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第62回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集 (2015 東海大学 湘南キャンパス)
横電界駆動 TNLC によるフレクソエレクトリック係数評価
Evaluation of Flexoelectric Coefficient of TNLC Cell by Transmission Ellipsometry
長岡技術科学大学大学院工学研究科 フィルザ ビンティ ザイナル アリフ、松本紘希、木村宗弘、赤羽正志
Nagaoka Univ. of Tech.
Filzah Binti Zainal Arif, Hiroki Matsumoto, Munehiro Kimura, Tadashi Akahane
Email:
s113212@stn.nagaokaut.ac.jp
フレクソエレクトリック効果とは、配向歪により
双極子モーメントが偏り巨視的分極が発生する効
果のことである。横電界駆動ツイステットネマティ
ック液晶セルを用いて、スプレイ配向歪およびベ
ンド配向歪に対するフレクソエレクトリック係数
e11 と e33 を求める手法として、エリプソメータを用
図1 液晶セルと印加電界の模式図
いる事を想定しシミュレーションを行った。
en=(e11-e33)を決定するにあたっての、測定条件や測
定精度を見積ることが目的である。
図 1 は液晶配向と印加電界を示している。右ねじ
れ配向の液晶セルに横電界を印加する。ネマティッ
ク液晶は、MLC-6608(Merck)を想定している。今回
のシミュレーションでは、セル厚 d が 10µm、配向
図 2(a) 電界 vs Δ の en 依存性
ねじれ角を 89.6°、誘電率異方性 Δε を-4.1、測定波
長 を 589nm 、 液 晶 の 弾 性 定 数 K11,K22,K33 を
1.67×10-11N, 0.90×10-11 N、1.82×10-11 N、屈折率 ne
と no を 1.55 と 1.47 として計算を行った。シミュレ
ーションでは電界の範囲は±1.725×105V/m とした。
はじめに配向計算を行い、与えられたセル厚、プレ
チルト角、ねじれ角、アンカリングエネルギーから
図 2(b) 電界 vs Ψ の en 依存性
ダイレクタ分布を求める。続いて行う光学計算では、 参考文献 入射角、各層の厚さ・屈折率を考慮して、位相差 Δ
[1] R.B. Meyer: Phys. Rev. Lett., 22 (1969) 918. と振幅比角 Ψ を4×4マトリクス法により計算する。 [2] T. Takahashi, S. Hashidate, H. Nishijou, M. Usui, M. Kimura, 図 2 は垂直入射における Δ と Ψ の計算の一例
and T. Akahane: Jpn. J. Appl. Phys., 37 (1998) 1865. である。パラメータを変えて、ep( =e11+e33)の影響、
[3] R. A. Ewings, C. Kischka, L. A. Parry-­‐Jones, and S. J. Elston, セル厚の影響、ねじれ角の影響等の評価も行った。
Phys. Rev. E, 73, (2006) 011713. 様々な数値計算を行い、偏光解析法でフレクソエ
[4] L. H. Trong, M. Kimura, and T. Akahane: Jpn. J. Appl. Phys., レクトリック係数を決定可能か検討した。
44 (2005) 932. © 2015年 応用物理学会
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