「古典籍展観大入札会」展覧会

2009 年 10 月
PRESS RELEASE
な お え かね つ ぐ
直江兼続の密状が出品!
奈良時代から幕末の古書 2,185 点が一堂に会する、世界唯一の古典籍のオークション
「古 典 籍 展 観 大 入 札 会 」展 覧 会
「和 本 の世 界 へ~千 年 の時 を超 えた書 物 との出 会 い~」
11 月 13 日 (金 )、14 日 (土 )に出 品 作 品 を 一 般 公 開
古典籍を専門に取り扱う古書店で組織される「東京古典会」は、世界唯一の古典籍専門オークション
「平成 21 年度古典籍展観大入札会」展覧会を「和本の世界へ~千年の時を超えた書物との出会い~」と題し、
11 月 13 日(金)および 14 日(土)の 2 日間、東京古書会館(東京都千代田区神田小川町)で開催します。
古典籍とは、奈良から江戸以前の書写または印刷された資料で現在価値が認められる古書のことです。
和本(写本、版本)、古筆、古文書、古地図、錦絵、中国朝鮮本などがあり、それらのうち、日本のものを
「和本」、中国のものを「唐本」と呼びます。
「古典籍展観大入札会」は、古典籍の中でも特に希少価値の高い作品を選りすぐり、年に一度開催する
オークションです。全国の和本を扱う古書業者をはじめ、収集家、名家から預かった、奈良から江戸以前まで、
古書の中でも歴史的に最も古い部類の貴重な書物 2,185 点が一堂に集まります。
今回、「和本の世界へ~千年の時を超えた書物との出会い~」と題して開催する本展覧会は、通常、有資
格者の古書業者のみ出入りできる東京古書会館のオークション会場で、国宝重要文化財級の貴重な書物を
手に取ってご覧いただける数少ない機会です。欲しい書物がある場合は入札もしていただけます(*入札方
法は次頁参照)。
「古典籍展観大入札会」は昨今、収集家や研究家のみならず、若い方や女性など
幅広い層の方々に高い関心をお寄せいただいています。本年度の出品物として、
な お え か ねつぐ
文武兼備の智将として知られる直江 兼続 * による書状=写真=が決定しています。
な お え か ねつぐ
武将の書状の中でも直江兼続のものはまれに見る部類だと言われます。また、一行
~数行ずつ切断して送り、最後につなぎ合わせて読ませた密状は、戦国時代の
非常時に見られる珍しい一例です。その他、直江版と呼ばれる古活字版もご覧いた
だけます。
*直江兼続は、戦国時代から江戸時代前期にかけての武将。米沢藩初代藩主上杉景勝を支え、関が原敗戦後、上杉家の
米沢移封に伴い執政として、現在の城下町米沢の基盤を築きました。中国古典への造詣が深く、文武兼備の智将として知られ
ます。
一般の方の問い合わせ先
報道関係者の問い合わせ先(掲載不可)
東京古書組合
03-3293-0161
東京古典会ウェブサイト
http://www.koten-kai.jp/
東京古典会広報代行
㈱ブレインズ・カンパニー(荻野・横山)
TEL 03-3496-1091 FAX 03-3496-2216
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町 2-9 カスヤビル
e-mail:ogino@pjbc.co.jp
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開催概要
名
称:
「平成21 年度古典籍展観大入札会 和本の世界へ~千年の時を超えた書物との出会い~」
日
時:
11 月 13 日(金)
10:00~18:00
14 日(土) 10:00~16:30
*一般非公開で古書業者のみ参加可能な入札会(オークション)は
15 日(日)および 16 日(月)に実施します。
場
出
所:
品
東京古書会館(東京都千代田区神田小川町 3-22)
物: 古写本、古版本を始め、江戸時代の写本、版本、名家古筆、古文書、古地図、錦絵、
絵巻物、かるた、書画幅や屏風、中国朝鮮本など、2,185 点。
主
催:
東京古典会
入
場:
無料
「古典籍展観大入札会」の入札システム
11 月 13 日(金)および 14 日(土)に開催される展覧会で、出品物を見ていただきます。欲しい
品がある場合は、その場で古書業者に入札を委託できます。その後、11 月 15 日(日)および 16 日
(月)の入札会(*一般の方は入場できません)で、委託を受けた古書業者がお客様の希望価格で代
理入札をし、最高値をつけた方が落札できるというものです。一点 10 万円から落札可能です。
(ただ
し、額、幅、嵩物は 30 万円以上、屏風は 100 万円以上)初めてオークションに参加する方も、会場
に控える古書の専門家が入札価格などの相談に応じますので、安心して入札していただけます。
本年度(平成 21 年度)注目の出品物
 『直江兼続書状』 天正十二年四月十三日付 伊佐早謙箱書 こより文 1幅=写真前頁=
奥州田村内紛の件について葦名家家臣・須江光頼に宛てたと思われる書状。書状を一行~数行ずつ
切断して送り、最後につなぎ合わせて読ませた「密状」で、戦国時代の非常時に見られる珍しい一例。
 『直江版 文選』 慶長十二年刊 古活字版 高木文庫・安田文庫旧蔵 31 冊=写真=
直江版とは、直江兼続が京都の日蓮宗要法寺に印刷・刊行させた古活字版*のことで
ある。戦国時代の武将では、為政者となった豊臣秀吉や徳川家康も古活字版を開版して
いる。文武兼備といわれる直江兼続の中国古典への造詣の深さもうかがうことのできる
一品。
※古活字版(こかつじばん)・・・文禄より慶安ごろまでの間に日本で刊行された活字印
刷本の総称。古活字本とも言う。
「東京古典会」
古典籍を主に扱う古書業者で構成する「東京古典会」は、その歴史を遡ること約 100 年、明治 45
年(1912 年)に「東京書林定市会(通称:和本市)
」として発足しました。現在、古書店の老舗 28
店が加盟しています。毎週火曜日には、東京古書会館で主に古典籍を取引する市(いち)が開かれ、
全国から集まる和本、唐本、書画、古文書のほか、それらに関わる学術書や研究書などが古書店の間
で取引されています。近年、同会の若手会員たちが、和本を紹介する DVD「DOCUMENTARY 和本-WAHON-」
を制作し、日本独自の文化に国内外から大きな反響をいただきました。
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