Philtac International Corp. Hitchrose International Corp. 2016-2 税務・労務・法務情報 PEZA登録企業に対するビジネスタックス課税 最近PEZA登録企業からのご相談が増えている事例です。BIR及び地方自治体の課税 強化姿勢がうかがえます。PEZA登録企業の課税関係について整理をしますので、今 後の対応についてご検討下さい。 1. PEZAのワンストップショップ機能について PEZA登録企業は、他の監督官庁とのお付き合いが不要で、全てPEZAを窓口として事業が 行えるという特典(優遇制度)が付与されています。 これが、PEZAのセールスポイント でもある訳です。 しかし、全ての登録企業に適用される訳ではありません。 事業内容に よっては、市町村への届け出が必要な場合がありますので、ご注意下さい。 2. 市町村への届け出が必要な場合(首都圏のITサービス事業) ・首都圏各都市とPEZAとのMOA(Memorandum of Agreement)締結 PEZAはマカティ市、タギグ市、パシッグ市、ケソン市等との間で覚書を取り交わしていま す。 これらの市でITサービス事業をPEZA登録企業として行っている場合には、ワンストップ ショップの例外として各市への事業登録及び毎年の登録料の支払いが義務付けられています。 ・さらに、一般国内販売も併せて行う企業については、登録料の支払いのみではなく、国内販 売に係るビジネスタックス(売上高を基準に課税される法人事業税)の納付が求められるよう になっています。 従前は、PEZA登録企業として登録更新のみで済んでいたものが、各市が課 税強化に乗り出しています。突然の課税通知に日系企業の間で混乱が生じているようです。 3. ロジスティックス事業 PEZA登録事業ですが、税制上の優遇措置は「資材の輸入関税・VAT免除」のみです。法人 税は一般法人課税となります。また、製造業と違い、一般国内販売は一切認められていませ ん。 今般、各工業団地からのご相談が増えている事例なのですが、従来、PEZA登録企業とし て事業立ち上げ時には、PEZAへの登録とBIRへの登録のみで済んでいました。 従って、市町 村への届け出は不要で、ビジネスタックスの納付もしてこなかった企業が大半です。 しか し、昨年来、ビジネスタックスの納付通知を受けて混乱している状況が生じています。 PEZAに見解を求めましたが、「一般法人課税の適用を受ける」との回答のみで、ビジネス タックスに関する明快な見解は得られませんでした。 しかし、一般法人課税の原則からすると、当然ビジネスタックスも課税との結論に至ります。 日本語によるご照会は philtac2000@yahoo.co.jp ジャパンデスク 清水 麻利 まで (英語⇔日本語翻訳業務担当)
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