Bulletin 193 2006 年 2 月号 平成 3 年 4 月16日第三種郵便物許可 平成18 年 2 月15日発行(隔月15日発行) 第 19 巻 第 6 号 通巻 193 号 ●構造計算書偽造事件 提案「設計施工の分離方法について」 「職能元年」原点を見据える 河原一郎建築設計事務所 河原 一郎 2 スタジオアルテック 室伏 次郎 3 木に挑む 中田捷夫研究室 中田 捷夫氏 4 心と建築 東海大学上松研究室 上松 佑二氏 7 モロッコの旅 RABBITSON一級建築士事務所 ヘルシンキの人工環境教育 ヘルシンキ市都市計画局 倉島 和弥 8 吉崎 恵子氏10 2005年度保存問題茨城大会「つくば30年の検証 美しい街を未来へ」12 ●こだわりのディテール 木製隠し框戸 中澤 光啓 13 外部環境へ投影されるラボスペースとサポート機能 日建設計 柴草 靖夫 14 建築相談室窓口で感じたこと 雄企画一級建築士事務所 唐澤 信雄 15 ローマ・テルミニの夕日 竹内裕二建築設計事務所 竹内 裕二 16 三浦 清史 17 構想建築設計研究所 上浪 寛 18 INAX 鈴木 聡 19 三菱地所設計 伊藤 肇 19 中澤建築工房 合議制・交流展そしてヒアシンスハウスその後 こうだ建築設計事務所 アーキテクツ・ガーデン2005建築祭を終えて 交流セミナー CDグループ 第18回フレンズカップを終えて 社団法人 日本建築家協会 The Japan Institute of Architects 関東・甲信越支部 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-3-18 JIA館 Tel: 03-3408-8291 Fax: 03-3408-8294 選挙公報 20 2005年第5回/第6回役員会議事録 概要 21 イベントセミナー情報 22 ●こんな本を読みました『夢窓疎石――日本庭園を極めた禅僧』 23 広報から/編集後記 23 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 構 造 計 算 書 偽 造 事 件 提案「設計施工の分離方法について」 河原 一郎 1. 今回の偽造問題は起きるべくして起きた大事件です。 危険なヘドロ地帯に貧乏な人たちが集められ、多くの人が 設計者が建設業に雇われていると、こうなるのは当然です。 死ぬでしょう。こんな国は先進国にはありません。今こそ、 乱脈な設計と施工で国民の生命と財産が脅かされています。 国民と共に設計施工を分離して土建国家を解体する時です。 国民は安心して建築を求めることが出来ません。今こそ設 4. 計施工を分離し、建設の構造改革を進める時が来ました。 く、建築家、構造家、設備家の厳格な組織をつくる必要が しかし、我々の当初の味方は市民と世論だけでしょう。建 あります。ガラス張りの会員組織で能力を高め、研修をし、 設業界は政府を動かして、圧力をかけてくるでしょう。 倫理規定や罰則を決め、報酬規程や保険制度も整備する法 物事はタイミングが大切です。マスコミ、弁護士、公認 設計は公的な業務です。医者、弁護士、裁判官と同じ 律が必要です。 会計士を巻き込み、オープンにガラス張りで議論しましょ 設計と監理の質と内容の充実を義務づけます。手間は増 う。勿論、現在は仕事の分野は複雑で、いろいろな利害関 えます。保険も増えます。施工会社とのリベートのやり取 係もあるでしょう。建築設計の協会と構造・設備の協会の りを厳禁します。設計図と施工図との分担も厳格にします。 間でも、立場と意見の違いがあるでしょう。施工会社の下 コンペ・プロポーザル・特命の方法を充実させます。設計 請けをやっている事務所もあるでしょうから。 料の入札も禁止します。 しかし、筋を通すことが大切で、筋を通せるのは、戦い 公共建築の企画は役所で民主化し、設計監理と施工は分 の歴史を持つ建築家協会だけです。建築家協会と若い優秀 けて民間でやることにします。土木は省庁によっていろい な建築家が先に立って、世論と共に戦う以外にありません。 ろあり、明確ではありませんが、しばらく様子を見ましょ 「設計施工のわずかな例がアメリカにある」とか、 「日本で う。 設計施工が定着してしまった」などと言っている時ではな 5. いのです。日本の建築と政治を変える大事件です。勿論、 るには、まず施工会社の設計部を独立させます。資本、人 我々建築家仲間も無傷で過ごせる問題ではないでしょう。 員ともに分けます。始めは大組織で強力かもしれませんが、 2. 建築家協会は公取に対して「業者ではない」と言って 長くは続かないでしょう。その方法は経営専門家や弁護士 頑張った歴史があります。諸悪の根源は設計施工一貫にあ に相談します。特殊な工法と技術はパテントとして活用し ります。戦後に設計施工分離の大論争がありました。しか てよいことにします。建築主からの特名は可能ですが、設 し、田中角栄が後ろにいて、建設省の裁量権で我々は敗北 計と施工は分けます。木造住宅も、建築の改造も、一定規 しました。それで建設業は受注産業から発注産業となり、 模以上は設計施工を分離します。設計事務所が工事監理を 造注産業となりました。またそれは景気刺激の道具とされ、 公正に行い、記録も義務づけます。さらにまた役所は確認 乱開発とスクラップアンドビルドを繰り返し、ジェネコン と、工事中と完成後の抜き打ち検査も行います。入札での と称し、談合と天下りと献金と、選挙の票を取りまとめて 談合は禁止し、除名します。以上の方法はすべて、世論・ キングメーカーとなりました。また不良債券では公的支援 弁護士・公認会計士・法制局・役所と十分に議論すべきで を受けています。さらにまた建築界ばかりでなく、最近は す。 法律をつくって、設計施工を分離してガラス張りにす 建築主や近隣住民をも支配しています。 3. しかし、それは醜悪な欠陥建築で国中を埋め尽くし、 以上、私の初歩的な試案です。家協会は組織として動いて 誤った国土と都市の計画を平然と進めてきました。しかし、 下さい。今、動かないと、地震で責任を問われます。法律 東京と静岡に迫り来る地震は決定的です。東京は向こう見 の作り方には議員立法もあります。皆さんのご検討とご活 ずの近代化と巨大化で、複合的な大災害を受けるでしょう。 躍を期待します。 2 〈(有)河原一郎建築設計事務所〉 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 「職能元年」原点を見据える 構 造 計 算 書 偽 造 事 件 神奈川地域会代表 室伏 次郎 年は「アネハ事件」という、建築生産の責任を担う 昨 者の社会的存在理由を根底から揺るがす問題が起き われている制度であります。より金額が安い方が選ばれ た年として長く記憶されるべき年であると思います。こ ることで、「建築」の品質が著しく低下しています。ま の事件は一特異グループが引き起こした破廉恥事件とし た施工現場においても、入札のダンピングによる品質の て捉えるのではなく、建築生産の現場に長く据え置かれ 低下と欠陥建築のトラブルがあちこちで起きています。 てきた多くの問題点が、結局はあのような形となって現 金額の多寡だけで設計者や施工者を選ぶことは止めるべ れたこととして受け取るべきであると考えます。このよ きです。 うな「建築」を生み出す根底の価値観を揺るがしてきた 2)設計・施工の分離 のない矛盾のまま、会計法に適合すると言う論理から行 問題点の解決の核心に「入札制度の廃止」「設計と施工 このたびの偽装事件は、木村建設が施工を行い、その の分離」「建築職能の資格制度の確立」があると考えま 子会社である平成設計が設計監理を行っています。また す。中でも「入札・資格」の問題は自明とも考えますが、 姉歯元建築士は、平成設計の下請けで構造計算書を作成 「設計・施工」の問題は家協会内にも多々異論のある状 しています。現在の建設業法や建築士法では、施工者が 態であります。がしかし、公正な立場の監理者という原 設計監理をすることが許されています。しかし、コスト 理原則に則した、実務上の対応を議論されるべき時がき 至上主義のもとで施工と設計監理を一貫して行った場合 ていると考えます。また、「資格」については専門領域 どうなるか、その危険性を今回の事件は示しています。 の協働を包括的に纏め、多面的価値観からの判断によっ 設計監理は施工から独立した第三者の建築家が行うこと て「計画の総括責任を持つ」職能者を必要とすることが で、はじめて良好な環境を得るべき建築主の、また市民 「建築をする」ということだと考えます。「アネハ事件」 はこれらのことをあからさまに証明した事件であり、私 の権利を守ることが出来ます。 3)建築士資格制度の改正 たちはこの問題点の存在を自ら社会に明らかにし、批判 建築士は、1950 年に制定された建築士法で定められ をベースとして新しい建築界を築くことに取りかからね た国家資格です。制定後半世紀を経て、建築を取り巻く ばならないと考えます。 環境は大きく変わり、建築士は非常に高度な技術が求め 前記のような認識の基に、神奈川地域会は 1 2 月 1 9 日に以下に掲載のような声明を発表致しました。 神奈川地域会声明文抜粋 られています。それにともない建築士による業務は、意 匠設計・構造設計・設備設計・積算など多岐にわたり専 門化しています。これらを一律の一級建築士として括る 1)設計料入札制度を廃止し、設計者選定法の設立を のではなく、関わる建築士それぞれの業務と責任を明確 構造計算書偽装事件の根底にはコスト至上主義があり にする必要があります。そのためには建築士法の改正が ます。コストを優先するあまり、拒否できない弱い者に 必要です。また、これら専門職能の総合的な協働によっ 圧力を強いる、そのようなことが建築生産現場のあちこ て成立する「建築」は合理性、工学性など科学的判断の ちで起きています。このたびの偽装事件はそのような構 みならず、好もしい環境にするという多面的な価値観に 図の中で起きたと考えます。その元凶にあるのは設計料 よる判断と成果が求められます。このことから、「建築」 の入札制度です。「設計」を入札するのは物品購入と違 の全体を包括的に統合する統括責任者というべき職能を い、入札後の仕事が対象ですから現時点でその内容が担 必要とします。日本建築家協会ではこのことを「登録建 保されないにもかかわらず、金銭の多寡のみによって委 築家」の呼称のもとに「建築」を成立させる重要資格と 託者が選ばれると言うことです。また、仕事の質の保証 考え、資格法の成立を目指しています。〈スタジオアルテック〉 3 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 建 築 家 の 仕 事 木に挑む 木の建築とさまざまな建築家との出会い 中田 捷夫 氏 質建築の設計に取り組んで 15 年になります。恩師 木 坪井善勝の他界とともに事務所を開設しました。 柱列、さらに前面に広がる水盤など「隈建築」の原点と 50 歳になって事務所を開設することに大きな不安があ もなる美しい建築で、皆様の中にもご存知の方が多くお りましたが、さりとて他に出来ることがあるわけでもな られることと思います。同じ頃、藤木隆男さんの「ゆり く、部屋を借りて机いくつかで形ばかりの新しい事務所 かご幼稚園」や山本良介さんの「神戸コニシ」など木質 開きとなりました。 材料と他の素材との混構造の設計を通じて木質の素材の 坪井研時代からお仕事をさせていただいていた故木島 安史先生や伊東豊雄さんからお仕事を頂いて、自分なり して設計しました。美しい船形の屋根と張力材との複合 魅力を教えられました。 木質構造にのめり込む最も大きな契機になったのは、 の考えで構造の設計を進めていました。もしお二人との アメリカの2×4(枠組壁工法)による木造3階建て共 出会いがなかったら、今の道を選んでいなかったかもし 同住宅のデモンストレーション・プロジェクト「スーパ れないと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。 ーハウス」の構造設計を担当したことです。当時建築研 木の建築との出会いは木島先生の阿蘇・小国町にある 究所第3研究部長をしておられた室田達郎さん (現住宅・ 西里小学校多目的ホールという無垢材による多面体ドー 木材センター研究所長) を中心に設計法を研究する委員会が ムが最初だと記憶しています。当時建築基準法が合理化 設置され、そのメンバーであったこともあって担当する されて、木造で作れる建築の規模が緩和され、準防火地 ことになったのですが、木質構造の性能を鉄骨や鉄筋コ 域なら最高 13 メートルまで建築できることになったの ンクリート構造の設計と同じ手法で評価するというそれ ですが、何が駄目だったのか定かではないのですが結局 までにない設計法に日本で始めて挑戦しました。これが 「確認申請」では駄目で、建築センターにお願いして基 きっかけになって現在の設計マニュアルも作成されたの 準法第 3 8 条の大臣認定を得て実現に漕ぎ着けました。 ですが、残念ながら木造3階建て共同住宅は、需要がな 当時大変話題になり、多くの見学者が尋ねられたと聞い いのかコストが合わないのかあまり建設は活発ではない ています。 ようです。ただ、この工法は木質構造の高層化――とは 二つ目の設計は、隈研吾さんの設計になる高知・梼原 言っても精々4から5 階程度ですが――には有効で、ア の「雲の上のレストラン」という建物で、現地産の杉無 メリカの都市型住宅の大部分はこの工法で作られている 垢材を使い、コンクリートや鉄骨との複合材を混構造と ので、今後日本においても郊外型の集合住宅には採用さ 小国町立西里小学校多目的ホール(設計:木島安史)――平鋼板を折り 曲げ加工したシンプルな接合具を開発し、シングルレイヤーのドーム を実現した。 梼原町「雲の上のレストラン」(設計:隈研吾)――杉製材を鋼板とボ ルトで接合し鋼材や壁式構造と複合して躯体を構成した。水盤から立 ち上がる柱列が特徴。 4 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 れる余地は十分あるとは思われます。こんなわけで、そ 果によれば、1本のハンガー当り、最大 80t 程度の破断 の後2箇所ほど3階建ての共同住宅の設計をしましたが、 耐力を伝達することができ、現存する最強の接合具であ それ以後は機会がなくなりました。しかし、このときに ることが裏付けされました。現在は建築基準法第 38 条 意匠設計を担当された一色建築設計事務所の納賀雄嗣さ による認定制度はなくなり、計算によって耐力の確認を んとの出会いは、私のその後の設計活動に大きな影響を 行う通常の設計で良いとされていますが、その性能は同 与えることになりました。 じ計算式によって評価できることになっています。 納賀さんからは次の仕事として、那須塩原・伊王野に この接合具の採用によって、伊王野ゴルフクラブでは ある「伊王野ゴルフクラブ」の構造設計を担当させてい 接合によって断面が 2 2 c m × 1 2 0 c m、長さ 4 5 m の 1 ただくことになりました。基準法の改正により 本ものの梁に組上げ、さらに、富山・氷見のふれあいス 3 , 0 0 0 m2 までの木造が認められていましたが、この計 ポーツセンター 画では 5,000m2 を予定していたため、法改正後始めて 22cm × 192cm、長さ 100m の 1本ものの湾曲集成材 の 38 条個別認定となりました。このとき納賀さんから を実現し、5 , 0 0 0 m 2 にも及ぶ空間建築を実現しました。 提案されたドイツ生まれの接合具(BVD 接合システム) その後、この接合具を用いて、東京・稲城の青葉台小学 はその発想が特異で、まだドイツ国内でも一般化されて 校(一色事務所)、長崎・佐世保の鈴木木材本社(城戸崎和佐)、 いなかったのですが、その可能性は大変魅力的でした。 岡山市の吉備高原小学校 (C+A 小島一浩) などの多くの大 すぐさま渡独して、発明者のPeter Bertsche氏を尋ね 断面集成材による空間構造を設計しました。この金物は ました。ミュンヘンの大学での実験を見学してその性能 高い性能を持つだけでなく、外からはほとんど見えない を確認しましたが、わが国で流通している金物と発想や 上、接合部に隙間が全くなくなるので大変美しい外観を 性能のうえで全く異なるもので、その場で国内への導入 実現することができます。欠点は大断面の構造を前提に を確信しました。 しているので、中小断面の集成材には使いにくく、その この金物は、木口に円筒の穴をあけ、凹凸の括れ (ク ビレ) がついたハンガーと呼ばれる鍛造製の高強度鋼棒 (設計:石本建築事務所) では断面が まま小型化しても十分な性能が得られないことです。小 型の部材にはそれなりの発想が必要になります。 を挿入します。木材の側面には2本で1対のドリフトピ ンをハンガーを挟むように 90 度ずらせて交互に打ち込 このような状況が約 1 0 年続き、 B V D システムによる んでゆきます。最後にハンガーの先端に用意した注入孔 体育館など 1 2,3 棟の無垢大断面集成材による空間構 から高強度モルタルを注入して隙間を充填し木材とハン 造を設計しましたが、その間に痛感したことは、耐力は ガーを一体化させます。通常ハンガーの先端 (木口側) に それほど大きくなくても剛性が高い小型接合具の必要性 はメスネジが切られて、このネジによって軸方向の力の でした。接合部の剛性を高くするためには、接合部に材 伝達を行います。数百体(ドイツでは圧縮・引張それぞ 軸方向に初期張力を導入し、予め「ひきつけ」ておくこ れ 180 体、日本で引張 12 体、曲げ 12 体)の試験の結 とが必要です。この目的に対しては、BVD などのハン 氷見ふれあいスポーツセンター(設計:石本建築事務所)――無垢の梁 による屋根としては日本最大。積雪 2 . 5 0 m の豪雪地に立つ s p a n 50m の屋根は集製材の限界をさらに大きくした。サザンイエローパイ ンの木目が大変美しい。 鈴木木材本社ビル(設計:城戸崎和佐)――日本初の二方向剛接合によ る平面格子梁構造。柱頭はすべてピン構造で水平力はすべて RC コアに スチールロッドにより伝達される。屋根の浮遊感が特徴。 5 建 築 家 の 仕 事 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 建 築 家 の 仕 事 ガー方式による接合が最も合理的であり、さらに、ドリ フトピン接合においては、剪断による破断面の考え方か ら十字配置が最も効果的です。こうして丸鋼にドリフト ピンの貫通孔をずらして開けたハンガーが生まれたので すが、問題は施工でした。ハンガーと木材には別々に孔 を開けるのですが、このときにどうしても孔位置にズレ が生じ、ハンガー側をピン径よりも大きく加工しないと 施工が難しいことが分かりました。この隙間は、ピンの ドイツのBVD接合部品 数が多いほど大きく設定する必要があり、6本のドリフ トピンを用いるハンガーでは最低 1mm 程度の隙間は必 要になります。この隙間が接合部の初期の緩みとなって 剛性を低下させます。 この緩みを取るために採用したのが「固結剤注入用孔 付ドリフトピン」で、ピンの軸部に細い注入孔を開け、 その孔を用いて高強度モルタルやエポキシ樹脂を注入し ます。これにより、すべての複数のドリフトピンは緩む ことなく木部に接触して、高い耐力と剛性をもつ接合具 が実現できたのです。この接合具は「クロスピン接合」 と名づけられ、破断強度で 20t 程度の軸方向力の伝達が 可能です。 この接合システムの開発によって中規模の木質構造の 可能性が大きく広がりました。梁―梁や梁―柱を剛に接 続することは不可能ではありませんし、平面や立体トラ スを組むこともできます。島根県・三刀屋町文化体育館 (真庭設計事務所) の玄関には、スパン クロスピン装着部のカットモデル 3 0 m ものボックス トラス梁が17mもの片持ち庇を支持しています。 さらに最近は、狭小間口の3階建て住宅を想定した、 る作業が含まれているため、施工の研修と登録が必要で す。 「CPR 工法」とよばれるラーメン軸組工法が製品化され、 金物の販売も行われています。原則的には誰でも入手し 冒頭にもお話しましたように、事務所を開設して足掛け て使用することは可能ですが、技術的にやや通常と異な 1 5 年になります。私が歩んできた木質構造の世界は、 通常の長い歴史をもつ伝統建築でもなければ在来工法で もありません。一つの「金物」をベースにした新しい構 法の世界です。参考とする前例もありませんし、指導し てくれる先生もいません。しかし、木質構造は決して私 たちの日常接している構造の世界と遠いものではありま せんし、原理的にはなんら変わることはないのです。た だ少しだけ、設計の原点に立ち返って考えてみると、そ こには木質構造だけでなく、鉄やコンクリートと一体に なった新しい形態が生まれ、今までにない空間の世界が 広がっていることが発見できると思います。 氷室ハウス(設計:小嶋一浩)――柱脚を RC で固定した独立柱とディ メンジョンランバーのジョイスト屋根で一方向フレームを作る。平面 形状の自由な展開が可能。 6 〈(株)中田捷夫研究室〉 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 心と建築 け ん ち く ルドルフ・シュタイナーを通して 上松 佑二 氏 「心 と建築」とは、不思議な組み合わせである。一見両者 の間に関連はないかに見える。しかし建築もまた、心 込め、ノミによってフォルムを感じ取って下さい。そして より生まれ、心に至る、と考えてみることができる。 「建 右手には力を込めて」と。ルドルフ・シュタイナーにとっ 築はいかにして、ある心的気分の表出たりうるか」は若き て建築は「言葉の家」であり、語りかける家であり、その ハインリッヒ・ヴェルフリンの博士論文のテーマであった。 すべての壁において、生き生きとした家であり、 「この家 建築がある気分をもち、明るく晴れやかな建築であったり、 を本当の芸術への愛をもって、本当の精神への愛をもって、 喜びを感ずる建築であったり、悲しみを感ずる建築であっ 同時にまた、あらゆる人間への愛をもってたてようではあ たりする。そもそも建築がある気分をもつということは、 りませんか」と呼びかけている。 それ自体大変なことなのだ。 の道」と題する連続講演を行っていた。「左手には感情を そして「私たちの回りには、フォルムの精神が存在して ポール・ヴァレリーが『エウパリノス』で語るように、 いるがゆえに、私たちの回りにフォルムとなって注がれる 大抵の建築は沈黙しているが、ごくわずかな建築だけが、 精神と一つになるために、また、フォルムの精神の背後に 何かを語り、歌っていることに気づきはしなかったか、と は、運動の精神が存在しているがゆえに、運動となって現 問うことができる。 われる精神と一つになるために、私たちは敬慕の念を抱い 日本においては建築家今井兼次が生涯、このテーマに係 て精神のなかへと入ってゆく」と。ここで「フォルムの精 っていた。それは初期の「早稲田大学図書館」の設計から 神」とは、万有の生きとし生けるものすべてに形態を与え 晩年の「遠山記念館」に至るまで、 「心の糧」としての建 る精神であり、その背後にある「運動の精神」とは、万有 築を製作し続けた。日本に最初にルドルフ・シュタイナー の生きとし生けるものすべてに運動を与える精神であり、 を紹介した人でもある。 それによって、 「建築はフォルムと精神そのものとの内的 ルドルフ・シュタイナーは、1914 年、第一次世界大戦 な交わりを表現していなければならない」と語っている。 が始った頃、スイスのドルナッハの丘の上に「ゲーテアヌ ルドルフ・シュタイナーにおいては「心と建築」は、 「精 ム」の建築を建て、現場の職人たちに「新しい建築様式へ 神と建築」にまで高められているのである。ゲーテアヌム の建築は、第一次世界大戦中、平和への 祈りをこめて、このような精神をもって 作られていた。建築が目的を満すだけで はなく、人間の心と精神に語りかけるよ うになるためには、それだけ多くの心と、 豊かな精神がそこに注がれていなければ ならない。 現代の建築はこのことを全く忘れてい る。建築と心と精神は、それぞれが全く 別物であるかのように。サステナブルな 建築とは、技術的な意味での持続可能な 建築ではなく、本当は、人間の心と精神 に生き続ける建築のことをいうのである。 第1ゲーテアヌム、インテリア 第2ゲーテアヌム、外観 〈東海大学上松研究室〉 7 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 海 外 リ ポ ー ト モロッコの旅 つれづれに……、対比の中で考えた…… 倉島 和弥 砂漠・ベルベル人―― 砂は非常に細かく赤い。ベルベル人は鮮やかなブルー。 異 国・モロッコはあこがれの地だった。建築設計に関わるも のなら、誰でもそうかもしれない。 迷宮都市フェズはもちろんだが、ある写真で見た泥カスバ。 ンのリビングも同様な設えだった。 さらに上には中庭がある。カスバの特徴である、先を絞った 4 つの塔の先端は、新婚夫婦の部屋だったりする。構成は複雑 その迫力に魅せられた。写真なのに……。だからいつか絶対訪 で、平面がなかなか理解できない。細い街路と同様、内部も迷 れたいと思っていたのだ。 宮である。泥の迫力は、写真以上に魅力的だった。さらに、混 期間は 2005年 9 月 19 日から 10 日間。訪問地はカサブラン 入された麦藁がキラキラ光り、実に美しい。テクスチャだけで カ、マラケシュ、ワルザザート(アイト・ベン・ハッドゥ)、ティ なく、シンプルなレリーフ模様も素敵だ。同一素材がまとまっ ネリール(カスバ街道)、エルフード(リッサニ、シェビ砂丘)、ミ た時の、マッスの迫力にはジンとくるものがある。ル・トロネ デルト、フェズ、メクネス、ムーレイ・イドリス、ラバト、そ の石の厚さにまいった時と同様、心の底にゆっくり響く感動が してカサブランカ。メンバーは NPO 法人家づくりの会のメン あった。まさに泥打ち放し。少し上まで上り、カスバと、昼食 バー、私を含め有志6人。みんな住宅を主に設計している気の をとった対岸の新市街を眺める。新市街には、RC の建物もあ おけない仲間だ。 り、こちらのロマンティシズムだけで語ってはいけないことを 対比: 01 わかってはいても、やはり興醒める。生活に結びついたものの マラケシュを後にすると、ますます荒野と化していく。アト 保存と修復の難しさを考えさせられた。 ラス山脈に差し掛かる。山肌を見ていると集落が。眼をこらさ その後、ティフルトットゥのカスバも見学し、小さなカスバ ないとわからないが、谷の向こうに、山肌と同じ色の集落があ や集落を目に焼き付けながら移動。カスバ街道中間地点のティ る。目が慣れてくるとあちこちに見えてくる。カモフラージュ ネリールで一泊。大きなオアシスの街だ。荒野とオアシスとカ のためではない。目の前の材料を使う結果。環境を考える、な スバの迫力を肴に夕飯は盛り上がった。 どという以前に、同一化している。 対比: 02 そんな風景に一喜一憂しながら第一の目的、アイト・ベン・ ハッドゥに。逸る気持ちを押さえつつ、対岸で昼食を済ませ、 エルフードからリッサニという小さな街に立ち寄った。 カスバとは、司令官の住む大きな住居と言っていいようだが 水無し川を渡る。世界遺産に指定されているが、修復はまだま メディナの中にもある。カスバ街道に見られる四つの塔のある だ進んではいない。使われなくなったカスバは 20 年くらいで カスバはベルベル人のつくったもののようだ。リッサニでは、 朽ちて(溶けて)しまうそうだ。映画のセットで作られた門も、 クサルといって複数家族が集まって住む要塞化した集落の街を そのまま残されて違和感なく建っていた。中では、まだ何人か 歩いた。平地なので上下の動きはないが、細く、暗く、曲がり が生活をしている。入り口でお昼を食べる男性たちに挨拶をし くねった道は、中世ヨーロッパの山岳都市のようでもある。違 ながら奥へ入れていただく。奥さんらしい人に厨房で挨拶し、 いは、路の上にも住居が重なり、トンネル化している点だ。路 さらに進む。小さな窓しかないリビングは涼しい。カーペット がぶつかるところだけ、上から外の強い光が落ちてきて、まる が敷き詰められ、低いソファーが壁の周囲にまわされている。 で、地底都市を歩いているようだ。カスバのリビングでも感じ 後日フェズで、ガイド氏の自宅に招待されたが、彼のマンショ られたが、このクサルの通路は、光と影の対比をよりいっそう アイト・ベン・ハッドゥ―― 対岸から全景。 雨期には水面に映る姿も美しいとのこと……。 8 リッサニのクサル―― 光と影のコントラストが見事。 目が追いつかず、暗さは闇に感じる。 スークのにぎわい―― 臭いや音や呼び声や五感がすべて敏感になる。 上の格子は日差しよけ。 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 強く感じさせてくれた。たまに開かれた玄関戸の中は、綺麗な の月の砂漠をいく。夜明けを砂漠で体験する。風の音と、ラク タイルでインテリアを明るく楽しんでいるようだ。 ダが砂を踏みしめる音だけしか聞こえない静かな世界。砂漠の 対比: 03 まん中で、ベルベル人に化石を売り付けられる。砂漠といって 世界遺産、迷宮都市フェズは想像以上に大きな都市だった。 も、砂丘。サハラ砂漠の西の端っこだ。ランクルで、石の砂漠 メディナ自体も大きいが、その周囲を、新市街が取り囲んで を走り抜けた先に、大きな砂の山が盛り上がっている。その境 いる。御存知のように、メディナは今も機能し、各スークは活 目にはホテルがあり、お湯も出れば、プールもある荒野のリゾ 気にあふれている。 ート。水道もなくオアシスから水を汲み、泥の家に住み、ロバ 焼き物の地域では、皿や壺の他タイルが作られていた。100 角ほどのタイルはこねた泥を平らにつぶし、鉄の定規に合わせ で荷物を運ぶ、そんな村の生活を見てきた後だけに、不思議な 感覚。究極の豊かさ、贅沢。 てカットされていた。全て手作業で、機械化された工程はない。 対比: 06 さらに驚いたのは、モザイクタイル。一度焼き上げられたタイ オアシスというと、砂漠の真ん中にヤシの木が一本と小さな ルを、型紙に合わせて大勢の職人が、コツコツと割りながら作 池なんて、アメリカンカートゥーンのイメージがあったが、マ っている。スペインから、モザイク風の大判タイルが輸入され ラケシュもフェズも、オアシスに人が集まってできた都市だ。 ているそうだが、やはりこの手作りモザイクの方が人気がある カスバ街道に見られるオアシスも、谷底に緑をたたえ、細長く そうだ。モロッコのタイルのほとんどは、ここ、フェズで作ら 続くところもあれば、平野に続くものもある。イメージより大 れている。 きなものだった。水は上から下におり、川や伏流水となり谷底 リアドの工事現場も見せてもらった。レリーフは型に入れら を潤す。集落はオアシスの少し上の斜面に並び、オアシスで農 れ作られるのかと思っていたが、細いノミのようなもので漆喰 耕が営まれる。オアシスの泥は、建築にも有効なのだろう。麦 を彫り込んで作っていた。何もかも手作りで、それぞれの職人 の藁、泥、ヤシの木材。建築はそこにあるもので作られ、そこ が認められている。合理化され、大量消費をしなければならな に戻っていく。 いシステムと、時間がかかっても、作る過程や顔が見えるシス 対比: 07 テム。戻ることはできないが考えさせられる。 モロッコの街(村)を上から見下ろすと面白い。 対比: 04 パラボラアンテナが、家の数だけ同じ方向を向いて付けられて ガイド氏の友人や親戚の住むリアドも中まで見せていただい いる。ロバが行き交う街の屋上には、最先端の情報が行き交っ た。フェズの修復も予算が付かず、なかなか思うように進んで ている。不思議な構図だ。それらの情報が、彼等の生活に、今 いないそうだ。そんな中、違法で屋上に部屋を増やしたり、内 後どんな影響を与えていくのだろう……。 緒でホテルに改造したり、よからぬことも起こっているという。 巷では、ロハスだ ガイド氏の親戚が住む住宅も、直せば美しくなる(繁栄してい 今回の旅でかいま見た生活、社会は、まさに、ロハスといえ た昔は美しかっただろう面影がある)もったいない状況のもの そうだが、果たして彼らはそれを望んでいるのだろうか。やは があった。このままだと、フェズは崩壊してしまうかもしれな り、西欧的な、アメリカ的な便利で、綺麗で、豊かな生活がほ い状況だ。かろうじて修復され、博物館になったところは、モ しいのではないか? あなたたちのほうが進んでいるんですよ ザイクタイル、漆喰のレリーフ、アトラスシーダーのレリーフ と言いたかった。 と天井が、実に美しく、豊かな空間となっていた。中庭と、そ こに面す る部屋またはバルコニーの距離感は絶妙。 国だった。建築・集落を通して、環境や職能、社会のあり方、 多くのことを考えさせられた。 対比: 05 旅にはミーハーも必要だと思っている。目的だけでは疲れて しまう。今回は砂漠体験をしてみた。ラクダに乗り、夜明け前 モザイクタイル―― 一度作られた正方形のタイルを、型に 合わせてモザイクタイルにする。もろ いものなのに、組み合わせがぴたっと 合うように割り、切っていく。 泥カスバに憧れて訪れたモロッコは、異国という言葉通りの いつかまた訪れたい。 (ジブラルタル海峡にトンネルを掘る計 画が進んでいるそうだ) 今にも朽ちそうなリアド―― このまま朽ちていくものもあれば、ホテルなどに生ま れ変わるものもある。リモデルには数千万DH(ディ ルハム)かかるそうだ。ちなみに、コーヒーは50円 位 〈RABBITSON一級建築士事務所〉 オアシスと集落―― 森はナツメヤシ。ナツメヤシは特産で、天日干しして 食べる。干し柿のような味。 山と同化した集落と緑が美しい。 9 海 外 リ ポ ー ト 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 き ょ う い く ヘルシンキの人工環境教育 吉崎 恵子 氏 フ ィンランドのヘルシンキ市では、良き住民参加を目指して、 都市計画局が子供たちに環境教育を行っている。小学校の 人付け、以前の生徒たちの作った作品の写真展や教材・用具を 積み込んだ。このコンテナをプロジェクトのシンボルにして、9 生徒と先生が、自分たちの住んでいる町に興味を持ち、理解し、 月から 12 月の秋学期間に、5つの小学校を訪問した。一校につ そして、よりよい環境のために、自分の考えを何らかの形で表 き、2週間の教育プログラムである。5つの学校には、それぞれ 現できるように支援している。これは将来の住民参加に直接つ その立地によってテーマを設けた。都心の歴史的建築に囲まれ ながるものであるし、また市民の都市や住環境への認識を高め た学校では建築様式とロマン主義、郊外にある60年代の団地内 るための一番の近道とも考えるからである。そしてこれは、都 の学校では地区の改善、新しい住宅地にあるコンペで作られた 市計画家たちの訓練でもある。住民参加は、住民の高い生活環 学校では近代建築、そして当時、校庭の改善にせまられていた 境への意識と、計画家の分かり易い説明と聞く耳とを必要とし 2つの学校では校庭と周辺環境である。3年生から5年生までを ている。計画家は専門用語を使わずに、相手のレベルに合わせ 対象として、1週間につき4日間の全授業時間を人工環境教育 た話し方もできなければならない。 に当ててもらった。 私が 1997 年に環境教育を始めた当初は、小学校での人工環 第1週目のカリキュラムは、基本的にどの学校も同じにした。 境、つまり 建物、都市やランドスケープなどについての授業は、 人工環境とは何か、空間やスケール、そして自分たちの町に注 ごく少なかった。最初のプロジェクトは、市内の小学校の一ク 意を向け、観察し、良い所悪い所を分析することを教えた。ま ラスが対象だった。先生が主導で、都市計画局はアシスタント た、愛情をもって自分達が住む地域に接することができるよう として入った。中央駅背後にある操車場跡に公園を作る計画を にも心がけた。 行った。いろいろな公園緑地のあり方を調べ、この地区に合っ 郊外の住宅地区の改善をテーマとした学校では、生徒は次の た公園や施設を、絵としてまとめ上げることが目的だった。 ような手法を使って作業した。 1999年には、半島上にある下水処理場跡の再開発を行った。カ 1. 自己紹介のつもりで自分の部屋の絵を描く。生徒はそれを メラを使ったタウンウォッチングなどをした結果、犬のための 公園案が模型で出来上がった。犬用公園は市内各地にあって、 皆に説明する。 2. スケールの練習として、ハトロン紙の上に寝て、体の輪郭 犬が首輪を離れて自由に駆けずり回るための公園である。子供 をなぞってもらい、1:1 の自分を描く。そこから1:5、 たちは、この地区には犬公園が不足していると見たのだった。 1: 10、1:100 などのスケールの自分を作る。同じように、 2000年には土地利用・建築法が改正され、計画への住民参加 教室や自分の部屋の大きさを測って、縮図を描き、そこに自 がそれまで以上に強調されるようになった。都市計画局でも、 分を入れてみる。建物が人間のスケールから発していること それまでの実績から、人工環境教育の範囲を広げるプロジェク を理解する。 トを採用してくれた。まず企画プログラムにそって、協賛団体 3. 窓やドアのような、比較的単独で扱える建物部分のスケッ と応援部局からなる支援チームを立ち上げた。そして、社会福 チに出かける。いろいろな種類・様式があることを確認する。 祉局の持っていたコンテナを一台借り受け、その内部を建築事 4. 大きな地図に、それぞれの生徒が通学コースを書き入れる。 務所風に改造した。コンテナには、建築家1人と建築学生を1 そこに好きな場所、嫌いな場所のしるしをつける。なぜ、そ 室内を建築事務所風に改装したコンテナと生徒たち 10 郊外地区のドアの色々 地区改善案の発表会 人工環境教育の授業ノート 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 う感じたかを話し合う。空間、用途、使いよさや美しさ、騒 他の学校の先生・生徒や建築家たち、その他に大きな反響を呼 音や安全性、その他何でもよい。 んだ。 5. 近くにある老人ホームなどを訪れ、昔の様子を聞き、印象 に残ったことを作文にする。 このコンテナ・プロジェクトをやって知らされたことは、先 生や保護者は人工環境教育に非常に興味を持っている、だが教 6. 小グループでタウン・ウォッチングを行う。地図を読みなが えるための指導要領や教材があまりない、また、先生自身のた ら、前もって決められた場所で、それぞれのグループが場所 めの研修の場もないということだった。町づくりや人工環境の の評価を行う。悪いと思ったら、改善策も話し合う。地図に 教育は、フィンランド各地でやっていた。ただ皆がばらばらで、 絵やコメントを書き入れながら行う。その後タウン・ウォッチ 他の人たちが何をどういう風にやっているかは、互いにあまり ングの成果をグループごと発表し、クラス全体で話し合う。 知らないでいた。先生のための指導要領や教材を確保し、お互 7. グループごとに 1:1000 の地図上に、改善計画を描く。ある いに情報交換や励ましあいをするためには、プロジェクト間や いは模型にする。 関係団体間の横のつながりが必要だと痛感した。そのために都 8. 授業の最終日にはすべての作品の展示会を開き、市の関係 者を呼び、それぞれのグループが改善策を発表する。 市計画局の部長と相談し、全国的な人工環境教育フォーラムを 立ち上げるための起草文を書いた。そして、コアになりそうな このように授業では、一方的に教えるだけではなく、生徒の主 人々に送った。第1回目のフォーラム設立会議には、その中の 体的な参加が重視されている。またここでは、生徒の作った作 なんと大部分の人たちが集まった。環境省、教育庁、教育局、 品の実現への可能性を検討してもらうために、発表会には実現 建築家協会、建築博物館、大学、小学校の先生、都市計画局、 に関係のある人々、つまり都市計画局、教育局や建設局の担当 その他の代表である。国から、実際に生徒に教鞭を取る先生ま 者、および父母を呼んだ。そして案のどの部分はどうすれば実 でが集まったのは、皆がその必要を感じていたからである。フ 現するか、また実現が不可能ならば、なぜだめなのかを理由付 ォーラムの主旨は、ネットワークを形成し、それを広げ、ばら けしてもらった。生徒には自分の意見をはっきり表明する能力 ばらにあるプロジェクトをコーディネイトし、教材を充実させ、 や、人の意見を聞く協調性を育ててもらいたかった。またやり 指導要領を作成し、先生のための研修講座を設ける。そしてセ 甲斐をもを感じてもらいたかった。事後のことになるが、この ミナーなどを開き意見交換を行い、また人工環境教育について 地区には住民会がなかった。この発表会に参加したことをがき の PR 活動もやろうというものであった。目標は、高く掲げた っかけとなって、親達が住民参加に興味を持ち、圧力団体とな のである。色々な団体がやっているプロジェクトを知るために、 る住民会を発足させた。 会議の議長は持ち回り制にした。毎回議長と会議室が変わり、 校庭を設計した学校のひとつでは、生徒の意見がほぼそのま 会議の初めは議長の所属する団体とそれがやっているプロジェ ま実現した。発表会に参加した教育局の建築家が賛同し、コン クトの紹介を行った。教材や、指導書を作るためには、国の補 サルタントに発注して、子供の案を取り入れた実際の設計図を 助金が出た。出来上がった教材などは、誰もが使えるようにネ 描かせたのだ。 ット上に掲載することに決めた。そのためのチームもできた。 このような2週間をほぼ丸々使ったプロジェクトが可能にな った理由は、フィンランドでは、それぞれ学校独自の教育色が そして現在、フィンランド建築家協会のホームページ上に ( h t t p : / / w w w . s a f a . f i /)このサイトが立ち上がった。 出しやすいように、校長に大きなカリキュラム作成権が与えら http://www.arkkitehtuurikasvatus.fi/である。作業方法や、 れているからである。また、担任の先生にはカリキュラムの自 パワーポイントの教材、教育プロジェクトや関連機関などが載 由な時間配分が任されている。 っている。このサイトは、これからももっと充実させていく予 2001年の春には、この5つの学校の授業参加生徒、総数 500 定である。 人の作品を集めて、文化センターで展覧会を行なった。これは 縮尺の練習のために、まず は実物大の自分の絵を描く 校庭改善案の模型。庭に流れを掘り植 物を植え、色々のビオトープを作る。 長い自転車置き場は雨の日の遊び場も 兼ねる。 〈ヘルシンキ市都市計画局/建築家〉 猫が住んでも楽しいお家 近代建築をテーマにした学校 の生徒が作った教会 11 き ょ う い く 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 ほ ぞ ん も ん だ い 「つくば 30 年の検証 美しい街を・未来へ」 2006 2/18 SAT ・ 19 SUN ○ 2月18日(土)9:00 つくばエクスプレス守谷駅集合 秋葉原駅 7:55∼ 守谷駅 8:39 (普通) 秋葉原駅 8:00∼ 守谷駅 8:32 (快速) 秋葉原駅 8:05∼ 守谷駅 8:50 (普通) 秋葉原駅 8:10∼ 守谷駅 8:45 (区間快速) 9 : 0 0 ∼ 1 2 : 0 0 見学会 ■坂野家住宅 ■つくば周辺古民家 1 2 : 0 0 ∼ 1 3 : 0 0 昼食 :ホテルグランド東雲 1 3 : 0 0 ∼ 1 6 : 3 0 見学会 ■真壁町街並 1 3 : 3 0 ∼ 1 6 : 3 0 地域サミット(会場:ホテルグランド東雲) 18:00 宿泊チェックイン・懇親会 :ホテルグランド東雲 ○ 2月19日(日)9:00 ホテルグランド東雲集合 9 : 0 0 ∼ 1 2 : 0 0 見学会 ■つくば中心地区街並みウオッチング 13:30∼16:00 シンポジウム(会場:つくば国際会議場 中ホール 200) パネリスト 日高 健一郎 筑波大学教授・世界遺産専攻長 小場瀬 令二 筑波大学教授・社会システム工学専攻 田中 久幸 都市再生機構理事 西堀 正樹 JIA関東甲信越支部保存問題委員会副委員長 (株)三菱地所設計 野堀 敬香子 つくば市民・ブラッセリー「風土庵」経営 コーディネーター 内藤 彰 (株)のあ設計事務所長・JIA関東甲信越支部茨城地域会 主催:社団法人日本建築家協会(JIA関東甲信越支部保存問題委員会・茨城地域会) 後援:茨城県・つくば市・つくば市商工会・NHK水戸放送局・株式会社 茨城新聞社・常陽新聞新社・財団法人 茨城県建築住宅センター 社団法人 茨城建築士会・社団法人 茨城県建築士事務所協会・日本建築学会茨城支所 参 加 申 込 書 Aコース Bコース Cコース Dコース 18日ウオッチング(バス代・昼食含む) ○ 懇親会参加費(夕食兼ねる) ○ ○ 宿泊費 ○ ○ 19日ウオッチング(シンポジウム参加費含む) ○ ○ 参加費(資料代含む) ○ ○ ○ ○ 22,000円 19,000円 12,000円 4,000円 合 計 ○ ○ ○ 参加希望コース □ A コース □ B コース □ Cコース □ D コース 住所: 氏名: 職業(会社名): 連絡先 Tel: Fax or E-Mail: ※ 申込〆切:2006年1月31日 FAX送付先:03-3408-8294(日本建築家協会関東甲信越支部/担当:清宮) E-Mailの場合:mkiyomiya@jia.or.jp 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 木製隠し框戸 こ だ わ り の デ ィ テ ー ル 顔写真 中澤 光啓 特徴を以下に記す。 1. 建物への水切れを良くするために戸袋をつくらない。 2. 木で敷居と鴨居をつくって板金処理するのではなく、 SUS材にて一発でつくる。 3. 鴨居は庇兼用にする。 4. 外側への持ち出し距離を小さくするために2本建て にする。 5. 網戸にカーテンの機能を持たせるため格子戸とする。 これは住宅での木製隠し框戸の事例である。ペアガラス (この現場の環境だからできたといえる。 ) 戸と SUS 網付格子戸の2本建て。大きさ 1000 × 2000 外壁(木板)の経年変形の影響が懸念されたが、5mm 前後で全開する片引き戸。開口部の室内からの見え掛り のクリアランスに、ピンチブロックで対応していて、竣 を、障子が開いていても、閉じていてもガラスしか見え 工後2年経たが、引き戸のすべりは当初と変わりなしで ないことを狙ったものである。 ある。 〈中澤建築工房〉 13 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 ア ー バ ン ト リ ッ プ 外部環境へ投影されるラボスペースと サポート機能 第49回JIAアーバントリップ―― 2005年10月26日 の度の JIA アーバントリップは「研究スペースの居 こ 住空間……快適な空間がアイデアを生み出す」をテ 顔写真 柴草 靖夫 麻布大学獣医臨床センター(ワークステーション) 続いて相模原市にある麻布大学へ移動し、付属の動物 ーマに、それぞれ性質の異なる3つの研究施設を1日か 病院と獣医師を目指す学生の教育実習室などが入る施設 けて巡るバス見学ツアーでした。 を見学しました。外観はキャンパスの東側を走る道路に 国立国語研究所(槇総合計画事務所) 平行して、順にハーフミラーのパターンによるガラスカ 開発が進む立川市の郊外、区画整理による整然とした ーテンウォール、ランダムに開口が配された処置室など 通りを進むと、彫刻的な前庭の奥に印象的なファサード が入るコンクリート、バックヤードのワイヤーメッシュ が目に入ります。はじめにアイレベルに置かれたトラバ と、異なる素材のボリュームに分割されています。内部 ーチンによる紅色のポイントカラーが一行をエントラン にもこのレイヤーが明確に反映されており、施設の複合 スへと誘い、槇先生の作品に見られる白い壁と天井、床 化や学生のアクティビティを大学の外部へ積極的に発信 の白木の表情、軽快なガラスによるニュートラルな空間 させようとする意図が伝わってきました。 に包み込まれます。それまで膨らんでいた好奇心が一瞬 サントリー商品開発センター(プランテック総合計画事務所) に洗い流され、リセットされた精神から徐々に緊張が湧 最後に川崎市へ移動中、突然の雨に気持ちも湿り気味 き上がっていく感覚を覚えました。求心性のある整形な でしたが、目的地に到着してそれはすぐに払拭されまし 中庭には、全体に踏襲されたモデュールから切り離され た。分節された白い外壁から面落ちしているガラスの奥 突出したモニュメンタルなコアとランドスケープが調和 に、さらに内部のガラスが重層し、女性的な繊細さと透 して、美術館と見紛うほどの非日常性を演出していまし 明感が感性に訴えかけてきます。厳重なセキュリティー た。 が幾重にも設定されていますが、ガラス間仕切りがその 外壁のガラススクリーンに配されたランダムな換気パ 存在を消去し、2階の主動線からは巨大なワンルームの ネルやプリントパターンは、デザイン要素のみならず熱 研究室と、吹抜を介して1階の開発室が垣間見え、外部 負荷をシミュレーションし、大小様々な研究室の内部構 に開かれた環境に意外性を感じました。隣接して竣工し 成と、国語という「ことば」を記号化したものであると たばかりの研修センターは黒い色彩を効果的に適用し、 の説明にはコンセプトの奥深さを感じました。ディテー 両者のコントラストが脳裏に焼き付いています。見学が ルでは、以前展示会の模型で拝見していたガラスのパラ 終わる頃には陽もすっかり落ちて、施設の幻想的なライ ペットに興味津々でしたが、実際に全体の透明感を獲得 トアップを後にしながらツアーの余韻に浸りました。 する上で必須であることを再確認出来ました。 国立国語研究所――熱環境シミュレーションによるファサード 14 〈(株)日建設計〉 麻布大学獣医臨床センター―― 内部のアクティビティを投影するカーテンウォール 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 ● 原 内 因 容 ︲ 仕 事 量 が 多 く 適 格 な 仕 事 が 出 来 な い ︱ ︱ 調 査 不 足 、 一 九 九 〇 年 代 の バ ブ ル 景 気 時 代 に 住 宅 建 設 を 実 施 し た 相 談 わ れ る 。 不 誠 実 な リ フ ォ ー ム 工 事 は 結 果 と し て 工 事 業 者 は 社 の 拝 金 主 義 的 な 工 事 業 者 が 不 誠 実 な 工 事 を 行 な っ て い る と 思 力 、 工 事 説 明 、 支 払 い 方 法 な ど 多 く の 問 題 が 不 明 確 で 、 多 く と を 望 む 。 不 信 の 多 い こ の 時 代 を 誠 実 で 確 信 の も て る 仕 事 で 応 答 す る こ 建 築 物 の 設 計 者 と し て の 当 会 員 の 諸 氏 に お い て は 、 不 確 実 、 、 ︿ 雄 企 画 一 級 建 築 士 事 務 所 ﹀ に し 不 残 の 事 資 バ っ 内 情 格 特 必 な 在 住 ブ た 容 報 、 に 要 ど と 宅 ル 。 の を 金 リ な の 思 建 期 悪 イ 額 フ 設 不 わ 設 に さ ン な ォ 計 注 れ 、 発 、 タ ど ー 図 意 る リ 生 工 ー の ム 、 も 手 フ し 事 ネ 内 、 完 、 続 ォ た 方 ッ 容 関 了 完 き ー と 法 ト と 連 届 成 、 ム 思 な な 実 工 け 後 不 工 わ ど ど 際 事 な に 良 事 れ 、 で の に ど 発 不 に る 拝 見 工 つ の 覚 正 は 相 金 て 事 い 不 す と 設 談 主 契 と て 備 る 見 計 内 義 約 が は も ク ら 者 容 が し 不 、 見 レ れ 、 ち 、 明 契 受 ー る 管 ら 完 瞭 約 け ら ム 工 理 つ 成 の 内 れ で 事 者 い し も 容 た あ や ︵ て て の 、 。 り 、 監 、 見 理 疑 も や 工 工 落 者 問 、 、 事 事 と も そ 工 者 ︶ 注 文 者 が し っ か り し た 仕 事 で あ っ て も 契 約 書 、 工 事 職 人 能 代 の 変 化 に 対 応 し き れ な い 場 面 を 多 く 感 じ て た 。 の 相 談 で あ る 。 近 年 は 自 然 災 害 に 関 係 し た 相 談 を 多 く 感 じ 、 建 築 業 界 も 時 新 聞 ・ テ レ ビ な ど で 話 題 に な っ て い る も の と 類 似 し た 内 容 協 会 員 に 望 む 最 近 の リ フ ォ ー ム に 対 す る 相 談 よ り 信 感 は 談 合 問 題 を 含 め て 窮 困 の 時 代 と 感 じ た 。 が 発 生 し 、 修 理 し て い る よ う で あ る 。 え 解 決 さ れ た い も の で あ る 。 一 般 市 民 の 建 築 業 界 に 対 す る 不 な っ て き た 。 個 建 住 宅 に お い て も 台 風 被 害 ︵ 破 損 、 雨 漏 り ︶ 国 を 主 体 と し 、 関 連 業 界 、 団 体 、 協 会 な ど が 早 く 合 意 の う 個 人 市 民 全 体 が 自 然 災 害 に 対 す る 認 識 を 多 く 感 ず る よ う に く 知 ら さ れ る こ と を 望 ん で い る と こ ろ で あ る 。 感 じ る こ と が で き た 。 市 民 が 体 と 頭 で 実 感 し て い る こ と を 相 談 窓 口 の 話 の な か で も 害 、 地 震 の 多 発 と 津 波 の 被 害 な ど 、 メ デ ィ ア を 通 じ て 多 く の え る 経 過 を 辿 っ て お り 、 社 会 全 体 の 人 々 が そ の 対 処 方 法 を 早 で 、 そ の 内 容 は す べ て 人 の 生 命 に 関 わ る 問 題 で 、 人 災 と も 思 こ れ ら 近 年 に 発 生 し た 諸 問 題 は 建 設 業 界 を 揺 る が す 大 問 題 談 も あ っ た 。 建 設 会 社 の 内 容 や 、 担 当 者 個 人 の 能 力 や モ ラ ル に 起 因 す る 相 こ こ 数 年 、 外 国 、 日 本 国 内 で の 集 中 豪 雨 や 台 風 に よ る 風 水 台 風 、 水 害 、 地 震 な ど に 対 す る 不 安 に 対 し て 声 明 文 な ど が 必 要 と 感 じ た 。 法 が 示 さ れ つ つ あ る が 、 建 築 家 協 会 と し て も 一 般 市 民 レ ベ ル 市 民 、 個 人 レ ベ ル の 建 築 相 談 室 の 窓 口 と し て 、 他 の 相 談 員 諸 数 年 後 に 問 題 の 発 生 す る 場 合 が 多 い 。 不 良 、 不 注 意 、 粗 雑 施 請 負 会 社 の 技 術 者 の 現 場 不 在 、 検 査 な し 工 事 な ど で 数 ヵ 月 ・ め と 思 わ れ る 相 談 。 専 門 職 以 外 の 技 術 者 が 施 工 に 関 与 し た り 、 問 題 と は 考 え て い な い ︵ 問 題 に 関 連 し た 専 門 業 者 の 相 談 窓 口 ● ● ● ど の 問 題 も 個 人 の 住 宅 相 談 窓 口 で は 一 担 当 者 が 解 決 で き る マ ン シ ョ ン ・ ホ テ ル の 地 震 強 度 偽 装 問 題 ア ス ベ ス ト 問 題 ダ イ オ キ シ ン 対 策 あ る が 、 相 談 内 容 は 思 っ た 以 上 に 幅 が 広 く 、 社 会 全 体 の 変 化 相 談 内 容 は 個 人 住 宅 の 建 設 、 リ フ ォ ー ム に 関 連 し た 内 容 で っ た か ︶ 。 工 が 多 い と 感 じ る ︵ バ ブ ル 崩 壊 後 の ほ う が 施 工 技 術 が 悪 く な が 不 可 欠 ︶ 。 新 聞 ・ テ レ ビ な ど の メ デ ィ ア で 毎 日 報 道 さ れ 、 そ の 対 処 方 建 感築 じ相 た談 こ室 と窓 口 で 氏 と の 相 談 内 容 な ど か ら 、 次 の よ う な こ と を 感 じ た 。 に 追 従 し た も の が 多 く 、 技 術 的 な も の 以 外 に 施 工 に 関 連 し た 唐 澤 信 雄 リ ス ト ラ と コ ス ト ダ ウ ン な ど に よ る 弊 害 が 現 場 に 集 中 し た た が 減 少 し 、 業 者 間 の 受 注 競 争 の な か 技 術 者 、 各 種 技 術 職 人 の ● バ ブ ル 崩 壊 後 の 住 宅 建 設 で 発 生 し た と 思 わ れ る 相 談 内 容 店 、 住 宅 メ ー カ ー 、 関 連 業 者 の 倒 産 ︶ 。 ン ス や ク レ ー ム 処 理 が で き な い ︵ 多 く の 不 動 産 会 社 、 工 務 バ ブ ル 崩 壊 に よ り 工 事 請 負 業 者 の 倒 産 に よ り ︱ ︱ メ ン テ ナ し た い も の で あ る ︱ 。 る と 思 わ れ る リ フ ォ ー ム 工 事 を 建 設 業 界 全 体 で 健 全 な も の に 住 宅 を バ リ ア フ リ ー で 使 用 し や す く す る た め に も 今 後 多 く な 中 古 住 宅 の 社 会 資 本 と し て の 有 効 利 用 と 、 多 く の 高 齢 者 の バ ブ ル が 崩 壊 し 、 そ の 頃 よ り 、 住 宅 建 設 各 社 は 大 幅 に 仕 事 今 後 の 問 題 発 注 ︱ 終 結 は ! 結 不 露 注 、 意 破 、 損 手 な 抜 ど き が 、 発 粗 生 雑 ︶ 。 さ ︵ 造 成 不 良 、 不 同 沈 下 、 雨 漏 り 、 と 感 じ て い る 。 会 に 受 け 入 れ ら れ な い 社 会 の シ ス テ ム 作 り を 急 ぐ 必 要 が あ る 15 け ん ち く そ う だ ん 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 J I A ト ー ク ローマ・テルミニの夕日 JIAトーク番外編 JIAトーク委員長 竹内 裕二 年前から気になることがあった。それはキアラヴァ 数 ーレ・ディ・フィアストラの回廊中庭に面するアー ロージョを見る。どれもこれも素晴らしい。 リストランテ・イル・ヴェルディの料理は聴きしに勝 チが重心の低い実にきれいな正円であり、他のシトー修 るもので、よく煮たやわらかい牛肉をサンドイッチ状に 道会派の形態と大きく違っているという点である。 (6センチくらいに盛り上がり)、きのこがはさみこまれ、 1130 年代にフランス、クレルボーから修道僧が派遣さ 上から香りのあるゼリー状のソースがかかっていた。う れ、イタリア全土に 23 ヶ所の修道院が建設された。フ まーい。(ゴメン。今度一緒に行きましょう。)ローマで ィアストラのみがフランスロマネスクの色彩を濃くして はレンタカーを戻しに行ったビルと同じビルに偶然ロー いる。このように、いろいろな建物を見るたびに疑問が マで一番人気の新しいホテルがあり、そこに泊まった。 湧き、それを解決するために大学の休みを利用し、現地 予約なしの飛び込みで、よく泊めてくれた。ヨーロッパ に飛ぶこととなる。数年前に出かけた南フランスのル・ では建築家は信用があるのだ。イギリス人とイタリア人 トロネでは実物を見て電流が体を走った。写真と実物は の設計事務所King & Roselli Architetti Associatiが 大きく違うのである。感動の極地であった。 設計したホテル Radisson、イタリアのホテルでは珍し イタリアひとり旅は、最初と最後の日のみホテルの予 く床が板で、壁、天井が真っ白、洗面との間の壁はトー 約をし、飛行場かローマ、フィレンツェ、ミラーノの駅 メイガラス。窓側は天井まで全てガラス、ヘーベシーベ でレンタカーを借り、夕方になるとホテルとおいしいリ の大きな引き戸、ベランダからの眺めは絶品。眼下には ストランテを探しワインを飲む。 終着駅テルミニ。何本もの線路、いろいろな種類の列車 今回の旅はローマからグランサッソのトンネルを抜け、 が発着する状況すべてが見える。ミニ望遠鏡で特急列車 東海岸を北上し、ペーザロで友人と会い、中部イタリア を見る、汽笛の音が聞こえる。列車の好きな小生はもう 山中、マチェラータにあるフィアストラを見て─―また これだけで、一泊(今ローマはひどいホテルでも 2.5 万 山中を走り─―サンセポルクロの街を見、アレッツォに 円くらいは取る)4万円は OK。布でできた風船のよう 泊まり、再度ローマに戻り、ミラーノに行き、ミラーノ にふくらむ照明も、インテリアも、いやみがなくシンプ の郊外シトー会派アバッツィア・ディ・キアラヴァー ルだ。夕日が心地よい。ベランダにワインを持ち込み、 レ・ミラネーゼ。ブラマンテ設計の3作品ウニヴェルシ 数十本の線路とオレンジ色に染まった列車を2時間ちか タ・カットーリカ、サンタ・マリア・デッレ・グラツィ くも見ていた。よーし、またローマに来てこの夕日を見 エ、サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティーロ。ム ようっと。 ゼオ・レオナルド・ダ・ヴィンチ。ピナコテーカ・デ ィ・ブレーラ。ウニヴェルシタ・ミラーノ、サンタンブ キアラヴァーレ・ディ・フィアストラ 16 (*これらの話とスライドは 11 月 30 日に JIA 小ホールで行いまし た。満員の盛況でした。ありがとうございました。) 〈(株)竹内裕二建築設計事務所〉 アバッツィア・ディ・キアラヴァーレ・ミラネーゼ ウニヴェルシタ・カットーリカ 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 合議制・交流展そして ヒアシンスハウスその後 三浦 清史 ■合議制 年、セミナーと何らかの空間を作成するプレゼンテーショ 各理事が3ヶ月交替で議長を務め、議長は思いのままに ンを展開することにしている。今回は NPO 地震総合安全 企画し担当期間の理事会を運営、同時にその間における代 機構の田部井哲夫さんを講師に迎え、 「地震と地盤」を主 表の責任をも務める。JIA 埼玉では、前年度からこのよう 題にしたセミナーを主催し、滋賀県彦根で工務店を営む大 な合議制を取り入れて地域会を運営している。会長の負担 工棟梁西澤政男さんが製作した民家の軸組模型を紹介した。 軽減と理事会の活性化がこの仕組を試行した目的だが、今 近年急激に減っているものの、滋賀県では現在でも建てら 日的な建築家の職能と職掌の模索という側面も視野に入れ れている伝統工法によるこの地方の住宅の典型を継手仕口 ている。工業化社会から情報化社会へ移行し、 「全体があ にいたるまで 1/5 の縮尺で製作した軸組。これを印半纏 って個がある」という絶対神を是認するキリスト教下で培 姿の職人が、実際の建前さながら組み上げてゆくプレゼン われてきたテクノロジーの世界観から「個があって全体が テーションに、多くの入場者が足を止めた。 ある」というダーウィン以降の神を否定したエコロジーの 埼玉県の建築指導課ではこの交流展で住宅の耐震診断の 世界観へと、パラダイム・シフトが起こりつつある今日に プレゼンテーションを行なっていたが、その協力を得て、 おいて、元来前者の世界観のもとで絶対神と契約し、その 模型の住宅が実際に建ったとして、構造建築家の佐久間順 代行を担うという倫理観で成り立ってきた西洋的な建築家 三さんに耐震診断を行なっていただいた。一般診断法で評 像も変わろうとしている。このような状況の中で、 「建築 点が 0.5 前後。これでは赤紙が貼られかねない評価だが、 家」の組織運営も「個から全体」への流れに慣れる仕組を さらに精密診断を行なうと、保有耐力診断法で 1.0 近くま 取り入れる必要があるだろうと覚悟したからでもある。 で、限界耐力診断法では 1.0 を上回るという三様の結果が この仕組が必ずしも目論み通り機能されているとはいえ ないが、JIA埼玉ではもう少し続けてみたいと考えている。 得られた。まさに伝統工法に対処する時の難しさを改めて 表現した診断となった。 ■■交流展 ■■■ヒアシンスハウスその後 埼玉県内で、産・官・学、NPO などさまざまな立場で ヒアシンスハウスは立原道造が埼玉県浦和郊外の別所沼 住まいやまちづくりに拘わる活動を行なう団体が、その成 の畔に夢みた独居住宅。JIA 埼玉が「ヒアシンスハウスを 果を発表し、互いに交流しようというイベントが毎年開催 つくる会」の活動に参加してきた経緯は「詩人の夢の継承」 されている。昨年は10 月1日、2日の両日、埼玉県県民 として、かつてこの会報で紹介したことがある。多くの 活動総合センターで行われた。JIA 埼玉は四年前からこの 方々の支援のもとに、ヒアシンスハウスは一昨年の 11 月 「埼玉住まい・まちづくり交流展」に参加しているが、例 竣工。現在、水、土、日曜、および祝祭日の 10 時から3 ←民家の模型の建方 ――印半纏を着ていな いのは急遽参加した ものつくり大学の学 生たち 時までを公開日時としている。JIA 埼玉は、その水曜日を 担当し、交替でハウスガイドを務めている。立原道造が計 画した空間に身を置き、訪れる方々と建築家の夢を語り合 うのは、なんとも楽しい時間だ。ぜひ一度、別所沼まで足 を運んでいただきたい。そして、この夢の継承の時間を共 有したいと望む会員は、JIA 埼玉の事務局までご連絡を。 現在、 「ヒアシンスハウスの会(ヒアシンスハウスをつくる会が 発展的に改称)」では、ハウスガイドのボランティアを募集 →知恵の輪のように実物大の継手で遊ぶ 子供たち 中である。 〈こうだ建築設計事務所〉 17 地 域 会 だ よ り ︱ ︱ 埼 玉 地 域 会 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 ア ー キ テ ク ・ ツ ガ ー デ ン アーキテクツ・ガーデン 2005 建築祭 を終えて アーキテクツ・ガーデン 実行委員会委員長 上浪 寛 築家の活動や考え方を市民に伝え広めるアーキテク 建 ツ・ガーデン建築祭は、 「住まい×街かど」をテーマ 品シンポジウム/2011 UIA大会東京誘致決定記念」が に、10 月 20 日(木)から 25 日(火)をコア期間でメイン会場 催されました。一般市民向けプログラムとして交流委員会 を銀座として、東京都中央区、全銀座会、INAXのご後援 セミナー実行委員会主催「オープニングセミナー:写真家 をいただき、支部の委員会・部会・地域会・有志により繰 飯田鉄の目で見たまちかど」 、住宅部会主催「建築家と考 り広げられました。メイン会場を銀座とするのは今年度で える住まい造り」 、図面ライブラリー実行委員会主催「建 6回目となります。特に地元全銀座会との継続的な信頼関 築写真じょうずな撮り方とプレゼンテーション」 、保存問 係のもと、東京メトロ銀座周辺駅構内ポスター掲示や新聞 題委員会主催「復興小学校を訪ねる」、INAX /住宅部会 折り込み広報など多大なご協力をいただきました。10 月 主催「建築家自邸を語る」 、実行委員会/都市デザイン部 20 日木曜日は「プロフェッサーアーキテクツ連続セミナ 会共催「銀座の街を考えるシンポジウム」、杉並地域会主 ー」を皮切りに建築祭コア期間が始まり、平日の早い時間 催、 「対話による楽しい建築づくり」 、メンテナンス部会/ にもかかわらず 40 名ほどの参加をいただきました。午後 住宅金融公庫/マンションリフォーム技術協会主催「マン 3時よりオープニングセミナーが開かれました。写真家飯 ション修繕セミナー:快適な設備にするには」 、建築相談 田鉄氏のお話を建築家兼松紘一郎氏にコーディネーターと 委員会/首都圏建築相談室主催「建築相談室」が催されま して対談していただき、後半の部には地元全銀座会の方も した。展示として「ミケランジェロ会作品展示」 、情報開 交えて街に対する思いを語っていただきました。その後オ 発部会主催「CG 画廊」 、実行委員会主催「アイデアコン ープニングパーティーが開かれ、約 90 名の参加者で会員 ペ作品展」 、住宅部会主催「住宅展」実行委員会主催「地 有志の歌を交えながら楽しく過ごしました。土曜日には市 域会パネル展示」 、事業委員会主催「プロダクト展」 、建築 民との交流をより多く図るため、地元銀座の街が最近抱え 交流部会主催「建築家のメモ展」 、2011 UIA大会誘致活 ている銀座再開発問題をテーマにして円卓形式のシンポジ 動委員主催「UIA パネル展示」 「トルコ建築都市ワークシ ウムを実行委員会主催で行いました。100 人収容の会場に ョップ UIA 発表作品展示会」と盛り沢山の展示が並べら 140人の参加者を集め、充実したプログラムとなりました。 れました。特にアイデアコンペ作品公募では地元銀座商店 期間中のプログラムはセミナー・プログラムが 13 プロ 会の旦那衆にご投票いただき、落合政勝さんの作品が選ば グラム(プロフェッサーアーキテクツ連続セミナーを講師 動委員主催「トルコ建築都市ワークショップ UIA 発表作 れ、全銀座会から賞品が授与されました。 ごとに分けると 20 プログラム)、恒例の展示企画が9企 以上のように今年のアーキテクツ・ガーデンは小規模な 画(同時開催本部企画の全国学生卒業設計コンクール作品 がらも内容の濃いプログラムを組むことができ、盛況の内 展示会を加えると 10 企画)、加えて恒例の建築相談室が に閉幕いたしました。しかし数少ない本部の実行委員でや 開かれました。詳細の報告は JIA関東甲信越支部ホームペ れることは限られていると痛感いたします。設立3年目の ージを参照してください。学生を含めた建築専門家向けプ 杉並地域会はアーキテクツガーデンの一環として杉並の地 ログラムとしては実行委員会主催「プロフェッサーアーキ で様々なプログラムを組み、活発な活動を行いました。 テクツ連続セミナー」 、事業委員会主催「町工場との協力 今後アーキテクツ・ガーデンを、様々な地域会が一ヶ月 の可能性を考える」 、NPO耐震総合安全機構/保存部会/ 程度の会期の中で連携しながら活動する場にすることがで メンテナンス部会/住宅再生部会主催による「前川國男建 きれば、より多くの会員の積極的な参加を促すことができ 築を今日に生かす」および「住宅再生セミナー」 、総務委 ると同時に、より多くの市民に JIAの存在をアピールでき 員会主催「新会員の集い、懇談会」 、2011UIA大会誘致活 る場となる気がいたします。 18 〈(株)構想建築設計研究所〉 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 交流セミナー 第 18 回フレンズカップを 終えて C・Dグループ 大会実行委員会 委員長 鈴木 聡 J IA 関東甲信越支部交流委員会C・ D合同企画とし て、定着して参りました「交流セミナー」ですが、 伊藤 肇 20 日(日)八千代ゴルフクラブにて無事、第 18 回 11 月フレンズカップ大会を友好理に終了することが出来 本年も(株)INAX 銀座ショールーム8階セミナールーム ました。大会当日は天候に恵まれ一人の遅刻者もなく無 会場にて、12月6日(火)開催致しました。 事スタートが出来ました。また心配していた日没にも最 今回は従来とは趣向を変えて、第一線でご活躍中の建 終組はナイター照明の中、何とか 18 ホールのプレーを 築家による講演会とし、「学校建築における交流空間− 完了し予定 30 分遅れながら表彰式パーティーを開くこ 最近の実作例より」というテーマで、大手設計事務所 とが出来ました。パーティーは食堂を使い各組ごとに着 (株)日総建に在籍されておられる藤野敏幸氏 (企画開発設 席することが出来ましたので最後まで全員参加の和やか 計第一部部長)、露木正嘉氏( 同第一部部長)、並びに勝山真 な懇親会になったと思います。また参加各社から多数の 氏(同主幹) の3氏によるリレー方式という初めての形式 賞品を寄贈して頂きましたので、上位入賞者を始めとし となりました。 て多くの方々に賞品をお渡しすることが出来ました。寄 (株)圓建築設計事務所・嶋津民男先生のご挨拶の後、 贈各社には改めて厚く御礼申し上げます。またゴルフ場 お一人目の露木先生は「逗子市文化・教育ゾーン」を事 からもキャディバッグとゴルフ靴の寄贈があり別途寄贈 例に、「自由な発想」「独自感」「バランス感覚」をテー のパター2本を加え、じゃんけん大会での取り合いはパ マにしたオープンスクールについて講演され、続いて勝 ーティーを大いに盛り上げることになりました。 山先生は「建築の芸術的価値」から「鏡野中学校」を事 最後になりますがお世話になった八千代ゴルフクラブ 例に、立地条件を生かしきった学校建築について講演を に感謝の意を表し、このゴルフ大会が正会員と賛助会員 いただきました。最後は藤野先生が「椙山女学園大学生 の親睦と交流の一助となって J I A がますます発展する 活科学部新棟」を事例に、教授や研究テーマで用途も変 事を願って、ご報告に代えさせて頂きます。 わる施設の更新性への配慮、40 回にも及んだ建設委員 〈(株)三菱地所設計〉 会での大学教授とのコラボレーションとそこから具現化 したデザイン等々、興味深い話題を丁寧に解説していた だきました。 昨今は耐震強度偽造問題や、登下校時の児童誘拐事件 など、建築と学校を取り巻く暗い話題が続いていますが、 ↓表彰式パーティー 建築家の信念と使命感に裏打ちされた、質の高い建築に 触れることが出来て、会場はいつしか暖かい雰囲気に包 まれました。 会は盛会で、定員を超える 87 名の会員・賛助会員で 会場は一杯になりました。これも恒例の講師の先生を囲 んでの懇親会・忘年会は、会場を変えて(株)剣持デザイ ン研究所・長尾取締役の乾杯のご発声で始まり、終始和 やかな雰囲気のうちに中締めとなりました。最後に今回 の講演会を企画ご指導をいただきました(株)日総建・中 川取締役にお礼を申上げ、ご報告を終了いたします。 ←写真:表紙下左 〈(株)INAX〉 19 交 流 / フ レ ン ズ カ ッ プ 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 選 挙 公 報 社団法人日本建築家協会関東甲信越支部 2006 年度役員改選結果公表および補欠選挙について 選挙管理委員会 委員長 桑野 進 第2回告示2006 年 1 月 1 5 日 2006 年度支部役員選挙に関し、12 月 13 日の締切日までに下記の方々から立候補の届出があり、12 月 15 日における 選挙管理委員会にて、立候補届出書に基づき、立候補者に関する資格審査を行いました結果、いずれも役員選出規定お よび役員選挙細則による立候補者並びに推薦者としての資格を充足し、適格であることを確認するとともに、各改選の うち地域会の改選は定員の立候補でありましたので、役員選出規定第3条3項により全員を無投票当選として確定致し ました。 また、自由選挙枠につきましては定員内の立候補でありましたので、全員を無投票当選として確定致し、定員に満た なかった 3 名につきましては、役員選出規定第 3条4項および役員選挙細則第5項・第9項により、補欠選挙を行うこ ととなりましたので告示致します。 ◇幹事当選者 埼玉地域会 (改選数1名) 大羽賀 秀夫 /茨城地域会 (改選数1名) 河野 正博 新潟地域会 (改選数1名) 上山 寛 /杉並地域会 (改選数1名) 松枝 雅子 自由選挙 (改選数8名) 上浪 寛・西勝 郁郎・中村 高淑・左 知子・森岡 茂夫 * 幹事当選者の略歴・所信などにつきましては、Bulletin3月15日発行号にて掲載いたします。 補欠選挙について 上記報告致しました、立候補のなかった自由選挙枠 3 名につきまして、役員選出規定および役員選挙細則により補欠 選挙を実施致しますので、下記の点につきご留意の上、立候補を期待致します。 1. 補欠選挙人数: 自由選挙 3 名 2. 選挙権と被選挙権および任期 1) 選挙権:選挙権を有する会員とは、選挙告示日の1ヶ月前(2005 年12月15日以前)に 正会員としての資格を有する者。 被選挙権:被選挙権を有する会員とは、選挙告示日の1ヶ年前(2005 年1月15日以前)に 正会員としての資格を有する者。 2) 役員の任期については、支部規定により以下の通り規定されております。 第 7 条 役員の任期は2年とし、4月1日に始まり翌々年の3月31日に終わる。 ただし、社団法人日本建築家協会役員選挙基準および細則により選出された支部長、副支部長の重任は 妨げない。 2.第1項の支部長、副支部長以外の役員にあっては、役員会の議決により重任を認めることがある。 3. 立候補:幹事の立候補には次の2通りの方式があります。 (1) 自立による立候補 (2)正会員3名以上の推薦を得た推薦立候補 4. 立候補届出の期限 立候補届出については、所定の届出書式により持参又は郵送により選挙管理委員会宛に提出願います。 ●届出期限は 5. 2006 年2月7日(火曜日)です。〈必着〉 立候補届出用紙は、支部事務局に用意しておりますので、ご来訪いただくかお電話(TEL:03-3408-8291)を いただければご送付致します。 20 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 2005年第5回役員会 概要 2005年第6回役員会 概要 日 時: 2005 年 10 月 20 日(木)10:00 − 12:30 場 所:京橋プラザ区民館2階多目的ホール 1. 報告事項 ○支部関連の動き ・アーキテクツ・ガーデン 2 0 0 5(1 0 月 2 0 日− 2 5 日: INAX) 委員会・部会・地域会などの協力を得て、本日から 25 日にかけて開催されること。 2. 承認事項 1)後援名義使用の件 以下の 2 件が承認された。 (1)東京建築士会「第2回市民フォーラム・我が家のリフ ォーム・必要性とポイント」 (2)ギャラリー間 2 0 周年記念展・日本の現代住宅および 連続講演会+手塚貴晴・手塚油比展および講演会 2)支部選挙管理委員会構成の件 事務局より 2006 年度支部役員改選に伴い、支部選挙管 理委員会構成について報告があり、これを承認した。 3)支部財政緊急措置に関する件 松原支部長より、財政検討特別委員会で検討を重ねてき た経緯と、各地域会代表も交え、緊急的、時限措置とし ての財源確保に関して検討が行われ、緊急拠出金として、 支部に所属する会員(ただし 2004 年度、2005 年度入 会の会員は除く)より一律:1万円を来年度の JIA 会費 とともに徴収することで、取り纏めが行なわれた旨の説 明があり、検討が行われた。検討の結果、緊急拠出金の 徴収については承認をみるが、基本的な会として規定上 の明文化および検討や、幅広い財源確保のたまに寄付も 受けることなどについても文面に盛り込み、最終案の取 り纏めを支部長に一任することで承認した。 3. 検討協議事項 (1)JIA20 周年大会について 松原支部長より建築家大会として隔年毎に、全国大会、 支部大会に本部行事を盛り込みローテーションで開催。 今年は岐阜の東海大会(支部大会)、来年は奈良で全国 大会、2 0 0 7 年は支部大会で、J I A 設立 2 0 周年の年で もあり、2008 年は関東で全国大会となるが、2007 年 の 20 周年記念大会を関東で、次の年を支部大会とする 案もあり、その可能性について検討を願いたい旨、説明 が行われた。 (2)交流委員会賛助会員代表幹事などの任期の件 松原支部長から賛助会員幹事の任期に関する再検討につ いて依頼があり、木村交流委員長より賛助会員規則の再 確認をお願いすることとした。 (3)新人の作品発表実行委員会立ち上げの件 松原支部長より JIA に入会された方の作品の発表の場と して、JIA 館グランドフロアーのミュージアムの活用に ついて提案があり、具体化に向けて実行委員会を立ち上 げ、検討することとした。 (4)顧客支援システムに関する件 松枝顧客支援システム実行委員長、今井実行委員の出席 のもと、顧客支援システムの概要として、より多くの会 員の登録のため登録のための審査はせず、紹介・斡旋で はなく顧客による設計者選定とし、また、運営資金は顧 客からの事務手数料(1 万円程度)で賄うことや、立ち 上げのための費用として 30 万円程度の初期費用が必要 であることなど、これまでの検討経過ならびに今後の展 開についての報告および具体化に向けて説明があり、検 討が行われた。 種々意見交換がされ、支援システム登録会員として、 登録建築家制度の活用や、事務処理としての当面の対応 としての相談室兼務の負担で可能かどうか、設計者選定 の透明性の問題、経費試算の再検討などの意見が出され、 さらに検討を願うこととした。 4. その他 次回役員会は 12 月 16 日(金)15:00 − 18:00 以上 日 時: 2005 年 12 月 16 日(金)15:00 − 18:00 場 所:建築家会館1階ホール 1. 報告事項 1)支部関連の動き (1)構造計算書偽造問題に関する支部声明について 松原市部長名による今回の構造計算書偽造問題に関する 支部声明文を作成し、支部ホームページに掲載するとと もに、各地域会にも対応を依頼。 (2)東京の地域会の動きについて 新宿が1月 27 日設立総会に向けて準備が進められてい ること、渋谷、世田谷、城東、城北のブロックでの準備 会が立ち上がり、また、文京も 1 2 月 1 3 日に会合が持 たれ、それぞれの地域の状況も異なるものの徐々に動き はじめている。 (3)保存問題・茨城大会について(2月18日・19日) (4)保存問題要望書提出および要望の件 中銀カプセルタワー保存再生に関する要望書を、会長 名・支部長名・保存問題委員長名で提出。 (5)新春の集い(1月20日)開催について (6)その他:都城市民会館(宮崎)・解体に関する動きにつ いて 2)本部関連の動き (1)緊急会員集会報告(11月28日) (2)理事会報告(12月15日) 3.承認事項 1)後援名義使用依頼について:下記了承 ○東京建築士会:平成 17 年度国土交通大臣・東京都知事指 定「建築士のための指定講習会」 2)支部役員選挙結果報告ならびに監査候補者推薦について 幹事改選の内、地域枠(改選各1名)の埼玉:大羽賀秀 夫、茨城:河野正博、新潟:上山寛、杉並:松枝雅子、 自由枠(改選8名)の上浪寛、西勝郁郎、中村高淑、左 知子、森岡茂夫の各立候補者の当選と、監査候補者・田 中修一会員の推薦を確認、了承。 4.検討協議事項 (1)支部財政緊急拠出金に関する具体的対応ならびに施策 について 松原支部長による会員に向けての緊急拠出金徴収に関す る経緯等の書面を作成し、各地域会への情報提供を図る とともに、各地域会での説明会開催や、1月 20 日に会 員集会の開催、3月9日には臨時支部総会を開催し、次 年度財政策定に向けての具体的な対応を図ることなどが 検討された。 (2)顧客支援システムについて 顧客システム登録者として支部の事業および採算性から 登録建築家に限定せず支部会員全員を対象とし、推薦・ 審査機能はシステムには考えないこと(ただし、申込書 に審査性能を盛り込む。推薦の必要性は運営後の状況を 見て検討)、経費として登録会員から掲載手数料年間 5000 円、面談希望者から1件につき手数料 10000 円を 想定していることなどの再度、検討報告を受けて、意見 交換を行われた。 (3)2007年JIA全国大会(20周年記念)の対応について (4)2006年度支部総会日程について 2006年度支部総会を5月16日(火)に開催することとした。 5.その他 次回役員会開催日程:3月 16 日(木)15:00 − 18:00 ・ JIA会議室 (1月20日(金)常任幹事会・11:00−13:00/ 地域サミット13:00−14:45・JIA会議室 2月 1 8 日(土)地域サミット・ 1 3 : 3 0 − 1 6 : 3 0 保存問 題・茨城大会:ホテルグランド東雲) 以上 21 役 員 会 議 事 録 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 イ ベ ン ト セ ミ ナ ー 情 報 イベントセミナ−情報 会員集会「支部財政緊急対策に関する緊急拠出金・徴収について」 日 時: 1 月 20 日(金)15:00− 17:00(受付: 14:30より) 会 場: JIA 館1階小ホール(東京都渋谷区神宮前2-3-18) 申込・問合せ先: JIA 関東甲信越支部事務局 FAX 03-3408-8294 2006 年度「新春の集い」 日 時: 1 月 20 日(金)17:30 − 19:30(受付: 17:00より) 参加費: 1 名 5,000円(当日受付にて申し受けます) 会 場:建築家会館1階ホール(東京都渋谷区神宮前 2-3-16) 申 込: JIA 関東甲信越支部事務局 FAX: 03-3408-8294 建築家と考える住まいづくり CPD 認定プログラム:2単位 ・第7回「住まいと外部空間との関わり」 講 師:郡山貞子 氏(建築家・郡山建築設計事務所) 日 時: 1 月 21 日(土)10:30− 12:30(レクチャー 10:30− 12:00/個別相談12:00− 12:30) ・第8回「塀の考現学」 講 師:庫川尚益 氏(建築家・くらかわプラニング設計) 日 時: 2 月 18 日(土)10:30− 12:30(レクチャー 10:30− 12:00/個別相談12:00− 12:30) 会 場:リビングデザインセンター OZONE 8階セミナールームB(東京都新宿区西新宿パークタワー) 受講料:無料(個別相談: 1,000円) 申込方法:葉書、FAX、Eメール、HP のいずれかで、セミナー名とテーマ名、受講日、郵便番号、住所、氏名(フリガナ) 、年齢、職業、 電話番号、メールアドレス、会員番号(リビングデザインクラブ会員の方)を記入のうえ、下記までお申し込みください。 申込先:リビングセンター OZONE(〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー内私書箱 8125) FAX: 03-5322-6635/E-mail: ozone-seminar@mail-ozone.jp/HP: http://www.ozone.co.jp/ 主 催: JIA関東甲信越支部住宅部会 共 催:リビングデザインセンター OZONE SUMAIセミナー「変化に対応できる住まいづくり―移り変わるライフスタイルと住まい方」 CPD認定プログラム:申請中 講 師:コーディネーター:金田正夫 氏(無垢里)/林 秀司 氏(アトリエ塊一級建築士事務所)/吉田 晃 氏(吉田晃建築研究所) 日 時: 2 月 25 日(土)13:30− 15:30 会 場: INAX銀座ショールーム8階セミナールーム 受講料:無料 定員: 50 名 申込方法:イベント名、開催日時、氏名(フリガナ) 、年齢、電話番号、FAX 番号、住所を記入のうえ、下記までお申し込みください。 〒104-0031 東京都中央区京橋3-5-18 INAX銀座ショールーム「SUMAIセミナー」係 FAX: 03-5250-6519/HP: http://www.inax.co.jp/showroom/ginza/ 管理組合のためのセミナー「マンション再生セミナー」蘇る多摩ニュ−タウン・分譲マンションの住まい 最近発刊された書籍『マンション設備改修の手引』をテキストに、給排水設備や都市ガス・電気設備などの修繕・改修による団地の再生 について考えるセミナーです。 プログラム:主催者挨拶:多摩市くらしと文化部住宅課長 1. 給排水・給湯、空調換気設備の変化・発展と大規模改修 :仲村 元秀 氏((株)ジェス診断設計 代表取締役) 2. 電気・情報通信設備の変化・発展と大規模改修:宮城 秋治 氏(宮城設計一級建築士事務所 代表) 3. 総合的なマンション設備の大規模改修:田辺邦男 氏(関東学院大学 建築設備工学科) 4. 質疑応答 司会:三木 哲 氏(日本建築家協会 メンテナンス部会) 日 時: 1 月 28 日(土) 13:00−17:00 会 場:ベルブ永山 ベルブホール(東京都多摩市永山1-5 TEL 042-337-6661/京王線・小田急線「永山駅」下車・徒歩3分) 参加費:無料(テキスト:「マンション設備改修の手引」2,900円) 主 催:多摩市住宅課/ JIA 関東甲信越支部メンテナンス部会 申 込:参加御希望の方は、1月25 日(火)までに、所属先、出席者名、出席人数、連絡先・住所、電話、FAX、およびテキストの要不要 を、多摩市役所 くらしと文化部 住宅課宛にFAXしてください。FAX: 042-337-7660 TEL:042-338-6817 「マンション居住者のためのセミナー」あなたのマンション、大丈夫ですか――こうすれば安心 CPD認定プログラム:申請中 マンションの被害を最小限にくいとめ、安全に避難でき、速やかに復旧するために、居住者はどうすればよいか、管理組合はどうすれば よいかを提言します。 プログラム(13:00− 16:45) はじめに:中田 準一 氏(NPO 法人耐震総合安全機構(JASO)理事長) 1. 地震への備え――都市・地域・倒壊・火災・地盤・構造・超高層:矢野 克巳 氏((社)日本建築構造技術者協会 元会長) 2. 建物の被害と備え――構造・内外装・防火・避難:星川 晃二郎 氏((株)汎建築研究所 代表) 3. 設備の被害と備え――給排水・ガス・エアコン・電気・通信・エレベーター:木内 俊明氏(国士舘大学 名誉教授) 4. 居住者と管理組合の備え――家具什器・生活・管理体制:坪内 真紀 氏((財)マンション管理センター 技術部) 日 時: 2 月 11 日(土) 13:00−16:45 会 場:住宅金融公庫「すまい・るホール」 (東京都多文京区後楽 1-4-10/ JR 総武線「水道橋駅」下車・徒歩3分) 参加費: 1,000円(資料代を含む) 共 催: NPO法人耐震総合安全機構/住宅金融公庫住情報相談センター 申 込:参加希望の方は、1月31 日(火)までに、氏名、住所、TEL、FAX、E-mail、および区分(管理組合、管理関係者、マンション居 住者、マンション管理士、建築士、JASO会員、JIA 会員、その他)を記し、耐震総合安全機構宛 FAX: 03-3405-9894 E-mail: info@jaso.jp/TEL: 03-3405-9829(担当:中田) )に送ってください。 第三種郵便物認可 Bulletin 2006年2月15日 こんな本を読みました 「夢窓疎石――日本庭園を極めた禅僧」 編集後記 ■ 2005 年の JIA 環境を振り返ってみた。良い出来事を 数えてみると、① UIA 大会の招致決定、②会員の受賞 ……、片手でも余る。悪い出来事は、①財政破綻問題、 著者:枡野 俊明 ②アスベスト問題再発、③大規模空間天井の落下事故続 B6 版/ 272 ページ/1071 円+税 発、……締めくくりは耐震構造計算の偽装発覚と両手で 2005 年 4 月 23 日発行 も足りない。アスベスト・偽装問題は 2006 年も尾を引 発行:日本放送協会 きメディアを賑わすが、終わりは良い事で手を〆たいも (NHKブックス) のです。(TY) ■岐阜育ちの私の大好物であった鳥「ツグミ」を十何年 日本を代表する庭園として、龍安寺の石庭を思い浮かべ ぶりかで食べる機会に恵まれた。囲炉裏を囲み、炭で焼 る人は多いと思います。枯山水の庭園は不思議な緊張感 かれたそれの美味しかったこと! ツグミを獲るかすみ に満ちています。この寺が禅寺と知っている人がいても、 網漁が禁止なだけでなく、網を作ることも禁止らしく、 禅と庭園について理解している人は少ないと思いますが。 ご亭主曰く「昔の網は絹糸をよっていましたが、今はビ 禅は人間がこの世に生きていくための根本となる哲学 ニール製の魚網なので、鳥が当って痛んでいて良くない を説いています。したがって禅そのものは形を持たず、 のです」とのこと。(違反なのですが。)建物も同じなの 目に見えないものです。禅僧たちは、自分の境地を象徴 かな、と感じました。(RS) 化し、何かの形に置き換えて自己を表現しようとしまし 編集:社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部広報委員会 た。そして禅芸術としての庭園が造られることになった 委員長:森岡 茂夫 わけです。 副委員長:櫻田 修三 禅の庭を完成させた臨済禅僧夢窓国師は、「無」の思 委 員:大岩 義充・倉島 和弥・郡山 毅・近藤 剛啓・鈴木 利美 寺本 晰子・中村 高淑・林 秀司・保坂 公人・本田 宣之 想を形に置き換え、西芳寺、天龍寺、瑞泉寺、などの庭 園を造り、今日の日本庭園の規範を造りました。 山本 信治・山本 俊雄 編集長: 櫻田 修三 編集委員: 大岩 義充・倉島 和弥・鈴木 利美・寺本 晰子 禅僧にして庭園作家の著者が禅僧として禅思想の解説 や、庭園作家としての禅寺庭園の解説が大変面白い本で す。 山本 信治・山本 俊雄・菊地 良一 発行人:菊地 良一 発行所:社団法人日本建築家協会 関東甲信越支部 〈(有)アイム設計/大岩 義充〉 〒 150-0001 東京都渋谷区神宮前 2-3-18 JIA 館 TEL 03-3408-8291(代) FAX 03-3408-8294 デザイン:山口尊敏/印刷:サンデー印刷社 広報から ©社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 2005 JIA関東甲信越支部関連サイト一覧 支部サイトから本を注文しよう! (社)日本建築家協会 (JIA) http://www.jia.or.jp/ 支部サイトの建築家 online : 建築家 online(一般向け) http://www.jia-kanto.org/ JIA 関東甲信越支部(会員向け) http://www.jia.kanto.org/から本が買えます。コンテ http://www.jia-kanto.org/members/ 交流委員会 http://www.jiakanto-koryu.org/ 保存問題委員会 http://www.archiweb.com/jia-hozon/ 報委員が推薦する本が紹介されています。興味がある本 JIA 建築セミナー http://www.jia.or.jp/kanto/seminar/ の画像をクリックし、気に入れば通販サイトのアマゾン 住宅部会 http://www.jia-kanto.org/jutaku/ 情報開発部会 http://www2.bpo.co.jp/jia/ から本を買うことができます。 支部のサイト閲覧者が 都市デザイン部会 http://www.jia.or.jp/kanto/ud アマゾンから本を買うと、手数料が支部口座に振り込ま メンテナンス部会 http://www.jia-kanto.org/mente/ ンツ「建築を楽しむ」の「ブック・ガ イド」には、広 れますので、支部財政に協力することになります。どん どんご注文を! 中野地域会 http://www.eva.hi-ho.ne.jp/jia-nakano/ 群馬地域会 http://www.jia-kanto.org/gunma/ 長野地域会 http://www4.ocn.ne.jp/~jia-naga/ 神奈川地域会 http://www.jia-kanto.org/kanagawa/ 千葉地域会 http://www.chiba-kentikuka.jp/ 茨城地域会 http://www.mfweb.net/jia-ibaraki/ 定価 300 円(購読料は会費に含まれています) 23 こ ん な 本 を 読 み ま し た / 広 報 か ら / 編 集 後 記 広告 ヒガノ
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