はじめに 病院力プロジェクト Art Programで地域社会につながる 西脇市立西脇病院 中嶋博之 杉山武毅 • 地域医療における基幹病院の価値は、 主に診療能力によってはかられている • 医師、看護師をはじめとするスタッフ の集散は、病院の魅力の有無によって 決まる • 地域はつねに病院の価値を見定めてい る 病院の価値とは何か 病院力プロジェクトの目的 • 基幹病院の役割として、高度な医療を • 病院の価値を高める • 診療活動の向上 • 病院がまとう新たな価値の創造 • 市民から認められる病院をめざす • スタッフにとっても魅力ある病院とは 機能として果たすことは当たり前 • 真の病院の総合力が試される時代 • 新たな価値を創造 • 積極的な広報活動 • 地域に存在感を示す プロジェクト立案の契機 • 看護師不足 • 何かを考える プロジェクト立案の契機 • 看護師不足 • 地域の看護学校における当病院の不人気 • 地域の看護学校における当病院の不人気 • 止まらない看護師の離職 • 止まらない看護師の離職 病院の魅力が地域に示せない • 北播地域、5万人規模の地方5都市に5つの 市立病院が乱立 • 統廃合をにらんで、思惑が錯綜する 危機感をもった有志が2010年10月にチーム立ち上げ • 病院の魅力が地域に示せない • 北播地域、5万人規模の地方5都市に5つの 市立病院が乱立 • 統廃合をにらんで、思惑が錯綜する 危機感をもった有志が2010年10月にチーム立ち上げ ART in HOSPITAL 病院力プロジェクトの実績 • • 看護師確保 • 院内保育の実現(2011年4月院内保育開 • 癒しや精神療法を目的 始) • 夜間勤務に対するサポート(手当の拡 充) • • 参加型のアート制作ワークショップ • 院内展覧会 • 看護学生に向けたワークショップ開催 • 10対1から7対1看護の早期実現 ART in HOSPITAL/ART PROMENADE in NISHIWAKI HOSPITALの実施 欧米では古くから実施されている • 小児患者向けプログラム など • 国内での実施は限定的、統一組織がない シンガポールにおける病院ARTの取材 ・Singapore General Hospitalを本年10月に訪問、療養環境について調査を実施 ・シンガポールでは、療養環境整備に重点が置かれている ・年間病院運営予算の1~2%が療養環境整備にあてられている ・美術教育を受けた専任のスタッフが雇用されている(SGHは大学病院クラス) 当院のART in HOSPITAL • 一流アーティストの本格的展覧会をア ートプロムナードを策定し企画開催す る • 患者、家族、スタッフのみならず一般 開放し、高いアートの価値を共有、相 互にコミュニケーションを促す • 緩和ケアなど、臨床研究を実施中 ART in HOSPITALの実施方法2 ART in HOSPITALの実施方法1 • • • • 当院医師にアートギャラリーのキュレータ ーとして関わっているものがいる 数多くの世界的なアーティストとつながり を有していて、世界的な作家のプログラム を実施できる • • プロムナードを策定、作品を分散配置する ピクチャーレールなど、初期設備投資は必 要 • • 作品の送料、保険は病院負担 額装、ステートメントパネル制作などは協 賛ギャラリーの協力を仰ぐ(無理なら病院 負担) 病院とアートの価値の交換を提案すると断 られる可能性は極めて低い 協賛ギャラリーを募り、協力を仰ぐ 当院のART in HOSPITALの実績 • 2011年5月 • 2011年8月 • 2012年1月 • 2012年6月 ハービー・山口写真展 アーティストには、講演会開催などにて報 酬を支払う 国内ART in HOSPITALの問題点 • アートのクラス、方法論がまちまち Patrick Taberna写真展 • 萩原義弘写真展 • オサム・ジェームス・ナ カガワ写真展 • 2010年11月 • 計画案を病院長に答申 • 少なくとも作品から立ち上がる凄みは必 要 アートとは何か、を定義する必要がある アートとつながる方法がない • • アート側は社会とのリンクを望んでいる アートギャラリーなどとの関係構築 当院ART in HOSPITALの評価 • • • • 100%のPositive Feedback 病院機能評価機構Ver.6にて療養環境部門に て最高評価 スタッフの自信につながり、離職防止、看 護師確保の動機付けに役立っている 地域の新聞などで大きく取り上げられ、地 域からも高評価を受けている 報道 • 記者発表を行い可能な限り 広報を行った • 外来患者、入院患者から率 直な喜びの声が聞かれた 今後のART in HOSPITALの予定 鷲尾和彦写真展 – Journey in to Life •2012年12月10日-2013年1月25日 まとめ • • • もしART in HOSPITALを実施したければ 病院の新しい価値を問いかけるさまざまな プログラムを企画実施する病院力プロジェ クトを立案したのでその成果を報告した 中でも、当院のART in HOSPITALの試みは療 養環境をより良きものにするのに有用であ ると考えられた 療養環境の整備について、日本は他国に比 べても遅れていると考えられるため、全国 規模の研究会設立を提案していきたい • • • 西脇病院までご連絡をお願いいたします 優れたアーティストをご紹介いたします プログラムの巡回なども可能です • • 巡回:同じ作家、テーマ、作品にて展覧 会を各地に巡業すること 独自企画の交渉をいたします(不可能な場 合もあります)
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