日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【1】 日本英語教育史学会 会報 日本英語教育史学会(代表 竹中龍範) 【事務局】和誠堂文庫 262 〒121-0011 2014 年 4 月 20 日 東京都足立区中央本町 5-10-22 e-mail: membership@hiset.jp 口座(名義)日本英語教育史学会 ゆうちょ銀行: 00150-3-132873 三菱東京 UFJ 銀行 千住中央支店 (普通) 0997182 学会ウェブサイト http://hiset.jp/ 第247回研究例会報告 2014(平成 26)年 3 月 16 日(日) ,キャンパスプラザ京都(京都市)において,第 247 回研究 例会が開催されました(参加者 19 名) 。 研究発表は,田中正道氏(広島大学名誉教授)による「専検外国語(英語)に挑む」,藤本文昭 氏(横浜翠陵中学高等学校)による「高校英語教科書(読本)について:戦争・平和に関する題材 を中心に 1975 年度と 1986 年度使用教科書を比較して」の 2 本が行われました。司会は江利川春 雄氏(和歌山大学)でした。 以下に出席者の感想を掲載します。ご参照ください。①は田中氏,②は藤本氏に対する感想です。 ◇ ◇ ◇ ◆①田中正道先生のご発表について、「専検」 ◆①ご発表後のお話で専検による進学者がそ に二つの相があったということがご報告の一 のことを語りたがらないということで調査は 部に見られたように思う。実家の経済的事情か 難しいとは思いますが、そういう人達の追跡調 ら「専検」を受けた人々が圧倒的に多かったこ 査を続けて頂いて、どのような勉強をしたのか とは推測できるが、その一方で、学校との関係 明らかにして頂ければと思います。併せて他教 が悪くなって、正規の学校教育から離れた生徒 科の教育史研究者と連携して、この専検の全体 が受けたこともあったようである。現在の大検 像把握につなげていただくことを希望してお の場合は後者の方が多いのではないだろうか。 ります。 しかし、今後は日本の社会も貧富の差が大きく ◆①田中先生は一連の英語入試問題分析の「最 なってゆくであろうから、また前者が増えてく 後」として、「専検」を取り上げられ、詳しく るかもしれない。いずれにしても、このような 解説して下さいました。私は「専検」について 制度は、良い意味でも悪い意味でも一国の教育 全く知らなかったので大変興味深く感じまし 制度の補完的制度であり、それぞれの時代の教 た。配布資料の手記から、終戦直後、困難な状 育制度の健全性を計るバロメーターとしての 況下でも向学心を持ち英語を勉強していた若 意味があるのではないかと感じた。 者が多くいて、彼らに開かれていた道があった ことがわかりました。 <M’Cola> -1- <Dragon> <安部規子> 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【2】 <発表を終えて> 専検外国語(英語)に挑む 田中 正道(広島大学名誉教授) これまで本学会研究例会では経済的に恵まれ旧制中学校で学ぶ ことが出来た生徒たちが受験した難関校(第六高等学校、東亜同文 書院、海軍兵学校など)の入学試験英語問題について分析・話題提 供をしてまいりました。今回はさまざまな理由で旧制中学校へ進学 できなかった苦学生が独学で挑戦した資格試験、「専門学校入学者 資格検定試験」 (専検)の外国語(英語)の問題について解析を試 みました。限られた史料に基づいた研究発表でしたが、フロアーか ら「旧制高校の入学試験英語問題の難易度と比較してみてレベルは どうか」とか、 「専検ではどのような文法事項がよく出題されてい たのか」など、いつものように貴重なご意見・コメントを頂戴することが出来ました。今後、ご指摘 の諸点に関しまして調査研究を続けてまいりたいと考えております。ありがとうございました。 ◆①専検についてよく理解できましたが、入試 ◆①昭和 9 年の問題に偶然次の 2 題を見付けま 問題についてはもう少し詳しくお話をお聞き した。英文和訳の問題で、What is the mind? したいと思いました。また『高検』『高資』に は、 「こころとは何であるか」と訳されている。 ついてもお話を少し広げて教えて頂ければと ここで、もう一つの和文英訳ですが、その英語 思いました。またご発表頂けることを期待して は以下のものです。 おります。有難うございました。 <K.S> It is important, indeed, to adopt European ◆①田中先生の入試・検定試験の一連の研究は、 and American civilizations, but we should 比較してみると面白いと思いました。次回は横 not imitate them aimlessly, neglecting our 断的な研究が聞けるのを楽しみにしています。 own beautiful customs. この和文英訳を見ても、 「the mind を、こころ」 まだまだお会いできるのを楽しみにしていま <YH> と訳す時代はもう去って欲しいなと思いまし ◆①現在の「高認」のルーツともいうべき「専 た。このように訳しては、the mind が持つ中 検」という試験があったことを初めて知った。 味と、日本文化に特有なこころとを混同してい いつもながら田中先生は豊富な資料を駆使し て、結局は西欧的な見方と日本的な見方がぶつ て、綿密に検討されていることに感心した。試 かり合って、クリアに何も見分けられない人間 験内容が非常に高度で、自学自習でこれに合格 になってしまいますが、いかがですか。これは することは至難の業だと感じた。「禁止試験」 ほんの一例ですが、他にもたくさん例がありま と言われたことが納得できた。問題形式の英文 す。訳読法は、日本の綺麗な文化を汚し、欧米 和訳と和文英訳は基本学力を見るオーソドッ の明晰さを鈍化させる側面が大きい。<山田豪> クスなものだと思う。現在ではいろいろ批判の ◆①「専検」の全体像とその外国語(英語)試 ある形式だが、いまだに大学入試にも用いられ 験について、豊富な資料に基づく御発表をあり ているということは、客観テストではみられな がとうございました。具体的な試験問題とその い学力をみるうえで有効な方法のひとつだと 解説が掲載された雑誌『上級英語』と『English』 言えよう。 の詳しさの違いが印象的でした。 す。 <JH4DGW> -2- <Horse> 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【3】 ◆①中等教員用の「文検」には優れた先行研究 のようなバイパス制度については、もっと評価 がありますが、「専検」の英語問題についての されてはよいのではないかと常々思っており 研究はこれまで皆無かと思います。また、今で ました。ですので、このたびの田中先生のご発 は専検そのものも忘れ去られているようにも 表はたいへん貴重なものであり、ぜひ他の入試 思います。しかし、制度化された学校とは異な 問題研究と合わせて、活字にしていただくこと る学びの機会を与え、独学者・苦学生たちに細 を切に願っております。 <みかん舟> い道ではあっても可能性と希望を与えた専検 <発表を終えて> 高校英語教科書(読本)について:戦争・平和に関する題材を中心に 高校英語教科書(読本)について:戦争・平和に関する題材を中心に 1975 年度と 1986 年度使用教科書を比較して 藤本 文昭 氏(横浜翠陵中学高等学校) 2013 年 5 月の第 29 回全国大会でもほぼ同じテーマで発表させて いただきましたが、1986 年度使用教科書のうち英語ⅡBを網羅す ることができず、十分に調査を終えていない段階での中間発表とな り不満足な状態でした。それから数か月を経てやっと該当教科書す べてを確認し終え、今研究例会での発表にこぎつけたところです。 戦後の教科書(読本)を戦争・平和という題材に絞ってその時代 変遷を量的・質的に調査してきましたが、1980 年代は日本の英語 教育がコミュニケーション重視へと大きく舵を切り始める時期で あり、同時に政界・財界から英語教育に対する批判が顕在化する時 期でもあります。世界情勢も 70 年代のデタントから戦略核・戦術核の増強、ソ連のアフガニスタ ン侵攻で東西陣営の緊張は一気に高まり、誰もが人類の生存に危機感を抱いた時代でした。そんな 時代に編集された教科書に戦争・平和に関する題材が数多く登場したというのは歴史的必然ではな かったかと考えます。 発表後には励ましのお言葉や時代背景に関するご助言も賜り、今後の研究に向けての糧ともなり ました。稚拙な発表で恐縮しておりましたが、発表者にとっては実りの多い例会であったと感謝い たしております。 ◆②一貫したテーマによるご研究で、これまで ◆②検定教科書の題材の選定はいつの時代も の流れの上にお聴きしました。教科書の編集・ その時々の時代風潮の影響を受けます。私個人 作成については特に題材内容をどうするかが も高等学校英語検定教科書「英語I」 ・ 「英語 II」 悩ましいところで、こちらの主張・考えと検定、 の著者として編集に携わったことがあります 教科書会社の営業戦略とのせめぎ合いの中で が、題材の選定に関して悪戦苦闘した記憶が今 どこまで譲歩するか、できるかというのが実情 も鮮明です。今回、「戦争と平和」に関する題 です。今日の御発表でも先生が高く評価された 材の変遷をうかがうことができ、とても勉強に 教科書が後に続かなかったというところの背 なりました。ありがとうございました。 景をぜひ分析して下さい。 <Dragon> <もみじまんじゅう> -3- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【4】 ◆②膨大な高校英語教科書を丹念に調査され、 ◆②先生のご発表で、日本や世界の情勢と英語 平和教育との関連でまとめられている藤本先 教材の選択が関わっていることがわかりまし 生の取り組みに敬意を払いたいと思います。た た。私が教員生活の初期に使用した教科書中の だ、英語教育との捉え方として目的、何をねら 印象に残る教材がいくつも紹介されましたが、 いとして何を求めて調べられるか、そしてそれ Alan Booth の英文がそこまで採用されていた をどう現在の英語教育に位置づけていくのか ことは知りませんでした。私が使った教科書で ご教示頂けると、もっと自然に史的変遷につい は、確か、広島の原爆記念館見学中に、日本人 ても自分なりに定義できたかと思います。先生 から「お前の国が原爆を落とした」と詰め寄ら のこれからのまとめに期待しております。お二 れた時、別の日本人が「この人はイギリス人だ。 人の研究発表に感謝申し上げます。 <K.S> 原爆を落としたのはアメリカ人だ。この人は関 ◆②戦後の高校英語読本を「戦争・平和」をキ 係ない」と言って守る、とのエ ピソードがあ ーワードにたいへん緻密かつ系統的に調査研 ったように思います。音声教材も本人の声で録 究されておられることに深く敬意を表します。 音されており、この場面では教室はシーンとな 昨今は英語の四技能のみが強調されています っていた記憶があります。Alan Booth は定期 が、戦後教育は「人格の完成を目指し、平和で 的にある英語研究会に招かれて福岡に来てい 民主的な国家及び社会の形成者」を育成するこ ました。夜はお酒を飲みながらよい声で日本の とを目的とするのですから、こうした英語教科 民謡を歌っていたのを思い出しました。若くし 書の題材論にもっと関心を寄せ、研究を深める て亡くなり残念です。「アンネの日記」は、ホ べきだと思います。なお、1980 年代に平和教 ロコーストのことより、極限状態で若者がどの 材が増えた理由の一つは、レーガン政権による ように成長していくかという点に重点が置か 欧州中距離核兵器や巡航ミサイル配備などに れていて、日本人高校生にも共感することがで よって核戦争の脅威が大きく高まったことへ きる教材でした。今は TOEIC の対策テキスト の危機感があったのではないでしょうか。当時 を多用していますが、その内容に比較すると、 「核戦争4分前」などと言われたことを想い出 高校英語教科書の内容は非常に深く、高校生の します。現在の原発事故のような怖さでした。 成長に大いに寄与すると思います。 <みかん舟> <安倍規子> ◆②膨大な資料を読み込んでまとめられてい ◆②田中正道先生もそうですが、私は藤本先生 ることにまず敬意を表したいと思いました。読 のファンと言っていいと思います。藤本先生の 本教材は単に語彙、文法事項等を学ぶだけでな 調査・分析は大変詳細でかつプレゼンテーショ く、その内容を通じて生徒に考えさせ、人間性 ンは雄弁です。そこで思ったことは、「調査が を高めるものでなくてはならないことは言う 詳細になればなるほど、平和教育が完遂される までもない。今回特に注目したのがポツダム宣 と言えるのか?」という山田先生のご指摘もあ 言を日本政府が「黙殺」したことを取り上げた りましたように、詳細になってもなっても影響 教科書があったことを知りました。この事例に として有効なものがあるかどうかは分からな ついては、鳥飼玖美子著「歴史をかえた誤訳」 いところがあります。私はむしろ、教材の知性 新潮社にも取り上げられていますが、言葉ひと を上げることが、一番大事ではないかと思って つの意味の重大さを考えるうえで良い教材だ います。現在の世界の学問・研究がどこまで進 と思います。もっともあまり採択されなかった んでいるかについて、もっと取材して、生徒の ようなのは残念ですが。 ところに伝達すべきだと思います。英語教育は <JH4DGW> その助けをするべきだと思います。<M’Cola> -4- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【5】 ◆②戦争・平和に関する高校教科書の題材につ ○Let’s Communicate!の編著者前書で、 いて、その変遷に関する分析を興味深くうかが イ 国際理解教育に添い、円滑な communica- いました。国際情勢や社会的な関心の動向とと tion をすること もに、教える側の扱いやすさと市場原理の関係 ロ 題材が何であっても、学習者の生き方が問 に も 目を 向け る必 要が ある と 感じ ました。 われる題材に向かい、その中身を獲得すること <Horse> このイとロは、別のことです。 ◆②Let’s Communicate の“黙殺”と、著者の イが英語学習の目的であれば、ロは余計であ 前書きは印象的であった。その教科書を現場の る。それでいいのか。 教員はどう扱っていたのかにも興味がありま ○1982 年要領での戦争・平和に関する題材の す。次回の発表も楽しみにしています。 特徴 <YH> ・外国人のフィルタリングを経た題材と言う。 ◆②問題点 これはプラスなのか、それとも、マイナスなの ○題材の質量変化の要因(仮説)で、 か。なぜ日本人の目による題材が少ないのか。 ・難易度別に「英語Ⅰ」と「英語Ⅱ」というよ ・被害者の視点からのものが多く、加害者の視 うに、総合科目を設定したこと評価されている 点に触れたものはない、とされている。そして、 が、リーダーでは「戦争・平和」のテーマを扱 悲劇については述べられていても、その原因に いにくいのか、その理由は何か。 触れたものはないという。このことは、英語で ・大綱化に伴って小泉さんの見方が紹介され、 は、市場原理に則し、そして、上の層の人たち 表現が抽象的になり、解釈の幅が大きくなるこ の諸外国に対する見栄で、教科書がつくられ、 とと、「戦争・平和」のテーマを扱うことと質 生徒たちからの求めは不在ということではな 的に関係がありますか。 いか。上から形だけちょっと教えてやるぞ、と ・大戦終結から 35 年経ないと教材化できない 高飛車な形で題材が選択されているのではな とすれば、その時点までは「戦争・平和」のテ いか。これらのテーマについて、生徒たちの方 ーマを明確に扱えないということか。 からは何も求めていないと思われます。どうし ・「国際化」の観点から「戦争・平和」のテー てこのような生徒たちに、すべてを待って、多 マを扱うとは、「人間」の観点から「戦争・平 くの場合良い子を演じ、そして振り分けられる 和」のテーマを扱うこととどう違うのか、それ だけの人間になったのでしょうか。 その他幾つも再検討の部分がありますが、長 とも同じなのか。それは、前進ですか、後退で くなりますので、省きます。 すか。 <山田豪> 発 表 者 募 集 研究例会での発表を希望する会員は,(1) 発表希望月,(2) タイトル,(3) 発表概要(100~ 200 字程度),(4) 使用予定機器,以上4点を明記の上,発表希望月の前々月 10 日(7 月発表 希望であれば 5 月 10 日)までに日本英語教育史学会例会担当(保坂芳男)までお申し込みく ださい。 Email: yhosaka@ner.takushoku-u.ac.jp TEL&FAX: 042-665-3225 (拓殖大学・保坂研究室) -5- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【6】 ◎ 2014 年度 研究例会の予定 ◆ 第 248 回研究例会 2014 年 7 月 20 日(日)東京都で開催予定 ◆ ◆ ◆ ◆ 第 249 回研究例会 第 250 回研究例会 第 251 回研究例会 第 252 回研究例会 2014 年 9 月 21 日(日)広島市で開催予定 2014 年 11 月 16 日(日)東京都で開催予定 2015 年 1 月 11 日(日)東京都で開催予定 2015 年 3 月 15 日(日)関西地区で開催予定 田畑きよみ氏の第 28 回全国大会における発表に対する<YH>氏のコメント、および同氏の第 29 回全国大会における発表に対する<匿名希望>氏からのコメントは、それぞれ会報 251 号と 257 号に掲載されておりますが、これらのコメントに関して田畑氏本人から回答が寄せられましたので ここに掲載いたします。 ◆私の拙い発表に興味を持っていただき、さらには、論文についてのコメントまでもいただきまし て大変有難うございました。いくつか質問を頂きながら<匿名希望>でいらしたためお答えができ ず、非常に申し訳なく思っておりました。この場をお借りして回答させて頂きます。 ●会報 251 号<YH>氏のコメントへの回答 ①全都道府県の教育史を調べられたのでしょうか?茨城県などでも教えた可能性がある学校があ ると思います(『水戸市史』)。 (回答)はい、終了し、一次史料の調査を継続中で、水戸市は調査済みです。発表では一次史料で 確認できたものを示しました。 ②(英語を教えた学校は)どの学校のことを指しているのでしょうか、該当の教科書があった学校 のことでしょうか?英学を修めた教師のいた学校のことでしょうか? (回答)学校文書に「英語教授」が明示されている学校や、実際に英語を教えたことが判明してい る教師がいた学校です。 ③教授内容を精査しないと英語教授・教育とはいえない。 (回答)「明治初期の小学校教育をめぐる状況は現代のものとは大きく異なり、この点を念頭にお いて考えなければ判断を誤ってしまう」ということを発表要旨に記載しました。それについて発表 冒頭でも確認しましたが、当時の実際の小学校教育レベルは現代の我々が考えているレベルとは大 きな開きがあります。それは、「あいうえお」を暗誦することが課業表に明記されていることから もわかります。従って、英単語暗誦も英語教育であると判断しました。ご助言を感謝申し上げます。 ●同 257 号<匿名希望>氏のコメントへの回答 ①番組小学校の英語教育に関して全く新しい情報がない中でどういう意図で今回発表されたのか 疑問。 (回答)新情報である「教師教授用書籍」などの存在価値を示すことを意図しました。 ②もう少し丁寧に資料を分析する必要がある。 (回答)論文にも記載しましたが、閲覧可能な学校文書全てと記念誌を調査しました。学校所蔵史 料の訪問調査やアンケート調査も実施し、これら全てを分析しました。その際、二次資料である記 念誌の記述を取捨選択しました。その上で、確実な判断材料がある「銅駝校」を取り上げました。 しかし、さらに丁寧な分析を心がけたいと思います。コメントを有難うございました。 (田畑きよみ) -6- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【7】 全国大会は5月 東京でお目にかかりましょう 今からでもどうぞご予定を 第 30 回全国大会(東京大会)のご案内【続報】 2014 年 5 月 17 日(土)・18 日(日) 拓殖大学文京キャンパス 国際教育会館〔F館〕 (東京都文京区大塚 1 丁目 7 番 1 号) 東京メトロ丸ノ内線茗荷谷下車徒歩 5 分 第 30 回全国大会については、3 月に京都で開催された理事会でプログラムを決定しました。詳 細は、この会報の 8 ページをご覧ください。 会場は、2004 年・2012 年の大会と同じく、拓殖大学の「国際教育会館〔F 館〕」をお借りしま す。文京キャンパスから少し歩いたところにありますので、案内図をご参照ください。 今からでもお申し込みください ・ 発表の申し込みは締め切りましたが、大会・懇親会への参加申し込みは今からでも間に合いま す。連休明けの 5 月 7 日(水)まで受け付けますので、会報とともにお届けしたハガキがお手 許にある方はどうぞご投函ください。その際、恐れ入りますが 52 円分の切手をお貼りくださる ようお願いいたします。電子メールでのご連絡もお待ちしております。 ・ 予定が変わりご参加いただけるようになった方も、やはり郵便か電子メールで研究大会担当理 事(拝田)までご連絡ください。宛先は 9 ページに掲載されています。 参加費等は事前にご送金ください ・ すでにお申し込みの方も新たに申し込まれる方も、大会に参加される方は、次の費用のうち該 当するものを合計し 5 月 7 日(水)までに以下の口座へご送金ください。 ・ 恐れ入りますが、払込取扱票の通信欄に送金額の内訳をお書きください。 (1) 大会参加費:一般 2,000 円/学生 500 円 【口座番号】00180-9-485352 (2) 懇親会費:6,000 円 【口座名称】保坂 芳男 * 学会会費の口座とは異なりますのでご注意ください。 宿はご自分でお取りください ・ 宿泊をご予定の方は、お早めにご予約ください。大会実行委員会で宿泊の斡旋はいたしません ので、どうぞご了承ください。 ◎ 発表予定者にお願い ------------------------------------------------------------------------------------------------1. 印刷版の発表資料をお持ちになる場合は、各自で 60 部をご用意ください。 2. 会場にプロジェクタは備え付けられています。予備のパソコンも用意してありますが、プレ ゼンテーション・ソフトで特殊なフォントやレイアウトをお使いの場合には、うまく表示され ない場合もあります。できるだけ普段お使いのノート・パソコン等をお持ちください。 -7- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【8】 第 30 回全国大会(東京大会)プログラム 回全国大会(東京大会)プログラム 第1日:5 月 17 日 (土) 受付開始 13:00(F 館 301 室前) 開会式 13:30〜13:40(301 室) 大会会長挨拶 山田 政通(拓殖大学副学長) 総合司会:江利川 春雄(和歌山大学) 学会会長挨拶 竹中 龍範(香川大学) 総会 13:40〜14:10(301 室) 議長選出 活動報告 会計報告 会計監査報告 役員選出 その他 記念講演 14:30〜16:00(301 室) 「日本英語教育史研究の歩みと展望」 講演者紹介 竹中 龍範(香川大学) 江利川 春雄(和歌山大学) 研究発表Ⅰ 16:30〜17:20(301 室) 西原 雅博(富山高等専門学校 射水キャンパス) 司会:竹中 龍範(香川大学) 「新教授法」の摂取と変容:帝国教育会英語教授法研究部における英語教授法論議 内丸 公平(中央大学理工学部〔兼任講師〕) "Forces at Work Much Farther Back" : 岡倉由三郎と the Reform Movement 記念撮影 17:30(F 館前、雨天の際は 301 室内) 懇親会 18:00 〜 20:00 会場:「庄や茗荷谷駅前」東京都文京区小石川5-4-4 すみれビル1階 司会他:音在 謙介(拓殖大学)・渡辺 勉(拓殖大学) 第2日:5 月 18 日 (日) 受付開始 9:30(F 館 301 室前) 研究発表Ⅱ 10:00〜11:15(301 室) 青田 庄真(東京大学大学院生) 旧制中学校における英作文検定教科書 司会:江利川 春雄(和歌山大学) 馬本 勉(県立広島大学) 明治期英語独習書データベースの作成と活用について 島岡 丘(筑波大学名誉教授〔シニア・プロフェッサー〕 ) 検定教科書と非検定教科書:Sunshine と New Treasure 研究発表Ⅲ 11:25〜12:15(301 室) 嶋津 成子(湘南工科大学) 司会:馬本 勉(県立広島大学) How did the students acquire their English skills? 田邉 祐司(専修大学) 日本英語音声教育史:岸本能武太のアクセント指導をめぐって -8- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【9】 昼休み 12:15 〜 13:15 研究発表Ⅳ 13:15〜14:30(301 室) 司会:隈 慶秀(福岡県立明善高等学校) 平賀 優子(慶応義塾大学,東京大学〔非常勤〕) 「素読」と「音読」についての歴史的考察 保坂 芳男(拓殖大学) 明治初期における小学校英語教育:京都市番組小学校の例を中心に(3) 水島 孝司(南九州短期大学国際教養学科) 大学英語教育に対する日経連意見書(1955)に関する一考察 閉会式 14:30〜14:45 閉会の辞 佐藤 惠一(工学院大学) 《会場案内・交通案内》 (拓殖大学ウェブサイトより) 会場:拓殖大学 国際教育会館〔F 館〕 (東京都文京区大塚 1-7-1) 【交通案内】 東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅下車 徒歩 5 分 都営バス【都 02】系統 茗荷谷駅前(拓殖大学前)下車 徒歩 5 分 ◎ 大会・懇親会への参加申し込み・申し込み事項の変更等 郵 大会関係の連絡先 便: 〒583-8501 大阪府羽曳野市学園前 3-2-1 四天王寺大学教育学部 拝田 清 電子メール: tufs3haida@hotmail.com *まことに勝手ながら、お申し込みやお問い合わせには郵便または電子メールをご利用くだ さいますようお願い申し上げます。 -9- 日本英語教育史学会会報(262) 2014(平成 26)年 4 月 20 日 発行【10】 》》事務局より(1) 理事会を開催 第 247 回研究例会に先立ち、2014 年 3 月 16 日(日)11 時より例会会場である「キャンパ スプラザ京都」6階の京都外国語大学サテライト教室において理事会が開催され、以下の件が 話し合われました。 1. 第 30 回全国大会(東京大会)のプログラムについて → 実行委員会の提案を受け確定しました。詳細は会報に掲載の通りです。 2. 学会誌について・学会賞について → 論文審査の結果および学会誌発行の進捗状況について、担当者より報告を受けました。 3. 例会規程・発表規程について(継続審議事項) → 原案を決定しました。5月の会員総会でお示しし承認いただきたく考えています。 4. 会長・副会長選挙について → 会長・副会長選挙の立候補について、事務局より報告しました。 5. 2013 年度会計について → 事務局より報告しました。会計監査を経て5月の会員総会でお示しします。 6. 2014 年度年間計画について → 研究例会の日程を決定し、学会創立 30 周年の記念行事について検討しました。 7. その他 → 英語教育史研究文献データベースについて。役員新体制について。 (文責:事務局長) 》》事務局より(2) 会費について 会費の納入にご協力くださりありがとうございます。年度末処理の不手際によりご迷惑をお かけしたみなさまには、この場をお借りしてお詫び申し上げます。 新年度の会費については、以下の要領でお納めくださいますようお願い申し上げます。 [ 1 ] 全国大会に参加される場合 大会当日、受付にてお納めください。領収証を用意してお待ちしております。その場で引き 換えに新しい《学会誌》と《会員名簿》をお渡しいたします。 [ 2 ] 全国大会に参加されない場合 大会終了後、新しい《学会誌》と《会員名簿》をメール便でお送りします。その際、「会費 納入のお願い」を同封いたしますので、よろしくご協力ください。 なお、2013 年度までの会費が未納の方には《学会誌》と《会員名簿》はお送りせず「会費 納入のお願い」のみを郵送させていただきます。 EDITOR’S BOX 新年度が始まりました。東京では4月初めに花見のピークを迎えたとうかがっておりま すので、すでに桜の時期は終わったことと思いますが、秋田ではようやく桜が咲き始めたところです。桜 を見ると春の訪れを実感できてうれしいのですが、うれしさと同時に何となく懐かしさ、寂しさも感じる ようになってきました。 (先輩方には笑われてしまうかもしれませんが)これも年のせいでしょうか(若) © 日本英語教育史学会会報編集部(秋田大学 若有研究室) - 10 -
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