被害住民、弁護士、科学者が参加した神岡鉱山の発生源

発行 富山県立大学 地域連携センター
被害住民、弁護士、科学者が参加した神岡鉱山の発生源対策
2008年日本環境学会 (富山県立大学で開催) でのシンポジュウムテーマ
イタイイタイ病裁判で会社側と住民側で結ばれた公害防止協定に基づいて36年間も被害者
に加えて、弁護士、科学者が参加して、立入調査が続けられた意義は大きい。排水と排煙中の
カドミウム排出量は、当初の10分の1以下に減少し、自然界値に近付いている。そこでは単
に鉱害設備を強化するだけでなく、地下汚染個所の徹底調査と除去、生産方式そのものを鉱害
発生量の少ない方式に転換させるものもあった。
被害者側と会社側の科学的で真摯な努力の継続は、次世代とアジアなどの世界に発信する価
値がある。
対策前の鉱山(煙害が顕著)
現在の精錬所(緑化が漸進、採掘は停止)
住民側と会社側の双方で努力している主なこと
・定期的な立入調査の中でモニタリング、年次報告書の作成、PRTR法指定物質の監視
・排水対策として、徹底した汚染個所の調査と除去、清濁分離、露天掘り採掘後の荒廃地への植樹
・排煙対策として、乾燥方式から脱水方式への転換、発塵箇所の密閉化
・鉛、亜鉛の生産プロセスの中で、カドミウムの流れと収支を明確にし、排出量を少なくすること
生産プロセスの中で、
カドミウムの流れをつかむ
アジアと日本の干柿加工技術はその土地の気象環境と風土に根ざして、継承・発展してきた
と思われるが、他の農業分野と同様に後継者難などの問題により継承が危ぶまれている。一方、
近年の自然健康食品ブームにも支持されて、干柿は消費者から根強い人気があり、お歳暮商品
としても人気が根強い。富山県南西部を中心に、日本各地と台湾、韓国、中国山東省青州市の
干柿生産地の加工法を調査してきた。各地の気象環境と営農条件の多様性に着目して、今後の
持続的な干柿生産を展望しています。
2002 年に富山市のナシ生産者に対する花粉症アンケート調査では、3 割近くの生産者が花粉
症の症状を訴えていました。果樹園の花粉IgE抗体検査でも症状との関係が観られました。
春先から夏場の収穫時期までの果樹園の空中花粉と季節ごと植生を観察し、空中花粉・胞子と
植生のカレンダーを作り、花粉症予防を呼びかけています。今後、花粉症予防の観点からも健
康的な緑地管理を考えて行きたいと思っています。
〈ご意見、ご感想等お寄せ下さい。〉
(連絡先:富山県立大学短大部 環境システム工学科
林 節男 sehaya@pu-toyama.ac.jp)
今回は、前回紹介した機構の別バージョンを取り上げま
す。写真の模型と前回の模型とは「ある部分」が異なって
いるのですが、どこが違うかおわかりになるでしょうか?
それでは、異なっている「ある部分」の種明かしをしま
しょう。棹1が取り付けられているウォームホイールの向
きに注目してください。前回、床面と平行だったものが、
今回は、床面と垂直になるように取り付けられています。
取り付け方向が変わったことで、棹1は立体的に動くよう
になり、それを支える中央の部品 B は、上下の移動と水平・
垂直方向の回転が可能な構造に変更されています。しかしながら、棹1の先端が棹2を左右に
動かすことには変わりはありません。ただし、全体の構造が対称となったことで、棹2は左右
のどちらにも同じ速度で動くようになっています。
〈ダ・ヴィンチコーナーの見学希望等の問い合わせ先〉
工学部 知能デザイン工学科 マイクロナノシステム工学講座
准教授 神谷和秀( Kazuhide KAMIYA ) e-mail kamiya@pu-toyama.ac.jp
TEL 0766 - 56 - 7500( 内線367) FAX 0766-56-8030
※この県立大学研究紹介は、
再生紙を使用しています。