会員企業訪問 株式会社 No.61 石橋ステンレス 石橋ステンレスは1977年創業のステンレス製タンクメーカー。飲料や食品、医薬品のメーカーで使われる サニタリータンクを手がける。飲料、食品メーカーは、何かしらのタンクを必ず使っており、石橋康徳社長は「コ ンビニにある商品の8割はタンクがかかわっている」と言い切る。同社製品のユーザーは全国に広がり中小か ら大手まで浸透している。タンクに入る液体や粉体は千差万別。容量もさまざまで加熱や冷却、撹拌などの付 加機能が求められる場合もある。 それらの要望に応えるため、 人材育成に力を入れ技術力を強化し続けている。 インタビュー ―経営の現状は。 全体としては、ぼちぼちという感じ。部分的には、 健康志向で健康食品やジェネリック(後発薬)分野向 けの需要が伸びている。 ―製品づくりで大切にしていることは何ですか。 口に入れたり注射したりで体内に入る物の容器をつ くっていることを常に意識している。だからこそ品質 を守ることは絶対。ユーザーからの品質要求に応える 石橋康徳(いしばし・やすのり)社長 だけでなく、自主的な検査項目を加えて管理している。 溶接箇所の内部を調べる超音波検査装置を導入してい 援している。必要な費用負担は当然で技術向上のため る理由も管理強化の一環だ。 の勉強会を開くなどしている。当社で一人前になるに ―技術者のレベルアップに力を入れています。 は 10 年かかる。10 年先のことを考えた人材育成に今、 大手メーカーの厳しい要求に応えることで鍛えられ、 取り組んでいる。事業規模や人員を大幅に増やすつも 技術を磨いてきた。そのほか溶接などの資格取得を支 りはない。今後も少人数でハイレベルな仕事に取り組 んでいきたい。 ―今後の事業戦略を聞かせて下さい。 撹拌や温度調整などさまざまな機能が付いたテスト 機のレンタルとメンテナンスの受注に力を入れていく。 両方とも本格的なタンク受注につなげるのが狙いだ。 テスト機は 300 リットルまで対応できる。中小企業向 けで小さな工場の中でも動かしやすいつくりにした。欲 しいと言われて販売したこともある。台所レベルの量 での調理から量産に移行しようという段階で使ってほ しい。メンテナンスは手間がかかるが、メーカーとし て培ってきたノウハウを生かして新規顧客を獲得して 社内自主検査用超音波検査器フェイズドアレイ 14 BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2014.10 いく。 沿革 1977 年、石橋ステンレス機器製作所として創業。 86 年、サニタリー機器や酪農機器の製作を始めた。10 年には厚生労働省の第一種圧力容器製造製造許可認定 工場となる。現在の工場は高さ 16 メートルのタンクが 製造可能で石橋社長自らがタンク製造を第一に考えて 設計した。 石橋ステンレス工場外観 事業紹介& NEWS 小型タンクの容量は1リットルから。タンクローリー る。10 月 28 日から 30 日にかけて福岡市博多区のマリ 用タンクも製作する。歪みが少なく高品質を長期間維 ンメッセ福岡で開かれる「九州外食ビジネスウイーク 持するプラズマ溶接に対応可能。溶接から研磨までの 2014」に出展する。同展はラーメン店、うどん展など サンプルピースを作って確認してから製品の製作に入 の飲食店、ホテルや旅館など向けの展示商談会。 レンタル用テスト機 企業概要 企 代 所 T F 業 表 在 E A 名 者 地 L X お問い合わせ 株式会社 石橋ステンレス 代表取締役 石橋 康徳 福岡県筑紫野市山家2102- 7 092- 926- 5030 092- 926- 5569 情報取引推進課 TEL:092-622-6680 E メール U R L 社 員 数 info@is-stainless.net http://is-stainless.net 12 人 事業内容 医薬・化学ステンレスタンク、ステンレスサニ タリータンク、サニタリー圧力容器の設計製作 BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2014.10 15
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