15a-2W-13

15a-2W-13
第76回応用物理学会秋季学術講演会 講演予稿集 (2015 名古屋国際会議場)
自己放射化した CsI からのシンチレーション光の CCD 読み出し
CCD readout of scintillation from a self-activated CsI
○
納冨昭弘 1,若林源一郎 2,古場裕介 3,眞正浄光
3
(1.九大医保,2.近大原研,3.放医研,4.首都大東京)
○
A. Nohtomi 1, G. Wakabayashi 2, Y. Koba3, K. Shinsyo4
(1. Kyushu Univ. ,
2. KUAERI,
3. NIRS,
4. Tokyo Metropolitan Univ.)
E-mail: nohtomi@hs.med.kyushu-u.ac.jp
【緒言】2015 年春の本学会で、中性子照射により自己放射化した CsI シンチレータの出力をホトダイ
オードで読み出して、中性子を高感度に検出する手法について報告を行った。これを応用し、平板状
の CsI シンチレータに中性子を照射してその発光強度分布を読み出せば、入射中性子の強度分布情報
が得られる可能性がある。今回は CCD カメラで平板状の CsI シンチレータからの発光を観測した。
【実験】 Pu-Be 中性子源(3.7×1010 Bq)とポリエチレンファントムを用いて形成された場で、50 mm × 50
mm × 2 mm の CsI 板に 75 分間照射を行った。その後、冷却型 CCD
カメラ(Atik
383L+)で発光強度分
14May1∼May2
近大炉実験 CsI
CCD読み出し No.1
Pu-Be 75分照射後、CCD読み出し 1分サンプリング。
布を 1 分間毎あるいは 10 分間毎に記録した。得られた画像の輝度値の経時変化を
ImageJ で解析した。
【結果・考察】1 mm 厚の Cd 円板を置いた時の画像例と平均輝度値の変化を Fig.1 に例を示す。同一領
fitting
! 10 分以上経
域の平均輝度値の時間変化を 1 分毎に調べたところ、Fig.2 に示すように照射終了から約
1枚目から25枚目
までの足しあわせ↓
過後では、B.G.を差し引いた残余成分は、半減期が 25 分および 174 分で減衰する
2 成分によりフィ
ッティングができた。これらはそれぞれ、中性子により CsI 中に生じた I-128 からの β 線と、Cs-134m
の核異性体転移に伴う 139keV の γ 線に対応していると考えられる。
【結論】 自己放射化 CsI のシンチレーション光を CCD カメラで読み出すことにより、中性子強度分
t
t
t
布の測定が可能であることがわかった。また、得られた画像の輝度値の時間変化をフィッティングす
25
174
1.55
1911 + 192 × (1 / 2) + 116 × (1 / 2)
+ 339 × (1 / 2)
Cs-137m
環境光による
ペース Cs-134m
ることにより§、半減期の情報をもとにして、I-128 および
の成分を抽出することができた。
I-128 (25min)
(2.9h = 174 min)
Cd disk
Fig.1 Scintillation image of “activated CsI” plate.
© 2015年 応用物理学会
Luminance - B.G. (mean pixel value)
Luminance (mean pixel value)
残光成分 ?
!
⇐ Fittingにより抽出された
三成分
T=174min
T=25min
Fig.2 Change of scintillation intensity from “activated CsI”.
02-062