分生研ニュース 第18号(2002年 4月発行)

4 月号(第 17 号)2002.4
東京大学 分子細胞生物学研究所 広報誌
IMCB
IMCB
Institute of Molecular and Cellular Biosciences
University of Tokyo
University
Tokyo
The of
University
of Tokyo
目 次
研究分野紹介(分子制御研究分野)……………………………………… 1
平成 13 年度(2001 年)各研究分野業績発行物一覧 …………………10
転出のご挨拶(小野口幸雄)……………………………………………… 4
おめでとう!大学院博士・修士課程修了 ………………………………18
第 17 回 バイオテクノロジー懇談会開催される(山口千秋) ……… 4
2001 年分生研コロキウム一覧 …………………………………………19
ドクターへの道(朴 海龍)……………………………………………… 5
2001 年分生研セミナー一覧 ……………………………………………20
海外ウォッチング(永森收志)…………………………………………… 6
平成 13 年度受託研究・共同研究一覧 …………………………………22
OB の手記(吉澤 達也)………………………………………………… 7
知ってネット ………………………………………………………………22
研究室名物行事(形態形成研究分野)…………………………………… 8
Tea Time-編集後記(田村勝徳、山口武志)……………………………22
お店探訪(金井由美子)…………………………………………………… 8
研究紹介(土本 卓、増山典久) ………………………………………23
実験廃棄物処理について(和田洋平)…………………………………… 9
研究最前線(細胞機能研究分野) ………………………………………24
所内レクレーション報告 ………………………………………………… 9
共通機器紹介 ― 超高感度マイクロプレートルミノメーター(武山健一) …24
研究分野紹介 分子制御研究分野
研究テーマ
づく薬理ゲノム科学を導入することにより、臨床開発期間
1. 創薬ターゲットタンパク質の選択的スプライシン
を大幅に短縮することが可能になり、医薬品開発コストの
グ変異体の探索
2.
疾患関連 SNP の探索
低減にもつながる。このようなゲノム創薬を強力に推進す
る原動力は膨大な情報から創薬に貴重な情報を如何に巧み
に見出すことができるかにあり、そのことがバイオインフ
ォマティクスの真髄ともいえることである。私が所属して
ヒトゲノム配列の解読が進むに連れ、製薬企業の創薬研
いる(株)ファルマデザインでは、バイオインフォマティク
究アプローチはゲノム研究を基盤としたゲノム創薬へと大
スにより、創薬ターゲット遺伝子およびタンパク質の絞込
きな変革を遂げようとしている。ゲノム創薬はゲノム配列
みを行なうとともに、SNP(一塩基多型)と疾患との関連
情報解析、遺伝子発現情報解析、プロテオーム情報解析、
についての研究を行なっている。
構造ゲノム情報解析、薬理ゲノム情報解析などに基づく創
分生研の先生方とは、創薬ターゲット遺伝子の探索では、
薬の全てのプロセスにおいて、従来からの創薬研究に改良
分子情報研究分野の秋山徹教授のグループおよび機能形成
または進化をもたらそうとするものである。これらの多岐
研究分野の宮島篤教授のグループと共同で創薬ターゲット
にわたる情報を巧妙に利用することにより、病気の仕組み
遺伝子/タンパク質の探索を行なっている。
を遺伝子あるいはタンパク質レベルで解明することによ
今回、選択的スプライシングの違いによる新規タンパク
り、新規の創薬ターゲット分子を探索し、従来にない画期
質の探索および疾患関連 SNP の探索について、概略を紹介
的な新薬を見出すことができると期待されている。また、
する。
膨大な遺伝子発現情報やタンパク質立体構造情報を用い
て、ターゲット分子にのみ特異的に結合する分子を合理的
にデザインすることにより効果が大きく、副作用の少ない
新薬を創出することが可能になる。さらに、SNP 解析に基
1. 選択的スプライシング変異体の探索
ヒトゲノムのドラフト配列が 2001 年 2 月に公開され、ヒ
2
を探し出すものである。図 1 にその概要を示す。すなわち、
本技術は、まず、既知遺伝子の cDNA 配列をゲノム配列に
マップすることにより遺伝子のエクソン領域およびイント
ロン領域を切り出し、そして、これらの配列をクエリーと
して EST 配列データベースに対して相同性検索を行ない、
さらに、ヒットした EST 配列を再びのゲノム配列へマップ
し既知遺伝子の cDNA 配列のマップ結果と異なるものを新
規エクソン候補とする、という方法である。本技術は、実
際に発現している EST 配列の中から選択的スプライシング
変異体を探索するので、ゲノム配列から ab initio にエクソ
ン領域を予測する方法にくらべ、探索結果の信頼性がより
高くなると期待される。
(2)実験による選択的スプライシング変異体の存在の確認
および完全長 cDNA 配列の決定
① 選択的スプライシング変異体の存在の確認:(1)で
得られた新規選択的スプライシング変異体候補をもとに、
図 1. in silico によるデータベースを利用した選択的スプライシング変異体の
探索
スプライス部位を挟み込む PCR プライマーを作成する。そ
して、cDNA ライブラリーを鋳型に増幅し、目的のサイズ
であることを確認する。これにより、新規選択的スプライ
ト遺伝子の総数は 3 万から4万という予想外に少ない驚く
シング変異体候補の存在を確認できる。
べき結果となった。これは、当初の見積数の 10 万という数
② 選択的スプライシング変異体の完全長 cDNA 配列の決
に比べて少ないこともさることながら、ショウジョウバエ
定:まず、①の cDNA ライブラリーを鋳型に新規選択的ス
(遺伝子数 13,600)や線虫(遺伝子数 19,000)に比べて 2 倍
プライシング変異体のみ増幅する RACE プライマーにより
程度しかないという点で大きな驚きであった。とはいえ、
unknown 領域を含む cDNA 配列を RACE 法にて増幅しクロ
40 − 60%のヒト遺伝子に選択的スプライシングによる変異
ーニングを行なう。つぎに、unknown 領域の塩基配列の決
体が存在しており、ヒトゲノムの機能的な複雑さの一つの
定をする。これにより、選択的スプライシング変異体の完
大きな要因となっていることが示唆されている。転写段階
全長 cDNA 配列決定ができる。
でのスプライシングや翻訳後の修飾を考慮すれば、実際に
発現しているタンパク質は 25 万とも、それ以上とも言われ
本技術においては、既知の選択的スプライシング変異体
ており、ビジネスを志向した研究では、遺伝子の探索から
は増幅せず、新規選択的スプライシング変異体のみ RACE
これらのタンパク質の探索にシフトしてきている。プロテ
オーム解析のための包括的な遺伝子発現解析の一つとし
て、これまでに、以下のようなバイオインフォマティクス
による選択的スプライシング変異体の探索、および独立行
政法人放射線医学総合研究所斎藤俊行博士らと共同で実験
によるその存在の確認および完全長配列の決定技術を開発
した。
(1)バイオインフォマティクスによる選択的スプライシン
グ変異体の探索
本技術は、既知遺伝子の cDNA 配列とゲノム配列を利用
して、EST 配列データベースの中から新たなエクソン候補
図 2. PharmaSNP DB の検索結果画面の例
3
法にて増幅している。したがって、従来の方法にくらべて、
情報から、PCV によるタンパク質の機能および安定性に対
より効率的な選択的スプライシング変異体の完全長配列決
する影響を予測した。このようにして、ゲノム位置やモチ
定ができる。
ーフから系統的に表現型に影響をおよぼしうる PCV を抽出
昨秋から本研究を開始し、探索プログラムを作成した。
できるデータベース PharmaSNP DB を構築した。図 2 に
このプログラムにより約 40 種の医薬品タンパク質について
PharmaSNP DB を用いた検索結果画面の例を示す。本シス
新規性のある選択的スプライシング変異体候補を探索し
テムは IT サービス企業である株式会社シーエーシーと共同
(2)①の確認実験を行なったところ、約 20 種の選択的スプ
で開発を行なった。現在このデータベースをもとに、PCV
ライシング変異体の存在が確認された。
に基づく種々の多因子病の関連解析をハイスル−プットか
バイオインフォマティクスによる選択的スプライシング
つ系統的に行っており、そのうちの幾つかを特許出願して
変異体の探索は、いまだ完成されていない。本技術のよう
いる。なお、本システムは、大学および公的研究機関など
な一貫した探索から実証までの流れが確立することによ
を対象にオンラインでのサービス(維持費が必要)を行な
り、より精度の高い選択的スプライシング変異体の探索技
っており、企業には有料で提供している。
術を獲得することができる。さらにこの一連の技術により、
選択的スプライシング変異体をもとにしたタンパク質医薬
品の改良、選択的スプライシング変異体に特異的な医薬品
の開発が可能になるであろう。
ホームページ
http://www.pharmadesign.co.jp/
2. 疾患関連 SNP の探索および疾患関連 SNP データベース
PharmaSNP DB の開発
疾患に関連した SNP を効率良く選別するために、ヒトゲ
ノムドラフト配列から得られた遺伝子について、タンパク
質コード領域においてアミノ酸変異をもたらす多型
(PCV : protein-coding variant)を抽出し、タンパク質の立
体構造情報ならびに配列機能モチーフ情報を付加して、タ
ンパク質の安定性や機能に及ぼす影響により各 PCV をラン
キングしたデータベース PharmaSNP DB を構築している。
ヒトゲノム配列において見出される SNP(single nucleotide
polymorphism、 一塩基多型)の数は、日々増加している。
しかし、その中から疾患に関連する SNP を見出すことは依
然として困難をきわめている。そのような状況を反映して、
SNP 解析は、多くの場合 SNP を多型位置マーカーとみなし、
連鎖不平衡を利用して網羅的に行われている。一方、タン
パク質コード領域において PCV の多くが、タンパク質の安
定性や機能に影響を与える可能性が指摘され、そのような
タンパク質の機能上の多様性が、多因子病の発症に影響を
あたえる可能性があると考えられている。
そこで、公開されているヒトゲノムドラフト配列から既
知の遺伝子と予想される遺伝子すべてについて、複数の公
共 SNP データベースから PCV を抽出し、さらに、PCV をも
つタンパク質について、モチーフデータベース(Blocks、
Pfam など)に対して検索し、モチーフの決定と、機能アノ
テーションを行なった。また、モチーフ内における保存さ
れたアミノ酸残基を同定し、PCV の評価の一手段とすると
同時に、活性部位等についての文献情報および 3 次元構造
構 成 員
客員教授 代表取締役 古谷 利夫
取締役 バイオインフォマティクス部長 金井 理
部長研究員 松峯 宏人
主任研究員 山崎 寛之
主任研究員 飯田 一雄
他に主任研究員 3 名
4
転出の御挨拶
元庶務掛 小野口幸雄
平成 14 年 1 月 1 日付けで分生研から離れ、東洋文化研究所へ異動することになりました。分生研に
在職中は皆様には本当にお世話になりました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
分生研にお世話になった期間は 2 年と 9 月ですが、長かったようでもあり、あっという間だったよ
うな気もします。分生研に着任したときを思い返してみるとずいぶん前のようですが、当時は初めて
担当した仕事も多く、きっと皆さんには大変ご迷惑をおかけしていたことと思います。そのときから
この分生研ニュースの編集委員も担当させていただき、いつかは自分もこの記事を書くことになるのだろうと思っておりま
したが、なかなか自分では書けないものですね。また、仕事以外でもレクリェーション等を通じて皆さんと仲良くなること
ができ、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
仕事にも慣れ、1 年、2 年と時間が過ぎていく中、いつしか周りにいた人たちはいなくなって事務の中ではいつのまにか古
株になっていました。そろそろかなと思っていた時分の異動話でしたから自分としてはそれほど驚いてはいませんが、慣れ
親しんでしまった分生研を離れるのはやはり寂しい限りです。
新しい仕事場の東文研は本郷キャンパスの端っこにあり、分生研とはちょっと離れていますが、すでに何度か分生研の方
とキャンパス内外で顔を合わせる機会がありました。今後も皆さんとお会いする機会はあると思いますので、見かけました
らぜひ声をかけてください。
最後になりましたが、分生研の今後ますますのご発展を心よりお祈りいたしております。ありがとうございました。
第 17 回 バイオテクノロジー懇談会開催される
山口 千秋
昨年末 12 月 13 日(木)、東京大学弥生講堂・一条ホールに於いて「第 17 回バイテクノロジー懇談会」が開催されました。
昭和 57 年に「第 1 回企画連絡会」として発足したこの会は、(財)応用微生物学研究奨励会にご援助下さる 13 社の企業の研
究開発担当の方々と分生研メンバーとの情報交換・交流を目的として開催されます。前会まで企業の方々のご参加が少なく、
企画再検討の必要性を感じておりました。幹事役である奨励会庶務の徳田元教授のご提案で、ではまず開催日は忘年会を兼
ねて 12 月に設定しょうというところから始まりました。この厳しい経済情勢の中、企業の方々特にビール会社にとってはト
ップか否かの稼ぎ時ではないかと秘かに案じてはおりました。会の運営進行役の企業幹事は、今回は武田薬品工業⑭とサッ
ポロビール⑭が快くお引き受け下さいましたが、「年末に会合などと暇な学者が考えることはとお怒りでございましょうが、
気分転換と思し召して」と先生方に内緒で依頼状に書き添えてしまいました。
当日は終日冷たい雨が降っていたにも関わらず、80 名のご参加をいただき
午後 3 時 30 分より講演会を下記のプログラムで開催しました。
1)
「Akt 経路による癌化メカニズム」
東大分生研 後藤 由紀子 助教授
2)「がんの分子標的治療」
東大分生研 鶴尾 隆 教授
また講演会終了後の懇親会は、会場の会議室が狭いためご遠慮なさった方もいらしたのではないかと反省しております。
武田薬品工業⑭医薬研究本部副本部長藤澤幸夫氏の司会でご参加の名誉教授の先生方、企業の研究者の方々、他大学の先生
方皆様から一言ずつお話頂き、こじんまりとしたなごやかな会になりました。お料理は女子栄養大学「松柏軒」のケイタリ
ングを利用いたしましたが、家庭的でやさしい味付けとなかなかの評判でした。
会の運営をお手伝いくださった細胞形成研究室の皆様にお礼申し上げます。
5
ドクターへの道
活性分子創生研究分野
農学生命科学研究科 応用生命化学専攻
博士課程 2 年 朴 海龍
単身、カバン 2 つで成田空港に降り立ち、私のドクター
への道は始まりました。2 年前の 1 月、「日本へ留学してみ
ないか?」と韓国の先生から紹介があって、二ヶ月足らず
のことでした。
私は正直、留学の話に戸惑いました。当時、私は修士課
程を修了後、韓国の某研究所で研究員として働いていてお
り、また、その年の初めには結婚して翌年春には子供も生
まれる予定で、安定で幸せな生活を送っていた所でした。
30 歳になっていた私は、年齢のこともあり、今更ドクター
への道を歩むことなど微塵も考えていませんでした。しか
し、この機会を生かして頑張って勉強すれば研究者として
成長出来るのではないか、と考えているうちに、むしろこ
れは運命なのではないかとすら感じるようになりました。
突然の留学の申し出に、妻は最初こそ反対したものの、す
私にとって留学、研究生活はとてもセンセーショナルな
ぐに理解してくれました。そうして私は、出産を控えた妻
出来事になったと思います。2 年あまりの私の経験から、
を韓国に残し、家族や友達に見送られ、住み慣れた釜山か
この場をお借りして学生の皆さんに伝えたい事がありま
ら初めての海外に飛び出したのでした。飛行機の中で緊張
す。進学や留学に限ったことではなくて、もしも勉強の機
を紛らわすために飲めない酒を飲んだ私は、日本までの時
会があったならば是非とも逃さないで欲しい、という事で
間をひどく長く感じながら、必死で暗記した「うえのえき
す。確かに留学生活当初、私は大変な思いをしました。し
まで どうやって いきますか」を繰り返したのを覚えて
かし慣れてしまえば、それはかけがえのない経験になるこ
います。なにしろ留学を決めてからの一ヶ月間は住居や残
とは間違いありません。
務の整理に追われ、日本語については“ひらがな”を覚え
る程度でありましたから。
日本へやって来た 1 月から早速、研究生活に入りました。
私の夢は、
「いい研究者になること」です。
「いい研究者」
というのは、研究で高い業績を挙げるのはもちろん、洗練
された人間性を兼ね備えている研究者の事です。私は、韓
2 月の博士課程への入学試験を控えながら、日々の実験も
国の家族や友達、そして日本の研究者の方々に大変お世話
こなさなくてはなりません。しかし、日本語が出来ないと
になっているおかげで「いい研究者」に少しずつではあり
実験どころではない!と痛感した私は、実験や試験勉強と
ますが近付いているように漸く感じて来ました。私のドク
同時に日本語の猛勉強も始めました。挨拶や身体各部の名
ターへの道も折り返し地点を過ぎたばかり、毎日を一生懸
称、食べ物の名前など身近な言葉を始め、ゼミのレジュメ
命に頑張り、日本での今後を充実させていきたいと思いま
に読み仮名を書いて研究に関わる単語を勉強しました。言
す。
葉については今でもまだまだ苦労しますが、テレビでダウ
ンタウンや爆笑問題を見て笑える位に上達しました。日本
語が出来て、やっとその先にあるものが見えてきます。実
験のディスカッションはもちろん、日本の文化も段々と理
解出来てきたのです。これは大きな喜びでした。
6
海外ウォッチング ∼ California にいるのに遊べない日々2注1
Howard Hughes Medical Institute, University of California, Los Angeles
永森 收志
shushi@hhmi.ucla.edu
良い天気も、こうも毎日続くと飽きてくるものです。こち
ら、ロサンジェルス(LA)には四季というものがありませ
ん。晴れている日が続くあたたかいときと、雨が多いちょっ
と寒いとき。それだけです。季節感のなさは時が経つのを
早めるような気がしてなりません。夏の蒸し暑さとセミの
声を、秋の紅葉と木枯らしを、冬のしびれる寒さと雪の白
さを懐かしく思いながら、残すのはとうとう春だけとなりま
した。通いなれた分生研、住み慣れた東京を離れての海外生
活は、はやくも一年が経とうとしています。東京での生活
と異なり、研究が中心の生活を送っていることも注2、時間の
Ron&shu : H. Ronald Kaback 博士と私、Ron のオフィスにて
経過を早く感じる一因なのかもしれません。私の現在所属
する H. Ronald Kaback 博士注3の研究室では、11 人のポスドク
離れた地域に住むことが普通なのですが、LA には公共交通
がラクトース輸送蛋白質に関しての研究を進めています。
機関がほとんどないために、キャンパスは慢性的な駐車場
大多数が、構造と機能解析を目的として研究を行っています
不足に困っています。1999 年のキャンパスでの自動車盗難
が、私は膜挿入や高次構造形成の機構に興味を持って研究を
が自転車盗難件数を上回っていたことを、来た当初に知っ
しています。大学院時代の研究とさほど異なった分野では
たときは驚きました。驚いたといえば、想像以上に日本の
ないため、比較的スムーズに進めることが出来ています。研
ものが手に入ることです。UCLA の生協でも、寿司やそば・
究室は、University of California, Los Angeles (UCLA)のキャ
うどんが食べられるぐらいです。日系スーパーでは、だい
ンパス にあります。California の州立大学は UC 系と Cal
たいの物は手に入りますので、日本のものが恋しくなること
State 系の 2 系統あり、UC 系の方が教育より研究に力を入れ
はあまりありません注4。
ている傾向があるそうです。UCLA は前者に属していて、
空は毎日青く、食べ物にもさほど困らない LA は、非常
学生は約4万人、キャンパスの昼間人口は 10 万人にも及ぶ
に暮らしやすい場所です。周囲には、素晴らしいビーチや
巨大な大学です。キャンパスのある Westwood は、豪邸で
スキー場、遊園地、レストラン、ライブハウスなども多数
有名な Beverley Hills とビーチで有名な Santa Monica に挟ま
あります。ただひとつ残念なのは、そんななか毎日を研究
れて位置しており、LA 地区の中では治安もよく街並みのき
室で過ごしていることだったりします。
れいな地域です。それに応じてキャンパス周辺の家賃は高
く、学生やポスドクの悩みの種になっています。ある程度
注1:日本にいたときには、遊びすぎていたからそう感じ
るのかもしれませんが、やっぱり遊べませんねえ。
向山さんには無断で 2 を名乗ってしまいました。(分
生研ニュース 12 号参照)
注2:徳田先生やみなさんは信じられないでしょうが!!
もっとも研究は中心ですが、そればかりしているわ
けではないのですが・・・。
注 3 :Ron の話を書くだけで、あっという間に決められた
字数をオーバーしてしまうほど、楽しく、明るく、
話題には事欠かない PI です。Ron の背後に見える写
真からも人柄がわかるかと思います。
注4:でも、じゃんがらのラーメンが食べたいとか、夢鏡
Mels party :同僚の誕生日パーティーにて
庵の蕎麦が食べたいとか、そういうのはあります。
7
OB の手記
新潟大学大学院医歯学総合研究科
細胞機能制御学分野・助手
吉澤 達也
分生研ニュース原稿の依頼が届き、私が新潟に
来てからもう 2 年が経ってしまったのかと感じた。
30 年暮らした東京から新潟に行くことが決まった
ときは多少不安もあったが、今ではすっかり新潟
県人である。たまに東京に行くと、人が多すぎて
息が詰まり、新潟に帰りたくなるぐらいである。
研究室は歯学部と医学部の付属病院に接して建っ
ており、他学部のいわゆる大学キャンパスは遠く
離れているため、生協やグランドもなく大学とい
う雰囲気ではない。研究室の窓からは海が見え、
その先には佐渡島が見える。そこに沈む夏の夕日
は東京では味わえないほど綺麗だ。車で小一時間
走るとまだ自然が多く残っており、釣り、山登り、
国際学会にて(左端が川島教授、二番目が筆者)
スキー、キャンプ等アウトドアが好きな自分には
あまりにも誘惑の多い土地である。また、海産物、米、酒
年度から助手でも授業と実習を受け持つことになった。私
がおいしいのも魅力であろう。そのせいか、2 年間で 6kg
は「細胞生物学」という科目で遺伝子の発現調節を講義し
も太ってしまったのは笑えない話だ。
ている。講義の準備が非常に大変だったのは意外であった
このような魅力的な環境とは対照的に研究生活は厳し
し、初めて教壇に立ったときは初めての学会発表よりも緊
く、ほとんど休み無く研究室にいるため、遊びには行けな
張した。近年、地方大学では生き残りをかけてカリキュラ
い日々が続いている。分生研では加藤茂明教授の下、核内
ムの編成が盛んに行われており、新潟大学歯学部もその例
受容体ノックアウトマウスの作成・解析を行っていた。研
外ではない。残念だが、歯学部の学生の生命科学に対する
究室は 30 人強、自分がいた研究チームでさえ 10 人弱であ
知識は驚くほど低い。そして、大学院に進む人のほとんど
ったのだが、今の研究室では教授を含めて全員で 6 人であ
は臨床系の講座に入局し、将来歯科医になるのであって、
り、そのうち 3 人は初めて実験を行う学生のため今までの
基礎研究者の道へ進む人は皆無である。そこで、学部生の
様な研究の進め方はできない。新潟大学歯学部だけでなく、
基礎学力の向上と、少しでも研究に興味を持たせることを
一般的な地方大学の基礎研究部門は人手が足りないのが普
目的とした編成が、当研究室の川島教授を中心として行わ
通らしい。ほぼすべての実験を一人で立ち上げ、こなさな
れており、間近でその「たたかい」を見ることができる。
くてはならないのだ。初めての手法も多いため、研究スピ
貴重な体験である。川島先生は今年還暦を迎え、後 5 年で
ードが自分でも嫌になるほど遅い。大学院時代、ノックア
退官であるが、誰よりも体力があり、あつい先生である。
ウトマウスの作成と解析しか行わず、他の技術を吸収しよ
最近、無気力、無感動の人たちが増えている中、何らかの
うともしなかったつけを今一生懸命払っていると言ったと
刺激を与え続けているのは間違いがない。
ころか。当然のことながら、ノックアウトマウスを扱って
最後に、未だ結果には結びついていないが研究はやはり
きた技術や考え方は、現在十二分に役に立ってはいるのだ
楽しい。課程を卒業してからが研究者としての真のスター
が。そう言えば、以前に「うまくいっているときほど次の
トだという意味も今なら分かる気がする。学生の頃は不平
ための行動を起こせ」と誰かが言っていた気がする。
不満もいろいろあったが、甘かった。そのすべては今の自
大学、とりわけ学部の助手というポストに就いて大きく
変わったことと言えば、「教育」であろう。学部に属して
いるかぎり学部教育を無視するわけにはいかず、研究のみ
をしていればよいという生活はない。新潟大学では平成 13
分の力になっている。あまりにも恵まれた環境にあった分
生研と、厳しくして頂いた先生に今こそ感謝したい。
8
研究室名物行事
形態形成研究分野
さて困った!「名物行事」なんてないからです。研究室
を見せて頂き、ビンゴに興じたり…。そうそう、本日主役
旅行も、定例飲み会もないんです。いつもこの欄で他のラ
の彼女、以前はお酒に激弱!だったのになんだか強くなっ
ボの行事を見て、面白そうだねーってみんなで見ていたの
ていました。アルコールデヒドロゲナーゼなどの働きも環
ですから。週イチの掃除についてにしようか?とか、土曜
境によってだいぶ変わるのですね(本当かい?)。
の午前中のプログレについてにしよう、などという話も真
少人数のラボであっても、職員、学生ほぼ全員が一斉に
面目にではじめて。なのになのに、我らが組長、もとい多
集まる機会というものはなかなかないものです。加えて懐
羽田先生、筆者が人づてに聞き及んだところによると「掲
かしい面々ともゆったりとした時間を過ごせてとてもハッ
載されるわけですからね、格調高い文章で書いてください」
ピーな気分でした。準備をして下さった先生と奥様、本当
とのたもうたとか。はてさてどうしたものやら…。
にありがとうございました。主役の F さん、アメリカで元
と思っていたら、「名物」といえるような「定例的」な
気に研究をしてくださいね!
ものではありませんが、楽しい行事がグッドタイミングに
ありました。
アメリカ留学中の OG が帰国されたのを機会に、彼女を
囲んで多羽田先生のお宅でパーティーを開かせていただき
ました。現在のメンバーに加え、かつてラボで働いていた
方など総勢十数名で、奥様の手料理(大感謝!)を頂きな
がらふと気がつけばおしゃべりすること4時間。海外研究
事情、生活事情(やっぱりみんな気になるところ)から始
まって近況報告(ちょっと会わない間にバブリー(?)に
なった方、経営困難に陥っている会社の株の購入を勧誘す
る方など)、先生のご趣味の骨董の品々(壊さないように
緊張!ちなみに集合写真の隅にちょこっと写っています)
お店探訪
すし店「喜鮨」∼懐かしさと正門前のロケーションが最高∼
核内情報研究分野 金井由美子
東京は変化が激しい。その中で本郷周辺は比較的、最近
まで変わらぬ風情を維持していて、それが東京嫌いの故司
次々と出され、熱燗にも冷酒にもよく合います。飲物別で
6000 円ぐらいから。
馬遼太郎さんに「本郷界隈」を書かせたのでしょう。その
久しぶりに大学周辺を訪れた同窓生らをもてなせば、立
本郷も近年、構内、構外とも高層化の波に洗われ、あの古
地といい、たたずまいといい、郷愁という「もう一品」が
本屋が、この食堂も、と過去を知る人に喪失感を感じさせ
良い雰囲気を醸し出し、満足してもらえることでしょう。
てしまいます。
その中で健在なのがここ「喜鮨」です。正門前の信号を
渡って2、3軒やり過ごすと右側に。店構えは戦後まもな
くから風雨に耐えてきた趣があります。一階はカウンター
とテーブル席、二階も数間の座敷。特にランチメニューは
ありませんが、チラシなどは注文に応じ、小振りにもして
くれます。吸い物付きで 2000 円ほど。そうそう、お花見シ
ーズンは「桜飯」を味わうことができます。客波が引くこ
ろ、「ステンドグラス」や「赤いお屋根の家」などの小品
で目を楽しませてくれるのも、「喜鮨」ならではのこだわ
りのサービス。夜は5、6品、季節の珍味の小鉢ものが
住 所
電 話
文京区本郷6の7の2
03-3811-5934
9
実験廃棄物処理について
事務部用度掛 和田洋平
環境安全事務を担当している事務部用度掛です。今回「実験廃棄
物の処理」について原稿を書くよう依頼がありましたので、日ごろ
より研究室の皆様にご協力いただいております、実験廃棄物処理の
手続きを中心に述べさせていただこうと思います。
さまざまな実験を行っている分子細胞生物学研究所においては、
多種多様な実験廃棄物が排出されております。これら廃棄物の多く
は、環境安全研究センターに処理を依頼し処分されることとなりま
す。この過程では、多くの手続きが必要になります。
具体的には、実験廃棄物を内容物により細かく分別を行い必要な
容器に入れ、実験廃棄物処理依頼伝票とともに環境安全研究センタ
ーに引き渡すことです。これらの一連の作業はすべて排出者が責任
をもって対処しなければなりません。またこの他にも、昨年度からPRTR法や東京都環境確保条例の施行に伴い、排出す
る際の該当物の登録や、排出量等の都知事への報告が義務付けられました。
これを機に本研究所における実験廃棄物の排出手続きのあり方について検討を行い、排出者の責任を明確化するために、
回収の際に排出者の方に立ち合っていただくことなどを提案しました。この結果、引き渡す廃棄物の内容及び手続き等に不
備があった場合でも、直接環境安全研究センターの回収担当者から改善策の指導が受けられるなど、従来よりもスムーズに
回収が行われるようになりました。
しかしながら、伝票の記載事項や、分別方法、PRTR法・都条例への対応においては、現在も少なからず不備があり、
環境安全研究センターより注意を受けることがあります。これらの原因として、日ごろ用度掛より配布しております事務連
絡や、実験廃棄物についての内容が詳細にまとめられた環境安全研究センターホームページ等が、あまり活用されていない
ことが考えられます。これらのものを有効に活用し基本的な排出方法を厳守し、排出にあたることが研究者の責務となって
おります。また、廃溶媒倉庫についても、容量超過等の不備で回収されなかった容器や、耐用年数の経過等で使用不可能と
なった容器があるのが現状です。これらの容器についても排出者が、責任を持って対処することが要求されます。
このように実験廃棄物処理は、一連の法令等の施行に伴い排出手続きがますます複雑になってきております。このため排
出方法等で疑問・要望等が多々出てくると思いますが、その場合には環境安全研究センターへ積極的に問い合わせを行い、
専門知識をもった教官から的確な指示を受けることを強くお勧めいたします。
所内レクレーション報告
卓
球
平成 14 年 1 月 21 日に湯島総合体育館に於いて分生研卓球大会が行われた。
参加者数は 10 名、ダブルスの総当たり戦でした。結果は以下のとおり。
優勝 黄・松尾ペア(細胞機能・事務部)
準優勝 藤枝・山口ペア(事務部・事務部)
第三位 三浦・朝倉ペア(バイオ・情報伝達)
平成 14 年 2 月 18 日、後楽園ボウリングセンターにて分生研ボーリング大会が行われた。
ボ
ー
リ
ン
グ
参加者数は 26 名と大盛況だった。結果は以下のとおり。
男性部門
女性部門
ブービー賞
優勝 岸 義朗(機能形成)
優勝 松尾 美鶴(事務部)
前山 有子(形態形成)
準優勝 山口 武志(事務部)
準優勝 竹野谷 博子(事務部)
第三位 田村 吉弘(事務部)
第三位 武井ゆき(形態形成)
10
平成 13 年(2001 年)各研究分野業績発行物一覧
分子遺伝研究分野
Y. Shiga, Y. Sekine, Y. Kano and E. Ohtsubo: J. Bacteriol., 183,
2476-2484, 2001
「原著論文」
Characcterization of the dnaK multigene family in the cyanobac-
A new gypsy-type retrotransposon RIRE7: preferential insertion
terium Synechococcus sp. Strain PCC7942.
into the tandem repeat sequence TrsD in pericentromic hete-
K. Nimura, H. Takahashi and H. Yoshikawa : J. Bacteriol., 183,
rochromatin regions of rice chromosomes.
1320-1328, 2001
N. Kumekawa, N. Ohmido, K. Fukui, E. Ohtsubo and H.
Ohtsubo: Mol. Gen. Genet., 265, 480-488, 2001
An Arabidopsis sigma factor (SIG2)-dependent expression of
plastid-encoded tRNAs in chloroplasts.
Structural and functional characterization of IS679 and IS66-fam-
K. Kanamaru, A. Nagashima, M. Fujiwara, H. Shimada, Y.
ily elements.
Shirano, K. Nakabayashi, D. Shibata, K. Tanaka and H.
C.-G. Han, Y. Shiga, T. Tobe, V. Sasakawa and E. Ohtsubo: J.
Takahashi : Plant Cell Physiol., 42, 1034-1043, 2001
Bacteriol., 183, 4296-4304, 2001
Microbial pesticide degradation and evolutionary analysis of
Identification ad distribution of new insertion sequences in the
degrading enzymes.
genome of Alkaliphilic Bacillus halodurans C-125.
K. Tamura : J. Pesticide Sci., 26, 309-317, 2001
H. Takami, C.-G. Han, Y. Takaki, E. Ohtsubo: J. Bacteriol., 183,
4345-4356, 2001
「学会賞」
日本農芸化学会功績賞
Identification and structural analysis of SINE elements in the
高橋秀夫「複合ゲノム系における基本遺伝システムの解析」
Arabidopsis thaliana genome.
F. Myouga, S. Tsuchimoto, K. Noma and E. Ohtsubo: Genes
日本農薬学会奨励賞
Genet. Syst., 76, 169-179, 2001
田村勝徳「農薬の微生物代謝とその分解酵素の進化的解析」
A new class of LINEs (ATLN-L) from Arabidopsis thaliana with
染色体動態研究分野
「原著論文」
extraordinary structural features.
K. Noma, H. Ohtsubo and E. Ohtsubo: DNA Res., 8, 291-299,
2001
Genome sequence and comparative analysis of enterohemorrhagic E. coli O157:H7.
T. Hayashi, K. Makino, M. Ohnishi, K.Kurokawa, K.Ishii, K.
Yokoyama, C.-G. Han, E. Ohtsubo, K. Nakayama, T. Murata, M.
核内情報研究分野
「原著論文」
Tanaka, T. Tobe, T. Iida, H. Takami, T. Honda, C. Sasakawa, N.
Transcriptional regulatin of the mouse steroid 5alpha-reductase
Ogasawara, T. Yasunaga, S. Kuhara, T. Shiba, M. Hattori and H.
type II gene by progesterone in brain.
Shinagawa: DNA Res., 8, 11-22, 2001
D. Matsui, M. Sakari, T. Sato, A. Murayama, I. Takada, M. Kim,
K. Takeyama, S. Kato : Nucleic Acids Research, 2002 (in press)
Genome sequence and comparative analysis of enterohemorrhagic E. coli O157:H7.
N-terminal activation function is dominant in ligand-dependent
T. Hayashi, K. Makino, M. Ohnishi, K. Kurokawa, K. Ishii,
transactivation of medaka estrogen receptor α in human cells.
K.Yokoyama, C.-G. Han, E. Ohtsubo, K. Nakayama, T. Murata,
Y.Mezaki, T. Yoshida, J, Yanagisawa, S. Kato, : Biochem.
M. Tanaka, T. Tobe, T. Iida, H. Takami, T. Honda, C. Sasakawa,
Biophys. Res. Commun., 289, 763-768, 2001
N. Ogasawara, T. Yasunaga, S. Kuhara, T. Shiba, M. Hattori and
H. Shinagawa: (Supplement). DNA Res., 8, 47-52, 2001
Doudenal calcium absorption in vitmin D receptor-knockout
mice: functional and melecular aspects.
The involvement of H-NS in transpositional recombination medi-
S. J. Van Cromphaut, M. Dewerchin, J. G. J. Hoenderop, I.
ated by IS1.
Stockmans, E. Van Herck, S. Kato, R. J. M. Bindels, D. Collen,
11
P. Carmeliet, R. Bouillon, G. Carmeliet : Proc. Natl. Acad. Sci.
Endocrinology, 142, 494-497, 2001
USA, 98, 13324-13329, 2001
A nuclear receptor screening method using a steroid receptor
Characterization of a vitamin D receptor knockout mouse as a
coactivator-1 fragment in a yeast two-hybrid system.
model of colorectal hyperproliferation and DNA damage.
S. Sasagawa, S. Kato : Anal. Biochem., 289, 295-297, 2001
E. Kallay, P.Pietschmann, S. Toyokuni, E. Bajna, P. Hahn, K.
Mazzucco, C. Bieglmayer, S. Kato, H. S. Cross : Carcinogenesis,
Estrogen receptor-mediated cross-talk with growth factor signal-
22, 1429-1435, 2001
ing pathways.
S. Kato : Breast Cancer, 8, 3-9, 2001
Aberrant growth plate development in VDR/RXRγ double-null
mutant mice.
N. Yagishita, T. Yoshizawa, Y. Yamamoto, K. Sekine, Y.
Uematsu, H. Murayama, Y. Nagai, W. Krezel, P. Chambon, T.
Matsumoto, S. Kato : Endocrinology, 142, 5332-5341, 2001
情報伝達研究分野
「原著論文」
Akt mediates Rac/Cdc42-regulated cell motility in growth factorstimulated cells and in invasive PTEN-knockout cells.
A tamoxifen responsive estrogen receptor alpha mutant D351Y
M. Higuchi, N. Masuyama, Y. Fukui, A. Suzuki, Y. Gotoh: Curr.
shows reduced tamoxifen-dependent interaction with corepressor
Biol., 11, 1958-1962, 2001
complexes.
Y. Yamamoto, O. Wada, M. Suzawa, Y. Yogiashi, T. Yano, S.
Beta-amyloid induces neuronal apoptosis via a mechanism that
Kato, J. Yanagisawa : J. Biol. Chem., 276, 42684-42691, 2001
involves the c-Jun N-terminal kinase pathway and the induction
of Fas ligand.
Selective coactivation of estrogen-dependent transcription by
Y. Morishima, Y. Gotoh, J. Zieg, T. Barrett, H. Takano, R.
CITED1 CBP/p300-binding protein.
Flavell, R. J. Davis, Y. Shirasaki, M. E. Greenberg: J. Neurosci.,
T. Yahata, W. Shao, H. Endoh, J. Hur, K. R. Coser, H. Sun, Y.
21, 7551-7560, 2001
Ueda, S. Kato, K. J. Isselbacher, M. Brown, T. Shioda : Genes
Dev., 15, 2598-2612, 2001
Caspase cleavage of MST1 promotes nuclear translocation and
chromatin condensation.
The molecular basis of vitamijn D-dependent rickets type I.
S. Ura, N. Masuyama, J. D. Graves, Y. Gotoh: Proc. Natl. Acad.
S. Kitanaka, K. Takeyama, A. Murayama, S. Kato : Endocrine J.,
Sci. U S A., 98, 10148-10153, 2001
48, 427-432, 2001
Xenopus FRS2 is involved in early embryogenesis in cooperation
Correlation between 25-hydroxyvitamin D3 1 α-hydroxylase
with the Src family kinase Laloo.
gene expression in alveolar macrophages and the activity of sar-
M. Kusakabe, N. Masuyama, H. Hanafusa, E. Nishida: EMBO
coidosis.
Rep., 2, 727-735, 2001
N. Inui, A. Murayama, S. Sasaki, T. Suda, K. Chida, S. Kato. H.
Nakamura : Am. J. Med., 110, 687-693, 2001
Both phosphorylation and caspase-mediated cleavage contribute
to regulation of the Ste20-like protein kinase Mst1 during
A subfamily of RNA binding DEAD-box proteins acts as an
CD95/Fas-induced apoptosis.
estrogen receptor α coactivator through the N-terminal activa-
J. D. Graves, K. E. Draves, Y. Gotoh, E. G. Krebs, E. A. Clark: J.
tion domain (AF-1) with an RNA coactivator, SRA
Biol. Chem., 276, 14909-14915, 2001
M. Watanabe, J. Yanagisawa, H. Kitagawa, K. Takeyama, Y.
Arao, M. Suzawa, Y. Kobayashi, S. Ogawa, T. Yano, H.
MKK6/3 and p38 MAPK pathway activation is not necessary for
Yoshikawa, Y. Masuhiro, S. Kato : EMBO J., 20, 1341-1352,
insulin-induced glucose uptake but regulates glucose transporter
2001
expression.
M. Fujishiro, Y. Gotoh, H. Katagiri, H. Sakoda, T. Ogihara, M.
Dietary phosphorus restriction reverses the impaired bone miner-
Anai, Y. Onishi, H. Ono, M. Funaki, K. Inukai, Y. Fukushima,
alization in vitamin D receptor knockout mice.
M. Kikuchi, Y. Oka, T. Asano: J. Biol. Chem., 276, 19800-
R. Masuyama, Y. Nakaya, S. Tanaka, H. Tsurukami, T.
19806, 2001
Nakamura, S. Watanabe, T. Yoshizawa, S. Kato, K. Suzuki :
12
MST1-JNK promotes apoptosis via caspase-dependent and inde-
Yokonolide A, a New Inhibitor of Auxin Signal Transduction,
pendent pathways.
from Streptomyces diastatochromogenes B59.
S. Ura, N. Masuyama, J. D. Graves, Y. Gotoh: Genes Cells., 6,
K. Hayashi, K. Ogino, Y. Oono, H. Uchimiya and H. Nozaki: J.
519-530, 2001
Antibiotics , 54 , 573-581, 2001
Akt inhibits the orphan nuclear receptor Nur77 and T-cell apopto-
Application of real-time RT-PCR quantification to evaluate dif-
sis.
ferential expression of Arabidopsis Aux/IAA genes.
N. Masuyama, K. Oishi, Y. Mori, T. Ueno, Y. Takahama, Y.
J. Liu, C. Oura, E. T. Aspuria, Y. Oono and H. Uchimiya:
Gotoh: J. Biol. Chem., 276, 32799-32805, 2001
Chinese Science Bulletin, 46, 1642-1645, 2001
「総説」
「総説」
神経生存と死のシグナル伝達
Molecular dissection of cell death in rice.
大石康二、後藤由季子: 「医学のあゆみ」, pp.345-348, 医歯
H. Uchimiya, M. Kawai, M. Yamaguchi and M. Umeda; “Rice
薬出版, 2001
Genetics IV” (G. S. Khush, D. S. Brar and B. Hardy, eds.),
pp.365-376, International Rice Research Institute, Los Baños
シグナル伝達研究の新展開
(Philippines), 2001
後藤由季子、松本邦弘: 実験医学 9 月号「シグナル伝達の
Hot Spot」, 19, pp.1816-1819, 羊土社, 2001
CDK-activating kinases in higher plants.
M. Umeda; “The CDK-Activating Kinase (CAK)” (P. Kaldis,
JNK 経路と細胞死制御
eds.), Chapter 6, Landes Bioscience, Texas, 2001
後藤由季子、浦誠司: 実験医学 9 月号「シグナル伝達の Hot
Spot」, 19, pp.1839-1844, 羊土社, 2001
Akt による生存シグナル伝達の分子機構
細胞増殖研究分野
「原著論文」
砂澤裕子、増山典久、後藤由季子: 実験医学増刊「アポト
Overcoming multi-drug resistance using an intracellular anti-
ーシス研究の新たな挑戦」, 19, pp.1708-1712, 羊土社, 2001
MDR1 SFV.
Y. Heike, K. Kasono, C. Kunisaki, S. Hama, N. Saijo, T. Tsuruo,
生存シグナル研究の新展開
D.A.Kuntz, D.R. Rose, and D. T. Curiel: Int. J. Cancer, 92, 115-
増山典久、後藤由季子: 「シグナル伝達がわかる」, pp.124-
122, 2001
128, 羊土社, 2001
Two taxoids from taxus cuspidata as modulators of multidrug
細胞機能研究分野
「原著論文」
resistnat tumor cells.
J. Sakai, H. Sasaki, K. Kosugi, S. Zhang, N. Hirata, K. Hirose, A.
Tomida, T. Tsuruo, and M. Ando: Heterocycles, 54, 999-1009, 2001
Mammalian Bax-induced plant cell death can be down-regulated
by overexpression of Arabidopsis Bax Inhibitor-1 (AtBI-1).
p53 contains a DNA break-binding motif similar to the functional
M. Kawai-Yamada, L. Jin, K. Yoshinaga, A. Hirata and H.
part of BRCT-related region of Rb.
Uchimikya: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98, 12295-12300, 2001
K. Yamane, E. Katayama, and T. Tsuruo: Oncogene, 20, 28592867, 2001
The Arabidopsis thaliana ethylene-responsive element binding
protein (AtEBP) can function as a dominant suppressor of Bax-
Cyclic hydroxamic-acid-containing peptide 31, a potent synthetic
induced cell death of yeast.
histone deacetylase inhibitor with antitumor activity.
L. Pan, M. Kawai, L.-H. Yu, K.-M. Kim, A. Hirata, M. Umeda
Y. Komatsu, K. Tomizaki, M. Tsukamoto, T. Kato, N. Nishino,
and H. Uchimiya: FEBS Lett., 508, 375-378, 2001
S. Sato, T. Yamori, T. Tsuruo, R. Furumai, M. Yoshida, S.
Horinouchi and H. Hayashi: Cancer Res., 61, 4459-4466, 2001
Ara6, a plant-unique novel type Rab GTPase, functions in the
endocytic pathway of Arabidopsis thaliana.
In vitro cytotoxicity of the protoberberine-type alkaloids.
T. Ueda, M. Yamaguchi, H. Uchimiya and A. Nakano: EMBO J.,
K. Iwasa, M. Moriyasu, T. Yamori, T. Tsuruo, D-U.Lee, and W.
20, 4730-4741, 2001
Wiegrebe: J. Nat. Prod., 64, 896-898, 2001
13
Involvement of transcriptional repressor ATF3 in acceleration of
Lipoprotein Sorting Signals Evaluated as the LolA-dependent
caspase protease activation during DNA damaging agent-induced
Release of Lipoproteins from the Cytoplasmic Membrane of
apoptosis.
Escherichia coli
T. Mashima, S. Udagawa, and T. Tsuruo: J. Cellular Physiology,
M. Terada, T. Kuroda, S. Matsuyama and H. Tokuda: J. Biol.
188, 352-358, 2001
Chem. 276,47690-47694, 2001
Selective activation of apoptosis program by S-p-bromobenzyl-
「総説」
glutathione cyclopentyl diester in glyoxalase I-overexpressing
脂質で修飾された蛋白質を膜から遊離させる ABC トランス
human lung cancer cells.
ポーター.
H. Sakamoto, T. Mashima, S. Sato, Y. Hashimoto, T. Yamori,
徳田元、松山伸一:蛋白質・核酸・酵素. 46, 1221-1227, 2001
and T. Tsuruo: Clinical Cancer Res., 7, 2513-2518, 2001
「学会賞」
The cleavage of Akt/Protein Kinase B by death receptor signaling
2001 年第 9 回日本生化学会 JB 論文賞、
is an important event in detachment-induced apoptosis.
S. Nagamori, K. Nishiyama and H. Tokuda.
R. E. Bachelder, M. A. Wendt, N. Fujita, T. Tsuruo, and A.M.
Mercurio: J. Biol. Chem., 276, 34702-34707, 2001
「Two SecG Molecules Present in a Single Protein Translocation
Machinery Are Functional Even after Crosslinking」Vol.128
No.1, 129-137, 2000
形態形成研究分野
「原著論文」
mtv shapes the activity gradient of the Dpp morphogen through
機能形成研究分野
「原著論文」
regulation of thick veins.
Cultivation of AGM-derived hematopoietic stem cells in the fetal
Y. Funakoshi, M.Minami and T. Tabata: Development, 128, 67-
liver microenvironment amplifies long-term repopulating activity
74, 2001
and enhances homing to the bone marrow.
M.Takeuchi,T.Sekiguchi,T.Hara,T.Kinoshita and A.Miyajima
「総説」
:Blood, in press
Genetics of morphogen gradients.
T. Tabata : Nature Reviews Genetics, 2, 620-630, 2001
Macrophage-colony stimulating factor modulates the development of hematopoiesis by stimulating the differentiation of
細胞形成研究分野
「原著論文」
endothelial cells in the AGM region.
K.Minehata,Y.Mukouyama,T.Sekiguchi,T.Hara and A.Miyajima
:Blood, in press
Deletion of lolB encoding an outer membrane lipoprotein is lethal
for Escherichia coli and causes the accumulation of lipoprotein
K-Ras mediates cytokine-induced formation of adherens junc-
localization intermediates in the periplasm.
tions during liver development.
K. Tanaka, S. Matsuyama and H. Tokuda: J. Bacteriol. 183,
T.Matsui,T.Kinoshita,Y.Morikawa,K.Tohya,M.Katsuki,Y.Ito,A.
6538-6542, 2001
Kamiya, and A.Miyajina:EMBO J. in press
Overexpression of yccL (gnsA) and ydfY (gnsB) increases unsatu-
Oncostatin M and hepatocyte growth factor induce hepatic matu-
rated fatty acids, and suppresses both the temperature-sensitive
ration via distinct signaling pathways.
fabA6 mutation and cold-sensitive secG null mutation of
A.Kamiya,T.Kinoshita and A.Miyajima:FEBS Letters,492,90-
Escherichia coli
94,2001
R. Sugai, H. Shimizu, K. Nishiyama and H. Tokuda : J.
Bacteriol. 183, 5523-5528, 2001
Oncostatin M suppresses generation of progenitors in fetal liver
by inhibiting the hepatic microenvironment.
Mutant of LolA, a Lipoprotein-Specific Molecular Chaperone of
T.Kinoshita,K.Nagata,N.Sorimachi,H.Karasuyama,T.Sekiguchi
Escherichia coli, Defective in Transferring Lipoproteins to LolB.
and A.Miyajima:Experimental Hematology,29,1091-1097,2001
A. Miyamoto, S. Matsuyama and H. Tokuda: Biochem.
Biophys.Res.Commun. 287, 1125-1128, 2001
Downregulation of Bim, a proapoptotic relative of Bcl-2, is a piv-
14
otal step in cytokine-initiated survival signaling in murine
FEBS letters, 505, 129-135, 2001
hematopoietic progenitors.
T.Shinjo,R.Kurihara,T.Inukai,H.Hosoi,T.Kinoshita,A.Miyajima,
ADP-insensitive phosphoenzyme intermediate of sarcoplasmic
Houghton P.J.,Look A.T.,K.Ozawa and T.Inaba:Mol.Cell.Bio.,
reticulum Ca2+-ATPase has a compact conformation resistant to
21,854-864,2001
proteinase K, V8 protease and trypsin.
S. Danko, T. Daiho, K. Yamasaki, M. Kamidochi, H. Suzuki, C.
Ammocidin, a new apoptosis inducer in Ras-dependent cells from
Toyoshima: FEBS letters, 489, 277-282, 2001
Saccharothrix sp. 1. Production, isolation, and biological activity.
R.Murakami,T.Tomikawa,K.Shinya,J.Shinozaki,T.Kajiura,
The role of the M6-M7 Loop (L67) in stabilization of the phos-
T.Kinoshita, A.Miyajima,H.Seto and Y.Hayakawa:J. Antibiotics,
phorylation and Ca2+ binding domains of the sarcoplasmic reticu-
54,710-713,2001
lum Ca2+-ATPase (SERCA).
Z. Zhang, D. Lewis, C. Sumbilla, G. Inesi, and C. Toyoshima: J.
「総説」
Biol. Chem., 276, 15232-15239, 2001
造血発生におけるオンコスタチン M の機能.
中山 恒、宮島 篤: 「臨床免疫」36 巻, pp.751-758, 2001
Large-scale networks of hydration water molecules around proteins investigated by cryogenic X-ray crystallography.
ヘマンジオブラストの発生と分化.
M. Nakasako: Cellular and Molecular Biology, 47, 767-790,
竹内 眞樹、宮島 篤: 実験医学 Vol.19, No.15(増刊),
2001
pp.1094-1989, 2001
Large-scale domain movements and hydration structure changes
「出版本」
in the active-site cleft in unligated glutamate dehydrogenase from
造血幹細胞のサイトカインによる制御.
Thermococcus profundus studied by cryogenic X-ray crystal
峯畑 健一、向山 洋介、宮島 篤:「幹細胞・クローン
structure analysis and small-angle X-ray scattering.
研究プロトコール」
(中辻憲夫 編), pp.125-130,羊土社,
M. Nakasako, T. Fujisawa, S. Adachi, T. Kudo and S. Higuchi:
2001
Biochemistry, 40, 3069-3079, 2001
発生分化構造研究分野
「原著論文」
Identification of mouse Jun dimerization protein 2 as a novel
Fe-type Nitrile Hydratase.
I. Endo, M. Nojiri, M. Tsujimura, M. Nakasako, S. Nagashima,
M. Yohda and M. Odaka: Journal of Inorganic Biochemistry, 83,
247-253, 2001
repressor of ATF-2.
C.Jin, H.Ugai, J.Song, T.Murata, F.Nili, K.Sun, M.Horikoshi and
Molecular cloning of PalBH, a mammalian homologue of the
K.Yokoyama: FEBS Lett., 489, 34-41, 2001
Aspergillus atypical calpain PalB.
E.Futai,T.Kubo,H.Sorimachi,K.Suzuki and T.Maeda: Biochim.
Crystallization of human CCG1-interacting factor B (CIB).
Biophys.Acta,1517,316-319,2001
B.Padmanabhan, T.Kuzuhara and M.Horikoshi: J. Crystal
Growth, 232, 326-329, 2001
Domain II of m-calpain is a Ca2+-dependent cysteine protease.
S.Hata,H.Sorimachi,K.Nakagawa,T.Maeda,K.Abe and K.Suzuki:
Cell death with predominant apoptotic features in Saccharomyces
FEBS Lett.,501,111-114,2001
cerevisiae mediated by deletion of the histone chaperone
ASF1/CIA1
Identification of a PDZ domain containing Golgi protein, GOPC,
M.Yamaki, T.Umehara, T.Chimura and M.Horikoshi: Genes
as an interaction partner of frizzled.
Cells, 6, 1043-1054, 2001
R.Yao,T.Maeda,S.Takada and T.Noda:Biochem.Biophys.Res.
生体超高分子研究分野
「原著論文」
Commun.,286,771-778,2001
Both the Conserved and the Unique Gene Structure of Stomach-
Organization of cytoplasmic domains of sarcoplasmic reticulum
Specific Calpains Reveal Processes of Calpain Gene Evolution.
Ca -ATPase in E1P and E1ATP states: a limited proteolysis study.
S.Hata,E.Nishi,T.Kawamoto,H.J.Lee,H.Kawahara,T.Maeda,Y.Sh
S. Danko, K. Yamasaki, T. Daiho, H. Suzuki, C. Toyoshima:
intani,H.Sorimachi and K.Suzuki: J.Mol.Evol.,53,191-203,2001
2+
15
Limited Proteolysis of Filamin Is Catalyzed by Caspase-3 in
H. Takahashi, Y. Hashimoto: Bioorg. Med. Chem. Lett., 11(5):
U937 and Jurkat Cells.
729-731, 2001
T.Umeda,Z.Kouchi,H.Kawahara,S.Tomioka,N.Sasagawa,T.Maed
a,H.Sorimachi,S.Ishiura and K.Suzuki: J.Biochem., 130,535-
Glycosylative inactivation of chalcomycin and tylosin by clinical-
542,2001
ly isolated Nocardia asteroids strain.
N. Morisaki, Y. Hashimoto, K. Furihata, K. Yazawa, M. Tamura,
Coexpression of the CUG-Binding Protein Reduces DM Protein
Y. Mikami: J. Antibiot., 54(2): 157-165, 2001
Kinase Expression in COS Cells.
N.Takahashi,N.Sasagawa,F.Usuki,Y.Kino,H.Kawahara,H.Sorima
Novel retinoidal tropolone derivatives. Bioisosteric relationship
chi,T.Maeda,K.Suzuki and S.Ishiura: J.Biochem., 130,581-
of tropolone ring with benzoic acid moiety in retinoid structure.
587,2001
M. Ebisawa, K. Ohta, E. Kawachi, H. Fukasawa, Y. Hashimoto,
H Kagechika: Chem. Pharm. Bull., 49(4): 501-503, 2001
「総説」
筋小胞体カルシウムポンプの構造決定.
α-Glucosidase inhibitors with a 4,5,6,7-tetrachlorophthalimide
豊島 近、中迫雅由、野村博美、小川治夫: 蛋白質・核
skeleton pendanted with a cycloalkyl or dicarba-closo-dodecabo-
酸・酵素, 46, 1374-1380, 2001
rane group.
S. Sou, H. Takahashi, R. Yamasaki, H. Kagechika, Y.i Endo,
カルシウムポンプの構造と能動輸送のメカニズム.
Y.Hashimoto: Chem. Pharm. Bull., 49(6): 791-793, 2001
豊島 近:現代化学 8月号,(通巻 365 号), 22-28, 2001
Thymidine phosphorylase inhibitors with a homophthalimide
筋小胞体カルシウムポンプの構造決定.
skeleton.
豊島 近、中迫雅由、野村博美、小川治夫: 放射光 , 14,
T. Kita, H. Takahashi, Y. Hashimoto: Biol. Pharm. Bull., 24(7):
204-210, 2001
860-862, 2001
低温ヘリウムガス吹き付け型結晶冷却装置の開発.
Novel specific puromycin-sensitive aminopeptidase inhibitors: 3-
中迫雅由、澤野成民、河本正秀:理学電機ジャーナル, 32,
(2,6-diethylphenyl)-2,4(1H,3H)-quinazolinedione and N-(2,6-
8-15, 2001
diethylphenyl)-2-amino-4H-3,1-benzoxazin-4-one.
H. Kakuta, Y. Koiso, H. Takahashi, K. Nagasawa, Y. Hashimoto:
Development of an open-flow cryostat utilizing helium gas.
Heterocycles, 55(8): 1433-1438, 2001
M. Nakasako, M. Sawano and M. Kawamoto: The Rigaku
Journal, 18, 47-53, 2001
Selective activation of apoptosis program by S-p-bromobenzylglutathione cyclopentyl diester in glyoxalase I-overexpressing
生体有機化学研究分野
「原著論文」
human lung cancer cells.
H. Sakamoto, T. Mashima, S. Sato, Y. Hashimoto, T. Yamori, T.
Tsuruo:Clin. Cancer Res., 7(8): 2513-2518, 2001
Specific inhibitor of puromycin-sensitive aminopeptidase with a
homophthalimide skeleton: Identification of the target molecule
Synthesis of L-α-phosphatidyl-D-myo-inositol 3,5-bisphosphate
and a structure-activity relationship study.
from D-glucose.
M. Komoda, H. Kakuta, H. Takahashi, Y. Fujimoto, S. Kadoya,
A. Nishikawa, S. Saito, Y. Hashimoto, K. Koga, R. Shirai:
F. Kato, Y. Hashimoto: Bioorg. Med. Chem., 9(1): 121-131, 2001
Tetrahedron Lett., 42(52): 9195-9298, 2001
Asymmetric synthesis of a 3-acyltetronic acid derivative, RK-
Novel formaldehyde-mediated dimerization reaction of N-alkyl-
682, and formation of its calcium salt during silica gel column
1-naphthylamine derivatives under mild/neutral conditions; appli-
chromatography.
cation to synthesis of naphthylamine-derived macrocycles.H.
M. Sodeoka, R. Sampe, S. Kojima, Y. Baba, N. Morisaki, Y.
Takahashi, Y. Hashimoto, K. Nagasawa:Heterocycles., 55(12):
Hashimoto: Chem. Pharm. Bull., 49(2): 206-212, 2001
2305-2313, 2001
Formaldehyde-mediated modification of natural deoxyguanosine with
Enzyme inhibitors derived from thalidomide.
amines: one-pot cyclization as a molecular model for genotoxicity.
H. Kakuta, H. Takahashi, S. Sou, T. Kita, K. Nagasawa, Y.
16
Hashimoto: Recent Res. Develop. Med. Chem., 1, 189-211, 2001
Cloning of a gene cluster encoding enzymes responsible for the
mevalonate pathway from a terpenoid antibiotic-producing
A new macrocyclic trichothecene, 12, 13-deoxypyroridine E, pro-
Streptomyces strain.
duced by the marine-derived fungus Myrothecium roridum col-
Y. Hamano, T. Dairi, M. Yamamoto, T. Kawasaki, H. Kaneda, T.
lected in Palau.
Kuzuyama, N. Itoh and H. Seto: Biosci. Biotechnol. Biochem. 65,
M. Namikoshi, K. Akano, S. Meguro, I. Kasuga, Y. Mine, T.
1627-1635, 2001
Takahashi, H. Kobayashi: J. Nat. Prod., 64(3), 396-398, 2001
Eubacterial diterpene cyclase genes essential for production of
A new spirostanol saponin from Dioscorea futshauensis.
the isoprenoid antibiotic terpentecin.
H.W.Liu, H.Kobayashi, G.X.Qu and X.S.Yao: Chinese Chem.
T. Dairi, Y. Hamano, T. Kuzuyama, N. Itoh, K. Furihata and H.
Lett., 12, 613-616, 2001
Seto: J. Bacteriol. 183, 6085-6094, 2001
Stereoselective synthesis of tricyclic guanidine system:
Spiruchostatins A and B, novel gene expression enhancing sub-
Confirmation of the stereochemistry of batzelladine F left-hand
stances produced by Pseudomonas sp.
tricyclic guanidine portion.
Y. Masuoka, A. Nagai, K. Shin-ya, K. Furihata, K. Nagai, K.
K. Nagasawa, H. Koshino, T. Nakata: Tetrahedron Lett., 42(25),
Suzuki, Y. Hayakawa and H. Seto: Tetraheron Lett., 42, 41-44,
4155-4158, 2001
2001
Acceleration of hetero-Michael reaction by symmetrical penta-
Telomestatin, A novel telomerase inhibitor from Streptomyces
cyclic guanidines.
anulatus.
K. Nagasawa, A. Georgieva, H. Takahashi, T. Nakata:
K. Shin-ya, K. Wierzba, K. Matsuo, T. Ohtani, Y. Yamada, K.
Tetrahedron, 57(43), 8959-8964, 2001
Furihata, Y. Hayakawa and H. Seto: J. Amer. Chem. Soc., 123,
1262-1263, 2001
活性分子創生研究分野
「原著論文」
Phoenistatin, a new gene expression enhancing substance produced by Acremonium fusigerum.
New approach to multiply deuterated isoprenoids using triply
Y. Masuoka, K. Shin-ya, K. Furihata, K. Nagai, K. Suzuki, Y.
engineered Escherichia coli and its potential as a tool for mecha-
Hayakawa and H. Seto: J. Antibiot., 54, 187-190, 2001
nistic enzymology.
K. Kakinuma, Y. Dekishima, Y. Matsushima, T. Eguchi, N.
Time courses of increased expression of signaling transduction
Misawa, M. Takagi, T. Kuzuyama and H Seto: J. Amer. Chem.
molecules induced by basic fibroblast growth factor in PC12
Soc., 123, 1238-1239, 2001
cells.
T. Kawamata, T. Yamaguchi, K. Shin-ya, T. Hori: Neurol. Res.,
An unusual isopentenyl diphosphate isomerase found in the
23, 327-330, 2001
mevalonate pathway gene cluster from Streptomyces sp. strain
CL190.
Absolute configuration of a novel glutamate receptor antagonist
K. Kaneda, T. Kuzuyama, M. Takagi, Y. Hayakawa and H. Seto:
kaitocephalin.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98, 932-937, 2001
H. Kobayashi, K. Shin-ya, K. Furihata, Y. Hayakawa and H.
Seto: Tetraheron Lett., 42, 4021-4023, 2001
Protein purification and function assignment of the epoxidase catalyzing the formation of fosfomycin.
Ammocidin, a new apoptosis inducer in Ras-dependent cells from
P.-H. Liu, K. Murakami, T. Seki, T. Kuzuyama, H. Seto and H.-
Saccharothrix sp. I. Production, isolation and biological activity.
W. Liu: J. Amer. Chem. Soc., 123, 4619-4620, 2001
R. Murakami, T. Tomikawa, K. Shin-ya, J. Shinozaki, T. Kajiura,
T. Kinoshita, A. Miyajima, H. Seto and Y. Hayakawa: J.
Thiopeptide non-producing Streptomyces species carry the tipA
Antibiot., 54, 710-713, 2001
gene: a clue to itsfunction.
B.-S. Yun, T. Hidaka, T. Kuzuyama and H. Seto: J. Antibiot. 54,
Ammocidin, a new apoptosis inducer in Ras-dependent cells from
375-378, 2001
Saccharothrix sp. II. Physico-chemical properties and structure
elucidation.
17
R. Murakami, T. Tomikawa, K. Shin-ya, J. Shinozaki, T. Kajiura,
H. Seto and Y. Hayakawa: J. Antibiot., 54, 714-717, 2001
バイオリソーシス研究分野
「原著論文」
Discovery of a novel antitumor benzolactone enamide class that
Evidence for polyphyletic origin of the members of the orders of
selectively inhibits mammalian vacuolar-type (H +)-ATPases. M.
Oscillatoriales and Pleurocapsales as determined by 16S rDNA
R. Boyd, C. Farina, P. Belfiore, S. Gagliardi, J. W. Kim, Y.
analysis.
Hayakawa, J. A. Beutler, T. C. McKee, B. J. Bowman and E. J.
T. Ishida, M.M. Watanabe, J. Sugiyama, and A. Yokota: FEMS
Bowman: J. Pharmacol. Exp. Ther., 297, 114-120, 2001
Microbiol. Lett. 201, 79-82, 2001
Neuroprotectins A and B, bicyclohexapeptides protecting chick
Evolution of amino acid biosynthesis and enzymes with broad
telencephalic neuronal cells from excitotoxicity. I. Fermentation,
substrate specificity.
isolation, physico-chemical properties and biological activity.
H. Nishida: Bioinformatics, 17, 1224-1225, 2001
H. Kobayashi, K. Shin-ya, K. Nagai, K. Suzuki, Y. Hayakawa, H.
Seto, B.-S. Yun, I.-J. Ryoo, J.-S. Kim, C.-J. Kim and I.-D. Yoo:
Distribution of genes for lysine biosynthesis through the
J. Antibiot., 54, 1013-1018, 2001
aminoadipate pathway among prokaryotic genomes.
H. Nishida: Bioinformatics, 17, 189-191, 2001
Neuroprotectins A and B, bicyclohexapeptides protecting chick
telencephalic neuronal cells from excitotoxicity. II. Structure
「総説」
determination.
細菌の分類と同定.
H. Kobayashi, K. Shin-ya, K. Furihata, K. Nagai, K. Suzuki, Y.
横田 明: ソフト・ドリンク技術資料 ,134, 91-102, 2001
Hayakawa, H. Seto, B.-S. Yun, I.-J. Ryoo, J.-S. Kim, C.-J. Kim
and I.-D. Yoo: J. Antibiot., 54, 1019-1024 (2001).
「出版本」
Family Micrococcaceae and related families.
「総説」
イソプレノイド生合成研究の新展開−有用イソプレノイド
横田 明: 「放線菌の同定実験法」
(日本放線菌学会編)、pp. 163-178, 学会出版センター, 2001
の生産を目指して−.
葛山智久、高木基樹、瀬戸治男: バイオサイエンスとイン
細胞壁.
ダストリー, 59, 27-30, 2001
横田 明:「微生物の分類・同定実験法」(鈴木健一朗、
平石 明、横田 明編)、pp. 97-117, シュプリンガー・フェ
新規イソペンテニル2リン酸生合成経路「非メバロン酸経
路」に関する研究.
葛山智久: 日本農芸化学会誌, 75, 1053-1059, 2001
がんの分子標的療法 テロメラーゼ,
新家一男: 最新医学, 56, 384-389, 2001
抗癌剤耐性因子 7 癌遺伝子 ras oncogenes,
早川洋一: Surgery Frontier, 8, 424-429, 2001
「学会賞」
日本農芸化学会農芸化学奨励賞
葛山智久「新規イソペンテニル2リン酸生合成経路、「非
メバロン酸経路」に関する研究」
がん分子標的治療研究会奨励賞
新家一男「新規テロメラーゼ阻害物質 telomestatin に関する
研究」
アラーク東京, 2001
18
おめでとう!大学院博士・修士課程修了
平成 14 年 3 月をもって大学院博士課程および修士課程を修了される方々と論文タイトルは、以下の通りです(かっこ内は
所属大学院研究科、研究分野)。長い間の研究活動の結実、おめでとうございます。分生研での研究生活を糧として、さら
に各界でご活躍されることを期待しています。
〈博士課程〉
中里 恵美(農学生命科学、分子遺伝)
「単細胞緑藻クラミドモナスにおける葉緑体 recA 遺伝子の
宮本 厚樹(農学生命科学、細胞形成)
「リポ蛋白質の局在化に関与する分子シャペロン LolA の機
能解析」
構造と発現解析」
峯畑 健一(農学生命科学、機能形成)
間山 智子(農学生命科学、染色体動態)
「ペチュニアの花の形態形成に関与する遺伝子とその作用
「サイトカインによる造血発生の制御」
(Regulation of hematopoietic development by cytokines)
に関する研究」
木村 暁(理学系、発生分化構造)
程 朝陽(農学生命科学、染色体動態)
「Phylogenetic studies of cultivated and wild rice strains by
「核内蛋白質のリジン残基特異的アセチル化と染色体領域
特異的な遺伝子発現制御機構の解析」
insertion polymorphism of retroposon p-SINE1(レトロポゾ
ン p-SINE1 の挿入の有無に基づいた栽培稲と野生稲の系統
の解析)」
中道 裕子(農学生命科学、核内情報)
「軟骨由来細胞機能調節因子の生体内高次機能に関する研
梅田 達也(農学生命科学、生体超高分子)
「TOR 情報伝達経路の活性化機構の解析」
倉橋 みどり(農学生命科学、バイオリソーシス)
「海洋生物に由来する細菌の系統分類学的研究」
究」
原口 景子(農学生命科学、分子情報)
「hDLG/PSD-95 結合蛋白質 DAP-1 の機能解析」
〈修士課程〉
谷川 亮平(農学生命科学、分子遺伝)
「シアノバクテリア Synechococcus sp. strain PCC7942 にお
廣子 貴俊(農学生命科学、分子情報)
ける NtcA シグナリング系の解析」
「TGF-βにより誘導されるアポトーシスの分子機構」
高野 敦司(農学生命科学、分子遺伝)
浦 誠司(工学系、情報伝達)
「高等植物の葉緑体とらん藻における分裂機構の解析」
「MST1 の核移行とアポトーシスシグナル伝達経路の解析」
松本 宏樹(農学生命科学、染色体動態)
Roberto Antonio Barrero(理学系、細胞機能)
「Functional analysis of Arabidopsis AtCAP1 gene」
雷 書紅(医学系、細胞増殖)
「プロテアソーム阻害による固形癌のストレス誘導性抗癌
「シロイヌナズナに存在する En/Spm 様トランスポゾンに関
する研究」
太田 与志津(農学生命科学、染色体動態)
「シロイヌナズナの LINE、ATLN、に関する研究」
剤耐性の克服」
大竹 史朗(農学生命科学、核内情報)
谷本 拓(理学系、形態形成)
「Dpp モルフォゲンの作用調節機構」
福田 歩(農学生命科学、細胞形成)
「大腸菌リポ蛋白質の脂質修飾と局在化機構の解析」
「ダイオキシンレセプターを介した内分泌撹乱作用機構に
関する研究」
中村 貴(農学生命科学、核内情報)
「骨組織における核内ステロイドレセプター作用機構に関
する研究」
菅井 理絵 (農学生命科学、細胞形成)
「蛋白質膜透過反応における SecG の構造変化と膜脂質の役
割」
吉村 公宏(農学生命科学、核内情報)
「核内ビタミンレセプター群の生体内高次機能の解析」
19
金 美善(農学生命科学、核内情報)
「活性型ビタミン D による遺伝子発現抑制機構の解析」
佐藤 梨奈(理学系、分子情報)
「細胞骨格・運動系における癌抑制遺伝子産物 APC の機能
解析」
菖蒲田 章人(農学生命科学、細胞形成)
「大腸菌における SecG 膜貫通領域変異体の機能解析」
須田 芳國(理学系、機能形成)
「新規 zinc finger タンパク質 EZI の機能解析とノックアウト
マウスの作製」
野中 秀紀(理学系、機能形成)
地神 貴史(農学生命科学、分子情報)
「肝再生におけるオンコスタチンMの非実質細胞への作用」
「Wnt シグナル経路制御因子 B9L の機能解析」
堀江 美頼(農学生命科学、生体超高分子)
岸下 昇平(工学系、情報伝達)
「原癌遺伝子 Akt による p53 転写抑制機構の解析」
齊藤 剛志(工学系、情報伝達)
「Notch により制御される新規シグナル伝達の検討」
「酵母の浸透圧ストレス検知機構における、MAPKK Pbs2p
と細胞膜アンカー Sho1p の結合・解離の分子機構の解析」
横田 一成(農学生命科学、生体超高分子)
「塩・アルカリ pH ストレスに応答する Cpl1p 経路の新しい
構成因子の検索」
金 麗華(理学系、細胞機能)
「Analysis of an Arabidopsis gene suppressing yeast cell proliferation」
石岡 利康(薬学系 生体有機化学)
「イソキサゾロン骨格を有する新規アンドロゲンアンタゴ
ニストの創製研究」
石田 敦士(薬学系、細胞増殖)
「骨転移における骨血管内皮細胞の関与」
真弓 聡(薬学系 生体有機化学)
「Protein Kinase C アンタゴニストの創製研究」
大原 拓(薬学系、細胞増殖)
「遺伝子発現プロファイルに基づく Apoptosis 耐性因子の解
析」
加藤 大暢(農学生命科学、活性分子創生)
「パーキンソン病治療薬をターゲットした神経保護物質の
探索研究」
加藤 佳久(農学生命科学、細胞形成)
「大腸菌におけるタンパク質膜透過に関与する SecDF/YajC
と SecG の機能的関連の解析」
石 濱海(農学生命科学、バイオリソーシス)
「Titrella mobilis および Macromonas bipunctata に関する
系統分類学的研究」
倉田 晃文(農学生命科学、細胞形成)
「大腸菌リポ蛋白質の局在化に関与する ABC トランスポー
ターの ATPase サブユニットに存在するモチーフの解析」
分生研コロキウム一覧 (2001.1 ∼ 2001.12)
01.1.18
01.7.19
多羽田 哲也 教授(染色体分子構造解析)
金丸 研吾 助手(分子遺伝)
「ショウジョウバエの形を作るメカニズム」
大坪 久子 講師(生物物理)
「レトロトランスポゾンと植物ゲノム- -その構成、動態、
進化- -」
「葉緑体の分裂と発達を制御する細菌型因子」
土本 卓 助手(染色体動態)
「イネ p-SINE1-その転移制御機構と栽培稲の起源解明へ
の応用」
01.4.19
01.10.18
鶴尾 隆 教授 (分子生物活性・動植物培養細胞)
柳沢 純 助手(核内情報)
「生存シグナルの新たな制御機構」
秋山 徹 教授(分子情報)
「癌抑制遺伝子 APC の機能」
「核内レセプターの転写制御機構」
真島 英司 客員教授(プロテオーム(客員))
「プロテオーム解析における効率化と蛋白質の一次構造解析」
20
2001 年分生研セミナー一覧 (2001.1 ∼ 2001.12)
01.1.17
真島 英司 先生
「Molecular and clinical studies with the Hsp90 inhibitor
17AAG:The story unfolds」
((株)アプロサイエンス 生命科学研究所・所長)
「プロテオーム研究におけるマイクロシーケンシング-その現状
と展望」
01.5.31
白須 賢 博士
(GROUP LEADER The Sainsbury Laboratory John Innes
01.2.8
Dr.Kenneth S. Korach
Centre,Norwich,UK)
「RAR1 遺伝子:病原抵抗性遺伝子シグナル伝達系の新しい焦点」
(Laboratory of Reproductive and Developmental Toxicology
NIHE, USA)
「The function of estrogen receptors」
01.5.31
川島 博行 教授
Dr.Dino Moras
(新潟大学大学院医歯学総合研究科)
(Laboratoire de Biologie et Genomique structurales
「メカニカルストレスと骨形成」
IGBMC,Strasbourg, France)
「Structure of nuclear receptors」
01.7.3
Guy Rousseau 博士
01.2.13
Professor Gerard Karsenty
(Dept of Molecular and Human Genetics Baylor College of
Medicine,USA)
(ICP(Institute of Cellular Pathology) University of Louvain,
Brussels)
「The transcription factor HNF-6: role in liver function and development」
「Genetic control of osteogenesis」
01.7.13
01.3.1
Prof. Gynheung An
(National Research Laboratory of Plant Functional Genomics,
Pohang University of Science and Technology, Pohang, Republic
of Korea)
川上 泰彦 博士
(Gene Expression Laboratory The Salk Institute for Biological
Studies, USA)
「WNT signals control FGF-dependent limb initiation and AER formation in the chick embryo」
「Fumctional genomics and developmental studies in rice plants」
01.7.26
01.3.6
Prof.Georg Auling
(Institut für Mikrobiologie Universität Hannover )
「A chemotaxonomic approach on plantassociated microorganisms
山口 健太郎 助教授
(千葉大学分析センター大学院自然科学研究科多様性科学)
「溶液周期連鎖構造」(コールドスプレー質量分析法の開発と、
生体分子の構造・挙動・機能解明への応用)
from the phyllosphere」
01.8.1
01.3.16
近江戸 伸子 博士
(農水省北陸農業試験場)
深水 昭吉 教授
(筑波大学先端学際領域研究センター)
「アセチル化と転写:時空間的調節系のダイナミクス」
「遺伝子高感度可視化技術によるゲノム解析」
01.9.3
01.4.18
諸橋 憲一郎 教授
(岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所)
梅山 秀明 教授
(北里大学薬学部)
「完全長 cDNA 及びタンパク質の立体構造ハイスループット」
「性生殖腺分化を支える役者たち」
01.9.12
01.4.19
Dr.Dario Alessi
(MRC Protein Phosphorylation Unit,University of Dundee)
藤田 憲一 博士
(日本電子データム設置環境室室長)
「NMR と立体構造」
「Insulin signal transduction downstream of PI3-kinase and PDK1」
01.9.18
01.5.23
Paul Workman 教授
(CRC Center for Cancer Therapeutics,The Institute of Cancer
Research)
近藤 滋 博士
(徳島大学総合科学部 理化学研究所発生・再生科学総合研究セ
ンター)
「発生における自発的パターン形成」
21
01.9.20
「活性型 caspase-3 の核移行とアポトーシス」
三木 裕明 先生
(東京大学医科学研究所)
「WASP ファミリー蛋白による細胞骨格制御」
01.11.29
Dr.Gideon A.Rodan
( Vice President,Merck&Co. Dept.of Bone Biolojy and
01.9.25
浦野 泰照 博士
Osteoporosis Researchi, Laboratories,USA)
「Integrin α v β3 Function and signaling in osteoclasts」
(東京大学大学院薬学系研究科)
「有機化学を基盤とするバイオプローブの論理的創製」
01.11.30
田原 栄俊 助教授
01.10.4
(広島大学医学部総合薬学科)
近藤 隆 博士
「細胞分裂寿命におけるテロメアの役割」
(理化学研究所脳科学総合研究センター)
「染色体改変によるマウスゲノム上での転写調節機能の解析」
01.12.6
Dr.Stephen M.Cohen
01.10.9
(European Moleculer Biology Laboratory)
黒木 良太 先生
「Boundary formation in the Drosophila wing」
(キリンビール(株)医薬カンパニー医薬探索研究所主任研究員)
「立体構造情報を用いた有用分子の創生」
Dr.Pernille Rorth
(European Moleculer Biology Laboratory)
「Guiding cell migration during Drosophila oogenesis」
01.10.22
澤 斉 博士
(理化学研究所発生・再生科学総合研究センター)
「転写 Mediator 複合体は Wnt、Notch、Ras の下流で細胞の運命
のスイッチとして機能する」
01.12.7
柘植 知彦 博士
(Dept. of MCDB, Yale University)
「Characterization of the mammalian COP9 signalosome
- a novel regulation of c - Jun phosphorylation mediated by CSN1 -」
01.10.22
三浦 正幸 博士
(理化学研究所脳科学総合研究センター)
「細胞死シグナル研究の分子遺伝学的アプローチ」
01.12.14
長田 裕之 博士
(理化学研究所抗生物質研究室主任研究員)
「細胞機能の解析ツール「バイオプローブ」が化学生物学の扉を
01.11.7
開く」
伊藤 啓 博士
(岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所)
01.12.14
「キイロショウジョウバエ成虫脳の回路構造と形成過程」
坂神 洋次 教授
(名古屋大学大学院生命農学研究科)
01.11.8
「ペプチド性植物細胞増殖因子」
今高 寛晃 博士
(東北大学大学院生命科学研究科分子生命科学専攻遺伝子調節分
野)
「真核細胞における翻訳開始の機構とその制御」
01.12.18
向山 洋介 博士
(Howard Hughes Medical Inetitute Research Laboratories,
California Institute of Technology, USA)
01.11.9
橋本 公二 教授
「Role of Cross-Talk Between Developing Blood Vessels and
Peripheral Nerves」
(愛媛大学医学部皮膚科学教室)
「乾癬とビタミン D」
01.12.19
Anne O' Garra Ph.D.
01.11.21
Prof. Mike Hasegawa
(Center for Plant Environmental Stress Physiology Purdue
University)
「Plant osmotic stress Tolerance determinants identified by T-DNA
tagging mutagenesis in Arabidopisis」
01.11.29
鎌田 真司 先生
(Salk Institute, Tony Hunter 研究室)
(Laboratory of Immunoregulation, The National Institute for
Medical Research, England)
「 Role of T helper Cells in Immunoregulation : From
Differentiation to Function」
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平成 13 年度受託研究・共同研究一覧 (2001.12 以降追加分)
〈受託研究〉
◆後藤由季子助教授 情報伝達研究分野
平成 13 年度奨学寄附金受入状況(平成 14 年 2 月末現在)
総件数 48 件 科学技術振興事業団
大脳神経系前駆細胞の生死の制御とその生理的意義
総 額 98,701,000 円
650 千円
掲示板
〈知ってネット〉
最新の情報は、ホームページで公開しております。
http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/office/keijiban.html
京都工芸繊維大学助教授1名
(応用生物学科・応用生物科学講座(昆虫生理学教育研究分野)
)
職員の異動について
2002.4.22 締切
以下のとおり異動がありましたのでお知らせします。
○平成 14 年 1 月 1 日
〈転出〉小野口幸雄 庶務掛員(事務部)
:東洋文化研究所庶務掛(事務部)へ配置換
2002 年度図書室購入雑誌について(図書室)
【購入中止雑誌】
Bioscience, biotechnology, and biochemistry.
〈転入〉山口武志 庶務掛員(事務部)
:医学部附属病院医事課企画審査掛より配置換
○平成 14 年 2 月 1 日
Chemistry letters.
* Genesis : the journal of genetics and development.
〈昇任〉柳澤 純 助教授(核内情報研究分野)
○平成 14 年 3 月 1 日
* Infection and immunity.
* Journal of clinical investigation.
〈採用〉津田 岳夫 助手(生体超高分子研究分野)
* Journal of biochemistry.
研究助成等公募(2002.2.27 現在)
* Journal of experimental medicine.
* Mechanisms of development.
詳細は分生研研究助成掛へお問い合わせ下さい。
℡ 03-5841-7803 / E-mail:imcbras@iam.u-tokyo.ac.jp
* Tetrahedron.
実験医学
* Tetrahedron, asymmetry.
科学
最新の情報は、ホームページで公開しております。
日本農芸化学会誌
日経サイエンス
http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/office/keijiban.html
細胞工学
助成研究
蛋白質核酸酵素
平成 14 年度「新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業」
新規課題募集のご案内について
(生物系特定産業技術研究推進機構)
2002 年度ベルツ賞学術論文募集
募集先 2002.4.30 締切
(日本リンガーインゲルハイム株式会社) 募集先 2002.8.31 締切
【新規購入雑誌】
* Nature reviews genetics.
* Nature reviews molecular cell biology.
* Nature reviews neuroscience.
Seminars in cell & developmental biology.
Genetica : an international journal on genetics and evolution.
教官公募(2002.2.27 現在)
詳細は分生研研究助成掛へお問い合わせ下さい。
℡ 03-5841-7803 / E-mail:imcbras@iam.u-tokyo.ac.jp
*は東京大学で利用できる電子ジャーナル検索(http://ejournal.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/)から利用できる雑誌。
Tea Time−編集後記
惜春。春は四季の中でも最も絢爛で美しく、楽しい時期であ
るがゆえに、春が過ぎ去るのを惜しむ気持ちは他とは比較でき
いきなりですが分生研の野球部に入部させて頂きました。毎週金
曜日のお昼休みに隣のグランドで練習をしていますので、都合の
ないほど深いものです。今の時期は、目にする全てが感慨の種
となり、春の新鮮な美しさを今しばらく留めておきたいという
合う方は是非一緒にキャッチボールでもいかがでしょうか?
さて早いもので既に数ヶ月が経ってしまいましたが何をして
気持ちにさせられます。さて、私には俳句の心得はありません
いいのか解らない事がありご迷惑をおかけ致しまして申し訳あ
が、このところ暇を見つけては「歳時記」に目をやったりしま
す。歳時記とは、俳句を作るときに必要な「季語」の辞典のよ
りません。この研究所で仕事をされている皆様のお役に立てま
すよう頑張りますので宜しくお願い致します。
うなものです。それを読んでいると、日本には春夏秋冬の4つ
だけではなく、生活や気候に合わせた沢山の季節の呼び名があ
ることがわかります。季節感は勿論のこと、倫理観、美意識、
ありとあらゆる日本人の感情が短い文に凝縮されていると言え
ます。日々の微妙な変化を言葉や季語で表現する俳句は、自然
だけでなく人の心情までも表わす恰も不思議な小宇宙のような
もの。そうした日本人がもつ繊細さを大切にしてゆきたいと思
う今日この頃です。
(分子遺伝研究分野 田村勝徳)
みなさんこんにちは。1 月 1 日付けで医学部附属病院から異動
になり分生研の庶務掛に配属になりました山口武志と申します。
(庶務掛 山口武志)
分生研ニュース第 18 号
2002 年 4 月 1 日号
発行 東京大学分子細胞生物学研究所
編集 分生研ニュース編集委員会(田村勝徳、金井由美子、増山典久、
芳賀直実、長澤和夫、松尾美鶴、山口武志)
お問い合わせ先 編集委員長 長澤和夫
電話 03 − 5841 − 7848
電子メール nagasawa@iam.u-tokyo.ac.jp
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研究紹介
発現する植物のレトロエレメント
Akt によるアポトーシス抑制機構
染色体動態研究分野 土本 卓
情報伝達研究分野 増山 典久
植物ゲノムの多くの部分は、転写産物
PI3 キナーゼ-Akt 経路は様々な細胞種に
を中間体として転移するレトロエレメ
おいて、生存維持のシグナルを担うこ
ントで占められている。しかし、それ
とが明らかにされているが、その分子
らの大部分はいつとも知れない太古に
機構については不明な点も多い。我々
転移したものであり、現在は発現を完
は Akt の新たな標的として、核内受容
全に失ってゲノム構造の一部と化している。私達はイネを
体ファミリーに属する Nur77 を見出した。Nur77 は T 細胞
材料に現在も発現している因子を探索した結果、SINE
のアポトーシスや胸腺における未成熟 T 細胞の分化に関与
(Short INterspersed Element) の一種であり、イネゲノム中
することが報告されている。Akt が Nur77 をリン酸化する
に約 6500 コピー存在する p-SINE1 (全長 122 bp)が今も
と Nur77 の転写活性が阻害され、さらに Nur77 によるアポ
アクティブに転写されていることを明らかにし、その解析
トーシス誘導能が抑制されることを明らかにした。また血
を進めている。
清除去や staurosporine 刺激などアポトーシスが起きる条件
p-SINE1 はその内部に存在する RNA ポリメラーゼ III
下では、Bcl-2 ファミリーである Bax がミトコンドリアに蓄
(pol III)のプロモーターによって転写されるが、その発現
積することが知られている。Akt の活性化によって Bax の
は器官特異的であるとともに、配列のメチル化によるエピ
細胞質からミトコンドリアへの移行が阻害されることも明
ジェネティックな抑制など、様々な制御を受けている(図)。
らかにした。これらの結果は、Akt 分子が生存シグナルに
転写されている配列の大部分は特定のサブファミリーに属
関して多様な作用を持つことを示しており、細胞種や刺激
しており、ゲノムの p-SINE1 配列のコンセンサスに対して
の種類によって Akt が異なるメカニズムで生存維持に働く
いくつかの共通の置換変異を持つ。面白いことに、最近転
可能性や、アポトーシス進行に至る経路の複数のステップ
移した p-SINE1 メンバーを調べるとやはり全てそのサブフ
を Akt が抑制することで、より確実に生存を保障している
ァミリーに属しており、p-SINE1 の中でも現在発現して転
可能性が考えられる。これらの点について今後さらに検討
移するものは一部の限られたサブファミリーメンバーであ
を加えるべく研究を行っている。
ることが示唆される。今後は p-SINE1 の転移制御機構の全
体像と進化の道筋の解明を目指して研究を進めていこうと
Masuyama, N. et al. (2000) J. Biol. Chem.
思っている。また、サブファミリーメンバーが最近転移し
Tsuruta, F. et al. (in press) J. Biol. Chem.
ていることを利用して、それらをマーカーとして栽培稲の
起源を探る研究も進めている。
24
研究
究最
最前
前線
線
研
シロイヌナズナの AtCAP1 は
細胞増殖・伸長を制御する
AtCAP1 は細胞中でアクチンと直接あるいは間接的に相
互作用し、細胞分裂および伸長の両者を制御すると考えら
れる。このことは、細胞骨格形成に重要なアクチンフィラ
ロベルト・アントニオ・バレロ、梅田正明、山村三郎、
メントの形成を AtCAP1 が制御する可能性を強く示唆する
内宮博文(細胞機能研究分野)
ものである。
The Plant Cell (2002)14:1-16
植物の細胞骨格は、細胞形態形成、器官形成、分化等、
多岐にわたって機能的に重要である。たとえば、ミクロフ
ィラメント形成は、細胞分裂時の分裂板の伸長、細胞壁な
どの諸過程に必須である。アデニル酸シクラーゼ結合タン
パク質(CAP; Cyclase-Associated Protein)は、単量体のア
クチンとの結合活性を有し、酵母においてアクチンフィラ
メントの脱重合に関与することが知られている。我々は、
シロイヌナズナより CAP タンパク質をコードする遺伝子
B. 形質転換シロイヌナズナにおける形態
変化。コントロール(左)と形質転換
植物(右)。葉は上(コントロール)、
下(形質転換植物)。
(AtCAP1)を単離し、AtCAP1 タンパク質を過剰に発現する
形質転換植物を作成した。その結果、本タンパク質を高発
現する植物では葉身、葉柄の長さが減少し、AtCAP1 の過剰
発現は葉器官サイズの減少を引き起こすことが示された。
A. AtCAP1 の構造。AtCAP1 の中央にはプロリンに富む配列があり、C 末端
領域にはアクチン結合部位と考えられる配列が存在する。
C. AtCAP1 とアクチンタンパク質との関係図。高レベルの AtCAP1 の発現に
より細胞 分裂と伸長が阻害される。
共通機器紹介 超高感度マイクロプレートルミノメーター
本年度、使用の高頻度化に伴い分生研機関研究助成金で共通機器として二代目となる マイクロプレート用ルミノメーター
が導入された。本ルミノメーター(TR717)の特徴 として、98 well 以外に 384 well に対応するサンプルフォーマット、検出波
長域は 380 ∼ 630nm を検出、5.0 x 10-21 mol のアルカリフォスファターゼまで検出する高感度性である。また従来の機種に
比べ、温度コントロールシステムとして室温 +5 ℃∼ 42 ℃まで設定可能であること、インジェクターを二基まで搭載可能で
あり試薬量も調節できる。現在主としてデュアルルシフェラーゼアッセイに汎用されているが、簡便に波長領域内でのアッ
セイに対応できる。開発元の Applied Biosystems からアッセ イ用キットが市販されており、コストパフォーマンスも悪くな
い。多くの利用により 研究の向上を図って貰いたい。(http//www.appliedbiosystems.co.jp)参照。
(核内情報研究分野 武山健一)