INTERCULTURE INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 関西学院千里国際中等部・高等部 Senri International School of Kwansei Gakuin (SIS) | 関西学院大阪インターナショナルスクール Osaka International School of Kwansei Gakuin (OIS) 〒562-0032大阪府箕面市小野原西4-4-16 | 4-4-16 Onohara-nishi, Minoh-shi, Osaka-fu, 562-0032 JAPAN | TEL 072-727-5050 | FAX 072-727-5055 | URL http://www.senri.ed.jp 20th Anniversary SPRING 2011 No.131 SIS第18期卒業生巣立つ School Festival Model United Nations 2011/04/22 創立20周年祝賀ケーキ 関西学院千里国際キャンパスは、帰国生徒を中心に一般日本人生徒や日本の教育を希望する外国人生徒も受け入れて日本の普通教育を行う関西学院千里国際中等部・高等部 Senri International School of Kwansei Gakuin (SIS) と、4歳から18歳までの主に外国人児童生徒を対象とする関西学院大阪インターナショナルスクール Osaka International School of Kwansei Gakuin (OIS) とを、同一敷地・校舎内に併設しています。両校は一部の授業や学校行事・クラブ活動・生徒会活動等を合同で行っています。チームスポーツはこの2校で1チームを編成しており、国内外のイン ターナショナルスクール、日本の中学・高校との交流試合等に参加しています。このため、校内ではインターナショナルスクールの学校系統に合わせて、6年生~8年生(日本の小学6年生~中学3 年生春学期)をミドルスクール(MS)、9年生~12年生(日本の中学3年生秋学期~高校3年生)をハイスクール(HS)と呼んでいます。 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 20年の重さ 眞砂和典 SIS校長 この記事を読んでいる皆さんは腕時計を しているだろうか? なぜこんな疑問からこの文章を始めたか というと、腕時計は前世紀の遺物だという 議論を最近聞いたからだ。ある講演者が 二十歳の娘さんになぜ腕時計をしないの か尋ねたところ、次のような返事が返ってき た。「腕時計なんてたったひとつの機能し かないのに、なぜ四六時中腕に巻きつけ ておかなければいけないの?」というもの だ。確かに携帯電話をはじめとしてデジタ ル機器は多機能で、必ず時計を含んでい る。ちなみに、その父は苦し紛れに「日付 の分かるものもあるよ。」と答えたそうだ。常 識と思っていることを人は意識せずに続け ている。当然=正しいと…。しかし、時代は 大きく動いている。 さて、私たちの学校SOISが20周年を迎え た。ここではその行事を紹介していこうと思 うのだが、何よりも強く感じたのはこの20年 の重さだ。現在の在校生は誰一人として開 学時には生まれていなかった。教職員は 全員が生まれていて、多くは世界各地で 活躍していた。つまり、この学校は生徒の みなさんよりも年上で、教職員の誰よりも若 い。20世紀最後の10年と21世紀最初の10 年がそこには流れている。これまでは国際 的という言葉でこの学校の地理的な、空間 の広がりを強調してきた。しかし、今ここに 20年という歴史的な、時間の隔たりを意識 することによって、空間的にも時間軸上で も世界にひとつしかないユニークな私達の 学校を更にいとおしく思う。 ◇ 2011年4月22日午後1時40分、SOISの幼 稚園から高校3年生までの全生徒と教職員 が体育館に集まって20周年の記念式典は 始まった。これ程の多人数が集合するのは 開校以降初めてのことだ。最前列に並ん だOISの小さな子供たちも体育館での1時 間の式典 ・ 教頭、校長からの話 ・ 20年間勤めてくださった教職員へのお 礼、花束贈呈 ・ その代表のマクギル、平井両先生のス ピーチ(漫才?) ・ 20年を振り返るスライドショー ・ JYONGRIの歌 を楽しんでくれていた。そのあとは中庭で 予定していたSOISの誕生パーティーを雨 のために玄関と2階のテラスに場所を変え て、800名ほどの全校で歌ったり、ケーキを 食べたりした。SOISらしい、堅苦しくなく自 然な、そして楽しい学内の式典だった。 この夜はホテル阪急エキスポパークで大 人のパーティーも開催した。藤澤皖初代校 長をはじめとした旧教職員、旧そして現保 護者、一期生平木あゆみさんを含む同窓 生、校医の薗先生、現教職員の総勢126 名が夜も更けるまで語り合った。保護者の 中には兄弟姉妹をSOISに送ってくださっ た方も多く、学校との付き合いが10年以上 になる方もいらっしゃった。また、福島先生 の仲間のジャズバンドがパーティーを盛り 上げてくれた。 翌朝、土曜日は在校生以外の学校関係 者が集まる記念式典で始まった。開校以 来、お子さんたちをOISに送り続けていると いう保護者のお話には驚いた。最初は200 名くらいの参加者だったが、同窓生を中心 に600名以上の方々が学校に戻ってきてく れた。このひと月ほど前から卒業生たちが 小野寺さんと私にメールをくれていて、あ る程度の来校は見込んでいたものの、これ ほど懐かしい顔に出会えるとは予想してい なかった。この式典で歌われた JYONGRI の歌の一節にこのような詞があった。 どんな季節が来ようとも 何も変わらないよ 君がいれば 今が永遠だから 君がいれば インターカルチュアとイヤーブックの1号 から最新号までを並べる企画を馬場先生 が催してくれた。歴史を感じずにはいられ ない空間だった。この日のプログラムは別 に示すが(P.5)、午後にシアターで行われ た企画はどれも盛況だった。最後の企画 「SENRI整頓」は今回唯一の生徒による企 画だが、様々な人々がシアターに来てくだ さったのでとても盛り上がった。SOISの過 去から現在、そして未来へと成長し続ける エネルギーを肌で感じることができた。 この生徒の企画以外の2日間の行事は 10名足らずの教職員が委員となって切り 盛りしてきた。卒業式、謝恩会、入学式と 学園祭がいっぺんにやって来たようで大 変な苦労を背負い込んだように感じた。な んとか無事に終了したものの、生徒や教職 員全員で作り上げる学園祭や運動会の素 晴らしさが、改めて実感できたのも大きな 収穫の一つに違いない。 ◇ この文章の初めに挙げた腕時計の話は TED(Technology Entertainment Design)と いう講演会の内容をインターネット上で無 料配信するサイトで見た。みなさんも興味 があれば、ここを見てもらいたい。 http://www.ted.com/talks/sir_ken_robinso n_bring_on_the_revolution.html 元は英語の講演だが、日本語の字幕を付 けることもできる。これを紹介してくれたの はスティーブ ルイス事務長で、教職員の 研修でも使いたいと考えている。常識に囚 われず、自由な発想から新しい教育を模 索するには多様な人材が集まっていること がとても大切だ。このような情報や考え方も OISと一緒だからこそ学内に飛び交ってい るのだ。20歳を超えた成人後のSOISは落 ち着きを持ちつつも、時代の流れを捉えて 大胆に新しい挑戦をしていきたい。 S O I Sとは、関西学院千里国際キャンパ スの2つの学校をまとめて表した Senri & Osaka International Schools of Kwansei Gakuin の略称です。 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 Technology Provision John Searle OIS Head This report was also submitted to the foundation as part of OIS’s annual review. There are many points to draw from the feedback. Here are just three broad findings: across the community there is a sense that technology is important and there is widespread support for the school to continue to explore how technology can enhance education; seventy percent of high school students already own their own laptop; there was greater reservation among parents than students and faculty concerning the idea that each student should have their own computer at school. This concern was primarily to do with access to inappropriate sites on the internet. Of the parents who expressed a concern regarding individual student ownership or computers a majority have children in elementary school. The rapid development of digital technologies is providing us with both great opportunities and significant challenges. On the one hand, we are aware that developments in technology give us the opportunity to communicate with others, capture images and access and analyze data in a way that was previously beyond the means of a school. On the other, along with budget implications, concern is expressed whether young people use social technologies to the detriment of other skills, or that technology will become a poor substitute for human interaction. It is in this context that the current and future development of technology use in the school both in direct instruction and in the wider social context is being considered. Last week a group of administrators and teachers met to discuss the results. We have made a decision to cautiously proceed with our technology provision. This will involve developing the infrastructure to support the use of technology through the use of soismail, moodle and web 2.0 establishing access for all students. <新キャンパス長紹介> 千里国際を満喫したい 阪倉篤秀 関西学院千里国際キャンパス長 初めて千里国際キャンパスを訪れた時の驚きは忘れられま せん。色とりどりのそれぞれに好みのあった服装の生徒が、は つらつと自分の目的に応じて学内で活動する姿、そこで交わ される生き生きとした賑やかな会話、そこには自主性と自由が あふれていました。目にしたこともない光景かというとそうでは なく、40数年まえの私の高校生活がフラッシュ・バックしてきた のです。 京都に生まれた私は小中そして高校と公立校で育ちました が、当時の京都は第二次世界大戦後に導入された新制高等 学校の「高校三原則」を頑なに守り、私の通った鴨沂(おおき) 高校はその代表的存在でした。生徒の自主性と自由が尊重さ れ、服装も制服はなく自由服で、普通科と商業科が併存して いて1・2年のクラスは混合ホームルーム、クラブ活動も一緒で した。学校行事は当然のように生徒が主導し、月に1回はアッ センブリと呼ぶ全学の大討論会が催され、しばしば大議論に 発展しましたし、カリキュラムもそれぞれの進路に応じて可能 な限り生徒自身が組むようになっていました。随分昔の話で 社会の状況も変わっていますが、学校のあり方としては、千里 国際キャンパスと通じ合うところがあったのです。ただ一点大 きく違うのは交わされる生徒間の会話がすべて京都弁で、英 語が聞こえることはなかったことでしょうか。 大学進学率が低い、自由度が過ぎるとの批判から、現在で は京都の高校体制は大きく変わってしまいました。昭和40年 代の大学進学率も25%の頃で卒業後から働き出した友人の 方が多かったのです が、今でも年に数回開 かれる同期会で、力 強く生き抜いてきた友 人たちと当時を懐かし み、友情は極めて強 い絆を残し続けていま す。 合併の話が持ち込ま れた時、私は総合学園担当理事としてSIS・OISの教育関係 方面の検討を担当しましたが、このような学校はそう簡単には 作れないという思いを持ち、なんとかこのままで残すために関 西学院はなにをすべきかを考えました。その結論はこの学校 を支えるために合併することでした。 今年の4月からからはキャンパス長として、最低でも月に一 度はキャンパスを訪れることになりました。できるだけ時間を 取って、学校行事などにも顔を出したりして、千里国際を満喫 したいと思っています。私自身の懐かしい高校生活への立ち 戻りとの思いも込めて。よろしくお願いします。 最後に追加の自己紹介。専攻は中国の歴史。高校の教師 志望であったこともあり、今でも学生教育には熱意をもって取 り組み、多忙を極める中でも授業は可能な限り担当し、ゼミで は若い学生とにぎやかにやり取りしています。趣味は、いち いち挙げることが無理なほどに多様ですが、私のことをジーと 呼ぶ二人の孫とのお風呂が最高のストレス解消になっていま す。 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 20th Anniversary 2011年4月22日(金)~23日(土) 創立20周年記念行事開催!! 2011年4月、私たちは成人式を迎えました。。1991年4月に大阪国際文化中学校・高等学校(Osaka Intercultural Academy: 略称 OIA)が開校し、9月にOsaka International School(略称OIS)が続きました。その後OIAは、1999年に千里国際学園中等部高等部(Senri International School: 略称SIS)と校名を変更、さらに2010年4月には関西学院の一員としての新たなスタートを切り、関西学院千里国際 中等部高等部(Senri International School of Kwansei Gakuin: 略称SIS)とOsaka International School of Kwansei Gakuin(略称OIS)になり ました。この2日間、開校から20年となるこの節目を、関係するすべての方と一緒に祝いました。 ●4月22日(金) 13:40 全校生徒・教職員が体育館でお祝い OIS卒業生の歌手Jyongriの歌・スライドショーなど 14:30 全校生徒・教職員が玄関でお祝い バースデイケーキと記念写真 19:00 ディナーパーティー(ホテル阪急エキスポパーク) 祝宴とダンス、『The Thousand Miles Big Band』 による ジャズ生演奏・ラッフルなど INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 ●4月23日(土) 09:40 保護者によるゴスペルライブ 10:00 体育館で記念式典 SIS初代校長の藤澤皖先生のお話、スライド ショー、音楽など。 12:00 保護者によるゴスペルライブ 12:50 藤盛祐輔(2006年卒業生)バイオリンコン サート 13:30 Dr. Taura's Lecture "Bilingual Language Development from a Brain-Imaging Perspective: A Case study at OIS" in English 14:15 田浦先生の講演「脳科学から見たバイリン ガルの言語発達:SISケーススタディー」(日本語) 15:00 SENRI 整頓。 藤澤皖初代校長を囲むパネルディスカッション。 SENRI整頓。 岡部あずみ 高等部3年 今回、私はSOIS20周年記念式典で 「SENRI整頓。」というタイトルのシンポジウム の司会をしました。元々このイベントは前年 度の卒業生による企画から始まりました。初 代校長の藤澤先生と在校生と卒業生での パネルディスカッションをするということで、 話を進めていましたが、卒業生の卒業ととも に私を含む在校生3人で引き継ぎミーティン グを重ね、本番ではダッタ先生、千里国際キャンパス統括の 田淵先生、OISから Weintraub先生にご参加をお願いしまし た。卒業生の実行委員との連絡の擦れ違いなど大変な部分も たくさんありましたが、当日は藤澤先生から設立当時の貴重な お話が聞けて、大変だったけど最後まで企画に携われてとて も嬉しかったです。私が一番印象に残っていることは、カウン セリングルームについて藤澤先生がおっしゃったことです。カ ウンセリングは本来ならば使う人がたくさんいることは良くない とされていますが、この学校のカウンセリングルームがもっと気 軽に使用できるスペースになるようにしたとおっしゃったことで す。私は普段当たり前の用にカウンセリングルームに行き、カ ウンセラーの先生と楽しく話しています。時には相談し、聞い てほしいことを友達に話すような感覚で話していました。この 感覚自体がSOISならではのものだとは考えたこともありません でした。 そういったSOISならではの話が聞けて、これからのSOISがど うあるべきかを考えるきっかけになったと思います。私はSOIS が大好きだということをこのシンポジウムを企画して今まで以 上に感じました。この場を借りて、来ていただいた皆さん、ご 参加いただいた先生方、卒業生、そして一緒に作りあげた紫 乃と美波に感謝を伝えたいとおもいます。本当にありがとうご ざいました。尚、シンポジウムの様子はUstreamにて配信しま したので、よろしければこちらからご覧ください。http://www. ustream.tv/recorded/14217159 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 創立20周年に寄せて Jim Wiese All the best, Nakagawa-sensei yori. 初代OIS校長 Please share my best wishes and congratulations on the 20th anniversary. The memories of the planning and opening of the school will always be with us. It is amazing to think already of the lives that have been touched. Japan has been much on our minds since the enormous earthquake and our thoughts have flown back to the 1995 Kansai quake. Rita and I and our family get very emotional when we see the videos and talk to our friends here. It would be good to start planning now for the 25th anniversary and let us know the dates and plans about a year early. I would love to be with you and catch up on the good things that are happening. I hope the merger has gone well and wish you and the schools many blessings for the future. Best regards, Brenda and Bill Marocco 旧SOIS音楽教員・旧OIS小学部教員 Thank you for sending us the information about the big event. It would be lots of fun to be there, but I am afraid we will not be able to attend. We have been following the news after the earthquake and were glad to know that the damage had not reached the Kansai area. We are concerned about the continued reports of radiation dangers and are praying for everyone there to receive the help they need. Please give our best to all the familiar faces at the school. We are keeping Japan and all our friends there in our thoughts and prayers. 森脇裕美子 旧SOIS養護教諭 Stephen Middlebrook 今日は。20周年イベントの御盛況と御成 功を心よりお祈りいたしております。また、 皆様の益々のご健康とご活躍も心よりお祈 りいたしております。次は30周年かしら?ど うぞよろしくお願い致します。 2代目OIS校長, Director - Bonn International School e.V.Germany Dear all, Obviously we are too far away to attend, but please give my congratulations to everyone for the 20th anniversary. I remember the 5th anniversary, I think which we did in 1999 or 2000. Susan and I attended the 20th anniversary of the school we were at in Berlin in November, so I guess we are getting old! 弥永千穂 chyanaga@hotmail.co.jp 旧 スクールナース 在校生、卒業生のみなさまへ。千里国際 20周年おめでとうございます。2001年1月 から2008年7月までスクールナースをして いました弥永千穂です。覚えていてくれる 20th anniversary basketball Peter Heimer Coach On Saturday, April 23, as part of the SOIS 20th anniversary celebration, several former and current Sabers athletes and cheerleaders gathered in the Sabers gym to relive some glory days. The main activity was a basketball scrimmage between some graduates and the current varsity team. The OBs may have lost just a bit of speed, but they haven't lost any of the old Saber spirit. 卒業生や生徒はい るかな?学校という 仕事場は病院とは 違い、いつもキラキ ラしたエネルギー が満ちあふれ私に とってみなさんの成 長を感じ、そのなか で関わっていけるこ とはとても良い経験 となりました。生徒のみなさんは妹や弟の ように、時には友達のように、とても大切な 存在でした。私も生徒のみなさんから言葉 をかけてもらったり、大切にされたなぁと感 じています。だから今でも千里国際は私に とってとても大切な思い出の場所です。 2009年夏から育休明けで復帰する予定 でしたが、主人のお仕事の関係で上海に やってきました。現在、主人は上海アメリカ ンスクール(浦東校)のHighSchoolカウンセ ラーとして勤務しています。私は2009年か ら同じ上海アメリカンスクールでパートタイ ムのスクールナースとして勤務。懐かしの 「APAC」のナースなどを毎回やらせていた だいています。そして今年の夏から正式に Elementaryのスクールナースの仕事を頂 けることになりました。娘も順調に成長しこ の夏で3歳を迎えます。やんちゃ盛りです が、いつかこの子もみなさんのように大きな 中学生、高校生になるんだなぁと時々みな さんの顔を思い出しています。 またいつかどこかで懐かしい生徒のみなさ んに会えるような気がします。みなさんのま すますのご活躍をお祈りしています! 上海にいらっしゃることがあれば、ぜひみ なさんの近況などメールくださいね。 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 異動のお知らせ <退任> 私の人生の分岐点 Turning Points of My Life ①‐⑦ 新見眞人 SIS理科 1950年、東京都江戸川区に生まれ る。5人兄弟姉妹。 ①世田谷区立千歳中学校時、父の 就任に伴い、スイス国ジュネーブ市 に在住。ジュネーブ・インターナショ ナル・スクール中等部を1996年に修 了。この時の化学担当の先生の影響 で、将来、化学(科学)の勉強をした いと強く望むようになった。 ②1970年、東京都立千歳高等学校 から青山学院大学理工学部化学科 へ進学。 ③大学4年次に、量子化学の実験と理論の両分野(電子吸収ス ペクトル)を選択し、アントラセンの電子遷移に及ぼす置換基効 果に関する実験結果と理論計算の対比という卒業研究を行った (1973~4年)。 ④1974年から横浜市の橘学苑中学校・高等学校に5年間勤務。 ⑤1979年渡米、米国テキサス大学オースティン校大学院さらに テキサスクリスチャン大学大学院の化学科で量子化学及び統計 力学の勉強と研究を始める。同年12月、父他界のため急遽帰 国。再度渡米の後、1980年秋、塩地裕子と結婚。 ⑥テキサスクリスチャン大学大学院でM.A. とPh.D.(in Chemistry)の学位取得(1984年と1986年)。テキサス州フォート ワース市にて長男眞史が生まれる(1986年)。テキサスクリスチャ ン大学大学院にて博士研究員として研究活動を主に大学院生 の教育にも携わった。同じフォートワース市にて長女まゆ子が生 まれる(1988年)。妻と子供2人の家族4人で東京に帰国(1990 年)。 ⑦1990年夏、千里国際学園設立準備財団に教育職員として採 用され、学校法人千里国際学園大阪国際文化中学校・高等学 校(Osaka Intercultural Academy = OIA)開校時の1991年4月に 理科(化学)教諭兼中学校教頭となる。教諭兼教頭として5年間 働いた後、入学センター長・生徒部長・進路情報室長等の各校 務分掌を担当し、この間、中等部卒業生と高等部卒業生のクラ ス担任をそれぞれ3回と2回を経験する。その他、科学部・理科 部顧問、ボランティア・クラブ“Love is All”顧問、夏のキャンプの ディレクター(チャレンジ・キャンプ、国際交流農業キャンプ、100 km Walk キャンプ等)、夏のオーストラリア・ホームステイ・プログ ラムの引率を2回担当(2006年と1997年)。さらに、在外研究をテ キサスクリスチャン大学理学部化学科にて客員研究員(Visiting Research Scientist)として行なう(2001年夏)。2011年3月定年退 職。 皆さんへ。あなたがたと出会えたこと:So Long, It's Been Good To Know You 。あなたがたの人生を祝福して:神ともにいまして ゆく道をまもり、日ごとの糧もて つねに支えたまえ。また会う日ま で、また会う日まで、神のめぐみ たえせず共にあれ。私のSISで の教員生活も“卒業”です。4月から新たな航海を始めます。 <退任> 佐野直克 関西学院大学理工学物理学科 物理学専攻教授 関西学院千里国際キャンパス長 を退任されました。 <新任> 前川さち SIS理科 はじめまして、前川です。今年の春 から理科の授業を担当しています。 7年生から12年生まですべての学年 の授業を持っているため、様々なテ ンションを使い分けています。最近 になってやっと校内を迷うことも少な くなり、足取りも軽くなった気がしま す。挨拶を交わす顔も増えてきて、嬉 しい毎日です。よく、考え事をしてい るの?と聞かれるのですが、概ねぼ んやりしているだけです。どうぞ気兼 ねなく話しかけてください。クラブは Team Scienceの顧問をしています。 ウーパール―パーの生態にすごく詳 しい人、またはすごく興味がある人は 前川までどうぞ! Wooperlooper <図書館異動> 3月末で退職された森友佳子さんは、津山市の津山高校 の図書室勤務に配属が決まったそうです。4月からは、今 までJICAの図書室で働いていらっしゃった、片岡知子さん がスタッフに加わりました。よろしくお願いいたします。 (青山比呂乃/図書館) INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 SIS第18期卒業生90名巣立つ 3月5日(土)体育館にて、SIS高等部第18回卒業式が挙行され、多くの保護者、在校生、教職員が卒業生の旅立ちを祝福しました。 卒業生はスポットライトを浴びながら赤いじゅうたんの上を歩き、壇上で校長先生から卒業証書を受け取る時には、各自が選んだ写真 がスクリーンに映し出され、自分だけのBGMが流れました。新たな一歩を踏み出す卒業生のその輝かしい未来に幸あれ。 多彩な進路 2011/5/12現在 2011年3月卒業生の進路 区分 (地域・学部系統・領域等) 人数 所属 (学科・学校等) カナダ 3 Mount Allison3 海外 アメリカ 3 Florida Institute of Technology 1、Hollins University1、Loyola Marymount University 1 語学 4 ヒンディー(大阪大)/英米(関西外国語)(京都外国語)/中国(関西) 人文科学 心理学 3 総合心理(関西学院2)/心理(上智) 人文科学系統学際 4 文化構想(早稲田)/新聞(上智)/総合人文(京都精華)/総合文化(神戸女学院) 法学 5 法律(関西学院)(慶應義塾)(明治)(立命館)(京都大) 政治学 2 政治(関西学院)(慶應義塾) 経済学 1 経済(関西学院) 社会科学 商学・経営学 2 商(関西学院)/経営(四天王寺国際仏教) 社会学 4 社会(関西学院3)/現代社会(同志社女子) 福祉学 3 人間福祉(関西学院3) 社会科学系統学際 4 産業社会(立命館)/アジア太平洋(立命館アジア太平洋2)/総合社会(近畿) 国際学 8 国際(関西学院6)/国際関係(立命館2) 総合政策学 7 総合政策(関西学院5)(慶應義塾2) 総合・学際 教養学 6 国際教養(上智2)(早稲田)(国際教養大)/教養(国際基督教2) 環境学 1 環境情報(慶應義塾) 人間科学 1 キャリアデザイン(法政) 生物学 1 生物(大阪大) 理学 理学系統学際 1 生命科学(関西学院) 建築学 2 建築(京都大)/建築都市(立命館) 工学 物理工学 1 物理工(京都大) 情報工学 1 情報理工(立命館) 医学・歯学・薬学 1 歯(大阪歯科) 医療・保健 スポーツ・健康学 1 スポーツ科学(同志社) 幼児・保育学 1 幼児教育(関西学院) 教育 教員養成 1 初等教育(関西学院) 美術 1 アニメーション(京都精華) 芸術 工芸・デザイン 2 環境デザイン(金沢美術工芸大)/工業工学デザイン(武蔵野美術) 資格・技能 美容 1 (真野美容) 未定 大学等進学予定 15 全卒業生の合計 90 過年度生の進路 区分 (地域・学部系統・領域等) 人文科学系 2 文化系 社会科学系 3 学際系 2 農学系 1 理科系 工学系 1 医歯薬系 2 芸術 1 過年度生の合計 12 外国語(大阪大)/教育(関西学院) 法(慶應義塾2)/社会(同志社) 国際(関西学院)/総合政策(中央) 農(信州大) 情報(金沢工業大学) 医(和歌山県立医科大)/獣医(酪農学園) (神戸芸術工科) INTERCULTURE 過去3 年間大学等別合格状況一覧 SPRING 2011 No.131 2011.4.13 現在 卒業生徒数:92名(2008年度)+96名(2009年度)+90名(2010年度)=計278名 所在地 学校名 2008 2009 2010 計 〈国公立大学〉 秋田 国際教養大学 1 1 2 宮城 東北大学 1 1 茨城 筑波大学 1 1 長野 信州大学 1 1 東京 東京大学 1 2 3 東京 東京藝術大学 1 1 東京 東京学芸大学 1 1 石川 金沢美術工芸大学 1 1 滋賀 滋賀大学 1 1 滋賀 滋賀医科大学 1 1 京都 京都大学 3 3 京都 京都府立医科大学 1 1 京都 京都市立芸術大学 1 1 大阪 大阪市立大学 1 1 大阪 大阪府立大学 1 1 大阪 大阪大学 1 3 4 兵庫 神戸大学 2 2 和歌山 和歌山県立医科大学 1 1 和歌山 和歌山大学 1 1 鳥取 鳥取大学 1 1 九州 九州大学 1 1 〈私立大学〉 北海道 酪農学園大学 1 1 東京 上智大学 6(1) 4(1) 5 15 東京 早稲田大学 6(1) 9(1) 2(1) 17 東京 中央大学 2 2 東京 明治大学 1 2 1 4 東京 法政大学 3(1) 1 2(1) 6 東京 国際基督教大学 3 2 5 東京 慶應義塾大学 8 2 10 20 東京 青山学院大学 1 1 2 東京 駒澤大学 1 1 東京 立教大学 2 2 東京 帝京大学 1 1 東京 武蔵野美術大学 1 2 3 東京 多摩美術大学 1 1 東京 東京理科大学 1 1 東京 明治学院大学 1 1 東京 桜美林大学 1 1 東京 北里大学 1 1 愛知 中京大学 2 2 石川 金沢工業大学 1 1 京都 立命館大学 10(6) 11(3) 8(3) 29 京都 同志社大学 8 4 3 15 京都 同志社女子大学 1 1 2 京都 京都外国語大学 1 1 2 京都 成安造形大学 1 1 京都 龍谷大学 1 1 京都 京都精華大学 2 3 3 8 京都 京都造形芸術大学 3 3 京都 明治国際医療大学 1 1 京都 京都薬科大学 1 1 2 大阪 関西外国語大学 5 1 6 大阪 近畿大学 5 2 1 8 大阪 大阪電気通信大学 1(1) 1 大阪 大阪女学院大学 1 1 大阪 関西大学 7(1) 5(1) 2 14 大阪 大阪薬科大学 1 1 2 大阪 大阪芸術大学 1 1 大阪 大阪医科大学 1 1 大阪 大阪歯科大学 1 1 大阪 大阪成蹊大学 1 1 大阪 大阪総合保育大学 1 1 大阪 梅花女子大学 1(1) 1 大阪 四天王寺国際仏教大学 1 1 大阪 追手門学院大学 1 1 兵庫 園田学園女子大学 1 1 兵庫 関西学院大学 25(18) 24(16) 28(18) 77 兵庫 神戸女学院大学 1 3(1) 1(1) 5 兵庫 甲南大学 1 1 2 兵庫 甲南女子大学 2 2 兵庫 神戸国際大学 1 1 兵庫 神戸松蔭女子大学 1 1 兵庫 神戸芸術工科大学 1 1 兵庫 武庫川女子大学 1 1 1 3 大分 立命館アジア太平洋大学 2(1) 3 2 7 〈短期大学〉 大阪 大阪音楽大学短期大学部 1 1 京都 京都女子短期大学 1 1 大阪 堺女子短期大学 1 1 大分 別府大学短期大学部 1 1 〈専門学校〉 東京 真野美容専門学校 1 1 大阪 大阪外国語専門学校 1 1 大阪 大阪モード学園専門学校 1 1 大阪 辻調理学校 1 1 大阪 ECC国際外語専門学校 1(1) 1 大阪 大阪リゾート&スポーツ専門学校 1 1 〈海外の大学〉 アメリカ Kalamazoo College 1 1 アメリカ Connecticut College 1 1 アメリカ Massachusetts Institute of Technology 1 1 アメリカ California Institute of Technology 1 1 アメリカ Hollins University 1 1 アメリカ Loyola Marymount University 1 1 アメリカ Chapman University 1 1 アメリカ New York University 1 1 アメリカ Florida Institute of Technology 1 1 イギリス Univ. of Kent 1 1 カナダ Mount Allison University 2 3 5 中国 東華大学 1 1 ※過年度生(浪人)を含むのべ人数(同一大学同一学部・学科に複数方式で合格してい ※( )は指定・協定校推薦入試合格人数、[ ]は夜間主コース合格人数 ※過年度(浪人)生分で不明・無回答もあり ※海外の大学に関しては結果待ち数件あり INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 5ヶ国語で宣誓 SIS第21回入学式 4月4日(月)体育館にて、SIS中等部・高等部第21回入学式が挙行されました。華やかなバンド演奏と大きな拍手に包まれて、中等部 入学生と高等部入学生が入場しました。グルーベル学院長、田淵統轄、サールOIS校長からいただいた心温まる祝辞は、眞砂SIS校 長のお話とともにしっかりと新入生・編入生の皆さんの心に刻まれたことと思います。毎年恒例の生徒宣誓は5ヶ国語で行われ、最後は 中等部生徒会・高等部生徒会代表が楽しくユニークなスピーチで歓迎の意を表しました。 SIS中等部は76名が卒業 SIS中等部の卒業式は3月10 日にシアターで行われました。 卒業証書授与、校長先生から の祝辞、卒業生のスピーチの 後、「3月9日」を全員で合唱し ました。 午後はカフェテリアで昼食の 後に先生方へ花束贈呈。そ の後再びシアターで記念パー ティを開催、パフォーマンスを 楽しんだ後、最後に外部進学 する生徒との別れを惜しみまし た。 10 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 東日本支援センター設立 Support with Love 井藤眞由美 SIS教頭 3月11日(金)は春休み初日でした。激し くはないけれど異様な揺れが不気味で、 図書館の本整理のボランティア作業をして いた生徒たちなど、少数ですが校内にい た生徒たちに声をかけ、グラウンドで避難 して事実確認をしました。「東北で大きな地 震があったらしい」「東北の地震なのに大 阪でこんなに揺れるなんて!」が第一の衝 撃。その後校内に入ってテレビをつけ、ど んどん入ってくる情報にまさに声を失いま した。 その日の朝から徳島県での無人島キャ ンプに出かけていたグループは、しばらく は島中央の山に避難していたものの、津 波警報を受け翌日帰阪。島に渡って設営 をしただけで帰ってくるということになりまし た。(設営したキャンプ道具は後日担当教 員が撤去に!)二日後に出発が予定され ていた沖縄への修学旅行は、ギリギリまで 実施か中止かを検討のうえ、津波警報・注 意報も解け、出発することができました。生 徒たちの中からはこんな時期に旅行にいく なんて精神的につらいという思いを訴え相 談をしてくれた人もいましたが、苦しい思い はあるけれど、予定して準備してきたことが 実現できるのだから、まずは旅行を成功さ せましょう、そして大阪に戻ってから何がで きるかを考えましょう、と話しました。 沖 縄 旅 行 も 無 事 に 終 わ っ て の 春休 み 中、たくさんの生徒が連絡をくれました。 途中で取りやめになった無人島キャンプ のメンバーや沖縄旅行の参加者からの連 絡が特に多かったです。「テレビなどで被 害の酷さを目のあたりにし、じっとしていら れない。何かできることはないのだろうか。 すぐにでも動き出したい」と。具体的なアイ ディアを提案してくれる生徒もいれば、活 Children's wishes for Japanのためにかばんを 作っているOISの小学生たち 動を広げるリーダー的仕事をしたいと考え ている生徒もいる。そこでまずは支援活動 の拠点となるセンターを作ることを提案しま した。新学期早々生徒会メンバーともミー ティングを持って、生徒会承認のもと、セン ターが発足しました。(生徒会メンバーも、 本来ならば自分たちがこのようなセンター を運営したいところだけれど、学園祭準備 と平行して行うのは無理があるということ で、生徒会承認の組織として動き出したわ けです。)OISの教頭Ms. Stephenと私が顧 問をしてはいますが、これ以降は生徒主 体の動きです。センターのメンバーはSISか らG12松宮飛 G11松山紫乃・北嶋友香 OISからG11 Anna Ishihara G9 Je Eun Yoo, Kaori Momoki ,あわせて6人です。 では、センターの活動を紹介します。 センターの仕事その一:具体的なアイ ディアを持っている人たちの活動を承認 しサポートしそれを学校中に宣伝するこ と 今、具体的に動いている活動は、卒 業生のライブコンサートの場での募金活 動(済)、チャリティーTシャツ販売(O I S G12 Risa Nishiguchi企画)、チャリティー コンサート開催(OIS G11 Anna Ishihara企 画)、ベルマーク運動(SIS G12岡本紗栄 企画)、チャリティースポーツトーナメント (SISG12河村拓企画)、チャリティーベイク セール(お菓子クラブ)など。さらに大人が 主導のものとして、耐久腕立て伏せレース (P.U.S.H=Push Ups Says Heimer)などが 5月の学園祭に向けて企画されています。 ドイツのミュンヘンにある姉妹校、Grafing Gymnasiumは、ファンドレイジングの活動を 行っており、その収益金をセンターに届け てくれる予定です。Grafingとの連絡窓口は OISG11のMadeline Duppenthalerが担当し ています。また、先日の20周年記念行事で バイオリンを聴かせてくれた卒業生の藤盛 祐輔氏は、これをチャリティーコンサートと して募金を集め、このセンターに寄付して くださいました。 センターの仕事その二:校内の他の支援 活動との連動 OISの小学生のArtの教員 であるMs. Henbestが行っているChildren's Wishes for Japan (http://web.me.com/ jhcalvillo/ChildrensWishesForJapan/CWJ. html)。布のバッグをデザインし、中に小学 生やG8の生徒たちがArtの授業で描いた 絵や手紙を入れ、英語で書いた手紙を日 チャリティーTシャツ 本語の授業で翻訳し、さらにクレヨンや絵 の具などの画材を入れて被災地に届ける という活動です。こちらはOISの小学生が 中心の活動で、保護者が資金繰りのベイク セールなどを行っています。 センターの仕事その三:正しい知識をも つための学びの場をもつこと 関西学院大 学には、災害復興制度研究所があり、現 地での活動をしてきた教授や学生の話を 聞かせてもらうことができます。先日はセン ターのメンバーである紫乃と友香が大学で のシンポジウムに参加してきました。今後 は話を聞きたいと思う中学生・高校生の誰 でもが話を聞けるワークショップのような場 を設けることを検討しています。さらに、集 まったお金を元にどのような形での支援を するのか。お金や物を、何を通じてどこに 送るのか。ということについても様々なアイ ディアが届けられており、これも決めていか ないといけません。 (次ページ★に続く) センターメンバーの連絡板 11 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 卒業生、教育実習で奮闘 教育実習を終えて 岸上展久 第5期卒業生、関西外国語大学国際言語学部 皆さん、3週間 の間、大変お世 話になりました。 今年、教育実 習生として再び このキャンパス に戻ってきた、 1997年度卒業 (5期生)、英語 科担当の岸上展 久と申します。ま ず、私は沢山のSIS/OIS教職員の方々に お礼を言わねばなりません。本当にお世 話になりました。ありがとうございました。卒 業から14年という長いインターバルがあっ たにも関わらず、受け入れて下さった真砂 先生、井藤先生。メンター/指導担当教諭 として全面的にお世話になったRay先生、 Namba先生。その他、昔から居られた先 生、新しく出会った先生方、全員に3週間 の間キャンパスの中で出会う、度「おっ、ど うや、頑張ってるか?」と声をかけてもらい ました。その度に私は笑顔と力をもらいまし た。 本当に、ここで教育実習を行えたことは 幸せだったと思います。毎日生徒達からも らうポジティブな生きる力。それを一緒に なって育む先生達の頼もしい姿。それは なかなか他の学校では見られない類の物 です。私はSISを卒業してからそれを一旦 失って、ずっと探していたと言ってもいいで しょう。私はこのSISの良さが日本の他のと ころにもあれば、きっと多くの問題たちは解 決されていくのではないか。そういう風に感 じています。 また、私は多くの事に驚かされました。生 徒達のダイレクトな反応、生き生きした姿、 心から学校生活を楽しんでいる姿。なんと 多くの事をもらったことでしょう。私は絶対 先生になったらこの子達、また他の学校の 生徒達に良い思いをさせてあげたい。損 な思いは絶対にさせたくないと、実習中に 誓いました。人生を通じて、自分の専門分 野を磨き、そんな子供たちにふさわしい授 業をしようと、決意を決めました。 本当にありがとうございました。SISという 最高の教育環境に再び感謝したいと思い ます。 ◇ 3 Weeks Notice 上田瑠香 第14期卒業生、大阪大学外国語学部 SISでの教育実 習を考えた時、 こんなに素敵な 先生方と生徒た ちの中で、夢の ように楽しく、怒 涛のごとく忙しい 3週間を送ること が、楽しみであ り、怖くもありまし た。生徒として過 ごした6年間のキラキラした思い出が、教育 実習を行う事のハードルを、それはもう高く 高く上げてしまっていたからです。 授業見学では、様々な指導内容の授業 を見させて頂きました。何も考えず「楽し い」「きつい」等と思いながら活動や課題を する内に、自然と力がついてくるというのが 生徒の時に受けた授業でしたが、この「自 然」が、先生方が精巧に作り出した流れな のだと知り、感動しました。また、それぞれ の先生が、如何に生徒一人一人をよく見 ているか、クラスのモチベーションを上げる べく工夫しているかを実感しました。 私は、HRは10年4組、授業は7年生のSク ラスを担当させていただきました。10年4組 はみんな個性的でマイペース、でもいざと いう時は一致団結できる素晴らしいクラス でした。学園祭の準備があまり進んでいな いと思いきや、直前のLHRの時間にてきぱ きとこなす姿を見て、纏まりのよさに驚きま した。研究授業を行った7年生のクラスは、 ノリと反応の良さがピカイチの、元気で明る いクラスでした。研究授業では、その素直 な反応と優しさに救われました。みんな、 本当にありがとう。 英語科の先生を始め、たくさんの先生方 に励ましの言葉やアドバイスをいただき、 素晴らしい実習となりました。特に担当教 員の彦坂先生には、授業のこと、生徒との 接し方等、丁寧にご指導いただきました。 私が授業のプランに迷っていた時も、悩め る時も、とことん付き合って頂きました。本 当にお世話になりました。ありがとうござい ました。 せっかくなので、これを読んでくれている 生徒の皆さんに伝えたい事があります。英 語科でお世話になりながら、「なーんや」と 言われそうですが、実は、大学に入ってか らは、SISでのように英語を磨く機会は殆ど なくなっていました。語学は磨くか衰えるか の二つに一つだから、私の英語力は当然 右下がりです。でも、決して消えないもの もあります。「あの授業の時にこんなのした な」「○○先生がこう言ってたな」…こういう 記憶は、心のどこかに眠っていて、新しい ことを理解する手助けになったり、他の事 に応用できるようになったりします。5年以 上前に受けた授業のありがたさに、今さら 気づくこともあります。 そんな訳で生徒の皆さんには、色々な 授業を(もちろん英語だけではなく)、「積 極的に」受けてほしいのです。この学校で は、学年が上がると選択できる授業が増え ますが、決して「食わず嫌い」をしないでく ださい。そして遠慮なく、先生に質問・相 談をぶつけてください。先生たちはどんな 時も親身になってくれます。I assure you, because I’ve been sitting at a desk where I can see (watch…?) all the teachers in English Department for a whole 3 weeks. 話が逸れましたが…恐々と踏み入って きた私を、広い懐を以って受け入れてくれ た皆さんのおかげで、学びに満ちたキラ キラした経験をさせてくれた皆さんのおか げで、自分に自信を持てた気がします。お 世話になった先生方、出会うことができた 生徒の皆さん、本当にありがとうございまし た。 (★前ページの続き) このように、Informed, caring, creative individuals contributing to a global community(=知識をもち、思いやりをも ち、創造力をもって世界に貢献する個人) 12 というSOISのミッションにそったSOISらしい 支援活動が進んでいます。気負わずに、 普段の生活の中から少しずつでも自分た ちにできる貢献を考えながら、息の長い活 動をしてもらいたいと思います。生徒・保護 者・教職員のつながりも、少しずつ蜘蛛の 巣のように広がっています。Support with Love! INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 School Festival テーマは「関西」 School Festival は5月28日(土)に開催されました。直前1週間にみんなで変わった服装をする恒例の「不思議ウィーク」に加え、今年 はクイズ大会やバスケットボール大会など新しい企画も登場しました。 13 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 Model United Nations いろんな困難がありましたが、国の代理人 としてその国の観点に立つことはとても難 しかったですが、模擬国連の授業は私に とってやりがいのある記憶に残る大切な経 験でした。 Mark Avery English The 2011 Marist MUN held in February was attended by 120 delegates from 5 different schools. The SOIS delegation consisted of 12 SIS students and 35 OIS students. The five issues on the agenda this year were obesity, child trafficking, conflict diamonds, the Kashmir conflict and alternative energy. At the end of the trimester, the students were unanimous in their belief that public awareness is an essential step to putting more pressure on governments to solve these and other global problems. Therefore, the students were asked to describe the point they would like to raise community awareness about through this publication. ■Dasom Song In the MUN (Model United Nations) class, each student was appointed to become the delegate of a country. I was chosen as the delegate of Egypt and I focused on the topic of Obesity. Obesity has now become a global problem. I myself did not notice the seriousness of global obesity. However, when I researched the situation in Egypt, I was surprised to see that 70% of its population was obese. A lot of people might think obesity is on the increase in countries like the United States. However, obesity is becoming more of a problem in developing countries than in developed countries. Hence, in this MUN class our role was to find ways to combat this kind of global problem. By taking MUN I had to overcome a 14 lot of troubles. Two weeks before MUN there was a historical revolution in Egypt where citizens kicked out their own president, Mubarak, who had been dominant over Egypt for three decades. At first I was in panic and worried. However I somehow found the view point of Egyptian citizens after the fall of Mubarak and was able to act as the delegate of Egypt. この模擬国連の授業ではみんな一人づ つ国が決められ、自分に決められた国に ついて五つのトピック(肥満、児童密売、代 替燃料、ダイアモンド鉱山、カシミア紛争) を中心に調べる授業でした。私はエジプ トの代理者に選ばれ、その五つのトピック の中でも肥満について注目して調べまし た。肥満は世界的な問題となっています。 私自身もこの授業を取るまでは肥満という のがここまで世界的な問題とは知りません でした。エジプトについて調べた結果エジ プトの人口の70%が肥満だということが分 かり私自身もびっくりした記憶があります。 多くの人たちは肥満といえばアメリカと思う かも知れませんが、肥満は先進国よりも今 は途上国で深刻な問題になっているので す。模擬国連ではこのようなグローバルな 問題の解決策を探すのが私たちの役目で した。 模擬国連をしながらいろいろな困難もあ りました。私の場合は模擬国連の本番に行 く2週間前に歴史的な革命が起き、30年間 エジプトの支配力を持っていたムバラク大 統領が市民により追い出されました。始め はどうなるかと思っていましたが、何とかム バラクのいなくなったエジプトの観点を見 つけて本番でちゃんとエジプトの代理者と して発言することができました。このように ■Elissa Palmer With these difficulties I had come through, I thought that MUN had taught me ways to contribute to the world. This class is still vivid in the memory of myself and work worth doing. Today, there are many people around the world who are concerned about their weight. It is surprising to hear that being fat or “obese” is becoming a major global issue. It is not only about each individual worrying about their weight. People getting fatter and fatter actually affects the economy, though most people may think it is simply their own problem. That is why obesity was one of the topics for the MUN this year. It is important knowing that each individual connects to every global issue. 最近は「メタボ」という言葉もよく聞くし、 学校でも自分の体重を気にする人が多い ですね。しかし、「太る」ということが今の世 界で大きな問題となっていることを知って いますか。自分の体重を量って「やばっ、 太った」というだけの問題ではなく、世界の 経済にも実は関わってくるのです。ですか ら「Obesity(肥満)」は今年の模擬国連の 五つのトピックに含まれていました。ひとり ひとりの人間が意外なところで世界とつな がっているのを知ることの大切さを何よりも 実感しました。 ■Mana Yamashita Child trafficking is a horrible issue that occurs in many countries including Japan. Even right now while you are reading this article, many children are being trafficked, exploited and violated for peo- INTERCULTURE な問題がたくさんあります。私たちは世界 市民の一員として、世界の状況や問題に ついて知っていく必要があり、解決するた めに協力しないといけません。そして、私 たちが目標とするべきなのは持続可能な 平和な世界を作ることです。 ple’s selfish reasons. It is very difficult to prosecute these traffickers because of the problem of under-reporting and the transnational nature. We really need to cooperate to combat this issue and decrease the number of the victims. 児童売買 は世界中で起こっているとて も残虐でおそろしい問題です。(日本で も!)あなたがこの記事を読んでいる今こ の瞬間も、多くの子供が自己中心的な目 的で売買され、利用され、虐待を受けてい ます。売買は報告が少なく、国境を越えて 行われている場合が多いため、売人を捕 まえ、処罰を与えるのはとても困難です。 私たちは協力してこの問題を1日でも早く 解決し、被害に合う子供を減らさなくては なりません。 ■Mariko Nishi When Japanese people hear “Kashmir Conflict”, many of them won’t know what it is. It seems that the Kashmir conflict is not directly related to Japan or us, since it is an issue between India, Pakistan and China. But, because each of these countries possesses nuclear weapons, this issue has the possibility of starting World War III. Even though this issue needs to be solved immediately, it has continued for over 60 years. There are many issues that we don’t know about, and as global citizens, we should raise awareness and be a part of the solution. I believe that our goal should be forging sustainable peace. 日本人が“カシミール問題”と聞いても、 きっとほとんどの人が何のことかわからない と思います。カシミール地方問題は何も解 決されないまま60年間続いているインド、 パキスタン、中国の間のカシミール地方を めぐる争いで、一見日本や私たちには何 の関係もないように思えますが、実際のと ころこの争いが第三次世界大戦の発端に なる可能性だってあるのです。このように 私たちの知らない世界で起こっている様々 ■Rico Hosomi I was the delegate of Sierra Leone. Although some of you have never heard of my country, it’s in West Africa and is a large diamond producing country. My country was suffering from a civil war but is now becoming an important market for the alternative energy business. African nations have been suffering from poverty and economic problems for centuries, but now they’ve found a new market and can be central in developing practical uses for technology that developed countries have made money from. Alternative energy is going to replace fossil fuels in the near future, and that is the time African nations will start to stabilize and stand equal with many other countries. Combating the issues of global warming also gives many of the developing countries benefit that a lot of developed countries have been monopolizing. 私は今回シエラレオネという国の代表者 でした。ほとんどの人が私の国のことを全 く知らないと思いますが、西アフリカにある 世界一のダイヤモンド産出国です。私の 国は数年前まで長年国内で起きていた紛 争に悩まされていましたが、今や代替エネ ルギービジネスの重要な拠点となっていま す。アフリカ諸国は貧困と経済問題に苦し み続けて来ました。しかし現在それらの国 は、先進国が利益のため開発に労力を費 やしてきた技術の実用化の場として市場 のセンターに立とうとしています。代替エネ ルギーは近い未来に化石燃料になり替わ るものとなり、それこそアフリカ諸国が他の 国々と同じ土台に立ち自国を安定化させ る事が出来る時です。地球温暖化に関連 する問題を解決しようとする取り組みは、そ れと共に多くの途上国にも先進国が今ま で受けてきた恩恵を受ける機会を与える事 を可能とするのです。 SPRING 2011 No.131 shot in order to mine the diamond you are about to wear on your hand. What can you do? Just ask for a Kimberley Process certificate and make sure that diamond is conflict free. Nothing extreme but through the MUN I realized that we CAN make a difference. You can help to eradicate human abuses from this world. 10年後待ちに待った結婚に向けてダイ ヤの婚約指輪を買う/もらうときあなたはそ れがどこから来たか考えますか?今世界 中であなたの指についてるダイヤのため に人は虐待、強姦、虐殺など非人道的扱 いを受けているかもしれないんです。じゃ 私たちになにができるのか?たいしたこと はしなくていい、ただそのダイヤがどこから 来たかわかるように世界で認められている キンバリープロセス証明書をもらってくださ い。それであなたが買っているダイヤが紛 争と関係ないことを確かめよう。すごいこと でもないし、正直こんな問題直接的には関 係ないけど、模擬国連を通して僕は一人 一人の意識で世界は変えられるんだと感 じました。 ■Midori Nishio The Kashmir Conflict has been continuing for more than 60 years. Thus, the world has not been effective in solving this problem. Young children are forced to hold weapons and fight for their country. Many civilians have lost their lives and are suffering from poverty. As global citizens, we must put ourselves in their shoes and think seriously about this issue. カシミール紛争は、60年以上続けられて きた。にもかかわらず、世界は解決するに あたって、何の効果も示していない。子供 たちまでもが、自分の国を代表して、武器 を持たされ、戦っている。多くの一般市民 が命を失い、貧困に苦しんでいる。私たち は、彼らの立場に立って、本気で問題に向 き合う必要がある。 ■Shoma Murakawa Imagine 10 years from now, getting married and giving or receiving that long awaited diamond wedding ring. Have you ever thought about where this diamond comes from? Chances are that people have been beaten, raped, and even 15 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 公文公(くもん・とおる)記念奨学生ダブル採用! 竹内瑞歩さん(SIS高等部2年)・泉川みなみさん(SIS中等部2年) 川嶋いずみ SIS奨学金事務担当 この奨学金は、財団法人「公文国際奨学財団」が、国際教育の振興に寄与することを目的として、特色ある国際教育の実践を行って いる全国の中学校・高等学校に在学している生徒を対象に、毎年秋に募集を行うものです。採用されますと、中学校・高等学校を卒業 するまでの間給付され、しかも返還義務がない、という非常に好条件の奨学金制度です。毎年SIS生徒の関心度は高く、2010年度は学 内選考の結果8年生の泉川みなみさんと11年生の竹内瑞歩さんが学校代表として推薦され、本校史上2度目のダブル採用となりまし た。みなみさん、瑞歩さん、心からおめでとうございます。また、惜しくも選にもれた生徒たち、新たにチャレンジしてみようと思う生徒たち は、今年度の募集が秋学期初めにありますので、是非挑戦してみて下さい。今回のダブル採用は後輩たちの良き励みとなることでしょ う。さらに採用者にはスイスの公文学園高等部での夏期派遣プログラム参加への門戸も開かれており、今年は竹内瑞歩さんが派遣者 の一人に選ばれました。瑞穂さん、たくさんのことを吸収して帰って来て下さいね! <2010年度公文奨学金課題作文テーマ> 近年、日本の国際的地位や国際競争力の低下を示す事例が多数見受けられるようになったが、この状況をどう考えるか、また、 どのように対処すべきと考えるか。 竹内瑞歩 SIS高等部2年 私は、日本のIMD国際競争力から特に 評価の低い領域として「貿易関連」「社会 的枠組」「教育」をあげたい。私は日本の 国際競争力を高めるためにはこれらの弱 い部分を改善すべきだと思う。 日本の「貿易関連」は58カ国中54位で、 競争力が日本より上位の他国と比べても 圧倒的に下回っている。これは日本の貿 易自由化が進んでいないという交易条件 の評価の低さからであると思う。日本はイン ドとは経済連携協会(EPA)のもとで合意 し、自由化交渉が進展しているものの、農 業を主とする他国間とはその目途が立っ ていない。これは、農産物の自由化により 日本国内の農産物の売り上げが減少し、 農家の生活をおびやかすことを恐れてい るためである。確かに農業市場を開放して しまうとその低価格から他国の農産物の購 入が増加するだろうとは思う。しかし、日本 より競争力と交易条件の評価が高い韓国 は、既に主要国と自由協定を結んでおり、 日本とは主力輸出品が重なるため、国内 全体で考えた場合、企業の業績に悪い影 響が出そうである。日本では農産物自由 化に伴って、個別農家保障制度という案も あがっている。一概に自由化を進めるわけ にはいかないと思うが、新たな制度を設け るなどして交易条件の自由化を考えていく 必要があると思う。 16 次に「社会的枠組」だが、これは国会内 の女性比率・女性の立場・性別収入比率 などによって評価される。日本は昔より緩 和されたとは言え、まだ女性の地位は低い 傾向にあることは身の回りからでも知ること が出来る。私はこれの一つの原因として長 時間労働に問題があると思う。一般的に男 性の方が女性より体力があるため、長時間 働くとなると女性の方が不利になり、それ に伴って企業の重役や国会・民間事業な どに男性の割合が多くなる上、男性の割合 が多くなるとどうしても男性にとって有利な 環境が出来やすくなり、悪循環となる。比 較的女性の社会進出が進んでいる教師や 医師のように今は女性も社会に貢献でき る、またすべき時代であるはずだ。企業が 男女間給与差を縮め、そうした企業には国 が報奨金を支給するなどの政策を構築す る必要があると思う。 経済協力開発機構(OECD)によると、日 本政府の「教育」への公的支出は、比較可 能な28カ国中最下位だった。その中でも 特に大学などの高等教育への支出が他国 と比べて少ない。授業料などの家庭からの 支出と企業や個人による大学への寄付で ある私費からの支出が約七割を占め、残り が公的支出であるという状況だ。学費が無 料である北欧の国々はOECDとともに競 争力も高い。アメリカも公費が少なく、日本 よりも授業料が高いが、個人や企業からの 寄付や奨学金制度が充実しているため、 それほど問題 視されていな いのだと思う。 日本政府は近 日、高校無償 化を進めてい る上に、国立 大学の授業料 免除対象者や 大学生の奨学 金貸与対象者 の増加を進め る方針であるが、現在の予定規模では他 国を上回ることは到底できない。給付型の 奨学金制度を創設し、その対象枠を拡大 するなどの政策が必要だと思う。 私があげた全ての問題は「公的財政」の あり方が問われている点で共通している。 財政を上手く運用することで、問題を改善 の方向に持っていくことを可能にし、「公的 財政」の高評価にも繋がると思う。財政を 適切に運用することは容易い事ではいが、 国際化社会が進展するなか、日本の国際 的地位や競争率の低下は社会的にも経済 的にも望ましい状況ではない。この状況の 中で、今後の日本を考え、国際的地位や 競争力を向上させるためには、私たち一 人一人が財政への関心を持ち、意見を出 していくなかで日本政府が政策の在り方を 持続可能かつ効果的なものに改革してい く必要があると思う。 INTERCULTURE 泉川みなみ SIS中等部2年 私は、この問題の原因には若者の活力 や、競争意識の低下があると思います。最 近の若者は仕事につけないという話をよく 耳にしますが、それは「一番にならなくて も、自分が生活していければいい。」と思っ ている人が多いからだと思います。つまり、 欲望や競争心が今の人達には少ないと いうことです。昔は、今ほど生活が豊かで はなかったため、「もっと楽な暮らしがした い。」「もっと努力して人の上に立ちたい。」 などの欲望があったと思います。その思い を実現しようとして、必死に努力してきた結 果、昔のような高い国際的地位、国際競争 力を生み出してきたのだと感じます。この 努力によって、日本は次第に豊かになり、 くらしやすい国となりました。しかし、この豊 かさにより国際的な地位や競争力の低下 に対する危機感がにぶり、これ以上を望 まないという人たちが増えてしまったように 思います。今は、将来の夢を「なんでもい い。」や「コンビニの店員でいい。」ですま せてしまう子どもがいます。この全てが、国 際的地位や国際競争力の低下につながっ ているのです。だとしたら、私達はこの状況 を情けない、恥ずかしいと思うべきです。こ のままでは、日本は夢のない、夢を忘れて しまった国になってしまいます。もちろん、 夢や欲望、向上心を持った人はまだたくさ んいると思いますが、人間は周りに非常に 影響されやすい生き物なので、そのうちこ の若者達の状態、日本の状態を恥ずかし いと思う人や夢を持つ人が少なくなってし まうと思います。 しかし、きちんと対処すれば今の状況か ら抜け出せると思います。まず、一つは夢 を持てる子どもを育てることです。夢を持て るということは、自分にそれを成しとげる自 信があるということになります。自分自身を 信頼し、自分の行動一つ一つに自信と責 任を持つことが大切だと思います。子ども の頃からそういった習慣を身につけさせる ことができるのは、親だけだと思います。こ れは、私が日本人特有だと感じたことです が、親が自分の子どもを人前で悪く言う、 けなすということがよく見られます。このよう なことは、子どもの自信をなくす大きなきっ かけになると思います。自信がなくなると、 様々なことに意欲がなくなってしまいます。 また、親はほめるだけでなく、色々なことを 学ばせ「自分にはできる」という確実な自信 をつけさせる必要があると思います。 二つ目は、失敗をなるべく恐れないよう にすることです。失敗の可能性は、生活の あらゆるところにあります。しかし、それを いちいち心配していれば、足を踏み出せ なくなります。特に私が生活の上でそれを 感じるのは、人間関係においてです。自 分が傷つくのを恐れ、そして相手を傷つけ SPRING 2011 No.131 て関係を悪く してしまうので はないかとい う恐れから、な るべく逃げよう とすることをよ く見ます。この 時に大切なの は、周りに流さ れずに自分の 思っていること をはっきり言う ことです。大人数だからという理由で流さ れるのは一番ダメなことです。慎重に進む ことも大切ですが、ときには正面からぶつ かることが必要だと私は信じています。何 事もチャレンジして、自分のできる限り、必 死に努力しようとする人達がもっと増えれ ば、きっといつか日本が世界に今よりも認 められる日が来ると思います。 このように、近年の日本の国際的地位、 国際競争力の低下の背景、原因には若 者達の欲望、競争心のなさ、さらには自信 そう失があり、それを改善するには小さい 子どもの頃からの親の教育や、自分自身 への心の持ち方がとても大切になってきま す。また、国際的地位を得るためには、大 勢の勢いに流されるのではなく、しっかりと した自分の意志を持ち、それをしっかり示 すことが、不可欠になってくると思います。 SIS学校説明会のお知らせ ◆学校説明会Ⅱ≪授業体験日≫ 2011年6月19日(日) 9:30 受付開始 10:00 校長の話 (授業紹介など) 参加クラス発表 10:50 模擬授業開始 11:50 終了 授業の事前予約はできません。当日お申し込み頂きます。 開講する授業の詳細は当日発表します。4年生以上の方が参 加できますが、小6と中3の方を優先します。ご了承下さい。希 望者が定員を越えた場合、参加頂く授業は抽選で決めさせて いただきます。保護者および低学年のお子様には授業の参 観をしていただくこともできます。皆様のご参加をお待ちして おります。 ◆学校説明会Ⅲ 2011年9月25日(日) (時間は追って発表します) ・プレゼンテーション 「2 schools together-インターナショナル スクール(OIS)とSIS」 (仮題) いずれも事前の申し込みは必要ありません。 生徒・保護者・ 教育関係者等すべての方を対象としています。 ◆入試説明会 帰国生 / 一般生 / 国際生入試 2011年11月6日(日) (時間は追って発表します) ・学校長挨拶 入試要項説明 質疑応答 ・教育相談(個別 相談) 1年以内に受験を予定されている児童生徒と保護者、教育 関係者の方を対象としています。 入試要項(一般生・国際生) を配布いたします。 事前の申込みは必要ありません。 教育相談は当日にお申込みいただきます。終了時刻が遅くな る場合もありますので、ご了承ください。 ◇ 説明会は各回、約2時間を予定しています。 ◇ 説明会は生徒 ・ 保護者 ・ 学校関係者 など全ての方を対 象としています。 ◇ 資料は当日ご参加下さった方全員にお配りします。 ただ し、一般生徒用募集要項の配布は10月頃になります。 ◇ 上履きは必要ありません。 ◇ 校内での写真やビデオの撮影はご遠慮願います。 ◇ ご来校の際には、公共の交通機関をご利用くださいます ようお願いいたします。 17 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 平和と教育 9 平和のための職業 野島大輔 社会科 「平和」のために働く、というのは、筆者 の学生時代には、まだごく一部の限られた 人々のものと思われていた職業でした。学 生時代に、平和学を学んでいる、将来は 世界の平和のために何が出来るか考えて いる、というと、友人から「お前、ウルトラマ ンにでもなるつもりか?」と嘲笑されたもの です。(ウルトラファンの自分は、実はその 時はバカにされているのだと解らず、一瞬 嬉しかったのですが…全くおめでたいで すね)当時も国連では日本出身のスタッフ がもっと増えることが強く期待されていまし たが、国際機関やNGOへの就職は、多く の学生にとって実際には「想定の範囲」の 外にありました。 その原因として、国際機関やNGOの活 動への認知の低さもさることながら、語学・ キャリア・能力の捉え方、その他様々な面 において、国際機関へのアプライは日本 社会での就職活動のならわしとは別種のも のであり、アプローチのしようもなかった、と いうことが挙げられます。当時の一般的な 大学教育では、国際的な平和のための活 動に必要な「実力(アプライしょうとする仕 事の実行に適切なトレーニングを受けてい たり、豊かな実地経験を積んでいること、と いう意味です)」のための準備のしようがあ まりなかったのです。こういった職業に対 する偏見もありました。実際、海外支援を 担うNGOのリーダーの草分け的な存在で ある犬養道子さんは、若い学生たちが自 分の機関に来て働くようになったとき、彼ら の保護者から、うちの子どもはそんな名も ない国のため働かせるために育てたので はない、などと何度も強い抗議を受けたこ とを告白しておられます。(犬養道子『飢餓 と難民』) 18 阪神・淡路大震災の頃から、ボランティ ア活動への社会的な関心がようやく高まり を見せ、そうした活動をプロの立場から支 えるNGOの活動についての理解も次第に 広められました。今では、NGOの数や知名 度は、往時とは比較にならないほど向上し ました。まだまだ一般企業などとの給料の 隔たりは厳しいものの、国際協力の人材を 要請する学部・学科などが大学に設置さ れるなど、現実に選択可能な進路のひと つとして定着しつつあります。卒業生の皆 さん、たとえば、次のサイトに登録しておく と、平和や国際協力に関する求人やセミ ナー、留学などの情報が、ほぼ毎日配信 されてきますよ。”Peace and Collaborative Development Network(http://www.interna tionalpeaceandconflict.org/)” 平和のため に働く人は、あらゆる種類の暴力が横行す るいまの世界での潜在的なニーズは、本 来とても大きいはずです。 SISでは、「平和学入門」「平和学特講」 (旧「地球社会と個人」)の授業の受講生た INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 ちの中からも、実際に平和の仕事や研究 を自分の進路に選んでいる卒業生がたく さんあります。2010年度の「平和学特講」の 授業では、2名の研究者であり実践者でも ある先達に授業に来ていただき、お話を伺 うことができました。9年生の「基礎社会3・ 国際関係セレクション(NIE)」でもお二人に それぞれお話をしていただき、生徒たちが その内容を記事にまとめています。 どんな方のどんなお話があったか、「国 際関係セレクション」の生徒たちの互選に よる紹介記事の優秀作品(赤部楽子さん、 松井まりあさん=ともに9年生の時の作品 です)を掲載し、ご紹介します。松野先生、 望月先生、貴重なお話と記事掲載のご承 諾とをありがとうございました。また、このよ うなお仕事の魅力、ご苦労についてもお教 えくださり、感謝申し上げます。 The Tower Competition Greg Navitsky Visual Arts In Environmental Design the first project of the trimester was to design and construct a freestanding tower that could hold water (in buckets) at a minimum height of 28 cm. All sixteen students were able to meet the base requirements and enter a tower into the class competition. However the results varied greatly and the competition provided both pleasant surprises and unforeseen disappointments. This class has a practical approach to design, construction and problem solving. In our reflections on this project we embrace success and failure as equals in the quest of understanding; nonetheless, we also want to recognize and celebrate the architects who constructed the towers that held the most water. The rules are simple and nonnegotiable: Each student receives one piece of paper measuring 63.5 cm x 30 cm. Each student receives 30grams of wood glue. Each tower must be freestanding. No individual paper segment can be longer than 10 cm before assemblage. Each tower must hold the base of the bucket 28 cm from the ground. Each student pours their own water for the completion. Each tower only has one attempt in the completion. When it falls the results are recorded. This year Ritsuki Sata (SIS gr. 12) was the winner by holding 15 liters of water. Sarina Yasuda (SIS gr. 12) and Sae Okamoto (SIS gr. 12) both tied for second place with 12 liters each. Nana Ii (SIS gr. 12) withstood 10.2 liters and Haruka Miyaura (SIS gr. 12) 9.8 liters. Excellent work everyone! 19 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 中庭改修計画 学内の様々なアイデアを集めて、ここに新しい中庭のプランが 生まれました。今回のプロジェクトに対してすでに寄付をいただ いた方々に深く感謝いたします。学校のコミュニケーションの中 心となる新しい空間をここにご紹介できることを大変嬉しく思い ます。この中庭の実現のためにこれから寄付をしてくださる方を 募っています。無理のない範囲で皆様のお気持ちをお願いした いと思います。 ◇ 1 俯瞰図 学校という教育の場をより活かすための設計。使いやすく、行 動範囲の広い空間を創造するためにふたつの歩道を両端に寄 せ、地面の高さをそろえて、木や植え込みを移す。ここに創り出さ れた広い空間で様々な活動ができる。アッセンブリーや学園祭、 インターナショナルフェア、そして教室から飛び出した学習の輪 やディスカッション、個々の思索や読書、ランチのためのテーブ ル。その上には日陰や雨よけが作られる。空間の中央には表現 のためのスポットを刻む 3 カフェテリアへ続くスロープからの風景 生活科学室前から望むとテーブル席は6mx5mの範囲に広が る。そこは日陰を作り、雨からも守られる全天候型の空間。 ◇ 4 図書館から望む 中庭を隠していたコンクリートの壁は低くなり、蔦で覆われる。視 界が広がって、図書館から中庭の緑が見えるようになる。中庭の 傾斜を解消するために右端の階段はやや長くなるが、この空間 のテーブル席では中庭の喧騒から少し離れて思索、読書やラン チが楽しめる。 ◇ 2 北東の角から望む 地面の高低をなくし、空間を広く使う。プールから中庭への歩 道は緩やかなスロープを成す。歩道からプールに沿って30cmの 高さの長い3段ベンチがもう一方の歩道まで続く。その奥にはベ ンチや芝の上に木陰をつくる木々が植樹される。天然の芝生が 夏には涼をもたらす。手前はタイルで覆われ40~50名分のテ- ブル席が設けられる。そして中央はコンサート、ダンス、演劇など の表現の場となる。 ◇ 20 現在の中庭 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 学年だより Grade Reports ●OIS Grade 5 Grade 5 Exhibition David Barrett Grade 5 teacher The Exhibition for Grade 5 is a significant event in the life of a PYP school and the students. It brings together the essential elements of the Primary Years Program (PYP) and shares them with the whole school community. It is an opportunity for students to demonstrate the attributes of the International Baccalaureate (IB) learner profile that they have been developing throughout their years of learning with the PYP. What is the exhibition? It is an inquiry by a small group of students into a significant topic of local/global importance. The students choose their own topic to research. The Exhibition provides students with an opportunity to demonstrate independence and responsibility for their own learning. Students research their topic in books, newspapers, online and may carry out field trips, interviews and surveys to gather information. The information gathered by the students may be presented in various forms: written reports, graphs, timelines, video presentations, recordings, digital presentations and performance (a short play, dance etc). Students will also present a work of Art related to their topic and a description of the 6 week research process. Each group has a mentor (usually another teacher) to guide them through the 6 weeks of the Exhibition. The class teacher acts as a facilitator, to ensure that the groups remain on task and to assist all groups as needed. The 6 week research process will be assessed by the mentors and the classroom teacher. The exhibition presentations took place on Monday, May 23 for class visits and Tuesday, May 25 for parents. Exhibition presentations were assessed by visiting teachers and students. ています。彼らのパワーに圧倒されつつも、ほほえましくって本当 にかわいくって仕方がない。6年の学校生活はまだ始まったばか り。そんなに急がなくってもいいんだけど…。ビスターレ・ビスター レ、ポーレ・ポーレ。ちゃんと見守ってるから、のんびりのんびり進 んでいけばいい。 学園祭では学年みんなで劇場をやります。出し物はクラスごと に劇団を作って準備しています。劇場では交代で公演をしてい きます。成功の秘訣は「SISらしい協力」にあります。SISらしい力の 合わせ方って? ひとりひとりはみんな違う力を持ってます。その いろいろな力を上手に組み合わせるから、合わせると本当に大き な力を生み出すことができるのです。それがSISパワーの源。みん な一緒でなくていい。みんな一緒でない方がいい。ばらばらって 素晴らしい。そしてそんな自分とは違う力を持つ仲間を大切にで きるのが、SISのすごいところだと思います。そんなことも7年生は、 いろんなことを経験しながら、失敗したり成功したりしながら、ゆっ くり学んでいってくれることでしょう。 7年生は、今日もがんばっています。 ●SIS Grade 8 中等部2年生 主体性を持つ 合志智子 1組担任、情報科 学年末には髙橋昂輝くんと中原凜さんが転出し、この春からは 1組に藤川実央さん、2組に石井伶和さん、3組に伊崎遼太郎く ん、芳賀美月さんの4名が加わり、65名でスタートしました。 今年度の8年生は入学式の4日前に、新8年生全体の初取り組 みを行いました。それは、緊張しつつ朝からの新入生オリエンテー ションを終えた新7年生と8年生の編入生を迎えての交流会で す。これは昨年度の冬学期のLHRの時間を使って、63名が5リス ペクト係、ゲーム係・接待係の3班に分かれて、学年全員で企画 と準備をしてきました。5リスペクトの各項目の深くて正しい解釈を 劇で楽しくわかりやすく伝える、自分たちで考案したゲームで、楽 しく自己紹介をしながらなごやかに交流する、その交流の場が和 むような心をこめたおもてなしを準備するという、担任団が示した 3つの目標にしっかり取り組んでくれました。 初々しかった7年生のはじめと比べ、自分たちが下の学年を迎 える頃になると、不思議に余裕と貫禄が出てきます。これまでは面 倒を見てもらうこと、困った時には最大限に助けてもらうことが当た り前だと思っていた立場から、たった1年違うだけで、まず自分の 楽しみが第一なのではなく、周りの状況を見てその場にふさわし い振る舞いが、「その気になればできる」という頼もしい一面を、こ ●SIS Grade 7 中等部1年生 田中 守 1組担任、理科 入学したての7年生は、とにかく元気いっぱい。毎日が新しい ことづくめで、楽しくて仕方がないのです。まだ1ヶ月ちょっとしか たっていないのに、みんなもうSISが大好きで、学校が大好き。だ から、今一生懸命SISの生徒になろうとしているようです。知の探 検隊の発表もがんばりました。他にもいろんなことに挑戦しはじめ 21 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 の日にしっかりと見ました。ただこれが8年生のすべての生徒がい つもこのようにできているかというと、残念ながらまだまだです。こ の8年生の一年間で、生活面、学習面の両方で主体性を持った 行動が少しでもできるようになればと思います。主体性とは、辞書 的解釈では「自分の意思、判断によって自ら責任を持って行動 する態度や性質のこと」ですが、8年生の目標としてはもっと具体 的に、指示待ちではなく自分から動く、失敗やできないことを他 人やまわりの環境のせいにしない、というあたりからチャレンジし てみてはいかがでしょう。 さっそく5月末の学園祭では、クラス全体のそして生徒各々の力 が試される機会となりました。昨年度は担任主導の店づくりでした が、今年は違います。1組の夜店をイメージしたスーパーボール すくいとサッカーボーリングは、当日が雨天だったためフィールド が使えず残念でしたが、強気の仕入れが裏目に出なくて済み、 大勢の方に楽しんでもらえました。2組のリアル人生ゲームは小 学校低学年あたりの参加が多かったそうですが、店の当番がとて も良く子供たちの面倒をみて、楽しませてくれたそうです。3組の リサイクルバザーは教室いっぱいの商品のほぼ3分の2が売れ、 さらに接客態度がとても良いとほめてもらったそうです。いずれの クラスも、来た人みんなに楽しんでもらえて、かつ収益は3月の地 震で被害にあわれた方への助けになって、取り組んだ側にもとて も良い思い出が残るような活動になったようです。 8年の担任団は昨年と同じメンバー(1組 合志:情報科、2組 田 中憲三:数学科、3組 中村:社会科)と新メンバーの副担任(平 井:保健体育科)です。今年もクラスを越えて、皆さんを暖かく見 守りながら支えていきたいと思っています。 ●SIS Grade 9 中等部3年生 加納重美 1組担任、保健体育科 早いもので中学最高学年、中学生最後の年になりました。クラ スの子どもたちと会う機会が中学3年生になると朝のSHRとLHRだ けになり、何だか寂しいような気もします。 さて、4月から中学3年生には、バーク鈴捺さん(1組 ニュー ジーランド)、登美瞳さん(2組 アメリカ)、米永実央さん(2組 アメリ カ)、平野沙綾さん(3組 アメリカ)、田川佳奈さん(3組 中国)の5 名の素晴らしい力を持った新しい友達を迎え68名でスタートして います。また今年度は、担任団にStephen Frater先生(3組)が新し く加わってくださって、Rodney Ray先生(2組)と加納の3名で担当 しています。 ご存知の通り4月5月は学園祭の準備に取組んでいますが、 今年度の学園祭は昨年度までと違い、1組は「わたがし」、2組は 「ミックスジュース」、3組は「手打ちうどん」と、今までは抽選では ずれていたフードブースに挑戦します。クラスでの話し合いをみ ていると、「安易なものはやめよ~」「思い出に残るようなものにし よう~」といった意見が出ていたのでちょっと安心しました。高校 生とは違い、値段をひとつ決めることにしても少々時間がかかりま す。しかし、ゆっくりではありますが、自分たちで出来るようになっ てくれていますし、自分たちで動いてくれています。担任団として は、利益は考えなくても良いから自分たちのやりたいことを一生 懸命楽しんでくれればと願っています。さあ、どうなるやら?当日 が楽しみです。(4月末に書いております) 学園祭が終わるとキャンプやオーストラリアホームステイの準備 となります。来学期はスポーツデイと学年旅行(4月現在、学年旅 行は実施するかどうか、目的は?などを学年旅行準備委員会の 22 9名が中心で学年のみんなと検討中)、冬学期は卒業式と、全て 自分たちで責任を持って計画していかないといけないことばかり で、今年1年たくさんの行事でとても忙しくなります。積極的に計 画に参加して楽しむのか、それとも見ているだけで何もしないの か、それとも文句だけを言うのか、どのように行事に関わっていく のか考えてほしいです。その姿勢がSISの高校での自分の姿とな ることと思います。 最後になりましたが、昨年度まであった学期中間レポートは中 学3年生からありません。また最初に触れましたが中学3年生は 朝のSHRしかないため、今までのように帰りのSHRで「今日の宿 題は?今週の提出物は?明日持ってくる物は?」などクラスで確 認することはありません。3:30が終われば、そこからは自由な時 間です。その自由の時間をどのように使うかは自分たちの課題で す。宿題や提出物を仕上げる、先生に聞きに行く、キャッチアッ プ、再テスト、メイクアップなどアンスケジュールタイムや放課後の 使い方は、自覚を持って自ら計画を立て行動しなくてはいけませ ん。 SISが大切にしている自由という大きなテーマを考えないといけ ない時期に来ました。いつも上級生や卒業生たちが自由は必要 だが、自由は難しいと言います。中3の皆さんはどう感じているで しょうか。自由という大きな課題と向き合いながら、自由を楽しむ ことが出来る力をしっかりと身に着けてほしいと願っています。 ●SIS Grade 10 高等部1年生 Claire Udy 10-3 HR Teacher, English This is my second time to be a grade ten homeroom teacher. It is great to have this level again and as I reflect on how your year ahead will unfold, I want to give a little advice to you all to help get you through this first challenging year as high school students. You will be facing many new obstacles and as they come up, keep this short story in mind. A philosophy professor stood before his class with some items on the table in front of him. When the class began, he picked up a very large and empty mayonnaise jar and proceeded to fill it with rocks, about 2 inches in diameter. He then asked the students if the jar was full. They agreed that it was. So the professor then picked up a box of pebbles and poured them into the jar. He shook the jar lightly. The pebbles, of course, rolled into the open areas between the rocks. He then asked the students again if the jar was full. They agreed it was. The professor picked up a box of sand and poured it into the jar. Of course, the sand filled up everything else. He then asked once more if the jar was full. The students responded with a unanimous “Yes.” “Now,” said the professor, “I want you to recognize that this jar represents your life. The rocks are the important things – your family, your health – things that if everything else was lost and only they remained, your life would still be full. The pebbles are the other things that matter – like your job, your house, your car. The sand is everything else. The small stuff.” If you put the sand into the jar first,” he continued “there is no room for the pebbles or the rocks. The same goes for your life. If you spend all your time and energy on the small stuff, you will never have room for the things that are important to you. Pay attention to the things that are critical to your hap- INTERCULTURE piness and success. Take care of the rocks first – the things that really matter. Set your priorities. The rest is just sand.” This story is one that we all can relate to, especially the new grade ten students. Life is much busier for you all now. Life will throw numerous problems and challenges at you every day this year. How you deal with everything is up to you. Don’t get caught up spending all your time worrying about all the small problems that come your way. As new high school students, you need to prioritize what is important to you and focus on the things that really matter. By focusing on this and working towards your goals, you will get a much greater reward than if you only focus on the problems facing you. Enjoy each and every day at school with a positive outlook and work to the best of your ability. 彦坂のぼる 4組担任、英語科 高等部での生活が始まり、早1ヶ月が過ぎました。各クラスに新 しい生徒を迎え、SISでの残り3年になんとなく不安もあり、期待も あり、という印象を受けた入学式でしたが、新しいクラス、授業、ク ラブといった場所でそれぞれに慣れ始めているようです。4組で は特に、クラスのメンバーが新しいだけでなく、これまで授業です ら会ったことのない担任に少々緊張気味のスタートでしたが、面 談をし、学園祭の準備が進むにつれて、少しずつ担任とも慣れ、 クラスにもまとまりが見え始めています。これから1年間、生徒も私 も5リスペクトを指針に、楽しく有意義な高校生活が送れるようにと 願っています。 さて、今回この学年の皆さんとは、授業や担任といった面では 数名を除きほぼ全員初めてお目にかかります。私はSISに来て今 年で3年目になります。担任も3年目を迎え、だいぶSISの環境に も慣れてきました。これからも授業力を高めつつ、担任としても普 段の生活のこと、勉強のこと、進路のこと、そしてちょっと馬鹿馬 鹿しい話もできる教員としてひとりひとりと良い関係を築いていき たいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 「不思議ウィーク」パジャマデー ●SIS Grade 11 高等部2年生 平尾公美洋 1組担任、数学科 4月初旬、LHRの時間に3つのクラスが北公園を散策しました。 桜が満開でした。時々吹く風に花びらが舞い散り、鮮やかな新緑 の木々の中に生徒たちの笑顔がありました。厳しい自然もひとつ の自然、心を和ませる自然もひとつ自然です。 学年も一つ上がり、牧先生を新しい担任にお迎えして、クラスも 再編成されました。クラス編成は、生徒たちには有無を言わせぬ SPRING 2011 No.131 環境変化に違いありません。戸惑いや違和感があるかもしれませ んが、内に眠る何かを刺激して、ひとりひとりが新しい自分に出会 える機会になればと願います。 学校全体では、5月下旬の学園祭の準備に余念がありません が、11年には、更に、二つ大きな動きがあります。ひとつは、新生 徒会です。選挙を経て、すでに生徒会長をはじめ、役員が決まっ ています。現在、引き継ぎを行いつつ新しい体制に生まれ変わ ろうとしている最中です。どんな形で学校を動かして行くのか楽し みです。もうひとつは学年旅行です。来年の3月16日に出発予定 です。6月初めには、15名ほどの旅行委員を選出し、彼らを中心 に9ヶ月にわたる長期のプロジェクトが始まります。旅行委員は、 みんなの意見に耳を傾け、それらをまとめて、目的、行き先、活 動内容など旅行全体の運営にかかわっていきます。当面、9月初 めに旅行先を決めることが目標です。 生徒個々のレベルで大切になっていくのが進路決定です。10 年生の後半に3週間ほどかけて考え始めましたが、かなり明確に なっている生徒、まだ漠然としていて、どうしようと悩んでいる生徒 とさまざまです。6月の下旬に進路情報センターからの話も予定さ れていますので、夏に向けて自分が進む方向を考えるヒントにな ればと思います。進路に関しては、時折、本人の気持ちと親の希 望の違いから混乱が生じることがあります。子供は自分の現在の 気持ちに合う方向を素直に選ぼうとしますが、親としては、長年の 経験からその道は子供には苦労が多いと心配することがあるから です。最終的には子供の人生ですが、よく話し合って家族の妥 協点を見つけることも大切になります。 10年生を振り返ると長い一年とも、短い一年とも感じます。生徒 たちは、さまざまな事に挑戦するたくましさと頼もしさがあります。 11年生になり、多くの希望と、それに伴う困難も予想されます。 ひとによっては、やることの多さに、前へ進めなくなるかもしれま せん。そんな時、「今」という瞬間に心を集中し、ほんの少しだけ 足を前へ踏み出すとよいかもしれません。過去に縛られず、まだ 手にしてない未来に気を揉まず、です。どちらも私たちの自由に なりません。「今」のみが、私たちが自由にできる瞬間だと気付か されます。お互い、よい1年になることを願って、ゆっくりしっかり 「今」を生きてみましょう。 ●SIS Grade 12 高等部3年生 学年旅行が終わり、そして高校最高学年へ・・・ 髙橋寿弥(3組担任、数学 )相良宗孝(4組担任、体育 ) まず最初に、学年旅行の様子を掲げます。出発2日前に起こっ た東北の大震災のため、行けるかどうか、あるいは行くべきかど うかさえ前日の夕方までわからなかった沖縄への学年旅行です が、安全が確認でき、行くことが復興にもつながると信じ出発する ことになりました。 初日は那覇か ら石垣行きの飛 行機に乗り、船を 乗り継ぎ、無事小 浜島に到着しま した。天候は曇り でしたが、バーベ キューを暖かい気 候に感動しながら 楽しくいただき、 沖縄への学年旅行 南国の夜行生物観 23 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 沖縄への学年旅行 測をしました。2日目はマングローブの中を 突き進むカヌーや水牛車にのっての由布 島観光、また星の砂を探したり日本最南端 の温泉を楽しんだりと、離島の大自然を堪 能しました。3日目はマリンスポーツ!シュ ノーケルとバナナボートをグループ別に行 いました。水温はちょっと低かったけど、 この時期に海に入れるなんて最高でした ね。その後は石垣島を半日観光、それから 那覇に移動するというなかなか忙しい1日 でした。4日目は沖縄本島でのプリ―プラ ン!タクシーをグループごとに借り切って、 ガラス細工や黒砂糖作り、手作りシーサー などのさまざまな体験学習を楽しんだり、 名所を巡ったりと大忙し。そして夕食後に は最大のイベントのサヨナラパーティーが ありました。ダンスパフォーマンスでは過去 と現在を交互に見せるエンターテイメント ショーがあったり、最強の漫才があったり、 クイズ大会があるだけでなく、オタクたちの パフォーマンスがあり、いつも以上に大い に盛り上がりましたね。そして、最終日には 壕に入り戦争体験者に話を聞く歴史教育 をしっかり学びました。本当に充実した旅 行で、皆が全力で楽しみ、学年のまとまり も一層増した旅になりました。出発出来る かさえあやしかったこの旅行が大成功に終 わったのには、9ヶ月にわたり献身的に働 いてくれた、彩花や愛を中心とした15名の 旅行委員の活躍はもちろんのこと、旅行委 員を信頼しサポートしてくれた学年全員の 大きな功績だと思います。 24 そして楽しく有意義だった学年旅行が終 わり、いよいよ高校最高学年、つまり本校 での最後の1年になる学校生活が始まりま した。4月にはいると、担任や進路情報室 からの呼びかけや動機付けもありますが、 自分の具体的な進路に向けて、真剣に考 える生徒たちが多くなってきました。オープ ンキャンパスに行ったり、受験参考書や問 題集をやっていたり・・・、11年のときよりも 全体的に気合を入れて勉強をしている生 徒が増えてきています。学年の中には日 本国内の大学・短期大学・専門学校を志 願する者だけではなく、海外の大学に志 願する者も数名います。進路情報室を有 効に利用し、進路の先生や担任、また大 学入試説明会を通じて得た情報を最大限 活用するのに加えて、是非自分自身で動 いて、必要な情報を収集して下さい。くれ ぐれも後で悔いることの無いように、具体的 な計画・目標を定めて、学校でも校外でも 今をしっかり腰を据えて生活していって欲 しいと思います。以前から何度も呼びかけ ていますが、「学年の全ての生徒を、学年 団全体で支援していく」ので、担任だけで なく、他の先生方にも遠慮なく相談してい きましょうね。皆さんが無事に第1目標が達 成できるよう、学年団1人1人が見守ってい ます!!! 最後になりましたが、保護者の皆様にお かれましては、この1年間、生徒たちの健 康面での最大限のご支援を是非お願い申 し上げます。 <春学期帰国生紹介> 2011年度春学期入学者 在留国別、学年別人数 入学広報センター ≪ 国 別 ≫ アメリカ 12 イギリス 1 オーストラリア 1 スペイン 1 ドイツ 4 ニュージーランド 1 シンガポール 2 タイ 4 ベトナム 1 韓国 1 中国 3 国内(インターナショナルスクール・ 在日外国人学校) 8 計12ヶ国 39 ≪ 学年別l ≫ 7年生 8年生 9年生 10年生 11年生 12年生 計 21 4 5 8 1 0 39 INTERCULTURE <英語科> SPRING 2011 No.131 英検1級に1名合格 Eiken Report Rodney Ray SIS English The following students passed the Society for Testing English Proficiency's (STEP) Test in Practical English Proficiency (Eiken) in Winter of 2011. Special congratulations go out to SIS 7th grade Akari Takada for passing the highest level (Grade 1). Good job everybody! Remember, if you take the Eiken in summer of 2011, be sure to report your results to Fukumasasan in the Kyoumu Office. Grade 1 : Akari Takada (SIS8) Grade Pre-1 : Mari Kubota (SIS10), Keiki Takenaka (SIS10), Riko Hosomi (SIS12), Daichi Ishitani (SIS12), Taku Kawamura (SIS12) Grade 2 : Risako Tanaka (SIS8), Haruka Kiyohiro (SIS10), Anzu Okada (SIS11), Rena Iwasaki (SIS11), Wakaba Fujiwara (SIS12), Ayu Fukuoka (SIS12), Eriko Inoue (SIS12), Keisuke Matsumoto (SIS12), Kaoru Yamamoto (SIS12), Haruka Yogi (SIS12) 力と知恵と、人を思いやる心を蓄えて 長谷川夏子 保健室 このインターカルチュアが、皆さんの手に届くのは夏前。少 し、前の記憶になってしまうかもしれませんね。今回は、少し 自分の話をさせてもらいます。 『2011年3月11日金曜日』東日本大震災が発生した日で す。テレビで報道されている映像が信じられず、自分の目を 疑いました。ずっと胸がドキドキしていました。翌日になって も気持ちが落ち着かず、大阪でソワソワしながら過ごしていま した。3月13日からは11年生の学年旅行が控えていましたの で、どうすることがベストなのか、担任の先生方や、管理職の 先生方とお話をしていました。予定通りに出発できた、無事 にみんなで帰ってこられた事、とてもうれしく思っています。 『1995年1月17日』今から16年前、阪神淡路大震災が発生 した日です。今、学校に通っている生徒は、この震災の後に 生まれた子の方が多いですね。当時、私は小学校6年生。 中学受験を目前に控えていました。2段ベッドの上で寝てい た私は、今まで経験したことのない揺れに目を覚ましました。 下で寝ていた妹に「大丈夫?」と声をかけ、テレビを付けまし た。大阪の私が住んでいた辺りに目立った被害はなく、普段 通りに小学校に登校しました。しかし、小学校に着いたら「校 舎内立入禁止」となっていました。理由は、安全確認ができ ていないからでした。登校していた生徒は運動場で過ごし、 昼前には家に帰りました。そして、テレビで神戸の被害の実 態を知ったのでした。この時の強烈な記憶と体験は、今でも 私の中にあります。あの日、運動場のジャングルジムから見た 青空が印象的で、1枚の絵のように私の心に焼き付いていま す。 阪神淡路大震災の時、小学生・中学生で何もできなかった 私。「何かしたい」という気持ちはあったけど… まだ少し力が 足りませんでした。しかし、この時に感じた「何かしたい!」と いう気持ちが、進路を考えた時に、今の私の職業を選択する キッカケだったのかもしれません。(もちろん、その後の様々 な出会いもあってのことですけどね) 進路を考えていた時「看護師になろう!」と思い、私は看護 大学を選びました。その中で、神戸にある大学を選びました。 その決め手となったのは「災害看護」という授業があったから です。この科目は、阪神淡路大震災の経験を踏まえて組まれ た授業でした。自然災害だけではなく、事故なども含めた、 災害の状況下ではどのような看護が必要になるのか、組織 的に活動するにはどうしたらいいのか、などを学びました。看 護大学には「病院実習」というのがあります。私が実際に行っ た、実習先の病院は、震災により建物に甚大な被害を出した 病院でした。 大学卒業後も、中越地震や今回の地震などが起きました。 「地震などの時に、力になれる人になりたい」そう思って選ん だはずの仕事でしたが、いろいろな事情で現地に行けない 自分をもどかしく感じる事もあります。微力でいいから、超々 後方支援かもしれないけど「今ここで、自分ができる事をしよ う」と、毎日を過ごしています。報道を通じて、被災地で素晴 らしい活躍をなさっている医療関係者の方々の姿を拝見する と、胸が熱くなり憧れます。 入学式の時、真砂校長の祝辞にあった言葉を覚えているで しょうか?「今、頑張るべきは大人達です。君たちは、一生懸 命学んでください」2011年3月11日という日を心の片隅に留 めておいてください。今は何もできなくても、将来の為に、力 と知恵と、人を思いやる心を蓄えておいてください。 最後になりましたが、今回の震災で亡くなられた方のご冥福 をお祈りいたします。1日でも早く、みんなが笑顔になれます ように… Support with LOVE!(校内で販売したチャリティT シャツにある、私の好きな言葉です) 25 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 55 OIS and SIS students take IBDP exams Peter Heimer IB Coordinator A record number 55 OIS and SIS students took International Baccalaureate Diploma Programme (IBDP) exams in April and May. Twenty-two OIS grade 12 students, 21 OIS grade 11 students, and 12 SIS students took 50 exams in 16 subjects, beginning with visual arts on April 16 and finishing with biology on May 19. Congratulations to all IBDP students. The IBDP forms the core curriculum for grades 11 and 12 at OIS. The Diploma Programme is an international pre-university course of study offered by some 2300 schools in over 140 countries. This academic programme is designed for highly motivated students, and the IB diploma is recognized and valued by universities around the world. With the IB diploma, OIS students gain entry into prestigious universities worldwide, earn advanced placement, receive academic credit, and are awarded scholarships. SIS students have a chance to study part of the IBDP. This 34 OIS and SIS students took IBDP English exams on May 10 year, 12 SIS students took exams in three different English courses. All students worked very hard and all will receive IB certificates. For more information about the IBDP, please contact Peter Heimer, IBDP coordinator, at pheimer@senri.ed.jp, or visit www.senri.ed.jp/ibdp. 自分を好きになるには… 高木志保 カウンセラー 「自分の長所と短所をあげてください」と尋ねられると、短所 をたくさんあげることができるのに長所は思い浮かばない、わ からない、ということ、ありませんか。特に日本では謙虚である ことが美徳とされていることもあり、自分はまだまだ足りていな いと考えることが多いように思われます。それは一方で努力を 惜しまない、さらに上を目指して励む素晴らしい姿勢でもあり ますが、もう一方で自分を認めてあげない、好きになれない、 など自分の評価を下げてしまうことにもつながります。自分を 認めてあげない、というのは自分を傷つけていることと同じこ とだと私は思います。自分を好きじゃない人は自分を信じて あげることができない。自信がないからやらない。やらないか らいつまでたってもできない。できないから自分が好きじゃな い、といった具合にどんどん悪循環を繰り返すようになり、最 終的には自分を見失ってしまうことも少なくないと思います。 そして、自分を認めてあげられない人は、本当の意味で他人 を認めてあげることもできません。そしてそれは、人を傷つけ ていることなのかもしれません。 入試や就職などの面接の時、必ずと言っていいほど長所と 短所の両方を聞かれるかと思います。それは、人間にはみな 良いところとそうでないところがあるからです。完璧な人間など いません。両方あるからこそ、それぞれの個性があり、自分ら しさが生まれます。そして、その良いところも悪いところも含め て「自分」であることを知り、認めていることが大切なのです。 自分の短所をきちんと知って、認めるからこそ努力することが でき、自分の長所を正しく評価できるからこそおごり高ぶらず にいられるのだと思います。 「やっぱりだめだった。」「どうせやってもできないんだから無 26 駄だし。」などと「やっぱり」や「どうせ」が文章のはじめにくるこ と、ありませんか?やっぱりだめ、どうせだめ、と自分を責め、 あきらめることは、自分の短所から目をそむけようとしているだ けなのかもしれません。ダメな自分を見るのが嫌だから。人よ り劣っている自分がみじめに思えるから。そんな風に他人と 自分を比べたり、人より勝っていないといやだったり。毎日の 生活の中で自分を責めるための落とし穴はたくさん潜んでい ます。でも、そこで自分をどう見つめるかが大事になってきま す。 いやな自分、できない自分から目をそらしたり、責めたりす る前に、一度は自分に幻滅してみてはどうでしょうか。幻滅す るということはある意味、できない自分を認めることだと思いま す。そして、そこから「変わりたい、変われたらすごいな、でき るような自分になりたいな」と願望を持ってみてはどうでしょう。 そうなりたい、と願っていれば、脳はどんどんそこに近づこうと してくれるから人間って不思議なんです。自分の目標を目の つくところに置いておくと達成できた、という有名人の話を聞 いたことがあるかと思います。まずはそんなところから始めても いいかもしれません。もちろん、「こうなりたい」と紙に書いて、 机に貼って、一晩でできるようになるのであれば誰も苦労はし ません。だけど、こんなちょっとした工夫、考え方の違いから自 分の良いところを発見できたり、こんなに自分も悪くないな、と 思えたり、考え方ひとつで人は大きく、逞しく変わることができ ると信じています。 自分を好きになる第一歩はまずありのままの自分を受け止 めてあげるということ。そこにはいいな、と思う自分もあれば、 いやだな、と思う自分も絶対にいると思います。それをすべて ひっくるめて何ものにも代えがたい自分であるということを忘 れないでください。 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 SOIS図書館にようこそ 青山比呂乃 図書館 *バイリンガルの学校図書館にようこそ SOIS図書館は、日英(その他の言語も 少々)の図書、雑誌、新聞、また、マルチ メディアの資料、インターネット環境を整 えてあり、SISとOISの幼稚園から高校まで のすべての生徒・教員・職員、さらには、 保護者などのコミュニティメンバーも利用 するバイリンガルの図書館。約1000㎡の 広さです。 英語資料担当のイヴォンヌ・バレット先 生と日本語資料担当の青山比呂乃の2 名の司書教諭と、図書館スタッフ5名が交代で朝8時から夕方の6 時まで開館しています。 また、図書館2階は、語学学習資料、教員用資料、マルチメディ ア資料の書架、マルチメディアコンピュータ教室、OIS情報科研 究室兼IT室がはいったマルチメディアフロアで、OIS情報科の先 生のほかに、ITスタッフが2名常駐しています。また2009年度9月 から、SOIS12年生の自主管理する勉強スペース12席を設置して います。 千里国際では通常4時半が下校時刻になっていますが、図書 館は中高生の為に開館延長をしていて、サインナップシートに必 要事項を記入する事で6時まで図書館に残って勉強する事がで きます。ただし、8年生までは、担任の先生のサインのある許可証 も必要です。 保護者の皆さんも、通常の学校活動の妨げにならない範囲で 図書館を利用することができます。初めて利用する際には、ス タッフに声を掛けてください。利用の規則は生徒と同じです。生 徒ハンドブックをご覧ください。ただし、本を借りる場合は、貸出 デスクで登録の手続きをしたうえで、ご本人の責任において借 出・返却をしてください。生徒が保護者の名前で、または保護者 が生徒の名前で本を借りることはできません。 家族の方が読書にいそしまれる姿は、生徒達にもきっといい影 響を与えると思いますので、どうぞご利用ください。 *関西学院大学図書館の利用について 2010年度に関西学院と合併したことで、千里国際キャンパスの 生徒・教員職員は、関学の大学図書館を利用できるようになりま した。 利用の仕方は、次の3種類です。 1.関西学院大学図書館カードを作って、個人利用者として登録 して、現地(上ヶ原)に行って、利用する。(貸出、コピー可) 2.大学図書館所蔵図書を、SOIS図書館を通じて借りて、利用す る。 3.大学図書館所蔵雑誌など借りられない資料のコピーを、SOIS 図書館を通じて依頼する。(有料 1枚10円白黒のみ) 何らかの形で大学図書館を利用したい場合は、まずは図書館 貸出デスクへ問い合わせてください。大学図書館が持っている 資料は、インターネット上のweb opacを使うことで確認できます。く わしくは、問い合わせていただければご説明します。 *お互いへのリスペクトを大切に! ―気持ちよく図書館を使う ために 図書館1階には115席用意していますが、授業で使われる事も 多く、空き時間の生徒も含めて、昼休みの4・5時間目は、常に人 でいっぱいです。午前や午後の空き時間(アンスケ)に自主的に 利用している人ばかりの時はそれほどでもないのですが、昼休み は人数が増え、とてもうるさくなってしまうため、それが当然と思っ てうるさくするのが当たり前の人たちが増えているのが、最近の悩 みの種です。 幼稚園から高校までの700名ほどの生徒、また先生・保護者な どの大人、しかも世界各国の文化的背景を持つ人たちが皆で使 う図書館です。 お互いに気持ち良く使えるように、お互いへのリス ペクトを心掛けましょう。つまり、図書館では、静かな勉強や読書 のための活動が優先します。そして、勉強・授業での利用であっ ても、資料を集めた後のディスカッションなどは、別な場所に移っ てするようにお願いします。 皆さんも、クラスやクラブなどの話し合いをしたい場合、みんな でおしゃべりしたい時は、生徒ラウンジなどを使い、図書館は、静 かに読書や勉強に集中する場として、大切にしてください。 なお、図書館2Fマルチメディアフロアの一角は、SOIS両方の12 年生が、静かに受験勉強に集中するためのスペースです。お互 いに5つのリスペクトを忘れずに。 *日本語図書 歴代貸出記録 毎年恒例になった日本語図書最多貸出記録の報告です。この 3月に卒業した学年の3位までと、今までの歴代の記録を紹介し ます。今年は、久しぶりに5位以内に食い込みましたね。 2011年3月卒業生 日本語図書最多貸出記録(6年間在籍) 1位:小縣 郁さん 350冊 2位:池田愛美さん 306冊 3位:良川菜那子さん 225冊 1997~2011年歴代卒業生 日本語図書最多貸出記録 10位まで 1位:2002年 刺賀繭理さん1043冊(留学のため、5年間のみ在 籍!) 2位:2006年 馬塲宏高くん 979冊 3位:2002年 新井隼子さん 445冊 4位:1998年 沼田貴範くん 376冊 5位:2011年 小縣 郁さん 350冊 6位:2003年 角田 瞳さん 346冊 7位:2001年 松宮寧子さん 328冊 2003年 伊藤 愛さん 328冊 2004年 曹 千紘さん 328冊 27 INTERCULTURE SPRING 2011 No.131 8位:2011年 池田愛美さん 306冊 9位:2004年 有田 梓さん 305冊 10位:1999年 井上愛子さん 302冊 残念ながら、英語図書の貸出記録はありません。英語ならたく さん借りた、読みたい本がなかったなど、いろんな意味で簡単に は誰が一番とは言えないので、一つの記録としてみてください。 新入生の皆さんもぜひたくさん借りて、この記録を追い越してみ ましょう! *保護者ボランティア近況 昨年度末、10年前の蔵書点検から始まって、6年以上は週1回 ボランティアをしていただいたSIS保護者1名の方が、ついに“卒 業”されました。本当に長い間、学校のために働いていただい て、感謝しています。 現在は、現9年1名のSIS保護者の方が、継続的に図書館の仕事 のお手伝いをしてくださっています。おかげで、PCの貸出や4時 半以降の利用統計のまとめ、長期休暇後の新聞整理、生徒の図 書委員が忙しくしていてあまり配架(返却本を元に直す作業)が 進まなかった乱れた本棚の整理ができています。他にも、OIS保 護者が数名、時々本のカバー掛けなどのボランティアをしてくだ さっています。 *蔵書点検報告 昨年度末、冬学期最終 週の授業日3日も含み、 皆さんのご理解ご協力を 得て、3月7日から11日 の5日間に蔵書点検をし ました。今回は、関学合 併に伴い、英語図書の 点検もすべて行う必要が あったのですが、無事終 えることができました。 のべ21名の人がボランティアで汗 を流してくれました。内訳は、旧7年6 名、8年5名、9年7名、10年1名、11 年2名で、男子3名女子18名。卒業式 を終えた9年生が中心となって活躍 してくれました。 以降の作業ではボランティアのリ ピーターも多く、初めて参加した中学 生も大変良く働いてくれました。おか げで、約3万6千冊の日本語図書、約 2万8千冊の英語図書等のデータを 全て入力、日英の書架をすべてきれ いに整理、掃除完了。4月には、きれ いに整った本棚で新学年を迎えるこ とが出来ました。本当にどうもありがと う。 その結果、今年も行方不明の図 書が判明しました。今年は、冊数が 18冊と、大変多くの本が行方不明で す。 なお、この1年で5冊の本が見つかっています。今回、2005年度 に不明になった本も1冊発見しました! 大掃除のあとによくこうして本が出てくることがあります。図書館 のバーコードの付いている本が回りのどこかに置きっ放しになっ 28 ていませんか?リストを見て、何らかの心当たりのある方、教室の 片隅などどこかで迷子の本を見かけた方は、ぜひ、ぜひご連絡く ださい!1冊でも迷子が戻ってきてくれるとうれしいです。 <行方不明の日本語図書リスト> 2010年度不明分 17冊 \35,780 日本タテヨコ 和英対訳 学習研究社 302.1 ニホン ¥1500 日本を語る (同時代ライブラリー 200) 岩波書店 302.1 イワナ ¥900 図説世界の中の日本の暮らし 大蔵省印刷局 365.5 ハント ¥660 空港で働く (なるにはbooks 補巻 1) ぺりかん社 366.29 ナルニ ホ-1 ¥1200 現代っ子の性 こんなときどうする? 主婦と生活社 367.9 キタム ¥1250 学校と日の丸・君が代 (岩波ブックレット No.171) 岩波書店 373.2 ヤマス ¥350 教育基本法「改正」に抗して 全国各地からの声 緊急報告 岩波 書店 373.22 タカハ ¥480 砂漠化する地球の診断 (環境と人間) 小峰書店 454.64 ネモト ¥1300 少年八犬伝 (理論社名作の森) 理論社 913.6 オノ ¥2400 獣の奏者 2 王獣編 講談社 913.6 ウエハ 2 ¥1600 獣の奏者 3 探求編 講談社 913.6 ウエハ 3 ¥1600 獣の奏者 4 完結編 講談社 913.6 ウエハ 4 ¥1600 おバカさん (角川文庫) 角川書店 913.6 エント ¥380 語りつごうアジア・太平洋戦争 10 日本(にっぽん)の憲法 岩崎書 店 E 210.75 カタリ 10 ¥2000 ハムスターのしあわせ百科 飼育編 2 ハムスターの診療所 スコラ E 645.9 スコラ ¥1250 人形の家 (岩波少年文庫) 岩波書店 E 933 コツテ ¥570 名前といわれ日本の野鳥図鑑 1 野山の鳥 偕成社 R 488.03 ナマ エ 1 ¥1800 2010年度紛失分 3冊 ¥4,680 440:ニウト 星座物語 (ニュートン別冊シリーズ) 教育社 ¥1,900 440.76:コハヤ プラネタリュームへ行きたくなる本 リバティ書房 ¥1,300 443.8:アカタ:2008 星空データブック2008 技術評論社 ¥1,480 <夏休みの長期貸出> 6月16日以降は、SIS生徒の返却期限は8月31日(授業開始日 29日の翌々日)になります。OIS生徒は申し出があれば借りられま すが通常は貸出していませんので、授業の都合などで借りる必 要がある場合は申し出てください。 貸出冊数は、通常は日英各6冊ずつですが、もっと借りたい 人はスタッフに申し出てもらえば何冊でも借りられます。ただし、 ちゃんと期限内に学校に持ってこられる冊数にしてください。 なお、開館予定にあるように、図書館は、春学期最終日の前日 は4時30分に、当日は昼12時で閉館しますので、貸出はお早め に! <夏の開館予定> 6/28(火)まで 通常開館 6/29(水) 開館 8:00-4:30pm 6/30(木) 開館 8:00-12:00am 7/1(金)~8/23(火) 閉館(夏休みの開館を検討中) 8/24(水)~26(金) 開館 9:00am-4:00pm 新学期準備 8/29(月)から 通常開館 授業開始 INTERCULTURE <Sports> SPRING 2011 No.131 AISA BOYS SOCCER - Seoul, Korea S.Parker/ M.McGill Boys Soccer Coach Early morning Thursday April 14th 2011 and the Saber troops gathered at Kansai Airport for the short flight over to Seoul for the AISA Boys Soccer tournament being hosted by Seoul International School. It was a very closely contested two days of competition overall, and perhaps it is fair to say that any of the competing teams could have made the final on Saturday afternoon. Our boys got off to a very slow start against Gyeonggi Suwon International School and were deservedly on the losing end of that encounter, 3-0. But spirits remained high and after a few changes and some "words of encouragement" from the coaching staff, the boys came out in game two and played superbly to see off Korea International School 6-0. The final game of a gruelling opening day saw us tie 3-3 with the hosts SIS, a result which put us in the second semi-final game on Saturday morning playing that same team again for a spot in the championship game. Unfortunately it wasn't to be, and despite conceding a very poor early goal and then coming back to hit the woodwork three times, the Saber boys were defeated 3-0 and would finish the tournament in 4th place. Many thanks must go to all the players for their efforts this season and also for being such excellent ambassadors for our school over the weekend. Stars of the weekend were Ken Kinoshita (SIS 12) and Noritaka Araki (SIS 10) with Daichi Yamamoto (SIS 10) being our leading goalscorer. With such a young squad the Sabers can look forward to a few excellent years to come! SOIS Wins WJAA Badminton Championship Chris Meadows & Shammi Datta Badminton Coach On April 9 2011, we sent a squad of 9 boys and 6 girls to Nagoya for the WJAA badminton championships, entering players in the boys'/girls' singles and double events as well as the mixed doubles competition. All of the students competed very well, with many close games in the various group pools. Ultimately our SOIS students were able to successfully win through to the finals of the boys' and girls' singles as well as the boys' and girls' doubles events. In the boys' singles final Shun Sekiya was defeated in a very tough and competitive game, however Elissa Palmer was victorious with a straight sets win in the girls' singles final. In the boys' doubles it was an all SOIS final with Shun Sekiya and Yura Nakajima eventually defeating Minbun Hata and Hiroki Matsura to win the gold medal. In the girls' doubles it was also an all SOIS final with Elissa Palmer picking up her second gold medal with her partner Ayaka Wada after defeating Kyoka Kitagawa and Sae Okamoto in a very competitive game. In the mixed doubles category, Yura Nakajima and Wada Ayaka also played well for second place against tough competition from Nagoya. Although the competition at the WJAA Championships was strong throughout the day, the focused pre-competition practice of the SOIS players certainly reaped rewards, as our team dominated the tournament. All of the players, as well as the entire badminton squad, should be congratulated for their efforts and for the high degree of commitment and sportsmanship they continued to show throughout the entire season. 29 INTERCULTURE <Sports> SPRING 2011 No.131 AISA Swim Meet Greggory Navitsky Swimming Coach Seoul International School and Korea International School both arrived to Osaka in the evening of February 24. It was evident to all that both teams were excited to be in Japan and were eager to participate in our two-day AISA Swim Meet. That evening each swimmer went to a host family for a much needed sleep (thank you SOIS parents and faculty). Friday morning SIS, KIS and SOIS all met in the genkan. After some informal introductions we all went to Minoh Falls to stretch our legs and show our guests some local sights. The swimmers and coaches each had lunch before returning to SOIS for an afternoon of competive swimming. Thanks to the many student and faculty volunteers we were able to run all the events smoothly throughout Friday and Saturday, allowing the swimmers to focus on doing their best. The Sabers had wonderful performances and team spirit from start to finish. This meet marked the end of the SOIS Swim Team season, and no one knows how to make a sports celebration more complete than the SIS PA! So before the final awards were given all the swimmers, staff and volunteers sat down to a spectacular meal provided by the PA. The Swim Team would like to thank all the people who helped support the team and our events this season. 30 Ms. Rennie and Mr. Navitsky are looking forward to seeing all our SOIS swimmers (new and old) in the pool next fall for our 2011 season! GO SABERS!!!! INTERCULTURE <Sports> SPRING 2011 No.131 マラソン・陸上競技・デュアスロンで入賞多数 馬場博史 Hiroshi Baba, チェニー タラ Tara Cheney Triathlon/Running Club Coach ■2/13(日)三重美杉の里桜マラソン大会で3名入賞 On Sunday, Mar. 27, Misugi-no-Sato Sakura Marathon was held in Mie prefecture. In total 23 people of SOIS participated and 3 people placed. <Placed> 5km Gr.7-9 Girls: 1st 藤崎麻理香 Marika Fujisaki (SIS9), 3rd 藤倉諒子 Ryoko Fujikura (SIS9), 3km Women: 3rd 井藤真由美 Mayumi Ito (Faculty) ■4/17(日)吹田市長杯陸上競技大会で16名入賞 On Sunday, Apr. 17, Suita City mayor's Cup Track & Field Meet was held at Suita-shi Sogo Undojo. In total 19 people of SOIS participated and 16 people placed. <Placed> Gr.10-12 Girls 100m 1st 鰐渕寛子 Hiroko Wanibuchi (SIS10), 2nd 近藤愛菜 Aina Kondo (SIS10), 3rd 藤倉諒 子 Ryoko Fujikura (SIS10), Girls 1500m 1st 藤崎麻理香 Marika Fujisaki (SIS10), 2nd 藤倉諒子 Ryoko Fujikura (SIS10), 3rd 五井春香 Haruka Goi (SIS10), Girls 3000m 1st 藤崎麻 理香 Marika Fujisaki (SIS10), 2nd 高田恵実 Megumi Takada (SIS11), 3rd 前田優衣 Yui Maeda (SIS11), Boys 1500m 1st スチ ュワート海 Kai Stewart (OIS9), 2nd 山本ユージン Yujin Yamamoto (OIS9), Boys 5000m 1st 細井陸 Riku Hosoi (SIS10), 2nd 福田 将人 Masato Fukuda (SIS10), 3rd 宗政洋輝 Hiroki Munemasa (SIS10), Age 40- Women 3000m 2nd チェニー タラ Tara Cheney (Faculty), Age 50-59 Men 3000m 1st 馬場博史 Hiroshi Baba (Faculty) ■5/8(日)吹田市デュアスロン大会で9名入賞 Suita City Duathlon was held on Sunday, May 8 at Suitashi Sogo Undojo. In total 21 people of SOIS participated and 9 people placed. <Placed> Elementary Run1000m : Girls 3rd 神藤玲 Rei Shindo (OIS5), Gr.7-9 Run2km+Bike10km+Run3km : G i r l s 1 s t 水野ありさ A r i s a M i z u n o ( O I S 8 ) , A d u l t s Run2km+Bike15km+Run5km : Men Under 40 1st 細井陸 Riku Hosoi (SIS10), 2nd 宗正久志 Hisashi Munemasa (Faculty), 3rd 吉形優樹 Yuki Yoshigata (SIS10), Women 1st 藤崎 麻理香 Marika Fujisaki (SIS10), 3rd 米永知子 Tomoko Yonenaga (Parent), Men 40 and Up 1st 神藤健一 Kenichi Shindo (Parent), 3rd 馬場博史 Hiroshi Baba (Faculty) ■5/22(日)丹波市トライアスロン大会で9名完走 Tamba City Triathlon was held on Sunday, May 22 at Greenbelle-Aogaki in Tamba city , Hyogo. In total 9 HS students finished Swim 400m + Bike 20km + Run 5km. <Finishers> HS Girls: 6th 藤崎麻理香 Marika Fujisaki (SIS10), 前田優衣 Yui Maeda (SIS11) HS Boys: 8th 細井 陸 Riku Hosoi (SIS10), スチュワート海 Kai Stewart (OIS9), ターヒューン ジョール Joel Terhune (SIS10), 山本 ユージン Yujin Yamamoto (OIS9), 福田将人 Masato Fukuda (SIS10), 浦 雄貴 Yuki Ura (SIS10), 吉形優樹 Yuki Yoshigata (SIS10) Annual Suita City Mayor's Cup Triathlon & Aquathlon Date: Sunday, Sep. 4, 2011 Venue : Kita-Senri Swimming Pool and Senri-Kita Koen Category (Entry Fee) : Gr.1-6: Swim 125m + Run 1.4km (Free) Gr.7-9: Swim 500m + Stationary Bike 10km + Run 2.8km (500yen) Gr.10 and up: Swim 1000m + Stationary Bike 20km + Run 5.6km (1000yen) 編集後記 私はほとんど間食をしません。食べた後の歯磨き(というよりは口内清掃)を、3食後以外にするのが面倒だからです。でも最近 久しぶりに間食をしました。表紙の20周年祝賀ケーキです。全校生徒・教職員が、みんなそろってお祝いのケーキをいただくと いう、かつてないイベントを楽しみました。表紙の写真は私が携帯で写したものです。食べたらすぐになくなりましたが、この姿を ずっと残しておきたいと思いました。(馬場博史) INTERCULTURE ◆Editor : Hiroshi Baba ◆Proofreader : Keiji Majima, Stephen Frater 31 INTERCULTURE SPRING <SIS保護者会> 2011 No.131 新会長・委員長紹介 Board 執行部 [BD] 会長 大森光代 本年度のボード活動目標を「初心にかえ る」といたしました。20周年を迎えた今だか らこそ、保護者ともども初心にかえり、「5つ のリスペクト」をあらためて見つめ直すこと が大事だと考え、2011年度ボード主催の 初めての講演会を眞砂校長先生にお願い いたしました。「5つのリスペクト」の中でも、 特に私の中で大事にしていることを2つ挙 げるとすれば、「他の人を大切にする」つまり、「感謝の心」、さら には「学習を大切にする」つまり、「楽しんで取り組む」ということで す。また、活動目標である「初心にかえる」ということについては、 お母さんが大きな役目をになっていると思います。それは、家庭 をプロデュースする、家族の健康、笑顔を大切にするということで す。家族の健康のためには、まず食生活からサポートしなくては なりません。そのために、ボード主催のセミナーとして、「お料理 教室」を予定しております。そしてさらなる健康を考え、家庭で簡 単に実践できる「薬膳講習」も予定いたしました。恵まれた環境 において、学園生活を送らせていただけることに、親子ともども感 謝の気持ちをもち、学校に貢献できることをはじめ、保護者の親 睦を図る体験ツアー、クリスマス会なども検討し、笑顔で楽しく取 り組んでいこうと思 います。最後になり ましたが、「初心に かえる」、「感謝の 心」、「楽しむ事」を 心に留め、みなさま と共に学校に貢献 できるよう微力なが ら全力を尽くす所存 でございます。みな さまのご協力をお願 2011総会 い申しあげます。 ◇ Network Committee ネットワーク委員会[NW] 委員長 宗政由貴 NW委員会では、保護者のみなさまが学校や同じ地域の保護 者との交流を円滑に進めるお手伝いをさせていただいておりま す。年に何度か開かれます地域親睦会にぜひ参加して、学年を 超えたおつき合いをしていただきたいと思います。地域ネットワー クへの年度途中からの参加も随時受け付けております。また、保 護者会からの連絡はメールで行っておりますので、PCアドレスの 登録・変更などがございましたらnw2011@live.jpまでご連絡くださ い。 ◇ Hospitality Committee ホスピタリティ委員会 [HP] 委員長 緒方和美 HP委員会は、学校で催される行事(スポーツ表彰式、春・冬の 高等部コンサート、国内・国際招待試合、All School Production など)のティーサービス、食事のサービスを行います。サービスを 通して、生徒たちの活動を応援するとともに保護者同士・先生方 32 との交流を深めたいと考えています。先生方や生徒たちにより充 実したサービスを提供するため、例年保護者のみなさまにボラン ティアとしてご参加いただくようにお願いしております。生徒たち の笑顔にいちばん近いお手伝いをしながら、保護者のみなさま の新しい出会いもサポートできるような、楽しい活動になるように 委員一同頑張りますので、みなさまのご協力をよろしくお願いい たします。 ◇ International Fair Committee インターナショナルフェア委員会[IF] 委員長 石本従江 例年どおり、環境問題への配慮も大切にしながら、20周年らし いフェアになりますよう、OIS・SIS両校の委員一同で企画と準備を 進めてまいります。 保護者間のつながりをより深められる、楽しい フェアを目指しております。みなさまのご参加とご協力をぜひよろ しくお願いいたします。今年度の開催予定日は11月19日(土)で す。 OIS・SIS保護者主催 International Fair 2011 2011年11月19日(土)予定 今年もエンターテイメント出演者、ブース出店者、 寄贈品、手作り品、ボランティア等を募集する予定で す。多数のご参加をお待ちしています。詳細は、夏 休み前にお知らせします。お問い合わせはif-2011@ live.jp まで ◇ Public Relations Committee 広報委員会 [PR] 委員長 秋吉暁子 PR委員会は今年度9名で頑張ってまいります。活動はインター カルチュアでお知らせする記事の作成と保護者会ホームページ の運営が中心となります。各委員会や学年からの行事のお知ら せや報告のほか、学校行事の取材をし、保護者の視点で記事を 書いてみなさまに読んでいただけるように取り組みます。メンバー 全員で、写真も記事もより楽しめるような内容になるよう工夫を重 ねていきたいと思います。これまでホームページをご覧になった ことのない方もぜひご家族みなさまでご覧ください。 SISPAホームページ http://www.sispa.jp/ 2011年度各委員会への問い合わせアドレス Board Network Hospitality bd2011@live.jp nw2011@live.jp hp2011@live.jp International Fair if-2011@ live.jp *IFにはハイフンがつきます Public Relations pr2011@live.jp
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