ブリティッシュ・カウンシル 平等性・多様性・受容性ストラテジー

ブリティッシュ・カウンシル
平等性・多様性・受容性ストラテジー
2014 年 11 月改訂
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理念
平等性、多様性、受容性 1は私たちの文化交流の志の核となるものです。それらは英国を代表して私たちが実現し
ようとする相互の信頼、尊重、理解に役立ちます。またブリティッシュ・カウンシルのブランド、評判、成功に不可欠で
あり、文化交流がもたらす影響と切り離すことができません。
私たちの展望は、増え続ける知識と経験を、率先して平等性、多様性、受容性(Equality, Diversity and Inclusion,
以下 EDI)の国際的側面に活かすことです。私たちは主流化アプローチをとり、私たちの様々な事業とそのやり方に
EDI を組み込むことにより、このことに精力的に取り組みます。私たちは EDI が地位や属性に関わらず、社会のすべ
ての人々のニーズを満たすための共有の努力を通してより大きな信頼、安全、安定に貢献するということを明らかに
するでしょう。
私たちは英国にインパクトをもたらすといった共有の関心と志に基づき、多様性をテーマとした、または多様性に基づく
プログラムや活動を助成するために、英国、そして世界中の全職員、パートナー、友人、取引先の豊かな多様性を最
大限に活用します。
このような様々な貢献や、世界中の私たちの職員と私たちが共に働く人たちの多大な才能により、私たちの組織的価
値と人権の原理に沿って、最良の成功事例とサービスをもたらすことができるでしょう。
これまでの道のり
私たちは 2002 年にダイバーシティ・ストラテジーを立ち上げました。この改訂版は私たちがそれ以降学んだこと、成し
遂げた進展をもとに作成されています。また内外の変化を考慮に入れ、2017 年までの優先事項の概要をまとめてい
ます。
長期に渡る英国への信頼関係を築くために、人々を結びつけ、学び、創造し、取り組む機会を提供するにあたって、
世界中の人々の安定、安全、満足を目指す上で多様性の取り組みが果たす役割を認識しています。
増加する相互連携、異文化交流、文化的近接性は利益と課題を生みます。私たちが目指す戦略的で、しっかり根
付いたアプローチはこれらへの効果的な対応であるといえます。
多様性と文化交流
私たちが内部で多様性に対応する方法、私たちが示す基準と行動、及びプログラムの内容は、私たちの文化交流の
提供を揺るぎないものにします。
効果的な国際文化交流とソフトパワーの利用は、様々な人々、文化、アプローチの理解と正しい認識なしにはなしえ
ません。多様性の尊重は下記のような様々な方法で文化交流を支えます。
1
平等性、多様性、受容性については私たちの平等性に関する方針、ウェブサイト及びイントラネットで定義しています。簡略化し
て単に“多様性”という言葉を使用するときも、平等性と受容性を含みます。
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2

私たちの価値観を実践することを促進すること。
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私たちの職員、パートナー、取引先のバラエティに富んだバックグラウンドと経験(これは私た
ちの組織の際立った特徴ですが)が品位と尊敬を基にして力を発揮できる組織文化とサー
ビス提供文化を育むこと。

私たちが活動する文化への敬意とその文化についての知識を実証すること。
私たちのアプローチ
私たちが EDI について特に重視する 7 つの項目(年齢、障がい、人種/民族、ジェンダー、宗教/信仰、性的指向、
ワークライフ・バランス)に加え、EDI ストラテジーを特徴づける主な要素としてビジネス、倫理、法律の 3 つがありま
す。それらは多様性の主要な側面と私たちの資質の効果的な使用について十分に考慮する際の助けとなります。
ビジネス的要素、事例
多様性を尊重することは、私たちの価値観、文化交流における役割と密接な関係があります。私たちは多様性を歓
迎し、多様な人々からなるチームはそうでないチームよりもパフォーマンスが高いことを認識しています。私たちの活
動の質、私たちの有効性、評判を高めるため、また他の組織と比較して肯定的な評価をもたらすために、私たちのす
べての仕事において多様性を主流化するよう努めます。
多様性を尊重し重要視することによって、有能な人材と新しい考えを追求し続けるとともに、高く評価されている知
識、経験、専門知識を最大限に高め維持します。また創造性、新しいアイデア、順応性を育み、新しい機会・取り組
み方・支援の源を探し続けます。そうすることにより私たちは意義のある力強い存在であり続け、より大きな勢いと影
響力もち、最終的には多様性を達成することができるのです。
倫理的要素
私たちは自分ではどうすることもできないバックグラウンドや性格にかかわらず、従業員や私たちの活動への参加者や
貢献者全員を尊重し、公平に扱うことは大変重要であると信じています。個人、社会、世界レベルでこれを行うことの
利点を認識しています。このことは困難ですが、道徳的または倫理的アプローチは不平等さが非人間的で、社会的
正義・包括に矛盾しているということを明確にします。
法的要素
法律は社会正義を立証し、不当・不法な差別を撤廃し、肯定的な変化と受容性を達成するにあたり大変重要な役
割を果たします。私たちの行動規範によって裏付けられている、カスタマーサービス、懸念事項を率直に話すこと、環
境への意識と持続可能性、児童保護、不正・汚職への反対姿勢、一般的な法律の順守に関する方針は、私たちの
行動を規定するものです。
私たちの最終的なゴールは、私たちとつながりを持とうとするすべての人々が自分の価値を実感し、私たちのプログ
ラム、サービス、一般的な働き方が私たちの多様性への取り組みを実証するような組織になることです。
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私たちの目標
以下の 3 つの主要な目標は、私たちの仕事の次の段階に焦点を当てています。
1) 能力とリーダーの育成: リーダーは様々な役割において存在し、特に(限定されるわけではありませんが)上位の
ポジションでそのことがいえます。彼らは私たちの組織文化、評価、影響力を高め、強化する上で重要です。彼らは
コミュニケーションと方針が確実にすべての従業員に共有されているようにし、意見を率直に述べることができるよう
にします。そのため私たちはリーダー(シニアリーダーを含む)の取り組み、ロールモデル、能力を育み、発展させるこ
とに重点を置きます。このことはパートナーとして選ばれる組織であり続けることの他に、人材マネジメント力と組織文
化を強化することや、私たちがこれまでに得た経験と能力により多様性の国際的側面に多大な貢献をしている組織
として自分たちを位置づけることが含まれます。
手段
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リーダー向けの多様性に関する能力開発活動
進捗度と達成度を測るための業績計画
ウェブサイト、イントラネット、情報源や手引き
多様性の国際的な側面についての私たちの取り組みや知識を推進し、他の人達と共有すること
2) 受容性の促進: より広がった受容性は多様性の重要な成果です。これを達成するため私たちは女性(場合によ
っては男性一般)を上級職に、また少数民族や障がい者を雇用したり活動に登用するよう改善します。また私たちと
働き、活動する人々が不当な差別を受けることなく、自分自身が尊敬されていると感じ、あるがままでいることに安
心感を持つような組織文化を育みます。
その結果として、より広い社会を体現する組織そして組織の参加者としての側面が生まれるでしょう。さらに内外で
少数派の人々が参加し貢献する機会が増えるでしょう。組織にとっての利点としては評価、ブランド、パフォーマンス
の向上があげられます。これらの結果は前向きなメッセージ、評価と恒常的な学習、職員の参加、私たちの活動に
より多様な職員や参加者が関わることによって生まれる交流やパートナーシップの拡大によってもたらされます。
手段
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平等に関する目標を設定し、内部での女性、場合によっては男性、少数民族、障がい者の登用を改善す
るための取り組みを促す
少数派の人々にもっと私たちの活動への参加してもらうための取り組み
階層、契約上の地位や地理的な位置に関わらず一体化を育むための職員の貢献や取り組みに向けてのフ
ォーラムや計画
3) パフォーマンス、影響、合法性:私たちのパフォーマンスを測り、平等・多様性・受容性の国際的側面に対して主
要な貢献を行うことに成功しているかを確認することは、私たちの有効性と影響力を評価するにあたって非常に重
要なことです。そのためその貢献と明らかな影響の範囲と質を測るためのメカニズムを見つけます。さらに私たちは
確実に法律上の義務を順守します。
国家及び国際的法令から派生した私たちの多様性の基準に照らし合わせたパフォーマンスの向上がその結果とし
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てあげられます。また外部からの評価、高いレベルでの法的義務の順守、多様性に関するリスクの効果的な管理も
含まれます。
手段
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英国及び世界中のブリティッシュ・カウンシルで行われる多様性評価フレームワーク2の目標、英国での従業
員の平等性に関する目標、職員アンケートの結果を使用して進捗状況を測る
法律で制定された平等政策(北アイルランドやウェールズ語に関するものを含む)、賃金平等に関する見直
しと行動計画、平等に関する影響評価活動、法の遵守とリスク管理を確実にするための法令の実施
多様性の明らかな影響を測る方法を開発する
責務
多様性を主流にする活動における進展は、ダイバーシティ部門3 からの指示と世界中の職員の力強いサポートを融
合させます。私たちは責任を分かち合い、特に影響力・権限・力を持つ人々(ブリティッシュ・カウンシルの理事長、
最高執行責任者、執行委員会、管理委員会、及び上級管理職の者が含まれます)から責任を求め続けます。彼ら
が彼ら自身の行動、態度、彼らが持つ力の効果的な使用を通してストラテジーへのサポートを行い、深く関わりを持
つことは、決定的な違いをもたらすのです。 各国の事務所、ビジネスファンクション、ティーチングセンター及び試験
センターのマネージャーもまた特別で重要な役割を担います。なぜなら彼らはかなり多くの職員・分野の仕事を主導
し、運営状況に最も近い立場にあるからです。
2014 年 11 月
ダイバーシティ部門
2
http://www.britishcouncil.org/organisation/how-we-work/equal-opportunity-diversity/about
ダイバーシティ部門はブリティッシュ・カウンシルの多様性に関する取り組みの戦略的な方向性を定め、それを推し進める部
門で、グローバル・ダイバーシティ・ネットワークをはじめ、内外のグループによって支援されています。ダイバーシティ部門では、
取り組みの進展や優れた実践の妨げになるものを特定する助けとなるような意見交換やフィードバックを歓迎します。ご連絡を
希望される方は jane.franklin@britishcouncil.org にメールしていただくか、+44 (0)207 389 4484 にお電話ください。
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