近年の産業界においては、マイクロマシンをはじめとするデバイス構造の微細化および高集積化に伴い超微細加工へのニ ーズが高まっています。それら微細な穴あけや溝加工、切断にはレーザー加工が不可欠であり、レーザー加工装置に対して は高精度・高速化が望まれています。 長岡工業高等専門学校(土田恵一助教授)と新潟大学(新田勇助教授)の共同プロジェクト「高精度光学系による微細加工シ ステムの研究開発(平成 13、14 年度 NEDO 産業技術研究助成事業)」では、高精度なレーザー加工光学系の研究を進め、レ ーザービーム径の小径化、レーザー加工位置の高精度化、加工エリアの拡大化を目指して開発を進めています。 その中で(株)オプセルでは、シュリンクフィッタ締結技術による高出力レーザー加工用の大径 fθレンズと独自の光走査技 術をベースに、本レーザー微細加工システム用の広視野・高解像度な走査光学系の開発および製作を行っております。 ■ レーザー微細加工システムの外観 ■ シュリンクフィッタTMによる超精密レンズ締結方法 (特許出願中) シュリンクフ ィッタとはレン ズと鏡筒の間 に挿入するプ ラスチック製 のリングのこ とであり、レン ズの締りばめ 接合を可能に します。 シュリンクフィッタによるレンズ締結方法では、各 レンズの光軸が一致するので、広い走査幅にわた ってビームを微細に絞り込むことが可能です。ま た、温度変化に対しても性能に再現性があること や振動と衝撃に対しても強いという優れた利点も あります。 ■ 装置の主な仕様 本装置では、ガルバノミラーによるレーザー走査方式とシュリ ンクフィッタ締結方式による高精度 fθレンズを用いた新開発 の走査光学系を採用することにより、広い加工領域に対して微 細なレーザービーム径を達成しております。本装置を用いるこ とで一度に広いエリアの微細加工が可能になり、高速なレーザ ー微細加工が行えます。 ■ 株式会社オプセルについて オプセルは科学技術振興事業団のプレ・ベンチャー事業から生まれた大学発ベンチャー企業であり、新潟大学では第1号のベンチャ ー企業です。シュリンクフィッタによる高精度レンズ締結技術やマルチポリゴン光走査装置など、光学系開発と光走査技術に専門性を発 揮した開発指向型ベンチャー企業として活動しております。 精密なレーザー加工装置,レーザー直描装置、レーザー走査型計測装置などの製品の製作販売、及び光学関連製品の委託又は共 同開発商品化、各種レンズ系の光学設計開発試作、光学解析や光学部品の精密測定などの業務を行なっております。 〔お問い合わせ先〕 (株)オプセル 埼玉研究室 TEL:048-260-3308 FAX:048-260-3309 E-mail:komata@opcell.co.jp 担当:小俣公夫 新潟研究室 TEL&FAX:025-262-7563 (新潟大学地域共同研究センター) E-Mail:kanno@opcell.co.jp 担当:菅野明宏
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