PRESS RELEASE 2015/3/5 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 2015 年 4 月 7 日 (火) ‒ 7 月 5 日 (日) 《影》1977 年 アクリル、カンヴァス 国立国際美術館蔵 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates 撮影:上野則宏 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 展覧会概要 高松次郎(1936-98 年)は、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を 58 年に卒業後、 61 年から読売アンデパンダン展において作品を発表し、62 年には中西夏之、赤瀬川 原平とともに美術家集団、ハイレッド・センターを結成してハプニングを行います。 60 年代中頃からは国内の美術展において受賞を繰り返し、国外でもヴェネチア・ビ エンナーレ(68 年)、ドクメンタ(77 年)において、日本を代表する美術家として 紹介されました。高松の名は以後広く国内外に知られます。 高松の制作活動は、技法や素材を限定せず、シリーズ作品を展開させる特異なもので した。「点」、「影」、「遠近法」、「単体」、「複合体」、「平面上の空間」、「形」など、複 数のシリーズの連続としての高松の仕事は、総じて現実の世界と視覚的認識のずれに 関わります。高松のそうした試みは 60 年代における人間中心主義を終わらせ、言葉 とものの関係を構造的に考える 70 年代美術の端緒を開きました。 2000 年頃からは回顧展を含む美術館での個展が数回開催されます。全ドローイング 集、著述集も出版されました。未公開のままアトリエに保管されていた作品も多数紹 介され、近年高松の実像は急速に明らかになってきました。 本展は、こうした現状を踏まえながらも、絵画、版画、立体作品のみならず、ドロー イング、書籍・雑誌の装幀、絵本の挿画、さらに記録写真などを再調査した上で、展 覧会の構成を検討した結果としての回顧展です。企画上、特に留意したのは、日々ア トリエで制作されていたドローイングを、思考の変化を微細かつ総合的に示すものと して重視した点、装幀と挿画の仕事を制作時期が特定可能な公開作品として扱った点、 記録にしか残っていない作品も含めて、実際の制作状況を推論した点です。 出品作品は、絵画・立体作品・版画約 90 点、ドローイング約 280 点、書籍・雑誌・ 絵本約 40 点、そして記録写真約 40 点。広く知られている完成した美術作品からだ けでは把握しがたい高松の制作活動の変化や広がりを、時間軸に沿って、ほぼ1年ご との推移として明らかにしようと試みます。 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 本展のみどころ ■世界的に注目されている現代美術家・高松次郎(1936-98 年)の大規模な回顧展。 初期から晩年までの各時代の主要な絵画や立体作品が集結します。 ■高松の制作活動の推移や広がりをほぼ1年ごとに追えるよう、年代順に展示を構成 します。また、代表的なシリーズ作品の展開や各シリーズ間の移行を推論に基づき 再構成します。 ■高松の関心事の変化を微細かつ総合的に示す、紙による作品(ドローイング)約 280 点を厳選して展示します。 ■高松が継続的に行っていた書籍・雑誌の装幀の仕事を初めて包括的に紹介します。 ■作品の制作場所であり、発表場所でもあったアトリエを高松次郎旧邸から移築しま す。また、アトリエに保管されていた記録写真約 40 点を初公開します。 ■その他、次のような作品を展示します。 《手の影》(1964 年)など、記録のみで知られていた作品 「遠近法」シリーズの立体作品4点(一堂に展示するのは初) 「写真の写真」シリーズの珍しい大判プリント 《影》(1977 年 アクリル、カンヴァス 300.0×1245.0 ㎝ や、公開される機会が少なかった《錆びた大地》(1977 年 50.0×600.0×332.0 ㎝ 国立国際美術館蔵) 鉄、ワイヤー The Estate of Jiro Takamatsu 蔵)など、複数の大作 「平面上の空間」シリーズの全容を明らかにする、多数の紙による作品 80 年代の絵画と関連する絵本の挿画 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 開催情報 展覧会名 高松次郎 制作の軌跡 会 期 2015 年 4 月 7 日(火)─ 7 月 5 日(日) 会 場 国立国際美術館 展示室(〒530-0005 大阪市北区中之島 4-2-55) 開館時間 10:00 ─ 17:00 休 館 日 月曜日(ただし、5 月 4 日(月・祝)は開館) 主 催 国立国際美術館 協 賛 公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団 協 力 The Estate of Jiro Takamatsu 観 覧 料 ※金曜日は 19:00 まで(入場は閉館の 30 分前まで) 個人 / 一般 900 円 大学生 500 円 団体 / 一般 600 円 大学生 250 円 ※団体は 20 名以上 ※高校生以下・18 歳未満、心身に障害のある方とその付添者 1 名無料 (証明できるものをご提示願います) 一般のお客様からのお問い合わせ先:国立国際美術館 06-6447-4680(代表) 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 広報用画像 別紙「広報用画像申込書」にて申請してくださいますようお願いします。 「広報用画像申込書」は、国立国際美術館のホームページからダウンロードしていただけます。 国立国際美術館「プレスの方へ」URL http://www.nmao.go.jp/press/ 1 2 《点 No.20》1961-62 年 3 《大理石の単体》1971 年 ラッカー、板 大理石 青森県立美術館蔵 国立国際美術館蔵 《正方形によって》1973 年 鉛筆、色鉛筆、不透明水彩、紙 The Estate of Jiro Takamatsu 蔵 撮影:山本糺 4 5 5 《影》1977 年 《平面上の空間 No.1038》1982 年 アクリル、カンヴァス 油彩、カンヴァス 国立国際美術館蔵 ふくやま美術館蔵 撮影:上野則宏 7 6 掲載図版はすべて ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates 《アンドロメダ》1989年 《形/原始 No.1385》1996年 シルクスクリーン、紙 油彩、カンヴァス The Estate of Jiro Takamatsu 蔵 国立国際美術館蔵 撮影:福永一夫 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 広報用画像を使用する際の注意事項 画像は、本展の広報を目的とした場合に限り、ご使用いただけます。 画像と一緒にお送りするキャプションおよびクレジットを明記してください。 画像のトリミングや、画像に文字を重ねての使用はできません。 インターネットに掲載する場合は、無断転載禁止の旨を明記のうえ、ダウンロード できないように加工してご使用ください。 会期・会場・画像キャプションなどの確認のため、ゲラ刷り・原稿段階で広報担当 (下記参照)までメールまたはFAXにてお送りください。 掲載(放映)終了後に、掲載出版物または録画メディアを広報担当(下記参照)宛 にお送りください。 インターネットに掲載した場合は、URLをお知らせください。 読者プレゼント用招待券は、記事の掲載を確認した後、「広報用画像申込書」にご 記入の所在地宛にお送りします(各当選者への発送は貴社負担にてお願いします)。 画像の二次使用や転載はお断りいたします。使用後は画像データを破棄してくださ い。 [広報担当] 国立国際美術館 〒530-0005 学芸課 冬木 明里 大阪市北区中之島 4-2-55 TEL: 06-6447-4671(直通) FAX: 06-6447-4698(学芸課) Email: kouhou@nmao.go.jp 高松次郎 制作の軌跡 JIRO TAKAMATSU: TRAJECTORY OF WORK 関連イベント 講演会「タイトル未定」 7 月 4 日(土)14:00∼ 講師:北澤憲昭(美術評論家、美術史家、女子美術大学教授) 会場:国立国際美術館 地下 1 階講堂 参加無料 定員 130 名 当日 10:00 から整理券を配布します ※詳細が決まり次第、国立国際美術館のホームページに掲載します 担当学芸員によるギャラリートーク 4 月 25 日(土)、6 月 6 日(土) 各日とも 14:00∼ 会場:国立国際美術館 展示室 参加無料(要観覧券) 当日 13:30 から聴講用ワイヤレス受信機を貸し出します(先着 90 名) 次回の展覧会 7 月 25 日(土)─ 9 月 23 日(水・祝) 「他人の時間」、「ヴォルフガング・ティルマンス(仮称)」 お問い合わせ先 国立国際美術館 学芸課 広報担当:冬木 明里 TEL: 06-6447-4671(直通) Email: kouhou@nmao.go.jp 展覧会担当:中西 博之 FAX: 06-6447-4698(学芸課)
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