ニールセン・カンパニー合同会社 東京都港区白金台 5-12-7 MG 白金台ビル http://www.jp.nielsen.com News Release プレスリリース お問い合わせ先 コミュニケーションズ E メール:JPNwebmaster@nielsen.com 電話: 03-5798-9353 ファックス: 03-5798-9441 ニールセン アジア太平洋地域のスマートフォン最新利用動向を発表 増え続けるスマートフォン所有率(図 1):シンガポール・香港(87%)、マレーシア(80%) 携帯電話を複数所有する人も増加。マレーシアでは 47%が複数台所有(図 2) スマートフォン購入に影響を与えるのは口コミとソーシャルメディア(図 5) 東南アジアのスマートフォン所有者の平均利用時間は、1 日 3 時間超(図 6) (シンガポール報道発表資料をもとに作成:2013 年 9 月 13 日) ニールセンが本日発表したスマートフォンインサイトレポートによると、アジア太平洋地域でのスマ ートフォン普及率は近年著しく伸び続けており、多くの国で飽和状態に達し、アメリカやヨーロッパ 各国での普及率を上回っていることがわかりました。 このレポートでは、アジア太平洋地域の9か国、インドネシア・マレーシア・タイ・フィリピン・オ ーストラリア・香港・中国・インド・シンガポールの消費者におけるスマートフォンの所有率、行動、 考え方について最新のトレンドを明らかにしています。 アジア太平洋地域のスマートフォン普及率は、香港とシンガポールがもっとも高い 87%で、次にマ レーシア(80%)、オーストラリア(75%)、中国(71%)と続きます。アジア太平洋地域内の新興国は、同 地域内の先進国に追い付きつつあり、タイでのスマートフォン普及率は 49%、続いてインドネシア (23%)、インド(18%)、フィリピン(15%)となっています。(図1参照)複数の携帯電話を所有する消 費者の数もこの地域では増えており、特にマレーシアではほぼ半数(47%)、香港では 31%、シンガポ ールと中国では 29%が携帯電話を2台以上所有しています。(図 2 参照) 1 of 8 この1年で、アジア太平洋地域の多くの国々でタブレットの所有率は大きく伸長しました。特にシン ガポールでは 30%増加の 47%、香港では 27%増加の 57%、マレーシアでは 23%増加の 42%でした。 (図3参照) ニールセン 東南アジア・北アジア・太平洋地域 ター、サガール テレコム&テクノロジープラクティスのディレク パドケーは次のように述べています。「アジア太平洋地域における接続デバイス所 有率の成長は近年圧倒的な勢いを見せています。この成長はそろそろ横ばいになり始めるだろうと思 われそうなところですが、消費者の接続デバイスの利用は引き続き発展・拡大を続けており、企業に とってはあらゆるプラットフォームで消費者と接するチャンスが膨大にあることを示しています。変 化を続ける消費者が接続デバイスをどう利用していくかを見極め、消費者との関わり方を発展させて いけるような洗練されたモバイル戦略を展開することが、今までになく重要になってきています。」 ブランド、口コミ、ソーシャルメディアが携帯の購入を促進 当レポートでカバーしている 8 か国において、スマートフォン購入における必須要素の上位 3 位以内 に「ブランド」が入り、この地域全体に共通して、「ブランド」がスマートフォン選びにもっとも影 響を与える要素であることがわかりました。OS(Operating System)もまた重要な基準です。(図4参 照)キーボード搭載端末はインドネシア・インド・フィリピンでいまだ存在感を示していますが、ス クリーンの大きさ、タッチパネル機能も、消費者にとってより重要になってきています。 口コミおよびソーシャルメディアはスマートフォン選びに影響を与える大きな役割を担っています。 アジア太平洋地域では、大多数の消費者が、オンラインレビュー、ブログ、友人・知人・家族からの 勧めを購入決断に影響を与える要因として選んでいます。(図5参照) 消費者は自分たちが思っている以上にスマートフォンを利用している スマートフォンの機能が向上、拡大するとともに、機能性についての消費者の認識や知識も高まって いるため、消費者がスマートフォンに費やす時間は飛躍的に増えています。2013 年 6 月のデータで は、東南アジアだけで、スマートフォン所有者は平均して1日に 3 時間以上スマートフォンを利用し ているという結果が出ました。スマートフォンを使って、チャットアプリ、ソーシャルネットワーキ ング、ゲームやマルチメディアなどの娯楽を楽しみ、接触時間を最高レベルに押し上げています。 (図6参照) パドケーは次のように話します。「スマートフォンの普及率はまだ 100%にはなっていませんが、ア プリの利用は急成長しています。世界的に、5人に1人(12 億人)の携帯ユーザーがアプリを利用 2 of 8 しています1。ここアジア太平洋地域では、ゲーム、ソーシャルネットワーキング、マルチメディア 関連が、もっとも利用されているアプリの特徴です。」 アジアにおける携帯動画のけん引 アジア、特に香港・シンガポールにおいて、スマートフォンでの動画視聴をする人が多くなっていま す。香港では半数以上(53%)、シンガポールでは 38%、マレーシアでは 37%の消費者が過去 30 日間に 携帯デバイスで動画を視聴したと答えました。アジア太平洋地域の新興国では携帯動画の普及はあま り進んでおらず、およそ 10 人に 1 人の割合で停滞しています。(図7参照) パドケーは次のように述べています。「携帯動画コンテンツについて広告主やメディアオーナーらの 評価が高まってきています。重要なのは、これら携帯で動画を視聴する消費者の接触レベルはとても 高いということです。アジア太平洋地域の大多数の国で、携帯で動画を視聴する消費者は平均して週 に 10 回以上視聴しており、マーケターにとって、消費者と持続的なつながりを築く素晴らしいチャ ンスを示しているといえるでしょう。」 エムコマース(mcommerce--携帯電話上での電子商取引)がアジアにおける小売業の未来を形作る アジア太平洋地域の大半の国でまだエムコマースは開拓されていませんが、韓国と日本は大きく進ん でおり、日本では 10 人に 9 人(89%)、韓国では三分の二(67%)が過去 1 か月間にエムコマース活動を していました。この 2 か国以外でも、エムコマースはいくつかの国で普及しており、シンガポールで は 31%、香港では 28%、マレーシアでは 27%、オーストラリアでは 25%の消費者が過去 1 か月間にエム コマースに携わっています。新興国では、エムコマースはまだ普及しておらず、インドは 8%、タイ とインドネシアでは 7%、フィリピンでは 3%となっています。 「韓国や日本などすでにエムコマースが確立されている国では、携帯ショッピングにおいて大きな商 機の兆候が見られます。エムコマースの波は同地域内の他の国々にも広がっており、アジアの小売業 の未来を形作る重要な役割を担うでしょう。」とパドケーは話します。 携帯広告に好意的なアジア アジア太平洋地域のスマートフォン所有者は比較的携帯広告を受け入れやすい傾向があります。中国 では、10 人に 9 人(90%)のスマートフォン所有者が過去 1 か月間に携帯広告をクリックしており、イ ンドでは 87%、香港では 78%がクリックしています。一方タイとインドネシアのスマートフォン所有 者は携帯広告にもっとも抵抗が高く、過去 1 か月間に携帯広告をクリックしたのはそれぞれ 53%、 56%でした。(図8参照)アジア太平洋地域の国すべてにおいて、携帯広告としてもっとも普及して いる形態はアプリ内広告です。 1 出典: Portio Research via mobiThinking 3 of 8 パドケーは、「携帯広告はまだまだ初期段階であり、多くの代理店や広告主が、何が効果的で、何が そうでないかを見極めるため、広告形態を実験的にテストしています。今わかっているのは、無料コ ンテンツを提供するものや、携帯利用を邪魔しない広告が、もっとも広く受け入れられているという ことです。広告メッセージを伝えるために、携帯を活用したいと思っている広告主は、スマートフォ ンユーザーの時間や携帯利用の邪魔とならないようにしながら接触する機会を作ることに集中しなけ ればなりません。 携帯技術は進化を続けており、この先も長い道のりが続きますが、消費者と接触する最良の方法だと 認識されているものは、変わっていません。消費者の携帯行動において何がきっかけ・動機づけにな るのかを理解し、それらを活用した携帯戦略を開発することが、成功を収めるためには必要不可欠な のです。」と述べています。 4 of 8 図 1:スマートフォン普及率 (出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) 図 2:アジア地域の携帯電話複数台所有率(出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) 5 of 8 図 3:タブレット所有率(対前年比)(出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) 図 4:スマートフォン機器の選択基準 トップ 3(出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) AUSTRALIA INDONESIA SINGAPORE CHINA INDIA MALAYSIA THAILAND PHILIPPINES 1. Brand 2. Price 3. O/S 1. O/S 2. Design 3. Brand 1. Screen size 2. O/S 3. Brand 1. Brand 2. O/S 3. Design 1. Brand 2. Battery life 3. Screen size 1. Price 2. O/S 3. Brand 1. Ease of use 2. Price 3. Brand 1. Battery life 2. Brand 3. Wi-Fi 図 5:スマートフォン購入時に影響を与える情報源(出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) AUSTRALIA 1. Friends/ colleagues /relatives 2. Internet reviews/ blogs INDONESIA 1.Friends/ colleagues /relatives 2.Ads/ magazines /papers SINGAPORE 1. Internet reviews/ blogs 2. Friends/ colleagues /relatives CHINA 1. Internet reviews/ blogs 2. Friends/ colleagues /relatives INDIA 1. Friends/ colleagues /relatives 2. In-store phone displays MALAYSIA 1. Internet reviews/ blogs 2. Friends/ colleagues /relatives THAILAND 1. Friends/ colleagues/ relatives 2. Phone salesperson PHILIPPINES 1. Friends/ colleagues /relatives 2. In-store phone displays 図 6:1 日のうち、スマートフォンに費やす平均時間(出典:ニールセン インフォメイト モバイルインサイト 2013 年 6 月) 6 of 8 図 7:携帯動画の利用率(過去 1 か月間)(出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) 図 8:携帯広告を受け取った/クリックした割合(過去 30 日間) (出典:ニールセン スマートフォンインサイト 2013) RECEIVED ADS CLICKED ON ADS 7 of 8 ニールセン スマートフォンインサイトレポートについて ニールセン スマートフォンインサイトは、スマートフォンやフィーチャーフォンユーザーについて の詳細な見解を提供し、発展を続ける携帯電話環境での課題や機会を明らかにするために実施された シンジケート調査です。詳細な調査(オンラインもしくは対面)は 9 か国(オーストラリア・中国・香 港・インド・インドネシア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ)にて、都市部にすむ携 帯ユーザー(スマートフォンおよびフィーチャーフォン)を対象に行われました。回答者は 13 歳以上 です。調査は 2013 年 3 月から 5 月にかけて実施されました。 ニールセン インフォメイト モバイルインサイト ニールセン インフォメイト モバイルインサイトは、Android・BlackBerry・Symbian といった OS に 用いる画期的なスマートフォンメーター技術を活用し、スマートフォンユーザーがアプリ・交流・閲 覧・エンターテインメントに費やす時間などから、利用パターンについての洞察を提供しています。 スマートフォンメーターは 24 時間 365 日リアルタイムで計測し、消費者行動の理解、製品やマーケ ティング戦略を開発する手助けをします。ニールセン インフォメイト モバイルインサイトはインド、 インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイで、オプトイン・スマートフォン・パネルを保有して います。ニールセン インフォメイト モバイルインサイトは、ニールセン・ホールディングス N.V. (NYSE: NLSN)とインフォメイト モバイルインテリジェンスの提携によるものです。 ニールセンについて ニールセン・ホールディングス N.V.(NYSE: NLSN)は世界的な情報・調査企業で、マーケティング 及び消費者情報、テレビ等のメディア情報、オンライン情報、モバイル情報、トレードショーやそれ に関連した分野でリーダー的地位を確立しています。米国・ニューヨークとオランダ・ディーメンに 本社を持ち、世界 100 カ国以上でビジネスを展開しています。詳細は、ホームページ (www.nielsen.com)をご覧ください。 ### 8 of 8
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