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Monthly Report
全体の相談状況から
6 月号
2014 年 6 月 30 日発行
6 月の相談傾向
< 歯 と 口 の 健康週間 >
6 月 4 日は、語呂合わせで「6(ム)」「4(シ)」の虫歯予防デーでした。現在は 6 月 4 日~6 月 10 日が『歯と
口の健康週間』とされているのをご存知でしょうか。ファミリー健康相談にも「歯」について相談が寄せられて
います。
「ブリッジを架けている歯が痛む。虫歯かも知れないが、その歯を治療してしまったらブリッジが合わな
くなるのではと心配で、受診をためらっている」
(50 代 男性)
「奥歯の歯茎が腫れている。かかりつけの歯科に受診しようと思うが、口腔外科の方がよいか」
(40 代 男性)
「歯の神経を抜く治療を受けてから歯茎に違和感がある。どう対処したらよいのか」
(40 代 女性)
ファミリー健康相談では歯のトラブルに対する治療や薬、装着物だけでなく、歯と口の日ごろのケアや予防
法などを幅広くアドバイスしています。
< 小 ・ 中学生 の 体調 相談 >
5 月、6 月は、進級や進学などにより新たな環境で日常生活を送る子供の体調に変化が現れたという相談
を受けることがあります。今年もファミリー健康相談には子供のことを心配した保護者からの相談がありまし
た。
「中学 3 年生の息子。中学生になった頃からめまい、疲労感、低体温などの症状が起こり内科に通院
している。今年は受験生なのでこれ以上体調が悪くならないかと今から心配している。他の病院を受
診したほうがよいか」
(40 代 男性)
「中学 1 年生の娘。小学生のときに夜尿症があって通院していた。しばらくは落ち着いていたが、中学
生になり毎日のように夜尿があるのでどうしたらよいか」
(40 代 女性)
「小学 3 年生の息子。プールの授業があったが、帰宅後耳に水が入っているようだと言うので見てみる
と耳の中に黒い血のようなものが見えている。どう対処したらよいか」
(40 代 女性)
「小学 2 年生の娘が、春の学校健診で仮性近視と言われた。近所の眼科を受診し、点眼薬を処方さ
れた。点眼を続けているが、効果がないような気がする。このまま点眼を続けていてよいか」
(30 代 女性)
「4 月から小学校に通い始めた息子。このところ夜中に両足首を痛がり目を覚ますことがある。小児科
のかかりつけ医は成長痛と言うが、整形外科に受診するべきか」
(30 代 女性)
「息子が小学生になってから友達と午後 7 時まで遊ぶようになった。帰宅後はとても疲れている様子で
朝はなかなか起きられない。早く就寝させるにはどうしたらよいか」
(50 代 女性)
ファミリー健康相談ではヘルスアドバイザーと小児科顧問ドクターが日常の過ごし方や受診の目安などの
アドバイスをしています。
ファミリー健康相談は、24 時間、年中無休です。いつでもご利用ください。
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今月の HOT VOICE
◆歯周病の
歯周病 の治療は
治療 は?
歯 周 病 の診 断 を受 け、抗 生 剤 が処 方 され
たが、これは根 本 的 な治 療 になるのか。今 特
に痛 みや熱 などの症 状 はないが、抗 生 剤 は歯
周 病 菌 にどういった効 果 があるのか。
(30 代 女 性 )
(自 覚 症 状 がない場 合 でも赤 みがあったり腫
れがみられたりなど、炎 症 症 状 があれば、それ
に対 しての治 療 ということで抗 生 剤 が使 用 され
ていると思 われる。服 薬 治 療 に加 えて、歯 肉 の
マッサージや効 果 的 なブラッシングなど日 ごろ
のケアも大 切 )
◆ステント挿入後
ステント挿入後の
挿入後 の服薬
1ヵ月 前 に 2 度 目 のステント挿 入 術 を受 け
た。術 後 に前 回 と違 う薬 が出 た。その中 でブラ
ピ ッ ク ス を飲 むと歯 茎 の 違 和 感 が あ る が 、これ
は副 作 用 なのか。
(70 代 男 性 )
( ブ ラピッ ク スは 術 後 の 血 栓 の 予 防 と血 液 をさ
らさらにする作 用 の薬 。気 をつけるのは血 液 が
止 まり にく く なるた め 、傷 つ け な いことが 大 切 。
歯 茎 は強 く歯 を磨 くことで傷 つき、出 血 の恐 れ
があるので注 意 が必 要 。違 和 感 の副 作 用 は特
に報 告 は ないが、歯 茎 が傷 つくことによって起
こる ことも あ る た め 、 念 の た め に 歯 科 で 確 認 を
勧 める)
◆尿道結石。
尿道結石 。運動で
運動 で気 をつけることは何
をつけることは何 か
尿 道 結 石 と診 断 され、内 服 治 療 中 だが、ゲ
ートボールなどの運 動 は可 能 か。水 分 を多 く
摂 取 するように言 われているが、それ以 外 に気
をつけることを教 えてほしい。
(50 代 女 性 )
(激 しいスポーツではないため、問 題 はないと
思 われる。しかしながら炎 天 下 でもあり、日 中
の 発 汗 が 多 く な る た め 、水 分 摂 取 以 外 に も時
間 をみて木 陰 で休 んだり、適 度 なミネラルの摂
取 など、熱 中 症 の予 防 を)
◆アデノイドの
アデノイドの手術で
手術 で全身麻酔に
全身麻酔 に不安
6 歳 の息 子 は、3 歳 の頃 から中 耳 炎 を繰 り
返 しており、抗 生 剤 やチュービングなどの処 置
で経 過 をみ ていた 。あ まりに も長 い 期 間 良 くな
らないので、専 門 医 を受 診 したところアデノイド
が大 きく、鼻 や 耳 にも影 響 があるため、手 術 を
強 く勧 められた。手 術 では全 身 麻 酔 で行 うとい
う ことを聞 き 、大 丈 夫 か 不 安 に な った 。子 供 の
全 身 麻 酔 の手 術 について教 えてほしい。
(30 代 女 性 )
(アデノイドの状 態 を放 置 していると、中 耳 炎 が
癒 着 を起 こしたり、聴 力 にも影 響 が出 てくること
もあるので、今 後 のことを考 えると手 術 は必
要 。小 児 の手 術 は 全 身 麻 酔 で行 われることが
多 く 、 耳 鼻 科 だ け で な く 専 門 の 麻 酔 医 も加 わ
って 行 わ れる の が 一 般 的 。不 安 な 点 は 、手 術
の前 に遠 慮 せず聞 いてみることを勧 める)
◆貧血予防の
貧血予防 の食事
野 菜 も魚 貝 類 も好 き 嫌 い は な い が 、 レ バー
や肉 類 が嫌 い。貧 血 にならないためには、普
段 どのような食 事 をしたらよいか知 りたい。
(30 代 女 性 )
(1 日 3 回 きちんと食 べることが基 本 。肉 類 が苦
手 であれば、カツオやブリなどの赤 身 の魚 や貝
類 に も鉄 分 は 含 ま れ て い る 。 他 に も小 松 菜 や
ほうれん草 、ひじき、大 豆 製 品 も摂 取 しよう。鉄
分 の吸 収 をよくするのがビタミン C なので、柑
橘 類 や緑 黄 色 野 菜 を上 手 に組 み合 わせるとよ
い)
◆妊娠中の
妊娠中 の発疹、
発疹 、かゆみの対処
かゆみの対処は
対処 は
妊 娠 7 ヵ月 。全 身 に発 疹 があってかゆみが
強 い。皮 膚 科 を受 診 してステロイド軟 膏 を塗 っ
ているが、症 状 は悪 化 している。妊 娠 中 は体
質 も変 わって し まうの か 、対 処 法 を教 え て 欲 し
い。
(20 代 女 性 )
(妊 娠 中 期 以 降 に発 症 することがある湿 疹 と
考 えられる。夜 睡 眠 も取 れないような強 い痒 み
であ れば 、外 用 薬 の み でな く内 服 での 治 療 の
方 法 もある。先 ずは患 部 を冷 やしながら様 子 を
みて改 めて主 治 医 に確 認 を)
2
―― W e b 相
談 ――
―― お
礼 ――
◆子宮内膜症
◆小 さなことでも相談
さなことでも相談できる
相談 できる
子 宮 内 膜 症 の一 歩 手 前 と言 われ、ピルを服
用 中 。定 期 健 診 では 異 常 ないが、たまに生 理
痛 が酷 くなると不 安 になる。主 治 医 に伝 えても
検 査 内 容 や薬 に変 更 はなく、子 宮 の状 態 が
異 常 なければ気 にしなくてもよいのか。30 歳 ま
でには 妊 娠 出 産 できたらと思 うが、大 丈 夫 か。
セカンドオピニオンを受 けたほうがよいのか。
(20 代 女 性 )
独 り 暮 らし な の で 、 体 の ち ょ っとし た ことで も
不 安 になる 。こんなことく らい でと思 う よう なこと
で も、い つ も丁 寧 に 答 え て くれ る の で安 心 。い
つもありがとう。
(70 代 女 性 )
(子 宮 内 膜 症 は子 宮 の内 膜 にある組 織 が本
来 とは 別 の場 所 に増 殖 する病 気 で、ピ ルが治
療 薬 として使 用 される。ピルは排 卵 を抑 えて子
宮 内 膜 を薄 くし萎 縮 させるため、月 経 痛 を軽 く
する効 果 があるといわれる。生 理 前 の体 調 不
良 がピルを服 用 する前 よりも酷 い場 合 は、主
治 医 に相 談 し、原 因 を確 認 することが大 切 。
子 宮 の状 態 に異 常 がなければ、セカンドオピ
ニオンより主 治 医 に経 過 を説 明 してもらい、妊
娠 、出 産 の希 望 も併 せて伝 えておこう)
(独 り暮 らしだと小 さなことでも気 になりますね。
いつでも、遠 慮 せずご利 用 下 さい)
◆夜中でも
夜中 でも話
でも話 を聴 いてもらえた
不 眠 で主 治 医 から薬 をもらっているが、眠
れないため昨 晩 電 話 をした。話 を聞 いてもらえ
て気 持 ちが落 ち着 き熟 睡 できた。ありがとう。
(50 代 男 性 )
(お役 に立 ててよかったです。お話 することで
お気 持 ちが少 しでも軽 くなるとよいですね)
―― 海外 からの相談
からの 相談 ――
◆大腿骨頚部骨折
◆下腹部の
下腹部 の腫 れ
4 ヵ月 前 に転 倒 して大 腿 骨 頚 部 骨 折 。10 日
後 に手 術 を受 け、骨 頭 と大 腿 部 を 2 本 のピン
で 固 定 し 融 合 す る の を待 って い る 。し か し 、 14
週 経 過 した時 点 で融 合 の兆 しがないため松 葉
杖 の不 自 由 な生 活 が続 いている。主 治 医 から
超 音 波 治 療 器 を勧 められ たが、これがうまくい
かないと人 工 骨 頭 の置 換 になると言 われた。
治 療 方 針 とし て は 正 し い のか 、 他 に 選 択 肢 は
ないのか悩 んでいる。
(40 代 男 性 )
10 日 前 から下 腹 部 が腫 れ熱 っぽい状 態 に
なり、婦 人 科 に受 診 したところ子 宮 頚 部 がただ
れ て い ると言 わ れ 、抗 生 物 質 の 膣 剤 が 処 方 さ
れた。しかし腫 れの方 は 食 べ物 やストレスが原
因 で は な い か と言 わ れ 、 原 因 が 分 か ら ず 気 に
なっている。10 年 位 生 理 痛 が酷 く炎 症 症 状 が
あ った との こと だ が 、 現 在 は 問 題 な し 。 妊 娠 を
希 望 し て いるが 、この炎 症 を放 置 し て いると慢
性 化 すると言 われた。今 回 の炎 症 も関 連 して
いるのか。
(ロシア 30 代 女 性 )
(大 腿 骨 頚 部 骨 折 の場 合 は、骨 融 合 が困 難
な 場 合 も多 く 、人 工 骨 頭 の 置 換 術 をす る の が
一 般 的 。今 回 主 治 医 から勧 められた超 音 波
治 療 器 は 、 血 管 の 再 生 や 骨 の 融 合 を促 す 治
療 で あ り 使 用 される ことも多 い が 、個 人 差 も大
きい 。半 年 位 様 子 をみ ても骨 融 合 が難 し い場
合 は 、人 工 骨 頭 置 換 術 に な る 可 能 性 もあ る 。
主 治 医 とも今 後 の経 過 や治 療 方 針 についてよ
く相 談 することをお勧 めする、と顧 問 医 よりアド
バイス)
(症 状 の部 位 には婦 人 科 系 の臓 器 、膀 胱 、腸
がある。まず婦 人 科 に受 診 してよかったと思 わ
れ る が 、 他 の 異 常 に 関 し ては 婦 人 科 で 全 て を
把 握 できない可 能 性 も考 えられる。妊 娠 を希
望 しているとのこと。頚 部 の炎 症 が治 まれば問
題 な い が 、 パー ト ナ ー が 性 感 染 症 に 罹 患 し て
いると、堂 々巡 りになってしまう。腫 れの原 因 が
子 宮 とは無 関 係 で食 物 やストレスが関 与 して
い る 可 能 性 も あ る との こ とだ が 、腸 が 関 与 し て
いる場 合 の 受 診 は 内 科 や 消 化 器 科 が 専 門 に
なる)
3
ド ク タ ー か ら の ア ド バ イ ス
<耳 鼻 咽 喉 科 >
<皮 膚 科 >
■顔 のシミのレーザー治 療
■ 運 動 時 のめまい
1 年 前 か ら少 林 寺 拳 法 を 習 い 始 め ま し
た。受 身 ででんぐり返 しをすると、目 が回 り吐 き
気 がします。年 齢 のせいな のかとも思 いました
が、他 に何 か原 因 があるのでしょうか。もし、三
半 規 管 に問 題 があるならば、鍛 える方 法 や 予
2 週 間 前 に、顔 のシミをレーザーで治 療
しました。今 回 が3回 目 ですが、瘡 蓋 もでき
ず 、 薄 く な った 様 子 も な く 、 以 前 と 全 く 見 た 目
が変 わりません。これはやり直 したほうがいいの
でしょうか。部 位 は 2 箇 所 で右 耳 の近 くは 1×1
cm、左 目 の下 は初 めてで 5×6mmで色 が濃
防 方 法 を教 えてください。
いままです。
(50代 男 性 )
(30 代 女 性 )
頭 の 位 置 が 大 きく 回 転 す るよう な 動 き で
起 こる め ま い は 、や は り 三 半 規 管 の 耳 石 が 関
皮膚はそのシミを形成している一番
係 して 、 平 衡 感 覚 がずれる ことによって 起 こる
下の層から徐々に上の層に上がっていく
と思 われます。これは 年 齢 のせいでは なく、体
の に 約 28 日 を 要 し ま す 。従 っ て 28 日 間 経
質 的 なものだと思 います。片 足 立 ちや、スキッ
過 観 察 し 、効 果 を 見 極 め て か ら 、そ の 後 や
プをすると良 いなどと世 間 では言 われているよ
り 直 す か ど う か 、決 め て い き ま し ょ う 。や
うですが、鍛 える方 法 というのは 医 学 的 なもの
り 直 す に し て も 、 更 に 28 日 開 け る 必 要 が
では 無 いようです。滅 多 に ありませんが、脳 腫
あります。
瘍 などの占 拠 性 病 変 が原 因 になることもあるた
め、様 子 をみて、もし悪 くなるようであれば頭 部
の MRI や CT 検 査 を受 けることをお勧 めしま
す。
〈 薬 の 役 割 と 「 くすり 教 育 」 〉
薬 は不 快 な症 状 を取 り除 いたり、身 体 の悪 い部 分 を修 復 したりするために使 用 されます。医 療 の歴 史 の
中 でも治 療 の中 心 となり、様 々な研 究 の中 で歩 みを進 めてきた分 野 です。一 つの薬 を開 発 するのにはおよ
そ 6~8 年の年 月がかかると言われています。生 物や化 学 物質の中から、身 体に有 効な成 分を見つけ出す
ことから始 まり、膨 大 な実 験 や研 究 を重 ね、データーを集 積 し検 討 を繰 り返 しできあがります。日 本 で用 いら
れるためには、厚 生 労 働 省 の認 可 を経 て、ようやく患 者 の手 に渡 ります。私 たちの健 康 に深 く関 わることとし
て、2012 年 度からは中 学 校 の、2013 年 度には高 校の保 健 体 育 の学 習 指 導 要 領 に「くすり教 育」が追 加さ
れました。薬は用 法 用 量 を守り正 しく使 用 すること、医 薬 品 には主 作 用 と副 作 用 があることなどが盛り込 まれ
ている内 容 です。高 校 になると、医 療 用 医 薬 品 と一 般 用 医 薬 品 があり、承 認 制 度 により有 効 性 や安 全 性 が
審 査 されていることなどを学 びます。本 来 の役 割 を逸 脱 するような使 用 や、未 承 認 あるいは国 内 で禁 止 され
ているような薬 剤 による事 件 や事 故 も報 告 されて社 会 に大 きく影 響 を与 えている昨 今 、正 しい知 識 と医 療 に
対する啓 蒙がますます必要 となってきています。
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