日本語 VRS-RTKの操作マニュアル

R320 VRS-RTK
設定簡易マニュアル
株式会社ヘミスフィア
(Hemisphere Inc.)
株式会社へミスフィア
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211-0015 川崎市中原区北谷町 16-3 ソニア北谷町ビル 2 階
TEL:044-223-7071 FAX:044-223-7072
目 次
1:概
要 …………………………………………………………….……………………
3
2:VRS-RTK用Rover局設定 …………………………………………………
5
2.1 メニュー画面の確認 …….…….……………………………………………...…….
5
2.2 通信速度(Baud Rate)の設定 ….………………………………………...……..
5
2.3 PORT_BのGPGGA出力設定……………………………………………….
6
3:VRSシステムの利用方法 ………………………………………………………
7
3.1 ジェノバ CPTransの利用 ………………………………………………………....
7
3.2 日本データサービスの利用 …………………….………………………………….
8
…..………………………………………………………………………………….
9
A:PDAでのNTRIPインターネット配信利用手引……………………………....
9
付 録
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1:
概
要
システムの構成単位は、VRS(Virtual Reference Station:仮想基準点)局と複数の
Rover(移動)局となります。
Rover局には、専用ファームウェア(Roverオプションの実装)が必要にな
ります。また、Rover局にはVRSシステムからの補正情報受信のための無線設備
等が必要になります。
この補正情報は、R320のシリアルポートの一つ(PORT_B)を占有します。
通常、このポートを使ってRover局のアンテナ位置をVRS・サービスセンター
に送り、仮想基準点を作成してもらい、その基準点での補正情報の配信サービスを使っ
て測位計算します。
注)VRS-RTK:国土地理院の電子基準点データを利用した仮想基準点情報を、サービスセンター
からリアルタイムに受信し測位結果を補正する方法です。
接続イメージ
Base
Rover
チャネル
バー
VRS GPS アンテナ
仮想基準点
GPS アンテナ
無線システム
無線機
USB メモリ
受信設備
A
A
B
B
→
PC
図1-1 接続イメージ図
注)Rover局(受信機)に必要な設定は、本体上のLCDパネルと設定ボタンで設定可能です。
尚、操作のためのメニューシステム全体は、別冊の「R320 ローカルRTK設定簡易マニュアル」
を参照してください。
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2:VRS-RTK用Rover局の設定
Rover局に必要な設定および確認内容は、以下の通りで
す。
1) メニュー画面の確認
2) 通信速度(Baud Rate)の設定
3) PORT_BのGPGGA出力設定
GNSS >
Diff RTK >
Config Wizard >
System Setup >
Data Logging >
図2-1 Rover局メニュー
2.1 メニュー画面の確認
まず、R320受信機がRover局用であることを確認します。
パネル表示が図2-1のようになっていることを確認します。
また、次の手順でRover局として動作するためのファームウェアがRTK用で
Display Apps >
In Use : RTK
あることも確認します。
Display Format >
1.図2-2のメニュー上で「System Setup >」を選択(ハ
イライト)し、確定ボタンを押す。
2.「Display Apps >」を選択(ハイ
ライト)し、’In Use’が’RTK’に
なっていることを確認します。
GNSS >
Diff RTK >
Config Wizard >
System Setup >
Data Logging >
Baud Rates >
Software Disp >
Contrast >
Animation > off
Subscription >
Flip Display > NO
LCD Off > never
Language >
Back >
Top Menu >
Other : SBASRTKB
SwapApplications
図2-2 Rover局メニュー
注)他のアプリケーションが選択されている場合、
図2-2の最下位層の画面の「SwapApplications」を選択してファームウェアの入れ替えを
行います。“Resetting ..”が表示されてTopメニューに戻ったら、再度前記手順で確認
してください。
2.2 通信速度(Baud Rate)の設定
以下の順に、LCDパネルを確認しながら操作ボタンを使って通信速度設定画面を
選択します。
GNSS >
1 .図2- 3のメ ニュー 上で 「System
Diff RTK >
Setup >」を選択(ハイライト)し、 Config Wizard >
System Setup >
確定ボタンを押す。
Data Logging >
2.「Baud Rates >」を選択(ハイライ
ト)し、確定ボタンを押す。
3.「PORT B >」を選択(ハイライト)し確定ボタンを押す。
この操作によって、設定可能な通信速度の中から操作ボ
タン「↑」または「↓」と使って必要な速度を
選択し、確定ボタンを押す。
Display Apps >
Display Format >
Baud Rates >
Software Disp >
Contrast >
Animation > off
Subscription >
Flip Display > NO
LCD Off > never
Language >
Back >
Top Menu >
PORT A > 19200
PORT B > 19200
Back >
Top Menu >
図2-3 通信速度の設定
注)PORT_Aは、NMEAメッセージを出力するために使用します。
PORT_Bは、補正情報をBase局からRover局に送信するために使用します。
注)ジェノバ CPTrans を使用する場合は、ボーレートは384,00bpsを選択します。
設定が完了したら、「Top Menu >」を選択してトップメニューに戻ります。
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2.3 PORT_BのGPGGA出力設定
Rover局のアンテナ位置を配信センターに知らせるため、以下の設定をします。
1.図2-4のメニュー上で「GNSS >」、「Configure >」、「Data PORT
イライト)します。
Position Status >
GNSS >
2.GPGGA出力を‘5s’
GPS Sats >
Diff RTK >
GLONASS Sats >
Config Wizard >
に設定します。
Configure >
System Setup >
Back >
Data Logging >
Top Menu >
B >」の順に選択(ハ
Elev Mask > 5°
MaxDGPSAge > 2700
Data PORT A >
Data PORT B >
UTC Offset > -7Hr
GGAALLGNSS > YES
Rx Modes >
Back >
Top Menu >
GPGGA > 5s
GPGLL > off
GPGNS > off
.
.
図2-4 PORT_B出力設定
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3:VRSシステムの利用方法
以下の2つのシステムが使用可能です。
1)ジェノバ様システムの利用
2)日本データサービス様の利用
3.1 ジェノバCPTransの利用
R320受信機の設定は以下の手順で行ってください。
1.アンテナを設置し電源を投入します。
2.CPTransに電源および無線機のアンテナを接続します。
3.CPTransとRoverのPORT_BをRS232ケーブルで接続します。
4.CPTransの電源を投入します。
・まず、スイッチを「ON1」にして「POWER」(赤)、「ANTENNA」
OFF
ON1
ランプの点灯を確認します(約20秒)。
・次に、スイッチを「ON2」します。
5.本体前面のパネル上の3つのランプの内、真ん中のGPSラン
プがオレンジ色になっていることを確認します。
6.PORT_Aに接続されているPC等の制御装置から、タ
ーミナルコマンド
$JASC,GPGGA,0.2,PORTB (複数回入力)
を入力します。
注)PocketMAXを使って制御することも可能です。
右図のように、GPGGAの設定で「5s」とします。
※2.3項に示したように、本体からも設定できます。
7.CPTransの「DATA」ランプが点滅したことで、仮想
基準点からの補正情報を受信開始したことが分かります。
8.R320のGPSランプが緑色の点滅から点灯に変わると、RTKが「FIX」したことを
表します。
CPTransの通信を終了(電源断)する場合は、
・電源スイッチを「ON1」に戻す。
・「LINK」ランプが消えたら、スイッチをOFFにする。
の順序となります。
※
CPTransを使用する場合は、付属のCPTrans 専用データケーブルをお使いください。
CPTransに付いているオレンジ色のクロス用アダプターを外してお使いください。
ボーレート38400(デフォルト)固定になります。
《ジェノバ様システムに関するお問い合わせ先》
株式会社ジェノバ 技術センター
TEL 06-6310-9111 FAX 06-6310-4600 E-mail : info@jenoba.jp
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ON2
3.2 日本データサービスの利用
このシステムは、NTRIP(Network Transport of RTCM via Internet Protocol)
の技術により、インターネットを利用して配信される補正情報を使用します。
1.インターネットに接続する必要があります。
PC等を使用する場合は、通信カード等が必要になる場合があります。
2.通信用フリーソフトのインターネットラジオをWebからダウンロードします。
http://ilmbwww.gov.bc.ca/bmgs/gsr/downloads/
(サイトは変更されることがあります-日本データサービス様でも無料配布しております)
・Windows Client 用 → NtripGNSSInternetRadioWindows.exe (パソコン用)
・Windows Client CE 用 → installGNSS.CAB (PDA用)
※日本語版
有料ソフトもご購入できます。
3.ダウンロードしたアプリケーションを使って補正情報をR320に取り込みます。
現在地をGGAメッセージでPORT_Bからサービスセンターに送り、センターで作成さ
れた仮想基準点の補正情報を入手します。
通常、PORT_Bは、この補正情報の受信専用として使用します。
日本GPSデータサービスさまとのご契約。
※
本システムを利用する場合、日本データサービス様とのご契約が必要になります。
《日本データサービス様システムに関するお問い合わせ先》
日本GPSデータサービス株式会社
TEL (03)5711-1663 FAX (03)5711-1664、 URL http://www.gpsdata.co.jp/
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付録A:PDAでのNTRIPインターネット配信利用手引き
■PDA(ポケットコンピュータ)について
当社推奨 PDA:
・ヒューレッド・パッカード社製 iPAQ hx2750 Pocket PC
・ジェニファーアーチャー社製 Archer Field PC(当社販売品)
※通信カード(データカード)を購入し、インターネット環境にして下さい。
※他メーカの場合、OS が WindowsCE、Windows Mobileを搭載しているタイプの製品。
※ユニバーサル同期ケーブルが、必要となります。
※PDAに付属している同期用ソフト(Microsoft ActiveSync)をお手元のパソコンに必ずインストール
して下さい。また無料でマイクロソフトからダウンロードできます。
■Internet Radio(無料ソフト)のダウンロード とインストール
インターネット上の下記ダウンロードサイト(変わることがあります。)
http://ilmbwww.gov.bc.ca/crgb/gsr/downloads/ からソフトをダウンロードします。
ページの下部に、下記のような場所があり、「Windows Client」は、パソコン用。
「Windows CE Client」は、PDA用になります。
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5.上記ページのNtrip Client内リンクから、上から二番目
のWindows CE Clientをクリック。
Windows CE Client をクリックし、保存先をデスクトップに
指定すると自動的にダウンロードが開始され、デスクトップ
上に「installGNSS.CAB」ソフトができます。
次に、PDAの電源を立ち上げ、ケーブルでPCと接続します。
PC側のMicrosoft ActiveSyncが、立ち上がり自動的に
同期接続を行います。
Ntrip GNSS Internet Radio Windows CE.exeの
ソフトを立ち上げます。 Internet Radio Windows CE
のセットアッププログラムが立ち上がります。
手順に沿ってNEXTボタン、はいボタンを実行するとInternet Radio Windows CEソフトが、PDAにイ
ンストールされます。
※パソコンで使用したい場合は、「Windows Client」を選びます。
NtripGNSSInternetRadioWindows.ex_ がダウンロードされますが、
ファイルエクステションを.exe に直してから、クリックしてイン
ストールして下さい。
■Internet Radio の使用方法
1.PDA電源をONにして、スタートボタンをクリックし、ファイルエクスプ
ローラからGNSS Internet Radioを選択し起動する。
(通常マイデバイス/Programme/GNSSInternetRadioに格納されています)
一番上段のGNSSを選択しクリックするとInternet Radioが起動します。
2.右図のようなInternetRadioソフトの
初期画面が立ち上がります。まずは画面
左上のBroadcasterの設定を行います。
Broadcasterボタンをクリックします。
3.最上段の Host:Port 欄に ntrip.gpsdata.co.jp:80 と入力します。
次に User-ID:Password 欄 にユーザ様がお申し込み時に登録
したユーザ ID とパスワードを入力します。
(表示では
test:test と仮表示してあります。
)Reconnection Setting の
Number of reconnection attempts と Time between
reconnection attempts はデフォルト時の設定の 60 と 10 の
ま まで支障ございません。設定が終わりましたら OK ボタンを
クリックします。
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4.次に初期画面の Setting ボタンをクリックすると右図の
ような画面が表示されます。ラジ オボタンの COM-Port が
ON(印がついている)になっていることを確認し、OK ボタン
をクリックします。
※COM-Port Settings のデフォルトは以下の設定に なっています。
COM1 19200(4800~38600 間で対応可能)
8 data bits
No parity
1 Stop bit
5.最後に Select Stream or Update で配信する補正データの種類を選択します。
ヘミスフィア受信機はRTCM3.0とCMRに対応。VRS_RTCM30/RTK……か、
VRS_CMR/RTKです。
6.受信機とPDAを接続し、Startボタンをクリックします。
7.受信機のPORT BとPDAを接続し、専用回線とします。
PORT B で Rover アンテナ位置を 5 秒ごとに定期的にセンター
へ送り知らせます。
ターミナルコマンドで、$JASC,GPGGA,0.2,PORTB と数回送信します。
GGA 出力設定は、PocketMAx(フリーソフト)や受信機からの LCD パネルでも設定可能。
GGA のみ出力するようにします。他は OFF にして下さい。
GNSS Internet Radioのウィンドー下部のメッセージ【Adjust Settings or press START.】が【Waiting
for NMEA data on COM1…】に変わったら コマンド【$JASC,GPGGA,1,PortB】を送りPort Bから位置
情報のNMEAデータを出力します。 また【Connect to Server】に変わり正しく通信に成功すると
【Waiting data to COM1…】 となりRTK補正情報が送られてきます。 しかし、正しく通信ができな
い場合は【ERROR : Failed read data from COM1】となり、 通信に失敗してしまいます。
8.通信が正常の場合、GNSS Internet Radio のプログレスバーが定期的に動き始めます。
これは補正情報が、送られ始めたことを意味します。
9.Rover 受信機の前面パネルの右端の GPS ランプが、グリーンの点滅を始め、やがて点灯
すると RTK FIX したことを表します.
10.正しく通信ができない場合の原因
 通信ボーレートの違い 。
 PDAが、Internet環境で、接続されているか。
※
途中で通信が途絶えてしまった場合には、再度Startボタンをクリックして下さい。
観測終了時には、必ずStopボタンをクリックし、接続を切断して下さい。
※
切断し忘れると補正データ送信が継続され、パケット数がカウントされますのでご注意ください。
※
一度InternetRadioの設定が完了しますと、2回目からはPDA電源をONにしたあとは
設定 方法の5.もしくは6.からの操作で利用可能です。
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神奈川県川崎市中原区北谷町16-3
TEL:044‐223-7071
FAX:044‐223-7072
ソニア北谷町ビル2階
e-mail: info@hemgps.com
www.hemgps.com
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