授 業 科 目 名(英語名) 生理学 II Physiology II 必修 選択 単位 対象 年次 学期 曜・限 担当教員名 徳丸 必修 2 1 後期 火・5 治 内線 7972 E-mail ostokuma@oita-u.ac.jp 【授業のねらい】 疾病を理解してそのリハビリテーションを図るためには,人体の正常機能を理解することが不可欠である。生体の正 常機能についての科学である生理学を学ぶことは,理学療法の基礎として重要である。 【具体的な到達目標】 • ホメオスタシスの過程を説明することができる。 • 外部環境に対する生体の適応の過程である動物機能について説明することができる。 【授業の内容】 (1) 静止膜電位:平衡電位,濃度勾配と電位勾配,ナトリウムポンプ (2) 活動電位:電位依存性 Na+チャネル,電位依存性 K+チャネル,不応期 (3) 興奮の伝導:伝導の機序,有髄線維と無髄線維 (4) 情報の伝達:シナプス,神経伝達物質 (5) シナプスの可塑性と神経再生:長期増強,長期抑圧,神経再支配 (6) 骨格筋:滑走説,興奮収縮連関,骨格筋のエネルギー代謝 (7) 体性神経系と自律神経系:交感神経と副交感神経の神経伝達物質 (8) 感覚機能-1:感覚総論,体性感覚(皮膚感覚,深部感覚) (9) 感覚機能-2:視覚,聴覚,前庭覚 (10) 感覚機能-3:味覚,嗅覚 (11) 運動機能-1:運動単位,脊髄反射 (12) 運動機能-2:脳幹反射,小脳 (13) 運動機能-2:大脳基底核,大脳皮質運動野 (14) 高次脳機能:連合野,覚醒と睡眠,脳波 (15) 高次脳機能:学習と記憶,情動 (16) 定期試験 ☆学生が深く学ぶための工夫 毎回の講義の冒頭に,前回の講義内容に関する発表を課す。 【時間外学習】 予習を行っていることを前提に講義・議論を行うので,事前に該当する範囲を予習しておくこと。 【参考書】 ・ 生理学テキスト第 7 版(文光堂)大地陸男 著(約 540 頁) ・ 標準生理学 第 8 版(医学書院)本郷利憲,廣重力,豊田順一,熊田衛 編集(約 1140 頁) ・ ギャノング生理学 第 24 版(丸善)W.F. Ganong 著,岡田泰伸ら 訳(約 860 頁) 上記「標準」と「ギャノン」の2冊は,内容が豊富で記載も詳しく,将来仕事上などで生じる疑問にも充分応え てくれる。 【成績評価の方法及び評価割合】 筆記試験(90%),発表(10%) 【注意事項】1年次前期に生理学 I の単位を取得し,1年次後期の「生理学実習」を履修している者のみ履修可。 高等学校において数学 III,物理,化学,生物を履修していることを前提として講義を行う。 【備考】上記の参考書は担当教員の研究室で実物を見ることができる。 授 業 科 目 名(英語名) 解剖学 II (Anatomy II) 必修 選択 単位 対象 年次 学期 曜・限 担当教員名 紀,河上 必修 2 1 後期 木・3 内線 7973(紀),7735(河上) E-mail ji@oita-u.ac.jp(紀) kkawakami@oita-u.ac.jp(河上) 【授業のねらい】 解剖学Ⅰにひきつづき,人体の構造についての知識を深める。具体的には,消化器系,呼吸器系,循環器系, 泌尿器系,内分泌器系,感覚器系,中枢神経系,末梢神経系の諸系統に分けて学習する。特に,神経系に関して は,その構造と役割について詳しく学習する。更に,局所解剖学を主体として,四肢,体幹の各部位ごとに主に 運動器系,神経系,循環器系の位置関係について理解を深める。これらの講義をとおして,臨床で必要とされる人 体構造の基礎について理解し、その面白さを学習する。 【具体的な到達目標】 各器官の構造や位置,役割を説明できる. 【授業の内容】 1.肩甲部 1 の局所解剖学(河上) 8.下腿部の局所解剖学(河上) 2.肩甲部 2,上腕部の局所解剖学(河上) 9.内臓学 I(循環器系・呼吸器系)(紀) 3.前腕部の局所解剖学(河上) 10.内臓学 II(消化器系・泌尿器系) (紀) 4.胸郭,体幹前面 1 の局所解剖学(河上) 11.内臓学 III(生殖器系・内分泌器系) (紀) 5.体幹前面 2,体幹後面の局所解剖学(河上) 12.感覚器系概論,皮膚・視覚器・平衡聴覚器(紀) 6.骨盤,臀部の局所解剖学(河上) 13.神経系総論 7.大腿部の局所解剖学(河上) 14.中枢神経系概論:脊髄・大脳半球の特徴(紀) 神経系の区分・構成、髄膜と脳室系(紀) 15.末梢神経系概論,脊髄神経・脳神経・自律神経系の特徴(紀) ☆学生がより深く学ぶための工夫 解剖学 II とその実習は時間を区切らず,実物を見ながら理解を深めることができるように進める。 【時間外学習】予習が必須である. 【教科書】 野村嶬編『標準理学療法学・作業療法学専門基礎分野解剖学 第 4 版』(医学書院,2015) 【参考書】小川 鼎三, 森 於菟『分担解剖学 1 巻 改訂第 11 版』 (金原出版,1950)平沢興『分担解剖学 2 巻 訂第 11 版』 (金原出版,1950)小川鼎三『分担解剖学 3 巻 改訂第 11 版』 (金原出版,1950)Frank H.Netter 著, 相磯貞和(訳) 『ネッター解剖学アトラス 第 5 版』(南江堂 2011) 【成績評価の方法及び評価割合】 講義中に実施する小テスト(30%),期末試験(70%)。期末試験は 60 点以上を合格とする。 【注意事項】 夏休み後半に講義が開講される可能性もあるので,学年歴を見ながら予定を入れておくこと. 【備考】 スケジュールの詳細に関する説明は,前期後半に提示する. 改 授 業 科 目 名(英語名) 生理学実習 (Practicum in physiology) 必修・選択 単位 対象年次 学期 曜・限 担当教員名 徳丸 治 必修 1 1 後期 月・2 内線 7972 E-mail ostokuma@oita-u.ac.jp 【授業のねらい】 生体の正常機能についての科学である生理学を学ぶことは,理学療法の基礎として重要である。生理学の講義において 学習した人体の機能を,刺激に対する生体の反応を実際に観察することにより,真の理解を目指す。 【具体的な到達目標】 ・実習書に基いて正確に実験を行うことができる。 ・観察した結果を正確に記述し,分かり易く提示することができる。 ・結果に基いて論理的に考察することができる。 【授業の内容】 1 呼吸機能検査 9 ヒト神経の伝導速度 2 ガス交換と酸塩基平衡 10 脳波 3 カエル心臓の循環モデル 11 誘発電位(視覚,聴覚,体性感覚) 4 ヒト心電図 12 皮膚感覚 5 腎機能 13 視覚:視力,視野,フリッカー 6 赤血球浸透圧抵抗・血液凝固 14 ベキ関数の法則 7 カエル坐骨神経の活動電位 15 実習成果発表会 8 カエル骨格筋の収縮 ☆学生が深く学ぶための工夫 生理学実習のレポートを課す。実習で得られたデータに基づいた学習グループ内での議論を通じて,人体の機能に対す る理解を深めることを期待する。自然科学のレポートとして,一定水準に達するまで繰り返し指導を行うので,積極的な取 り組みを期待する。 【時間外学習】 実習時間が限られているので,必ず予習を行って実習に臨むこと。グループ毎にレポート1通を作成し,1週間以内に提 出すること。グループ内でよく議論して,レポートの内容についての理解を共有すること。グループ全員でよく読み返して, 十分に推敲してから提出すること。 【教科書】 特に指定しない。下記参考書等の中から自分にあったものを用意すること。 【参考書】 ・・生理学テキスト第 7 版(文光堂)大地陸男 著(約 540 頁) ・標準生理学 第 8 版(医学書院)本郷利憲,廣重力,豊田順一,熊田衛 編集(約 1140 頁) ・ギャノング生理学 第 24 版(丸善)W.F. Ganong 著,岡田泰伸ら 訳(約 860 頁) 上記「標準」と「ギャノング」の2冊は,内容が豊富で記載も詳しく,将来仕事上などで生じる疑問にも充分応えてくれる。 【成績評価の方法及び評価割合】 レポート 90%,および実習成果発表会 10% 【注意事項】 1年前期の「生理学 I」の単位を修得し,1年後期の「生理学 II」を履修している者のみ履修可。 【備考】 上記の参考書は担当教員の研究室で実物を見ることができる。 授 業 科 目 名(英語名) 解剖学実習 I (Practice of Anatomy I) 必修 選択 単位 対象 年次 学期 曜・限 担当教員名 紀,河上 必修 1 1 前期 木・4,5 内線 7973(紀),7735(河上) E-mail ji@oita-u.ac.jp(紀) kkawakami@oita-u.ac.jp(河上) 【授業のねらい】 細胞学・組織学実習と運動器系における肉眼解剖学実習を行う。細胞学・組織学実習では,解剖学 I の講義で学んだ細胞や組織の構造 を実際にプレパラート観察により理解を深める。肉眼解剖学実習では,医学部解剖学教室の協力のもと,実際の骨標本や液浸標本を用いて 実施する。主に,骨,関節・靭帯,筋について,各器官の詳細な形状を観察し,その形状の意味を考える。さらに,複数遺体における骨標本 や液浸標本を観察し,個体ごとの共通点や相違点を学び,人体の多様性を学習する。なお骨に関しては,講義で学んだ体表から触知できる 簡単なランドマークに関して触察実習を行う。 【具体的な到達目標】 各組織の構造や位置を説明できる.筋に関しては起始・停止・神経支配・脊髄髄節レベル・作用を説明できる. 【授業の内容】 1.解剖学実習ガイダンス(解剖学実習とは,解剖学実習の環 境と心得)(河上) 2. 骨学実習 1(河上) 9.組織学実習(上皮組織,結合組織―軟骨組織・骨組織) (紀) 10.組織学実習(筋組織―骨格筋・心筋・平滑筋,神経組織, 皮膚)(紀) 3.骨学実習 2(河上) 11.組織学実習(消化器―肝臓・膵臓・胃・小腸) (紀) 4.関節学実習(河上) 12.組織学実習(呼吸器―肺・気管,内分泌器―甲状腺・副 5.筋学実習 1(河上) 6.筋学実習 2(河上) 7.身体部位・体表観察(河上) 8.組織学実習ガイダンス(組織学実習とは,顕微鏡の使い方 など)(紀) 腎)(紀) 13.組織学実習(循環器―心臓・動脈・静脈,造血組織,リ ンパ組織)(紀) 14.組織学実習(泌尿器―腎臓・膀胱,生殖器―精巣・卵巣) (紀) 15.組織学実習(大脳・脊髄)(紀) ☆学生がより深く学ぶための工夫:人体液浸標本を用いて解説する. 【時間外学習】医学に用いる用語を初めて学ぶ講義となる.外国で英語の単語が理解できないと情報交換ができ ないのと同様に,解剖学用語を理解し使えることは,医学に関わる者にとって不可欠となる.そのためには英単 語を覚えた時と同様に,解剖学用語の記憶に費やする時間外学習は必須である. 【教科書】野村嶬編『標準理学療法学・作業療法学専門基礎分野解剖学 第 4 版』(医学書院,2015),牛木辰男編『入 門組織学 改訂第 2 版』(南江堂,2013)河上敬介,磯貝香編『骨格筋の形と触察法改訂第 2 版』(大峰閣,2013) 【参考書】 J.W.Rohen,横地千訊共著『解剖学カラーアトラス第 7 版』(医学書院,2012)V. P. Eroschenko 著, 相磯貞和 (訳) 『diFiore 人体組織図譜 原著第 11 版』(南江堂 2011) 【成績評価の方法及び評価割合】 実習中に実施する口頭試問(30%),実習中に実施する小テスト(30%),期末口頭試問(40%)。 【注意事項】祭日に実習が開講される可能性もあるので,学年歴を見ながら予定を入れておくこと. 【備考】スケジュールの詳細に関する説明は,第 1 回目に提示する. 授 業 科 目 名(英語名) 解剖学実習 II (Practice of Anatomy II) 必修 選択 単位 対象 年次 学期 曜・限 担当教員名 紀,河上 必修 1 1 後期 木・4,5 内線 7973(紀),7735(河上) E-mail ji@oita-u.ac.jp(紀) kkawakami@oita-u.ac.jp(河上) 【授業のねらい】 医学部解剖学教室の協力のもと,実際の骨標本や液浸標本を用いて実施する。具体的には,消化器系,呼吸器系, 循環器系,泌尿器系,内分泌器系,感覚器系,中枢神経系,末梢神経系の標本により,各器官系の構造を詳細に観察 し,各器官系の役割について考察する。また,胸部と腹部に分けて各器官系同士の位置関係を観察し,その意味につい て考察する。更に,運動器系に関しては,四肢,体幹の各部位における末梢神経や脈管との三次元的な位置関係を詳 細に観察するとともに,生体において触察を行う体表解剖学実習を実施する。 【具体的な到達目標】各器官の構造や位置を説明できる.骨・筋・末梢神経・脈管に関しては体表からの触察できる. 【授業の内容】 1.肩甲部 1 の構造の観察と触察(河上) 2.肩甲部 2,上腕部の構造の観察と触察(河上) 3.前腕部の構造の観察と触察(河上) 4.胸郭,体幹前面 1 の構造の観察と触察(河上) 5.体幹前面 2,体幹後面の構造の観察と触察(河上) 6.骨盤,臀部の構造の観察と触察(河上) 7.大腿部の構造の観察と触察(河上) 8.下腿部の構造の観察と触察(河上) 9. 胸腔内臓と血管(心臓・肺)の観察(紀) 10.腹腔内臓と血管(胃・腸・肝臓・膵臓・腎臓)の観察(紀) 11.骨盤腔内臓と血管(子宮・卵巣・膀胱・直腸、甲状腺・副腎など)の観察(紀) 12.皮膚・視覚器・平衡聴覚器の観察(紀) 13.中枢神経系―脳1の観察(紀) 14.中枢神経系―脳2・脊髄1の観察(紀) 15.神経系―脊髄2・脊髄神経・脳神経・自律神経系の観察(紀) ☆学生がより深く学ぶための工夫 解剖学 II とその実習は時間を区切らず,実物を見ながら理解を深めることができるように進める。 【時間外学習】前半は毎回口頭試問を実施するため復習が必須である. 【教科書】野村嶬編『標準理学療法学・作業療法学専門基礎分野解剖学 第 4 版』(医学書院,2015)河上敬介,磯貝 香『骨格筋の形と触察法改訂第 2 版』(大峰閣,2013) 【参考書】坂井建雄『プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第 2 版』(医学書院,2011))坂井建雄『プ ロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖 第 2 版』 (医学書院,2014)坂井建雄『プロメテウス解剖学アトラス 胸 部/腹部・骨盤部 第 2 版』 (医学書院,2014)坂井建雄『プロメテウス解剖学アトラス 口腔・頭頸部』 (医学書院,2012) Frank H.Netter 著, 相磯貞和(訳) 『ネッター解剖学アトラス 第 5 版』 (南江堂 2011) 【成績評価の方法及び評価割合】実習中に実施する口頭試問(40%),期末口頭試問(60%)。期末試験は 60 点以上を 合格とする。 【注意事項】夏休み後半に実習が開講される可能性もあるので,学年歴を見ながら予定を入れておくこと. 【備考】スケジュールの詳細に関する説明は,前期後半に提示する. 授 業 科 目 名(英語名) 基礎臨床実習 I(Basic clinical practice I) 必修 選択 単位 対象 年次 学期 曜・限 担当教員名 河上・朝井・浅海・川上・菅田・田中 必修 1 1 後期 集中 内線 E-mail 【授業のねらい】 実習指導者の指導の下で理学療法業務を見学し、理学療法士の役割について学ぶ。また、理学療法対象者を取 り巻く種々の職種の役割を学び、理学療法部門との協力体制に関して体験学習する。更に、これらの学習の中で、 施設内における様々なコミュニケーションについて学習する。 【具体的な到達目標】 1) 理学療法士の役割について説明できる。 2) 対象者を取り巻く種々の職種とその役割について説明できる。 3) 理学療法部門と他職種との協力体制について、その必要性を含めて説明できる。 4) 理学療法部門内、他部門間、施設利用者などとのコミュニケーションの取り方について説明できる。 【授業の内容】 1)実習前指導(1 年次実習前) 臨床実習の意義、目的、実習に必要な心得などについて説明する。 実習施設への手続き等の指導を行う。 2)1 週間の集中実習(1 年次春季休暇中) 実習施設の指導者の下で実習を行う。 3)実習後指導(実習終了後) 実習の成果と反省、および今後の課題等について報告し、学生間で情報の共有と深化を図る。 必要に応じレポート作成、自己評価等を行う。 【時間外学習】 事前に、Web 等を用いて、受け入れ実習施設に関する情報を可能な限り入手する。1 週間の集中実習期間にお ける時間外学習は実習指導者の指示に従う。 【教科書】 特に指定しない 【参考書】 特に指定しない 【成績評価の方法及び評価割合】 実習施設による評価(40%)、実習報告書などの提出(20%) 、実習前指導における理解・実習後指導における 報告(40%)で評価する。 【注意事項】 履修規定に定める条件により履修が可能となる。原則として、全日出席で評価対象とする。また、実習の履修 に問題が生じると予想される場合は、コース会議の審議を経て実習遂行が不可能となり、単位を修得できないこ とがある。 【備考】なし
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