スイスに次ぎ、地域情勢が混迷する中、アジアの虎および日本は競争力順位で

Oliver Cann, Associate Director, Media, Tel.: +41 (0)79 799 3405 oliver.cann@weforum.org
スイスに次ぎ、地域情勢が混迷する中、アジアの虎および日本は競争力順位でアジアを引き続き先導
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シンガポールは 2012-2013 年国際競争力指数で 2 位に、アジアの虎、日本、オーストラリアは相次いでトップ 20 位
にランクイン
中国は大型新興市場の中で競争力が1位となり、インド、ロシアは順位を下げた
発展途上のアジア諸国で競争力格差は依然大きい
144 の国と地域の情報、注目点、順位などレポートの全文は、http://www.weforum.org/gcr からダウンロード可能
今年度のレポート結果に関するビデオインタビューも参照ください
2012年9月5日、スイス、ジュネーブ –世界経済フォーラムが本日発表した国際競争力レポート 2012-2013では、シンガポー
ルが2位となりました。香港は9位、そして日本は10位にランクインし、世界の最も競争力の高い国としてランクインしています。
スイスは4年連続で首位の座をキープしています。中国はこの数年間安定した進展を見せていたものの今回は、3ランク下げて
29位になりました。それでも他のBRICS諸国を大きく引き離しています。BRICS諸国の中で、今年はブラジル(48位)だけが
順位を上げています。インドは3ランク下げ59位となりました。南アフリカ(52位)およびロシア(67位)もわずかに順位を下げました。
アジアの発展途上諸国の競争力の様相は非常に対照的であり、全体144ヶ国において当該地域各国の順位は分散してお
り、それぞれ非常に異なった傾向を見せています。マレーシア(25位)は3ランク後退しましたが、アジアの発展途上諸国で首位
をキープしています。フィリピン(65位)は10ランク順位を上げ、カンボジア(85位)は13ランク順位を上げました。一方、ベトナムは
10ランク順位を下げ75位でした。バングラディッシュ(118位)およびパキスタン(124位)は一層大きく後退しています。アジアの
発展途上諸国における競争力の勢いは数年間強力なパフォーマンスを見せたものの、ここ2年間は弱まる傾向にあります。地
域の大部分では、交通とエネルギーのインフラが未拡充である上に、根深い賄賂の横行、官僚主義、テクノロジーの浸透の
低さが尚も課題となっています。
レポート結果では、スイスや北欧諸国は2008年の金融および経済不況以来、
トップ 10
依然強力な競争力ポジションを保持していることが明らかになりました。その一
方、ギリシア(96位)をはじめとし、ポルトガル(49位)、スペイン(36位)、イタリア
(42位)の南欧諸国は、マクロ経済的な不均衡の拡大、金融機関の貸し渋り、
スイス
不活発な労働市場やイノベーションの低迷などにより、競争力の弱さが続い
シンガポール
ています。
フィンランド
全体的に競争力スコアは上昇しているものの、米国はさらに2ランク順位を下
スウェーデン
げ7位に後退し、4年連続の下落を続けています。顕著に表れ始めたマクロ経
オランダ
済の脆弱性に加えて、米国の制度的環境、特に政治家への信頼の低迷や
ドイツ
政府の効率性の欠如に対するビジネスリーダーの懸念が引き続き存在してい
米国
ます。 とはいえ、同国は国際的なイノベーションの原動力としての位置づけを
英国
依然確保しており、市場は効率的に機能しています。
GCI
2012
GCI
2011
順位
1
順位
1

2
2

3
4

4
3

5
7

6
6

7
5

8
10

香港 SAR

中近東および北アフリカでは、カタール(11 位)が地域をリードしており、サウジ
10
9
日本

アラビア (18 位)はトップ 20 を維持しています。アラブ首長国連邦(24 位)はパ
フォーマンスが向上しましたが、クウェート(37 位)はわずかに後退しています。モロッコ(70 位)およびヨルダン(63 位)はわずかに
向上しました。サブサハラ以南のアフリカ諸国では、南アフリカ共和国(52 位)およびモーリシャス(54 位)がランキングの上位半
分にランクインしています。しかし、この地域のほとんどの国々は競争力を向上させるためには全分野でさらなる努力が必要と
されます。
9
11
ラテンアメリカでは、チリ(33 位)がリードを保ち、パナマ(40 位)、ブラジル (48 位)、メキシコ(53 位)、ペルー(61 位)などの多くの
国々の競争力が伸びています。 レポートの概要はこちらをご覧ください。
世界経済フォーラムの創設者兼会長であるクラウス・シュワブ氏は次のように述べています。「地域間や地域内、特にヨーロッパ
での競争力の格差は今日我々が経験している混乱の源であり、これは我々の将来的な繁栄を脅かします。 我々は、競争
力を高めるための長期的な措置に取り組み、持続可能な成長の道に世界を引き戻すよう断固として行動することを政府に
要請します。」
米国コロンビア大学のザビエル=サラ=イ=マーティン経済学部教授は次のように述べています。「国際競争力指数は、世界
経済の競争力の長期的な動向を映し出す鏡として利用できます。この観点から、経済の将来性を決定づける生産性の最
適化を図ろうとするのであれば、この指数は各国が行動すべき重要分野に有用な洞察を提供すると信じます。」
編集者注記
競争力を一国の生産力のレベルを決定する諸制度、政策、諸要因の組合せであると定義し、GCI スコアは国の競争力の
包括的な 12 の分類 - 競争力の柱 - について公表されているデータと私的なデータをもとに算出されます。
国際競争力レポート 2012-2013はhttp://www.weforum.org/gcrからご覧いただけます
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