ソロモン・R・グッゲンハイム美術館とUBSが新しい異文化間プロジ ェクトを発表 南・東南アジア、中南米、そして中東・北アフリカからのアート、アーティスト、キュレーターを支援する 5年間の異文化間コラボレーション (2012年4月12日、ニューヨーク州ニューヨーク発)– ソロモン・R・グッゲンハイム美術館とソロモン・R・グッゲンハイム財団のディレクターであるリチャード・ アームストロングとUBSウェルス・マネジメントのチーフ・エグゼクティブ・オフィサーであるユルグ・ツェ ルトナーは、世界各地の現代美術と創作活動を支援する5年間の意欲的なコラボレーションを、本日 発表しました。「グッゲンハイムUBS MAPグローバル・アート・イニシアチブ」は、南・東南アジア、中南米、そして中東・北アフリカからアー ト、アーティスト、キュレーターをまず見出し、キュレーターレジデンシー、グッゲンハイムの所蔵コレク ションのための作品取得、国際的巡回展、そして広範囲にわたる教育活動などを含む総合的なプロ グラムを実施することで、支援していきます。この前例のないフォーカスとアプローチを通じ、グッゲン ハイムUBS MAPは、世界中のキュレーター、アーティスト、教育関係者の方たちに専門性に基づいた長期的関係 構築を促していきます。そして、世界レベルでの創作交流を活性化し、グッゲンハイムおよび世界各 地の専門組織の地域レベル、また世界レベルでの活動範囲拡大を促していきます。 5年の期間中、同プロジェクトは南・東南アジアを皮切りに、選択された地域に順次焦点を当てていき ます。グッゲンハイムは各地域から一人のキュレーターを招聘し、ニューヨークの同美術館において2 年間のキュレーターレジデンシーに参加してもらいます。その間、彼らは、各地域のそれぞれ顕著な 文化的慣習および知的談話が反映された、新作または近作のアート作品のコレクションを選出するた めにグッゲンハイムのスタッフと協力していきます。 グッゲンハイムUBS MAPグローバル・アート・イニシアチブに選出された作品はグッゲンハイムの所蔵となり、それぞれ、 ニューヨークのグッゲンハイム美術館で初回展が開かれた後、巡回展として、焦点のあてられた地域 で展示され、その後、世界有数の都市でもう一度展示されます。南・東南アジアに焦点を当てた最初 の展覧会は、ニューヨークでの初回展後、他の2地域で開催されます。現在シンガポールと香港で、 交渉が進行中です。3つの展覧会がそれぞれ3会場を巡回し、合計9回の展覧会が開催されることに なります。各展覧会は会場およびオンラインで、ダイナミックかつカスタマイズされた各種教育機会が 提供されます。 リチャード・アームストロングは次のように述べています。「美術史は、依然として西洋を中心とした見 方が主流となっています。今回のUBSとのコラボレーションを通じこの概念を挑戦し、アートの世界を 実際の世界の姿に合わせていきたいと考えています。UBSの現代ビジュアル・アートへの関与には以 前より敬意を抱いており、同行の本プロジェクトへの参加に心から感謝しております。本プロジェクト によって、アーティスト、来場者、そしてグッゲンハイムを含む多様な文化コミュニティ間で意義深い重 要な関係が生まれ、促進されることになるでしょう。グッゲンハイムは創設以来、国境を越えた、最も 先鋭的な現代美術を見出すことに尽力してきました。我々は、グッゲンハイムUBS MAPにより、このイニシアチブの中核となるインスピレーション溢れるアーティストとキュレーターたち から多くを学び、その理念をさらに推進させることができます。」 グッゲンハイムUBS MAPは、ソロモン・R・グッゲンハイム基金の優れた国際性に裏打ちされたものになります。その姿勢 は今日、グッゲンハイムの世界的な美術館ネットワークならびに国境を越えた研究と非西洋美術の 探求・作品所蔵・展覧会を推進する幅広い美術プログラムに明示されています。 ユルグ・ツェルトナーは次のように述べています。「UBSとその顧客は美術への情熱を共有しており、 グッゲンハイムのような高い名声のある組織と協力できることを光栄に思っております。UBSは長期 にわたり現代美術の支援活動を行ってきており、世界各地の活力に満ちた地域で、創造的な才能を 支援できるコラボレーションを楽しみにしています。このパワフルでタイムリーなプロジェクトは、専門 的・文化的交流を促進し、より幅広い観客に現代美術に接する機会を提供し、地域ならびに国際的に 重要な新たな視点を与えてくれる芸術作品の所蔵と展覧会の開催を推進することでしょう。」 UBSはその150年の歴史を通して、特に現代美術の振興、コレクション、教育活動に焦点を当てて、積 極的に世界中の文化的・芸術的試みを支援してきました。国際的に定評あるアートフェア、アートバー ゼルおよびアートバーゼル・マイアミビーチへの長期にわたる協賛、独自のUBSアートコレクション、U BSアート・コンピテンシーセンターによって、アート愛好家、学生、そしてUBSの顧客が美術界に参加 できる包括的かつ多様なプラットフォームを提供しています。またSwiss Institute in New York、Nouveau Musèe National Monaco、スイスのFondation Beyeler、シドニーのThe Art Gallery of New South Walesといった組織との地域的パートナーシップ、そして世界各地の代表的な美術館における多数の 展覧会協賛活動などが、UBSがその顧客と共有する現代美術への情熱を物語っています。 第1期:南・東南アジア プロジェクトの第1期は、南・東南アジアの美術に焦点が当てられます。グッゲンハイムUBS MAPの南・東南アジア地域担当キュレーターとして選出されたのは、同地域の権威ある5人の専門家 から成る委員会によって推奨されたJune Yap氏です。同委員会のメンバーは、Patrick Flores氏(Professor, Department of Art Studies, University of the Philippines)、Kwok Kian Chow氏(Senior Advisor to the Board and CEO, National Art Gallery, Singapore)、Alexandra Munroe氏(Samsung Senior Curator of Asian Art, Solomon R. Guggenheim Museum)、Sandhini Poddar氏(Associate Curator, Asian Art, Solomon R. Guggenheim Museum)、Kavita Singh氏(Associate Professor, School of Arts and Aesthetics, Jawaharlal Nehru University, New Delhi)です。June Yap氏はすでに、ニューヨークのグッゲンハイムでの2年間のキュレーターレジデンシーを始めていま す。 シンガポールを拠点とするYap氏は、シンガポールのInstitute of Contemporary ArtsおよびSingapore Art Museumを含む近・現代美術館の学芸課に6年間勤務し、また独立キュレーターとして4年間の経験を 有しています。同氏はキュレーターとして関わったプロジェクトにおいて、南・東南アジア各地のアーテ ィストと協力してきた実績があり、直近では2011年のヴェネチア・ビエンナーレのシンガポール・パビリ オンに出品されたHo Tzu Nyen氏の作品展を企画しています。 ソロモン・R・グッゲンハイム財団の副ディレクター兼主任キュレーターを務めるNancy Spector氏は次のように述べています。「June Yap氏は、南・東南アジアの現代美術に関する抜きん出た専門知識および同分野における長年のリ ーダーシップを有し、グッゲンハイムUBS MAPの最初のキュレーターとして理想的な条件を備えています。私たちは、グッゲンハイムのコレク ションに十分に反映されていない幅広く多様な地域のアートに関する彼女の視点から学べることを楽 しみにしています。また同時に、この新規のイニシアチブにおける彼女の重要な役割が、地域および 世界のキュレーター、アーティスト、教育者、美術館の広域ネットワークの貢献・維持に役立つことを 願っています。」 Yap氏は次のように述べています。「グッゲンハイムUBS MAPの南・東南アジア地域担当キュレーターとして選ばれたことを光栄に思います。同プロジェクトへ の参加を楽しみにしており、これを地域間の対話を生み出す機会と見なし、それがプロジェクトを超え て継続することを願っています。この注目すべきプロジェクトは、グッゲンハイムおよびUBSの文化交 流と対話促進に対する尽力を示すもので、それに参加できる貴重な機会を与えてくれたことに感謝し ております。」 Yap氏は先頃から、グッゲンハイムの学芸課スタッフと共に、彼女の研究を定義づける地理的パラメ ーターの内容を特定する作業に取り掛かりました。グッゲンハイムUBS MAPの第1期に含む国として考慮されているのは、アフガニスタン、バングラデシュ、ミャンマー、カン ボジア、インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、ネパール、パキスタン、フィリピン、シンガポール、 スリランカ、タイとベトナムです。特定された国々の主要アーティスト、動向、コラボレーション、創作ネ ットワークを代表する新作・近作のアート作品が選ばれ、それらはグッゲンハイムのコレクションに収 蔵される申し出を受ける一方、2013年冬季にニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で開催 される展覧会のベースを形成します。展覧会はその後、2つの会場を巡回します。 第2期と第3期:中南米、そして中東・北アフリカ プロジェクトの第2期および第3期は、それぞれ中南米と中東・北アフリカに焦点が当てられます。諮問 委員会メンバー、キュレーター、都市、会場、巡回展日程、ならびにこれら地域の特定情報について は今年発表されます。 教育プログラム 展覧会に付随するすべての教育プログラムは、グッゲンハイムの学芸・教育課スタッフ、プロジェクト・ キュレーター、アーティスト、各展覧会会場の関係者の間で交わされる開放的かつダイナミックな異文 化・専門家交流の過程を経て発展させていきます。意見交換は、各地域会場における教育哲学・アプ ローチ・プログラムに加え、標的観客について学ぶことに重点が置かれます。会場のある現地国とニ ューヨークの両方で少なくとも2~3回開催される会議によって、グッゲンハイムUBS MAP向けの解釈的資料と教育的活動が各会場で特定された観客に最も相応しい形で提供できるよ うに共同開発され、また美術館学的視点からの多角的な意見交換の過程を反映することを目的とし ます。 オンラインのプログラムは、展覧会、コレクションの作品、文化的文脈、プログラムについての内容豊 かな情報を提供するとともに、観客参加、学際的な学習、異文化交流の活気あるプラットフォームとし ての役割を果たします。グッゲンハイムのウェブサイト (Guggenheim.org)は、イニシアチブを推進し、世界中の観客に対して学習・参加を広げることに貢献し ます。同ウェブサイトは、展覧会の主題をめぐるオンライン・フォーラム、展覧会の研究・企画の経験 についてのマルチメディア・ジャーナル、そして過去のパブリックプログラムのアーカイブを提供します 。さらに、教育者と生徒がアーティストの作品とキュレーターを理解するための教師用リソース・ユニッ ト、そして充実した展覧会体験に役立つ家族で楽しめる活動や話し合いの内容を提案するファミリー・ アクティビティ・ガイドも含まれています。 グッゲンハイムUBS MAPに関する情報は、ユーザーが最新ニュース、展覧会情報、イニシアチブについてのプログラム最 新情報などにアクセスできるハブを始めとして、Guggenheim.orgのサイト内の随所に盛り込まれます。 グッゲンハイムUBS MAPの期間最終年には、グッゲンハイムは締めくくりとしてサミットを企画・主催し、各展覧会会場の 代表者を招集し、その経験を考察し、プロセスや発見、成果について共有してもらいます。サミットで 得られた情報は記録され、地域的・世界的に他の美術・文化組織および公衆に共有されます。 ソロモン・R・グッゲンハイム財団について 1937年に創立されたソロモン・R・グッゲンハイム財団は、展覧会、教育プログラム、研究イニシアチブ 、出版物などを通して、特に近代および現代美術を中心とする芸術の理解および鑑賞の振興に尽力 しています。ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館に次いで、1970年代にヴェネチアにPeg gy Guggenheim Collectionを開設して以来、グッゲンハイム美術館 Bilbao (1997年開館)、ベルリンのDeutsche Guggenheim (1997~2012年)など国際的なネットワークを広げ、現在 Guggenheim Abu Dhabiの企画も進んでいます。未来を視野に入れ、グッゲンハイム財団では、現代美術、建築、デザ インを美術館の枠を超えて展開できる国際的なコラボレーションを常に築いています。本財団の詳細 はウェブサイトGuggenheim.orgをご覧ください。 UBSについて UBSはその150年に及ぶ経験と伝統に基づき、世界中の個人、機関投資家、事業会社の顧客に金融 サービスを提供するとともに、スイスではリテール・バンキング業務も行っています。その事業戦略は 、グローバルなウェルス・マネジメント業務およびスイス国内のユニバーサル・バンキングを中心とし ています。顧客を中心に据えたインベストメント・バンクならびに多様性のあるグローバル・アセット・マ ネジメントとともに、UBSはさらに成長を促進し、ウェルス・マネジメント事業を拡大していきます。 プレスキット一式は次のウェブサイトを参照 :guggenheim.org/presskits. 広報写真は次のウェブサイトを参照 : guggenheim.org/pressimages User ID: photoservice Password: presspass guggenheim.org/MAP twitter.com/guggenheim facebook.com/guggenheimmuseum youtube.com/guggenheim flickr.com/guggenheim_museum foursquare.com/Guggenheim 2012年4月12日 報道関連お問い合わせ先 : Betsy Ennis Solomon R. Guggenheim Museum 212 423 3840 pressoffice@guggenheim.org Amy Wentz Ruder Finn Arts & Communications Counselors 212 715 1551 wentza@ruderfinn.com Jean-Michel Dumont Ruder Finn Asia +65 62354495 dumontj@RuderFinnAsia.com UBS Americas Karina Byrne 212 882 5692 Karina.Byrne@ubs.com UBS Switzerland Christoph Meier +41 44 234 83 16 christoph-g.meier@ubs.com UBS Asia Pacific Tim Cobb 852 2971 8200 Timothy.Cobb@ubs.com
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