2016チャペルオルガニストへの招き [ 706.61KB ]

澤山 知里(社会学部3年生)
皆さんは、チャペルアワーに出席されたことがありますか?まだ
出席したことのない人は、是非 参加してみてください。私たち
チャペルオルガニストは、このチャペルアワーで讃美歌の奏楽を
しています。
私は、高校生の時に関学でパイプオルガンの音色を初めて聞い
てから、ずっとチャペルオルガニストに憧れていました。入学して、
晴れてオーディションに合格してからは、チャペルのための讃美歌
や演奏会のためのオルガン曲などを練習し、パイプオルガンの
奥深さを実感しています。
ピアノを習っている自分にとって、パイプオルガンはピアノと近い
楽器だと思っていましたが、実際は大きく違います。足鍵盤がある
ことや、一台の楽器でまるでオーケストラのような演奏ができる
ぐらいの様々な音色を持っているところです。今でもその違いに
苦労する時もありますが、チャペルや発表会で演奏する時はパイプ
オルガンの魅力に改めて気づかされています。
一般の学生がパイプオルガンを演奏できるという事は、とても
珍しい事です。4年間の大学生活で、音楽を愛し、オルガンを愛する
チャペルオルガニストという貴重な経験をしてみませんか。素敵な
オルガニストとの出会いを楽しみにしています。
川村 千秋(教育学部4年生)
皆さんは、パイプオルガンの音色を聴いたことはありますか?
おそらく普段の生活の中でパイプオルガンを目にする機会はほと
んど無いのではないでしょうか。実際に私も関西学院大学に入学
して初めて、パイプオルガンに触れることになりました。
私たちオルガニストの普段の活動は、チャペルアワーにおける
奏楽奉仕です。また春と秋に行われる研修会では、パイプオルガン
への学びを深めると同時に他学部のオルガニストとの交流の機会
となり、オルガニスト同士の絆がより深まります。そして10月に
行われる発表会は日頃の練習の成果を発揮し、他のオルガニスト
の演奏を聴くことの出来る貴重な機会でもあります。12月には
学生主催の“Sound of Christmas”というオルガンコンサートが
開かれ、オルガンの音色を聴くことでクリスマスを身近に感じる
ことができます。
私は初めオルガニストに応募するかどうか迷っていました。
そんな時、母の言葉に後押しされオルガニストとなりました。幼い
頃から教会に通い讃美歌に触れる機会も多かった私にとっては、
今ではチャペルで歌われる讃美歌がとても身近なものに感じられ
ます。また讃美歌を歌う際に演奏されるパイプオルガンの魅力は、
その音色を聴くだけでその場に集う人たちの心を一瞬にして掴む
ことができるということだと思います。
オルガニストとなって今年で3年が経ちますが、今の私にとって
パイプオルガンは、学校生活における大切な一部となっています。
これからも毎日練習やレッスンに励み、パイプオルガンの音色で
より多くの人を感動させられるようなオルガニストになれるように
頑張っていきたいと思います。
お 知 ら せ
スプリング・コンサート
日時:4月19日(火)、21日(木)12:50∼13:25
場所:ランバス記念礼拝堂(西宮上ケ原キャンパス)
チャペルオルガニストたちが得意曲を披露します。
なお、上ケ原キャンパスでは4月20日(水)、22日(金)12:50∼13:20にランバス記念礼
拝堂で学生による説明会をします。お時間のある方は来てください。聖和キャンパスと
神戸三田キャンパスはチャペルアワー等で宗教主事から説明があります。
応募資格・条件
・本学の1年生か2年生。
・4年生まで継続し、
その間レッスン
(有料)
を受けること。
(留学等の長期不在は応相談)
・学部チャペルで奏楽の奉仕をすること。
募 集要項・応募用紙の入手先
・ホームページ
関西学院大学ホームページからダウンロードできます。
学生オルガニスト
検索
教育・研究
→宗教センター→オルガニスト募集
QRコードは⇨
大学図書館
・電子メール
organist@kwansei.ac.jpにあなたのキャンパス名を書いたメール
を送信してください。返信で送ります(添付ファイルが受信可能
なメールからお送りください)。
QRコードは⇨
・事務室
宗教センター(吉岡記念館1階)、聖和キャンパス事務室教育学部担当(1号館1階)、
神戸三田キャンパス事務室(アカデミックコモンズ1階)に置いています。
応募用紙の 提出方法
・organist@kwansei.ac.jpあてに内容を記入した応募用紙を添付して送信してください。
・内容を記入した応募用紙を宗教センターのFAX
(0798-51-0922)
に送信してください。
・内容を記入した応募用紙を上記の事務室のいずれかに提出してください。
応募 期間
4月1日(金)∼28日(木)の事務室開室時間
オーディション
日時:4月30日
(土)時間予約制(1人約10分間)
場所:吉岡記念館2階研修室1(西宮上ケ原キャンパス)
*詳しくは「募集要項」
をご参照ください。
指導者
チャペルオルガニストへの招き
学生オルガニストたちの声
2 016 年度 関西学院
太宰まり
(学院オルガニスト)
、
能島亜未(オルガン講師)
坂倉朗子(オルガン講師)
、
西山聡子(オルガン講師)
レッスン費用
レッスン費は1年間あたり1年目90,200円(5月レッスン開始)、2年目以降98,400円(4月
レッスン開始)となっています。支払い方法は、1年分一括支払いまたは4回の分割支払
いのいずれかを選べます。
奏 楽謝 礼
2年目より技術を鑑みて学部チャペルへ派遣します。学部チャペルで奏楽をすると1学
部週に1回の奏楽(1学期14回程度)で14,000円の謝礼をお支払いします。春・秋学期
の合計で28,000円となります。
お問い 合わ せ・資 料 請求
関西学院宗教センター オルガニスト募集担当
電話:0798-54-6018、FAX:0798-51-0922、E-mail:organist@kwansei.ac.jp
各学部チャペルアワーなどでオルガン奏楽 ランバス記念礼拝堂のパイプオルガンで個人レッスン
関西学院宗教センター
Kwansei Gakuin Christian Center
ペルはヤマハ、聖和メアリー・イザベラ・ランバスチャペルはドイツの
ボッシュ。それぞれの工房によって造られた楽器が個性を競っていま
すが、特に2014年には創立125周年を記念して新しい中央講堂にオー
ストリアのリーガー社によるシンフォニックな楽器が設置されました。
各学部チャペルの電子オルガンも加えて、これらの楽器たちは、その
豊かな音色で私たちの讃美の声を支え導いているのです。
招きのことば
舟木 讓(宗教総主事・経済学部教授)
関西学院は1889年、アメリカ南メソヂスト教会のウォルター・ラッセル・
ランバス宣教師によって創設されました。この宣教師の働きの背後に、
メソヂスト教会の熱い祈りがあったことはいうまでもありません。つまり、
キリスト教がなかったら、関西学院もありえなかったのです。
設立当時制定された関西学院憲法には、
「基督教の主義により……
知徳兼備の教育を授くるにあり」と記されています。本学の目的は単に
高度な知識を得ることにあるのではなく、知徳兼備、バランスのとれた
全人教育にあるといえます。
このキリスト教教育の根幹をなしているのが、チャペルアワーでしょう。
各学部のチャペルやランバス記念礼拝堂そして中央講堂などで月曜から
金曜まで30分間、午前の最も貴重な時間帯を関西学院大学はチャペル
アワーとして守って来ました。ここに関学で学ぶことの特色が表わされ
ていますし、ここで「関学生らしさ」が体得されることになります。
チャペルオルガニストはこのチャペル活動に奉仕する人たちです。
最も関学らしい場で奉仕する、まさにスクール・モットーである「Mastery
for Service」を体現する場でもあります。あなたもチャペルオルガニスト
として、関学で学んだことの達成感を味わってみませんか。
チャペルオルガニストとは
ジェフリー・メンセンディーク(宗教センター宗教主事)
関西学院は、建学の精神である「キリスト教主義による教育」を重ん
じています。そしてそのために、毎日1限目と2限目の間の30分間がチャペル
の時間とされ、各学部、大学院でチャペルが行われています。
このチャペルにおいては、教職員などによる聖書のメッセージとお祈り、
そして出席者全員で歌う讃美歌などがあります。チャペルオルガニストは、
讃美歌の伴奏をし、前奏や後奏を弾いて礼拝を作り上げていく役目を共
に担っています。それゆえ、チャペルオルガニストは関西学院のキリスト
教主義教育において重要な役目を果たしています。
オーディションに合格してチャペルオルガニストになると、専門の先生
からパイプオルガンのレッスンを受けることができます。ランバス礼拝堂
レッスンの実際
太宰 まり(学院オルガニスト)
におけるパイプオルガンの荘厳な響きに深い感動を覚える人が大勢いま
すが、そのパイプオルガンを実際に演奏することができるのは、またとな
い貴重な体験だと思います。
また、春のコンサートや秋の発表会などにおいて、
日頃の練習を披露し、
多くの方に聴いてもらいます。チャペルの時間のオルガンの演奏に心癒
されたとか、ランバス礼拝堂でのパイプオルガンの曲に力や希望が与え
られた、という感想を寄せる学生も多くいます。そのようなチャペルオル
ガニストにあなたも参加されませんか。
オルガンという楽器
太宰 まり(学院オルガニスト)
オルガンは礼拝を支えるものとして、キリスト教音楽になくてはならな
いものとなっています。その歴史は、ピアノが登場するずっと前から始まり
ます。紀元前3世紀、エジプトのアレキサンドリアで原形が考案された
この楽器は、いわば笛の集合体とも言えるもので、固有の音色や音程を
もったパイプを、一定の順序に従って並べ、ふいごによって風を送り、
鍵盤で操作して鳴らします。私たちは、パイプが数十本、手鍵盤1段だ
けの小さな携帯用と言えるものから、数千本のパイプ、足鍵盤と数段の
手鍵盤を持つ巨大な楽器まで、さまざまな形態のオルガンを見ることが
出来ますが、それはつまり設置する場所、使用目的を考えながら、その時
代の音楽や地域的な特色を反映して造られるものだからです。昔は人力
で風を送っていましたが、今はもちろんモーターの送風装置になり、さら
には、コンピューターの進歩に伴い、複雑な記憶装置を備える楽器も多
くなっています。その改良の歴史は、オルガン音楽にも大いに影響を与
え、素朴な中世の音楽を経て、17∼18世紀にはさまざまな名器の登場と
ともに、バッハを頂点とするバロック時代のオルガン音楽黄金期を迎えま
した。さらに、ロマン派の時代には繊細なソロからダイナミックなフル
オーケストラまで演奏出来るオルガンも作られ、楽器の女王としてふさわ
しい存在になりました。
この関西学院でも宝塚、上ケ原、神戸三田、聖和キャンパスにパイプ
オルガンが置かれ、数多くの礼拝や式典に用いられています。初等部は
日本の草苅オルガン、上ケ原ランバス記念礼拝堂はドイツのオーバーリン
ガー、KSCランバスチャペルはカナダのカサバンフレール、理工学部チャ
オーディションに合格した人たちは、1年後にチャペル奏楽の奉仕
を始められるように、オルガンの基礎から学び始めます。月2回のレッ
スンを受けて、実際の運指法や足鍵盤の使い方、楽器の仕組みなど
を勉強し、同じ鍵盤楽器ではありながらピアノとはずいぶんちがうこと
に少しずつ慣れていきます。足鍵盤は初めてという人が殆どですが、
それぞれに新しいことへの挑戦を楽しく経験します。
チャペルでのオルガニストは多くの人の讃美の歌声の支えとならねば
なりません。そのためにどのように讃美歌を弾けばよいのか、
また、前奏・
後奏はどうしたらよいかなど、
いろいろな角度から奏楽者としての研鑽も
積み、
その技術に支えられて大きな誇りを持って奉仕に当たります。
オルガンは教会の歴史の中で成長してきた楽器です。バッハは生涯
の大半を教会オルガニストとして過ごし、その作品の多くは実際の
礼拝のために作られたものです。他にもメンデルスゾーン、
モーツァルト、
メシアンなど私たちの知っている多くの作曲家がオルガニストとして
の側面を持っていました。レッスンでは、そのような人たちの作品も
含め、バロックから現代にいたる様々な音楽の魅力に触れながら、
曲をひとつずつ仕上げていく楽しみや、演奏することのすばらしさを
体験していきます。
オルガンの魅力の虜となったレッスン生の何人かは、ついには本職
のオルガニストやオルガン製作者となりました。そうでない人たちも、
それぞれの生き方の中で、やはり学生時代の思い出をかけがえのない
ものとしています。今年もチャペルオルガニストたちは、練達の中に
見つけた音楽の喜びを、チャペルの奉仕の場へと還元し、よりよき
奏楽者としての働きが出来るように祈りつつ励んでいます。