プレスリリース 2015.02.12 企画展 2015. 4. 20(月)- 6. 28(日) シュルレアリスムの寵児ダリ、新大陸アメリカへ スペインが輩出した 20 世紀の芸術家サルバドール・ダリ (1904-1989)は、シュルレアリストの代表格として広く認識 されています。1930 年代における 3 度の渡米と第二次世界 大戦中を含む 8 年間のアメリカでの亡命生活を経て、他のシュ ルレアリストとは一線を画す存在へと転身を遂げました。本 展覧会ではダリのアメリカ時代として 1930 年代後半から 1960 年代に焦点を当て、当館所蔵作品及び国内所蔵館による 出品協力のもと、ダリの絵画、彫刻、ポップ・アート作品約 60 点を展示します。ダリが作品を通じて大衆文化に残した功 績と、彼の商業芸術家としての一面を紹介します。 1: サルバドール・ダリ 《ガラとロブスターの肖像》 1934 年頃 油彩・板 20.0×22.4cm 公益財団法人諸橋近代美術館蔵 ©Salvador Dali, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Tokyo, 2014 E1402 見どころ ・サルバドール・ダリ激動の アメリカ時代 を紹介 ・新収蔵作品《ガラとロブスターの肖像》を国内初公開 ・ダリによる万国博覧会のパビリオン壁面画からポップ・アート作品まで 多様な作品を展示 お問い合わせ 公益財団法人 諸橋近代美術館 担当 / 大野 又は 佐瀬 メールアドレス:ono@dali.jp 又は n-sase@dali.jp TEL:0241-37-1088 FAX:0241-32-3332 〒969-2701 福島県北塩原村大字桧原字剣ヶ峰 1093 番 23 http://dali.jp 取材に関するお問い合わせ、プレス用写真等ご入用の方は上記までご連絡ください。 1 / 4 新大陸への憧れ サルバドール・ダリ(1904-1989)が初めてアメリ カ合衆国を訪れたのは 1934 年のことです。30 年に知 り合ったニューヨーク近代美術館の初代館長から渡米 を強く勧められたことで、ダリはアメリカへの関心を 持ち始めました。故郷スペインの不穏な政情やパリの シュルレアリスト・グループとの関係に生じていた亀 裂も、ダリに渡米を決心させる大きな要因だったと考 えられます。かくして 34 年 11 月、ダリは妻ガラと共 に旅客船でニューヨークへ向かい、ダリ激動のアメリ カ時代が幕を開けました。 2: サルバドール・ダリ 《果てしなき謎》 1938 年 鉛筆・紙 19.2×16.2cm 一般財団法人草月会蔵 撮影 : 内田 芳孝 ©Salvador Dali, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Tokyo, 2014 E1402 1939 年ニューヨーク万国博覧会 渡米後、ダリは瞬く間に現地コレクターの人気を博しました。ニューヨークで開催される展覧会に 出品する傍らで有名百貨店のショーウィンドーデザインを担い、一躍大衆の注目を集め、アメリカ国 内ではシュルレアリスムのリーダー格として認識されました。1939 年、ダリはニューヨークで開催さ れた万国博覧会のためにパビリオンを制作しました。「ヴィーナスの夢」と題されたこのパビリオン はダリ自身の作品における表現の幅を拡充しただけではなく、現代芸術に通じる新たな手法の先駆的 作品として評価することができます。 3: サルバドール・ダリ 《ヴィーナスの夢》 1939 年 油彩・カンヴァス・板 243.8×487.6cm 広島県立美術館蔵 ©Salvador Dali, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Tokyo, 2014 E1402 ※本展覧会で展示される《ヴィーナスの夢》は複製品です。 2 / 4 亡命生活 第二次世界大戦が始まり、ナチスがパリを侵攻したことで 多くの芸術家がヨーロッパを離れました。1940 年、妻と共 にアメリカへ亡命したダリは上流階級や映画スターとの交流 を続け、彼らを相手に作品を制作しながら人脈を拡大してい きます。 45 年 8 月、日本への原子爆弾投下と共に大戦が終 息すると、ダリは原子の魅力に憑りつかれて「核神秘宣言」 を発表し、新たな作風へと到達します。その後もアメリカに 滞在し、華やかな交友関係と商業的活躍に満ちたダリの亡命 生活は、実に 8 年間にも及びました。 4: サルバドール・ダリ 《ジャック・ウォーナー夫人の肖像》 1944 年 油彩・カンヴァス 111.1×94.6cm 公益財団法人 諸橋近代美術館蔵 ©Salvador Dali, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Tokyo, 2014 E1402 ダリと新時代の芸術家たち アメリカではシュルレアリストとして認識され続けたダリでしたが、彼は大衆文化における芸術作 品の一つの在り方を先駆的に示し、次世代の芸術家への引き渡し役を担った一面も持っています。 1960 年代に入ると、アメリカのアートシーンでは資本主義社会の世相を反映したポップ・アートが 流行します。その旗手として知られるアンディ・ウォーホル(1928-1987)やロイ・リキテンスタイ ン(1923-1997)は、消耗品や映画女優、コミック誌の一コマを作品へと変換することで芸術の新境 地を切り開きました。彼らのポップ・アート作品を介して、ダリ作品における先駆性をご紹介します。 5: サルバドール・ダリ 《ダリの太陽》 1965 年 油彩・メゾナイト 101.0×75.7cm 岡崎市美術博物館蔵 ©Salvador Dali, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Tokyo, 2014 E1402 6: ロイ・リキテンスタイン 《クラッシュに反射(反射シリーズより)》 1990 年 サマーセット紙に金属被膜 PVC プラスチック・フィルム・ リトグラフ・スクリーンプリント・木版・コラージュ・ エンボス 150.2×190.5cm 公益財団法人 DNP 文化振興財団蔵 ©Estate of Roy Lichtenstein, New York & JASPAR, Tokyo, 2015 E1402 3 / 4 展覧会情報 展覧会名:企画展 アメリカが愛したダリ 主催:公益財団法人 諸橋近代美術館 後援:スペイン大使館、福島県、福島県教育委員会、朝日新聞福島総局、河北新報社、福島民報社、福島民友新聞社、 山形新聞・山形放送、NHK 福島放送局、福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、 ラジオ福島、ふくしま FM(順不同) 会期:2015 年 4 月 20 日(月)∼ 6 月 28 日(日) 70 日間 会期中無休 会場:諸橋近代美術館 福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峰 1093 番 23 開館時間:午前 9 時 30 分∼午後 5 時 30 分(入館は 30 分前まで) 観覧料:一般 950 円、高校・大学生 500 円、小・中学生無料 ※20 名以上の団体料金は各 50 円引き。※教育施設対象の割引制度あり。( 要事前申し込み ) ※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳所有者と付添い者 1 名は無料。 関連事業 ○ 担当学芸員による展覧会講座 4 月 26 日 ( 日 ) 14:00 ∼ 14:40 会場:別館アートテラス 定員:80 名 (要予約) ○ 特別講演会「アメリカのダリ―〈狂っていない狂人〉」 5 月 17 日(日)14:00 ∼ 15:00 美学者 谷川渥氏を講師に迎え、ダリのアメリカ時代をテーマに講演会を行います。(要予約) ○ 館長トーク∼アメリカのシュルレアリストたち∼ 6 月 7 日 ( 日 ) 14:00 ∼ 14:40 会場:当館展示室内 定員:なし (要観覧券) ○ ワークショップ「ゾートロープでアニメーション」 6 月 21 日(日)10:00 ∼ 11:30、13:00 ∼ 14:30 会場:別館アートテラス 定員:各回 20 名 (要予約) 広報用画像のご提供 作品画像の利用をご希望の際は下記の事項をご記入の上、メールにて当館までご連絡下さい。 作品の画像データと作品のクレジットをお渡し致します。 (1) 会社名 (2) ご担当者名 (3) 連絡先電話番号 (4) 掲載媒体名 (5) 発行日 (6) 発行部数 (7) 使用作品 (No.1 ∼ 6) ※掲載の際は、作品キャプション、所蔵先、クレジットの併記をお願いいたします。 読者・視聴者プレゼント用招待券のご提供 本展覧会の招待券(5 組 10 名様)をご提供します。ご希望の方は下記の事項をご記入の上、 メールにて当館までご連絡 下さい。 (1) 会社名 (2) ご担当者名 (3) 連絡先電話番号 (4) 招待券発送先 (5) 掲載媒体・番組名 (6) 発行又は放送日 開幕式のご案内 展覧会に先立ち、開幕式と報道関係者向けの作品解説を行います。是非ご来場を賜りたくご案内申し上げます。 日時:4 月 19 日(日) 10:30 ∼ 11:30 会場:諸橋近代美術館 福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峰 1093 番 23 この機会に、取材や記事掲載にご協力賜りますよう、よろしくお願いいたします。 お問い合わせ 公益財団法人 諸橋近代美術館 担当 / 大野 又は 佐瀬 メールアドレス:ono@dali.jp 又は n-sase@dali.jp TEL:0241-37-1088 FAX:0241-32-3332 〒969-2701 福島県北塩原村大字桧原字剣ヶ峰 1093 番 23 http://dali.jp 取材に関するお問い合わせ、プレス用写真等ご入用の方は上記までご連絡ください。 4/ 4
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