Arup Newsletter 2015-3-18 アラップ東京事務所・発行 AC ミランのホームスタジアム計画 キュービックな外観のこの建物、オフィスでしょうか?それとも商業施設?正解は、スタジアムです。このたび発 表された、イタリアを代表するサッカークラブチーム、AC ミランの新たな本拠地となるスタジアムの計画なので す。 設計の大きなテーマとなったのは、観客の“体験”。中でも座席配置は、どの席からも視線を遮ることなくピッチ を見渡せるよう、アラップのパラメトリックツール(可変部分の設定を変えることで様々なバリエーションを生み出 すツール)を用いた最適化が行われました。スポーツ分野における数々の経験と、最新技術に裏打ちされた、 新時代のスタジアム計画となっています。 スタジアムだけでなく、ホテルやレストラン、子ども施設なども含む、大規模な施設計画です。アラップは、全体 計画から意匠設計、エンジニアリングまでを行います▼ http://www.arup.com/News/2015_02_February/4_February_ACMilan_unveils_its_new_stadium.aspx マンハッタンの地下鉄駅改修 ~ コービン・ビルの保存改修 2014 年、ニューヨーク・マンハッタンの地下鉄の交通の要所となる、フルトン・センターがオープンしました。 その大規模な開発の一部、南側エントランスになっているのが、コービン・ビルディングという築 120 年以上の 建物です。 コービン・ビルディングは、“超高層ビルの父“と呼ばれた、フランシス・キンボール氏がネオ・ロマネスク様式で 設計した建築で、1889 年の竣工時はマンハッタンで一番高いビルだったそうです。 フルトン・センターの工事にあたり、最初は取り壊しの予定でしたが、調査を進めるうちにその歴史的価値が認 識され、文化財に登録されたり計画を見直してフルトン・センターの一部になったりと紆余曲折がありました。 建築の保存にあたり、現行法規との照合や強度を保つためのエンジニアリング等、改修プロジェクトはどこの国 でも苦労するようです。ここでの我々の試みを紹介いたします▼ http://www.arup.com/Projects/Fulton_Center.aspx ケンプラッツにて詳細を紹介しています(アラップ トータル・デザインの舞台ウラ 28)▼ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20150316/694933/ オーストラリア初のゲーリー建築 シドニー工科大学キャンパス内に新たに完成したのは、有機的にうねるレンガの壁と直線的なガラスで構成さ れた斬新な校舎。オーストラリア国内では初となる、フランク・O・ゲーリー氏が設計のプロジェクトです。 アラップはファサードコンサルタントとして、ゲーリー氏とシドニー工科大学のヴィジョンの実現に尽力しました。 3D モデルによる形態の検討から、材料の選定、構法の検討に際しては実験も行いました。世界最大スパンの 木とコンクリートの複合スラブを採用するなど、構造的にもさまざまなチャレンジが行われています。 ガラスファサードはシドニーの中心地に、有機的なレンガのファサードはウルティモの工業地帯に呼応してデザ インされました。環境評価指標グリーンスターで 5 つ星を獲得しており、高い環境性能も実現しています ▼http://www.arup.com/News/2015_02_February/07_February_Dr_Chau_Chak_Opening バイオハザード? バイオファサードです! 近未来的なクールなファサード・システム。これは、アラップと GXN Innovation が共にデザインした、バイオ複 合材料でできたパネルなのです。BioBuild というプロジェクトの一環で、再生可能材料を活用して、建設環境を より良いものにしていこうという試みです。 一般的に再生可能材料とは、収穫してから 10 年以内を目安に再生する材料のことで、麻、竹や、サトウキビや とうもろこしを加工する過程ででる自然由来の樹脂などを指します。(LEED 基準より引用) 今回、このような材 料で作ったバイオファサードは、製作工程におけるエネルギーをコスト増なしで従来の 50%削減しています。 まずはオフィスビル用に、中央にガラスを設置した 4mx2.3m モジュールのパネルが完成しました。パネルの中 間層には断熱材も入っており、現場で取り付けるだけです。さて、アルミやコンクリートに比較してどんな性能が 出るのか?楽しみです ▼http://www.arup.com/News/2015_01_January/2_February_JEC_Innovation_Award_2015_for_BioBuild.aspx A2 マガジン no.16 できました ビジネス系の広報誌である A2 マガジンの最新号が、ホームページ上からダウンロード可能となっています。今 回は「都市」がテーマです。 様々な切り口で「都市」について語られていますが、今回注目したのは、欧米の都市では自動車保有率がすで にピークを過ぎ、自動車を手放す人が増えてきた、というトピックです。ミラノを例に挙げていますが、事故も減り、 空気質も良くなり、良いことづくめのように見えます・・・ 最近、ロンドン、ミラノ、バンコクなどでも見られる自転車シェアリングも、世界でどの様な展開を見せるのか-興 味深いです▼ http://publications.arup.com/Publications/A/A2_magazine/A2_magazine_issue_16.aspx 3 月 1 日付けで、小栗新が弊社東京事務所代表に就任いたしました。今後とも宜しくお願い申し上げ ます。 アラップがたずさわった世界各地のプロジェクト情報をご紹介していきますので、気になるデザイン、技術等が ございましたら、お気軽にお問い合わせください。 (1) お問合せ・ご意見、メールアドレス変更→ tokyo-news@arup.com (2) 配信停止・新規登録→ https://a.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=arup (3) 本ニュースレターのバックナンバー(PDF 版)は、arup.com 日本語トップページの『トピックス』より → http://www.arup.com/japan 編集・発行: Arup 東京事務所 菊地 雪代 〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町24-4 東武 富士ビル3F 電話 03-3461-1155(代) ホームページ http://www.arup.com/japan 本ニュースレターは、arup.comの内容を中心に要訳・ご紹介しています。 Copyright(c) 2015 Arup / 本メールに掲載された内容の無断複製・転載を禁じます。
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