッ ト皆無。 画質低下に気づくのはシャープなモニタだけかもしれない。 差したばかりでもあるし,抜くのも面倒だし,かといってワシの目にはメインモニタの甘い表示が 気になるし…ということで,もう少し使ってみて気になるようだったらサブモニタ出力へ回すこと にした。Imagine 128 は3Dアクセラレーションをサポートしていないので好都合といえば好都 合。 【追加】 1999 年 5 月 10 日 【Monster 3D をサブモニタ側に接続する】 Monster 3D をメインモニタ出力に接続して3日目,シャープネスの低下がどうにも気になる。 文字全てにアンチエイリアスを適用したような感じ。斜体文字は読みやすいが。液晶ではなくてC RTかと思えるような画質。結局 Monster 3D はサブモニタ側のビデオカードに繋ぎ替えること にした。 ケーブルの繋ぎ替えだけなので容易に接続変更完了。 しかし…起動時の挙動がメインモニタ接続時とは異なる。メインモニタではアイコンパレード開始 直前に 640×480 から設定解像度に切り替わるが,サブモニタに繋いだら 640×480 のまま。 (Monster 3D は 640×480 で動作する。) 「モニタ&サウンド」コントロールパネルでもコントロールバーでも,モニタ2は 640×480 以 外選べない状態に。(モニタ1に接続していたときにも,選択できる解像度は減ったが,640× 480,800×600,1024×768 が残っていた。) Mac 用 Voodoo1 カードを出していた TechWorks (http://www.techworks.com/) に,そのような状 況に対処できるツールがあったのを思い出した。サポートのページからコントロールバーモジュー ル「Multi-resolutions」をダウンロード。ビデオカードがサポートする全解像度を強制的に表 示する。無事 1024×768 に設定できるようになった。画質劣化は液晶モニタに接続した場合よ りも小さいような印象。 もくろみでは,モニタ1に表示されている Finder ウインドウから 3Dfx 対応ソフトを起動する と,自動的に(Monster 3D を介している)モニタ2側に表示されるはず。思った通りモニタ2 に表示された。 これで全て解決かと思った。が,起動時アイコンパレード中,モニタ2は 640×480 のま ま。Finder 起動後に設定解像度に切り替わる。それだけならいいのだが,起動完了後,(設定に かかわらず)色深度が 256 色に切り替わってしまう。この色深度問題に対応するツールは TechWorks にもない。解決手段はある。常用している OneClick で,グローバルパレットボタ ンの一つの Startup ハンドラ内に Screen(2).depth = 16 を追加。これにより,起動完了後常用 解像度 32000 色に自動的に切り替わるようになった。 Monster 3D に関する問題,とりあえず全て解決。 全て解決して,今回の目的「Mac で Monster 3D 動作確認」完了。 トラブルは発生していないし,抜くのも面倒なので,次回本体を開けるまではそのままにしてお く。 【追加】 1999 年 5 月 11 日 【MacQuake 3】 MacQuake 3(q3test,Quake 3: ARENA)1.03 を Monster 3D で走らせてみた。 体感では Monster 3D + MesaQuake 3.1b11 は RAGE PRO + Apple OpenGL 1.0b1 と同程度。 (現時点での最新版は,q3test 1.05,OpenGL 1.0 正式版。)マップ1での timerefresh は 22.606852 fps,3Dfx Tweaker(60MHz,SwapBuffer interval: 0 設定)で 23.159039 fps。単独で 動き回るなら何とかなるが,敵(動くもの)が現れるとゲームにならないだろう。 【追加】 1999 年 5 月 12 日 【動作確認終了】 解像度・色深度切替の問題は解決済みでもあるし,せっかくだから差したままにしようと思ってい たが…モニタ1(液晶モニタ)では画質低下に我慢できずモニタ2(CRT)に繋ぎ替えたもの の,サブモニタでもやっぱり気になる。 結局,外した。使用5日間。 Monster 3D(Voodoo1)の Mac での効果は大体わかった。 Home TMvisual@hi-ho.ne.jp
© Copyright 2024 Paperzz