ZTV技術コラム デジタル放送をご覧頂く際や、テレビを買い替える時にどのよ うなテレビが良いのか?と言ったご質問を多数お寄せいただ 第7回 きました。9月号の技術コラムはプラズマテレビと液晶テレビ ついて取り上げます。 ∼テレビは大画面・高精細・薄型の時代へ∼ 高画質放送で臨場感や迫力を楽しむには、30 インチ以上の画面が必要です。しかし、これまでのブラウン管テレビでは大画面に なる程、重量が増し、大きく場所をとります。そこで、大画面でありながら、薄くて、軽いテレビであることが望まれます。 ◎ デジタルハイビジョン放送を高画質でご覧頂く為にはハイビジョンを表示できる画素数が必要です。 1・プラズマテレビの原理は? "プラズマ"とは、放電現象のこと。 放電によって発生した紫外線で蛍光体を発光させ、明かりとして利用しているのが、おなじみの蛍光灯です。 プラズマテレビは、赤(R) ・緑(G) ・青(B)の色を付けた細かい蛍光灯をびっしりと敷き詰めたような構造になっていて、各 点を発光させて画像を作りだしています。 2・液晶テレビの原理は? 液晶テレビでは、R(赤) ・G(緑) ・B(青)各色フィルタの付いた液晶素子がびっしりと敷き詰められていて、3色の液晶素 子で一つのドット(画素)を作っています。 液晶素子自体は発光するわけではありません。後ろから当てた光(バックライト)に各色のフィルタで色が付いた光を、液晶素 子で遮ったり、通したりすることにより色の階調を表示しています。そして、敷き詰められた色のドットで画像を作っています。 これらのしくみ上、液晶テレビではバックライトの明るさ、画素数、光透過率、液晶パネルの階調表現性などが、画質に大きく 影響します。 プラズマテレビと液晶テレビの比較 液晶テレビ 光 源 階調表現 サイズ プラズマテレビ バックライトの反射光 プラズマによる蛍光体発光 液晶体の向きの制御により、透過光の量で階調を表現している。 電極の電圧制御により、光量で階調を表現している 13∼40インチ前後 32インチ前後∼60インチ 微細加工が容易なため、画面サイズが小さくても多くの画素数が得ら 光量が多く、階調表現は有利。 れる。 画素数を確保するために大型になる。 光量が少なく、階調表現や色ムラでは不利。垂直方向の画素数が限ら 垂直方向の画素数が限られるため、走査線数と合わない場合は、間引き表示 画 質 れるため、走査線数と合わない場合は、間引き表示または補完表示と または補完表示となり、ブラウン管よりぼやける場合がある。 なり、ブラウン管よりぼやける場合がある。各社の画像補完技術によ 各社の画像補完技術により画質が左右される。 り画質が左右される。 画素数 最大照度 重 量 消費電力 特 長 640×480∼1280×1024 852×480∼1366×768 200∼500Cd/㎡ 650∼1100Cd/㎡ 基板がフィルムであり、大型化しても軽い 基板がガラスであり、画面サイズも大きいため重くなる。 壁掛けもスタンド置きも可 壁掛よりはスタンド設置向き。 液晶部分は基本的に半導体なので、消費電力が小さい。 発光素子を使用しているため、消費電力が大きい 1.低消費電力。 1.上下左右どこからでも見やすい 160°以上の広視野角。 2.画面の明るさがプラズマテレビより優れています。 2.液晶テレビより色を美しく再現できます。 3.明るい場所でのコントラストがプラズマテレビより優れています。 3.暗い場所でのコントラストが液晶テレビより優れています。 4.長寿命 4.応答速度が速く動画に強い。 5.40インチ以下の画面に強く、美しく表示できる。 5.40インチ以上など大型の画面に強く、美しく表示できる。 6.地球から発生する磁場の影響を受けませんので、歪みなどを軽減 6.1 枚 1 枚の映像の周期が短いため、チラツキの少ない目にやさしい画像を し、安定した映像が再現できます。 お楽しみいただけます。
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