アーケードの懐かしさを持つ円頓寺の商店街大賞の舞台で下町情緒味わう携帯ストラップを奉納することで縁結び祈願をする多賀宮境内には﹁おもかる石﹂という不思議四間道・円頓寺界隈﹂びの神様を祀る多賀宮があります ︒ 賀県の多賀大社を本社とし ︑ 延命と縁結中央にある円頓寺本町商店街には ︑ 滋﹁わが町再発見！﹁名古屋市円頓寺地区の商業実態﹂合会ＨＰ ︑ ﹁西区 70 年のあゆみ﹂閑所からのぞく特徴です ︒ ったアーケードが残っているのが最大の商店街には ︑ 名古屋市内では数少なくなます ︒ このうち円頓寺本町と円頓寺の２本町﹂﹁西円頓寺﹂の３つからなってい︿参考﹀名古屋市商店街振興組合連るようになりました ︒ たデパートや地下街に客を奪われに ︑ 名古屋駅周辺に新しく誕生ししかし ︑ 昭和 30 年ごろをピークていました ︒ ろいろと面白い発見がありますよ ︒ アーケードが残る商店街円頓寺の商店街は﹁円頓寺﹂﹁円頓寺名古屋西部の中心的盛り場となっるほど ︒ 大正・昭和初期を通じて ︑ いくつかの劇場や寄席も設けられ飲食・用品・雑貨の店が並び ︑ っています ︒ じっくり歩いてみると ︑ いの近くで下町情緒を残す貴重な存在とな中名心古的屋盛西り部場のわいは無いものの ︑ 名古屋駅という都心屋市西区那古野︶の商店街 ︒ 往時のにぎが形成されるようになりました ︒ 子さん作︶の舞台となった円頓寺︵名古ぎ ︑ 近くにあった円頓寺に商店街 −1− 大賞受賞作﹁カヲリの椅子﹂︵植田和場の建設や市電の開通などが相次鉄道駅が開設 ︒ 周辺では大きな工円頓寺を歩こう！明治 19 年︵１８８６年︶ ︑ 笹島にじめ名古屋に移されました ︒ 寺社 ︑ 橋 ︑ 町名などが円頓寺をは下町もそっくり移転させたのです ︒ から名古屋へ城を移すとともに ︑ 城によって ︑ 当時の中心地である清須のぼります ︒ 徳川家康の﹁清須越し﹂た円頓寺の歴史は江戸時代までさかかつて大須や栄と並ぶ繁華街だっ円頓寺の歴史頓寺」「円頓寺本町」「円頓寺」至五條橋「西円商店街の名前の由来にもなった長久山円頓寺線を北に向かった明道町には ︑ 全国でも條橋です ︒ １６１０年の﹁清須越し﹂で ︑ 最後にご紹介するのは堀川にかかる五 < 見店参ら街考れをる歩﹁よポうくゥにカ﹂なッ各りプ号まル ︑ しや﹁夫中た婦日 ︒ の新姿聞が﹂ > ︵ 08 年２月 24 日付︶休日になると ︑ ﹁ポゥ﹂を手に商細かい情報を伝えています ︒ が編集し ︑ 円頓寺や四間道のきめいます ︒ 地元で活躍する女性３人３年目を迎え ︑ すっかり定着して縁側妄想会議編集室︶は創刊からフリーマガジン﹁ポゥ﹂︵発行・市﹂への出店も行っています ︒ 月第１日曜に開催される﹁ごえん設し ︑ 情報発信を開始 ︒ また ︑ 毎同年 10 月からホームページを開 −2− グまルちーづプく発り足のあります ︒ んでいます ︒ 出してくれる食堂など ︑ 個性的な店が並店 ︑ ボリュームたっぷりのエビフライを茶店 ︑ ホクホクのコロッケが人気の精肉きが入った﹁エッグサンド﹂が名物の喫市バス﹁円頓寺通南﹂より北へ約２００ m 地下鉄﹁丸の内﹂より西へ約５００ m へ約５００ m 地下鉄・市バス﹁国際センター﹂より北名古屋駅より北東へ約１０００ m ︱などについて話し合っています ︒ 画 ④ 学生とのコラボレーション︱リジナルマップ作製 ③ イベント企定例会を開催し ① 店舗の改装 ② オそばが１５８円という激安の店も人気が下町グルメも楽しめます ︒ 分厚い卵焼並ぶほか ︑ お好み焼きが１０５円 ︑ 焼き街があります ︒ 交通案内食品スーパーやスポーツ用品店などが漂わせる﹁円頓寺銀座街﹂という飲食店います ︒ > 市バス﹁明道町﹂より南へ約２００ m 下町グルメも楽しめる江川線を渡って円頓寺商店街へ ︒ 江川 < 堀川をまたぎ ︑ 昭和初期の面影を残す五條橋有数の菓子問屋街が残っています ︒ テレループを 07 年２月に発足 ︒ 毎月 ︑ まちしゅう︶﹂というまちづくりグ人が﹁那古野下町衆︵なごやした若者の姿も目立ちます ︒ 横道に入ると ︑ 昭和の雰囲気を濃厚に火を逃れた蔵のある古い町並みが残って若手店主やクリエイターら約 20 な石が ⁝ ︒ これを持ち上げてから願い事を祈願して ︑ 携帯ストラップを奉納するがあるそうです ︒ 最近では﹁恋の成就﹂と感じたら ︑ それが叶うという言い伝えを唱え ︑ もう一度持ち上げて軽くなった安置されています ︒ 閣の余材で作られたという鬼子母神像がなった円頓寺があります ︒ 名古屋城天守円頓寺商店街には ︑ その名前の由来と︵しけみち︶﹂という通りがあります ︒ 戦ま８清五す年須條 ︒ にか現ら橋在こののの手コ地前ンにをク移南リさ側ーれへトま入橋しるにたとな ︒ ﹁っ１四て９間い３道さまざまな試みが行われています ︒ 取り戻そうと ︑ 若手の店主を中心に円頓寺ではかつてのにぎわいを変わる円頓寺ビ番組でも取り上げられるほどです ︒ よる﹁熊の神﹂がそれぞれ選ばれました ︒ 笑顔で受賞（左から）佳作の田島正博さん、大賞の植田和子さん、佳作の青山美智子さん品のレベルも粒が揃っていて読むのが楽こと ︒ とてもいいアイデアだと思う ︒ 作所を設定してショートストーリーを書く和やかに歓談が進みました ︒ ﹁この企画の魅力は名古屋のどこかの場いたい﹂というアドバイスがあるなど ︑ 各受賞作品について清水委員長は ︑ もパワーが必要 ︒ もっと踏み出してもらについて歓談しました ︒ 満点の作品ではダメ ︒ 仮に文章が下手で受賞者３名と選考委員５名が作品や文学ぞれ授与されました ︒ 写真撮影の後は ︑ 義範さんからは副賞の賞金目録を ︑ それ念品︵楯︶を ︑ 選考委員長で作家の清水名古屋駅の高層ビルをモチーフにした記緊張しながらも松原武久名古屋市長から出席しました ︒ 植田さんたち受賞者は ︑ としてデビューするなら優等生的な 100 点いう受賞者からの質問には ︑ ﹁もしプロプロの小説家としてやっていくには？とど受賞者へ称賛の言葉が語られました ︒ て ︑ ３人ともバランスがとれている﹂な品は一人一人場所も書き方も違ってい各選考委員からも ︑ ﹁これら３つの作受賞の青山さん ︑ 田島さん ︑ 選考委員がコメント ︒ 表彰式には大賞受賞の植田さん ︑ 佳作てユニークでチャーミングだと思う﹂と舞台とした青山美智子さんの﹁街灯りの向こうに﹂と ︑ 栄が舞台の田島正博さんにの作品は ︑ 西区の円頓寺を舞台に描かれています ︒ また ︑ 佳作にはテレビ塔などを大賞には名古屋市北区在住の植田和子さんの﹁カヲリの椅子﹂が選ばれました ︒ こ発掘と ︑ 名古屋の隠れた魅力を全国へ発信することを狙い企画されました ︒ 第１回古屋を舞台としたショートストーリーのコンテストで ︑ 文学における新しい才能の丸にある名古屋市公館で行なわれました ︒ ﹁ショートストーリーなごや﹂とは ︑ 名﹁第１回ショートストーリーなごや﹂の表彰式が２００８年１月 31 日 ︑ 中区三の第１回大賞に植田和子さん名古屋舞台のショートストーリー力作揃う式の模様アがある ︒ そこにヒグマを登場させてい栄光の授賞式（前列左から）佳作の田島正博さん、大賞の植田和子さん、寝松原武久名古屋市長、選考委員長の清水義範さん、佳作泊の青山美智子さんま（後列左から）選考委員の熊澤尚人さん、清水良典さん、り三田村博史さん、堀田あけみさんしている主人公が斬新でユーモは少なかったが ︑ 松坂屋で募集の中ではＳＦ的なもの −3− んの作品は異色作 ︒ 今回のの決め方がうまい ︒ 田島さ話を作った ︒ 余韻 ︑ 終わり描いてあってとてもうまくビ塔を舞台に父と娘の絆をだ ︒ 青山さんの作品はテレルクル回るところが印象的にカヲリが椅子に乗ってクアリティーがある ︒ ラストなど登場人物が魅力的でリしたカヲリさんや富子さんは ︑ グループホームに入所しかった ︒ 植田さんの作品作品について意見を交わす受賞者と選考委員市長から記念品を授与される植田さん文学の神髄を語り合う佳作「熊の神」（舞台：栄）取材・写真／戸田佑貴︵マスコミ広報学科１年︶田島正博［たじま・まさひろ］自営業、愛知県春日井市在住。一言です ︒ ありがとうございました ︒ 選ばれたことは ︑ 率直に﹁うれしい﹂の１回ショートストーリーなごや﹂の賞に一言ではいい表せませんが ︑ 今回 ︑ ﹁第んできました ︒ 名古屋に対する気持ちを名古屋に生まれて ︑ 名古屋にずっと住佳作「街灯りの向こうに」大賞「カヲリの椅子」（舞台：名古屋駅、テレビ塔）青山美智子［あおやま・みちこ］出版社勤務、神奈川県横浜市在住。﹁手気が今が ︑ さ花紙７しやら嫁が年まっ﹁のう前すと花手ま ︑ ︒ 父嫁紙く結あに﹂﹂書婚り想とのけ式がいはつでとをずもな読う伝うりかみごえずでっ上ざらう書たげいれしきのたまたいまで両しよのし ︑ 親たうでた再へ ︒ なす度の ︒ −4− （舞台：円頓寺）植田和子［うえだ・かずこ］主婦、名古屋市北区在住。てくれました ︒ 居者の一人ひとりが作品を書く力を授けたちの姿を書きたい﹂と思いました ︒ 入瞬間的に﹁円頓寺を舞台に認知症の老人りたちと出会いました ︒ 作品募集を見て ︑ ープホームで ︑ 今を懸命に生きるお年寄父がお世話になっていた円頓寺のグルり ︑ 店舗脇のビルの入り口に ︑ 自然木を一階には健康食品を扱う店が入っておとした腹にエプロンの紐が廻りきらなくも一日中エプロンをしている ︒ でっぷりずっとしていたという富子は ︑ ホームで﹁夜 ︑ 寝るとき着替えるから ︑ それまでい歯茎が少しのぞく ︒ のカヲリの部屋で引越し荷物を整えてか中年の息子が付き添ってきた ︒ 彼は三階は脱いでいましょうね﹂ら ︑ 老人たちが集まる二階のリビングに立つ新築四階建てのビルがある ︒ 象の円頓寺商店街の中では ︑ ひときわ目姉が経営する中華料理店の手伝いを ︑ 笑顔をみせた ︒ ゆるんだ口元から歯のなホームの入居には ︑ カヲリによく似たくり時計のすぐ横に ︑ くすんで沈んだ印だれからも見向きされなくなったからしそうに見上げる人はいない ︒ る ︒ 人形たちがくるくると舞う姿を ︑ 珍こりを被った子ども向けキャラクターの井から吊り下げられた大時計がある ︒ ほ並ぶ商店街の中ほどに ︑ アーケードの天かろうじて商売を続ける古びた店舗が比較的元気な富子ひとりだけである ︒ 大れ入り ︑ 居室が四つある三階の住人は ︑ 体介護が必要なふたりの入居者がそれぞ二階のリビングに面した二部屋に ︑ 身く ︑ ようやく三名が入居したところだ ︒ ンしたばかりの施設で ︑ 満室にはほど遠ある ︒ 全部で九部屋あるが ︑ まだオープ症の老人たちが暮らすグループホームで新築ビルの二階から四階までが ︑ 認知新品の花柄のパジャマを羽織り ︑ すまし入居した日 ︑ カヲリはブラウスの上に入居者としてカヲリが入ってきた ︒ りするころ ︑ ホーム円頓寺に ︑ 四人目の九月になってもまだ続く暑さにげんな彷彿とさせる ︒ 姿は富子が元気に店で働いていたころをと結ばれていることもあるのだが ︑ そのけ忘れ ︑ 腰紐だけが太い胴回りにきりりを押さえている ︒ ときどきエプロンをつて着物の腰紐を上から結わえ ︑ エプロンえる ︒ 険しい顔つきが ︑ 一変して愛嬌のあたりに一本だけ歯が残っているのが見ずに愉快そうに笑った ︒ 下の糸切り歯のくり留めた ︒ 不自由な左手も使い ︑ 時間をかけてゆっは羽織っていたパジャマの前ボタンを ︑ 広岡の提案を拒否するように ︑ カヲリ一時間ごとに調子の狂ったオルゴールきずるようにして歩く ︒ 柄な富子は杖を使ってゆっくりと足を引高齢の姉が病気がちな富子の面倒をみら富子は姉とふたりで暮らしていたが ︑ ているパジャマを指差しながら首を傾けリは﹁これ？﹂というように ︑ 自分の着介護職員の広岡が声をかけると ︑ カヲですね ︒ 息子さんが買ってくれたの？﹂﹁あら ︑ カヲリさん ︑ すてきなパジャマてリビングの椅子に腰かけた ︒ ての姿を思い浮かばせる ︒ として暮らしていたというカヲリのかつ行儀よく座るたたずまいは ︑ 旧家の奥様子にすっぽりと収まり ︑ 手足をそろえて立てている ︒ 小柄な身体がリビングの椅た白髪が ︑ カヲリの上品な顔立ちを引き覆われて細長く延びる円頓寺︵えんどう張りぼてや ︑ 色あせた造花に隠れるようのような音楽が流れると ︑ 文字盤の扉がれなくなり ︑ 一か月まえにホーム円頓寺にやってきた ︒ じ︶商店街の半数近くの店が ︑ シャッタにして ︑ 時を告げる ︒ 開き ︑ おとぎの国の主人公たちが躍り出手入れの行き届いたウエーブのかかっある表情になった ︒ け終えると ︑ 口を大きく開けて声を出さ眉間に皺を寄せながらボタンを全部掛ーをおろしている ︒ −5− っている ︒ 見るからに痛みが目立つアーケードに利用した﹁ホーム円頓寺﹂の看板が掛か植うえ田だ和かず子こカヲリの椅子第１回ショートストーリーなごや大賞受賞作い老が ︒ 舗 ︑ の﹁有皆名さなん饅で頭どだう ︒ ぞカ﹂ヲとリ置のい好て物いらっした三時のおやつが始まった ︒ カヲリの息子﹁バッカじゃなかろうか ︑ 昼間から寝巻ことはない﹂捨て台詞を吐いた ︒ そっぽを向いたまま ︑ もうひとこと ︑ ないよ ︒ まったく﹂消してしまうんだ ︒ 危なくってしょうがら ︑ 廊下が真っ暗 ︒ あいつが電気を全部﹁夜 ︑ 便所に行こうと思って部屋を出た表情を失ったカヲリの姿があった ︒ う状況に置かれているのか判断がつかず見えた ︒ エレベーターの中には ︑ どうい越しに ︑ 一階へすーっと下りていくのがうに居眠りをする老人たちを起こして ︑ ﹁来たばかりだからって ︑ ちやほやする富子の不満は続く ︒ くすると二階のエレベーター扉のガラス広岡が ︑ リビングの椅子で気持ちよさそ虫がおさまらない ︒ さなくていいの！﹂一旦上に行ったエレベーターが ︑ しばら新入りのカヲリの対応に追われていたが事をうまく納めたが ︑ 富子はまだ腹の下りていった ︒ 会釈すると ︑ 一階の玄関に通じる階段を﹁まの答わ介えハたし？護るスしょ職 ︒ キはうソー醤かーのな油﹂ス経？声﹂験でをそカ積れヲんとリだもがベ味 ︑ テ噌おラカずンツおのに広ずし岡と﹁カヲリさんはとんかつに何をかける見送った ︒ ﹁すぐ戻ってくるんだから ︑ いちいち消子が言う ︒ ら ︑ ひとりでエレベーターに乗るのだが ︑ に指を三本立てて何度もうなずきなが背を丸めて階段を力なく下りる後ろ姿をつきの息子が ︑ エレベーターを待たずに ︑ せたまま ︑ 自分とそっくりな華奢な身体まだ機嫌の直らないカヲリは口を尖ら以上説得するのはあきらめ ︑ 広岡に軽くくうなずく ︒ が ︑ いよいよ不機嫌になるカヲリをこれカヲリは ︑ 表情を変えずに無言で小さ満足そうにうなずくカヲリの隣で ︑ 富﹁高しれたあいよ大のら声う急？ーをとぎ ︑ あしであカげた用りヲる広事がリ ︒ 岡をとさが済うん ︑ ま﹂ ︒ 若し電い ︑ 気娘料 ︑ の理消よのしう続てなき甲をくリはすかさず台所の電気を消しに行く ︒ に呼び出され ︑ 調理台を離れると ︑ カヲですよ﹂と念を押す ︒ カヲリも同じよう戻るとき ︑ 広岡は指を三本立てて﹁三階﹁カーテンは ︑ まだ ︑ 早い！﹂は ︑ 椅子に座ったまま大声を出す ︒ カヲリが自分の部屋にエレベーターでりのカーテンを開ける ︒ せてから ︑ 残念そうに ︑ いま閉めたばかカヲリは富子の剣幕に首をすくめてみ −6− 彼は ︑ もう一度母親に着替えを促したとんかつ好きですか？﹂広岡が ︑ 台所で作業中にトイレの介助でっぷりとしてすばやく動けない富子に ︑ 身体をねじって逆らった ︒ ﹁今晩はとんかつですよ ︒ カヲリさん ︑ カヲリは子どもが駄々をこねるよう﹁いいの ︒ これでいいの﹂﹁こんなもの着て ︒ 誰もパジャマなんか彼はほかの老人たちに目をやりながら ︑ 岡に視線を向けた ︒ 台所で夕食の支度にとりかかっている広とした顔つきで ︑ 助けを求めるように ︑ けんか相手は務まりそうもなかった ︒ となしいカヲリには ︑ 威勢のいい富子のを ︑ ホームでさがしているらしいが ︑ お﹁相いり一手富わし富緒子﹂てにを子すはいはたいるホ姉ける広ーのれと岡ム代どきににわ ︑ はし来り離姉みてにれさじすなてんみぐるみととのけれけ語こんばんっろかさかた ︑ 相みば ︒ 話ししか手﹁ばかたれが ⁝ ⁝ ﹂パチンパチンと繰りかえした ︒ までたっても消えない電気のスイッチを議そうにトイレの扉を開けたまま ︑ いつぱえ着っカなてたヲさい ︒ リいなの﹂いで着してょい ︒ る恥パずジかャしマいをか少らしひ着っ替はその場をとりなした ︒ けた豚肉を持ち上げて見せながら ︑ 広岡台所のカウンター越しに ︑ パン粉をつ抱えるようにして歩きまわった ︒ 無駄な電気を消すため ︑ 不自由な左手をームの生活に慣れてくると ︑ 部屋の中のカヲリは入居から二 ︑ 三週間して ︑ ホテンを全部閉めてしまう ︒ だ陽の明るいうちから ︑ リビングのカーしており ︑ 三時のおやつを終えると ︑ まカヲリはカーテンを閉めるのも日課にら ︑ 一個にしておきましょうね﹂富子が ︑ 吐き出すように呟く ︒ ﹁夕食が食べられなくなるといけないか驚いたように息子に問いかける ︒ カヲリは動きを止めたまま ︑ きょとんら離れない限り消えない ︒ カヲリは不思﹁帰る？﹂﹁泥棒猫みたいなことするな！﹂イレの電気は ︑ カヲリがトイレのそばかしわがれた声を発した ︒ 富子が怒鳴った ︒ 人の気配を感知して自動で点灯するト息子に話しかけられ ︑ カヲリは初めてげ ︑ 二個目に手を出した瞬間 ︑ 隣の席ののを見つけて消しに行く ︒ ﹁部屋 ︑ 片付けたからね ︒ 帰るよ﹂忘れてその饅頭をあっというまに平らカヲリはもうトイレの電気が点いている下りてきた ︒ カヲリはさきほどの不機嫌をすっかりき着て ⁝ ⁝ ﹂富子の苦情は耳に入らないようすで ︑ ﹁もう ︑ 入れ歯は要らない﹂に低い声で答えた ︒ てでもいるのか ︑ カヲリはぶっきらぼう﹁﹁﹁てう髪機カい広かいの ︑ カ岡﹂会ヲの毛今ヲをリ日の見は ︒ がはリ申て頑髪伸行のし ︑ となびき変出こしんたつわにちててかけら ︑ ら動どらのなでかう ︑ 美いおなで切容返連いもり室事れ ︒ いにににい行誘ほしのこうっま﹂う ︒ とし﹂しょ﹁わかるよ﹂医院に修理を依頼していたのだ ︒ れ歯の具合が悪くなり ︑ 自宅近くの歯科を使っていたが ︑ ホームに入る直前に入カヲリは家にいたとき ︑ ずっと入れ歯持ってきた入れ歯をカヲリに見せる ︒ 母親の返事にひとまず安心した彼は ︑ 不本意な質問への抗議の気持ちを込め﹁誰だかわかる？﹂﹁わかるよ﹂週末にもカヲリの息子はやってきた ︒ 言って ︑ おそるおそる母親に訊ねる ︒ いっそ ︑ ないほうがいい﹂彼はカヲリと顔を合わすと ︑ まずこう﹁ほんと ︑ やっかいなんだよ ︑ 入れ歯は ︒ ﹁誰だかわかる？﹂たび面会に訪れた ︒ ルで仕事をしており ︑ 勤務のあと ︑ たび内緒話をするようにささやいた ︒ 聞いていた富子が ︑ カヲリに身体を傾けったところで ︑ 母子のやり取りを傍らでて十分足らずの名古屋駅前のオフィスビ帰る息子の階段を下る足音が小さくなはっと息を吐いて笑った ︒ カヲリの息子は円頓寺商店街から歩いれ歯を広岡に託した ︒ カヲリの気が変わったときのために ︑ 入母親の固い意向を知った彼は ︑ あとでのか ︑ 女性はハンカチで目頭を押さえた ︒ たのか ︑ 歯の抜けた人相に胸を突かれた髪型のすっかり変わったカヲリに驚い﹁は﹁たげかと﹁きりにけいさ本たた富っ ︒ にびは豊近カい ︑ ベそを家 ︒ 整ん ︒ 子ぱ晴眺あ別かいヲのカリのがりれめがのなヘリ ︒ ヲーえな姉珍し晴たっ ︑ 白ヤはいリ・たあさしたれあたカ髪ー取いのシる初んくねとと ︒ ヲがスりの注ョ日老が機﹂し ︑ 鏡リ大タ合 ︒ 文ーの ︑ ︑ たカにのきイわそを嫌夫分こ笑ヲ映意くルずれ押トよ家婦ん顔リる志波が ︑ がしのくがのなだは自的打で男いと髪カ者カとっに分なっき性いど型ヲとヲこたこの顔てあののめのリ名リろ ︒ り姿立いが刈﹂たそに乗をにがのとをちたっり声る訪 ⁝ ︑ 職笑満がとた上をね身 ⁝ ︒ げ員き浮足っかなて﹂名古屋駅前に超高層ビルが竣工したばになるのだが ︑ カヲリは頑なに拒んだ ︒ 根神様を見て歩けば ︑ ちょうどよい散策ろ小さな祠が祀られている ︒ これらの屋区画があり ︑ 民家の屋根にはところどこた必でカ商 ︒ ずもヲア ︑ 離リー店ひれだケ街とるがーにりこ ︑ ド隣でとそ街接留をれのし守嫌以中て昔番が外なのをりはら町す ︑ ホ安並る遠ー心みと出ムしを言のかて残いとら出す張き少歩一っはしくなっていた ︒ におまけのお菓子を分けてもらうようにる ︒ 甘いものに目がないカヲリは ︑ 富子フレンチ・トーストやお菓子がついてく行ったりもした ︒ コーヒーを注文すればは皆で喫茶店のモーニング・サービスにで ︑ リビングに活けた ︒ 十時のおやつにカヲリは近所の花屋で好きな花を選ん −7− 子の外出も可能にしてくれる ︒ 富子は ︑ 困ったもんだと言いたげに ︑ でいいの ︒ それで充分なの﹂りしちゃうよ﹂を歩いた ︒ アーケードは ︑ 雨の日の車椅﹁なに ︑ 遊んでんだか ⁝ ⁝ ﹂しているらしい ︒ 出て行っては大変と ︑ 広岡があわてて階が気づき ︑ 事なきを得た ︒ またひとりで﹁これで食べられるものを食べる ︒ それ﹁﹁ぶ﹁をれわど入示カたうかるよれしヲししし﹂歯たリはてげが ︒ はこ要なあ口れら顔れをでなでば大食い聞 ︑ きべのくもくる？ ︒ っ開の﹂とけ﹂何てで ︑ も指食でべ歯茎ら母親の喜ぶ顔を期待していた彼は ︑ い﹁こんなに短くしたら ︑ 息子さんびっく指さし ︑ 理容師に希望を伝えた ︒ 陽射しを避けて商店街のアーケードの下入居者の皆が連れ立っていく散歩は ︑ ぎた ︒ 行き先ボタンを手当たり次第 ︑ 押カヲリは自分に付き添ってきた職員を秋になっても ︑ なお暑さは残った ︒ てぼんやり目を見開いたカヲリが通りす﹁あのね ︑ あの人みたいにして﹂エレベーターの窓を ︑ また ︑ びっくりしヲリを乗せたまま上へ引き返す ︒ 二階の段を駆け下りるうちにエレベーターはカしまったときは ︑ 向かいの薬局の奥さんるように言った ︒ 数日まえにカヲリがひとりで外へ出てカヲリは首を横に振りながら ︑ 宣言すの床屋にカヲリを連れて行った ︒ に開店した ︑ ﹁安くて早い﹂が売り文句﹁り締じ数ため納ゃ日 ︒ る得 ︑ よしお後うが願 ︑ にたい若 ︑ いしい彼母ま女は親す性階の﹂職段こ員をとがゆば ︑ っを最く心近りに商と噛店下み街ばを丁寧に述べた ︒ 微笑みかけて ︑ 訪問のお礼と別れのことの人に ︑ 帰り際 ︑ 慰めるようにやさしくほお張り ︑ いつまでも涙の止まらないそカヲリは困惑の表情で手土産の饅頭を境遇を悲しんでいるようすだ ︒ さびれた商店街の一角で暮らすカヲリの﹁じゃあ ︑ 私がカヲリさんくらいの年に﹁順番 ︑ 順番﹂﹁そう ︒ まぶしいくらい華やいだ時があ﹁商店街のこと？﹂﹁ここにも ︑ そういう時があったんだわ﹂どった ︒ く延びるアーケードのくすんだ屋根をたる主ー木りれのー住 ︒ を付のの ︑ 棚ル小人待の枝あ身に袋屋はつ事にるだはがの外よ務掛鏡しや積周出う用かがなかみり中に椅っ ︑ みん上になぽ子てちをやげはのつがいょ整鍋てアかあルん ︑ るうえ ︑ と秋 ︒ どるがりミ人き ︑ 缶一のそ良たの脚陽しいめち出を気 ︑ をて高かん入詰配置浴キさ ︑ とりめはいびャのふ並口たなててス桜ちべ付ビいあ ︑ タの飾ら近ニ ︒ 活している ︒ て ︑ 一番上の見晴らしのいい部屋で ︑ 空なったからくり時計の奏でる ︑ 音程がはなったら ︑ あの高いビルにホームができくる商店街のだれからも見向きされなく風に乗って遠くからかすかに聞こえて軽やかだった ︒ ひとりごとのようにカヲリが続ける ︒ ち ︑ その下ではしゃぐ短い髪のカヲリは ︑ ったのよ ︒ ここにも﹂色づいた桜の葉がひらりひらりと舞い落空高く晴れ渡った陽射しの中を ︑ 紅く﹁﹁えつ円なととね高す﹂高る広いカ摩頓空 ︑ カ広い ︒ 岡ねヲ天寺が二ヲ岡ぐでがえリ楼商広階リが下す洗﹂がが店がのを﹁をね仰あ街っリ誘洗濯覗 ︒ ぎっをてビう濯物いま見た見いン ︒ もをたぶて ︒ 下たグ屋の取カし言ろ ︒ か上をりヲいうす空らの取込リく ︒ よのは物りむのらう真見干込手視いにんえしみを線新そ中な場に休はしびにいに行め ︑ こいえは大出うて細立 ︑ きる﹂答わ長用して ︑ ブルーシートの小屋を作って生縁取っており ︑ 野宿者がその幹と枝を利外周を ︑ 早い紅葉が始まった桜の古木がてられたブランコや滑り台のある公園の赤・青・黄の原色でカラフルに塗り立に歩いた ︒ りと寄り添って ︑ 目的の公園まで不安げ富子の車椅子を押す広岡のそばにぴった廻た椅て手椅廻両歯っ手椅る小 ︒ 子広を子テのたを子 ︒ 柄に岡かのンな ︒ 挙の腰にけとトないを視るこのげ肘カ歯下線とろ前てかヲ茎ろを ︑ にに万けリのし送カた置歳をを顔てりヲどかを握乗が勢 ︑ リりれしっせ笑いそは着たなてたっよれ顔きキがい椅てくかを ︑ ャらた子い地らほ背スが ︑ 手る面躊こもタくカを ︒ を躇ろたーるヲ放く蹴なばれ付リしるっくせにのは ︑ −8− ムに残った ︒ リは結局乗ってこず ︑ 広岡とふたりホーストランで休憩するという企画にもカヲわっとで日カたき散 ︑ 空や厳ヲ ︒ 初歩アがかしめすーきないリてるケれ風残は皆こーいを暑広ととドに感が岡一に街晴じ続の緒なかれらい腕にっら上れたを公た少がるあつ園 ︒ しっ季とかまカ離た節 ︑ んでヲれ初によで行リた秋なう放くは公のっやさとこ園あたくず言のまる ︒ さ ︑ ﹁もに左スベわどこは手のーき広こさ大をすス目岡行せき抱みのものくなすえかグふ声のがぎるにラらを ︒ らるよ向ウず背カ一のうかン ︑ にヲ直かにっド子受リ線 ︑ してをどけさにおて進横もなん進む ︑ ん切たが﹂んつ華だりちらだの奢 ︒ ︑ が ︑ ︒ 尻な不ホ遊カをカ自ーぶヲもヲ由ム三リこリなレ角は職員と入居者全員で出かけ ︑ スカイレき出した ︒ た ︒ 皆でテレビを見るうち ︑ ビルの最上かりで ︑ テレビなどで話題をさらってい盛りあがった ︒ 階に上って展望室から景色を眺めようともううなずいた ︒ いや広わ雲岡ねをの﹂見て言暮葉らにす ︑ こカとヲにリなはる楽かしもげしにれ何な度いた広岡の二の腕を放し ︑ とことこと歩ていると ︑ カヲリはそれまで固く握って三角ベースに興じる子どもたちを皆で見公園の真ん中で砂ぼこりを上げながらげに廻り続ける ︒ ウンド・ミュージックに ︑ カヲリは楽しずれ ︑ 間延びしたダンス曲をバックグラ街灯りの向こうに青あお山やま美み智ちこ子婚の報告をしたときも ︑ うれしそうにしあらかじめ名古屋駅到着の時刻を知らた会話を交わしていない ︒ 毅と一緒に結ん ︑ 父も同じだろう ︒ 私と父は ︑ もうずいぶん前からたいしくても特に困ることはない ︒ それはたぶているのだろうか ︒ 私は ︑ 無意識に父の中の﹁男﹂を否定しくわからない父と反対のタイプを選んだスローペースで ︑ 何を考えているのかよ昔から口数が少なくて ︑ 何をするにもてばかりいた ︒ 必要事項程度しか話さなうになったが ︑ 今度は私のほうが出歩いない ︒ 大学に進んでから父は家にいるよってか ︑ 二人きりになった記憶もあまり父が単身赴任をしていたというせいもあ間の中心にいる ︒ 学校にあがったころから高校卒業まで ︑ いい風貌で ︑ 冗談もうまくて ︑ いつも仲一方 ︑ 父とは年々疎遠になる ︒ 私が小でソツがない ︒ クールなのに人当たりのごとに ︑ さらに距離が近づいていく ︒ 他にもいろいろある ︒ 毅は情報に敏感いつまでも話していられる ︒ 年を重ねる父は歴史小説が好きだが ︑ 毅は嫌いだ ︒ 毅は家事を厭わずイタリア料理が得意 ︒ なくてひとりでお茶も淹れられないが ︑ ドア派 ︒ 父は食器のしまい場所もわからア派だが ︑ 毅はサーフィン好きのアウト背が高くて色白 ︒ 父は将棋好きのインドたとえば ︑ 父は小柄で色黒だが ︑ 毅はそうなのかもしれない ︒ 私は母となら ︑ 感じる時だ ︒ ひとり娘だから ︑ よけいにして ︑ 近況報告をしあう ︒ 母に女同士を道すがら ︑ 目についた喫茶店に入ったりひとりで私を迎えに来てくれる ︒ そしてはずっと変わらなかった ︒ 母はいつも ︑ かというところだったけど ︑ この﹁儀式﹂ −9− 第１回ショートストーリーなごや佳作受賞作い ︒ まったく逆のタイプ ︒ さちの場のな私にぶ婚れ ︑ がの来子るのでと女約た私恋同月﹂か場きよの者 ︒ の人僚結なも合るく子 20 にで婚んしは最言はの代昇 ︑ すてれい大う父毅最格友る年なさのけ親は後し達こじいさ親れに ︑ のてととゃ ︒ か孝ど似父誕 ︑ しになも親行 ︑ たと生２てないっ不なそ人ぜ日年仲っけと孝のれをんにつ良たどもとだが結ぜプきく ︒ ︒ ︑ いと ︑ 婚んロあし相似もうし娘相ポって手てうこたが手いーたいは﹁とら父になズのた職女に ︑ 親選上京し ︑ それから一年に一度帰るかどう札に母の姿がある ︒ 大学を卒業してすぐ里帰りのときはいつも ︑ 名古屋駅の改緩め始めた ︒ 省となるだろう ︒ 新幹線が ︑ スピードをっていた ︒ きっとこれが ︑ 未婚最後の帰を利用して ︑ 実家に行くため新幹線に乗入って ︑ 顔をあげる ︒ 私は ︑ ９月の連休もうすぐ名古屋 ︑ と車内アナウンスがけだった ︒ 反対もない顔で曖昧にうなずいているだゃべっていたのは母だけで ︑ 父は賛成もわなかったら ︑ 私はきっと自分からそうたが ︑ こうやってセッティングしてもらりに並んで歩く父は ︑ 前より少し ︑ 猫背まま ︑ 私の荷物を持ってくれた ︒ 久し振でも ︑ まにあったって ︑ 何に？窓から ︑ 名古屋の街並みが一望できた ︒ ﹁今ぐらいだと ︑ 遠くにまだ山が見える父はそこで ︑ ふ ︑ と目を細めた ︒ ろうとしたに違いない ︒ ちょっと脱力し東山線のホームへ向かう ︒ 父が黙った母は ︑ 結婚前に﹁父と娘の時間﹂を作より ︑ 数段いいアイディアだった ︒ 母の浅知恵に気がついた ︒ る？そうメ思シっでたもも食のうのか ︑ ？父﹂がと﹁言でっ ︑ たどのうです ︑ るだけなのだ ︒ りするのが楽しいからそうしてもらって母と二人で街をぶらぶらしたりお茶したから ︑ ひとりで帰れるのに ︒ いつもは ︑ っていいのに ︒ 小さな子供じゃないんだい合って気詰まりな空気でお茶をすするとした時間つぶしにちょうどいい ︒ 向かかに ︑ テレビ塔に上るくらいならちょっ最寄り駅は本山なので通り道だし ︑ たしひとりごちているのかわからない ︒ 家の方向を見ている ︒ 私に言ってるんだか ︑ 栄で降りればいいんだよな﹂と ︑ あらぬという表情で ︑ ﹁そうだ ︑ それがいい ︒ はものすごくすばらしい思いつきをした唐突だったので私は面食らったが ︑ 父﹁まにあった﹂堵の息を吐いた ︒ 父は真剣な面持ちで窓へ寄っていき ︑ 安扉が開かれ ︑ スカイデッキに到着する ︒ 草だった ︒ そわそわしている ︒ 急いでいるような仕エレベーターに乗り込む ︒ 父はなんだか ︑ 台のチケットを買った ︒ そのまま黙って父は迷うことなく３階に上がり ︑ 展望ビルの灯りに目を落とす ︒ 父は続けた ︒ だった ︒ 言葉も返さず ︑ ともりはじめた覚えていないのが申し訳ないような気分急に饒舌になった父に ︑ 私は戸惑った ︒ 一緒に景色を眺めてたよ﹂由香子の小さな手を引いて ︑ こうやってて上ったんだな ︒ ちょうど夕暮れ時で ︑ るわけじゃないし ︑ テレビ塔ならと思っを喜ばせたくて ︑ でもそんなに時間もあに目をやると ︑ 展望台特有の広々としたを向けて﹁ほら﹂と外を指差す ︒ そちら満足したようにうなずき ︑ 父は私に顔の？﹄って言い出して﹂ら ︑ 由香子が﹃山はどこに行っちゃった﹁それで ︑ しばらくして陽が落ちてきたそれなら別に ︑ 迎えに来てくれなくた父は小さく笑った ︒ ﹁遊んでばっかりおるよ ︑ あの人は﹂﹁ひどいなあ﹂てしまったんだと﹂か﹂と提案した ︒ 声のトーンを上げて﹁テレビ塔でも上る私も一緒に困っていると ︑ 父がふいに ︑ アップの時間だろう ︒ な銀色の塔を見上げる ︒ そろそろライト立ち止まり ︑ 空を仰いだ ︒ 私もシンプルテレビ塔までたどりつくと ︑ 父は一瞬ったときがあったんだ ︒ 父さん ︑ 由香子って ︑ ２時間くらい由香子とふたりになに来たんだけど ︑ 母さんが栄に用事があな ︒ 覚えてるわけないか ︒ 家族で名古屋﹁テレビ塔？﹂ −10− いて ︑ 友達と芝居を観に行く約束を入れ﹁由香子が帰ってくる日にちを間違えて困ったように父が言う ︒ どっか ︑ って ︒ 好きだ ︒ 空がどんどん ︑ 色を変えていく ︒ ﹁まあ ︑ 由香子は３歳くらいだったからだ ︑ とちょっと反省して首をすくめた ︒ ﹁どっか ︑ 行くか﹂父が苦笑いをする ︒ 私は ︑ それもそうま ︑ まっすぐ家に帰るのも気がひける ︒ えに来るような時間の流れ ︒ 秋の夕方は９月の日暮れのにおい ︒ 夜が足早に迎見る ︒ こんなことは初めてだと思っていた ︒ 歌うように父が言う ︒ 私は思わず父を﹁開口一番 ︑ それか﹂私が聞くと﹁お母さんは？﹂を上げた ︒ る ︒ 父はすぐに私を認め ︑ 同じように手たもんかと思いつつ父に軽く手を上げ私は正直 ︑ 困惑しながら ︑ どんな顔をしクブラウンの長袖シャツ ︒ 母はいない ︒ か変な具合だった ︒ かといって ︑ このまざわざ外でお茶を飲むというのもなんだから３日ほど同じ屋根の下にいる父とわい ︒ 晩御飯を食べるには早すぎるが ︑ 今たところで ︑ 中途半端な時間帯なのが痛私も時計を見ると夕方４時半を少しすぎる ︒ 彼なりに緊張している様子だった ︒ 父はしきりに腕時計に目をやっていは望んでいる ︒ してこれからも ︑ 東京で生きることを私きだった ︒ でも ︑ 東京に出たかった ︒ そ名古屋が嫌いだったわけじゃない ︒ 好やオブジェがまばゆく映る ︒ 想い出がよぎる ︒ そして ︑ 見知らぬビルを運んでいなかった ︒ 見覚えのある店にだったろうか ︒ 栄の街自体に ︑ 何年も足２回目だなあ﹂﹁由香子とふたりでテレビ塔に上ったの ︑ うとしたが ︑ さっぱり思い当たらなかった ︒ がる ︒ 私は景色の中にヒントを見つけよ﹁ははは ︑ やっぱり覚えてないか﹂﹁やま？﹂﹁まだあるだろ ︑ 山﹂愉快そうに笑う父の皺が ︑ 顔一面に広立っていた ︒ もう何年も着ている ︑ ダーこんでいたら ︑ 改札口には父がひとりでせてあったので ︑ 母がいるものだと思いっかかることにした ︒ う ︒ ここは ︑ 母のわざとらしい策略にひしようとは思いつきもしなかっただろになっていた ︒ テレビ塔なんて ︑ 最後に来たのはいつら ︑ 父は再び遠くを指差した ︒ 私があたりさわりのない感想を述べた﹁きれいね﹂はお父さんだったんだよね ︒ こんなふうた ︒ でも ︑ 離れて住んでいてもお父さんの世にいないのも同じだって拗ねてい身赴任中 ︑ 家にいないお父さんなんかこんは私に興味がないんだと思ってた ︒ 単にいる ︒ これからもきっと ︒ た ︒ ああ ︑ そうだ ︒ 見えなくても ︑ そこする山々を ︑ じっと目をこらして見つめ私は ︑ 街灯りの向こうにたしかに存在どこかへ消えてしまったみたいだった ︒ あるが ︑ ヒグマというのはどうかなと思何かくわえて歩いている姿を見たことがならわたしも広小路呉服町の交差点を ︑ 見かけたという話を聞く ︒ ツキノワグマ丁目のあたりで ︑ 最近よくヒグマの姿をわたしの住んでいる名古屋市中区栄三う﹁待てう？ミっ ︑ し﹂ユてわろキいたにちてし並ゃ話がんんし食で ︑ か料いおけをる母て受わさきけたた取しん ︒ りのの終姿調わを子る見はのつどをけだ見たといった ︒ 山下さんは配給の列のし ︑ 錦二丁目の山下さんもついこのあいもそれらしきものを見たといっていたいたのだ ︒ しかし女子大小路の島田さん私は決して父が疎ましかったのではなめていてくれたんだよね ︒ に ︑ 私が小さいころの想い出をずっと温ゅっと握りしめた ︒ を ︑ 私は ︑ 今だけ小さな娘になって ︑ きもうすぐ放してしまうであろう父の手ろ姿を見間違えたんじゃないかと思って灰色の毛皮のコートを着た大柄な人の後っていた ︒ 人の話を疑うわけではないが ︑ お父さん ︑ ごめんね ︒ 今まで ︑ お父さ山が夜に溶けた ︒ 幼い私が言ったように ︑ 山々は ︑ 父そのものだった ︒ 茜色だった空が群青になり黒になり ︑ つまらなくなんか ︑ なかった ︒ あの父は自嘲するように首を振った ︒ はないか ︒ もりとよく似た手を ︑ 私は見出したのでえなくていかんな﹂父さんは口ベタで ︑ 気のきいたことが言今考えてもつまらない回答だな ︒ どうもんだよ ︑ って ︒ ずっとそこにいるんだよ ︒ か ︒ 記憶のうちでは忘れていたこのぬくれは ︑ なつかしさだったのではなかっただと思っていたけれど ︑ もしかしたらあ毅の手にふれたときの気持ちを私は恋﹁今は見えないけど ︑ ちゃんと山はいる﹁それで ︑ お父さんはなんて答えたの？﹂いたのに ︒ 握るその強さまで ︒ 節や ︑ 厚い皮膚や ︑ 私の指を包むようにほど ︑ 毅の手に似ていた ︒ ごつごつしたな姿で ︑ まるで街を守るように ︑ そこに 20 数年ぶりにつないだ父の手は ︑ 驚くくる建物たちしか ︒ 山はあんなにも雄大てるッ山るル今トぎほの地 ︒ んのをわど群をおだ私際の ︑ れ埋もなは立空そかめし ︒ ︑ たがこら尽ろ建ビせ茜に視くい物ルて色は線すなのしいに山をよ ︑ 灯かるな少う子り ︑ ︒ っ々しに供ばが見て広先建っって ︑ がへててかいそっやら﹂りながのてるれか目シいとてっ立ルた ︑ たたっエ ︒ なビ ︒ ﹁﹁﹁笑う手父おな子んっに私 ︑ 供が父た目がだだ ︒ をそつ顔さなんよ ︑ 見ういを﹂子 ︒ 開言で向供いういけじたといるゃあ ︑ ？ ︒ あと父﹂る ︑ はまてぎいれょしくっ﹂さとそしうたによ目の前で光を放ち ︑ 存在をアピールしてずっとずっと ︑ お父さんの子供だよ ︒ 熊の神田たじ島ま正まさ博ひろ −11− 子供の目には山が消えちゃうように見えだろ ︒ これがもう少し暗くなってくると ︑ 父の中の私を見つけた ︒ じゅうぶんだった ︒ い ︒ ただ ︑ さびしかったのだ ︒ だけど今 ︑ 第１回ショートストーリー佳な作ご受や賞作んと目があった ︒ 山下さんは頭の中で熊をよじって顔をこちらに向けた ︒ 山下さこのところ毎日同じことばかりいってい階段には小さな緑色の電球が踊り場ごわたしの家は松坂屋の三階だった ︒ 広ら ︑ 母はきっといろいろなことがもっとんわたしが描いている醜い絵を見せた考えればいい ︒ そんなやりとりが何回かうなったらそうなったで ︑ その時にまたどんな状況の時でも一緒じゃないか ︒ そ﹁出会い頭だったからねえ ︒ 驚いたよ﹂つだって死ぬ覚悟はできているんだ﹂﹁腰なんか抜かすわけないだろ ︒ 俺はいんですね﹂ったのだ ︒ をした人に冗談なんかいってはいけなか山下さんの顔は真剣だった ︒ 怖い思い﹁わたし一人で﹂という話になるのがいたが ︑ 最近はその話もしなくなった ︒ 南への移動を開始しようと前は話してい暮らしている ︒ 身体がよくなったらまたて絵を眺めていると ︑ まばらについていになった ︒ これも悪くないのかなと思っ下に黄緑を少し加える ︒ 一段と明るい絵いやになってしまうだろう ︒ 山の稜線のたといっていたんですよ ︒ ほんとにいた﹁ら﹁﹁っこうえはよテだえたた ︑ 話﹂レよ一だ山との ︑ ︒ ビ ︒ 進の下あし ︒ 氷しほ塔諦一調さでわたいてんのめ退子ん被た時だいと下てだはのわしに ︑ るでにいな﹂ほれは ︑ ヒ山すう埋る ︒ た頷山グ下かは ︒ もめ灰い下マ﹂さどら姿うとさて色うれを歳あん ︑ のんなた見だっはさ巨のんとなした﹁て大頭で思くさんそうなのすっな ︒ だうち墓向っかいて﹂いに標こ ︒ くたいとえ帰がうらかれ ︑ んいばろ見に﹁﹁﹁姿中二もそる山秒っに腰逃よが起の自下間た関匹日抜げく見きかたぶえビのなま分さかますしりじたル子かまのん見まるたしで ︒ 方熊っし姿はつ動情ばをはめか報面をりたしにつたら想ら合なをしらた遠れ ︒ く像わっか掻ま追ねざてこ目したたっきせっ﹂か ︑ わをてを ︒ た集んてっ百ご閉 ︑ 食熊 ︒ めでくてメわじ目いがおてしるいー目てをち先互 ︑ ただくトをいつぎにいそ？ろ熊ル開たぶら動のの﹂﹂の道けがっれい目場後路る ︑ たてたをにとろを ︑ 何 ︒ い ︒ 何立﹁﹁でか増母蔵鎖料にの両とあど寝の庫のをあ場手にあうたすし顔の錠確るをで一ての ︑ ？り扉抱個だ﹂起はい色のをか我踏かめがまいだ辛たはいきい ︒ ︑ 中けて家なてけぶたらそ何はた ︑ にい階点いりしれ日 ︑ ︒ わ辿よ段いいをくでかほ電たりうをてよ繰 ︑ も前ん源し着に上い﹂り一やよののがいしがた返日っりり入冷たてっ ︒ し中ぱだとっ蔵 ︒ 東て配て冷りい暖て庫母の ︑ 給い蔵身ぶかいにが壁人のた庫体赤かな入水のの食 ︒ のをみっいれと近生糧た前動を ︒ 冷て食く活を﹁知り合いの人も ︑ それらしいものを見﹁いた ︑ いた ︒ でけえよ ︒ ヒグマは ︒ 山でもこれは母のために描いている ︒ ふだいくつか浮かんでいる ︒ つまらない絵だ ︒ 海は穏やかで ︑ 水平線あたりに白い雲が陽の光を浴びた白い道路が走っている ︒ に緑に被われた山があって ︑ その下を太の絵を描いていた ︒ 暖かい春の海 ︒ 右手ある画用紙とクレパスを取り出した ︒ 海毯の上に座って ︑ 陳列什器の中に置いてわたしはリノリウムの床に敷かれた絨はしなくなった ︒ −12− 繰り返されて ︑ 二人とももう南行きの話かっとた交実ら ︒ 換は﹂で薬きはる三も日の前がの ︑ 晩もでう切何れもてないいたの ︒ だ薬きているあいだは ︑ いつでも出してやる﹁なくなったらまた来るといい ︒ 俺が生﹁霜た﹁の﹁え？そ上わをがし足え﹂うっりぱの踏 ︑ かてとっ前みま ︒ きいぱでをだよたいっ ︑ し﹂かよみと鼻てっうた手の待い袋下ったなででのて感なす払髭いじ ︒ だ ︒ っ先た薬し血たに山は﹂圧 ︒ つ下まもいさだだたんあい白はいわるぶ﹁向こうは気が付かなかったんですか﹂﹁だヒていた角日危 ︒ グ顔てとを ︑ 山うマをいい曲食下くの上たうが糧さ背大げ山こっをん中きた下とた胸のにな ︒ さだとの話ぶ背そんっこ前につうはたろによか中し ︑ ︒ で抱るるがた目足ヒえととあらの元グて ︑ こっそ前のマ三前ろたこが雪に越回だのに暗を出ののっだ灰く見くビ配たそ色なてわル給﹂うのっ歩しののの家に帰った ︒ 中だったがわたしたちは別れてそれぞれた雪が降ってきそうだったので ︑ 話の途きなかった ︒ 空の雲の厚みが増して ︑ まうなったら﹂と考えたら ︑ いつの時代の ︑ いんだからね﹂とわたしはいった ︒ ﹁そゃないの ︒ 平和で満たされた時代じゃなの女の子を一人で旅に出すの？ヒグマは山下さんの気配を察して背中いない熊というのはどうもうまく想像でなったら﹂と母はいうのだった ︒ 心﹁配年じ頃のようだよ﹂﹁一一の﹁﹁子ふわう匹匹大お熊おたん ︑ ︑ きがし﹂胸小さ ︑ いのさの二たはといが匹ん黙こ ︑ 二いでっろま匹たすてにだ ︒ ︒ か頷抱毛あだ﹂いいのっいたて生 ︑ たがいえそい ︑ たてれ同毛﹂なかじのいらく生のもらえをういてっていつそうなるかわからない ︒ ﹁そう止まって ︑ ガスも来ていない ︒ 名古屋だ日本の半分を覆い ︑ 東北ではもう電気もは考えてみたこともなかった ︒ 雪と氷はらね﹂ときっぱりと断った ︒ そんなことたしはいや ︒ 絶対に一人では行かないかやだからだ ︒ 母のその言葉に対し ︑ ﹁わま ︑ わたしはそこで長いあいだ ︑ できるて ︑ 膝をついて手を合わせた ︒ 跪いたまきた朽ちた木の幹をその上に突き立て熊が雪をかけた ︒ わたしは途中で拾ってな気がした ︒ わたしはすぐに新しい画用る一枚の絵がどうしても必要であるようがその時 ︑ このようであったことを伝えの中から発見される一枚の絵 ︒ この場所木が芽吹く時がくる ︒ その時 ︑ 分厚い氷のちにこの世界から氷が消えてふたたびまうだろう ︒ でも何千年か ︑ 何万年かので覆われて生き物は何もいなくなってし﹁ここに入れるのか﹂た ︒ 簡単に深い大きな穴ができた ︒ その横を鋭い爪のある手で何回か掻いヒグマは人の子を雪の上に寝かせて ︑ ﹁ここを掘って﹂うな場所を見つけた ︒ っと ︑ 他の人を押しのけなくてもいいよ所を探して北に百メートル近く歩いてやいっぱい立っていて隙間がなかった ︒ 墓テレビ塔の真下あたりは ︑ もう墓標がじれったくなってすぐに手袋を脱いだ ︒ 厚い手袋越しにスケッチをしていたが ︑ って立ち ︑ スケッチを始めた ︒ 最初は分はセントラルパークからテレビ塔に向か街には様々な色があふれていた ︒ わたししかった ︒ 灰色一色だと決めつけていた濡らした指を ︑ 渇いた唇に当てて湿らせだ肉の厚みが残っていた ︒ わたしは雪でた白い小さな氷が光っていた ︒ 唇にはま殻みたいに軽かった ︒ まつげの先につい毛布にくるまれた子供は ︑ 何かの抜けた ︒ そうしてそっと ︑ 穴の底におろした ︒ だけ無心でいるように心がけた ︒ 子熊が紙とクレパスを持って外に飛び出た ︒ そ指先が冷たくなるのも忘れて絵に没頭している時に ︑ 熊が出たのだった ︒ じっとしていられなかった ︒ 二匹でふざれまで思ったこともなかったが ︑ 街は美熊はしばらくのあいだ ︑ どこへ行くにた ︒ わたしは今のような世にも赤ん坊がわたしはいった ︒ ﹁一歳か﹂も子供を抱えて移動した ︒ 夜は自分と子生まれてくるということを ︑ どう考えてヒグマもいった ︒ ヒグマは人の言葉を﹁小さいけど ︑ 一歳半くらいかも﹂熊たちのあいだにできる隙間に入れて眠いいかわからなかった ︒ 人の営みという﹁テレビ塔﹂﹁もう少しで親離れだ﹂った ︒ 食い物はビルの中で見つけた缶詰のはきっと ︑ いつの時代のどんな状況下﹁テレビトウ﹂﹁熊ならね ︒ 人はまだ幼児﹂をひねりつぶして ︑ その中に入っていたにあっても絶えることはないのだろう ︒ 繰り返す習性があるのかもしれない ︒ ﹁ヨウジ﹂ものを与えた ︒ そうやって何日間か ︑ ヒわれたセントラルパークをスケッチして熊に声をかけられたのは ︑ 雪と氷に覆﹁そう ︑ 幼児 ︒ 一歳半の命﹂グマの親子は人間の子供と一緒に暮らしヒグマは黒くて尖った鼻の先を大きくどこから持ってきたの﹂﹁待って ︒ わたしが入れるから﹂ヒグマが子供を抱き上げようとした ︒ い声だった ︒ 子熊を連れていると聞いて丈より高いところにあった ︒ ヒグマは両る子供の頬に触れてみようと伸ばした人左右に振った ︒ 死んだ子を拾ったのではいたので ︑ お母さん熊と思いこんでいた手でそれを抱えてわたしの目線の高さに差し指を直前で止めた ︒ 頬に色がなかっなかった ︒ 自分たちが仮のねぐらにしてが ︑ どうやらオスみたいだった ︒ まで下ろした ︒ 子供だった ︒ 熊のではなた ︒ 目の下が影が差したように青い ︒ 少いる公園の中の ︑ 茂みの陰に置いてあっ﹁それは何？﹂い ︒ 人の子供だった ︒ 目を閉じてぐっすりと眠っている ︒ わたしは久しぶりに見し開かれた唇は凍ったように動かない ︒ たのだった ︒ その時は全体が毛布にくるいる時だった ︒ 絨毯の上で ︑ 寝ている母﹁拾ったの？眠っているのではなかった ︒ たしま ︒ てれ中てを ︑ 覗動いいたてらい ︑ たこ ︒ の包子みがを足開掻くいよてういに −13− ヒグマが抱いているものはわたしの背かな ︒ 人は一歳で歩くから﹂﹁じゃあ ︑ 一歳は行っているんじゃないを指さした ︒ 地の底から響いてくるようなすごく太﹁どうしたらいいのだ﹂処置に困っているみたいだった ︒ ﹁いくつくらいかな ︒ 子供ってあんまりヒグマは大きな爪の先で足元の少し先﹁はじめはすこし ︒ ここからそこくらい﹂たのだった ︒ 近い将来 ︑ 街のすべては氷た今のこの街の風景を急に描きたくなっの中の醜いものの絵でもなく ︑ 凍り付いも何かに満たされないで蠢いている自分がら ︑ 父親のあとをついてきた ︒ に向かった ︒ 二匹の子熊は時々ふざけなそうかといった熊をつれて ︑ テレビ塔﹁このへんだったらいいかな﹂見たことないから ︒ 歩いた？﹂くるのだった ︒ ヒグマがわたしに話しかけた ︒ 何かの覆われた ︒ また長くて冷たい夜がやってた照明が突然消えてフロアー全体が闇でヒグマが訊いた ︒ ﹁いくつくらいだ﹂と光にあふれた自然の景色でなく ︑ いつおこうとふっと思いついたのだった ︒ 緑を描いている時に ︑ 今の街の絵を描いてに背を向けてこころの中に渦巻く暗い絵﹁その子もあそこに連れて行くといいの﹁ネムッテイル﹂﹁みんなあの下に眠っているの﹂よ ︒ みんなといっしょ﹂た ︒ 頬骨が出ていた ︒ わたしは子供の小さな頬を指先で撫で﹁さあ ︑ わたしも食べたことないから ︒ ﹁年寄りはなんでも知っているの？﹂﹁うまいのか？﹂﹁人を食べるの？﹂﹁ショクリョウ﹂いてみた ︒ ﹁熊の﹂﹁年寄りって？﹂﹁年寄り﹂﹁聞いた？いあいだうちをあけていると ︑ 母が心配吐く息がいっそう白くなった ︒ あまり長て ︑ 気温が急に下がり始めていた ︒ 熊のないのかもしれない ︒ 日が少し西に傾いグマも熊の神のことについてはよく知ら現れて氷と雪をすべて溶かしてしまうとすめて地軸に狂いが生じ ︑ 真夏の太陽がまう ︒ 映画みたいに突然彗星が地球をかにしようとする努力が目を冴えさせてし誰も考えたくない ︒ けれど考えないよう誰に﹂﹁アシドメ﹂﹁足止めさせちゃった？﹂マはぽりぽりと頭を掻いた ︒ けて白く輝いていた ︒ りが ︑ そのさらに上にある太陽の光を受にある青い空を見た ︒ 空と接する雲のへも熊が見ている方角の ︑ 白い雲のあいだ﹁﹁そもず気う失し熊素らのんい一にな礼とっん神ない人ならなヒ気﹂は気かでっ ︑ 奴グなら雪たそだマいがしくつた見の ︒ れ ︒ が熊もの守中あででわは雲だらにの少もた答のっれい子し熊しえ上たてるだわのにたに ︒ いよった神向 ︒ たりてしがかい本ほ ︑ 誰は見っる当う熊にほててのはがのもっいい？こい神知とたっ﹂のいにらしとたでれたい ︒ ヒ ︒ ﹁に熊なともず向はとでく時時っ夜か ︑ わしなが々と ︑ っ広たょる過 ︑ いわて小し﹂ ︒ ぎ隣ろたこるでいし歩路はのに寝ろはい通い先従返な眠てりっにっりこれいをた来てをとなっ名 ︒ る ︑ 打をくた古そも誰っ考て ︒ 屋しのもたえ ︑ 駅てがみ ︒ て布の大何ん一い団あ小なな日たのる三の眠一 ︒ 中ほ匹かれ日母でうの ︑ ﹁年寄り﹂ゃあ ︑ わたしとあまりかわらないじゃん﹂﹁すげえ﹂﹁は？﹂とわたしは聞き直した ︒ ﹁それじわたしは急に意地悪な気分になって訊﹁聞いた﹂﹁﹁﹁だだ発を腹通食 ︒ 手南がりすど糧へにるこ減道がかの入向っだなしられかたっくらしてうかたなにい ︑ 途らんっ食 ︒ 腹中﹂でた大一 ︑ しらべき杯とょど物なにこ﹂うが街なろす残のっどるっ中たこのてにらろ﹂いはまでる ︑ た食のま出糧﹁見たの？﹂﹁ある﹂﹁そんなのあるんだ﹂﹁熊の神﹂﹁誰が？﹂﹁のぞいていた﹂思わずわたしは呟いた ︒ ﹁きれい﹂と熊がいった ︒ −14− わたしが見上げながら尋ねると ︑ ヒグより ︑ 四倍も生きるんだから﹂﹁青函トンネルを通ってきたの？﹂上げて ︑ 遠いところを見ている ︒ わたし目の前のヒグマがいった ︒ 神のことを教えてあげるよ ︒ 熊の年寄り﹁向こう﹂身体がすっかり冷え切った ︒ 熊は顔を﹁どこから来たの？﹂を指さしていた ︒ るわけだし ︒ う気もちょっとした ︒ 熊のお腹もふくれ﹁﹁をであどわっこ走絡親たちのりみ熊し﹂公回合がう子が園っよ熊見にた上住 ︒ うをにたげんししるでてなといリめ ︑ るバたヒのー ︒ グ？パ子マ﹂ー熊はクは東の二の中匹方けれどそのほうが簡単でいいかなといゃったらいやだものね ︒ こわいこわい﹂﹁よかった ︒ はらわた引きずり出されちと叩いた ︒ ヒグマは巨大なお腹を左手でぽんぽん﹁今はお腹すいてない？﹂﹁たつけこ ︒ かてらっいこてたら ︑ 拍﹂わ子たにし一は匹子が熊わとた一し緒のに背転中がにっぶるのかもしれない ︒ じゃあ ︑ いつかは人を食べることにな﹁今のところだ﹂﹁﹁そな﹁﹁たの中様さ何す二 ︒ そま子のわ千ごれいよ十うう一をざた年くをわか年見ま眺時ねしにも長以あなにめなは生生る ︒ ︒ 上ん動な過年森ききっ生熊たぎが物のる﹂で寄のきしがらなり中灰のるょは神い ︑ 生の？﹂色うすじ千そま木﹂の年れれねごゃがヒをでて﹂くあグ生もは育 ︑ 長っマき悠死人生てをて久んにき想 ︑ のでははし枯像賢時ゆ見てれえし者のく ︑ ︑ ﹁る﹁﹁﹁﹁﹁わ﹁ねわのむあ元ゴ南うり子﹂じゃただっあ気ブへむつ熊あしかと ︑ でジ行﹂いが ︑ がらし年ね﹂くて親んわほした寄﹂いのでたんよがりた足ししとう ︑ も ︒ 元ょはのが二なに﹂ ︒ こじ年な十ごれゃ寄い年無でれり ︒ 近事 ︒ くるにであもよなねり生うっ﹂がきにたとてまらいとう ︑ 今のところ﹂﹁知っているのは神﹂をするに違いない ︒ た街の景色を描くことに決めた ︒ おし﹂と声を出した ︒ 明日も氷で被われ真夜中 ︑ 目を覚まして頬を拭った ︒ ﹁よ身体をしているのに ︑ 見詰めるばっかり ︒ うして助けてくれないの ︒ そんな大きな頼りがいのあるもの ︒ それが見ている ︒ ただ見ている ︒ 何千年も ︑ 何万年も ︒ ど熊だった ︒ 父かもしれない ︒ 大きくて ︑ 優わたしにも少し眠気が差してきた ︒ の先に血が通い出す ︒ 母が眠ったようだ ︒ なかなか暖まらないが ︑ 少しずつ母の足両方の足を自分の二つの足で挟み込む ︒ 秀っつける ︒ 母の足はいつも冷たい ︒ 母の背中でさらに押す ︒ 足の裏に足の裏をくの物のように感じられる ︒ わたしは母を作のあいだに暖かみが生じて ︑ それが何かてじっとしていると ︑ 二人の背中と背中背中に自分の背中を押しつける ︒ そうし品わたしはむこうを向いて寝ている母のいなく ︑ いや ︑ 絶対にない ︒ る ︒ 現実を変える方法は ︑ 恐らく ︑ 間違一た ︒ でも想像から覚めるたびに現実があ留めのない想像を何百回も繰り返し考え日本全体が春になってしまうとか ︑ 取りか ︑ 何かの拍子に暖流の流れが変わって ︑ 覧受賞作を除いた最終選考候補18編作 ousyuu オアシス山崎川名古屋市名古屋市秋田県豊明市南区中村区湯沢市加藤紀子新井由行川久保葉子久田真紀代山北者舞台となった場所鈴木ユミコタイトル天白区名古屋市中岡太郎植田千種区川久保圭子愛すべき坂道名古屋市守山区林忠行 Oasis 名古屋市尾張旭市桜秋愛知県松崎泰司五条橋葦北郡白井康逢魔が時熊本県中川区池井ゆみ大須演芸場名古屋市港区川久保圭子賭け名古屋市守山区阿部金城埠頭 )名古屋市東区中山美央金城埠頭名古屋市北区平塚壮吉戸田川緑地市政資料館名古屋市仙台市木全みかここで君と︑もう一度少女︑独房にあり矢田川宮城県大府市近藤梨奈急坂︑ 名古屋市内の路上︵本山︑東山公園界隈早朝の幽霊伏見愛知県清須市坂の町でのりましょうそして誰かいなくなった東山動物園愛知県愛知県熱田区登名古屋市真以美動物園へ行こうよ豊国神社の大鳥居他鳥居の上のお悩み相談︒ 東山動物園久屋大通東山からスタート東山公園中州の女待つわ熱田夏の花火〜彼女に出会ったひと夏の物語〜中村公園杜 −15− 21 選考講評清水義範 (委員長) 1947年名古屋市生まれ。作家。 1981年『昭和御前試合』で文壇デビュー。 1986年『蕎麦ときしめん』で前例のないパスティーシュ（様式模写）の分野を開拓。︵ 1988年『国語入試問題必勝法』で吉川英治文学新人賞受賞。清＜主な著書＞水義『金鯱の夢』『永遠のジャック＆ベティ』範『イマジン』『おもしろくても理科』委『尾張春風伝』『大人のための文章教室』員『どうころんでも社会科』長『はじめてわかる国語』など。︶︵清水良典委員︶しりの的たの神確 ︒ 向﹂なこの人う想物に像描﹂力写のにに構唸感成り動力 ︑ しに﹁ ︑ 感街﹁心灯熊作のうち ︑ ﹁カヲリの椅子﹂のたかったのである ︒ 選ばれた三って新鮮な﹁なごや﹂を発見した ︒ いってみれば ︑ 受賞作によその点に私は選考の基準をおいり型をどれだけ脱しているか ︑ いなストーリー ︑ そういう紋切そして ︑ いかにもそこにお似合浮かべそうないわゆる﹁名所﹂ ︑ するという場合 ︑ だれもが思いされていると思う ︒ れを支える街の力も十分に表現生きる人間の力強さがあり ︑ そさんが喜びそう ︒ ﹁街灯りの向こうに﹂はお父大賞に選ばれてよかった ︒ の伝わってくる正統的な作品がもないが ︑ 読み込むごとに滋味でもない ︑ 事件がおこるわけでう ︒ たいしてドラマがあるわけ一段勝っていたということだろで﹁カヲリの椅子﹂の日常性がした作品が多いのに驚いた ︒ 中異物を混入させて創ろうと意図編の中に ︑ 動物や幽霊といった伝えているだろうか ︑ という声は円頓寺商店街とそこにある老大賞受賞作﹁カヲリの椅子﹂実していた ︒ 佳作が多く寄せられ ︑ とても充た ︒ 名古屋が目に浮かんでくるー ︑ という企画が当たりであっ舞台としたショートストーリ名古屋のお気に入りの場所を共著に『高校生のための文章読本』『新作文宣言』など。︵堀田あけみ委員︶持って来る度胸が良かった ︒ に思う ︒ ﹁熊の神﹂も ︑ ＳＦをが ︑ 前者の決定打となったよう台に選んだ冒険心と脇役の魅力い後者に対し ︑ 老人ホームを舞かった ︒ いかにもまとまりの良ていたので ︑ 私はあまり悩まなが ︑ 上手いという点で頭一つ出の椅子﹂﹁街灯りの向こうに﹂のは楽しかった ︒ また﹁カヲリに対する愛着が感じられ ︑ 選ぶどの作品にも﹁私の名古屋﹂三田村博史 1936年岐阜県根尾生まれ。作家･中部ペンクラブ会長。 1978年第2回石森延男児童文学賞奨励賞受賞。 1983年第4回海外紀行文学賞受賞。 1988年第1回中部ペンクラブ文学賞受賞。 2004年名古屋市芸術特賞を受賞。＜主な著書＞『豚がゆく車がゆく』『潮風の一本道』『姜の亡命』など。くつか有り ︑ 好感が持てま委し員た︶ ︒ 1967年名古屋市生まれ。映画監督。 1994年 (株)ポニーキャニオン在職中に自主映画『りべらる』がPFFに入選。 2003年短編映画『Tokyo Noir』がスペイン映画祭に招待。ポルトガル映画祭ではBest Director賞受賞︵ 2005年『ニライカナイからの手紙』で長篇映画デビュー。熊澤＜代表作品＞『親指さがし』『虹の女神』『雨の翼』(2008年3 尚人月公開)『DIVE!!』(2008年初夏公開) −16− 人ホームを舞台としていて ︑ こ 1954年奈良県生まれ。文芸評論家・愛知淑徳大学教授。 1986年群像新人文学賞（評論部門）受賞。 1993年名古屋市芸術奨励賞受賞。＜主な著書＞『虚構の天体谷崎潤一郎』『最後の文芸時評』『笙野頼子虚構の戦士』『自分づくりの文章術』『村上春樹はくせになる』『２週間で小説を書く！』など。最終選考に残ってきた二十一熊澤尚人の話ははたして名古屋の魅力を清水良典 1964年愛知県七宝町生まれ。作家・心理学者。 1980年中村高校在学中に『1980アイコ十六歳』で文藝賞受賞。＜主な著書＞『1980アイコ十六歳』『イノセントガール』『唇の、することは。』『発達障害だって大丈夫』『おかあさんになりたい』『おとうさんのつくりかた』『花のもとにて』『泣けてくるじゃない』『もういない、あなた』など。﹁熊の神﹂の世界が現実となもあった ︒ しかし ︑ ちゃんと伝名古屋の地名や場所を題材に堀田あけみらないのを祈︵る三 ︒ 田村博史委員︶えているのである ︒ ここには ︑ 的な場所を舞台にした作品がいたいなと思わせる名古屋の魅力募集ですが ︑ 他にも ︑ 行ってみかれました ︒ 今回第１回の作品り ︑ とても映像的なところに惹も ︑ 印象的な美しいシーンがあは淡々としたストーリーの中にました ︒ ﹁街灯りの向こうに﹂度から ︑ 作品を拝見させて頂きプロットはどれかな？という角というよりも ︑ 映像的な面白いていますので ︑ 短編小説として私は映画監督という仕事をし応募結果「第１回ショートストーリーなごや」応募総数３２２編！！たくさんのご応募、ありがとうございました！！年代別応募数 10代 14 20代 32 30代 45 40代 70 50代 65 60代 47 70代 25 80代 2 不明 22 佳作２編が選出されました ︒ れ ︑ その 21 編の作品の中から大賞１編とラザにて開催された選考委員会にて行わ最終選考は ︑ 12 月 12 日にキャッスルプばれました ︒ ︵ 15 頁に掲載︶され ︑ 21 編が最終選考候補作品として選第一次選考は 10 月〜 11 月にかけて実施られました ︒ １３０箇所以上の場所が舞台に取り上げ名古屋城周辺などが続きます ︒ その他 ︑ 次いで名古屋駅周辺 ︑ 大須周辺 ︑ 栄周辺 ︑ 舞台となった場所ベスト10 1 東山動植物園、東山公園、東山スカイタワー、東山界隈 2 名古屋駅、名古屋駅界隈、ミッドランドスクエア、マリオットホテル 3 大須、大須演芸場 4 栄 5 名古屋城、名城公園 6 鶴舞、鶴舞公園、鶴舞公園噴水塔、名工大 7 八事、八事周辺のジョギングコース、八事霊園、雲心寺、栄国寺、興正寺 8 覚王山、日泰寺、覚王山のバー 9 熱田、熱田神宮 10 名古屋港、名古屋港水族館、イタリア村東山周辺を舞台にした作品が一番多く ︑ が描かれていました ︒ 東山動植物園など応募作品には ︑ 実に様々な﹁名古屋﹂上は 87 歳の方から応募をいただきました ︒ 名古屋市内 26 昭和区 21 天白区 19 千種区 19 名東区 14 北区守山区 14 12 中川区緑区 12 11 中区瑞穂区 10 9 港区その他の舞台となった場所一覧東区 8 平和公園、鳴海、鳴海駅近く、千句塚公園、円頓寺、円頓寺の商店街、五条橋、金山橋、高座 7 南区橋、ボストン美術館のカフェ、刀鍛冶・尾崎彦四郎ゆかりの地、神宮東公園、白鳥御陵、滝之寺、熱田区 5 誓願寺、白鳥庭園、大瀬子橋、高蔵神社、郡道、昭和区のアパート、桜山商店街、雲雀ヶ丘、雁道、かなえ小橋、尾頭橋、五女子、中川運河、松重閘門(こうもん)、ナゴヤ球場周辺、古渡橋、 4 中村区前田利家ゆかりの地、戸田川緑地、南陽町、金城埠頭、ガーデンふ頭、東海橋、藤前干潟、荒子西区 4 川公園、池下、今池、千種公園、本山、桃巌寺、城山八幡宮、茶屋が坂公園、茶屋ヶ坂歩道橋近くの公園、高見小学校、ナゴヤセントラルガーデン、蝮ヶ池八幡宮、谷口街園、名大、鹿の子公園、猫ヶ洞池、道徳公園、戸部城址、笠寺、笠寺観音、日本ガイシホール、松巨嶋(まつこじま)、有松、大高緑地、大高、滝の水、桶狭間の戦いゆかりの地、火上(氷上)姉子神社、相生山、千鳥塚、庄内緑地、庄内緑地公園、栄生、堀端、ノリタケ、桜橋、中村公園、豊国神社の大鳥居、アクテノン、稲葉地、稲葉地公園、名古屋市科学館(プラネタリウム)、白川公園、納屋橋、丸の内近くの小学校、上前津、矢場町、ランの館、丸栄、広小路通、栄から名古屋城に向けての道、東新町、錦、錦三丁目、テレビ塔、ロスアンゼルス広場、久屋大通、久屋大通公園、能楽堂、愛知県体育館、大相撲名古屋場所、県図書館、愛知縣護國神社界隈、オアシス21、芸文センター、県美術館、芸創センター、布池教会、第一幼稚園、ナゴヤドーム、東スポーツセンター、泉、橦木館（しゅもくかん)、市政資料館、金城学院界隈、徳川園界隈、徳川美術館、牧野ヶ池、片山八幡神社、北図書館、光城小学校、大曽根、御用水跡街園散策路、黒川、防衛道路（コスモス街道）、綿神社、志賀中学、夫婦橋、黒川樋門、原、植田川、植田緑道、藤が丘、猪高緑地、東谷山、龍泉寺、小幡、すいどうみち緑道、東部丘陵、堀川、香流川、矢田川、山崎川、天白川、庄内川、庄内川河川敷、名古屋行きの急行列車内、地下鉄東山線、美術館、映画館、下宿先など −17− 代 ︑ 30 代 ︑ 20 代と続きます ︒ 下は 13 歳 ︑ 見ると ︑ 40 代・ 50 代を頂点に ︑ 次いで 60 から寄せられました ︒ 応募数を年代別にら九州まで全国 18 都府県︵愛知県含む︶く ︑ 約４割は名古屋市外からで ︑ 東北か住所別応募数愛知県内 13 春日井市 6 大府市 5 愛知郡 5 尾張旭市 5 日進市 4 江南市 4 豊田市 3 海部郡 3 一宮市 3 稲沢市 3 岡崎市 3 刈谷市 3 小牧市 3 瀬戸市北名古屋市 2 2 知多郡 2 豊橋市 2 半田市 1 愛西市 1 安城市 1 清須市 1 知多市 1 東海市 1 常滑市 1 豊明市西春日井郡 1 1 丹羽郡た ︒ 応募は ︑ 名古屋市内からだけではな３００通を超える応募をいただきましごや﹂には ︑ ６月から９月の募集期間に ︑ 愛知県外岐阜県東京都三重県大阪府熊本県神奈川県兵庫県京都府千葉県宮城県秋田県石川県茨城県埼玉県滋賀県長崎県長野県今回の﹁第１回ショートストーリーな 8 5 5 4 4 3 3 2 2 2 1 1 1 1 1 1 1 特別協賛／名古屋鉄道株式会社、名鉄観光サービス株式会社、ＮＰＯ法人イエロー・エンジェル、中部電力株式会社、東和不動産株式会社主催／ショートストーリーなごや実行委員会（名古屋市、中日新聞社、株式会社スターキャット・エンタープライズ）お問い合わせ先／ショートストーリーなごや実行委員会事務局名古屋市市民経済局文化振興室内〒460-8508（住所不要） TEL 052-972-3172 FAX 052-972-4128 E-mail a3172@shiminkeizai.city.nagoya.lg.jp ださい ︒ ＳＢでスタートの第一歩を踏み出してくっとした興味がこの﹁仕事﹂への扉 ︒ Ｎ魅力がある ︑ おもしろそう ⁝ そんなちょつけておきたいことがたくさんあります ︒ なるには ︑ 専門的な技法や知識など身にのです ︒ もちろん ︑ メディアの創り手にするーだからこそ ︑ 果たす役割は大きい自由や正義を守り ︑ 生活や経済を豊かにの課題が ︑ 人びとの視野を広げ ︑ 社会のしいスイーツも ︑ 何でもあり ︒ それぞれ ●地下鉄「栄」駅をご利用の場合 13番出口中日ビルより南へ4筋目左折すぐ ●地下鉄「矢場町」駅をご利用の場合１番出口より北へ信号２つ目右折すぐナウジーニョも ︑ 東京の秋葉原も ︑ おいマは二千年前の哲学も ︑ バルセロナのロ共同作業で創り上げていくのです ︒ テー書籍 ︑ 広告など様々なメディアを利用し ︑ メッセージを人に伝えるため新聞 ︑ 雑誌 ︑ がマスコミ業界の﹁仕事﹂です ︒ 情報や﹁何かを表現し ︑ 伝える﹂こと ︒ それ情報発信地から世界へ ︒ あし私入思いシは若日たにるわてッか者栄る私本 ︒ と前れいとっ達は名はっ ︑ るま着こに商古現のて栄かすこいよ業屋在中 ︑ にも ︒ ないっ的市 ︑ 心こあしそし社てに栄愛 ︑ んまれん ︑ 会賑とま知なりまな輝人ってで県名こ行せこくのても通一古とくんと明方い栄学宮屋も機がは日々るえし市学校法人/専門学校名古屋スクール・オブ・ビジネス〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄5-1-3 TEL 0120-7575-68 FAX 052-262-0960 E-mail info@nsb-nag.ne.jp −18− 知りませんで会がなかった ︑ 専門学校に当たり前だとを目指して働がスーツをビ街です ︒ 平日ていて ︑ 主にています ︒ から ︑ 学校の前野史皓︵マスコミ広報学科１年︶もっと名古屋を見てみたい編集後記た気のにでいた品しをっ名た﹁と古こ ︒ を景取聞うの集今 ︒ 名楽屋の感色材いこはの回じをのたと名制﹁古しに冊 ︑ はたこで古作シ屋いは子街じめとす屋にョをこ知作のめにも ︒ に関ー見とらり良 ︑ 円あ特つわトてがなかさ街頓りにいらスみあいらをの寺ま円てせトたるこ一肌人をせ頓まてーいはと番での訪ん寺る頂リ﹂ずが思実気れで商できーとだ多っ感さるし店知 ︑ ない ︒ すたでく度た街らまごうもぎこきなに ︒ はなずやこっるとま雰 ︑ 実今い思﹂とと ︒ はし囲街際まとっ作で街も ︑