構 計算力学手法による 金属材料の固相焼結シミュレーション 研究概要・成果 背景 焼結部品は焼結過程 が製品の性質に大き な影響を与える 端 科 学 載 技 ・加 術 推 工 進 等 機 は ⑩ナノテクノロジー・材料研究 ○中原大海(院生)、齋藤賢一(システム理工学部 機械工学科 教授)、宅間正則(教授) 、高橋可昌(准教授) 焼結過程の及ぼす影響 を予測する必要がある 実験のみでは莫大 なコストがかかる 焼結で重要な要素 ○物性 ○温度 ○粒子形状 ○粒子配置 計算機シミュレー ションが有効 内部組織 空孔 Fig.1 焼結含油軸受 大 学 先 組織形成シミュレーション 界面 状態2 写 ・転 ○界面表現が容易 ○メゾスケール手法 ○様々な現象に応用可能 強度評価シミュレーション PF法にマイクロメカニクスの概念を導入するこ とで組織の応力状態を観察することができる2) 例 引張 B相 y 圧縮 x (a)粒成長 す 。 ○焼結体の組織形成シミュレーションが可能 ○温度や具体的な物性を基に計算できる ○粒子数の増加や粒子配置の考慮も可能 無 応力状態も観察できる 0 Fig.5 温度による収縮率の変化 ※ 状態1 組織形成過程シミュ レーションに適している A相 断 Fig.4 焼結後 PF変数 φ : min Fig.2 PF変数の概要 複 関 西 Fig.3 初期配置 PF変数 φ : max PF法の特徴 ○特殊な変数を用いて 状態の違いを表す ○系の持つ自由エネル ギーで評価できる 青銅:Cu-10%Snの物性値を 用いたシミュレーション 時間発展方程式1) 真空 必要なシミュレーション ○組織形成シミュレーション ○強度評価シミュレーション Phase-Field(PF)法 目的 焼結過程による内部組織形成をシミュレートし, シミュレートされた内部組織を用いて,必要とされる 機械的性質を予測できるような手法を構築する. 金属粒子 必要な要素 ○界面表現 ○μm~mmのオーダー ○粒子数,形状,配置,気孔 ○応力の取り扱い ○外部応力を付加することも可能 ○不均質な部分(気孔など)の存在 も考慮できる2) 焼結体への 適用を検討中 ま 1) Y.U.Wang , Computer modeling and simulation of solid-state sintering : A phase field approcach , Acta Materialia , (2006) , p953-961 . 2) Y.U.Wang , A.G.Khachaturyan , Phase Field microelasticity theory and modeling of elastically and structually inhomogeneous solid , Applied Physics , (2002) , p1351-1360 (b)応力σxx Fig.6 粒成長の際に生じる内部応力 じ 応用分野、実用化可能分野 禁 粉末冶金法を用いて製造する部品や製品の設計および製造工程の改善などへの応用が考えられる. 特に,多孔質材などの内部組織の形態が重要となる材料,およびそれを用いた部品への応用が有効と思われる. 問合せ先: 関西大学 システム理工学部 齋藤賢一 E-mail:saitou@kansai-u.ac.jp 関人ORDIST 先 端 科 学 技 術 推 進 機 構 社会連携部 産学官連携センター、知財センター
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