An SBD 2014 年 7 月号 Information Service 今月号の主な記事 特集記事:Aldo Monteforte 氏がThe Floowの考えや技 術を説明 特集記事:出口たかつぐ氏 が東南アジアのテレマティク スに向けた ZENRIN の戦略 を説明 Google Announces Android Auto 日本:トヨタが G-Book に代 わり新テレマティクスサービ ス T-Connect を発表 動画:Google が発表した Android Auto の機能 Page 1 User Experience – How can it be quantified and what do consumers want? Expert and consumer evaluation of connected car systems 7 Systems 20k Data points 46 Consumers Chrysler Uconnect Access Tesla Model S Services NissanConnect Apps Mercedes-Benz COMAND Online HondaLink Next Generation Porsche PCM Mercedes-Benz Drive Kit Plus SBD conducted a usability benchmarking study in the US market over a 14 day period with 7 of the latest telematics systems and 46 consumers… www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 2 An SBD Information Service 特集記事:Aldo Monteforte氏がThe Floowの考えや技術を 説明 Telematics and infotainment 4 特集記事:出口たかつぐ 氏が東南アジアのテレ マティクスに向けた ZENRIN の戦略を説明 8 VW が Volkswagen Infotainment GmbH を 設立し、BlackBerry 本 社を使用 6 動画:Google が発表 した Android Auto の 機能 Navigation and traffic Nuance が 欧州にお ける Ford の SYNC AppLink の展開を発 表 China ADAS, connectivity and more Google が宇宙からの車 両追跡に向け Skybox を 5 億ドルで買収 Smartphones and apps 14 18 21 Automotive Grade Linux がオープンソース のコネクテッドカー向け ソフトウェアを発表 25 Volvo が On Call と Sensus Connect 機能 を S60L に追加 26 www.telematicsnews.info Allianz France がテレマティクス保険と eCall に TomTom を 利用 6 Fiat-Chrysler が Uconnect のアップグレードに Accenture を利用 7 NTT DOCOMO と Vodafone がグローバル M2M に向けて 提携 7 IBM がトヨタの新 T-Connect テレマティクスのサポートを発 表 7 SAP がトヨタと VW を対象とした給油および駐車用テレマ ティクスサービスを構築 9 日本:トヨタが G-Book に代わり新テレマティクスサービス TConnect を発表 10 音声認識の大手、Nuance が買収対象に 11 BMW が南アフリカで新たな ConnectedDrive サービスを発 表 11 米国:Voxx が Car Connect 保険割引を発表 12 米国:Ford が車両からのデータをSYNC 911 アシスト eCall に提供 12 次世代日産 LEAF のアプリとテレマティクスの普及 13 メキシコ:OnStar加入者、1年目は5000人 14 フランスがついに DAB+ デジタルラジオサービスを開始 15 トヨタが V2X ベースの交通渋滞と安全技術の特許を取得 18 Audi、Fiat Chrysler、マツダが Apple CarPlay を契約 19 Automatic 2.0 に燃料残量警告と速度フィードバック機能を 搭載 19 パイオニアが車両へのコンテンツ提供に AppRadioLIVE ア プリを使用 20 DENSO が交通渋滞軽減に向けタイで V2X の展開計画 22 Streetline が Smart Parking プラットフォームに 1000 万ドル の資金調達 22 日本:シャープがフリーフォームな車載ディスプレイを発表 23 Ford と Intel が顔認識を利用してドライバーの確認とサービ スの提供 24 NTT DOCOMO が日本初の車両向け eSIM を提供 24 WirelessCar が中国で Volvo On Call の提供開始を発表 26 TomTom が 中国の交通指数を発表 26 www.sbdjapan.co.jp Page 3 An SBD Information Service Telematics and infotainment 特集記事:Aldo Monteforte氏がThe Floowの考えや技術を説明 保険会社のテレマティクスデータ管理ハブとしての機能や端末機器を問わず多数の ハードウェアパートナーとの共同方法に関し、保険テレマティクス会社のThe Floowの設 立者であり最高経営責任者へTelematics News独占インタビューを行いました。 Telematics News (TN): The Floowは先日Direct Lineと提携し、テレマティクスベースの保険サービスであるDrivePlusを提供することで話 題になりました。この提携における技術や事業モデルについて説明してください。この提携におけるThe Floowの役割とは何か、またどのよ うに車両データをDirect Line向けのドライバー点数へ処理するかを教えてください。 Floowの事業を詳しく広める機会を与えていただきどうもありがとうございます。私は、2012年2月に、テレマティクス 産業経験者のチームとシェフィールド大学のコンピュータ科学部と共にThe Floowを共同設立しました。The Floowの ビジョンは野心的で、車両をすべての人にとって安全で安価なものにすることです。設立当初より、The Floowは次の 3つの事項により従来のテレマティクスを根本的に変容させることに注目してきました。 (a) 自動的で費用効果の高いデータ収集端末およびサービス提供プラットフォームとして、積極的にスマートフォンを 活用する。 (b) 専門の保険数理士向けに特別に設計された、端末機器を問わない保険等級の点数付けエンジンを運用する。 (c) 保険請求予測の向上に向け、大規模な文脈分析を利用する。 The Floowの任務は、DirectLine やAIG、RSA等のThe Floowのサービスを利用する世界有数の保険会社と提携し、テレ マティクスデータ管理ハブとして機能すること、これを保険会社がエンドユーザーに提供するスコア分析や付加価値 サービスを作成するソースとして利用できるようにすることです。The Floowのテレマティクスプラットフォームやソリュー ションは現在、欧州、米国およびアフリカの保険会社、自動車クラブ、フリート会社で使われています。 TN: Direct Lineの製品はどのようなドライバーを対象にしていますか? 若いドライバーだけですか? 若いドライバーはテレマティクスにおいて自然とターゲットとなりますが、The FloowのユーザーはThe Floowのテレマ ティクスプラットフォームを採用し、自動車ポートフォリオで典型的に使用される幅広い層のユーザーに対して柔軟に テレマティクスを展開することができます。端末機器を問わないことで、低保険料(スマートフォンのみ)、中保険料(専 門的な取付けの必要ないOBD端末)、高保険料(専門的に設置されたボックス)から全てのユーザーに渡って、テレマ ティクス展開を可能にしています。 TN: 保険点数がフィードバックされるとドライバーの挙動には改善が見られますか? ドライバーの挙動を向上させること(そして良い影響を導くこと)は、The Floowの中心となる目標で、「車両をすべての 人にとって安全で安価なものにすること」というミッション声明でも掲げられています。しかし、良い挙動への変容を引 き起こすためには、1種類以上のフィードバック(例としては保険点数)が必要となります。The Floowの最高教育責任 者であるLisa Dornは、ドライバー挙動へ応用した心理学分野において世界で名の知れた研究者です。LisaとThe Floowの技術チームは、事故の発生頻度や程度を軽減させる最善策として、スコアの詳細、、位置、発生事象に関連 したメッセージやインタラクティブ映像といった情報を収集して合わせてフィードバックすることで、ドライバーに影響を 与えることができるようなシステムを設計しました。The Floowは、ユーザーとつながって最終的にはユーザーの挙動 を類別できるようにするアプリやポータルの構築に、相当の資金を投資しています。The Floowツールが多くのユー ザーに向けて展開されると、ドライバーは夜間の交差点接近時に減速したり、注意散漫につながり最悪な事態を招き かねない、運転中の通話をしなくなる、といった改善につながると確信しています。 www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 4 An SBD Information Service Telematics and infotainment TN: The Floowのデータ処理は端末機器を問いません。ドライバー点数の計算に必要な最小限のデータセットは何ですか? 端末機器を問わないということは、アフターマーケットやメーカー純正のテレマティクスハードウェアパートナーと提携 し、点数がデータソースに関わらず一貫となることで、The Floowの保険パートナーが各社の主要活動に集中すること ができます。The Floowは、端末ができるだけたくさんの頻度でデータをプールすることを重視します。そのためには、 データの保管、処理、クレンジングにおいて多大な労苦が必要となりますが、データセットの粒度が細かければ細か いほど、より正確で予測的なデータ把握や分析が可能になります。The Floowは科学的DNAに基づいた優秀なチーム を組織しており、技術的な課題に対応できます。The Floowの技術チームは、大規模で複雑なデータ管理における英 国の主要科学者が参加しており、ドライバーの傾向に影響する全ての数量的変数を反映した、The Floowの交通リス ク総合指数を構築しています。ソースに関わらない個々のモビリティデータと、モビリティ毎の特有な状況を明確化し たデータを組み合わせることで、当社の製品ポートフォリオにおいて洞察力に富んだ分析が可能になります。 TN: The Floow は埋め込み型システムから収集する車両データの加工に関してOEMと提携していると思いますが、これらのサービスに関 して詳しく教えてください。 OEMはThe Floowの重要パートナーです。OEMは、車両インフラストラクチャーを所有し、高品質で、又、The Floowの 保険パートナーが非常に関心のあるデータへのアクセスを管理しています。The Floowは世界有数の自動車メーカー と提携し、オリジナルの生のデータがもつ可能性から価値を引きだすことを可能にします。車両から収集した生の データを保険等級点数へ変換するノウハウ、保険会社がリスクを定量化してコストに換算するために常時利用できる 分析、これらのデータを用いてエンドユーザー向けのサービスを構築することは、The Floowが OEMと密に連携しつつ 提供している価値の一部です。 TN: テレマティクスベースの保険契約は、埋め込み型車両端末の搭載率の増加により、さらに大きな市場シェアを獲得すると思いますか? その傾向は明らかです。いくつかの発展した保険市場では、「車載」または「持ち歩き」のテレマティクスの形式に対応 する自動車保険契約は、5年間で全契約の三分の一を占める可能性があります。The Floowでも、自動車のみを対象 とする保険アプリを構築するためのセンシングデバイスやそこから収集するデータが自動車のみにとどまらない保険 アプリケーションをサポートできる可能性を見出しています。 TN: The Floowはコネクテッドカー分野で将来どのように展開していきますか?新たな国や技術エリアへの拡大を計画していますか? The Floowは、データ管理レイヤーに引き続き注力し続けていく予定です。端末は激増していますが、The Floowは、そ れらを車両に固定するかユーザーが持ち運ぶか、物理的な搭載に関わらず、The Floowのデータエンジンに確実につ ながるようサポートしていく計画です。The Floowの事業は、本質的にはグローバルです。すでに運用している4カ国か らも見て取れるように、保険会社が抱えていてThe Floowがその解決をサポートしている問題は、場所に関わらず非 常に類似しています。 Aldo Monteforte 氏 最高経営責任者 Aldo Monteforte氏は、過去15年に渡り、テレマティクス産業の実業家また投資 家として活動しています。同氏は、車両をすべての人にとって安全で安価なもの にするというビジョンのもと、2012年にThe Floowを設立しました。同氏はとりわ けモバイル技術、大規模データマイニングやドライバー挙動への心理学応用を 統合し保険産業を変容する可能性を見出しました。同氏はチームと共にThe Floowをグローバル自動車エコシステムのサービスにおける世界で有数の分析 プロバイダーへと成長させました。The Floow設立以前には、同氏はCobra Automotive Technologies(先日Vodafoneに買収された)の共同最高経営責任 者で、テレマティクスサービスの発展に関わりました。 同氏はカリフォルニアのスタンフォード大学経営大学院の卒業生で、経営科学の 修士号(Alfred P. Sloan フェローズ)を取得しました。同氏は同学院のSloan 顧問 委員会の一員となっています。 www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 5 An SBD Information Service Telematics and infotainment VW が Volkswagen Infotainment GmbH を設立し、BlackBerry 本社 を使用 Volkswagen Group がドイツのボーフムにある BlackBerry の欧州研究開発センターを買収しまし た。ヴォルフスブルクの自動車グループは、新規に Volkswagen Infotainment GmbH を設立し、車両コ ネクティビティ分野における専門技術や能力をさら に拡大する計画です。 Allianz France がテレマティクス保 険と eCall に TomTom を利用 Alllianz France はTomTomのテレマティクス技術を 利用し、同社の新たな自動車保険サービスである Allianz Conduite Connectée, avec la technologie TomTomをサポートします。 ここ数年 Volkswagen Group は、車両と周囲の世界をリンクすると いう目標を持ち、コネクティビティ分野に注目し研究開発のスピー ドを加速させてきました。インフラを使用したドライバーと自動車 のリンクがさらに最大限に利用されるように、新たな戦略やイノ ベーションが求められています。 車両と MP3 プレイヤー、スマートフォン、自動車キーなどのモバ イル端末間の情報交換は、今日すでに現実化されています。近 い将来には、車両とドライバーの家や事務所間の通信、車両とガ ソリンスタンド、駐車場、道路インフラ間の通信(V 2 X 通信)等の コミュニケーションも同様に確立し、最終的には、車両間の通信 (V 2V 通信)も形成されると見込まれています。これにより、渋滞 や障害物に関する情報をドライバーに非常に迅速に提供するこ とが可能になります。 Volkswagen ブランドの研究開発担当、取締役である Heinz-Jakob Neußer 氏は、「コネクティビティは将来の車両の重要なカギとな るでしょう。多くの顧客が快適性や交通安全の点で新たな次元の コネクテッドカーを期待しています。世界中の Volkswagen の顧客 が求めているものは急速に変化し、短いサイクルでシステムや 機能のイノベーションが生成されることが予想されます。これらの 課題に対応するために、追加的なノウハウを通して Volkswagen のオプションを広げることが必要となります。」と説明します。 出典 : Volkswagen Allianz のソリューションによりフランスの顧客は、新たなスマート フォンアプリを介して必要なデータを提供することで運転評価が 可能になります。また同アプリにより、保険契約者は容易にロー ドサービスを要請することもできます。 TomTom のテレマティクスプラットフォームは、同アプリに向けて 車両と運転パフォーマンスデータを処理し、車両内の TomTom LINK 100 に記録します。LINK 100 端末は車両の車両診断ポート に直接差し込むため、Allianz France の保険契約者は自身で LINK 100 端末をインストールすることが可能です。それにより、自 動車ユーザーは、総マイル数、加速度、ブレーキ、コーナリング に関して役に立つフィードバックを取得することができ、さらに同 システムは車両衝突時には、自動的に Mondial 緊急サービスに 警告します。 出典 : TomTom www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 6 An SBD Information Service Telematics and infotainment Fiat-Chrysler が Uconnect のアッ プグレードに Accenture を利用 NTT DOCOMO と Vodafone がグ ローバル M2M に向けて提携 Fiat-Chrysler グループは Accenture と提携を開始 し、欧州、中東およびアフリカ(EMEA)の同社の Uconnect システムに向けた次段階のコネクテッド サービスを開発します。 NTT DOCOMO と Vodafone は、 M2M サービスを グローバル事業分野に提供するために、既存の パートナー契約の拡大を発表しました。 Uconnect システムは、Fiat-Chrysler グループの車両に搭載され、 ドライバーが運転に集中できるような通信、エンターテイメント、ナ ビゲーション機能を提供しています。 「Accenture と Fiat-Chrysler グループは共同してモバイルプラット フォームの設計、構築、技術的オペレーションの管理を行い、欧 州の Fiat-Chrysler グループの Uconnect システムを対象とした次 世代のコネクテッドサービスの提供を計画しています。」と Accenture のグローバル専務取締役である Luca Mentuccia 氏は 説明します。 「計画では、Accenture のコネクテッドカー事業サービスを使用す る予定です。同サービスにより自動車メーカーは、コネクテッド カーに必要なオンボード及びバックエンドシステムを構築、又、コ ンテンツプロバイダー、リアルタイムの車両診断データおよび総 合プログラム管理と統合することが可能になります。」と同氏は話 します。 Accenture のコネクテッドカー事業サービスは、車載コネクティビ ティソリューション、テレマティクスプラットフォームやデータ統合、 または自動車メーカー、重機メーカー、一次サプライヤ-、電気 通信や保険会社へのエンドツーエンドサービスを提供します。 Accenture は、独自のソリューションや資産を利用して、顧客エク スペリエンスの改善やリアルタイムの予測監視や保全分野にお ける効果の構築のための技術サービスの設計、構築、起動を 行っています。メーカーは第三者プロバイダーを対象とした Accenture の分析、処理改善、プログラム管理、統合能力のアプ リにより生じる新たな収益を得ることが可能となります。 ここ数年、同2社は共同開発を行っており、この開発により同2社 は様々な垂直市場に渡って、モノのインターネットや M2M サービ スにより提供される機会から利益を得ることが可能となる見込み です。 Vodafone および NTT DOCOMO のどちらも、提携拡大はどのタイ プの M2M サービスなのかは発表していません。しかし、両社は すでにコネクテッドカー分野で積極的に活動しています。 Vodafone は欧州の Audi に 4G コネクティビティを提供しており、 NTT DOCOMO は先日日本の Tesla へのコネクティビティ提供の契 約を獲得したばかりです。 出典 : Vodafone IBM がトヨタの新 T-Connect テレマ ティクスのサポートを発表 IBM はトヨタのアプリ開発プラットフォームの構築を 支持する計画です。同プラットフォームは、Toyota Open Vehicle Architecture を基盤とした車載シス テムとアプリの構築を目標としています。 出典 : Accenture コネクテッドカー総合ガイド トヨタはデベロッパーを使用してドライバー獲得に向けた車載アプ リの構築を希望しています。IBM はデベロッパーやコンテンツプロ バイダーにアプリ構築のプラットフォームを提供する予定です。 欧州、米国、中国におけるコネクテッドカーの最新 情報を掲載したレポート レポートの詳細は SBD ジャパン (postbox@sbdjapan.co.jp / 052-253-6201)まで。 www.telematicsnews.info 同プラットフォームには、ソフトウェアデベロッパーキットが含まれ る計画です。IBM は単一のアプリプラットフォームを提供する予 定で、アプリケーションの設計や開発を進めることが可能です。エ ミュレーターもまた、実験を進めるように設計されています。同プ ラットフォームの要は、複数のアプリが構築できる IBM Lotus Expeditor for Automotive と呼ばれるミドルウェアです。 出典 : IBM www.sbdjapan.co.jp Page 7 An SBD Information Service Telematics and infotainment 特集記事:出口たかつぐ氏が東南アジアのテレマティクスに向け た ZENRIN の戦略を説明 Telematics News との独占インタビューで、ZENRIN DataCom のグローバルビジネス ディレクターは、スマートフォンベースのテレマティクスサービスに向けた将来の計画と保 険テレマティクスの成長について話しました。 Telematics News (TN): ZENRIN のインド子会社である InfoTrack Telematics PTE は、新たなテレマティクスベースの車両追跡サービスを 開発しました。この Android 対応アプリの技術や事業モデルについて説明してください。 ZENRIN DataCom (ZDC): この新サービス名は、InfoTrack MOBILE です。同ソフトウェアは、プロトタイプとして ZENRIN DataCom のエンジニアが構築し、今年初めに同システムを InfoTrack のシステムに統合しました。 車両管理のためには、車両位置をモニタリングする GPS 対応の端末が必要となります。一つ目のオプションとしては、 専用のブラックボックスを車両に取り付けること。もう一つは GPS 対応のスマートフォンを使用することです。会社がス マートフォンを購入し、ドライバーに渡す方がブラックボックスより安く、取付け時の複雑で時間のかかる電気配線工 事も必要ありません。InfoTrack Mobile のユーザーは、単にモバイルアプリをスマートフォンにダウンロードしインス トールだけです。それにより、車両管理者はコンピュータでこれらのスマートフォン所有者の動きをモニタリングするこ とが可能になります。ユーザーは毎月料金が請求されます。 スマートフォンユーザーが増加すると、スマートフォンは基本的な車両トラッキングニーズを満たす GPS トラッキングシ ステムになると ZENRIN DataCom は考えています。InfoTrack Mobile のユーザーがさらなる機能を必要とする場合に は、燃料センサや温度センサ等外側の周辺装置を備えた専用の GPS 端末で FMS をアップグレードすることも可能で す。 TN: ZENRIN DataCom は 2013 年に Infotrack Telematics を買収し、東南アジア、中東や北アフリカでの車両追跡 およびナビゲーション事業の拡大を計画しています。それらの地域で事業を行う上での特別な課題や特別な要件に ついて説明してください。 これらのナビゲーションやテレマティクスソリューションは、こうした地域で必要とされていると強く考えています。事実、 ZENRIN DataCom と類似したサービスを提供する競争相手がたくさん存在しています。しかし、ZENRIN DataCom は、現 在日本で提供しているものと同じ日本品質の位置ベースサービスをこれらの地域にも提供する予定です。インドで当 社が抱える課題の一つは、日本品質を損なわずにどのように非常に短い期間で顧客の特別な要求に応えるかという ことです。顧客はターンキー製品に慣れており、弊社ではインドのこの傾向に応える必要があると考えています。 InfoTrack の力を借りて、最短でカスタマイズができる方法を見出し、開発期間を短縮することができると考えています。 TN: ZENRIN DataCom はテレマティクス分野で将来どのように展開していきますか? 新たな国や技術エリアへの拡大を計画していますか? ZENRIN DataCom は、昨年の InfoTrack の買収により、インドで強力な基盤を構築することができました。インドの事業 者ネットワークを活用し、ZENRIN DataCom は、これまでまだ十分な経験のない中東やアフリカに参入する計画をして います。東南アジアは日本が常に注目している地域です。ZENRIN DataCom は、東南アジアのいくつかの国でコールド チェーンやミルクランに向けた新たなクラウドベースのソリューションのトライアルを近いうちに開始する予定です。 ZENRIN DataCom は InfoTrack と共に、当社と競争企業のソリューションの差別化を明確化、厳しい価格戦争の回避を 常に追求しています。現在興味を持っている特定の技術分野を明らかにすることはできませんが、新たなドメインと言 えば、テレマティクス保険は可能性のある分野と考えられます。もちろん、スマートフォン統合は当社がまさに従事して いる分野であり、InfoTrack Mobile がそれを証明しています。 出口たかつぐ氏 グローバルビジネス ディレクター www.telematicsnews.info 出口たかつぐ氏は、大日本印刷株式会社で 9 年務めた後、 2000 年に ZENRIN DataCom Co., LTD に入社しました。 同氏は 2001 年に同社の取締役となり、2012 年よりグロー バルビジネスディレクターとなっています。 www.sbdjapan.co.jp Page 8 An SBD Information Service Telematics and infotainment SAP がトヨタと VW を対象とした給油および駐車用テレマティクスサービス を構築 SAP は、ドイツで開かれた SAP 自動車フォーラムでトヨタおよび Volkswagen との共同プロジェクトを発表しま した。同プロジェクトでは、トヨタを対象としたテレマティクスベースのコネクテッド給油サービスおよび VW を対 象としたクラウドベースの駐車サービスを開発します。 トヨタ、VeriFone および SAP SAP は米国のトヨタITセンターと VeriFone との共同イノベーション プロジェクトを実施し、ドライバーの給油を大幅に簡単なものにす る計画です。現在、ドライバーは複数のシステムを扱い、「最適 な」ガソリンスタンドを捜し出しています。ガソリンスタンドに到着 すると、ドライバーはカードを通し様々な ID コードを入力して支払 いを完了するか、ガソリンスタンドのスタッフに現金で支払う必要 があります。プロトタイプでは、顧客はワンタッチ、ワンスクリーン のソリューションを使用し、最も近いガソリンスタンドまでのナビ ゲーション、電子自動決済、パーソナライズされたクーポンの受 け取りが可能となっています。 SAP HANA クラウドプラットフォームに構築された同ソリューション は、車両位置、ルート、ガソリン残量、PoI に関する情報を収集し ます。VeriFone は、販売時点管理(POS)ソリューションを提供し、 トヨタ ITC はテレマティクスデータを提供します。こうしたプロセス や情報は、SAP のクラウドを介して統合され、トヨタ ITC のダッシュ ボード内のスクリーンに表示されるため、ドライバーはワンクリッ クで取引全体を管理することが可能となります。 ユースケース:ガソリン残量がわずかになると、ドライバーは通知 を受けます。そして、トヨタ ITC テレマティクスシステムを活用し、 車両は位置、ガソリン残量などのリアルタイムのコンテキストに 基づき、ガソリンスタンドの場所を推奨します。同システムはまた、 お気に入りのガソリンスタンドや優先度の高いガソリンスタンドな ど、事前に入力されたドライバーの個人的な嗜好までも考慮しま す。車両がガソリンスタンドに到着し、給油ポンプの前で停止す ると、ドライバーは車両またはモバイル端末のアプリをワンクリッ クするだけで支払を完了することが可能です。ガソリンスタンドも、 ドライバーのプロフィールに基づいて、割引、ポイント特典やクー ポンなどを提供することができます。給油が完了すると、ドライ バーは電子領収書を受け取ります。ドライバーは過去の給油支 払全てを表示させ、容易に経費報告など他のシステムにそれら のデータを転送することも可能です。 同システムは、マイクロロケーションサービスを可能にする新た なワイヤレス規格である Bluetooth Low Energy (BLE)を使用して います。BLE、SAP HANA クラウドプラットフォーム、トヨタ ITC テレ マティクスシステムや VeriFone POS システムを組み合わせ、同3 社は顧客中心としたコネクテッドカーサービスを開発しています。 VW と SAP Volkswagen は、SAP のモビリティおよびクラウドサービスを使用し、 ドイツのハノーバーで、駐車場や近隣の飲食店をドライバーが見 つけられるようにするパイロットプログラムを実施する計画です。 同パイロットプログラムは、両社が当クラウドベースのサービス の使用を標準化させることを目標とし、複数年提携と共同イノ ベーション投資を実施した結果です。 同パイロットプログラムは当初、ドライバーが市内での駐車場探 しで常に感じるストレスや非効率性を軽減することに注目し、さら に駐車場サービスを拡大し、ファーストフォードレストラン (QSR)の 位置ベースのサービス(LBS)などへと展開し、ドライバーが駐車 すると同時に位置ベースの飲食店情報を提供することを可能に しています。SAP HANA クラウドプラットフォームに構築された同 パイロットプログラムは、駐車場位置、車両位置や走行ルートに 関する情報を収集する計画です。また、ハノーバー空港からの データを統合し、空港の駐車場問題の解決に努めています。こう した処理や情報は、SAP クラウドポートフォリオを介して統合され、 ユーザーにはモバイル内のアプリで提供する予定です。 SAP と Volkswagen がエンドツーエンドの拡張可能で、かつ横展 開できる都市対応駐車場ソリューションを提供するのは今回が 初めてです。結果、SAP が提供するクラウドベースのソリューショ ンにより、ドライバーは最適な駐車場を捜し出し、時間やガソリン の節約、都市の活気増加につながると予想されています。 Volkswagen と SAP は、共同して、業界全体でのサービスの標準 化や採用を推し進める計画です。 出典 : SAP www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 9 An SBD Information Service Telematics and infotainment 日本:トヨタが G-Book に代わり新テレマティクスサービス T-Connect を発表 トヨタ自動車は、今夏日本で、新たな革新的テレマティクスサービスである「T-Connect」の発売を発表す ると共に、T-Connect 対応ナビゲーションシステムやスマートフォンアプリを発売開始する予定です。トヨタ は、T-Connect は人々、車両、都市がリンクし合うスマートで将来のモビリティに向けたビジョンを実現でき ると考えています。 エージェントは、G-BOOK で使用されていたヒューマンオペレー ターサービスを自動化したサービスです。ドライバー向けに開発 されたもので、例えば「ここから近いラーメン屋に行きたい」また は「今開いている駐車場を探して」などといった対話型で無制限 な検索に対応しています。エージェントが検索を上手く処理でき ない場合は、ヒューマンオペレーターに検索が転送されます。 2. アプリを車両にダウンロードできるサービス T-Connect により、ドライバーは対応するアプリを車載ナビシステ ムに直接ダウンロードすることが可能です。T-Connect アプリスト アは、運転支援、情報、コミュニケーション、ライフスタイルの 4 分野で様々なアプリを提供しています。 T-Connect は、トヨタの現在の「G-BOOK」サービスをいくつかの 点で改善しています。音声対話に加え、第三者アプリを車両ナビ ゲーションシステムにダウンロード可能にするサービス、GBOOK が現在提供する機能に統合し改善するオンラインケア サービスが機能しています。 これらのアプリは第三者組織が開発し提供しているため、トヨタ は Toyota Open Vehicle Architecture (TOVA)と呼ばれるオー プンな開発環境を構築し、アプリ開発希望者にソフトウェア開発 キットを提供しています。アプリは、トヨタの認証を経て、TConnect アプリストアで提供されます。支払いシステムも構築さ れているため、開発業者は有料アプリとすることも可能です。 1. 音声対話型サービス T-Connect は、「エージェント」という音声対話型サービスが機能 します。エージェントは、位置やニュース情報を検索し、車両の取 扱いに関する支援を提供します。さらに、走行履歴データから車 の行き先を予測する、予測情報サービスを提供します。予測され た目的地に応じて、そのルート上の事故、渋滞、天候、路面状況、 必要な場合にはガソリンスタンドまでも音声案内をします。この サービスでは、ユーザーの嗜好を登録しておくと、予測ルート上 に存在する好みのお店やイベント情報なども紹介します。 www.telematicsnews.info 3. 充実したオンラインケアサービス T-Connect の「オンラインケア」サービスでは、G-BOOK が提供 する従来のサービス(緊急通報サービスや交通情報サービス、 地図データ更新等)が継続して提供されます。「T-Probe」交通情 報サービスでは、今秋より、トヨタの物流車両よりリアルタイムで 送られるデータを反映させることにより、更に完全な情報を提供 する計画です。 www.sbdjapan.co.jp Page 10 An SBD Information Service Telematics and infotainment 音声認識の大手、Nuance が買収 対象に 4. Wi-Fi コネクティビティ これらのサービスをより容易に利用できるように、T-Connect ナ ビゲーションシステムは、Wi-Fi コネクティビティが標準搭載され ています。顧客は自身のスマートフォンや(日本の電気通信プロ バイダーである「au」が提供する全国約 20 万箇所にある)Wi-Fi スポットを利用し、トヨタスマートセンタ―を介して様々なサービス に接続することができます。また、オプション搭載の車載データ通 信機より接続することもできます。 5. T-Connect スマートフォンアプリ 顧客は T-Connect スマートフォンアプリにより、エージェントやオ ンラインケアサービスを利用することが可能です。同アプリを車 載ナビゲーションスクリーン上の T-Connect システムと併用する ことで、ユーザーはより充実したサービスを受けることが出来ま す。燃費、走行距離、走行履歴データ等をスマートフォンに表示 できるだけでなく、車を降りた後でも、最終目的地まで経路案内し ます。近い将来には、ユーザーは幅広い専用の T-Connect ス マートフォンアプリを使用することが可能となり、車両状態、走行 履歴などの中心となるデータを基に役に立つ情報を受けることが できます。 Lexus 車両につきましては、T-Connect と同様のサービスを提供 する「G-Link」新機能に対応するナビゲーションシステムが搭載 されます。また、車載データ通信機も標準搭載される予定です。 さらに、従来のナビゲーションサービスはこれまで通り継続され ます。 出典 : トヨタ 音声認識ソフトウェアメーカーの Nuance が同社の 販売に関して、買収希望会社と話し合いを持ったこ とを、この件に詳しい筋の話として Wall Street Journal が報じました。 Nuance は先日、Samsung Electronics やプライベートエクイティ 企業と同社の販売に関して話し合いをしたとのことです。話し合 いが行われた場所や時期、これらの交渉が成功するかどうかは 明らかになっていません。 Nuance は、携帯電話、テレビ、GPS ナビゲーション端末で使用 される音声認識技術を開発しています。昨年 9 月、Nuance は Samsung のハンドセット、テレビ、タブレットですでに使用されて いる同社の音声言語技術が Samsung のウェアラブル端末にも 使用されると発表しました。同技術は、Apple Siri でも使用されて います。 買収のニュースを Wall Street Journal が報じる前は、Nuance の 時価総額は約 55 億ドル(約 5,898 億円)でした。Nuance の株式 は当ニュース後に急激に上昇しています。 Nuance の顧客には、Samsung や Apple の他、Daimler、任天 堂、Panasonic があります。昨年には同社は 18.6億ドル(約 1,994 億円)の収益を記録しています。同社の第一の事業はヘ ルスケア機器で、患者記録をデジタル化するソフトウェアを生産 しています。第二の事業は、モバイルで、電話、車両などの端末 に注目しています。 出典 : Wall Street Journal BMW が南アフリカで新たな ConnectedDrive サービスを発表 BMW 南アフリカは、いくつかの主要エンハンスメントを導入し、オンラインの車載サービスをアップグレードし、 同時に、同社の BMW ConnectedDrive サービスを容易に利用できるようにしています。 この新たなモビリティ製品は、BMW ConnectedDrive の成功に おいて重要な段階です。同製品は自動車インフォテイメントを新 たな次元へと導きます。 • BMW Online や BMW Apps-ready アプリは、オプション搭載さ れるインフォテイメントで、実質的には無制限で iOS や Android で利用可能です。 • 2014 年 7 月と 8 月に生産される BMW の全モデルに、埋め 込み型 SIM カードが標準搭載されます。 • リアルタイムの交通情報(RTTI)は、交通渋滞の場所や回避に 関する最新情報を提供します。 • モビリティサービスを利用するかの選択は自由でこれにより 提供サービスにフレキシビリティが保証され、顧客にとって利 点となる個々にカスタマイズされたソリューションが可能にな ります。 • 車両に統合された SIM カードを使用してインターネットの使用 が可能です。無制限のデータ(ビデオストリーミングを除く)を 転送することが可能です。 • 標準搭載されるインテリジェント緊急通報システムは、正確な 車両位置の提供や事故の激しさの検知などより幅広い機能 を提供します。 • ドライバーは携帯電話を介して自分の BMW につなぐことが でき、車内の機能をリモートサービスを介して遠隔起動するこ とが可能です。 • 標準搭載される BMW TeleServices は、オイルレベルからブ レーキパッドまで車両の全点検データを常にモニタリングしま す。 • コンシェルジェサービスのある BMW コールセンターより 24 時 間個人アドバイスを受けることが可能です。また、同センター は要求した PoI 情報を直接ナビゲーションシステムに送信す ることもできます。 • 点検が必要とされる場合、車両データが BMW に直接送信さ れます。 www.telematicsnews.info 出典 : BMW www.sbdjapan.co.jp Page 11 An SBD Information Service Telematics and infotainment 米国:Voxx が Car Connect 保険 割引を発表 米国:Ford が車両からのデータを SYNC 911 アシスト eCall に提供 VOXX Electronicsは同社の新たなCar Connection 保険割引プログラムが現在利用可能であると発表 しました。この新サービスを契約すると、契約者は車 両保険契約にかかる金額を何百ドルも節約すること が可能となります。 Ford の Mustang の 2015 年モデルに搭載が開始 される最新の Ford SYNC 911 アシストは、緊急対 応に必要な情報を提供し、事故現場までのルートを 初期救護者に知らせます。 例えば、緊急センターが前方のシートベルトが高速での衝突時 に着用されているかを知っていると、直接現場に救急車を送る必 要があるかを判断することができます。シートベルトモニタリング は車両のエアバッグシステムにより異なります。 Audiovox Car Connection は、便利な診断ツールで、車両やドライ バーの運転の改善に貢献します。自身で取り付ける車載診断端 末(OBD II)は、最大 9 つの車載ワイヤレスコネクテッド車両サー ビスを提供し、ユーザーの注意散漫運転、位置、車両状態などを モニタリングし、毎月たった 10 ドル(約 1,085 円)で契約や使用料 無しにセーフティゾーンの設定も可能です。 主な保険会社も複数同プログラムに参加しています。Car Connection の加入者は保険割引プログラムに参加することがで き、認定された保険会社が走行データを見ることができるように 選択できます。加入者は、Car Connection の認定保険会社に参 加するまたは切り替える前に、E メールで見積もり額が通知され ます。 たった 3 つのステップだけで Car Connection 加入者になれます。 単純に、Car Connection 端末を購入し、それを取り付け、毎月 10 ドルをオンラインで支払うだけです。Car Connection は、あらゆる 家電販売店で 179.95 ドル(約 19,526 円)で販売されています。 Car Connection 保険割引プログラムは、コネクテッドカー向けに、 Agnik 保険サービスにより提供される予定です。 911 アシストでは、ユーザーは、携帯電話とSYNCをペアリングす る機能を許可する同意が必要であり、緊急通話が実施される前 に取消しする選択もできます。エアバックが展開したり、燃料の 供給が遮断されたりした場合、同乗者の SYNC に接続する携帯 電話を使用して直接 911 に接続します。オペレーターは、Ford 車 両が衝突に合い、車両の GPS 情報の検索を許可する旨の事前 に記録された簡単なメッセージを受け取ります。 このエンハンスメントにより、衝突時の速度の最大変化、衝突タ イプ(前方、側面、後方または回転)、車両が検知するシートベル トの使用、複数の衝突が発生したか、エアバッグが展開したかな どの情報の提供が可能となります。 最初のメッセージの後、音声ラインが自動的にオープンし、同乗 者は SYNC のハンズフリー機能を介して直接オペレーターと話す ことができます。 Ford は緊急通報用電話番号に関する団体と共同しており、同団 体のメンバーから情報を収集し、緊急センターに対して技術に対 する教育を実施しています。 出典 : Ford 出典: Voxx www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 12 An SBD Information Service Telematics and infotainment 次世代日産 LEAF のアプリとテレマティクスの普及 2015 年モデルには、SV や SL グレード向けのハンズフリーテキストメッセージサポートや音声 目的地入力の機能が追加されています。 .同システムはまた、「走行可能範囲」や近隣の充電ステーション も表示します。 Google プレイスの検索機能により、日産 LEAF のユーザーは、そ の地域のレストラン、店など PoI の検索や、Google の PoI データ ベースを使用したユーザーレビューの参照など、常に最新情報を 得ることができます。 日産 LEAF 最新の 2015 年モデルには、アラウンドビューモニター や Bose のエナジーエフィシェントシリーズのプレミアムオーディオ システムなど最新システムが搭載されたオプションパッケージを 備えた LEAF S、SV、SL と 3 つのタイプがあります。2015 年モデル には、SV や SL グレード向けのハンズフリーテキストメッセージ支 援や音声目的地入力の機能が追加されています。また、ベース の LEAF S グレートでは、減速時に回生ブレーキをより有効的に実 施する「B モード」が標準搭載されています。 大型でハイテクインストルメントパネルには、ドライバー正面のツ インメーター表示と 4.3 インチの LCD カラーディスプレイ(S グレー ド)のある中央に「浮遊して」見える C-stack があります。SV と SL グレードには 7.0 インチのディスプレイが標準搭載されます。イン ストルメントパネル上部にある「眉」の形をしたデジタルディスプレ イには、エコインジケーターやスピードメーターが見やすく配置さ れ、下部の液晶メーターには、% 表示の充電レベルメーター、パ ワーメーター、バッテリー温度計、マルチファンクションディスプレ イ、バッテリー残量計、バッテリー容量計および航続可能距離表 示が配置されています。 フラットパネルセンターの C-stack クラスターには、標準搭載のリ アビューモニターやオーディオや温度システム調節、および日産 ナビゲーションシステム(SV および SL タイプに標準搭載)やアラ ウンドビューモニター(SV および SL タイプ対応)に対応したカラー のモニターが搭載されています。当ディスプレイではまた、 CARWINGS のテレマティクスシステム(SV および SL タイプに標準 搭載)へのアクセスが可能で、日産データセンターへ接続します (最初の 36 ヶ月間は無料で、その後は使用料が請求されます)。 日産 LEAF のドライバーは、ウェブ対応の携帯電話を使用して、 温度調節や充電機能の設定、エンジンを止めることも、 CARWINGS テレマティクスシステム(SV および SL タイプのみ)を介 して遠隔で実施することが可能です。車載タイマーにより、充電 開始を設定することもできます(全グレードに標準搭載)。 SV および SL グレードに標準搭載されている日産ナビゲーション システムは、NavTraffic(別に販売されている SiriusXM の使用料 が請求されます)を採用しています。EV-IT の魅力な点として、ナ ビシステム対応の「エコルート」機能があり、節電に対応した代替 ルートの提案や Google のローカル検索、iPhone や iPod のカ バーアート対応の Pandora link が利用できます。 www.telematicsnews.info 2015 年モデルの EV-IT システムに追加された音声目的地入力 (VDE)やハンズフリーテキストメッセージ支援(NissanConnect の 一部)により、ドライバーはハンドルから手を離したり、道路から 目を逸らしたりすることなく、音声制御を介して受信したテキスト メッセージを管理することが可能になります。ドライバーはテキス トメッセージを受信すると通知されます。システムを起動すると、 そのメッセージが読みあげられ、音声認識を介してまたは「運転 中でメッセージできません」「向かっている途中です」「遅れます」 「分かりました」など事前に設定されたメッセージを使用したハンド ルスイッチを介して返信することができます。 3 つのオプションパッケージ 日産 LEAF2015 年モデルでは、LEAF S、LEAF SV、LEAF SL と 3 つの モデルがあります。標準機能には、6 ウェイの運転席と 4 ウェイ の助手席、トリップコンピューター(瞬間と平均の燃費、走行時間、 外部温度、走行可能範囲)、自動温度調節(ATC)、センターコン ソール内保管場所、リアビューモニター、3.6 kW の車載充電器が あります。その他の標準設備には、押しボタンでエンジンのかか る日産インテリジェントキー、ワンタッチで自動開閉めができるパ ワーウィンドウ、自動ロック機能のあるパワードアロック、遠隔に よるドア開錠、カップホルダー 2 つ、ボトルホルダー 4 つ、可変間 欠ワイパー、12 ボルトの電源出力とカバー付き 16 インチのハン ドルがあります。 日産 LEAF の SV モデルでは、日産ナビゲーションシステム、7.0 イ ンチのカラーの LCD スクリーン、CARWINGS テレマティクス、6 つ のスピーカーのオーディオシステム、iPhone 対応の Pandora link、 6.6 kW の車載充電器、節電しながら極めて寒い天候での走行が 可能になるハイブリッドのヒーターシステム、自動調光ミラー、一 部リサイクル布を使用した座席、同乗者席の地図ポケットや 17 インチのアルミニウム合金タイヤ(搭載は他機能より遅れる予定) が追加されます。 2015 年モデルの LEAF の SL モデルには、太陽電池パネルのスポ イラー、フォグランプ、自動点灯のヘッドライト、カーゴカバー、 HomeLink のユニバーサルトランシーバ、クイック充電ポート、本 革使用の座席、LED のロービームヘッドライトが追加搭載されて います。 CARWINGS テレマティクスシステムに対応したサービスとして、 ロードサービスプログラムも 36 ヶ月無料で提供されます。 出典 : Nissan www.sbdjapan.co.jp Page 13 An SBD Information Service Telematics and infotainment メキシコ:OnStar加入者、1年目は 5000人 GM の OnStar メキシコは、メキシコでの操業開始 1 年を前に 5000 人が同システムに加入したと発表し ました。加入者にとって最大のメリットは、衝突時自 動緊急応答サービスです。 動画:Google が発表した Android Auto の機能 今年初めのコンシューマー・エレクトロニクス・ショー で、オープン・オートモーティブ・アライアンスにより 構築された Android Auto が発表された際には、同 アライアンスへの参加企業は Google、Audi、GM、 ホンダ、 Hyundai および NVIDIA でした。 「OnStar メキシコのサービスを使用した加入者からは、緊急時に、 要請しなくてもいつでも自動でサポートがあるとわかっているため 走行中安心感があったと、非常に良い評判を得ています。」と OnStar メキシコの最高経営責任者である Jeff Christensen 氏は話 します。 自動応答サービスは、事故時に重要な情報を送信します。コネク ティビティや高度技術を装備した車両センサが自動的に OnStar のアドバイザーにデータを送信するため、ユーザーは、リア ビューミラーのボタンを押す必要もありません。例えば、ナンバー プレート、車体の色や形状などの車両データやユーザー情報に 加え、車両の正確な位置、衝突の強さ、衝突場所(右または左側、 前方、後方または複数場所)、エアバッグの状態、転倒があった かどうかを特定することができます。 カスタマーサービスセンターが事故を検知すると、OnStar のアド バイザーが直ちに車両に連絡をし、同乗者に関する事故情報を 取得し、状況に応じて公安サービスにも情報を転送し、迅速な対 応を可能にします。正確な事故情報を当局に提供することができ るメリットもありますが、主な利点は、契約者が常に自動緊急サ ポートを受けられるという点です。 同オープン・オートモーティブ・アライアンス (OAA)は拡大し、アル パイン、クラリオン、富士通テン、マツダ、 三菱、日産、 パナソ ニック、 パイオニア、ルネサス、スバル、 スズキ、 Bentley、 CloudCar、Delphi、Fiat Chrysler、Freescale、Harman、Infiniti、 JVCKenwood、LG、Maserati、 Parrot、Renault、 Seat、 Škoda、 Symphony Teleca、 Volkswagen 、Volvo が新たに参加しています。 2013 年 6 月、OnStar はメキシコで販売される Chevrolet、Buick、 Cadillac、GMC の General Motors の 4 つのブランドのいくつかの モデルに安全サービスやコネクティビティの提供を開始しました。 現在メキシコで提供される同サービスには、OnStar 緊急サービス、 遠隔のドア開閉、盗難車両位置特定サポート、フットステップナビ ゲーション、契約者の要請に基づく車両診断、衝突時自動緊急 応答、スマートフォン RemoteLink 対応モバイルアプリなどの機能 があります。 現在 OnStar は、GM の 4 ブランドの最新 2014 年と 2015 年モデ ルのいくつかに搭載されています。 • • • • • • • • Chevrolet Malibu Chevrolet Camaro Chevrolet Corvette Stingray Chevrolet Cheyenne Chevrolet Tahoe Chevrolet Suburban GMC Sierra GMC Terrain • • • • • • • • • GMC Yukon Buick Encore Buick LaCrosse Buick Regal Buick Verano Cadillac SRX Cadillac ATS Cadillac CTS Cadillac Escalade 出典 : Auto Bild Mexico OAA の設立企業に参加したこれらの新たな企業は、10 億万台以 上の電話やタブレットが対応している Android が世界的に広まっ ている現状を映し出しています。同アライアンスの目標は、ユー ザーが Android で慣れ親しんでいる機能を車でも使えるようにし、 安全でシンプルな方法で交通状況を確認したりルートを計画した り、又、手を使わずにプレイリストを選択できるようにすることです。 もっと単純に言えば、目標はコネクテッドカーの構築です。 Android Auto により、Google マップや Spotify などの、ドライバー に馴染み深く好まれるアプリの多くが、走行に対応して構築され たインターフェースへと送られます。Android 電話を対応する車両 に接続した後、ドライバーは車載使用に特別に設計された Android アプリやサービスをダッシュボード内のディスプレイやコ ントロールを介して使用することができます。 出典 : Google www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 14 An SBD Information Service Navigation and traffic フランスがついに DAB+ デジタルラジオサービスを開始 パリ、マルセイユ、ニースは現在、DAB+ 地上デジタルラジオサービスを展開しています。 パリとマルセイユの DAB+ のマルチプレックス上の多くの局が、近 いうちに放送開始する予定です。これらの 2 都市では、6 月 20 日 に、オペレーターや局が正式にスタートしました。一つのマルチプ レックス上に割り当てられた放送事業者は、フランスの規制機関 である Conseil Supérieur de l’Audiovisuel (CSA)が設定した規定の もとに、放送開始まで 1 ヶ月あります。 .ニースでは、9 月にサービスの大部分が開始する予定です。 個々のマルチプレックスのオペレーターは、CSA がマルチプレック スのオペレーターの認可失効の宣言を妨げる時点で、放送開始 まで 3 ヶ月あります。CSA 代表である Olivier Schrameck 氏は、9 月にフランスの DAB+ の状況に関する報告を発表する予定です。 World DMB World DMB は、フランスでのデジタルラジオ開始を祝福するコメ ントを出しています。 World DMB は、2014 年 6 月 20 日のフランスでのデジタルラジオ 開始を歓迎します。デジタルラジオ開始により、フランスは、リス ナーへ提供するサービスの向上(幅広い選択、高品質のサウンド、 データサービス)や同産業の将来の長期的な戦略の保証に向け、 他の欧州市場に参入することが可能になります。 ドイツ – 23% 英国 – 18% イタリア – 10% オランダ、ス イス、ノル ウェー、デン マーク – 9% % of new car sales with DAB/DAB+ www.telematicsnews.info デジタル放送を実現することで、フランスは国内および欧州にお けるラジオの発展をサポートすることができます。 欧州のデジタルラジオは、クリティカルマスに達し、さら に成長し続けています。 • • • • • DAB / DAB+サービスを使用する国々が欧州の新車売上高の 50%を占める。 ノルウェー : 世界で初めてデジタルスイッチオーバーを採用 (2017) 英国 : デジタルの将来に貢献。レシーバー販売が増加(3年で 29%上昇) デンマークとスイス : 良い進行状況 ドイツとオランダ : 最近開始 World DMB は、IP に依存し過ぎることは、放送事業者にとってリ スキーでまた費用が高く、欧州放送連合は、欧州におけるデジタ ルラジオの普及を呼びかけていると発表しています。 欧州の概観 デジタルラジオの普及は、欧州全域に拡大しています。英国、ノ ルウェー、デンマーク、スイスでは当規格がしっかりと確立してい ます。ドイツでは 2011 年に、オランダでは 2013 年に DAB+ が開 始しました。イタリアは公式に開始していませんが、人口の 70% がトランスミッターを所有しています。ポーランドは 2013 年 10 月 に 2 都市で放送開始しました。DAB / DAB+ を使用する国は現在 では、欧州の新車売上高の 50% を占めています。イタリアがそれ に追加されると、同値は 60% に上昇します。 出典 : Radio Numerique, World DMB コネクテッドカーガイド 法規制編 (四半期毎更新)) レポートの詳細は(postbox@sbdjapan.co.jp / 052-253-6201 にて承っております。 www.sbdjapan.co.jp Page 15 SBD オンラインポータルサービス 更新版レポート コネクテッドカー総合ガイド (CON/526) 四 半 期 年 1 回 発 行 四半期更新 : 欧州版/米国版/中国版 年 1 回発行 : オーストラリア、ブラジル、インド、メキシコ、 日本、韓国、タイ、UAE コネクテッドカー総合ガイドでは、各地域におけるコネク テッドカー市場概要と各市場で展開する OEM 各社の 提供サービス、提供状況、市場戦略などを分かりやすく 掲載しています。本年度より欧州、米国、中国に加え オーストラリアやブラジルなど計 8 地域も発行します。 欧州、米国、中国においては四半期毎の更新、その他 の地域においては年 1 回の発行を予定しています。 レポートの詳細は SBD ジャパン (postbox@sbdjapan.co.jp / 052-253-6201)まで。 SBD レポート 中国におけるテレマティクス発展の阻害要因(CON552) 2009 年に初めてテレマティクスソリューションが導入さ れて以降、中国では 30 社以上の自動車メーカー (OEM)がテレマティクスを提供していますが、その多く は同じようなサービスを同じようなビジネスモデルで展 開しています。しかしながら、テレマティクス提供で理想 的な展開が実現できたとする OEM があったとしてもそ れはごく僅かでしょう。 本書では中国テレマティクス市場の過去 5 年間の成長 とエコシステム全体における問題点を分析しています。 さらに本書では、テレマティクスバリューチェーンの各分 野におけるコストと利益のバランス改善のための戦略を 提示しています。 レポートの詳細は SBD ジャパン (postbox@sbdjapan.co.jp / 052-253-6201)まで。 Page 16 Connected Car Safe Car Secure Car sbdportal.com SBD Connected Car レポートリスト *未発行レポートはタイトルが変更となる場合がございます。 四半期更新ガイド Q2 Q3 Q4 Q1 2014 2014 2014 2015 コネクテッドカー総合ガイド – 欧州 CON526EU 2014 年 Planned Planned Planned 8 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – 米国 CON526USA 2014 年 Planned Planned Planned 8 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – 中国 CON526CHN 2014 年 Planned Planned Planned 8 月発行 自動車向けアプリガイド – 欧州 CON531EU 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 自動車向けアプリガイド – 米国 CON531USA 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 自動車向けアプリガイド – 中国 CON531CHN 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 車載スマートフォン連携総合ガイド – 欧州 CON511EU 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 車載スマートフォン連携総合ガイド – 米国 CON511USA 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 車載スマートフォン連携総合ガイド – 中国 CON511CHN 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 コネクテッドカー法規制ガイド CON528 2014 年 Planned Planned Planned 7 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – オーストラリア CON526AU-14 2014 年 8 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – ブラジル CON526BR-14 2014 年 7 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – インド CON526IN-14 2014 年 8 月発行 コネクテッドカー総合ガイド – 日本 CON526JPN-14 Planned コネクテッドカー総合ガイド – メキシコ CON526MX-15 Planned コネクテッドカー総合ガイド – 中東 CON526ME-14 Planned コネクテッドカー総合ガイド – 韓国 CON526SK-14 Planned コネクテッドカー総合ガイド – タイ CON526TH-14 Planned コネクテッドサービス提供における通信技術 / SIM の影響 CON607-14 Planned 車載ディスプレイ技術動向 CON608-14 Planned 自動車メーカーとサプライヤー各社のコネクテッドサービス開発組織構造 CON610-14 Planned 交通情報サービス総合ガイド(グローバル) CON527-15 VRM(Vehicle Resource Management)におけるテレマティクスの利用価値 – OEM 及びアフターマーケットの事例 CON609-14 年 1 回発行総合ガイド 解析レポート Planned Planned 将来予測 コネクテッドカー将来予測 CON536-14 2014 年 7 月発行 CON547USA-14 2014 年 8 月発行 ベンチマーク評価 ナビ・コネクテッドサービスの性能・利便性ベンチマーク評価テストレポート(米国 6 システムを評価) Page 17 An SBD Information Service Navigation and traffic トヨタが V2X ベースの交通渋滞と 安全技術の特許を取得 トヨタは、車両速度の送信や交通渋滞や安全性の 改善に向けて DSRC の車両とインフラ間のコミュニ ケーションを使用するために、日本で特許を取得し ました。 このアイデアが将来の車両に何を意味するのかと同氏に尋ねる と、「米国では産業と政府が共同してこの車両とインフラ間のワイ ヤレスコミュニケーション技術(例 5.9GHz DSRC)の実現に向けて 活動しており、当社も大きな期待を寄せています。トヨタは、ア ナーバーのミシガン大学で実施された 5.9GHz DSRC 技術の大規 模な実動実験に参加し、車両安全性の改善の貢献や将来のコネ クテッド車両や自動走行システムの構築を可能にするこの技術 の実行可能性を証明しています。」と説明します。 同氏はもちろん、同プロジェクトが1人で行うものではないことを理 解しており、「この特許は、将来の輸送システムにおいて革新的 アイデアを構築できる TTC の能力を証明しています。私はこの素 晴らしいチームの一員であることを嬉しく思っています。」と話しま す。 出典 : Toyota はだひでき氏は、1988 年より自動車産業に従事しています。同 氏は、政府や人々の自動車の安全性に対する不安は増加してい ることを感じていました。それと同時に同氏の不安も大きくなって いきました。そのため同氏は上席エンジニアとして 2004 年に Toyota Technical Center (TTC)に入社し、実行可能な安全性シス テムの推進に向け新ワイヤレス技術を開発するために政府と産 業の共同プロジェクトに参画しました。10 年後の現在、同氏は TTC の統合車両システム部の部長となっています。 Google が宇宙からの車両追跡に 向け Skybox を 5 億ドルで買収 Google は、衛星会社である Skybox を現金 5 億ド ル(約 544 億円)で買収すると発表しました。 同氏は、現在でもまだ安全性に最も不安を感じています。同氏を 含めその他の人々も、多くの事故が交通渋滞の激しい地区で発 生し、交通はほぼ全ての人が日々の通学通勤時にかかわるもの であると認識しています。はだは、交通渋滞改善の取り組みが安 全性の改善にもつながると気づき、それが、車両-インフラ間を 利用した車両速度インジケーションの特許の取得へとつながるの です。 この車両-インフラを活用した車両速度インジケーションのアイ デアは、高速道路で推奨される制限速度に調節することで交通 渋滞を改善させることを目指しています。これは、車両間のコミュ ニケーションを介して行われます。 はだ氏はそのコミュニケーションを次のように説明しています。 「車両は正確な走行速度を専用狭域通信(DSRC)を介して高速道 路インフラに送信します。高速インフラ管理システムは、そのデー タを収集し、その区域での交通状況を基に高速道路での車両の 最適走行速度を計算します。この最適走行速度は DSRC のワイ ヤレスコミュニケーションを使用して再び車両へと送られます。推 奨された最適走行速度を遵守することで、高速道路上の渋滞は 改善されます(緩和され、渋滞が無くなります)。」 つまり、前方に 5 マイル(約 8km)の渋滞が発生していて、例えば 70 mphから 67 mph へとわずかに車両速度を緩めることで、渋滞 区域へ車両が到着する時間を遅らせることができます。これによ り、渋滞悪化が回避され、渋滞が改善されます。また同時に運転 手の安全性の向上にもつながります。 Google は、Skybox の衛星による画像を Google のオンラインマッ プサービスに利用するほか、いずれは Skybox の技術をインター ネットアクセスの提供や災害時の救援に活かしたいと発表しまし た。 Skybox は 2016 年までに 1 日 2 回地球全体の画像を撮影できる ようなります。その解像度は、先週まで民間への販売が不法で あったほど高く、たった 6 基の衛星で行われます。2018 年に全 24 基が軌道に乗る際には、Skybox は、高速道路上を走行する車 両の動画をリアルタイムで捉えることが可能な解像度で、地球全 体の画像を 1 日 3 回撮影できるようになります。 Skybox は、地球の高解像度の画像や動画を撮るセンサやカメラ 機器が搭載された衛星を、従来の衛星よりも小さく軽量に製造し ました。Google と同じくカリフォルニア州マウンテンビューにある Skybox は、すでに 1 基の衛星を起動に乗せており、全 24 基の衛 星も軌道に乗せる計画です。 出典 : Google www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 18 An SBD Information Service Smartphones and apps Audi、Fiat Chrysler、マツダが Apple CarPlay を契約 Audi や Fiat Chrysler を含む自動車メーカー 9 社が新たに Apple CarPlay に契約しました。9 社は Abarth、Alfa Romeo、Audi、Chrysler、Dodge、Fiat、Jeep、マツダ、Ram です。 Apple に登録する車両メーカーの多くは、Google の Android ベー スとしたオープン・オートモーティブ・アライアンスの一員でもあり、 Android Auto と Apple CarPlay の両方を支援する計画です。 Ferrari、ホンダ、Hyundai、Mercedes-Benz、Volvo の自動車メー カー 5 社が、2014 年モデル車両に CarPlay サポートを搭載すると 発表しました。 Audi と Apple CarPlay Audi は、車内での iPhone の使用をよりスマートで安全で楽しく する Apple の CarPlay を、欧州では来年に米国では 2016 年まで に全ての新型車両に搭載開始する計画であることを発表しました。 CarPlay は、 革新的な Audi MMI タッチシステムや Siri を容易に 起動できるようダイヤルや音声制御など Audi の埋め込み型コン トロールと統合する計画です。同システムを iPhone と接続すると、 通話、マップの使用、音楽の視聴、メッセージの送受信が可能と なるため、ドライバーの運転時の注意散漫が軽減します。CarPlay が搭載された車両では、ドライバーはただ iPhone をつなげるだけ で、車両のネイティブコントロールを介してアプリを使用すること が可能になります。また、ドライバーはオプションで CarPlay メ ニュー画面と お気に入りの Audi のインフォテイメント機能を簡単 に切り替えることも可能です。 出典 : Apple, Audi Automatic 2.0 に燃料残量警告と速度フィードバック機能を搭載 Automatic は、同社の OBD ドングルベースのテレマティクスアプリをアップグレードしました。 iPhone を対象とする Automatic は現在、新たなデザインで、燃料残量警告や速度調節フィー ドバックが機能します。 ユーザーエクスペリエンス Automatic 2.0 の新たなユーザーエクスペリンスは、さらに容易で 現代的となり、今までになり新たな機能を提供しています。 燃料残量および燃料残量警告 Automatic がハードウェア製品を構築する上での多くの利点の一 つに、後から新機能を追加できるという、点があります。今日より、 Automatic のサービスを使用するユーザーは、同 iPhone アプリ 内で燃料残量の確認やドライバーの運転スタイルに基づき走行 可能距離の予測をすることができます。 Automatic は、燃料残量が少なくなると、プッシュ通知でドライ バーに警告します。ドライバーは、燃料残量が燃料タンクの 1/4 に達した際、空になるまでの走行可能距離が 50 マイル(約 80km)に達した際など、警告を受けるタイミングをカスタマイズす ることが可能です。Automatic は IFTTT を用いて、燃料残量警告 をツイート、テキストメッセージ、または記録することさえも可能で す。 Automatic と接続する車両の約半数が診断ポートを介して燃料 残量の報告をしていません。残念なことに、これらの車両は当機 能をサポートしていません。どの車両が燃料残量を報告するかし ないかについて明確な基準が存在しないため、自身の車両がサ ポートしているか確認する必要があります。 一般的には、Automatic は全車両が機能に対応するよう注力して www.telematicsnews.info おり、当機能は非常に重要であるため無視することはできないと 感じています。残念ながらサポートしていない車両を使用してい る場合には申し訳ないですが、Automatic はそれ以外にも、全て の人が使用できる素晴らしい機能をたくさん構築しています。 速度調節フィードバック Automatic のコミュニティでは、顧客が自身のエクスペリエンスを 当社や他人と共有でき、どのような機能が Automatic で期待され ているのか意見を発言できます。最も要望が多い機能は、 Automatic がユーザーに運転が速すぎることを警告スピードを ユーザーが調節できるようにする機能です。ユーザーの中には、 制限速度の速い州で速度違反の切符を切られたくないユーザー もいますし、また車両の最適速度は事前に規定された制限速度 である 70 MPH (約時速 113km) とは異なると感じているユー ザーもいます。 Automatic は制限速度だけを調節するのではなく、運転が速すぎ ることを警告する方法も改善しました。現在では、制限速度を超 えると警告音が一度発生します。その音は、一旦制限速度を下 回った後に、再び制限速度を超えない限り、残りの走行中に鳴り 続くことはありません。 ドライバーの通常の制限速度に関わらず、運転スコアは70 MPH 以上での走行回数によって変わることを覚えておいてください。 Automaticはこの問題の解決に向け新たな機能の構築に取り組 んでいます。 出典 : Automatic www.sbdjapan.co.jp Page 19 An SBD Information Service Smartphones and apps パイオニアが車両へのコンテンツ提供に AppRadioLIVE アプリ を使用 パイオニアは、同社 の AppRadio ユーザーを対象とする独自の新アプリ AppRadioLIVE と ダッシュボード内のレシーバーである AppRadio Mode を発表しました。 この新アプリは、新たな対話型ユーザーインターフェースを介して 人気音楽、イベント、交通情報、天候情報などのコンテンツをまと め、車内にいながらカスタマイズされた情報にシームレスにアク セスすることを可能にしています。AppRadioLIVE アプリは最新の iPhone 端末に対応し、現在および過去のパイオニア の全ての AppRadio 製品や AppRadio Mode2 が機能する 2013 年と 2014 年のオーディオビデオやナビゲーションレシーバーに対応してい ます。 同アプリが AppRadio やインダッシュレシーバーの AppRadio Mode に接続する対応 iPhone で作動すると、ユーザーはパイオ ニアのタッチスクリーンで直接様々な第三者サービスにアクセス することが可能です。これらのサービスを単一アプリで組み合わ せることで、AppRadioLIVE は INRIX, Stitcher, Yelp などのパート ナーのコンテンツにアクセスするために個々に異なるアプリを オープンする必要性がなくなり、ユーザーのエクスペリエンスを大 きく単純化しています。AppRadioLIVE のダイナミックなホーム画面 は、地図、音楽、ニュース情報、カレンダーイベントの四つのカテ ゴリーに分かれた対話型インターフェースを提供しています。カテ ゴリーを選ぶと、全画面ビューで必要な情報をドライバーに提供 します。 マッピング AppRadioLIVE の地図機能では、交通渋滞や事故情報などINRIX のリアルタイムの交通データを利用した地図にアクセスすること ができます。AppRadioLIVE は、自宅、仕事場または特定の目的 地など、様々な目的地への到着予定時間(ETA)を容易に計算し ます。同様のインターフェース内で、ユーザーは人気の PoI を Yelp から取得したレビュー付きで迅速に捜し出し、Eventseeker が 提供するコンサートやその他近隣のイベント情報を受け取ること もできます。AppRadioLIVE の地図機能はまた、iGo Primo、 MotionX GPS Drive、Navfree、Waze など AppRadio 対応のユー ザーのお気に入りのナビゲーションアプリに直接目的地を転送し、 www.telematicsnews.info ルートや音声案内を得ることも可能です。 メディア AppRadioLIVE は、音楽、ポッドキャスト、インターネットラジオなど、 幅広いオーディオコンテンツへのアクセスを提供しています。ユー ザーは自身の iPhone 端末に保管された音楽に素早くアクセスし 管理することができ、25,000 以上のオンデマンドラジオショーや ポッドキャストを提供する Stitcher や 2500 万以上の歌曲を持ち 世界で有数の音楽ストリーミングサービスを提供する Rdio など のサービスを介してストリームされたコンテンツへアクセスするこ とも可能です。Pioneer はインターネットラジオをまとめ、ジャンル 分けされた数百もの局へのアクセスも可能にしています。 ニュース情報 AppRadioLIVE のユーザーは Feedly を使用し、重要な最新ニュー ストピックの最新情報を取得することができます。同サービスは、 カスタマイズ可能な RSS (Really Simple Syndication)のニュース フィードを高品質なテキストツースピーチエンジンを使用して読み 返すことを可能にします。Open Weather Map も搭載されている ため、ユーザーは自宅、仕事場、目的地など位置毎の 5 日間の 最新天気予報にアクセスすることも可能です。 カレンダーイベント AppRadioLIVE は、ユーザーの iPhone 内のカレンダーや Facebook のイベントにアクセスし、単一で単純なインターフェース を介して情報を提供するため、ユーザーは情報を整理することが 可能になります。Eventseeker もまた、コンサート、スポーツイベン トなど近隣の活動情報を用いてユーザーのカレンダーを更新しま す。AppRadioLIVE により、ユーザーは時系列またはタイムライン 表示のスナップ写真で全ての活動を表示することができます。 出典 : パイオニア www.sbdjapan.co.jp Page 20 An SBD Information Service Smartphones and apps Nuance が 欧州における Ford の SYNC AppLink の展開を発表 Nuance は、 欧州で多くの Ford 車両に搭載されている Nuance の音声技術を利用した Ford の SYNC AppLink システムの発売拡大を発表しました。 この工場取付けの車載コミュニケーション・エンターテイメントシス テムにより、欧州の Ford のドライバーは車内にいても、安全性を 損なうことなく、接続し続けることが可能になります。AppLink によ り、ユーザーは音声を使用して、自身の iOS や Android のスマー トフォンの対応アプリにハンズフリーでアクセスすることができま す。 情報共有のために「Glympse」の機能が搭載されています。ハンド ル上のボタンを押し、「Glympse を Facebook に送信」と言うだけで、 位置情報が迅速に簡単に Facebook 上に更新されます。接続可 能アプリはそれ以外に Audioteka、Hotels.com、ADAC、 Eventseeker、 Cityseeker、 DIE WELT、 Spotify、 Aupeo、 Parkopedia、 Radioplayer、 Cyclops があります。 ユーザーは、車外からでも、どこでも接続していたいと希望してい ます。そのため、車載エクスペリエンスに向けて設計されたアプリ やコンテンツを利用するコネクテッドカーへと車両は進化していま す。コネクテッドカーに最適な Nuance の革新的音声認識やテキ ストツースピーチ技術を活用することで、ユーザーは音声コマンド、 ストリームインターネットラジオを介してお気に入りのスマートフォ ンアプリに接続し、運転席からツイートやニュースを聞くことがで き、操作や視覚の注意散漫を最低限にすることが可能です。 提供モデル ドライバーはハンドル上のボタンを押し、接続した端末に搭載さ れた AppLink 対応のアプリの名前を言うだけで、Ford SYNC AppLink を起動することができます。例えば、AppLink には、位置 Ford の SYNC AppLink はすでに Ford EcoSport の最新モデルに搭 載されており、Ford Fiesta、 B-MAX、 Focus、 C-MAX、Kuga への搭 載も開始しました。 Nuance のスピーチ認識やテキストツースピーチが機能する AppLink の SDK は、iOS や Android 向けアプリを構築する第三者 開発業者にも Ford を介して提供されています。SYNC 対応のモバ イルアプリ全ては、現在使用されているアプリストアのインター フェースを介してダウンロードが可能です。 出典 : Nuance www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 21 An SBD Information Service ADAS, connectivity and more DENSO が交通渋滞軽減に向けタ イで V2X の展開計画 DENSO は、2014 年 2 月にタイの高度道路交通シ ステム(ITS)団体と了解覚書(MOU)を締結しました。 Streetline が Smart Parking プラッ トフォームに 1000 万ドルの資金調 達 Streetline は、急速に成長するスマートパーキング 市場で他社との差をさらに広げるため、1000 万ドル (約 10 億円)の資金調達をしたと発表しました。 Streetlineは、現在までのところ2億5千万以上もの駐車を管理し、 米国、カナダ、欧州での活動を発展させ続けており、継続した事 業展開を目して、とりわけ個人の駐車事業者、店主やユーザー に向けた製品サービスをより深めるために、同資金を利用する計 画です。 同共同プロジェクトは 2015 年 3 月までの予定で、車両間および 車両とインフラ間(V2X)の通信を利用した交通渋滞の緩和を目標 としています。 スマートパーキング市場の草分け的存在であるStreetlineは、駐 車エクスペリエンスの再考案に向けた技術活用において当産業 の先頭に立ち続けています。 出典 : Streetline バンコクなどの大都市では、車両台数が大幅に増加し、それに伴 い交通渋滞や事故も増加しています。タイでは交通渋滞の緩和 や交通事故の回避に向けて、政府や車両ユーザー間で V2X 通 信の使用に期待が高まっています。 DENSO と ITS タイランドは共同研究で、市街地でのワイヤレス データを収集し、日本で実用化されている情報システムがタイの 交通事情に適応可能か実験を行い、その有効性を評価、分析し ます。同プロジェクトで得られた結果は、タイの ITS の今後の方針 決定に利用される計画です。 DENSO は、その開発結果を実装した車載機を、自動車メーカー や日本、米国、欧州の政府機関が協力して実施している実験に 提供しています。DENSO は、CO2 排出削減、交通渋滞の緩和や 交通事故の削減に貢献し、V2X 通信の導入を目指しています。 出典 : Denso www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 22 An SBD Information Service ADAS, connectivity and more 日本:シャープがフリーフォームな車載ディスプレイを発表 シャープは、従来のディスプレイの形状のコンセプトを変革し、様々なアプリに対応する新たな ディスプレイデザインの構築を可能にするフリーフォームディスプレイを開発しました。 液晶ディスプレイは、高輝度、広視野角、高解像度、高色純度な どのディスプレイ関連機能だけでなく、よりよい環境性能やタッチ パネル機能によるユーザーインターフェースなどの付加価値を提 供し、様々なアプリ製品の普及や拡大に貢献してきました。さらに、 液晶ディスプレイのアプリ製品メーカーは、より洗練したデザイン の製品を提供したいと考えており、シャープはこれに応え、薄型、 軽量、狭額縁なディスプレイをこれらのメーカーに提供してきまし た。 シャープは、こうしたイノベーションの中、IGZO技術の採用や独自 の回路設計手法により、ユーザーの幅広いニーズに対応するよ うに成形可能な端末であるフリーフォームディスプレイの開発を 発表しました。従来のディスプレイは、表示区域の外周部にゲー トドライバーと呼ばれる駆動回路に配置するための最小の額縁 幅が必要なため、四角形でした。フリーフォームディスプレイは、 このゲートドライバー機能を表示区域内にある画素内に分散して 配置され、額縁を極めて細くし、表示区域の形に合わせて液晶 www.telematicsnews.info ディスプレイを自由に設計することが可能となります。 この開発により、例えば車載アプリ用であれば、スピードメーター とその他のモニターを組み合わせた 1 つのインストルメントパネ ルがダッシュボード上に実現できます。円形ディスプレイを搭載し たウェアラブル端末、デジタルサイネージ、画面上の世界へ見る 人を引き込む大型モニターなど、デザイン性の高いディスプレイ の構築も可能にします。 シャープはフリーフォームディスプレイの早期量産化に取り組む 計画です。 出典 : シャープ www.sbdjapan.co.jp Page 23 An SBD Information Service ADAS, connectivity and more Ford と Intel が顔認識を利用してド ライバーの確認とサービスの提供 車両がモノのインターネットと統合していく中で、 Ford と Intel は、スマートフォンを使用して車内の様 子を遠隔で確認する機能や、顔認識ソフトウェアを 使用してドライバーを確認できる車両など、コネク テッドカーにおける新たな可能性を研究しています。 この共同研究プロジェクトは、Mobile Interior Imaging または Project Mobii と呼ばれ、車内カメラが車両内外ですでに搭載され ているセンサ技術やデータとどのように統合できるかを研究し、ド ライバーと車両間に、運転エクスペリエンスを変容させるようなカ スタマイズされたシームレスな相互作用を構築します。 NTT DOCOMO が日本初の車両 向け eSIM を提供 NTT DOCOMO は、SIM の新たなタイプである eSIM(Embedded Subscription Identity Module) を日本で初めて提供を開始することを発表しました。 同 SIM は、M2M 端末対象で、様々な海外通信事 業者のモバイルネットワークで機能します。 DOCOMO の eSIM は、コネクテッドカーなどマシンツーマシン (M2M)端末で DOCOMO や他の海外通信事業者の電話番号や 他のサブスクリプション ID データの書き込みを可能にし、法人の 顧客に向けて提供される計画です。 Mobii の研究は、Intel の民族学者、人類学者、エンジニアと Ford のエンジニアによる共同プロジェクトで、パーセプチャルコン ピューティング技術を組み込み、より楽しく直観的な車両エクスペ リエンスの提供を目指します。 Ford は現在、車線維持アシストや車線逸脱警告などのドライ バー支援機能に車外カメラを使用しています。Mobii の研究では、 ドライバー認証など車内カメラに対応した新アプリを実験していま す。顔認識ソフトウェアにより、プライバシー管理が向上し、 Project Mobii は異なるドライバーを確認し、個々の嗜好に基づい て自動的に機能を調節することが可能になります。 車両に乗り込むと、顔認識ソフトウェアを利用する前面に搭載さ れたカメラを介して Project Mobii がドライバーの認証を行います。 車載エクスペリエンスは、カレンダー、音楽、連絡先などドライ バー特有の情報を表示するようにカスタマイズされます。Project Mobii が車内に同乗者を検知する場合には、プライバシーモード が起動し、ナビのみが表示されます。 Project Mobii がドライバーを認識しないと、写真が車両所有者の スマートフォンに送信されます。所有者は、運転許可を与えるか どうか、どの機能を利用可能または無効にするかを判断すること ができます。例えばドライバーが車両所有者の子供である場合、 シートベルト着用を義務付けたり、速度、オーディオ音量や走行 中の携帯電話使用などの自動的に制限をかけることが可能です。 ジェスチャー認識ソフトウェアは、ドライバーの直観的相互作用を 可能にします。自然なジェスチャーと単純な音声コマンドを組み 合わせることで、走行中のエアコンの温度の上げ下げやサン ルーフの開閉などを容易に行うことができます。 出典 : Intel 従来、M2M 端末とローカルのモバイルネットワークを接続する場 合、通信事業者が提供する SIM が必要になります。しかし、 DOCOMO の新たな eSIM は、1 種類の埋め込み型 SIM が複数の 携帯通信事業者のサブスクライバー ID を書き込むことを可能に します。つまり、通信事業者専用の SIM の製造や在庫管理を単 純化し、国を超えた M2M 企業やソリューションプロバイダーに非 常に役に立ちます。また、eSIM に保管されたサブスクライバーID は、M2M 端末を利用する国から違う国へとユーザーが移動する 場合にも交換可能で、利便性も向上します。 DOCOMO の eSIM は、日本で DOCOMO M2M プラットフォームを 使用する法人顧客対象の M2M ソリューションとして提供される 予定です。 eSIM はグローバル M2M 産業における新しい技術です。 DOCOMO は、 GSMA の一員で、2013 年 12 月に正式に発表され た eSIM グローバル規格の確立に積極的に関わっています。 DOCOMO は、日本そして海外の法人顧客のサポートに向け、最 新の M2M サービスの提供に引き続き力を注いでいく予定です。 出典 : NTT DOCOMO www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 24 An SBD Information Service ADAS, connectivity and more Automotive Grade Linux がオープンソースのコネクテッドカー 向けソフトウェアを発表 コネクテッドカー向けの共通 Linux ベースソフトウェアスタックを開発するオープンソース協業プ ロジェクトの Automotive Grade Linux (AGL)は、同プロジェクトの初版のオープンソースソフト ウェアがダウンロード可能になったことを発表しました。これにより、同産業がコネクテッドカー 向け標準 Linux ベースソフトウェアプラットフォームの達成に一歩近づきました。 AGL は同産業で唯一の完全にオープンな自動車向けプラット フォームを構築し、自動車メーカーは各社独自のユーザーエクス ペリエンスを創出しながら、Linux ベースで成長するソフトウェアス タックを活用できるようになります。 単一のプラットフォームにおける標準化は、安全で信頼性のある コネクテッドカーエクスペリエンスの構築において、同産業の急速 な革新につながります。AGL のワークグループでのオープンな協 業により、マルチアーキテクチャの支援が可能となり、車載イン フォテイメント(IVI)エクスペリエンスを向上することができます。 AGL は Tizen IVI をベースに構築され、HTML5 や JavaScript で開 発された主要アプリを単一のオープンソソースリファレンスプラッ トフォームに追加しています。 AGL の主要機能は以下のとおりです。 • • • • • • • • • ホームスクリーン ダッシュボード Google マップ HVAC メディア再生 ニュースリーダー(AppCarousel) オーディオ制御 Bluetooth 電話 スマート端末リンク統合 各コンポーネントには、詳細設計要件書(DRD)とその説明書、使 用事例、HMI フロー、画像、アーキテクチャ図などが含まれてい ます。AGL コード、DRDs などはすべて、AGL wiki にあるので、誰 でもソフトウェアを使用するために必要なバックグランドやツール を入手して、同プロジェクトへの貢献を開始できます。 AGL は無料でダウンロード可能で、誰でも同オープンソースの ワークグループに参加できます。 出典 : Linux Foundation www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 25 An SBD Information Service China Volvo が On Call と Sensus Connect 機能を S60L に追加 WirelessCar が中国で Volvo On Call の提供開始を発表 以下は、中国のコネクテッドカー市場における最新 のテレマティクス開発について SBD が独占的に調 査した最新情報です。 WirelessCar は、14 年間世界中でサービスを提供 してきた実績あるテレマティクスサービスプロバイ ダーアーキテクチャを基に、テレマティクスソリュー ションを提供しています。 Volvo On Call と Sensus Connect が中国の S60L に 搭載 Volvo On Call は現在、S60L のハイレベルモデルには標準搭載、 ミドルモデルにはオプション搭載されています。Volvo On Call に は、3 年間無料で使用できる i-call 情報サービス機能があります。 Sensus Connect は S60L の全モデルに標準搭載されています。 Baidu、 Douban、 Qingting や空気の非汚染度や排気ガスデータ などの天気情報など中国を対象としたアプリを提供しています。 Allianz Global Assistance が Qoros 対象の支援 サービスを提供 Allianz Global Assistance(旧 Mondial)と Qoros が提携契約を結び、 Qoros の全ユーザーは中国全域でロードサービスを受けることが 可能になります。 これらのサービスはすでに、中国市場で先日発売開始された Qoros 3 の保証に含まれています。それ以降に発売される Qoros の全車両は、Allianz Global Assistance China が提供する 24 時間 体制のロードサービスを受けることが可能になる予定です。 Qoros 3 の安全性とコネクティビティシステムはこの Allianz Global Assistance が保証するサポートサービスで更に充実したものと なっています。サービスには、レッカー車での移動や撤去、充電、 パンクなど壊れたタイヤの交換、突然エンジンが停止した場合の ガソリン補給、現地での修理、必要な場合にはレンタル車両の提 供などがあります。 Allianz Global Assistance が実施する同テレマティクスシステムは、 車両のジオタグやユーザーからの通話の対応を可能にし、また、 中国のどこにいても、いつでも、可能な限り迅速に必要な支援 サービスの提供を可能にします。事故などの緊急時、同テレマ ティクスは Allianz Global Assistance の電話サポートプラットフォー ムへ自動的に電話し、ドライバーが緊急サービスと連絡できるよ う迅速に対応します。 過去 10 年間、Allianz Global Assistance は、主要自動車メーカー、 保険会社、銀行、レンタカー会社や車両台車会社と提携し、中国 全域にわたるロードサービスを提供しながら、中国で活発に成長 してきました。 Allianz Global Assistance はこの市場に多大な投 資を実施、1130 以上もの中国の都市でサービスを提供、(平均し て)44 分以内でのロードサービスを可能にしています。これは、 北京と成都に 1 つずつある 2 つの電話支援プラットフォームによ り可能となっています。 Volvo Cars は、同ソリューションを使用して、「情報とコンシェル ジュサービス」を提供する予定です。同サービスでは、Volvo ユー ザーは専用コンシェルジェにいつでも、どこにいても、直接つなが ることができ、案内、予約、ニュースなどを手に入れることが可能 になります。 Volvo On Call は、それ以外にも緊急通話、遠隔での開錠、盗難 通知、盗難車両追跡、車両不動化など多くの安全で便利なサー ビスを提供しています。利用可能な他のサービスには、柔軟なス マートフォンアプリプログラミングインターフェースを使用した WirelessCar のアーキテクチャが提供するスマートフォンベースの テレマティクスサービスがあります。同サービスは iOS、Android、 Windows の電話プラットフォームを対象としています。 同サービスの車両検索では、逆ジオコード住所を使用して地図 上で Volvo の現在地を示します。遠隔のエンジン始動機能では、 Volvo ユーザーは車両に入る前にヒーターやエアコンを起動させ、 車両の状態を事前に調節することが可能となります。Honk & Flash では、広大な駐車場でのVolvo車両を探索し、Driving Journal では、車両の走行の開始・終了、位置や時間、走行時間 や距離、使用燃料量など各走行サイクル毎にモニタリング、記録 します。 TomTom が 中国の交通指数を発 表 TomTom は中国の交通指数の初版を公表し、ドラ イバーは平均して年に 9 日間渋滞に費やしていると 発表しました。 中国経済は世界最速で成長しており、経済協力機構によると 3 億人もの人々が 2030 年までに田舎から都市部へ移動すると予 想されています。 総合渋滞レベルによりランク付けされた中国の渋滞都市の上位 10 都市は次のとおりです。 1. 2. 3. 4. 5. 天津 杭州 北京 チャンチュン 南京 6. 7. 8. 9. 10. 石家荘 上海 長沙 重慶市 福州 TomTom の交通指数は、中国の渋滞していない時の走行時間と 渋滞ピーク時の走行時間を比較し、交通渋滞を総合的に計測し た報告書です。同指数は、一般道路と高速道路の両方を計測し ています。 www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 26 グローバル OE コネクテッドカーサービスガイド 欧州編 米国編 中国編 本書について • 欧州、米国、中国の三大市場において全ての車両メーカーを隈なく網羅 • 各市場において、次のサービス分野をカバー Safety • Security Maintenance Navigation Drive Infotainment Convenience Insurance EV Urban Mobility 下記のコネクティビティオプションについて記載 埋め込み型 SIM テザリング スマートフォン統合 提供中のサービス 計画中のサービス 新サービス このガイド は、欧州編、米国編、中国編の三部構成 (各 約 250 ページ) となっており、ご購入頂いたお客様に年 間を通して定期的に更新情報を無料でご提供します。 ガイドの記載内容 • 欧州、米国、中国においてすでにコネクテッドサー ビスを提供している車両メーカーの成功・失敗事 例 • メーカー各社が採用した技術戦略およびビジネス 戦略の ベンチマーク、および今後予想される変更 • コネクテッドカーバリューチェーンの潜在顧客、 パートナー、 競合分析 • 車両メーカー各社の動向解説および、今後 5 年 間の市場 動向予測 SBD ジャパン(postbox@sbdjapan.co.jp) Page 27 An SBD Information Service Safety Security Maint. Navi. Drive Infotain. Conven. Insur. EV Urban ALFA ROMEO AUDI BMW CHEVROLET CITROEN FIAT FORD HONDA HYUNDAI INFINITI JAGUAR JEEP KIA LANCIA LAND ROVER LEXUS MAZDA MERCEDES-BENZ MINI MITSUBISHI NISSAN OPEL/VAUXHALL PEUGEOT PORSCHE RENAULT SEAT SKODA SMART SUZUKI TESLA TOYOTA VOLKSWAGEN VOLVO www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 28 Page 28 An SBD Information Service Safety Security Maint. Navi. Drive Infotain. Conven. Insur. EV Urban ACURA AUDI BMW CHRYSLER DODGE FIAT FORD GM HONDA HYUNDAI INFINITI JAGUAR JEEP KIA LAND ROVER LEXUS LINCOLN MAZDA MERCEDES-BENZ MINI MITSUBISHI NISSAN PORSCHE RAM SCION SMART SUBARU TESLA TOYOTA VOLKSWAGEN VOLVO www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 29 Page 29 An SBD Information Service Safety Security Maint. Navi. Drive Infotain. Conven. Insur. EV Urban Acura AUDI BAIC BMW BYD CHANA CHANG’AN CHERY DENZA DONGFENG YULON FAW FORD GAC HONDA GAC GEELY GM HAWTAI HONDA HYUNDAI INFINITI JAC KIA LEXUS/TOYOTA MAZDA MERCEDES-BENZ MINI NISSAN PSA QOROS SAIC SGM SOUTHEAST SUBARU VOLKSWAGEN VOLVO www.telematicsnews.info www.sbdjapan.co.jp Page 30 Page 30 An SBD Information Service FEATURED UPCOMING EVENTS Organized by Europe's Biggest Connected Car Forum Telematics Munich 2014 November 10-11, Hotel Dolce Munich, Andreas-Danzer-Weg 1, Germany イベント 内容 開催地 開催期間 Insurance Telematics USA 2014 For more info click here Radisson Aqua Blu, Chicago 3 – 4 September 2014 注目の動画ニュース(リンク先は英語で表示されます。) Clarion uses Google’s Intelligent VOICE in new infotainment unit Indian start-up plans OBD-based telematics services Nest demonstrates Mercedes-Benz collaboration SAP shows Toyota’s Connected Fuelling concept Garmin launches new $1.99 viago navigation app www.telematicsnews.info www.youtube.com/telematicsnews Demo of Apple Car Play in new Hyundai Sonata Watch Google launch Android Auto and learn what it can do Waze adds new location sharing functions NissanConnect NISMO Plus adds track data to Gran Tourismo www.sbdjapan.co.jp Page 31 Our vision… “ To inspire automotive innovation as world-leading knowledge partners About SBD ” SBD は独立系技術コンサルティング会社として、自動車セキュリティ(Secure Car)、テレマティクス(Connected Car)、先進運転支援システム(Safe Car) の3 分野において、解析レポート、データベース・総合ガイド、将来予測、 エンドユーザー調査、個別調査・コンサルティングサービスを提供しています。1995 年の設立以来、英国本社は 欧州と北米の窓口として、日本支社(名古屋)はアジア太平洋地域の窓口として、きめ細やかなサポート体制を敷 き、自動車業界に携わるお客様をサポートしています。 SBD は、市場によって異なる技術的な設計と実際のユーザーニーズおよび法的要件とのギャップを埋めるこ とにより、自動車業界におけるイノベーションを推進することを目指しています。SBD の専門家チームが、グ ローバルな市場要件に関する深い知識と経験に基づき、コスト効率の良い業界最高クラスの製品開発をサ ポートします。 Our specialist areas Connected Car Safe Car インフォテイメント、ナビ、 コネクテッドサービス 先進運転支援システム (ADAS) Secure Car 電子的盗難対策、技術、 法規制、保険 Our products 情報サービス 調査 & 分析 設計 & 評価 戦略サポート テレマティクスニュースに関するお問い合わせは下記まで TEL : (052) 253 6201 Email : postbox@sbdjapan.co.jp www.sbdjapan.co.jp Page 32
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