ビルベリーエキスの抗炎症作用およびアレルギー抑制効果

ビルベリーエキスの抗炎症作用およびアレルギー抑制効果
(同志社女子大学、株式会社わかさ生活)
日本食品科学工学会第53回大会
Ⅰ型アレルギーによる引
アレルギーによる引っかき回数
っかき回数および
回数および
ヒスタミン量
ヒスタミン量
Ⅰ型アレルギーの発現機序
アレルギーの発現機序
Ca2+
感作成立
マクロファージ
肥満細胞
抗原提示
T
サイトカイン放出
サイトカイン放出
T
増殖 IL-1β,
,IL-6
1
1
5
4
*
8
6
4
2
C
3
B
C
B
5
2 .5
2 .0
1 .5
1 .0
0 .5
0 .0
C
6
* *
8
7
9 10 11 12 13 14
2
3
5
4
6
* *
7 8 9 10 11 12 13 14
飼育期間(日
飼育期間
日) * 耳介厚測定
*
60
血漿中TNF-α
血漿中
3
B
C
B
5
TNF
TNF- α量(pg/ml)
耳介浮腫率
耳介浮腫率(
(%)
50
10
30
20
10
0
C
平均値±
平均値±標準偏差 *: p<0.05
群
30
40
20
20
10
0
0
C
群
群
C
群 B
平均値±
平均値±標準偏差 *: p<0.05
TPA
アラキドン酸
アラキドン酸
リポキシ
シクロオキシ
ゲナーゼ
ゲナーゼ
ロイコトリエン
プロスタグランジン
炎症メディエーター
炎症メディエーター
(TNF-α,
,IL-6
6,IFN-γ)
接着
透過性 遊走
組織
50
0
C
B
B
アラキドン酸
酸
アラキドン
100
0
0
B
群
40
60
150
10
*
刺激
200
20
50
*
250
30
40
血漿中TNF-α量
量
血漿中
*
血漿中IL-6
血漿中
300
50
40
20
測定項目
・耳介浮腫率
・サイトカイン
(TNF-α,
,IL-6,
,IFN-γ)
投与量
5μg
g/g
g体重
耳介浮腫率
30
惹起
Ⅳ型アレルギーに対
アレルギーに対する感作後投与
する感作後投与の
感作後投与の影響
70
C
耳介浮腫率
ビルベリーエキス投与
ビルベリーエキス投与
試料
C:
:対照(水
対照 水)
B:
:ビルベリーエキス
40
(%)
耳介浮腫率
耳介浮腫率(
3
感作後投与
血漿中TNF-α量
量
血漿中
50
2
TNF
TNF-α量(pg
pg/
/ml)
耳介浮腫率
B
10
80
感作
Ⅳ型アレルギーに対
アレルギーに対する感作前投与
する感作前投与の
感作前投与の影響
群
12
0
*
3 .0
Ⅳ型アレルギーに対
アレルギーに対する感作前投与
する感作前投与の
感作前投与の影響
惹起
ビルベリーエキス投与
ビルベリーエキス投与
ランゲルハンス細胞
ランゲルハンス細胞
T
Th1細胞
細胞 リンホカイン
リンホカイン放出
放出
T T 増殖
マクロファージ
(TNF-α,
,IFN-γなど
など)
など
T T
抗原提示
組織障害
T
サイトカイン
遅延型アレルギー
遅延型アレルギー反応
アレルギー反応
IL-6など
など
血管透過性亢進
PG
C
14
TNF
TNF- α量(pg/ml)
T
T
感作
感作前投与
ケラチノサイト
0
即時型アレルギー
即時型アレルギー反応
アレルギー反応
IL
IL- 6量(pg
pg/
/ml)
T
20
血漿中ヒスタミン
血漿中ヒスタミン量
ヒスタミン量
3 .5
投与期間(日
投与期間 日)
投与期間(日
投与期間 日)
C:
:コントロール B:
:ビルベリーエキス摂取時
ビルベリーエキス摂取時
Ⅳ型アレルギー誘発
アレルギー誘発におけるマウスの
誘発におけるマウスの飼育方法
におけるマウスの飼育方法
惹起
抗原再侵入
T
40
B
耳介浮腫率
耳介浮腫率(
(%)
感作
60
血管透過性の
血管透過性の亢進・
亢進・粘液分泌の
粘液分泌の亢進・
亢進・
白血球の
白血球の走化
IgE
ひっかき回数
ひっかき回数
*
*
平均値±
平均値±標準偏差 *:p<0.05
Ⅳ型アレルギー(接触性過敏症
アレルギー 接触性過敏症)の
接触性過敏症 の発現機序
*
ヒスタミンの
放出
ロイコトリエン
などの放出
などの放出
• 視覚機能改善作用
• 眼精疲労改善作用
• 血小板凝固抑制作用
• 毛細血管保護作用
• 血管拡張作用
• 抗腫瘍作用
80
16
肥満細胞
細胞内酵素 脱顆粒
の活性化
Bilberry
抗原侵入
感作成立
惹起
抗原再侵入
抗原侵入
ヒスタミン
ヒスタミン(ng/ml)
(ng/ml)
感作
ひっかき
ひっかき(
(×102回/60
60分
分)
活性酸素の過剰産生は、アレルギーの重篤化の
要因のひとつとされている。昨年度の本大会において
ビルベリーエキスの抗酸化作用について報告した。
そこでマウスを用いてⅠ型、Ⅳ型アレルギーまたは
炎症抑制効果に対するビルベリーエキスの効果を
検討した。
B
C 群 B
食細胞
血管内
平均値±
平均値±標準偏差 *: p<0.05
TPAによる
による影響
による影響
アラキドン酸
アラキドン酸による影響
による影響
血漿中IL-6量
量
血漿中
100
40
血漿中IFN-γ量
量
血漿中
60
血漿中IL-6量
血漿中
量
100
15
0
40
20
群
B
30
15
C
群
B
5
C
平均値±
平均値±標準偏差 *: p<0.05
群
B
15
60
10
40
20
0
0
0
C
10
耳介浮腫率
耳介浮腫率(
(%)
10
IFN
IFN- γ量(pg
pg/
/ml)
IL
IL-6 量(pg
pg/
/ml)
耳介浮腫率
耳介浮腫率(
(%)
20
60
IL
IL- 6 量(pg
pg/
/ml)
80
45
30
20
*
*
80
血漿中IL-1β量
血漿中
量
IL
IL- 1β量(pg
pg/
/ml)
耳介浮腫率
耳介浮腫率
0
C
群
B
C
群
B
5
0
C
平均値±
平均値±標準偏差
群
B
ビルベリーエキスはヒスタミンの遊離抑制活性を示した
ことからビルベリーエキスは肥満細胞に作用して
強い抗アレルギー作用を示すことが明らかとなった。
また、炎症反応においてINF-γ量耳介浮腫率を減少
させたことから、ビルベリーエキスがシクロオキシゲナー
ゼの活性を抑制し、プロスタグランジンの産生が
減少し、炎症性メディエーターの減少につながったと
考えられる。
以上のことから、ビルベリーエキスは、
ケミカルメディエータの放出を抑制し、アレルギーの
低減化に関わる機能を持つこと示唆された。