フォノ・プリアンプ 組み立て説明書 - So-net

フォノ・プリアンプ
組み立て説明書
Tube-HiFi Team Version
Rev.003
説明書を最後までよく読んでから組み立てを始めて下さい。
Copyright 2003, Tube-HiFi Team
2003, Transcendent Sound, Inc.
All Rights Reserved.
この説明書は米国 Transcendent Sound, Inc. の了解を受けて Tube-HiFi チーム
が作成したものです。内容についての著作権は米国 Transcendent Sound, Inc.
に帰属します。無断複製を禁止します。
目次
ご注意と免責事項.......................................................................................................................................................................... 1
部品表 .................................................................................................................................................................................................. 3
組み立てに必要な工具類 ........................................................................................................................................................... 4
主要部品と名称............................................................................................................................................................................... 6
Step1: フォノ・プリアンプ基板の組み立て................................................................................................................ 8
Step2: 電源基板の組み立て .............................................................................................................................................. 11
Step3: シャーシ組み立て ................................................................................................................................................... 16
Step4: シャーシ内配線 ........................................................................................................................................................ 19
Step5: 動作確認....................................................................................................................................................................... 24
付録 1. バックパネル配置図............................................................................................................................................... 26
付録 2. 製品仕様など.............................................................................................................................................................. 27
付録 3. 利得を 58dB に変更する ................................................................................................................................... 28
-i-
ご注意と免責事項
安全に関するご注意
1.
本機の電源投入・切断直後は、出力に低周波の大きなノイズ電圧が発生します。スピーカ保護のため、電
源投入時はプリアンプのボリュームを絞りきる、セレクタスイッチを別のソースに切り替えておく、また
はパワーアンプの電源を切っておくなどノイズがスピーカに伝わらないようにし、
本機の電源を入れてか
ら 15 秒程度待ってください。同様に電源を切る場合は必ずこの逆の手順を取ってください。
2.
本機は 1kHz で 52dB、50Hz 付近では約 70dB(約 3200 倍)という大きな増幅率がある上、真空
管アンプであるため出力電圧は 40V(RMS、100kΩ負荷時)を超えてもなおクリップせず入力電圧に
比例した出力をしようとします。
本機の出力にトランジスタ機器を接続して使用する場合はその機器の入
力耐圧にご注意ください。とくに、本機の電源を入れたままフォノ入力端子のつなぎ替えなどをすると、
接続側の機器の入力耐圧を越える大きなハムノイズ電圧が出力される可能性があります。
3.
アンプ本体は常に乾燥した状態にして下さい。湿気にさらされるような状態で使用しないでください。室
内でのご使用に限ります。屋外、浴室や地下室その他、湿度が常に高い場所や結露しやすい場所などでは
ご使用にならないで下さい。
4.
もしも水や飲み物などの液体がアンプ本体に流れ込んだら触ってはいけません。
すぐにパワーアンプ側の
電源を切り、プリアンプの電源ケーブルプラグをコンセントから抜き、内部が乾燥するまで待ってから修
理してください。
5.
真空管の交換を行う際は、コンセントから電源プラグを抜き、真空管が冷めるまで最低でも 5 分間お待
ち下さい。
6.
シャーシ内部には高電圧部が含まれています。
不用意に内部の部品に触ると感電による重大なショックの
危険があります。
組み立て完成時のチェックやメンテナンスの際にどうしても通電中に内部を触る場合は、
ゴム製の手袋を使用するなど、感電対策を行ってからにしてください。コンセントから電源プラグを抜い
てもしばらくは高電圧が残っている場合がありますのでご注意ください。
7.
定格の大きなもので代用するなど、ヒューズが機能しなくなるようなことは絶対にしないでください。ヒ
ューズは指定されたタイプ・定格のものを使用して下さい。
8.
アンプ本体の通気孔をふさぐような使い方をしないでください。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
1
9.
アンプ組み立て完成の直後や真空管を交換した際は、
通電したまま人の目の届かないところに放置するの
は避けてください。真空管が故障した場合にも安全な回路構成をとっていますが、万一真空管の初期故障
による予期できない状況や組み立てミスによって部品の焼損が起きた場合危険です。
10. 本機は AC 電源に 115V~120V を必要としますので、日本の 100V コンセントで使用される場合は
ステップアップ・トランスが必要です。消費電流は最大でも 0.5A を超えない設計になっていますが、
ステップアップ・トランスの容量は十分余裕のあるもの(300VA など)をお使いください。
マイクロフォニックについて
真空管は一般的に、外部からの機械的振動による雑音を発生(マイクロフォニック)します。扱う信号のレ
ベルが低いほど、またアンプの利得が大きいほどマイクロフォニックによる影響が大きくなります。本機は利
得が非常に大きく、また入力の信号レベルは非常に小さいものです。従って、外部からの振動の影響を受けや
すくなっています。本機のシャーシをたたくと、とくにボリュームを大きくしている場合、シャーンシャーン
と響くような音がスピーカから聞こえますが、これは真空管の故障ではありません。本機を設置する場合は、
できるだけ他の機器からの振動が伝わらない安定した場所に置いてください。また、使用中、不用意にシャー
シをつついたり、物をぶつけたりしないでください。
免責事項
組み立て説明書の作成に当ってはあらゆる注意を払っていますが、Transcendent Sound, Inc. および
Tube HiFi Team は内容に関する過失や遺漏に対して一切の責任を負わないものとします。またこの文書に
述べられている情報から生じるあらゆる損害に対しても一切責任は負いません。
製品仕様は予告なく変更する
ことがあります。Tube-HiFi Team バージョンの日本語版組み立て説明書(本書)は、最新のキットに付属
するオリジナル版組み立て説明書(英語)をもとにしていますが、急な製品仕様の変更などで実際に出荷され
たキット内容と異なる場合があります。
回路図は最新のキットに付属するオリジナル版組み立て説明書(英語)
を参照してください。本書についてのお問い合わせは、メールアドレス:tube-hifi@freeml.com までご連絡
ください。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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部品表
組み立てを始める前に、キット内容を以下の部品表で確認してください。主要部品は 6 ページ
に写真を掲載していますので参考にしてください。
フォノ・プリアンプ基板用部品
金具類(形状や大きさの比較は7ページの写真参照)
電解コンデンサ
22μF・350V
3本
4/40×3/8" 皿小ねじ
2個
コンデンサ
1.0μF・630V
2本
4/40 ナット、ワッシャ
4組
電解コンデンサ
2200μF・16V
2本
アースラグ端子
1個
コンデンサ
100pF
2本
4/40×1/2" ねじ
1個
10/32×1/2" 六角ソケットねじ
4組
コンデンサ
0.01μF・400V・5%
コンデンサ
0.1μF・400V
10本
2本
10/32 ナット、ワッシャ
4組
コンデンサ
0.1μF・630V
1本
レセプタクル端子
2個
真空管ソケット
9 Pin
6個
6/32×1/4" なべ小ねじ
抵抗器
47KΩ・1/2W
2本
6/32×1/2" スペーサ
8個
抵抗器
60.4Ω・1/2W
4本
8/32×1/2" なべ小ねじ、ナット、ワッシャ
4組
17個
抵抗器
1MΩ・1/2W
4本
8/32×3/8" なべ小ねじ
抵抗器
3KΩ・1/2W
4本
6/32 ナット、ワッシャ
抵抗器
91KΩ・1/2W
2本
抵抗器
7.87KΩ・1/2W
2本
その他
抵抗器
220KΩ・1/2W
2本
組み立てマニュアル
抵抗器
1KΩ・1/2W
3本
フロントパネル
穴あけ加工済み
1枚
抵抗器
191KΩ・1/2W
1本
シャーシ
穴あけ加工済み
1個
ステンレス製
14個
1組
1冊
抵抗器
100Ω・1/2W
2本
シャーシ・カバー
抵抗器
6.8KΩ・2W
2本
プリアンプ基板
放熱器+3端子レギュレータ
VB408
1組
電源基板
放熱器+3端子レギュレータ
L4940V12
1組
真空管
6C45Pi
4本
真空管
12AX7A/ECC83
2本
トランス
120V・50mA
1個
電源基板用部品
1個
1枚
1枚
電解コンデンサ
22uF・350V
4個
トランス
12V・1A
1個
電解コンデンサ
3300uF・16V
1個
トランス
12V・0.5A
1個
1本
電解コンデンサ
2200uF・16V
1個
電源ケーブル
3Pプラグ付き
フィルムコンデンサ
0.01uF・630V
1個
配線用線材
単線
1
ヒューズクリップ
基板実装タイプ
2個
配線用線材
シールド線
1
ヒューズ
0.5A 遅延型
ダイオード
1N4007同等品
1本
抵抗器
3KΩ・1/2W
1本
抵抗器
499Ω・1/2W
2本
ラグ板
5P
1個
放熱器+3端子レギュレータ
L4940V12
1組
10本
シャーシ組み付け部品
ゴム足
電源ケーブルコネクタ
抵抗器のカラーコードの見かた
5本帯のもの
4本帯のもの
4個
3P
RCAジャック(白)
1個
2個
RCAジャック(赤)
2個
パワースイッチ
1個
LED/LEDブラケット
1組
カラーコード - 数字対応
色
数字
黒
0
倍率
誤差
注意:抵抗器のカラーコードは、色の識別がつきにくい場合
茶
1
10
1%
がありますので、必ずテスターで抵抗値を確認してください。
赤
橙
黄
緑
青
紫
灰
白
金
2
3
4
5
6
7
8
9
100
1,000
10,000
100,000
1,000,000
10,000,000
100,000,000
1,000,000,000
0.1
2%
1
5%
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
3
組み立てに必要な工具類
工具類は使い慣れたものを使用するのが一番です。特殊な工具が必要な工程はありませんが、ね
じ・ナット類はインチ規格のため、六角レンチは適合するものをお使いください。
①ドライバ類
プラスドライバ、マイナスドラ
イバ両方が必要です。キットに
同梱されているねじ類の頭に合
うものを使用してください。ナ
ット回しもあると便利です。
②ハンダごて
真空管アンプは部品類が比較的
大きいものが多いので、中くら
い(30~40W 程度)の熱量
のハンダごてを使用してくださ
い。W 数が小さいと接続点を熱
する時間が長くなり、逆に部品
を痛めます。ハンダはヤニ入り
で、スズ 60%以上のものがお
勧めです。
他に、ハンダごて台とコテ先ク
リーナ、ハンダ吸い取り器、ピ
ンセットがあると便利です。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
4
③その他工具
ニッパー、
ラジオペンチ、
ワイヤストリッパー、
小型のモンキースパナ、
六角レンチ
(インチ規格 5/32 のもの)
④テスター
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5
主要部品と名称
キットの主要部品と本書内で使うその部品の名称を以下に示します。写真は代表的なものを撮影
したもので、部品の供給状況や改善のためメーカや形状、色などがキットに同梱の実物と異なる場
合がありますのでご了承ください。また、写真は実寸ではありません。
←
←
電源コネクタ
放熱器・3 端子レギ
ュレータ組品
電源スイッチ
ゴム足
←
電源トランス
←
抵抗器(1/2W タイプ)
抵抗器(2W タイプ)
1A ダイオード(白い帯が極性を示す)
フィルムコンデンサ
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
6
←
電解コンデンサ(リード線の長い方がプラス極
性、本体に黒い帯がある側がマイナス極性を示
す)
LED ブラケットと LED
(リード線の長い方がプラス極性を示す)
ヒューズクリップとガラス管ヒューズ(0.5A、
スローブロー・タイプ)
アースラグ端子(左)とレセプタクル
端子(右)
←
4/40×3/8”(2.8mmX9.5mm)皿小ねじ、ナット
4/40×1/2”(2.8mmX6.4mm)なべ小ねじ、ワッシャ
6/32×1/4”(3.5mmX6.4mm)なべ小ねじ、スペーサー
8/32×3/8”(4.2mmX9.5mm)なべ小ねじ
8/32×1/2”(4.2mmX12.7mm)なべ小ねじ、ワッシャ、ナット
10/32×1/2”(4.8mmX12.7mm)六角ソケットねじ、ワッシャ、
ナット
(
)内はミリ換算寸法(ねじ径×長さ)です。多少異なった長さのものが入って
いる場合があります。
← RCA ジャック
写真はナットをはずしてワッシャ類を並べ
たところ。左からナット、アースラグ端子、
フラットワッシャ(赤または白)
、ショルダ
ーワッシャ(同心円状に突起があるもの、赤
または白)
。
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7
Step1: フォノ・プリアンプ基板の組み立て
以下の手順でプリアンプ基板を組み立てます。基板は、白いシルク印刷がある方が部品実装面で
す。フィルムコンデンサや抵抗器のリード線は手で曲げたりせず、取り付け寸法に合わせてピンセ
ットかラジオペンチで挟んで曲げるときれいに仕上がります。また、抵抗器は基板に密着させず、
2~3mm くらい基板面から浮かせて実装すると放熱の面や後でのメンテナンスに有利です。なお、
組み立て手順に挿入された写真は作業の進行をわかりやすくするために掲載しているもので、あく
まで補助的なものです。写真だけ見て作業をしたりせず、必ず組み立て手順に書かれた内容に従っ
て作業を進めてください。
1.
真空管ソケットを部品実装面に実装します。真空管ソ
ケットのピン 9 本を基板の穴に合わせて止まるところ
まで差込みます。ピンは全部一度にハンダ付けせず、
対角線にあたる 2 箇所をハンダ付けして仮止めしま
す。ソケットを 6 個とも仮止めしたら、基板横から見
て真直ぐに取り付けられているか、また高さがそろっ
ているか確認してから残りのピン全部をハンダ付けし
ます。
↑真空管ソケットは部品実装面(白いシルク印刷のあ
る面)に実装します。
2.
以下の抵抗器を実装します。
()内はカラーコードを示しますが、色が見にくく間違いやすいので、必ず
一本ずつテスターで確認してから実装してください。
R1、R12:
47kΩ 1/2W (黄、紫、黒、赤、隙間、茶)
R2、R3、R13、R14:
60.4Ω 1/2W (青、黒、黄、金、隙間、茶)
R4、R8、R15、R19:
1MΩ 1/2W (茶、黒、黒、黄、隙間、茶)
R5、R16:
6.8kΩ 2W (青、灰、赤、隙間、金)
R6、R17:
91kΩ 1/2W (白、茶、黒、赤、隙間、茶)
R7、R18:
7.87kΩ 1/2W (紫、灰、紫、茶、隙間、茶)
R9、R10、R20、R21:
3kΩ 1/2W (橙、黒、黒、茶、隙間、茶)
R11、R22:
220kΩ 1/2W (赤、赤、黒、橙、隙間、茶)
R23、R24、R25:
1kΩ 1/2W (茶、黒、黒、茶、隙間、茶)
R26:
191kΩ 1/2W (茶、白、茶、橙、隙間、茶)
R27、R28:
100Ω 1/2W (茶、黒、黒、黒、隙間、茶)
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
8
3.
放熱器・3 端子レギュレータ組品を実装します。
放熱器に取り付けられている 2 個の 3 端子レギ
IC1: VB408
IC2: L4940V12
ュレータ IC は、形状は同一ですがまったく異な
る出力電圧のものです。実装場所を間違えない
ように細心の注意をしてください。
IC1: VB408(265V 用)
IC2: L4940V12(12V 用)
放熱器・3 端子レギュレータ組品の実装につい
ては、以下の実装手順を守ってください。
(A) 放熱器の 2 本のピンと 3 端子レギュレータ
のピン 3 本を基板の穴に合わせて差込みま
す。
3 端子レギュレータの取り付けねじ
(B) 放熱器が完全に基板に密着して水平になっ
ていることを確認して、放熱器の 1 番ピン
(左端)を基板にハンダ付けします。
(C) さらに放熱器が完全に基板に密着して水平
になっていることを確認して、2 番ピン(右
端)をハンダ付けします。
(D) 3 端子レギュレータの取り付けねじを締め
ます。
(E) 3 端子レギュレータのピン 3 本をハンダ付
けします。
4.
↑3 端子レギュレータの取り付けねじはゆるめ
た状態で出荷されています。左の「実装手順」
の順番に従って締めてください。
以下のコンデンサを実装します。
C1、C11:
100pF
C3、C4、C5、C6、C7、C13、C14、C15、C16、C17:
5.
C8、C18:
1uF/630V
C9、C19:
0.1uF/400V
C22:
0.1uF/630V
0.01uF/400V
以下の電解コンデンサを実装します。極性があるので注意してください。リード線が長いほうがプラス極
です。
C2、C12:
2200uF/16V
C10、C20、C21:
22uF/350V
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
9
↑ 完成したフォノ・プリアンプ基板。部品の配置や電解コンデンサの極性に間違いがないか確認してください。
Step1 のチェックリスト
□ ハンダブリッジによるショートはないか
□ ハンダ面に出たリード線の切り忘れはないか
□ 抵抗器の取り付けミスはないか
□ 電解コンデンサの極性間違いはないか
□ Step1 工程完了
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
10
Step2: 電源基板の組み立て
以下の手順で電源基板を組み立てます。注意点はプリアンプ基板と同じですが、極性のある部品
が多いので慎重に作業を進めます。放熱を良くするため、ダイオードは基板に密着させず、5mm
程度基板面から浮かせて実装してください。
1.
F1 にヒューズクリップを実装します。実装方向に
注意してください。金具の大きく開いている方を
内側に向けます。小さく開いている方は外側です。
ハンダ付けする前に実際のヒューズを当ててみ
て、ヒューズが装着できる方向かどうか確認する
といいでしょう。2 個あるピンの片側のみ、まず
ハンダ付けして基板から浮いていないかどうか確
認し、その後残った方のピンをハンダ付けします。 ↑実装方向と基板からの浮きに注意して取り付けます。
ヒューズは割れやすいのでまだ取り付けません。
2.
注意:トランスは間違った方向でも取り付けでき
てしまいますので、実装方向に注意してください。
見にくいですが、トランスの端子のプラスチック
部分に端子番号が刻印されていますので、基板の
取り付け穴に表示されている番号と一致している
ことを確認します。キットには、3・4 番ピンがな
いものが付属する場合があります。
3.
注意:トランス T1 と T2 は実装寸法は同じです
が、出力電圧はまったく異なります。取り付け間
1 番ピン
4 番ピン
↑トランスを一次入力側からみたところ。
ピン根元
のプラスチック部分にピン番号表示がありますの
で、基板に印刷されている番号と一致させます。写
真のトランスは 3 番ピンと 4 番ピンがないもの。
違いをすると、確実に他の部品を焼損しますので
とくに注意してください。トランス本体には型番
のみ書かれているだけで、電圧規格などが刻印さ
れていない場合があります。トランスが収められ
ていた箱、もしくは箱に同梱の共通説明書に表の
形で規格が書かれていますので、再度確認してく
ださい。
T1: 二次側(Secondary)120V、50mA
T2: 二次側(Secondary)12.6V、0.5A
↑仮止めしたあと、T1 と T2 の取り違い、取り付け
方向の確認を再度行います。
T3: 二次側(Secondary)12.6V、1A
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
11
4.
トランスを実装します。ピンをハンダ付けする際には、一度に 8 ヶ所(6 ヶ所)ハンダ付けせず、トラ
ンスをまず 3 個とも対角線にあるピン2ヶ所でハンダ付けし(仮止め)
、再度 T1 と T2 の取り違い、取
り付け方向の確認をし、また基板からの浮きがないかを確認したあと、全部のピンをハンダ付けします。
5.
注意:キットに同梱の線材を使ってトランスの一
次側を配線しますが、この配線はキットに付属の
トランスに 2 番ピンと 3 番ピンがある場合のみ必
要です。2 番ピンと 3 番ピンがないトランスの場
合はこの配線は必要ありません。
6.
一次側の接続は、線材をあらかじめ 40mm に切っ
て両端の被服を 5mm 剥いだものを用意してから
作業を始めるといいでしょう。
↑2 番ピンと 3 番ピンのあるトランスの一次
側配線。
1 - 3 間を接続
2 - 4 間を接続
7.
2 番ピンと 3 番ピンのあるトランス全てについて
上記と同じ接続をします。
↑写真は、2 番ピンと 3 番ピンのあるトランスが T1 だけ
だった場合の配線。
8.
以下の1A ダイオードを実装します。
D1~D8: 1N4007
ダイオードの極性に注意してください。ダイオードの極性を示す白い帯と基板の印刷を合わせます。
9.
以下の抵抗器を実装します。
()内はカラーコードを示しますが、色が見にくく間違いやすいので、必ず
テスターで抵抗値を確認してから実装してください
R1、R2:
499Ω・1/2W(黄、白、白、黒、隙間、茶)
R7:
3KΩ・1/2W(橙、黒、黒、茶、隙間、茶)
10. 線材を 40mm に切って両端の被服を 5mm 剥ぎ、R5 の代わりに
実装します。
11. 以下の電解コンデンサを実装します。
C1、C2、C3、C4: 22uF/350V
極性があるので注意してください。リード線が長いほうがプラス
極です。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
12
12. 放熱器・3 端子レギュレータ(L4940V12)組品を
実装します。3 端子レギュレータの取り付けねじは
まだ締めないで下さい。以下の実装手順を守ってく
ださい。
(A) 放熱器の 2 本のピンと 3 端子レギュレータのピ
ンを基板の穴に合わせて差込みます。
(B) 放熱器の 1 番ピン(左端)を基板にハンダ付け
します。
(C) 放熱器が完全に基板に密着して水平になってい
ることを確認して、2 番ピン(右端)をハンダ
付けします。
(D) 3 端子レギュレータの取り付けねじを締めま
↑放熱器・3 端子レギュレータ組品の取り付け。取り付
けの際の注意点はプリアンプ基板の場合と同じです。3
端子レギュレータは L4940V12 が付いているのを再
度確認のこと。
す。
(E) 3 端子レギュレータのピンをハンダ付けしま
す。
13. 以下のコンデンサを実装します。
C9: 3300uF/16V 電解コンデンサ
C10:
0.01 uF/630V フィルムコンデンサ
↑電源基板上の主要部品の実装はこれで完了です。
14. 基板にラグ板を取り付けます。基板表側から 6/32
×1/4”なべ小ねじ、基板裏側にワッシャ、ナットを
使用します。
1
2
3
4
↑ラグ版端子番号
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
13
15. 1A ダイオード(1N4007)をラグ板の端子に取り
付けます。ダイオードの極性方向を間違わないよう
に、取り付け位置・方向は右の写真も参照してくだ
さい。D10 と D11 は交錯するため、キットに付属
の線材の被服を 15mm くらい剥ぎ、被服チューブ代
わりにダイオードのリード線に被せて絶縁してくだ
さい。まだハンダ付けはしないでください。
D9: ラグ 1 とラグ 2(ダイオードの白い帯側)
D10: ラグ 3 とラグ 1(ダイオードの白い帯側)
D11: ラグ 4 とラグ 2(ダイオードの白い帯側)
D12: ラグ 3 とラグ 4(ダイオードの白い帯側)
1
2
3
4
↑ラグ板端子番号とダイオードの取り付け。ラ
ジオペンチでダイオードのリード線をラグにか
らげます。まだ接続するものがあるのでこの時
点ではハンダ付けはしません。
16. 右の写真の通り、付属の線材でラグ板の端子 1 と基
板の C5 の+と印刷されたホールを接続します。ラ
グ板の端子 1 側はダイオードのリード線と共にハン
ダ付けします。
17. 同様に、ラグ板の端子 4 と基板の D3 の白線側端子
と印刷されたホールを接続します。ラグ板の端子 4
側はダイオードのリード線と共にハンダ付けしま
す。
18. 注意:ラグ端子での部品のリードや配線のハンダ付
けは不確実になりがちです。ラグ端子の両面からハ
ンダの流れ具合を確認してください。
19. C11(2200μF・16V)の電解コンデンサをラグ
板の端子に取り付けます。コンデンサの極性に注意
してください。まだハンダ付けはしないでください。
C11:+極(リード線の長い方)をラグ 2 へ
-極(マイナス表示帯がある側)をラグ 3 へ
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
14
↑組み立てが完了した電源基板。部品の配置やダイオードの極性、電解コンデンサの極性に間違いがないか再度確認してく
ださい。
Step2 のチェックリスト
電源基板の実装ミスは部品や基板の焼損につなが
りますので、念入りに点検してください。
□ ハンダブリッジによるショートはないか
□ ハンダ面に出たリード線の切り忘れはないか
□ 抵抗器の取り付けミスはないか
□ 電解コンデンサの種類・極性間違いはないか
□ トランスの取り付け方向間違いはないか
□ ダイオードの取り付け極性に間違いはないか
□ ラグ端子まわりのハンダ付けは十分か
□ Step2 工程完了
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
15
Step3: シャーシ組み立て
このステップでは、主要な部品をシャーシに組み付けます。シャーシには尖った部分があります
ので、手を切ったりしいように気をつけて作業を進めてください。
1.
シャーシは部品を組み付ける前に窓ガラス用の洗剤か、
水で薄めた住まいの洗剤を含ませた布で軽く全体
を拭いてください。
2.
注意:本書での RCA ジャック取り付けはキットに付属のオリジナルの組み立て説明書(英語)と異なり、
一般的なオーディオ機器の慣例に合わせて左チャンネル(白)が上、右チャンネル(赤)が下になるよう
に配置しています。Step4 で説明する配線もこれに合わせたものになっています。
3.
4 個の RCA ジャックをショルダーワ
ッシャとともに右の写真のように取
り付けます。ジャックの外側のグラ
白
ウンド接触部は、シャーシとは絶縁
される必要があります。このため、
赤
ショルダーワッシャの突起部分はシ
ャーシ取り付け穴に正確に合わせて
装着してください。
↑ ショルダーワッシャの色分けは写真のようにします。
フラットワッシャはシャーシの中側
から挟み、次にアースラグ端子、ナ
ットの順に取り付けます。傷を付け
ないように注意して、レンチでしっ
かりと締めてください。図に示すよ
うにアースラグ端子は 45 度くらい
上に曲げて起こしておきます。
RCA ジャック取り付け断面図。ショルダーワ
ッシャの突起側はシャーシ穴に合わせること。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
16
4.
ターンテーブルのシャーシグラウン
ドを接続するためのアース・ターミ
ナルを作ります。
写真のように 4/40
×1/2”のなべ小ねじをワッシャを通
してシャーシ内側から通し、バック
パネル側でワッシャ、ナットを入れ
よく締めておきます。2 枚目のナッ
トをさらに入れます。
↑写真はバックパネル外側からみたところ。
5.
電源コードコネクタを取り付けま
す。コネクタはシャーシ外側から差
し込み、4/40×3/8”皿小ねじで止
めます。このとき、シャーシ内側の
左側のねじにはグラウンドラグ、右
側にはワッシャを入れ、4/40 のナ
ットで止めます。ねじをあまり強く
締めすぎるとコネクタが割れること
グラウンドラグ
があるので注意してください。
6.
4 個のゴム足を 8/32×1/2”のなべ
小ねじ、ワッシャとナットで取り付
けます。ワッシャとナットがシャー
シの内側になるように使います。相
手がゴムですので、締め付けた手ご
たえがない上、締めすぎるとゴム足
が変形します。ゴム足を手で回して、
簡単には回らない程度に締めておけ
ばいいでしょう。
7.
4 個の 1/2”スペーサーを 6/32×
1/4” なべ小ねじでそれぞれの基板
のハンダ面(部品実装面の裏側)に
取り付けます。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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8.
両方の基板は写真の向きになるよう
にシャーシ内に固定します。固定は、
シャーシ底面から 6/32×1/4” な
べ小ねじを使用して行います。
↑基板の取り付け方向と位置。シャーシ底面には予備のねじ穴がいくつか
ありますので、間違わないようにしてください。
Step3 のチェックリスト
□ RCA ジャックの取り付け・ワッシャの入れ方間違いはないか
□ 基板の取り付け方向間違いはないか
□ Step3 工程完了
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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Step4: シャーシ内配線
配線はキット同梱の配線材(単導線)とシールド線で行います。とくに「シールド線」と指定が
ない限りは配線材(単導線)を接続に使用します。組み立て説明書ではいくつかの色の配線材を使
用していますが、キットに同梱されている配線材は単一色です。
1.
電源ケーブルコネクタのグラウンド端
子とグラウンドラグを接続します。
2.
グラウンドラグと電源基板の GND 端
1
子を接続します。
4
3
3.
電源コードコネクタの左側の端子を電
源基板の L に接続します。
4.
2
電源コードコネクタの右側の端子を電
源基板の N に接続します。
5.
電源基板の GND とプリアンプ基板の GND を接続します。
6.
電源基板の+FL 端子とプリアンプ基板の+12H 端子を接続します。
7.
電源基板の-FL 端子とプリアンプ基板の-12H 端子を接続します。
8.
電源基板の+VOUT 端子とプリアンプ基板の+VIN 端子を接続します。
9.
プリアンプ基板の+12L 端子と電源基板のラグ板端子 2 を接続します。
10. プリアンプ基板の-12L 端子と電源基板のラグ板端子 3 を接続します。
8
5
6
9
10
7
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
19
11. 注意:キット同梱のシールド線の末端
処理は右の写真のように行います。外
芯線側
側の被服を 13mm ほど剥ぎ、シールド
編組線は一方によじっておきます。芯
線は被服を 6mm ほど剥ぎ、よじって
編組線側
まとめます。
↑シールド線の末端処理の方法については、23 ペ
ージのワンポイント・アドバイスをご覧ください。
12. シールド線で入力側の RCA ジャック
(白)とプリアンプ基板の L-IN 端子を
接続します。シールド線のシールド編
組線側を RCA ジャックのアースラグ
とプリアンプの GND 端子、芯線側を
13
RCA ジャックの信号端子とプリアン
プ基板の L-IN 端子の接続に使います。
14
15
12
13. 同様にシールド線で出力側の RCA ジ
ャック(白)とプリアンプ基板の
L-OUT/GND 端子を接続します。
14. 同様にシールド線で入力側の RCA ジ
ャック(赤)とプリアンプ基板の
R-IN/GND 端子を接続します。
15. 同様にシールド線で出力側の RCA ジ
ャック(赤)とプリアンプ基板の
R-OUT/GND 端子を接続します。
↑シールド線の被服は熱に弱いので、編み線側から手早くハンダ付け
してください。
16. フロントパネルを取り付けます。
パネル表面に貼られている保護シートをはがして下さい。
4 本の 10/32
×1/2” 六角ソケットねじをフロントパネル表側から入れ、ワッシャとナットでシャーシ内側から固定し
ます。フロントパネルに傷をつけないよう、ナット側を回してねじを締めます。
17. 電源スイッチを取り付けます。フロントパネ
ル表側から差し込み、端子が写真のように下
側になることを確認して、固定するまで挿し
込みます。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
20
18. LED ブラケットをフロントパネル表側から挿
し込みます。
19. 線材を長さ 127mmに 2 本切り、片側の被覆
を 5mm ほど剥ぎます。レセプタクル端子を
ラジオペンチでしっかりと押さえ、写真のよ
うにして圧着して下さい。さらに、圧着点が
はずれないよう、ハンダをごく少量流して固
定します。端子の先は電源スイッチの端子に
差込みますので、接触する部分にハンダが流
れ込んで塞いでしまわないように注意して下
さい。
20. そのままでは電源スイッチの端子に挿し込み
づらいので、端子をラジオペンチでしっかり
押さえながら、ナイフ(カッターナイフは刃
が折れるので使わないでください)や刃先の
小さなマイナスドライバなどでていねいに端
子の先をごく少しだけ開きます。
21. レセプタクル端子を電源スイッチの端子に差
込みます。ラジオペンチで端子をしっかりと
押さえ完全に奥まで押し込んで下さい。この
際、スイッチの反対側を手で支えるようにし
て下さい。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
21
22. 電源スイッチからの配線を基板の S1 と接続
します。
23. LED をブラケットに差し込んで取り付けま
す。LED の長い方のリード線を適当な長さに
切り、基板の LED+とを接続します。同様に
LED の短い方のリード線のリード線を適当な
長さに切り、基板の LED-と接続します。
ヒューズ
↑ 配線が完了したフォノ・プリアンプの内部(真空管とヒューズの取り付けは次のステップで説明しています)
。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
22
◆ワンポイント・アドバイス
シールド線の末端処理は慣れないときれいに仕上げるのが難しいものです。
シールドの編組線一本はとても
細いので、ばらけて切れた線が一本でもシャーシの中に落ちると見つかりにくいトラブルの元になります。以
下のような手順でていねいに処理するとうまく行きますので試してみてください。
① 被服を剥ぐ長さの所でシールド線を
折り曲げ、ナイフの刃を当てると被
服が切れてシールドの編組線が見え
てきます。ナイフを強く当てると編
組線が切れるので注意。
② 曲げるところを変えながら、被服を
一周分切り、剥がします。
③ 先の細いピンセットの先などで、て
いねいにシールドの編組をほぐしま
す。強くほぐすと切れますので注意
してください。
④ 編組を全体にわたってほぐします。
数本切れた線があるのはしかたがあ
りません。この時点で切れた線を見
つけて除いておくのが重要です。
⑤ 片側に寄せてよくよじり、まとめま
す。
⑥ よじった先端にハンダ上げしてばら
けないようにします。ハンダを流し
過ぎないように、また先端がハンダ
で太くならないように注意します。
芯線側の被服もはがし、適宜よじっ
て同様にハンダ上げして末端処理は
完了です。
シールド線の被服は非常に熱に弱いので、ハンダ付けの際は注意してください。とくにシールド編組線を基
板の GND 端子に接続する場合、GND 端子のプリントパターンが広くて熱が逃げるためつけにくく、W 数の
低いハンダこてで長い時間熱すると芯線の被服まで溶けてショートしてしまいます。RCA ジャックの信号側
端子に芯線を接続する場合は、まず端子にハンダを流し、そのまま熱してハンダが溶けた状態のところへハン
ダ上げした芯線をすばやく差し込み、
ハンダになじんだらすぐにこてを離して冷やすと被服を痛めずに付ける
ことができます。
Step4 のチェックリスト
配線には高電圧回路が含まれています。配線間違い
は、部品の焼損につながりますので念入りにチェック
してください。
□ 配線間違いはないか
□ ラグ端子まわりのハンダ付けは十分か
□ シャーシ内に配線くずやハンダくず、ねじ
などが落ちていないか
□ Step4 工程完了
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
23
Step5: 動作確認
フォノ・プリアンプには調整箇所はありません。組み立てミスがなければすぐに動作するはずで
す。しかし、ステレオ・オーディオシステムに接続してすぐに使ってみる前に、以下の手順で確認
作業をしてください。
1.
注意:不用意に内部の部品に素手で触ると感電による重大なショックの危険があります。作業中は手袋を
使用するなど、感電対策を行ってからにしてください。通電中はシャーシ内部の部品の端子、電解コンデ
ンサの頭の金属部分、3 端子レギュレータの放熱器(とくに IC1 の放熱器には 300V 近い電圧がかかっ
ています)などにはすべて高電圧がかかっているものとして扱ってください。電源スイッチを切っても、
コンセントから電源プラグを抜いてもしばらく高電圧が消えずに残っている場合がありますので注意し
てください。
2.
電源基板のヒューズクリップにキット付属のヒューズ(0.5A スローブロー)を装着します。
3.
真空管を 6 本、ソケットに
挿します。真空管の入って
いた箱は、後にアンプを輸
送する際に有用ですので
保管しておくことをおす
すめします。
V1、V2: 6C45Pi
V4、V5: 6C45Pi
V3、V6: 12AX7
(ECC83)
4.
本機のバックパネルにある電源ケーブルコネクタに電源ケーブルを接続し、電源ケーブルのプラグ端子
(刃の部分)と接地端子(丸棒状の端子)間の抵抗値を測ります。電源スイッチを入・切し、2 つのプラ
グ端子とも接地端子に対して抵抗値がほぼ無限大になのを確認してください。万一、導通がある場合は、
内部配線を確認してください。
5.
シャーシ・カバーから保護フィルムを剥がし、付着している機械油の残りは研磨剤の入っていない窓ガラ
ス用の洗剤を含ませた布できれいに拭いて下さい。取り付けは 8/32×3/8” なべ小ねじを使います。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
24
6.
フロントパネルの電源スイッチが Off の位置にある(スイッチの下側が押された状態が Off)のを確認
して、電源ケーブルをコンセントに接続します。本機は 115V~120V 仕様となっていますので、必ず
ステップアップ・トランスをご使用ください。
7.
電源スイッチを On にして異常がないのを確認します。この際、絶対にシャーシ内部をのぞき込んだり
しないでください。万一、コンデンサなどが破裂した場合非常に危険です。内部から音がしたり、焦げる
ような臭いがしたらすぐに電源ケーブルをコンセントから抜いて内部を点検します。
8.
テスターで RCA ジャックの信号出力端子(中心部分)とグラウンド間の電圧を見ます。電源投入直後は
数 V 出ますが、約 10 秒後には DC±0.01V 以下に落ち着くのを確認してください。左、右チャンネル
の両方とも確認します。
9.
同様に入力信号端子とグラウンド間の電圧を調べます。DC±0.01V 以下であるのを確認してください。
左、右チャンネルの両方とも確認します。
10. システムにつないで試聴テストを行います。本書巻頭の「安全に関するご注意」で示したように、必ず本
機の電源投入・切断のノイズがスピーカに伝わらないように作業してください。
11. オーディオシステムに接続する場合の注意点は一般的なオーディオ機器と同じです。ただ、配線・接続ミ
スなどで大きな雑音が発生することも考えられます。スピーカ保護のため、忘れずにプリアンプのボリュ
ームを絞った状態から試験を始めてください。
12. 聴きなれたレコードなどで試聴してください。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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付録 1. バックパネル配置図
①電源ケーブルコネクタ:付属の AC ケーブルを接続し、ステップアップ・トランスなどの AC115~120V
電源へ接続します。
②出力:RCA ピンケーブルでプリアンプなどの入力へ接続します。
③ 入力:レコード・プレーヤまたは MC カートリッジ・トランスの出力を接続します。
④ アース・ターミナル:必要に応じてレコード・プレーヤまたは MC カートリッジ・トランスからのグラウ
ンド線を接続します。
①電源ケーブルコネクタ
②出力
③入力
④アース・ターミナル
備考:AC 電源ラインのヒューズはシャーシ内の電源基板上にあります(0.5A スローブロー)
。ヒューズの
位置は 22 ページを参照してください。
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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付録 2. 製品仕様など
製品仕様
S/N 比:75dBA
利得:52dB
(58dB に変更可能)
最大信号出力:20V RMS
出力インピーダンス:1000Ω
入力インピーダンス:47KΩ
使用真空管数:6C45Pi(または同等品)4 本、12AX7A(または同等品)2 本
電源:AC115~120V、50/60 Hz
消費電力:25W
外形寸法:幅
381mm×奥行き 279mm×高さ 108mm
重量:4.5Kg
製造元連絡先
Transcendent Sound, Inc.
(U.S.A)
電話:816-333-7358
Fax:816-822-2318
www.transcendentsound.com
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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付録 3. 利得を 58dB に変更する
ここでは、本機の利得を 58dB(6dB アップ)する方法を説明します。本機はそのままでも十
分な利得がありますので、無用な利得アップはおすすめしません。組み合わせるシステムとの関係
で、どうしても利得が必要な場合にのみ試してください。
1.
プリアンプ基板の抵抗器 R9 の両端および R20 の両端に、各々100μF・16V の電解コンデンサ(キ
ットには含まれません)を接続します。コンデンサはリード線を適切に切り、極性に注意して基板の上か
ら抵抗器のリード線にハンダ付けします。
2.
注意:隣の抵抗器とショートしないように、かつ真空管からできるだけ遠ざけて実装してください。
R9
R20
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Memo:
フォノ・プリアンプ組み立て説明書
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