「幼児期の読み聞かせの大切さ」 結論: 読み聞かせは毎日日課的に

 Vol Vol 23
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「幼児期の
幼児期の読み聞かせの大切
かせの大切さ
大切さ」
今月は幼児期の読み聞かせを特集しました。
ともかくも幼児期の読み聞かせは大変重要な
働きかけであることを断言しておきます
厚生労働省は、24年(2012年)人口動態統計の年
間推計をホームページに掲載した。出生数は103万
3,000人(推計数)で、平成23年の105万806人
(確定数)より約1万8,000人減少し、近代的な人口
動態統計制度が実施された明治32年(1899年)以降
の統計が残る年のうちもっとも少ない人数となる。
人口千人に対する出生率(平成24年10月1日時点の
推計日本人人口125,950,000人で算出)は8.2人で
アメリカ(2009年)の13.5人、イギリス(2010年
暫定値)の13.0人、フランス(2011年暫定値)の
12.6人、韓国(2010年)の9.4人を下回り、ドイツ
(2011年暫定値)の8.1人、シンガポール(2011
年)の7.6人よりは高い数値となりました。
このような調査結果が発表されるにつけ、改めて、
日本の将来を担う子どもたちに健やかに逞しく成長さ
れんことを祈ります。
今回は幼児期の読み聞かせの大切さについて考えて
みたい。
前々回の「かけはし」は想像力について特集しまし
たが、幼児期の読み聞かせは、子どもの中に内在して
いる想像力を開花させる上で、必須の要件です。
読み聞かせは、文字を識読出来ない幼児に代わっ
て、文字の中に展開してる作者の想いを感情移動する
作業であり、この毎日の日課的な読み聞かせにより、
幼児の心の中に豊かな想像力を育成することが出来る
のであります。
また、読み聞かせをすることにより①原因、②展
開、③結末の時間軸のイメージがとらえられるように
なります。例えば、あるときに学校の先生から叱られ
たとします。
イメージ力が豊かな子は、何で叱られたかについて
の理由を明快に認識できているため、もっともだと納
得できます。
反面、イメージ力の乏しい子は何故叱られたのかに
ついて、明快にイメージが働かないため、何で叱られ
たかが納得できず、かえって先生に反発してしまうこ
ともあります。
さらに幼児期における読み聞かせは、イメージ脳と
言われている右脳を成長させる働きがあることが判っ
てきました。
1981年、カリフォルニア大學のロジャースペ
リー教授が右脳研究でノーベル賞を取ってから、
右脳研究が盛んになってきましたが、その説によ
ると、6才以降、イメージ脳と言われる右脳の発
達を人間脳と言われる左脳が邪魔をしてくるそう
です。
幼児期は左脳が未発達のため、邪魔をすること
なく、読み聞かせによる右脳への刺激は有効に働
き、美事な発達を促進します。
つまり、幼児期の読み聞かせは想像力の基にな
る右脳を刺激し、育成する確かな方法なのです。
それではどんな本がいいのでしょうか? 私は
物語り風の童話を推薦します。
イソップ、アンデルセン、グリム兄弟等の西洋の
童話、また、「鶴の恩返し」「笠地蔵」「かぐや
姫」「浦島太郎」「桃太郎」「はなさかじいさ
ん」「さるかに合戦」「一寸法師」「かちかち
山」「おむすびころりん」等々の日本の童話もい
いでしょう。 そして、同じ本を繰り返し読んで
いくことも良いと思います。
読み聞かせの時期については、胎内から始める
といいでしょう。生まれた後は赤ちゃんを膝に
だっこしながら、毎日日課的に実践して下さい。
日中忙しかったら、夜に添い寝をして読み聞かせ
もいいと思います。
ともかくも幼児期の読み聞かせは大変重要な働
きかけであることを断言しておきます。
結論: 読み聞かせは毎日日課的におこなって下さい。日課的に実践すること
で、連続した習慣がつき右脳の発達を促します。 そして心を込めて作者の意図
する想いを声にして語って下さい。 そうすることで、お子さまに豊かな感性・
情緒・想像力が育成されます。また、人の話を聞こうとする態度も養われてい
き、読書する習慣もついてきます。 つまり読み聞かせは、お子さまの一生を左
右する大きな活動といえます。