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東南アジアではオンラインビデオの人気が急上昇、メディア業界に変容をもたらす
ニールセン 東南アジアにおけるオンライン利用者のメディア視聴動向調査結果を発表
 10 人中 9 人が 2 画面を同時に視聴(図 2)
 ベトナムでは、最低週に 1 回はオンラインビデオの視聴をする人が 9 割超(図 4)
 ペイ・パー・ビューモデルよりも広告つき無料オンラインビデオコンテンツにアクセスしたい、
との回答が多数を占める(図 5)
ニールセン シンガポール報道発表資料抄訳:2014 年 9 月 24 日
東南アジアにおけるメディアコンテンツの消費は近年急激な変化を見せており、結果としてブランドが消費者
とつながる機会も急速に増えています。マーケティングとリサーチにおいて世界最大の企業であるニールセン
が本日発表したレポートによると、この地域ではインターネット接続デバイスの普及によりメディア消費――い
つ、どこでそしてどのようにコンテンツにアクセスするか――に関し消費者が主導権を握るようになっているこ
とがわかりました。
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ニールセンの 東南アジア クロスプラットフォームレポート* は、インターネットユーザーによるデジタルビデ
オのマルチスクリーン視聴および行動パターン、またデジタルビデオが従来型メディアに与えている影響を調
査しました。同レポートは東南アジア地域でデジタル環境へのアクセスを有する消費者のメディア視聴動向に
影響を与えている 3 つのトレンドを明らかにしています:第一に、オンライン接続時間の増加、第二にコンテン
ツのコントロールと選択への欲求、そしてオンラインビデオコンテンツ消費の拡大です。
この調査は東南アジアにおいて変化を続けている視聴パターンに関する包括的な調査に先鞭をつけるもの
です。マインドシェアのデジタル部門トップのサンチト サンガは以下のように話します。「消費者によるメディ
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オンラインによるアンケートでは、世界各地から驚異的な規模で回答が得られるものの、その回答者はインターネットユーザーに限られ、総人口が
反映されるものではありません。
ア選定の傾向が構造的に変化する途上にあることは、デジタルメディアや広告業界の人間であれば誰もが
知っています。しかし重要なのは、この地域の変化を定量化して計測し、マーケターが広告スペースに対して
行った投資から価値を引き出せるよう、根拠に基づいて保証することなのです。今回の重要なリサーチを指
揮した ニールセン とビデオロジーを称賛します。これで我々もマーケターのデジタル戦略を最新のコンテンツ
消費動向と連携させるためのベンチマークを打ち立てることができます。」
デバイスの増加=消費者行動の変化
ニールセンのレポートによると、東南アジアにおけるデジタル消費者の 80%がスマートフォンを所有し、またデ
ジタル環境にアクセスできる世帯の半数(50%)がタブレットを所有しています。東南アジアの消費者は平均し
て週 22 時間強をオンラインの利用に費やしますが、これは 2011 年の週約 19 時間を上回ります。フィリピン
の消費者が週平均 26 時間 42 分と最もよくデジタル環境にアクセスしています。これに続くのは週平均 25
時間 12 分のシンガポール人です(図 1 参照)。
インターネット接続デバイスの普及拡大及びオンライン利用時間の増加と並行して、消費者のメディア視聴の
傾向も変化しています。10 人中約 9 人が普段から 2 画面を同時に視聴し、そして 10 人中 8 人もが 3 画面
同時に視聴しています(図 2 参照)。
「インターネット接続デバイス、特にスマートフォンとタブレットの急速な浸透は、メディア視聴が従来のテレビ
放送やケーブルテレビといった形態や、従来の視聴時間帯から、(新しいメディア形態、新たな視聴時間帯に)
移行する手助けとなっています。メディアにとって、消費者の視聴傾向を理解することはますます重要になっ
てきています。消費者とつながり消費者を引き込んでブランドを認知させ、身近に感じてひいきにしてもらうた
めの新たな機会を発見するために、広告主と協力しながら、しかるべきコンテンツをしかるべきタイミングで届
けねばならないためです。」とニールセン 東南アジア クロスプラットフォームリーダーのナンシー ジャフィは
述べています。
消費者はコンテンツをコントロールし、選びたい
豊富なビデオコンテンツのプラットフォームとなっているのは依然として何よりもテレビ放送ですが、ほかの媒
体も伸びてきています。東南アジアでは 10 人中 6 人を超えるデジタル消費者がテレビ番組や映画をビデオ・
オン・デマンド(視聴者が自分の観たい時に観たいコンテンツを視聴するサービス)などのオンラインで観てい
ると回答しています。インターネットテレビの普及率が最も高いのはタイ(76%)とフィリピン(71%)です(図 3 参
照)。 YouTube もテレビチャンネルまたはプラットフォームとして広く認識され始めています。
「より広い選択肢を、自分の好きなタイミングで視聴したい、という欲求が消費者をオンラインで提供されるコ
ンテンツへと向かわせています。こういったコンテンツは、これまでは従来型メディアで放映されてきました。
消費者はいつ・どこで・どのようにコンテンツを入手するかについて選択権を行使しており、メディア消費に関
し、いまだかつてない積極性を見せています。」とジャフィは言います。
オンラインビデオコンテンツ消費の台頭
オンラインビデオコンテンツの視聴は東南アジアのデジタル消費者の間で余暇の過ごし方として定着し、大多
数が少なくとも週に 1 度はオンラインビデオを観るようになっています。東南アジア地域で最もよく視聴してい
るのはベトナムです(91%が週に 1 回以上視聴すると回答)。 いっぽう、同地域でもっともインターネットが普
及しているシンガポールでは、インターネットを利用する消費者によるオンラインビデオ視聴で最も低い数値
が出ました(週に 1 回以上視聴すると回答したのは 56%)(図 4 参照)。ビデオ・オン・デマンドの視聴にはノー
ト型/デスクトップパソコンが最もよく利用され(85%)、携帯電話 (43%)とタブレット(33%)がこれに続いていま
す。
この地域の消費者は、コンテンツ視聴に対価が伴うことを認識・理解しています。大多数がオンラインビデオ
コンテンツに料金を支払うか視聴中に広告が出てくることを予測していると回答しています。広告がないか制
限されているペイ・パー・ビューモデル(視聴コンテンツの本数や時間に応じて課金)ではなく、宣伝付きのオ
ンラインビデオコンテンツに無料でアクセスできる広告モデルの方が好ましいとするのが東南アジアでは多数
派です。インドネシアは例外で、広告つきの無料コンテンツのほうが良いとするデジタル消費者は 44%に過ぎ
ません(図 5 参照)。
重要なことに、オンラインビデオ広告は商品の検索や購入を促す手段として効果的であることが明らかになっ
ています。東南アジアにおけるデジタル消費者の 80 パーセントがオンラインビデオ広告で見た商品を検索し
たくなり、また 62 パーセントがオンラインビデオ広告を見て購入に至ったと答えています。
「デジタルビデオ視聴の人気拡大、そして早い段階から明らかになっているオンラインビデオ広告の効果は、
メディア業界を不可逆的に変容させるパラダイムシフトをもたらしています」とジャフィは強調します。
「消費者のアポイントメント・ビューイング(決まった時間に決められたコンテンツを視聴すること)離れが目立
ちます。東南アジアにおけるインターネット接続デバイスの普及拡大は、マーケターが視聴者とやり取りでき
る比類なきチャンスを提供しています。デジタルビデオはマーケターにとって非常に頼もしい手段です。視覚
と音と動きを全て味方につけることができますし、視聴者一人ひとりに照準を定めること、そして非常に詳細
なレポーティングと ROI(投資利益率)をもたらすことも可能です。」とビデオロジー アジア太平洋のリージョナ
ルディレクター、バイロン マンソンは述べています。
図 1:インターネット接続デバイスでのオンラインの私的利用時間(1 週間あたり)
図 2:2 画面(Dual screen)、3 画面(Triple screen)の同時視聴(月に 1 回以上)
図 3:インターネットテレビ普及率
図 4:オンラインビデオへのアクセス(週に 1 回以上)
図 5:広告なしの有料オンラインコンテンツよりも広告つき無料オンラインビデオコンテンツに
アクセスしたいと答えた割合
*ニールセン 東南アジア クロスプラットフォームレポートについて
ビデオロジーの支援により作成されたニールセン 東南アジア クロスプラットフォームレポートは、アジア新
興地域において最も動きのある市場のなかで、インドネシア、 マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベ
トナム、インドを対象に、メディア業界の変容を綿密に調査したものです。調査対象の市場すべてにおいて、
16 歳以上の(前月にインターネットを利用したか否かを基準に選定された)インターネットユーザー1,000 人に
対しオンラインでアンケートを行い、回答を集めました。当調査の結果および分析には、インターネットを利用
しない消費者の行動や特性は含まれていません。回答は 2014 年の 4 月から 5 月にかけて集められたもの
です。トレンド分析は 2011 年との比較に基づき行われています。
ニールセンについて
ニールセン・ホールディングス N.V.(NYSE: NLSN)は世界的な情報・調査企業で、マーケティング及び消費者
情報、テレビ等のメディア情報、オンライン情報、モバイル情報の分野で主導的な地位を確立しています。ア
メリカ・ニューヨークとオランダ・ディーメンに本社を持ち、世界 100 カ国以上でビジネスを展開しています。詳
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