ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. Shiroyama Trust Tower, 31st Floor 4-3-1 Toranomon Minato-ku, Tokyo, 105-6031 Japan Telephone: 81 (3) 5733-5500 Facsimile: 81 (3) 5733-5501 email: isdajp@isda.org website: www.isda.org 平成 21 年 7 月 29 日 企業会計基準委員会 御中 「金融商品会計の 金融商品会計の見直しに 見直しに関 しに関する論点 する論点の 論点の整理」 整理」に対するコメント ISDA東京事務所 International Swaps and Derivatives Association, Inc. (ISDA) は、1985 年にニューヨークにて設 立された店頭デリバティブ市場の主要参加者により構成される全世界的な業界団体です。主と して、金利スワップ、通貨スワップ、商品スワップ、さらにクレジットデリバティブ、天候デ リバティブ等の取引を対象とした契約書の発展と維持、取引の効率的締結のための市場慣行の 促進、及び健全なリスク管理体制の発展等を目的として活動を続けております。会員数は 2009 年 7 月現在、58 カ国 830 社を超え、本邦においても 40 社が登録されており、その構成者は店 頭デリバティブに携わる各国の主要金融機関、サービスプロバイダー、法律事務所、会計事務 所、事業法人・投資家等のエンド・ユーザーなどとなっております。 ISDA の活動の主な目的として、店頭デリバティブ市場の健全性の確保と発展があげられますが、 「東京合意」を踏まえた金融商品会計の範囲、金融商品の測定及びヘッジ会計の見直しは、我 が国の店頭デリバティブ市場の健全な発展にも大いに寄与するものと考えられ、さらにはコメ ントの募集という形で意見具申の機会を頂きましたことを大変歓迎いたします。つきましては、 本論点整理で挙げられました各論点に対する ISDA 会員の意見を次ページ以降に取りまとめま したので、ご高配を賜りますようお願い申しあげます。 NEW YORK • LONDON • TOKYO • HONG KONG • SINGAPORE • BRUSSELS • WASHINGTON ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. [論点 1-1] ]金融商品の 14 項から第 24 項参照) 金融商品の定義等について 定義等について(第 について (1) 金融商品の定義、金融商品会計の範囲について見直すべき点があれば、具体的に述べて ください。 コメントはありません コメントはありません。 [論点 1-2] ]デリバティブの定義 25 項から第 36 項参照) デリバティブの定義について 定義について(第 について (2) デリバティブの定義や特徴に関して見直すべき点があれば、具体的に述べてください。 純額決済性は 純額決済性は、多くのデリバティブが有 くのデリバティブが有する性質 する性質であるが 性質であるが、 であるが、法改正によりデリバティブとして 法改正によりデリバティブとして 定義されたコモディティデリバティブには 定義されたコモディティデリバティブには現物決済 されたコモディティデリバティブには現物決済を 現物決済を前提とするものものあり 前提とするものものあり、 とするものものあり、また、 また、通貨スワッ 通貨スワッ プのように一般 プのように一般にデリバティブと 一般にデリバティブと捉 にデリバティブと捉えられている金融商品 えられている金融商品であっても 金融商品であっても、 であっても、純額決済でなくグロス 純額決済でなくグロス決 でなくグロス決 済を前提とするものもあることから 前提とするものもあることから、 とするものもあることから、純額決済をデリバティブの 純額決済をデリバティブの要件 をデリバティブの要件とすることは 要件とすることは、 とすることは、実務と 実務と整合 的ではないものと ではないものと思 いものと思われる。 われる。 【論点 2】 】金融商品の 金融商品の測定 [論点 2-1] ]測定区分の 測定区分の見直し 見直し(第 37 項から第 64 項参照) (3) デリバティブ以外の金融商品をどのような観点で区分すべきですか。また、具体的にど のように区分すべきですか。 会計情報がその 会計情報がその利用者 がその利用者にとって 利用者にとって真 にとって真に有用なものであるためには 有用なものであるためには、 なものであるためには、企業の 企業の投資の 投資の実態を 実態を、そ の性質に 性質に応じて適切 じて適切に 適切に測定し 測定し、測定結果を 測定結果を正しく会計 しく会計に 会計に反映することが 反映することが必要 することが必要である 必要である。 である。従って、 って、 デリバティブ以外 デリバティブ以外の 以外の金融商品についても 金融商品についても、 についても、企業の 企業の投資の 投資の実態を 実態を適切に 適切に反映させることに 反映させることに主眼 させることに主眼 を置いた観点 いた観点で 観点で区分するべきである 区分するべきである。「 するべきである。「金融商品 。「金融商品をすべ 金融商品をすべて をすべて公正価値で 公正価値で測定すること 測定すること」 すること」は、会計 の簡素化には 簡素化には資 には資するかもしれないが、 するかもしれないが、結果として 結果として企業 として企業の 企業の投資活動の 投資活動の実態を 実態を誤った形 った形で会計情 報利用者に 報利用者に伝達する 伝達する恐 する恐れが強 れが強く、会計の 会計の本源的価値を 本源的価値を阻害する 阻害する懸念 する懸念がある 懸念がある。 がある。現行の 現行の我が国 の会計基準における 会計基準における区分 における区分を 区分を維持することが 維持することが適切 することが適切と 適切と思われる。 われる。 (4) 売却可能金融資産(その他有価証券)の分類を縮小又は削除する可能性についてどのよ うに考えますか。それは金融商品会計の複雑性の解消にどのように役立ちますか。 日本の 日本の金融市場においては 金融市場においては、 においては、その歴史的経緯 その歴史的経緯から 歴史的経緯から、 から、銀行が 銀行が「その他有価証券 その他有価証券」 他有価証券」の区分で 区分で売 却可能な 却可能な有価証券として 有価証券として国債等 として国債等の 国債等の債券を 債券を相当規模で 相当規模で保有している 保有している。 している。リスク管理上 リスク管理上の 管理上の観点から 観点から 公正価値による 公正価値による時価変動 による時価変動やリスク 時価変動やリスク指標 やリスク指標の 指標の状況は 状況は管理しているものの 管理しているものの、 しているものの、保有目的は 保有目的は、預金と 預金と貸 2 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. 出の残高や 残高や期間のミスマッチを 期間のミスマッチを ALM 上の観点から 観点から補完 から補完しつつ 補完しつつ金利収入 しつつ金利収入を 金利収入を得ていくための中 ていくための中 長期的な 長期的な保有であり 保有であり、 であり、短期の 短期の売買目的でも 売買目的でも、 でも、償却原価法による 償却原価法による処理 による処理が 処理が適当な 適当な満期保有とも 満期保有とも言 とも言 えない。 えない。日本国債の 日本国債の残高と 残高と今後見込まれる 今後見込まれる発行量 まれる発行量および 発行量および日本 および日本の 日本の金融機関において 金融機関において貸出残高 において貸出残高 を預金残高が 預金残高が恒常的に 恒常的に超過している 超過している状況 している状況に 状況に鑑み、売却可能金融資産( 売却可能金融資産(その他有価証券 その他有価証券) 他有価証券)の分 類を縮小又は 縮小又は削除することは 削除することは、 することは、以下の 以下の2つの観点 つの観点から 観点から、 から、金融商品会計の 金融商品会計の複雑性の 複雑性の解消という 解消という 利益に 利益に比べ、想定される 想定される金融市場 される金融市場や 金融市場や国民経済への 国民経済への悪影響 への悪影響という 悪影響という損失 という損失が 損失が大きすぎるため、 きすぎるため、不適 切であると考 であると考える。 える。 ①国債市場に 国債市場に与える悪影響 える悪影響が 悪影響が甚大であること 甚大であること。 であること。 「売却可能金融資産( 売却可能金融資産(その他有価証券 その他有価証券)」 他有価証券)」という )」という分類 という分類を 分類を削除した 削除した場合 した場合、 場合、銀行は 銀行は、現状保有している 現状保有している 国債等を 国債等を、「売買目的 、「売買目的」 売買目的」に振り替えることは公正価値変動 えることは公正価値変動が 公正価値変動が期間損益に 期間損益に与える影響度 える影響度が 影響度が大きくな り過ぎることから不可能 ぎることから不可能であり 不可能であり、 であり、また、 また、預金を 預金を原資とした 原資とした流動性 とした流動性のある 流動性のある資産 のある資産として 資産として保有 として保有しているた 保有しているた め「満期保有目的」 満期保有目的」とすることも不可能 とすることも不可能であることから 不可能であることから、 であることから、国債の 国債の残高を 残高を大幅に圧縮することとなる 圧縮することとなる 蓋然性が 蓋然性が高い。銀行が 銀行が保有する 保有する国債 する国債を 国債を大幅に 大幅に圧縮する 圧縮する事態 する事態となった 事態となった場合 となった場合には 場合には、 には、我が国の国債流 通市場に 通市場に重大な 重大な悪影響を 悪影響を及ぼし、 ぼし、国債の 国債の発行市場においても 発行市場においても(、 においても(、特 (、特に中期債において 中期債において)、 において)、発行環 )、発行環 境が悪化することとなる 悪化することとなる。 することとなる。この結果 この結果、 結果、国債の 国債の安定消化に 安定消化に支障を 支障を来たす恐 たす恐れが懸念 れが懸念される 懸念される。 される。 ②銀行経営の 銀行経営の安定、 安定、ひいては国民経済 ひいては国民経済に 国民経済に悪影響を 悪影響を及ぼす可能性 ぼす可能性が 可能性が高いこと。 いこと。 現状の 現状の「売却可能金融資産( 売却可能金融資産(その他有価証券 その他有価証券)」 他有価証券)」で )」で保有している 保有している国債 している国債は 国債は、銀行が 銀行が多額の 多額の貸出金償 却を迫られる不況期 られる不況期に 不況期に評価益が 評価益が生じることが多 じることが多く、貸出金の 貸出金の償却負担へのバッファーとして 償却負担へのバッファーとして銀行 へのバッファーとして銀行 経営の 経営の安定性維持に 安定性維持に多大な 多大な意義を 意義を有している。 している。 「売却可能金融資産( 売却可能金融資産(その他有価証券 その他有価証券)」 他有価証券)」という )」という分類 という分類を 分類を削除した 削除した場合 した場合、 場合、自己資本の 自己資本の補完として 補完として機能 として機能 してきた国債保有 してきた国債保有がなくなることとなり 国債保有がなくなることとなり、( がなくなることとなり、(特 、(特に自己資本比率の 自己資本比率の低い)金融機関が 金融機関が、Pro-cyclical に貸出資産を 貸出資産を圧縮する 圧縮する、 する、所謂「 所謂「貸し渋り」を惹起する 惹起する恐 する恐れがある。 れがある。このようなことは、 このようなことは、国民経済に 国民経済に 悪影響を 悪影響を及ぼす可能性 ぼす可能性が 可能性が高く、望ましくない。 ましくない。 (5) 売却可能の分類を維持すべきと考えますか。その場合、どのような金融商品をこの分類 に含めるべきと考えますか。 (3)(4)で で述べた通 べた通り、会計情報がその 会計情報がその利用者 がその利用者にとって 利用者にとって真 にとって真に有用なものであるためには 有用なものであるためには、 なものであるためには、企業 の投資の 投資の実態を 実態を、その性質 その性質に 性質に応じて適切 じて適切に 適切に測定し 測定し、測定結果を 測定結果を正しく会計 しく会計に 会計に反映することが 反映することが必 することが必 要であること、 であること、金融市場の 金融市場の安定と 安定と金融機関の 金融機関の金融仲介機能を 金融仲介機能を維持するために 維持するために売却可能 するために売却可能の 売却可能の分 類が有益であること 有益であること等 であること等から、 から、売却可能の 売却可能の分類を 分類を維持することは 維持することは極 することは極めて重要 めて重要であると 重要であると考 であると考える。 える。売 却目的ではなく 却目的ではなく、 ではなく、かつ、 かつ、満期保有でない 満期保有でない有価証券 でない有価証券( 有価証券(営業政策上保有する 営業政策上保有する取引先 する取引先の 取引先の株式や 株式や国債 等の債券等) 債券等)をこの分類 をこの分類に 分類に含めるべきと考 めるべきと考える。 える。 3 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. [論点 2-2] ]公正価値オプション 65 項から第 74 項参照) 公正価値オプション(第 オプション (6) 公正価値オプションについてどのように考えますか。 公正価値オプションは 公正価値オプションは、 オプションは、ヘッジ会計 ヘッジ会計の 会計の簡素化や 簡素化や非有効部分の 非有効部分の認識等、 認識等、公正価値ヘッジにと 公正価値ヘッジにと って有用 って有用な 有用な概念であり 概念であり、 であり、我が国の会計基準にも 会計基準にも導入 にも導入するべきであると 導入するべきであると考 するべきであると考える。 える。 但し、その前提 その前提として 前提として、 として、159 項のIASB提案 IASB提案にもあるように 提案にもあるように、「 にもあるように、「ヘッジ 、「ヘッジ対象 ヘッジ対象の 対象の公正価値変動の 公正価値変動の 内、ヘッジ手段 ヘッジ手段でヘッジしようとした 手段でヘッジしようとした公正価値変動 でヘッジしようとした公正価値変動だけを 公正価値変動だけを認識 だけを認識すること 認識すること」( すること」(特定 」(特定のリスクに 特定のリスクに対 のリスクに対する 部分適用、 部分適用、公正価値変動の 公正価値変動の要素のヘッジ 要素のヘッジ) のヘッジ)を認める規定 める規定を 規定を置く事が必須である 必須である。 である。例えば、 えば、 FAS159 の”the fair value option is applied only to an entire instrument and not to only specified risks, specific cash flows, or portions of the instrument”という という規定 という規定は 規定は、 会計の 会計の簡素化という 簡素化という方向性 という方向性には 方向性には沿 には沿ったものであるかもしれないが、 ったものであるかもしれないが、結果として 結果として、「 として、「企業 、「企業が 企業が認識 すべきだと考 すべきだと考えていない公正価値変動 えていない公正価値変動」 公正価値変動」や「認識することが 認識することが適切 することが適切でない 適切でない公正価値変動 でない公正価値変動」 公正価値変動」等を認 識してしまう弊害 してしまう弊害が 弊害が強いことから、 いことから、全ての事例 ての事例に 事例に適用すべき 適用すべき規定 すべき規定としては 規定としては適切 としては適切ではない 適切ではない。 ではない。 したがって したがって、 って、特定のリスクに 特定のリスクに対 のリスクに対する部分適用 する部分適用( 部分適用(公正価値変動の 公正価値変動の要素のヘッジ 要素のヘッジ) のヘッジ)を認める規定 める規定 を置いた上 いた上で、公正価値オプションを 公正価値オプションを導入 オプションを導入することは 導入することは、 することは、極めて有用 めて有用であり 有用であり、 であり、支持できるものであ 支持できるものであ る。但し、現状の 現状の繰り延べヘッジ会計 べヘッジ会計による 会計による公正価値 による公正価値ヘッジについても 公正価値ヘッジについても、 ヘッジについても、①実務に 実務に深く浸透して 浸透して いること、 いること、②非有効部分を 非有効部分を損益認識しないことが 損益認識しないことが、 しないことが、簡素であり 簡素であり、 であり、かつ、 かつ、ヘッジが予期 ヘッジが予期せぬ 予期せぬ損益 せぬ損益 変動をもたらすことがないため 変動をもたらすことがないため実務上利用 をもたらすことがないため実務上利用しやすいこと 実務上利用しやすいこと、 しやすいこと、③導入後10 導入後10年近 10年近く 年近く経過しているが 経過しているが、 しているが、 有効性の 有効性の検証を 検証を満たした上 たした上で非有効部分を 非有効部分を損益認識しないことが 損益認識しないことが、 しないことが、会計情報利用者の 会計情報利用者の利益を 利益を 阻害している 阻害しているという しているという評価 という評価を 評価を聞かないこと、 かないこと、等に鑑み、当面、 当面、公正価値オプションと 公正価値オプションと並存 オプションと並存させるこ 並存させるこ とが望 とが望ましいものと思 ましいものと思われる。 われる。 [論点 2-3] ]保有目的区分の 75 項から第 83 項参照) 保有目的区分の変更(第 変更 (7) 保有目的区分が現行どおりに継続した場合、実務対応報告第 26 号「債券の保有目的区 分の変更に関する当面の取扱い」の処理は今後も維持すべでしょうか、見直すべきでし ょうか。 企業を 企業を取り巻く経営環境は 経営環境は時々刻々変動するため 変動するため、 するため、企業の 企業の投資方針が 投資方針が金融商品の 金融商品の保有期 間の途中で 途中で変更されることは 変更されることは十分起 されることは十分起こり 十分起こり得 こり得ることであり、 ることであり、債券の 債券の保有目的区分の 保有目的区分の変更を 変更を可能と 可能と することは実務 することは実務上必須 実務上必須であると 上必須であると考 であると考えられる。 えられる。従って、「 って、「債券 、「債券の 債券の保有目的区分の 保有目的区分の変更に 変更に関する当 する当 面の取扱い 取扱い」の処理は 処理は、今後も 今後も維持すべきであると 維持すべきであると考 すべきであると考える。 える。 4 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. (8) 特に、その他有価証券から満期保有目的の債券への振替について、どのように考えます か。 (7)で で述べた通 べた通り、企業の 企業の投資方針が 投資方針が金融商品の 金融商品の保有期間の 保有期間の途中で 途中で変更されることは 変更されることは十分 されることは十分 起こり得 こり得ることであり、 ることであり、債券の 債券の保有目的区分の 保有目的区分の変更を 変更を可能とすることが 可能とすることが適当 とすることが適当であると 適当であると考 であると考える。 える。 (9) 区分間の振替に関して、企業の保有目的を考慮した測定区分の意義(意思決定との関連 性)と恣意性の排除(信頼性)のバランスを踏まえて、また、ヘッジ会計との関連も含 めて総合的に見直す必要がありますか。 (7)(8)で で述べた通 べた通り、取得時に 取得時に定めた保有区分 めた保有区分を 保有区分を、金融商品の 金融商品の保有期間を 保有期間を通じて変更 じて変更する 変更する ことができない、 ことができない、との現行 との現行の 現行の規定は 規定は、企業の 企業の投資行動の 投資行動の実態を 実態を反映していない 反映していない。 していない。恣意性の 恣意性の排 除を確保した 確保した上 した上で、債券の 債券の保有目的区分の 保有目的区分の変更が 変更が可能であることを 可能であることを会計基準上 であることを会計基準上も 会計基準上も明示するべ 明示するべ きである。 きである。 債券の 債券の保有区分変更とヘッジ 保有区分変更とヘッジ会計 とヘッジ会計との 会計との関連 との関連については 関連については、 については、債券の 債券の保有区分変更とヘッジ 保有区分変更とヘッジ指定 とヘッジ指定 の解除が 解除が必ず連関するものでないことから 連関するものでないことから、 するものでないことから、この二 この二つは切 つは切り離して検討 して検討すべきものと 検討すべきものと思 すべきものと思われる。 われる。 [論点 2-4] ]減損処理の 減損処理の取扱い 取扱い(第 84 項から第 121 項参照) (10) 我が国の減損処理の基本的な考え方について、見直すべき点があれば、具体的に述べて ください。 我が国の基準における 基準における減損処理 における減損処理の 減損処理の考え方は妥当なものと 妥当なものと思 なものと思われる。 われる。 (11) 減損損失の認識及び測定としてどのような方法が適切と考えますか。 著しい公正価値 しい公正価値の 公正価値の下落を 下落を判定する 判定する際 する際に用いる一定 いる一定の 一定の数値的な 数値的な目安は 目安は、実務の 実務の指針となるこ 指針となるこ とに加 とに加え、会計情報利用者にとっての 会計情報利用者にとっての比較可能性 にとっての比較可能性を 比較可能性を担保する 担保する上 する上でも有用 でも有用なものと 有用なものと思 なものと思われる。 われる。 (12) 減損損失の戻入れに関して見直すべき点があれば、具体的に述べてください。 5 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. 減損を 減損を戻入すると 戻入すると再 すると再び減損にヒットするリスクが 減損にヒットするリスクが高 にヒットするリスクが高まることとなり、 まることとなり、頻繁に 頻繁に減損処理を 減損処理を行うような 事態も 事態も想定される 想定される。 される。このようなことは期間損益 このようなことは期間損益を 期間損益を過度に 過度に変動させる 変動させる要因 させる要因となる 要因となる可能性 となる可能性があり 可能性があり望 があり望ま しくない。 しくない。 [論点 2-5] ]複合金融商品の 119 項から第 129 項参照) 複合金融商品の区分処理(第 区分処理 (13) 複合金融商品に含まれる組込デリバティブの区分処理の要件として、組込デリバティブ のリスクが現物の金融資産又は金融負債に及ぶ可能性があるか否かではなく、現物の金 融商品と組込デリバティブの経済的性格及びリスクの関連性に着目した方がよいと思い ますか。 国際的な 国際的な会計基準における 会計基準における「 における「現物の 現物の金融商品と 金融商品と組込デリバティブのリスクの 組込デリバティブのリスクの関連性 デリバティブのリスクの関連性」 関連性」という 基準は 基準は、その適否 その適否の 適否の判断が 判断が困難な 困難な場合があると 場合があると思 があると思われる一方 われる一方で 一方で、我が国の会計基準の 会計基準の「組込 デリバティブのリスクが現物 デリバティブのリスクが現物の 現物の金融資産又は 金融資産又は金融負債に 金融負債に及ぶ可能性があるか 可能性があるか否 があるか否か」という基 という基 準は、その適否 その適否の 適否の判断が 判断が国際的な 国際的な会計基準の 会計基準の規定よりも 規定よりも容易 よりも容易な 容易な場合が 場合が多いものと思 いものと思われ、 われ、か つ、結果として 結果として、 として、国際的な 国際的な会計基準に 会計基準に基づく判断結果 づく判断結果と 判断結果と大きな差異 きな差異を 差異を生じないと思 じないと思われること から、 から、現行の 現行の我が国の基準を 基準を維持するべきである 維持するべきである。 するべきである。 但し、我が国の基準における 基準における、「 における、「金利 、「金利が 金利が契約当初の 契約当初の市場金利の 市場金利の 2 倍以上になるとは 倍以上になるとは、 になるとは、例え ば変動金利の 変動金利の場合、 場合、その当初計算式 その当初計算式「L+ 当初計算式「L+0 「L+0.5% 」に対して、 して、実際の 実際の支払い 支払い金利が 金利が当初計算 式に 2 を乗じたもの「(L+ じたもの「(L+0 「(L+0.5%)×2 %) 2」を適用して 適用して計算 して計算される 計算される金額以上 される金額以上となる 金額以上となる場合 となる場合をいう 場合をいう」 をいう」とい う例示は 例示は、論旨が 論旨が不明確であり 不明確であり、 であり、誤解を 誤解を招きかねないことから修正 きかねないことから修正すべきである 修正すべきである。 すべきである。 また、 また、例えば、「 えば、「金利 、「金利が 金利が変動金利に 変動金利に連動して 連動して累積的 して累積的に 累積的に(一般的な 一般的な借入金利息の 借入金利息の 2 倍を超え て)増加する 増加する借入金 する借入金」 借入金」の場合、 場合、国際的な 国際的な会計基準の 会計基準の「現物の 現物の金融商品とリスクが 金融商品とリスクが関連 とリスクが関連している 関連している」 している」 という規定 という規定に 規定に合致しているとの 合致しているとの判断 しているとの判断も 判断も有り得ると思 ると思われるが、 われるが、我が国の基準では区分処理 では区分処理が 区分処理が 求められるものと思 められるものと思われること等 われること等、国際的な 国際的な会計基準の 会計基準の方が我が国の基準よりも 基準よりも適切 よりも適切とは 適切とは思 とは思 われない事例 われない事例もあることも 事例もあることも考慮 もあることも考慮すべきである 考慮すべきである。 すべきである。 【論点 3】 】ヘッジ会計 ヘッジ会計 [論点 3-1] ]ヘッジ会計 133 項から第 146 項参照) ヘッジ会計の 会計の意義(第 意義 (14) ヘッジ会計の意義やヘッジされるリスクについて、見直すべき点があれば、具体的に述 べてください。 6 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. 資産・ 資産・負債の 負債の公正価値変動が 公正価値変動が企業活動の 企業活動の主なリスクとなっている企業 なリスクとなっている企業は 企業は一部の 一部の金融法人だ 金融法人だ けであり、 けであり、大多数の 大多数の一般事業法人にとっては 一般事業法人にとっては、 にとっては、キャッシュフロー キャッシュフロー変動 フロー変動がヘッジすべき 変動がヘッジすべき主 がヘッジすべき主なリスク であることから、 であることから、公正価値ヘッジを 公正価値ヘッジを中心 ヘッジを中心とする 中心とする国際的 とする国際的な 国際的な会計基準の 会計基準の考え方は、企業会計の 企業会計の実 態を十分考慮しておらず 十分考慮しておらず、 しておらず、キャッシュフローヘッジと公正価値 キャッシュフローヘッジと公正価値ヘッジの 公正価値ヘッジの双方 ヘッジの双方をヘッジ 双方をヘッジ会計 をヘッジ会計の 会計の中 心に位置づけている 位置づけている我 づけている我が国の基準の 基準の考え方が適切である 適切である。 である。 また、 また、以下のようないくつかのヘッジ 以下のようないくつかのヘッジ手法 のようないくつかのヘッジ手法については 手法については、 については、会計監査実務において 会計監査実務において、 において、ヘッジ会計 ヘッジ会計 の適用が 適用が認められなかった事例 められなかった事例があるため 事例があるため、 があるため、会計基準の 会計基準の設例や 設例やQ&Aで Q&Aで取り上げることにより、 げることにより、 ヘッジ会計 ヘッジ会計の 会計の対象となることを 対象となることを明示 となることを明示されたい 明示されたい。 されたい。 ① 外貨リスクについて 外貨リスクについて、「 リスクについて、「円貨換算 、「円貨換算した 円貨換算した場合 した場合の 場合の公正価値変動」 公正価値変動」と「将来の 将来の外貨キャッシュフロ 外貨キャッシュフロ ーを円転 ーを円転した 円転した場合 した場合の 場合の円ベースでのキャッシュフロー変動 ベースでのキャッシュフロー変動」 変動」のいずれもヘッジ対象 のいずれもヘッジ対象の 対象の捉え方 として適格 として適格であること 適格であること ② 将来の 将来の(社債発行等の 社債発行等の)資産・ 資産・負債の 負債の取得に 取得に関し、資産・ 資産・負債の 負債の取得( 取得(社債発行) 社債発行)が予定 取引として 取引として妥当性 として妥当性を 妥当性を有した時 した時に、実際の 実際の取得条件( 取得条件(社債の 社債の発行条件) 発行条件)が決定するまでの 決定するまでの 金利変動リスクをヘッジするために 金利変動リスクをヘッジするために、 リスクをヘッジするために、予定取引と 予定取引と同様のリスク 同様のリスク特性 のリスク特性を 特性を有するヘッジ手段 するヘッジ手段 (例えば固定金利支払 えば固定金利支払いの 固定金利支払いの金利 いの金利スワップ 金利スワップ) スワップ)を契約し 契約し、実際の 実際の取得時にヘッジ 取得時にヘッジ手段 にヘッジ手段を 手段を解約 (若しくは反対取引 しくは反対取引を 反対取引を締結) 締結)するヘッジ手法 するヘッジ手法 ③ ストラクチャードファイナンスにおけるキャッシュフローアジャストスワップ ストラクチャードファイナンスにおけるキャッシュフローアジャストスワップ (固定キャッシュフローと 固定キャッシュフローと固定 キャッシュフローと固定キャッシュフローの 固定キャッシュフローの交換 キャッシュフローの交換) 交換) IASBの IASBのDPで DPで言及された 言及された「 された「ヘッジ会計 ヘッジ会計の 会計の全廃」 全廃」は、企業が 企業が事業遂行上保有せざるを 事業遂行上保有せざるを得 せざるを得ないリ スクを、 スクを、事業活動の 事業活動の一環として 一環として適切 として適切にマネージすることを 適切にマネージすることを妨 にマネージすることを妨げるものであり、 げるものであり、国民経済に 国民経済に多大 な損失をもたらすこととなるため 損失をもたらすこととなるため、 をもたらすこととなるため、許容するべきではない 許容するべきではない。 するべきではない。 [論点 3-2] ]ヘッジ会計 147 項から第 163 項参照) ヘッジ会計の 会計の方法(第 方法 (15) ヘッジ会計の方法を見直すべき点があるとすれば、どのような方法が適切と考えますか。 より簡素 より簡素で 簡素で判りやすいヘッジ手法 りやすいヘッジ手法として 手法として、「 として、「ヘッジ 、「ヘッジ対象 ヘッジ対象の 対象の公正価値変動の 公正価値変動の内、ヘッジ手段 ヘッジ手段でヘ 手段でヘ ッジしようとした公正価値変動 ッジしようとした公正価値変動だけを 公正価値変動だけを認識 だけを認識すること 認識すること」 すること」を許容した 許容した形 した形での「 での「公正価値オプション 公正価値オプション」 オプション」を 導入することが ]公正価値オプションの 導入することが適切 することが適切と 適切と考える([ える([論点 ([論点 2-2] 公正価値オプションの項参照 オプションの項参照)。 項参照)。なお )。なお、 なお、現状の 現状の繰り延 べヘッジ会計 べヘッジ会計による 会計による公正価値 による公正価値ヘッジについても 公正価値ヘッジについても、 ヘッジについても、①実務に 実務に深く浸透していること 浸透していること、 していること、②非有効部 分を損益認識しないことが 損益認識しないことが、 しないことが、簡素であり 簡素であり、 であり、かつ、 かつ、ヘッジが予期 ヘッジが予期せぬ 予期せぬ損益変動 せぬ損益変動をもたらすことがな 損益変動をもたらすことがな いため実務上利用 いため実務上利用しやすいこと 実務上利用しやすいこと、 しやすいこと、③導入後10 導入後10年近 10年近く 年近く経過しているが 経過しているが、 しているが、有効性の 有効性の検証を 検証を満たし 7 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. た上で非有効部分を 有効部分を損益認識しないことが 損益認識しないことが、 しないことが、会計情報利用者の 会計情報利用者の利益を 利益を阻害しているという 阻害しているという評 しているという評 価を聞かないこと、 かないこと、等に鑑み、当面、 当面、公正価値オプションと 公正価値オプションと並存 オプションと並存させることが 並存させることが望 させることが望ましいものと思 ましいものと思 われる。 われる。 (16) 金利スワップの特例処理や為替予約等の振当処理のようなヘッジ会計における合成商品 会計は見直す必要がありますか。 これらの合成商品会計 これらの合成商品会計は 合成商品会計は、既に実務に 実務に深く浸透しており 浸透しており、 しており、経済実態を 経済実態を適切に 適切に反映しつつ 反映しつつ会 しつつ会 計を簡素化することに 簡素化することに貢献 することに貢献するもので 貢献するもので、 するもので、維持すべきである 維持すべきである。 すべきである。指摘されるような 指摘されるような問題点 されるような問題点のデメリッ 問題点のデメリッ トは簡素化 トは簡素化のメリットに 簡素化のメリットに比 のメリットに比べて極 べて極めて小 めて小さく、 さく、廃止する 廃止する必要性 する必要性は 必要性は全く感じられない。 じられない。 [論点 3-3] ]ヘッジ会計 164 項から第 211 項参照) ヘッジ会計の 会計の簡素化の 簡素化の可能性(第 可能性 (17) ヘッジ会計は複雑と考えますか。もし複雑であれば、どのように対処すべきと考えます か。 ヘッジ会計 ヘッジ会計は 会計は確かに単純 かに単純とは 単純とは言 とは言えないものの、 えないものの、会計は 会計は、企業活動を 企業活動を的確に 的確に反映したもので 反映したもので あることが重要 あることが重要である 重要である。 である。従って、 って、貴委員会のご 貴委員会のご指摘 のご指摘の 指摘の通り、簡素化は 簡素化は、会計情報の 会計情報の有用性を 有用性を阻 害することとならないよう、 することとならないよう、有用性の 有用性の維持・ 維持・向上とのバランスの 向上とのバランスの考慮 とのバランスの考慮した 考慮した上 した上で検討されるべきで 検討されるべきで ある。 ある。 簡素化に 簡素化に向けた対応 けた対応としては 対応としては、 としては、有効性の 有効性の評価において 評価において、 において、事後的な 事後的な定量評価を 定量評価を継続的に 継続的に要求 しないことが、 しないことが、会計情報の 会計情報の有用性を 有用性を損なわず、 なわず、実務面での 実務面での負担 での負担が 負担が大幅に 大幅に軽減される 軽減される有効 される有効な 有効な方 策であると思 であると思われる。 われる。 一方で 一方で、ヘッジ指定 ヘッジ指定の 指定の解除および 解除および部分 および部分ヘッジを 部分ヘッジを認 ヘッジを認めないことは、 めないことは、あるべき企業行動 あるべき企業行動を 企業行動を阻害す 阻害す ることになりかねず、 ることになりかねず、会計の 会計の簡素化メリットに 簡素化メリットに比 メリットに比べ、デメリットが過大 デメリットが過大であり 過大であり、 であり、適切ではない 適切ではない。 ではない。 また、 また、合成商品会計は 合成商品会計は、会計情報の 会計情報の有用性を 有用性を損なわない範囲 なわない範囲での 範囲での簡素化 での簡素化であり 簡素化であり、 であり、これを制 これを制 限することは、 することは、実務上の 実務上の複雑さや 複雑さや負担 さや負担を 負担を増大させることとなり 増大させることとなり、 させることとなり、適切とは 適切とは考 とは考えられない。 えられない。 (18) ヘッジ会計における文書化、有効性、ヘッジ指定解除、部分ヘッジについて、簡素化や その他の観点も踏まえ、どのような改善が適切と考えますか。 <1>文書化 文書化については 文書化については、 については、形式基準ではなく 形式基準ではなく、 ではなく、実質的に 実質的に要件を 要件を満たしていることを重視 たしていることを重視した 重視した実務運営 した実務運営 8 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. が望まれる外 まれる外は、現状の 現状の我が国の会計基準には 会計基準には、 には、改善を 改善を検討すべきことは 検討すべきことは多 すべきことは多くないと思 くないと思われ る。 <2>有効性の 有効性の検証 有効性の 有効性の検証については 検証については、 については、以下の 以下の諸点を 諸点を改善すべきであると 改善すべきであると考 すべきであると考える。 える。 ① 会計基準Q&A 計基準Q&Aの Q&Aの設例に 設例に示された判定手法 された判定手法 我が国の会計基準Q&A 会計基準Q&Aの Q&Aの設例に 設例に示された判定手法 された判定手法は 判定手法は、簡便ではあるものの 簡便ではあるものの、 ではあるものの、数理的に 数理的に 必ずしも最適 ずしも最適といえない 最適といえない手法 といえない手法であり 手法であり、 であり、企業がリスク 企業がリスク管 がリスク管理に有効と 有効と考えるヘッジ取引 えるヘッジ取引で 取引で、統計 的にヘッジ対象 にヘッジ対象と 対象と高い相関があると 相関があると考 があると考えられる場合 えられる場合であっても 場合であっても、 であっても、この判定手法 この判定手法で 判定手法で有効性が 有効性が 認められないために、 められないために、ヘッジの導入 ヘッジの導入を 導入を断念したケースが 断念したケースが多数存在 したケースが多数存在している 多数存在している。( している。(下記事例 。(下記事例ご 下記事例ご参 照) 結果として 結果として、 として、会計制度が 会計制度が企業行動を 企業行動を歪め、当該企業の 当該企業の財務の 財務の安定性を 安定性を損なう結果 なう結果となって 結果となって しまっているため、 しまっているため、会計基準Q&A 会計基準Q&Aの Q&Aの設例に 設例に示された判定手法以外 された判定手法以外の 判定手法以外の合理的な 合理的な手法( 手法(例え ば、統計的手法) 統計的手法)を、事前・ 事前・事後ともに 事後ともに判定手法 ともに判定手法とすることができることを 判定手法とすることができることを明記 とすることができることを明記すべきである 明記すべきである。 すべきである。 これは、 これは、有効性検証の 有効性検証の「緩和」 緩和」ではなく、 ではなく、有効性検証の 有効性検証の「合理化」 合理化」であることから であることから、 ることから、非有効部 分の損益認識との 損益認識との関係 との関係で 関係で論ずる必要 ずる必要はないものと 必要はないものと考 はないものと考える。 える。 (事例) 事例) A社は、認可運賃や 認可運賃や届出運賃等に 届出運賃等に基づく運賃収入 づく運賃収入を 運賃収入を主な収入としている 収入としている運輸産業 としている運輸産業であるが 運輸産業であるが、 であるが、 燃料費の 燃料費の増加を 増加を機動的に 機動的に運賃に 運賃に転嫁することが 転嫁することが法制上極 することが法制上極めて 法制上極めて困難 めて困難であるため 困難であるため、 であるため、燃料費上 昇リスクをヘッジすることが極 リスクをヘッジすることが極めて重要 めて重要な 重要な経営課題となっていた 経営課題となっていた。 となっていた。A 社が主に燃料として 燃料として購 として購 入している軽油 している軽油( 軽油(ヘッジ対象 ヘッジ対象) 対象)には、 には、指標を 指標を同一とするヘッジ 同一とするヘッジ手法 とするヘッジ手法がないため 手法がないため、 がないため、流動性が 流動性が高 く、統計的にみて 統計的にみて軽油 にみて軽油と 軽油と極めて高 めて高い相関性が 相関性が観測される 観測される原油 される原油( 原油(ヘッジ手段 ヘッジ手段) 手段)を指標としたヘ 指標としたヘ ッジを導入 ッジを導入しようとした 導入しようとしたものの しようとしたものの、 ものの、会計基準Q&A 会計基準Q&Aの Q&Aの設例に 設例に示された判定手法 された判定手法に 判定手法に従って検証 って検証を 検証を 行うと、 うと、必ずしも有効性 ずしも有効性が 有効性が認められる範囲内 められる範囲内に 範囲内に入るとはいえないことを理由 るとはいえないことを理由としてヘッジ 理由としてヘッジ会 としてヘッジ会 計の適用を 適用を顧問税理士に 顧問税理士に否認されたことから 否認されたことから、 されたことから、ヘッジ導入 ヘッジ導入を 導入を断念。 断念。 また、B また、B社 、B社の事例では 事例では、 では、事前検証では 事前検証では有効性 では有効性が 有効性が確認できたものの 確認できたものの、 できたものの、導入後の 導入後の事後検証で 事後検証で 有効性が 有効性が否認されてヘッジ 否認されてヘッジ手段 されてヘッジ手段の 手段の時価会計移行を 時価会計移行を求められた場合 められた場合の 場合の(ヘッジ手段 ヘッジ手段の 手段の公正 価値変動が 価値変動が)期間損益に 期間損益に及ぼす影響 ぼす影響の 影響の大きさを懸念 きさを懸念し 懸念し、導入を 導入を断念。 断念。 その後 その後、これらの会社 これらの会社は 会社は、燃料価格の 燃料価格の高騰に 高騰に伴い、大幅な 大幅な収益悪化を 収益悪化を甘受することとなっ 甘受することとなっ た。 ② 高い有効性( )と相応の ) 有効性(highly effective) 相応の有効性( 有効性(reasonably effective) 188 項に記述された 記述された「 された「SFAS 第 133 号改正公開草案」 号改正公開草案」に示された 3 つの提案 つの提案は 提案は、特にコモ ディティデリバティブにかかる有効性判定 ディティデリバティブにかかる有効性判定に 有効性判定に改善すべき 改善すべき点 すべき点があることが米国 があることが米国においても 米国においても問 においても問 9 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. 題となっていることの顕 となっていることの顕れであるものと思 れであるものと思われる。 われる。190 項に貴委員会が 貴委員会が呈示された 呈示された 3 つの 提案は 提案は、いずれも企業 いずれも企業が 企業が適切なヘッジ 適切なヘッジ行動 なヘッジ行動をとるために 行動をとるために有用 をとるために有用であるので 有用であるので、 であるので、我が国の会計基 準への導入 への導入に 導入に向けて検討 けて検討を 検討を深めるべきである。 めるべきである。但し、その前提 その前提とされている 前提とされている非有効部分 とされている非有効部分の 非有効部分の 継続的な 継続的な損益認識については 損益認識については、 については、次項の 次項の通り実務に 実務に配慮した 配慮した運用 した運用が 運用が必要と 必要と思われる。 われる。 ③ 非有効部分の 非有効部分の損益認識 キャッシュフローヘッジに関 キャッシュフローヘッジに関しては、 しては、ヘッジ手段 ヘッジ手段の 手段の公正価額の 公正価額の内、非有効部分を 非有効部分を認識するこ 認識するこ とについて、 とについて、実務的に 実務的に多大な 多大な労力を 労力を必要とする 必要とする場合 とする場合や 場合や認識することが 認識することが極 することが極めて困難 めて困難である 困難である場 である場 合も十分想定されるため 十分想定されるため、 されるため、簡便に 簡便に算定する 算定する手法 する手法を 手法を認める等 める等、実務に 実務に配慮した 配慮した運用 した運用が 運用が必要と 必要と 思われる。 われる。 <3>ヘッジ指定解除 ヘッジ指定解除 企業を 企業を取り巻く経営環境が 経営環境が時々刻々変化することに 変化することに加 することに加え、ヘッジ対象 ヘッジ対象やヘッジ 対象やヘッジ手段 やヘッジ手段となる 手段となる金 となる金 融商品は 融商品は激しく変動 しく変動する 変動する金融市場 する金融市場の 金融市場の影響を 影響を強く受けるため けるため、債券の 債券の保有目的区分の 保有目的区分の変更と 変更と同 様に、企業のヘッジ 企業のヘッジ方針 のヘッジ方針がヘッジ 方針がヘッジ期間 がヘッジ期間の 期間の途中で 途中で変更されることは 変更されることは十分起 されることは十分起こり 十分起こり得 こり得ることであり、 ることであり、当 該事象に 該事象に対応する 対応する規定 する規定を 規定を設けることは実務上必須 けることは実務上必須であると 実務上必須であると考 であると考えられる。 えられる。 <4>部分ヘッジ 部分ヘッジ 企業がヘッジすべきであると 企業がヘッジすべきであると考 がヘッジすべきであると考えるリスクについては、 えるリスクについては、その全 その全てを包括的 てを包括的にヘッジできるヘッ 包括的にヘッジできるヘッ ジ手段が 手段が存在していないか 存在していないか、 していないか、部分的ヘッジに 部分的ヘッジに分解 ヘッジに分解してヘッジした 分解してヘッジした方 してヘッジした方が取引の 取引の流動性やコストの 流動性やコストの 面で有利である 有利である場合 である場合が 場合が殆どであることから、 どであることから、貴委員会のご 貴委員会のご指摘 のご指摘の 指摘の通り、企業にとって 企業にとって部分 にとって部分ヘッ 部分ヘッ ジの必要性 ジの必要性は 必要性は極めて高 めて高い。従って、 って、部分ヘッジについては 部分ヘッジについては、 ヘッジについては、現行の取扱いを 取扱いを維持 いを維持することを 維持することを強 することを強 く支持する 支持する。 する。 また、 また、前述の 前述の通り、今後導入される 今後導入される公正価値 される公正価値オプションにおいても 公正価値オプションにおいても、 オプションにおいても、部分ヘッジを 部分ヘッジを認 ヘッジを認める規 める規 定を置く事が必要である 必要である。 である。 (19) 他に、どのような改善の可能性があると考えますか。 包括的長期為替予約については 包括的長期為替予約については、 については、ヘッジ会計適用可否 ヘッジ会計適用可否の 会計適用可否の判断基準として 判断基準として「 として「金融商品会計に 金融商品会計に 関する実務指針 する実務指針」 実務指針」において予定取引 において予定取引の 予定取引の発生可能性の 発生可能性の判断基準が 判断基準が設けられており、 けられており、妥当なもの 妥当なもの と思われる。 われる。 10 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. ところが、「 」はこれに加 ところが、「金融商品会計 、「金融商品会計に 金融商品会計に関する Q&A」 はこれに加え「外貨建輸入取引に 外貨建輸入取引に対する包括的 する包括的 長期為替予約のヘッジ 長期為替予約のヘッジ会計適用 のヘッジ会計適用の 会計適用の要件」 要件」を別途定め 別途定めており、 ており、また、 また、同 Q&A は「包括的長期為 替予約にヘッジ 替予約にヘッジ会計 にヘッジ会計を 会計を適用する 適用する場合 する場合には 場合には、 には、一定の 一定の契約レートを 契約レートを取引時 レートを取引時の 取引時の理論先物相場に 理論先物相場に引き なおして繰 なおして繰り延べヘッジ会計 べヘッジ会計を 会計を適用すべき 適用すべき」 すべき」ことが述 ことが述べられている。 べられている。これら2 これら2つの規定 つの規定は 規定は、日本 企業による 企業による包括的長期為替予約 による包括的長期為替予約に 包括的長期為替予約に対するヘッジ会計 するヘッジ会計の 会計の適用を 適用を著しく制約 しく制約するものとなっている 制約するものとなっている。 するものとなっている。 このような外貨建輸入取引 このような外貨建輸入取引に 外貨建輸入取引に対するヘッジ会計適用要件 するヘッジ会計適用要件の 会計適用要件の付加や 付加や契約レートの 契約レートの修正 レートの修正の 修正の要請 は国際的な 国際的な会計基準には 会計基準には存在 には存在しない 存在しない。 しない。国際的な 国際的な会計基準がよりプリンシプルベースのものへ 会計基準がよりプリンシプルベースのものへ と収束する 収束する中 する中で、個別の 個別の取引類型についてヘッジ 取引類型についてヘッジ会計適用要 についてヘッジ会計適用要件 会計適用要件を付加することはこの 付加することはこの流 することはこの流れに 逆らうものと思 らうものと思われる。 われる。また、 また、契約レートの 契約レートの修正 レートの修正の 修正の要請は 要請は、例えば、 えば、10年国債 10年国債を 年国債を購入した 購入した企業 した企業 に対し、固定クーポンの 固定クーポンの金利収入 クーポンの金利収入を 金利収入を各金利計算期間に 各金利計算期間に対応する 対応する短期国債 する短期国債の 短期国債の理論利息( 理論利息(例えば 6 ヵ月後、 月後、1 年後、 年後、1 年半後の 年半後の 6 ヶ月短期国債の 月短期国債の理論利回り 理論利回り)に引き直して収益認識 して収益認識すること 収益認識すること を求めることや、( めることや、(長期為替予約 、(長期為替予約と 長期為替予約と同様に 同様に先物価格が 先物価格が先安となった 先安となった事例 となった事例が 事例が多数ある 多数ある) ある)原油スワ 原油スワ ップで固定価格 ップで固定価格を 固定価格を先物価格で 先物価格で引き直しを求 しを求めることと同義 めることと同義であるが 同義であるが、 であるが、これらの取引 これらの取引において 取引において契 において契 約レートの修正 レートの修正が 修正が求められることは有 められることは有り得ないことから、 ないことから、論理的妥当性を 論理的妥当性を欠く規定であると 規定であると思 であると思 われる。 われる。 これらの観点 これらの観点から 観点から「 から「金融商品に 金融商品に関する会計基準 する会計基準」 会計基準」および関連指針 および関連指針における 関連指針における包括的長期為替 における包括的長期為替 予約に 予約に対するヘッジ会計適用 するヘッジ会計適用に 会計適用に関する規定 する規定を 規定を見直すことが 見直すことが必要 すことが必要と 必要と思われる。 われる。 [論点 3-4] ]包括ヘッジ 212 項から第 223 項参照) 包括ヘッジ(第 ヘッジ (20) 包括ヘッジについて見直すべき点があれば、具体的に述べてください。 実務上、 実務上、保有株式ポートフォリオの 保有株式ポートフォリオの価格変動 ポートフォリオの価格変動リスクをヘッジしたいという 価格変動リスクをヘッジしたいという企業 リスクをヘッジしたいという企業のニーズに 企業のニーズに対 のニーズに対し、 (コストや流動性等 コストや流動性等の 流動性等の観点から 観点から) から)個別株を 個別株を指標としたヘッジ 指標としたヘッジ手段 としたヘッジ手段を 手段を用いるよりも株式指数 いるよりも株式指数インデ 株式指数インデ ックスをヘッジ手段 ックスをヘッジ手段に 手段に用いることが いることが有益と 有益と考えられるケースが非常 えられるケースが非常に 非常に多い。ところが、 ところが、現状の 現状の会 計基準では 計基準では、 では、このような手法 このような手法は 手法は殆ど有効性が 有効性が認められることがなく、 められることがなく、ヘッジ会計 ヘッジ会計が 会計が適用できな 適用できな いため、 いため、企業は 企業は必要なヘッジを 必要なヘッジを実施 なヘッジを実施することができない 実施することができない。 することができない。包括ヘッジに 包括ヘッジに関 ヘッジに関しては、 しては、非有効部分 をPL認識 PL認識することで 認識することで、 することで、有効性の 有効性の検証基準を 検証基準を緩和することを 緩和することを認 することを認めるべきである。 めるべきである。 [論点 3-5] ]ヘッジ会計 224 項から第 231 項参照) ヘッジ会計に 会計に関連する 関連する開示 する開示(第 開示 (21) ヘッジ会計の開示について見直すべき点があれば、具体的に述べてください。 11 ISDA ® International Swaps and Derivatives Association, Inc. 株式およびクレジットデリバティブに 株式およびクレジットデリバティブに関 およびクレジットデリバティブに関するヘッジ会計 するヘッジ会計の 会計の開示については 開示については、 については、市場に 市場に与えるマ ーケットインパクトの影響 ーケットインパクトの影響が 影響が他商品(金利 他商品 金利、 金利、為替など 為替など)に など に比べて極 べて極めて大 めて大きいため、 きいため、市場に 市場に不必 要な影響を 影響を及ぼすことがないよう充分配慮 ぼすことがないよう充分配慮することが 充分配慮することが必要 することが必要と 必要と考える。 える。 以 上 12
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