ABK 留学生メールニュース 2007 年 1 月号（第 62 号）財団法人アジア学生文化協会日本語学校向け中国高校卒業試験および大学入学統一試験の認証制度がスタート 2006 年 11 月より、中国教育部による「高考*1」（大学統一入試試験）と「会考*2」（高校卒業試験）の認証制度が日本国内の日本語学校でも利用できるようになった。これは、昨年 10 月、北京にて日本語教育振興協会と中国教育部学位及び学院教育発展センターが協定書を取り交わし実現したもので、これまで卒業証書などの真偽判定に頭を悩ませてきた日本語学校にとっては、極めて有効な制度が開設されたといえよう。中国側から発行される認証報告書は、「高考*1」の成績、「会考*2」の成績、および高校卒業試験の合格証の三種類で、学生の氏名、生年月日、教科ごとの点数が記載される。各認証書は学生の申請に基づきセンターから直接日本語学校へ郵送される仕組みである。日本語学校がこの制度を利用するためには、日振協への登録が必要で、現在のところ 361 校が利用を希望しているという。中国留学生の受入れに、画期的ともいえるこの制度に関し、これを実施する中国側教育部学位及び大学院生教育発展センター、および申請方法、申請書類を日本語訳にして紹介する。なお、同センターのホームページでは、個人別に大学の卒業証書が参照できるサービスも展開している。注*1 中国の「全国高等院校招生統一考試」 (全国高等教育学校学生募集統一試験)の略称で、日本のセンター試験にあたる、大学統一入試試験である。注*2 会考：高校卒業認定統一合同試験 ■中国教育部学位及び大学院教育発展センターについて【同センターホームページより翻訳転載】教育部学位及び大学院生教育発展センター (略称「教育部学位センター」)は中国教育部と国務院学位委員会の直轄下にあり、独立法人資格を有し、社会の仲介機関としての性質を持った非営利組織である。教育部学位センターは 2003 年 7 月 2 日に設立し、前身は清華大学に付属する中国全国の学位及び大学院生教育発展センターである。教育部学位及び大学院生教育発展センター http://www.cdgdc.edu.cn/ ホームページ ABK 留学生メールニュース 2007 年 1 月号（第 62 号）財団法人アジア学生文化協会教育部学位センターの機能： • 学位及び大学院生教育の科学研究を行い、中国教育部と国務院学位委員会の政策制定に助言を与える。 • 教育部と国務院学位委員会の委託を受け、学位及び大学院教育の評価及び審査を行う。 • 必要に応じ、自主的に、学位及び大学院生教育に関連する評価と審査を自主的に進める。 • 大学院と同等の学歴を有する者に対し、修士(博士)学位授与のための審査を行う。 • 修士学位に進学するための全国統一試験に関連する業務を担う。 • 中国の学位と外国の学位、中国内陸の学位と香港･マカオ･台湾地域の学位についての同等性等の研究、及び学位の相互承認に関する協議、情報提供を担当する。 • 政府より審査権限付与され、非政府組織と民間機構における学位及び大学院教育評価に関する認定を実施する。 • 学位証書と関連する資料の認証、鑑定、情報提供の業務を行う。 • 全国での学位及び大学院教育情報システムを構築し、社会に向けてサービスを提供する。 • 学位及び大学院教育における、民間での国際交流と協力を展開する。 • 雑誌『中国大学院生』を主催し、国務院学位委員会の委託による雑誌『学位及び大学院生教育』を編集、出版、発行をする。 • 学位及び大学院生教育と関係するその他の業務を行う。 ■中国｢高考*1･会考*2｣認証申請の案内一、オンラインによる申請について学位センターのホームページを開き、｢認証案内｣→「高考･会考認証」をクリックし、申請書の記入画面を開く。 • オンライン申請書の各項目を記載し、確認の後送信し、認証申請書を印刷する。 • 記の終了後、システムが自動的に申請者に対し申請者 ID とパスワードを発行し、必要とされる認証報告書手数料の金額が示される。申請者 ID、パスワードを確実に保存すること。 • 「高考・会考」認証申請入口画面 http://www.cdgdc.edu.cn/rzzx/index.jsp 以降、申請者 ID、パスワードにより、インターネットによる申請資料･手数料等の確認が可能となる。 • 申請者は必ず単独で申請しなければならない。同一の申請者 ID により、複数の認証報告書を申請できる。 ABK 留学生メールニュース 2007 年 1 月号（第 62 号）財団法人アジア学生文化協会 • システム障害によりオンライン申請ができない場合は、｢中国高考･会考認証申請書｣をダウンロードして手書きで記入し、申請書の左上にある申請者 ID 欄の上に｢システム故障により、申請者 ID を取得できない｣と明記の上、直接申請書と資料を学位センターに郵送する。二、手数料の納付について左「高考・会考」認証申請ボタンから ID パスワード入力画面へ移動する（上）申請案内（下）認証報告書の手数料は、関係部門の規準に基づき決定する。合計金額は申請者が申請した報告書の種類、数の累計による。手数料に認証案内の報告費･複写報告費･郵送費などが含まれる。詳細は以下の通り。中国語認証報告： 140 人民元/項英語認証報告： 180 人民元/項複写認証報告： 30 人民元/項郵送費は郵便局の規準により納付する。 (日本側の要求による高校に関連する認証は英語認証報告のみ) 認証情報のすべての手数料については、必ず銀行振替により納付すること。(照合するために、追伸･附注･振込みの出所欄に必ず証書持参者の名前と申請者 ID を明記する。) 受取人：中国教育部学位与研究生教育発展中心口座番号： 816618500308091001 取引銀行：中国銀行北京中関村科技園区支行 ABK 留学生メールニュース 2007 年 1 月号（第 62 号）財団法人アジア学生文化協会手数料の納付を上記の通り行わない場合、認証の進捗状態に大きく影響を及ぼす。申請者が申請資料及び手数料の状況確認をする場合は、申請資料の送信及び銀行振込みの４日後から申請者 ID とパスワードにより、インターネット上で確認できる。三、書面郵送による申請ついて必要とされる認証資料(高校会考合格証明書･高校会考成績･高考成績証明書)のコピー２部、プリントアウトした｢中国高考･会考認証申請書｣、銀行振込み明細書のコピー、対応する受験票のコピーを下記住所に郵送する。宛先：中国教育部学位与研究生教育発展中心認証処住所：北京市海淀区王庄路 1 号同方科技広場 B-1819 郵便番号：100083 郵送の安全･時間の確保及び郵送後の確認のため、EMS で郵送することを薦める。郵送費は自己負担となる。四、認証情報の期限について • 認証情報提供の業務は、申請資料及び振込みが届いてから 20 日以内に完了する。 • 認証部門は申請者が記入した受領者と郵送方式により住所１欄へ、認証報告を郵送する。申請者が記入した住所２欄へ、複写と領収書を郵送する。 • 認証報告書発行手続きが 20 日を超えて完了できない場合、申請者は選んだ申請の延期あるいは取消しを選択できる。申請者が選択しない場合、延期処理と見なす。 • 認証報告書発行手続きが 50 日を超えて完成できない場合、認証部門は申請処理を停止し、手数料を返却する。五、連絡先： qiaowj@mail.cdgdc.edu.cn wangls@mail.cdgdc.edu.cn ホームページの内容をよく読み、質問がある場合、電話：010-82379480 あるいは Fax：010-82379491(24 時間)に連絡する。電話の受付時間：月曜日～金曜日 8：00-11：30 14：00-17：00