領 事マガ ジン第 18 号 Burgdorf は想像していたより大きな街で驚きました。名前の通り、素晴らしいお城が目をひきます。 15.5.2008 スイス在住の皆様こんにちは、大使館領事の村上です。 4月は誰も想像もしなかった、大使館領事班職員の突然の死去、という悲しい出来事が起こりました。 37年間も日本のために尽くしてきた方であったために、しばらく呆然としていましたが、故人の残し た良き伝統や風習を継承するためにも残された人間で業務に邁進していきますので、今後とも領事マガ ジン共々宜しくお願い申し上げます。 しばらく雨が続いた後、すっきりした天気となり、ぽかぽか暖かい日々が続いておりますが、皆様い かがお過ごしでしょうか?今月はVISA(査証)のお話しを致します。ベルンから車で25分ほどに ある Burgdorf の写真と共にお楽しみ下さい。 皆様、VISA(査証)についてご存知でしょうか?そうです、 あの「6,000人の命のビザ」にでてくるあれです。皆様の中に も、旅券を開いてみるとたくさんのVISA(これ以降、査証と称 します)を貼っている方もいるのではないでしょうか? 冒険心をくすぐる旧市街地の入り口 それではまず、査証とはなんなのか、何のために必要なのかを説明いたしましょう。査証は外国人が当 該国に入国する前に行われる、いわば身元審査の様なものです。どの国も、自分の国で犯罪やテロなどの 過激な活動を行う可能性のある外国人の入国を防ぎたい、と思いますよね。ですので、ほとんどの国がそ の人が自国に入国するのに相応しいかどうか、通常、申請者の居住する大使館・総領事館等で事前に審査 を行い、問題がなければ査証を発行し申請者の旅券に貼り付けます。その後、申請者は査証の貼付された 旅券を持って当該国へ入国するという流れになります。 例を挙げますと、A国在住A国人のポンさんがB国へ入国するた めには、A国にあるB国大使館又は総領事館に旅券を持って赴き査 証申請を行います。審査の結果、問題ないと判断されたポンさんは、 査証の発給を受け、はれてB国へ入国することとなり、めでたしめ でたし、となります。ただし、査証は審査の一過程に過ぎませんの で、査証を所持していれば必ず入国できるわけではなく、当該国到 着後の入国審査段階で入国拒否となることもあります。 お城からの景色も Good! ここまでお読みになって、「ちょっと待った、スイスから周辺国のド イツやフランスに日本人が旅行するのに査証の申請なんてしないじゃ ないか」と思うかもしれませんね。それでは、次に二国間の査証免除措 置についてご説明いたします。 確かに日本人がヨーロッパ主要国を旅行する際は、査証を求められる ことはほとんどありません。これは日本が各国と査証免除措置をとって いるからです。国によって条件は異なりますが、90日以内の短期滞在 で演劇、演奏、スポーツ、その他の興行を伴わないことが条件となって いることが多く、現在50カ国以上の国々とお互いに旅券のみで入国で きる環境になっています。裏を返せば、それだけ日本という国や日本人 が各国から信頼されているということであり、また、このため日本国旅 券は狙われているということです。 ただし、先に少し述べましたが、いかに査証免除国であろうと、興行 を伴う場合は査証が必要となるのでご注意下さい。その際の問い合わせ 先としては、やはり居住地に所在する目的国の大使館・総領事館になり ます。 最後になりますが、国際結婚されている方に特に注意していただきた いことは、海外旅行の際、自分は査証免除だから大丈夫と思っていたら 配偶者が査証なしでは入国できない、また逆のパターンも考えられま す。一緒に旅行に出かけて、片方だけ出国又は入国できない・・・なん てことはあまりにも寂しいです。同一の旅券で旅行していれば問題ない と思いますが、異なる国の旅券で旅行する場合、お互いの国が旅行先の 統一された屋根の色が、ベルンを思い起 国と査証免除措置をとっているか事前に確認する必要がありますね。 こさせますね。 7月はチューリッヒ名誉総領事館において、在外選挙人登録受付のため出張いたします。本機会に旅券業 務や事前にご連絡いただいた証明関係申請も併せて受け付けますので、当館領事班までご連絡の上ご利用 下さい。細部は、当館HP www.ch.emb-japan.go.jp (近日更新予定)よりご確認願います。 最近の趣味は、ジョギングとスイスの小さな街巡りです。そして5月10日はベルン・グランプリに参加い たしました!昨年の記録を更新し全体で1029位につけ、個人的には満足しています。これからの季節、 山や湖の周りを走るのもとても気持ちよさそうですね。以前から一度でいいから「ユングフラウマラソンに 参加したいっ」と思っており、先日申し込み方法を確認したところ既に締め切りとなっていることが判明い たしました。大会が9月だったのでゆっくりしていたのですが、恐るべき人気ですね。仕方がないのでユン グフラウは諦め、10月のローザンヌマラソンに照準を絞ることにしました。それにしてもスイスはジョギ ング好きな方が多いですね。この前など、小さな子供をリヤカーに乗せ、それを手で押しながら猛スピード で走り去っていく逞しいお母さんを見かけました。スイスの女性は強い!と再確認した一時でした・・ 在スイス日本大使館HP:www.ch.emb-japan.go.jp 領事業務に関するお問い合わせ:ryojihan@bluewin.ch 領事マガジンの申し込み:takeshi.murakami@mofa.go.jp 今年もゼラニウムを始めました。 文責:村上 岳司
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