tec News 25 ハ ー テ ィ ン グ テ クノ ロ ジ ー ニ ュ ース レ タ ー ゲスト寄稿: Prof. Dr. Nils Aschenbruck Industry 4.0 : 安全性とセキュリティー インタビュー ゲスト寄稿: ロバート ハーティング “全て精神力による戦い“ 相互運用性:RFIDから MES / ERP、そしてクラウドへ Stefan Hoppe 産業システムの垂直統合 製品が未来の生産を制御 次の段階に向けて、 新たな発想。 2 第4次産業革命には 勇敢さが必要 自ら製造をコントロールする製品の登場で、第4次産業革命が始まりまし た。RFID技術がオートメーションの概念を大きく変え、製造を中央制御システ ムから製品そのものに移行させています。しかし、この飛躍を成し遂げるには、 新しい考え方や普通とは違う概念、そして専門知識と勇敢さを結合できるハー ティングのような企業が必要です。 » Philip Harting, Senior Vice President Connectivity & Networks お客様各位 第1次産業革命のシンボルが蒸気機関だ ったように、第2次産業革命では組立ラ イン、第3次産業革命では電子制御がシ ンボルでした。では、第4次産業革命を象 徴するのは何でしょう? 私は製品その ものだと思います。今後、製品が自ら製 造をコントロールするようになるからで すが、これを実現できるかどうかはサイ バーフィジカルシステム(CPS)にかかっ ていると言えるでしょう。 多くの人にとって、CPSは目新しいもので はありません。20年ほど前に始まり、機能 別モジュールを誕生させた単なる分散化 にすぎません。しかし20年後の今日、CPS はより高い処理能力、より多くのセンサー とソフトウェア、より高度な知能を獲得し ました。これはまさしく革命と呼ぶべきも のでしょうか?それともただの進化でしょ うか?CPSだけを見るなら、ただの進化に すぎないと思うかもしれません。 しかし全体を見わたせば、一点の疑いも なくこれは革命だと確信できます。製品 そのものが、CPSに何をすべきかを指示 しているのですから。もはやCPSは、他 が集中制御されたシステム中の単なる分 散型自動化ユニットではありません。そ れ以上のもの、すなわち、自律的に動作 し、十分に完成し、生産プロセスを全体 としてより柔軟かつ効率的にできるサー ビスを提供するものなのです。 この点でRFIDやイーサネット、サービス 指向アーキテクチャ(Service oriented Architecture - SoA)、 OPC-UA (OLE for Process Control Unified Architecture) などの主要技術がすでに存在する ことは、非常に有利です。これらの技術 は最初から利用できるものであると同時 に、CPSの発展をさらに推進するものと なります。 しかしいま重要なのは、現時点から見て その転機、つまりこれらの技術を製造業 界に本格導入する飛躍的な変化の時期で あるということであり、これは間違いなく 間もなく到来します。やはり最新のソリュ ーションを開発するのに、何より必要な のは勇敢さということになります。 それでは、本誌にて未来世界をご体験く ださい。 3 08 12 Industry 4.0 : 安全性とセキュリティー OPC-UA + RFID = Industry 4.0 目次 ストラテジー ソリューション 03 | 論説 | 第4次産業革命には勇敢さ が必要 12 | OPC-UA + RFID = Industry 4.0 「プラグ アンド プレイ」の産業版は、 もうすぐそこに 30 | 産業用システムケーブリング 産業システムの垂直統合の根幹 ハーティング、あらゆる用途に 対応するケーブリングシステムを提供 14 | スマートテクノロジー: キーワードはUHF RFID ハーティングのコネクタおよびケーブル アセンブリにUHF RFIDトランスポン ダが装着可能 33 | 新しいソリューション。 新しい可能性。 ハーティング、Ha-VIS preLink®技術の アプリケーションの可能性を拡大 06 | 産業システムの垂直統合への ハーティングの貢献 産業システムの垂直統合はハーティン グのビジョンの実現 08 | ゲスト寄稿 Prof. Dr. Nils Aschenbruck Industry 4.0 : 安全性とセキュリティー 10 | ゲスト寄稿 Stefan Hoppe 相互運用性:RFIDから MES / ERP、そしてクラウドへ 20 | メカニカルエンジニアリングに おけるモジュラー化と専門化 ハーティングのソリューション戦略は 製品の可変性を重視 4 23 | Han-Eco ® のアプリケーション範 囲が拡大 ハーティング、Han-Eco ® のポートフォ リオを拡大 36 | PCB結線技術の徹底的なコンパ クト化 har-flexicon® に1.27 mmおよび 2.54 mmピッチの製品が登場 16 34 屋外用RFIDトランスポンダ 家庭用太陽光蓄電のインテリジェントな エネルギー保存システム アプリケーション 16 | 屋外用RFIDトランスポンダ ハーティングの開発者、RFID技術の開 発を推進 32 | 1回転ごとに柔軟に 風力タービンにおけるハーティングの 革新的な接続スタンダード 18 | 産業システムの垂直統合における エネルギー管理 ハーティング、必要なシステムアーキテ クチャをデザイン 34 | 家庭用太陽光蓄電のインテリジ ェントなエネルギー保存システム har-flex® コネクタ - 太陽光エネルギ ー保存システムにおける信頼性の高い 接続技術 22 | 半導体業界におけるHan® Q 4/0 および Han® Q 3/0 ハーティング、半導体製造で使われる コネクタへの厳しい要求に対応 24 | Han-Fast Lock が活躍中 ハーティングの接続技術の性能、アプ リケーションが実証 ® 26 | 車載安全システム用の電線不要 のカスタムソリューション ハーティングのソリューション、 Vossloh Rail Vehicles社をサポート 37 | 海運アプリケーション 海運市場におけるハーティングの製品 38 | Han-Yellock® 、ステージに登場 Han-Yellock® ファミリコネクタの品質、 ステージ技術での使用に最適 39 | ディケード抵抗ボックスで使用さ れるHan® SEKコネクタ チェコのMEATEST spol. s.r.o.社、ハ ーティングのコネクタを採用 40 | 溶接ロボットの安全性と信頼性 を支える ハーティングのコネクタ、アーク溶接ロ ボットで活躍中 41 | プレミアムな風に、乗ろう 関西・中部に広い路線網を持つ鉄道会 社、ハーティングの製品を採用 ショートニュース 42 | 全て精神力による戦い ヨーロッパと世界選手権、オリンピック における円盤投げの金メダリスト、そし て2012年の年間最優秀アスリート、 ロバート ハーティング選手のインタ ビュー 43 | イベントカレンダー 43 | パブリケーション 5 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー 産業 システム の垂直統合 とは? 6 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー 産業システムの垂直統合への ハーティングの貢献 産業システムの垂直統合(Integrated Industry)の目的は、 「プラグアンドワーク」で各システムを組み合わせ、相互運用 性を確保しつつ、急激に変化する要求に対応することであり、単純なセンサーからRFID、MESやERPシステムにいたる まで、幅広いコンポーネントやシステムのインタラクションがなければなりません。産業システムの垂直統合こそ、第4 次産業革命の目指すところであり、ハーティングは積極的に将来の垂直統合への道筋をつけ、デザインしています。 » Claus Hilger, Director of HARTING IT System Integration GmbH & Co. KG, HARTING Technology Group, Claus.Hilger@HARTING.com » Dr. Jan Regtmeier, Product Manager RFID Reader, HARTING Technology Group, Jan.Regtmeier@HARTING.com 産業システムの垂直統合は、「テクノ ロジーで人々のために未来を形作る」と いうハーティングのビジョンを実現する ことにほかなりませんが、まだ緒につい たばかりです。理由は技術や規格がな いためではありません。様々なシステム やコンポーネントを統合するのが非常 に複雑で、開発が難しいのです。また、 不十分で分野別に適用されている既存 の規格も考慮しなければなりません。 ここに、これまで十分実績を示してき たハーティングの方針をご説明します。 それは一貫して各種標準・規格を利用 し確立すること、堅実かつ持続可能な 製品を開発すること、お客さまに総合 的なソリューションをご提供できるよ うにすることです。その結果、産業シス テムの垂直統合は単なるキャッチフレ ーズではなく、これまでお伝えしてき たように現実になりつつあります。革 新的ながら現実的なアプローチの成 果です。 このアプローチは、以下の要素を組み 合わせたものです。 • RFID(無線自動識別)が製品に個別 情報を付与 • 組み込みデバイスにより、計測データ を記録し、現場でも簡単な決定が可 能に • ハードウェアとソフトウェアをシームレ スに橋渡しするミドルウェア • サービス指向アーキテクチャでお客さ まの長期コストを最小化 • 一貫した標準の適用で、ハーティング のお客さまに将来もご利用頂けるソ リューション(例:GS1 EPCglobal、 OPC-UA、およびSAP Auto-ID Infrastructure (All)などの準規格)をご提供 • お 客 さま に 完 全 にターン キ ー な Auto-IDソリューションをご提供できる ようなシステム統合 多様なソリューション 下記の幅広い範囲の産業分野別ソリュ ーションをご用意: • 製 造・資 産管 理:ハー ティングの eKanbanソリューションおよびスマー トファクトリーは連動して、SAPシステ ムにより製品そのものに製造工程全般 をコントロールさせます。将来のペー パーレス生産がどういうものか、わかり やすくお見せします。 • プロアクティブなメンテナンスおよび 状態ベースのモニタリング:RFIDを製 品のメモリに使い、オプションのセン サーとつないで、プロアクティブなメ ンテナンスを可能にします。たとえば 射出成型ツールの全履歴が常に透明 になり、予想や必要性に基づいたメン テナンスができるので、ダウンタイム が最短に。 • 設定管理:産業機械のような複雑なシ ステムは、無数の個別モジュールから 成り立っていますが、これを設定管理 でまとめられます。完全に統合された モバイル・ソリューションでありなが ら、MES / ERPシステムに接続できる ことで可能になりました。 新たな方針も既に順調に進められてい ます。プロセス分析からSAP接続まで、 すべてがたった1つのソースで行えるの です。今日、ハーティングの産業システ ムの垂直統合ソリューションは、ハーテ ィングの社内生産でもお客さまのもとで も、順調に運用されています。 現在のプロジェクト 現在、技術面でハーティングが積 極的にデザイン・展開に取り組ん でいる分野は2つ。ラズベリーパイ (Raspberry Pi)などのオープンハ ードウェアプロジェクトは、これ まで考えられなかった可能性を開 くものです。また、M2Mコミュニ ケーション・相互運用性規格であ るOPC-UAと組み合わせて、新た な道を切り開いています。これら の新しいソリューションにご興味 がおありなら、またはご自身のア イディアを当社とともに評価し、 実用化を望んでおられるなら、ぜ ひご連絡下さい。 7 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー Industry 4.0 : 安全性と セキュリティー Industry 4.0とサイバーフィジカル製造システム(CPPS)は、社内および企業間ネットワーキングの採用で、大きな可能性 を開きます。しかし、このようなネットワーキングは、操作上の安全性やITセキュリティの点で、新たな課題を生むもので もあります。 ゲスト寄稿 » Prof. Dr. Nils Aschenbruck Dr. Nils Aschenbruck教授 オスナブリュック大学コンピューターサ イエンス研究所ハーティング寄付講座 「分散システム」教授 スマートファクトリーはIndustry 4.0の鍵となる要素です。多 数のセンサーやアクチュエータを備えたサイバーフィジカル製 造システム(CPPS)は、効率的で対応力のある製造を可能にし ます。Industry 4.0に向けた進歩は、ネットワーク化の向上と期 を一にするものです。生産コントロールシステムは当初社内ネ ットワーク(イントラネット)とつながっていましたが、Industry 4.0では、様々なスマートファクトリーが企業の枠を超え、バ 8 リューチェーンの流れでネットワークに結ばれます。しかし、 社内的にも企業を超えたつながりでも、ネットワーキングで は成功の可否を決定する様々なセキュリティ上の課題が生ま れてきます。 一般に、ITセキュリティと操作上の安全性は区別されます。操 作上の安全性については機能面の安全性や信頼性という要求 条件があり、これはオートメーションの伝統的な長所です。し かし、各製造設備のネットワークを接続すると、システムの堅 牢性に新たな問題が生じます。たとえば、最重要のリアルタイ ムのオートメーションデータは絶対に遅延しないようにしなけ ればなりません。これは効率的な優先順位づけなどで解決でき る問題です。多くの場合、操作上の安全性がITセキュリティ面 の弱点によって低下すると、それに続いて問題が起こってきま t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー す。たとえば、IT攻撃によりセンサーのデータが改ざんされ、 それによって操作上の安全性に不可欠なメカニズムや手順を スキップしてしまうことも起こり得ます。 ITセキュリティの分野では、送信データの信頼性、完全性、信 憑性などを保証するのに、セキュリティアーキテクチャやアク セス権、担当責任が求められます。1つの現場内に限ったネット ワークでは、アクセス権や責任は比較的はっきり特定できるの れる協調的でオープンなネットワークは、協調的なセキュリテ ィアーキテクチャを伴うものでなければならないのです。 ITセキュリティ上の個々の問題はあらゆる 人の問題となります。 どの内部情報を誰に、なぜ送るのか? が普通ですが、特に製造コントロールシステムと従来の企業IT ネットワークとの間などでは、単一の現場内でも適切なセキュ リティアーキテクチャを重視しなければなりません。Industry 4.0がメリットを発揮するのに必要な様々な設備、場所、企業を 結ぶネットワークでは、ITセキュリティは核心的課題になりま す。最終的に、それぞれの現場、場所、企業でのITセキュリティ 上に問題があれば、関係するあらゆる人にとって問題となりま す。このような場合、アクセス権や担当責任を設定し、すべて の現場・場所・企業をカバーするセキュリティアーキテクチャ を構築しなければなりません。CPPSやIndustry 4.0で求めら IN BRIEF • ネットワーキングはIndustry 4.0の要 • これがITセキュリティ上の問題に • ソリューションは、協調型セキュリティアーキテク チャ 9 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー 相互運用性: RFIDからMES/ERP、 そしてクラウドへ ハーティングとベックホフの共通点は?両社ともオストヴェストファーレン地域 の成功したファミリー企業であること。では、両者の製品はどのように結びつい ているのでしょう。 ゲスト寄稿 » Stefan Hoppe OPC Europe社長 (ベックホフ社 TwinCATプロダクト マネージャー) Stefan Hoppe O PCとは?可視化とPLCコントロ ーラ間でデータ交換を可能にする古 い標準化技術のことですね。そして相 互運用性とは基本的にマーケティン グ上の単なるキャッチフレーズ。今や どのメーカーも実現すると謳うオープ ン性やモジュラリティも同様です。 この説明に心の中で賛同するなら、遅 れていると言わざるをえません。オー トメーションのピラミッドが現場のデ バイス、センサー、アクチュエータを電 気信号やRS232、USBでコントローラ に接続した複数のレイヤーで構成され ていて、各レイヤーははっきり区別され ており、コントローラは信号をデータ に加工して上位のコントロールレベル に転送し、最終的にどこかの時点でウ ェブを介してMES-ERPのレベルに行 き着くという、その認識が古いのです。 10 このモデルは基本的に、データ通信に 関して、RFIDリーダやPLCは常に上位 からの要求に対応するだけの至極単純 なものだという認識に立っています。上 位レベルは常にデータ要求を出すクライ アントで、下位レイヤーは常にそれに丁 重にお応えするサーバというわけです。 夢物語? 夢は、メーカーやOS、階層、トポロジー に関係なく、あらゆるデバイスやサービ スが相互に、独自にやり取りができるよ うになることです。デバイスの機能は分 かりやすいものであるべきですが、誰に でも理解できるものであってはなりませ ん。つまり、セキュリティは認証や暗号化 とともに、直接デバイスの中に存在しな ければならないということです。また、万 一データリンクにエラーが起こっても、 データがなくならず、一定の時間間隔で 自動的にバッファされるべきです。 現実です! 実際に、こういった希望は既に現実に なっています。厳しすぎるリアルタイム 要件が関係しているのでなければ、 OPC-UAに基づく相互運用性がその鍵 です。いくつか例を挙げましょう。レム ゴのフラウンホーファー研究所は、UA サーバを10kbまで小型化し、極小のセ ンサーに統合しました。ベックホフは OPC-UAを最小の埋め込みPLCコント ローラに組み込み、同時に国境をまた ぐUAの各機能ブロックをPLCopenにバ ックアップしたのです。ハーティングは OPC-UAの可能性に早くから気づいてお り、それをRFIDリーダに統合しました。 しかし、この方向に進 んだのは、オ ストヴェストファーレンのこの 2 社 だけではありません。S A P もその M ES製品でO PC - UAを実現してい るほか、A B B、シーメンスなど世界 の 多くの 企 業も 提 供しています。 もはや疑 問の余 地 はありません。 OPC-UAは最小のセンサーからクラ ウドまで、シームレスな接続を実現し ます。しかし、もっと重要なことがあ ります。RFIDリーダのUAクライアン t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー SAP AG プロダクト・オーナー・マニュ ファクチャリング Veronika Schmidt-Lutz 「OPC-UAは、SAPビジネスシステムとフ ィールドレベルの間で、プラットフォーム を問わない迅速で安全な通信を可能にし ます。最小の組み込みデバイスとも通信可 能です。」 トは、RFIDリーダが独自に通信を行 い、PLCなしでMESシステムに直接デ ータを転送するようにできるのです。 ピラミッドの崩壊だと思われませんか? 要するに、OPC-UAでは、どのデバイ スも、現場で運用されるかクラウドか に関係なく、他のどんなサービスやデ バイスとも情報を交換できるのです。 こうして、ハーティングRFIDリーダか らSAPまで、インテリジェントなソリュ ーションは実用化が可能な現実となり ました。この話をぜひ広めて下さい。 PS. PLCコントローラももちろんまだ使 えます! IN BRIEF OPC-UAとの相互運用で以下のこ とが実現: • シームレスなコミュニケーション • シンプルなエンジニアリング • 国際規格準拠の統合セキュリ ティ 従来のピラミッド:上位層がアクションを起こし、下位層が対応 11 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション OPC-UA + RFID = Industry 4.0 「プラグ アンド プレイ」の産業版とも言える「プラグ アンド ワーク」は、もうすぐそこまで来ています。RFIDリーダに 搭載したOPC-UAサーバの試作品で、ハーティングは将来の統合がどれほど簡単になるか、初めて示しました。さらに Industry 4.0に向けて進んでいます。 » Dr. Jan Regtmeier, Product Manager RFID Reader, HARTING Technology Group, Jan.Regtmeier@HARTING.com 現在、独自プロトコルや専用ドライバの存在により、オー トメーションの世界では統合が煩雑になっています。これは Industry 4.0の実現の障害となり、コストも時間もかかる問 題です。通信チャネルとして、OPC-UAはドライバの問題な しに、RFIDリーダやPLCコントローラとアプリケーション (M2M)の間で、またフィールド(センサー、PLC)からトップ (SAP)への通信を実現できるようにします。 主なOPC-UAのメリットは次の通りです: • 情報アクセスに共通のアーキテクチャを採用するだけで、統 合コストを削減 • 暗号化・セキュリティ・証明書:ファイアウォールとインター ネット経由でアクセス • プラットフォーム非依存(Linux, Windows XP Embedded, VxWorks, Mac, Windows 7) • サービス指向アーキテクチャ • RFIDリーダなどOPC-UAサーバからのデータはクライアン トでブラウズ可能です。すなわちクライアントは前もってサ ーバに何ができるかを知る必要がなく、代わりに確認するこ とが可能です。 ハーティングは「コネクティビティ」と規格の確立という最 良の伝統を堅持しています。この結果、OPC-UAはハーティ ングの戦略に合致します。オープン規格を採用して、安全確 実に多様なシステム機器を接続できるようにするという戦略 です。 ハーティングはSAPシステムでAuto-IDアプリケーションの統 合サポートを進めており、SAPモジュールのSAPプラントコネ クティビティ(PCo)は非常に興味深いものです。これはSAPサ イドでのOPC-UAクライアント実装と言えるもので、RFIDリ ーダがOPC-UAサーバ(試作品)を持っているので、プログラ ミングを追加することなく、RFIDリーダにRFIDデータにつ いて問い合わせることができます。 同様に、サプライ標準のOPC-UAクライアントを利用したベ ックホフ社のPLCも、RFIDリーダからデータを取り出したり 加工したりできます。これにより、RFIDデータがPLCやSAP のレベルで必要かどうかにかかわりなく、迅速でシンプルな 統合が実現できるのです。 この相互運用性、言い換えればシンプルさとそれに伴う柔軟さ は、OPC-UAおよび基礎となるデータモデルのSoAアーキテク チャによって可能になるものです。しかし、RFIDの側ですべき ことがもう少し残っています。RFIDトランスポンダに情報をコ ード化するには、いわゆるEPC規格があります。 RFIDリーダに搭載したOPC-UAサーバの試作品で、ハーティングは将来の統合がどれほ ど簡単になるか、初めて示しました。さらにIndustry 4.0に向けて進んでいます。 12 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション お客様が世界で独自のEPCナンバーを使用したい場合、バー コードのように、GS1でナンバーを用意します。しかし、それぞ れのRFIDリーダはそれぞれの独自プロトコルを使って、RFID トランスポンダから情報を取り出すのです。 どうぞアイディアをお寄せ下さい。 このため、ハーティングは、GS1およびOPC協議会とともに主 導して、OPC-UAを介したRFIDの統合がよりシンプルで迅速 に行え、その結果より使いやすくするように活動しています。 13 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション スマート テクノロジー: キーワードは UHF RFID 最近の製造施設はモジュール化され、緊密にネットワーク接続されて います。その結果、保守および運用作業用としてハーティングのコネクタ インターフェースを登録し、カタログ化して、識別できるようにする必要があります。 ハーティングテクノロジーグループで製造される小型UHF RFID(Ultra High Frequency Radio Frequency Identification)コンポーネントは、このような大量の個別データをリンクして統 合し、極めて効率的なデータ管理を可能にします。 » Frank Quast, Head of Product Management Han®, HARTING Technology Group, Frank.Quast@HARTING.com » Olaf Wilmsmeier, Product Manager Software, HARTING Technology Group, Olaf.Wilmsmeier@HARTING.com ハ ーティングのコネクタおよびケーブルアセンブリに はUHF RFIDトランスポンダを装着でき、実際のコンポ ーネントからの情報とデータを仮想世界にリンクできま す。Hannover Messe 2013見本市において、ハーティング テクノロジーグループは、特定のコネクタのデータからスペ ア部品の発注まで、RFIDを利用したさまざまな識別の簡単・ 便利な信頼性高い導入と使用法について、初めてデモを行い ました。スマートフォンなどの携帯型読み取りデバイスと読 み取りユニットを使用すると、コンポーネントデータが記録 され、ハーティングのeBusinessからのデータと比較されま す。識別されるとすぐに、スペア部品または基準値が表示さ れ、使用できるようになります。このようにすると、所要時間 を大幅に削減でき、しかも保守作業時に誤った部品を発注す るなどといった重大なミスを防止できます。 14 ただし、この方式が現場で確実に機能するためには、詳細で 適切なデータ環境が前提として必要です。コネクタ構造の情 RFIDがあれば、さまざまなコネクタのデ ータを最小限の入力で記録できます。 報に加えて、このデータにどこからでもアクセスできなければ なりません。こうすれば、ユーザは識別可能な対象物の詳細な データをインターネットを通じて入手できます。 ハーティングテクノロジーグループはSAPベースのeBusiness ソリューションを導入済みで、幅広い専門知識と経験を積み、 ユーザおよびオペレータに直接提供しています。ハーティング テクノロジーグループ社内で開発されたコンセプトにより、 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション 製品および機械装置に関する詳細データに確実かつ迅速に アクセスでき、ビジネスおよび製造プロセスにも使用するこ とができます。 RFIDテクノロジーを利用すると、対象物固有のデータ収集お よび保存に関してさらなる革新の余地が生まれます。RFIDタ グでは対象物を個別に識別できるだけではありません。トラ ンスポンダに書き込まれた追加情報を、必要に応じて読み取 ったり更新することもできます。センサートランスポンダは、温 度値などの追加データを対象物から直接記録し、それをトラン スポンダに保存できます。この対象物から直接記録された追 加データがあれば、機械動作の不具合などの検証が可能とな り、安全性がさらに高まります。 UHF RFIDのラインアップとソフトウェア技術により、ハーティ ングテクノロジーグループは、データとプロセスの両面の管理 における最速で最も確実な手段として、有名なコネクタおよび ケーブルアセンブリをビジネスデータベース構造に組み込み、 交換部品発注まで可能にしています。 IN BRIEF • 確実安全なデータ読み取り • Webベースの情報に簡単にアクセス • 管理システムでデータを直接活用 15 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 16 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 屋外用 RFIDトランスポンダ 強力で信頼性の高いRFIDトランスポンダがあれば、プロセス制御の大部分を製造対象の製品にシフトできるように なります。産業プロセスは、さらにインテリジェントで、非常に柔軟なものになりつつあります。ハーティングの開発者 は、RFIDテクノロジーのさらなる開発に努力しています。 » René Wermke, Product Manager RFID Transponder, HARTING Technology Group, Rene.Wermke@HARTING.com 強力な製品カスタマイズと柔軟なシ リーズ生産のニーズが組み合わさり、 それが産業界の大きな課題になってい ます。Industry 4.0では、要求される産 業オートメーション技術がさらにイン テリジェントなものとなります。自己最 適化、自己構成、自己診断および認識 の方法は、この開発を進める原動力に なります。作業手順が次第に複雑にな り、品質要件が厳しくなり続ける製造現 場のスタッフにとって、この手助けは緊 急に必要です。 全に一体化する方法です。また、このよう なデータメディアは温度が大きく変動し たり、洗浄剤など腐食性のある液体や油 分が使用される過酷な環境に耐えられ る必要もあります。こうした要件を念頭 に、ハーティングはHa-VIS RFIDトラン スポンダのポートフォリオを拡大および 改良し続けています。極端な導入条件で も高い信頼性で動作することが、ハーテ ィングのHa-VIS RFIDトランスポンダの 特徴です。 中継としてのRFID この場合、RFIDは重要な役割を担いま す。このアプローチでは、コンポーネン トにRFIDトランスポンダが装着され、電 波を通じて固有のデータをコントロール システムと共有します。 未来の音楽 一方、ハーティングの開発者はさらに開 発を前進させています。個々のコンポー ネントを識別することに加えて、将来は 「1回書き込み機能(write once function)」を持ったメモリを増設すると、ハ ーティングのRFIDトランスポンダがあ る種のメモリを確実かつ不変にコンポー ネントに割り当てられるようになり、その コンポーネントの履歴として利用できま す。さらに最新のチップ技術では、コン ポーネントが周囲の状態を感知する能 力までも持たせることができます。 この状況での大きな課題は、金属面が電 波を反射する環境にトランスポンダを完 そのため、前回のハノーバー・メッセ見本 市でハーティングは、ハーティングのト この点において、プロセスで重要なコン ポーネントが自身のIDを保有し、それが 伝達可能であることが不可欠です。こ の場合の目的は、機器が自己構成する ことです。 ランスポンダが装着されたコンポーネ ントが、プロセス中に周囲の温度を感 知し、データを送信するデモを行いまし た。これは、RFID技術により部品およ びコンポーネントを自己最適化、自己 構成、および自己診断可能な、インテリ ジェントなプロセス技術の先駆けとな ります。これでデータが動的なものとな り、プロセスの進行状況をメモリに保存 できるため、プロセス技術の自己構成に 不可欠な必要条件が満たされます。 17 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 産業システムの垂直統合における エネルギー管理 現在、ハーティングテクノロジーグループが既に販売しているエネルギー管理システムは、エネルギー消費を見える化し、 機械設備の効率を工程面から見直せるようにするものです。しかし、まだ、エネルギー消費のデータをあらゆる工程関連 アプリケーションに統合するというニーズが残っています。つまり、エネルギー管理は産業システムの垂直統合という枠 組みの中に取り込まなければなりません。ハーティングはこの点に関して、必要なシステムアーキテクチャをデザインし ました。 » Andreas Huhmann, Strategy Consultant Connectivity + Networks, HARTING Technology Group, Andreas.Huhmann@HARTING.com » John Witt, System Application Manager, HARTING Technology Group, John.Witt@HARTING.com オートメーションITで、ハーティング は産業界にイーサネット通信の統合プ ラットフォームを確立しました。これは 産業用特有の条件に合う強力なネット ワークインフラという基礎の上に成り 立つものです。そのためには、コネクタ やケーブルを対応させることに加え、作 動中のインフラも一層強化しなければ なりませんでした。ハーティングは産業 用イーサネットインフラを創り出す道筋 に、自らの足跡を刻んできましたが、イ ーサネットネットワークインフラの機能 の1つとして工程レベルのエネルギー消 費を記録できれば、さらなる成果と言え るでしょう。 ハーティングのエネルギー管理は、自社 の製造において既にスマートパワーネッ トワークインフラとして導入されています が、これはスマートパワーネットワークユ ニット、強力なミドルウェア、スマートパワ ーサービスで構成されるインフラです。 スマートパワーネットワーク(sPN)ユニッ トは製造部門のイーサネットネットワー クの一部で、エネルギー計器類のインタ ーフェースになります。電力計、熱量計、 気体流量計などを組み込み、既存の機 器はModBusやM-Bus、S0パルスカウ ンターなど適当なインターフェースでア ップグレードしました。ハーティングの 工場には276個の計器に41個のsPNユ ニットが設置されています。 ルギー管理システムで評価して見える化 されており、データや分析結果の文書化 まで一貫して行われます。しかし最も重 点が置かれたのは、統合化されたスイッ チャブルなシステム出力で負荷を管理し たり、オプションでアラートを送信した りできるようにすることです。これによ り、個々の消費・製造機器にとって鍵と なるエネルギーの効率、利用状況、消費 の継続的改善が可能になります。 このインフラ導入は明らかに控え目なも のでした。工場の設備構成を技術面から 分析した後、エネルギーを消費する各所 に計器を取り付けました。それから、既 存のイーサネットネットワークで、sPN ユニットをサーバやクライアントと結ん だのです。 しかし、現段階では、産業界のエネルギ ー管理は、製造工程に自動フィードバッ クを行わないスタンドアローンな管理と して緒に就いたばかりで、全体に何か特 定のアクションを取らせる際には、操作 はマニュアルです。照明や空気圧といっ た分野横断的な技術しかまだ自動化で きていません。 エネルギー消費の見える化 ハーティングの製造設備でのエネルギ ー消費は、DIN ISO 50001対応のエネ 基本性能 • ISO 50001準拠 • 時間・位置・消費目的を見え る化 • 工程最適化のための意思決 定の基礎 18 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 企業ネットワーク サーバ データベース 工程へのフィードバック SOパルス 熱量計 電力消費 気体流量計 先へ ビジネスプロセス エネルギー管理は産業システム の垂直統合の根幹 しかし、自動エネルギー管理システムを 導入することは、産業システムの垂直統 合において大きな意味があります。工程 データをビジネスアプリケーションに結 びつけるには、ソフト的なソリューション を開発し、OPC-UAやSoAといったIT技 術を用いなければなりません。MESや ERPなど製造に影響するアプリケーシ ョンすべてに不可欠な自動エネルギー 管理は、シームレスな統合によってのみ 実現でき、これが大幅な効率向上の基礎 となるでしょう。 付加性能 • 個々の製品レベルまでの見え る化(製品のCO2排出) • 自動フィードバック: - 製造工程へ(効率向上) - エネルギー生成・調達へ 19 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー メカニカルエンジニア リングにおける モジュラー化と専門化 技術と経済の発展で、ごくフレキシブルですぐに導入でき、信頼性と入手性 の高い製造設備が求められるようになりました。この発展は、モジュラーシ ステムを推進しています。ハーティングはあらゆる製造システムレベルで、 あらゆるタイプの電源・信号・データの接続に、拡張性あるインターフェー スソリューションを提供します。 » Jakob Dück, Industry Segment Manager, HARTING Technology Group, Jakob.Dueck@HARTING.com ダイナミックな市場は、世界中で、極め て柔軟ですぐに導入できる生産機械シス テムを求めています。このような機械シ ステムは、信頼性が高く、コスト効率の 高いバッチ生産で製造できるものです。 その目的は、製造工程のできるだけ最 後の方、あるいはエンドユーザーのもと で、最少のスタッフとコストで個々の顧 客要求に合わせて生産機械を作れるよ うにすることです。世界市場での顧客の 優先事項の違いは、必然的に、品質と性 能への影響を最小限に留めつつ、コスト も最小化するための新しい構造を生み出 しました。 最近発行されたRoland Berger著の "Modular Products(モジュラー製品)" の研究で明らかにされた通り、こういっ た要求条件は必然的にモジュラーシス テムに向かわせます。特にメカニカルエ ンジニアリングでは、2015年までにモ ジュラーベースのソリューションの割合 が圧倒的に高くなると見られています。 モジュラー機械という概念を実現するに は、接続技術を広く利用できるようにす る必要があります。メカトロニックユニ ットの開発を通じて、一部は後から繰り 返しつなぎ替えができるようでありなが ら、組立中にしっかり確実に接続される 機械・電子インターフェースが設計され ています。機械的コンポーネントに何の 困難も生じさせないためには、妥協も制 限もない機能と互換性を実現できるよ う、電源や信号、データのインターフェー ス別にソリューションが必要です。また、 インターフェースは拡張可能でなければ なりません。すなわち、可能なら常に特 定の機械設定に対応し、さらに、専門の 20 t e c . N e w s 2 5 : ストラ テ ジ ー 最大40Aの大電流インターフェース マトリックス. ギガビットのイーサネット接続マトリックス IP 20 コネクタ Han C コネクタインサート モジュール ® Han® CC コネクタインサート モジ ュール 電流容量40Aの コンタクト Han® CD コネクタインサート モ ジュール Han® Q 3/0 コネクタインサー ト、Han® 3 Aサイズ Han-Yellock ハウジング ® IP 67 PushPull コネクタ (Var. 4) Han-Eco ® ハウジング Han® B ハウジング 技術者がいなくても確実に組み立て・取 り外しができなければならないのです。 ハーティングのソリューション ハーティングのソリューション戦略は、 製品の可変性を重視します。ハーティン Han® Compact ハウジ ング 更ができるようにしたりする必要はあり ません。幅広いコーディングにより、専 門技術者がいなくてもモジュールが組み 立てられるよう、それぞれのインターフェ ースを設定できるようになっています。 IP 67 PushPull コネクタ (Var. 14) IP 67 Han® 3 A コネクタ データモジュール Cat. 6 8 x IDCコンタクト 特にメカニカルエンジニアリングでは、2015年までにモジ ュラーベースのソリューションの割合が圧倒的に高くなると 見られています。 グテクノロジーグループの広範なライン アップは、主な電源・コントロール・信 号・データの接続すべてに製品やソリュ ーションが揃っており、そのため設計段 階から、実際のアプリケーション別に主 要な技術面をいくつか考慮するだけで、 必要な製品・ソリューションを選んでい ただけます。インターフェースの些細な パラメータを気にしたり、開発のどこか の段階でコストや機能を最適化するため に機械モジュールのインターフェース変 データモジュール Cat. 6 8 x ピアッシング コンタクト Han® 3 A ハウジング Han® Q 2/0 コネクタインサー ト、Han® 3 Aサイズ Han® Q 4/2 コンタクトインサー ト、Han® Compact用 データモジュール Cat. 5 4 x IDC コンタクト IP 67 Han® 3 A ハイブリッドコネクタ IP 67 Han-Max ® コネクタ これは、ギガビットのイーサネット接続、 すなわち製造・組立で用いられるイーサ ネットベースのバスシステムや高解像度 ビデオシステムでも同様です。様々なコ ンタクトインサートとハウジングで幅広 い種類のコンタクトが使えます。 ハーティング製品の広範なレンジと互換 性により、使用するシステムの柔軟さと 可変性を向上しつつ、お客さまのアプリ ケーションの幅を広げます。 可変性もハーティング製品の主な特 徴です。 このように、ハーティングは、組み立て た機械モジュールへの電源供給、もしく は大型モーターやヒーターのコントロ ールに使う最大40Aの大電流インターフ ェースを用意しています。つまり、お客様 が40Aのパワーコンタクトの電流容量に しか関心がないとしても、このコンタク トはコネクタインサートおよびハウジン グと様々な組み合わせで使用できます。 21 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 半導体業界における Han® Q 4/0およびHan® Q 3/0 大電流 - 最小限のスペース。優れた柔軟性、 しかも小型: このように、半導体製造のコネクタへの 要求は高いものです。 » Svea Meier, Industry Segment Manager, HARTING Technology Group, Svea.Meier@HARTING.com 半導体業界では、シリコンなどの純度の高い結晶で形成され る、いわゆるウェハーからマイクロチップが製造されます。ウェ ハーは最初に研磨および洗浄されてから、酸化およびCVDプ ロセスによってさまざまな表面仕上げが行われます。フォトリ ソグラフィプロセスでは、ウェハーがフォトレジストフィルムで コーティングされ、その後マスクパターンが露光されることで、 ウェハーのある部分は保護され、それ以外の部分には処理が 加えられます。エッチングとイオン注入が行われて、電子回路 が形成されます。このプロセスは、回路が最終的に完成するま で繰り返されます。プロセスの最後に、絶縁および密封のため のレイヤが塗布されてから、チップが「最終部品テスト」に回さ れます。このプロセス中、ウェハーは常に移送され、外部の影 響から隔離される必要があります。その結果、半導体製造プ ロセスでは大量のサブシステムが必要になります。 ハーティングのコネクタは、各種サブシステムの主電源で長 期間にわたって使用されてきました。半導体製造で使用され る製品ポートフォリオは、既に40 A~200 Aの電力範囲をカ バーしています。モーター、ハンドリングシステム、真空ポン プ、およびヒータは、Han® Q 3/0およびHan® Q 4/0コネクタ を使用したハーティングのソリューションにより、コネクタ接 続ユニットとして設計できるようになりました。シンプルなロ ックシステムは、このアプリケーション分野に大きな時間的お よび安全上のメリットをもたらします。効率的な圧着結線技術 により、組み立て時に高い品質と柔軟性も確保されます。スリ ム設計されたHan® 3 Aのハウジングは、スペースが制限され た場所でさらにメリットを発揮します。Han®シリーズのコネク 22 タ(Han® Q 3/0およびHan® Q 4/0)は、半導体業界で重要な 要件である伝送の信頼性と操作の確実性を高めます。また、 設備における製造および保守コストを削減します。 モーター、ハンドリングシステム、真空ポ ンプ、およびヒータは、 Han® Q 3/0およびHan® Q 4/0コネクタを 使用したハーティングのソリューションに より、コネクタ接続ユニットとして設計で きるようになりました。 IN BRIEF • 操作の確実性を向上 • 取り扱いが簡単 • コンパクトなサイズ t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション Han-Eco®のアプリケーション 範囲が拡大 ハーティングテクノロジーグループはHan-Eco®のポートフ ォリオを拡大します。ネジ端子式のHan-Eco® モノブロック Eが4つのサイズすべてで登場しました。 » Gero Degner, Product Manager, HARTING Technology Group, Gero.Degner@HARTING.com ハーティングは、ネジ端子式のモノブロック形状のコネク Han-Eco ®シリーズには、グラスファイバで強化した高性能プ ラスチックによる堅牢なコネクタハウジングも含まれていま す。この製品シリーズは、重量削減と組み立て時間の短縮や電 気的絶縁の様々な可能性などのメリットによって、この1年半で 市場に普及しました。とりわけ電気絶縁は、メタルハウジング で実現する場合に比べてコスト減になります。 高密度コンタクト、自由に組み合わせが可能 新しいHan-Eco ®タイプEモノブロックの特殊機能は、同一サ イズのHan E®標準ネジ式インサートと比べて、最大67%高い コンタクト密度が実現されていることです。インサートは、 プレリーディングPEコンタクト(アース)を備え、6種類 のコーディングが可能です。その結果、4種類のサイズで 10+PE、14+PE、20+PE、28+PEというコンタクト数が可能 になりました。また、モノブロックEはHan-Modular ®シリーズ のモジュールと組み合わせて、Han-Eco ®シリーズのハウジン グに入れることができます。 新しいタイプEモノブロックにも、実績あるHan-Eco ®の「クリ ックアンドメイト」のスナップイン機能が採用され、工具なしで インサートを組み立てることができます。 Han-Eco ®タイプEモノブロックは、2013年末に6 Bおよび10 Bサイズ、その後2014年半ばまでには16 Bおよび24 Bサイズ が提供される予定です。 新しいコンタクトは、実績あるネジ端子式Han E®コンタク トをベースとしています。タイプEモノブロックの定格電圧は 500 V、定格電流は16 Aです。電線の断面積は最小0.75 mm2 (AWG 18)、最大2.5 mm2(AWG 14)です。 IN BRIEF タインサートを新たに開発し、Han-Eco ®シリーズのアプリケ ーションの可能性を拡大しました。 • 標準ネジ式インサートと比較して最大67%高いコ ンタクト密度 • コーディングが可能 • 「クリックアンドメイト」による簡単な組み立て 23 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション Han-Fast Lock が活躍中 ® Han-Fast ® Lockは、PCBへの大電流の給電において高い柔軟性を誇っています。ハーティングの接続技術の性能は、 アプリケーションが実証しています。 » Frank Quast, Head of Product Management Han®, HARTING Technology Group, Frank.Quast@HARTING.com 大電流コンタクトと接するPCBでは、 基板接続コネクタのコンタクトからPCB への過度電流とそれに関連する接触抵 抗が大きな課題となります。特に、それ ぞれの接続ソリューションが基板レイ アウトに影響を与えるため、熱管理に適 したソリューションが必要になります。 導体パターンの長さが長くなるほど、流 せる電流容量が小さくなります。複数の 高電圧接点が互いに接近している場合 も、ホットスポットと呼ばれる同じ効果 が発生します。このことから、PCB(プ リント基板)レイアウト設計者は、電源 部分の導体パターンを短く保ちながら、 そのパターンをトランスやパワートランジ 高電圧PCB接続用にHan-Fast ® Lockと組み合わせた産業用 コネクタHan ® Q 4/2 24 スタ(IGBT)などの電源素子に可能な限 り接近させるという難しさを抱え込んで います。 この難しさは、接続点のために取られる 基板面積を最小限に抑えて、プラグイン 電源コンタクトを可能にすることにあり ます。以前は、半田付けまたはプレスフィ ット接続で、追加コンポーネントをPCB に取り付けることが必ず必要でした。 抜本的ソリューション Han-Fast ® Lockなら、1つのコンポーネ ントでPCB上のこれらの難題をすべて解 決できます。標準の電線をコンタクトに 半田付けされたPCBアダプタの温度分布の集中 圧着するという処理は、基板以外の部分 で行われます。これには、手動圧着工具 で処理するための単体コンタクトと、自 動圧着装置による処理用のリールの両 方が用意されています。 このプラグイン接続技術は、PCB上のコ ネクタに関する概念のすべての必要条件 を満たしています。 • 基板に大電流が流れる • PCB上の接続点の位置を自由に決め られる • 接続に使用する標準のスルーホール接 続は1つだけ • その他の処理作業が不要 • 必要に応じてはずすことが可能 Han-Fast ® Lockの温度分布 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション Han-Fast ® Lockは、PCB上で高電圧接 続を行うために適した、あらゆるコネク タを利用できるようになっています。基 板はコネクタの位置に関係なく、デバイ ス内に配置できます。また、さまざまな 接続部断面積を持つ複数の異なるコネ クタを同時に使用できます。 アプリケーション LSS社では、このようなアプリケーショ ン関連のメリットがフルに実現されてい ます。3つの位相とニュートラル用の導体 として、PCB上では標準コンタクトパッ ドが利用されます。接点は3個のトラン スの近傍に配置され、導体パターンを短 く保つことで、ホットスポットの形成が防 止されます。簡単に接続でき、メンテナ ンスが必要になった場合ははずすことが できます。 パワーコンタクトL1、L2、L3、およびN用のHan-Fast ® Lock 5コンタクトをトランスの直近に配置 25 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 車載安全システム用の 電線不要のカスタム ソリューション 26 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション Vossloh Rail Vehicles社は、同社のEuro 3000機関車に搭載される安全上重要な2台のリレーラック用として、既存の 電線配線式シャーシに代わる新しいシンプルで、信頼性の高いソリューションを求めていました。電線による配線はトラ ブルシューティングと保守に人件費がかかり、新しい装置を発注すると長い納期を要していました。HARTING Integrated Solutions(HIS)で開発されたソリューションでは、リレーカードとI/Oコネクタ間が直接接続され、内部に電線が全く不 要なため、装置を短期間で簡単に製造でき、サイズが小さく、重量が軽く、保守しやすくなることから、あらゆる点でコス トが大幅に改善されます。 » Ben Davies, Project Engineer, HARTING Technology Group, Ben.Davies@HARTING.com » Quim Nadal, Systems Business Manager, HARTING Technology Group, Quim.Nadal@HARTING.com 約10年間活躍してきたEuro 3000旅客機関車は、Vossloh Rail Vehicles社の中核製品です。製品に改良を加え続ける中 で、Vossloh社は機関車の車載安全システムに不可欠な、カス タム設計されたリレーラックをアップグレードすることにしま した。 標準規格の幅と高さ(19インチ×3U)を持つ2台の同一のラッ クに、160 mmのリレーカードが収められ、火災警報、ブレー キシステム、トラクションコンバータといったさまざまな保安 機能が集約されています。各カードはラックに縦にはめ込ま れ、3個の安全リレーが搭載されています。リレー接点には、 機関車の制御キャビネットから信号が入力されます。リレー 接点を通過した信号はシャーシ後部のコネクタから、列車の 各部に配置された各種の安全サブシステムに出力されます。 各カードにはステータスLEDがあり、リレー接点がオンにな ると点灯します。 電線配線式: 人件費がかさむ 既存のEuro 3000のラック設計では、各リレーカードから後部 コネクタへの接続、およびリレーカード間のバス接続のため、 電線配線式のDIN 41 612接続が採用されています。これには 大量の電線が必要となり、2台のラックを合わせると合計960 カ所が電線で接続されています。このように電線に依存してい るため、既存のラックは製造、トラブルシューティング、および 修理に多大な人件費がかかり、とても高価なものとなっていま した。新しい装置の製造には長い期間を要しますが、その理由 の一つはシャーシ全体のすべての電線接続部用として、フロー ティングマウント式コネクタを用意する必要があるからです。 コストを重視 Vossloh社は、装置の単価を削減すると同時に、技術の変化や オペレータの要求に合わせてラックを再構成できる、従来の電 線配線式の柔軟性が保たれた新しい設計を求めていました。 同社はHARTING Integrated Solutions(HIS)をはじめとして、 リレー製品メーカーなど各社に提案を求めました。 Vossloh社のエンジニアは、リレーカードから後部コネクタへ の電線による出力信号用バス接続など、効率的な代替コンセ プトを構想していました。そうすれば、装置1台あたりの電線に よる接続数を半分に削減できるはずです。ところが、実際の RFP(提案依頼書)では鉄道規格の仕様のみが示され、プロ ジェクト仕様は示されていませんでした。その結果、システム 設計能力と幅広い接続の専門知識の両方を持つ唯一のプロ バイダであるHISは、非常に意欲的なソリューションを提案す る余地を与えられ、最終的にVossloh社の承認を得たのは、電 線による配線を全く行わない、完全に直接接続をベースとした リレーラックでした。 シンプルで明快な設計 入出力にハーティングのPCBアダプタ、および信頼性が実証 されているHan® DDコネクタを使用したHISの設計では、6 27 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション ジャンパリンクのあるバックプレーンが、システム間の接続を可能に 個の後部コネクタが同じバックプレーンに取り付けられてバ ス接続として使用され、そこにリレーが取り付けられます。こ のようにすると、すべての接続が単一の基板で管理され、電線 や余分なPCBが不要となります。その結果、後部コネクタとリ レーカードの間に電線を収容する場所が不要となり、奥行き が30 %減少したラック設計が完成しました。このように奥行 きが短いと、キャビネット前面から後部コネクタにアクセスし やすくなり、新しい装置の重量が40 %減少することにもつな がりました。 保守と製造が容易 電線接続がなくなると装置の信頼性が高まり、現場での保守 とトラブルシューティングが容易になって、長期にわたって人 件費を大きく削減できるようになります。HISの設計は、同じ ようなプロセスを繰り返すことで、非常に短時間で組み立て ることができます。この電線不要の設計では、電線配線式の 前モデルで問題になっていた、場合によっては製品を出荷す る前に徹底的な不良発見作業を要していたような製造ミスは 起きません。 28 顧客の目標を達成 顧客による徹底した設計の見直し、ラボと現場の両方でのプロ トタイプテストなど、HISのコンセプトを完全に設計および製 造するまでには6カ月を要しました。テストを含む全体のコスト に関しては、HISの設計によってVossloh社製品の品質を損な うことなく、Vossloh社に20 %を上回るコスト削減がもたらさ れました。サイズと重量は小さくなったものの、装置は交換前 のものと同等の堅牢性を備えています。カード間のジャンパリ ンクを含めて内部に電線がなくなったことで、さまざまなプロ ジェクト用にシステムを再構成する柔軟性が高まりました。 HARTING Integrated Solutions(HIS)のヨーロッパセールス マネジャー、Ben Daviesは次のように述べています。 「当社の PCB設計と、電線を削減または排除するためのさまざまな手 段に関する豊富な経験を生かせる、この種のアプリケーション に直面することが増えています。ハーティングは独特の幅広い コネクタソリューションも持ち、その可能性を高めることがで きます。この強力な組み合わせに加えて、お客様とスペインの 当社現地セールス組織が緊密に協力することで、このプロジェ クトはハーティングの実力を示す格好の例となりました。」 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 再設計されたラックの前面と背面 このリレーラックソリューションは、お客様の仕様の先を見越 して、期待を上回るソリューションを見出すという、HISの哲学 も明確に表しています。このプロジェクトの成功により、イスラ エル鉄道の24両のEuro 3000機関車に提供するための、合計 48台のリレーラックをVossloh社から受注しました。 電線による接続をなくすと、装置の 信頼性が向上 IN BRIEF Vossloh Rail Vehicles社は、機関車および客車を製 造するヨーロッパ有数のメーカーの1社です。先進技 術が採用された同社の製品である、公共交通網用の 高性能機関車は、新しい乗用車の概念を創出し、広範 囲の保守サービスを提供します。 29 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション 産業用システム ケーブリング 産業システムの 垂直統合の根幹 高性能なケーブリングは、産業システムの垂直統合の根幹です。迅速で信頼性の高いデータのやり取りができ、大量の データ交換が可能になって、製造現場からバックオフィスまで、産業のあらゆる分野を総合的にネットワークで結びま す。 » Andreas Huhmann, Strategy Consultant Connectivity + Networks, HARTING Technology Group, Andreas.Huhmann@HARTING.com » Rainer Schmidt, Business Development Manager, HARTING Technology Group, Rainer.Schmidt@HARTING.com こ れらのことを行いたいという要望に基づき、データネ ットワークテクノロジー開発にはっきりとした優先順位を つけました。最優先したのは、パフォーマンスの向上、すな わちネットワークインフラの伝送帯域幅をもっと上げるこ とです。しかし、産業用としては他にも条件がありました。 ネットワークはどんな環境でも、どんな機械的・化学的影 響を受ける場合でも、高い信頼性で機能しなければなり ません。 大幅な温度変動、極めて苛酷な環境条件、湿度、乾燥、機 械的影響などが、ネットワークの動作信頼性に支障をきた してはならないのです。また、データ伝送時間を短縮し、エ ラーの可能性を最小限にするためには、インターフェースも 調和のとれたものにする必要がありますが、これはハードと ソフトの高度な標準化によって可能になります。3番目の要 素は、特定のアプリケーションからネットワークインフラの 独立性を高めること、すなわちインフラを非依存整備するこ とです。 ハーティングテクノロジーグループの開発担当者は、性能・ 標準化・非依存性の3点について努力を重ねました。これら の他、ハーティングはデータネットワークテクノロジーの国 際標準化にも積極的にかかわっており、ISO / IECといった 国内・国際機関に、ハーティングの専門家 が参加して います。 30 ハーティングは、データセンター、オフィ ス、産業用などあらゆる用途に対応する ケーブリングシステムを用意しています。 ケーブルリング製品ラインアップ ハーティングは、データセンター、オフィス、産業用などあら ゆる用途に対応するケーブリングシステムを用意しています。 製品ラインアップは銅/光ファイバー コンポーネントがベース で、preLink®テクノロジーと従来のツール不要のIDC接続技 術を一体化しました。 データネットワーク用4ペア接続テクノロジーによるハーテ ィングの現在のケーブルおよびシステムケーブル製品は、500 MHz伝送帯域幅用に設計されています。ISO / IECのカテゴ リ6Aに対応し、最大10 Gbpsの安定したデータ伝送を提供し ます。産業用アプリケーションでは、カテゴリー6Aなら十分 余裕があります。現場レベルではまだ、主にPROFINETなど の自動化特性に合わせて採用された2ペア配線技術も多く見 られます。これはシステムの現場組み上げの割合が高く、Fast Ethernetに限界があるためです。ハーティングはこれらのアプ t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション preLink ® HDS 銅線 Ackermann 床下システム preLink ® 中継アダプタ preLink ® HDS FO preLink ® データアウトレット preLink® データアウトレット preLink ® HDS パネル preLink ® HDS 銅線 preLink ® M12 preLink ® ケーブルダクト preLink ® ターミナルモジュール カメラ パッチパネル preLink ® 中継アダプタ キャビネット saCon ® LED 銅線パッチケーブル preLink ® 連結ポイント ドアコントロール saCon ® LED FO パッチケーブル preLink ® より線バージョン、単線バージョン preLink ® ターミナルモジュール 壁 耐火隔 preLink ® RZ モジュール リケーション用でも、ケーブリングをカテゴリー6Aの方向にシ フトしました。そして、PROFINET用にも4ペア製品ラインが生 まれたのです。この結果、長年にわたって設備投資の確実性が 保証できるようになりました。 10 GBase-T データ伝送速度 将来を見据えて 今後、今以上に高い帯域が必要とされるのは疑いなく、ハーテ ィングの専門家たちは既に次世代ネットワークのための作業に 着手しました。ロイトリンゲン大学や他の専門家との協力で実 施中の研究プロジェクトは、銅線をベースとしたシンメトリック な伝送チャネルによる100 Gbps伝送の新しいテクノロジーを 開発・テストしています。 100 GBase-X 40 GBase-X 1000 Base-T 100 Base-T 10 Base-T 1 Base-5 1980 1990 2000 2010 2020 31 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 1回転ごとに柔軟に ハーティングテクノロジーグループは、風力タービンに革新的な接続スタンダードを提供します。アングル型取付け金 具付きHARTING PushPull FOは、ピッチ制御アプリケーションにおけるFOコネクタの取り扱いをシンプルにします。 » Rainer Bussmann, Product Manager, HARTING Technology Group, Rainer.Bussmann@HARTING.com 風力エネルギー用の接続技術に関 する要求は高いものがあります。サービ スおよび保守コストを抑制するために は、ブレードとナセル間の光ファイバー をプラグイン式にする必要があります。 また、測定技術アプリケーションでは リターンロスを最小限に抑えるため、フ ァイバの端面にアングル型物理コンタク ト(APC)技術が利用されています。と ころが、APCによる脱着可能なコネクタ は、以前は保護クラスIP 20のものしかな く、さらに別のハウジングを使用して密 閉する必要がありました。 保護クラスIP 65/67でブレードとナセル の間の完全な配線ソリューションを開発 し、余分なハウジングが不要になると、 アセンブリおよび保守時の取り扱いやす さが飛躍的に向上します。しかも、メタル タイプのPushPullコネクタにはメカニカ ルな保護機能もあります。 風力発電業界向けの 製品バリエーション HARTING PushPull FOシリーズには、 さまざまな製品バリエーションもあり ます。PushPull延長コードアダプタ は、PushPullケーブルを延長する丈夫 なコネクタインターフェースで、ブレー 32 ド内のプレートに固定できます。 また、Yケーブルも開発されています。Y 接続によって、双方向ケーブルがコネク タの直後で2本の片方向ケーブルに分離 され、ブレード内に光ループが形成され ます。 HARTING PushPullは、以前は標準物理 コンタクト(PC)光インサートのみに対 応していました。特殊アセンブリ方法に よって、アングル型物理コンタクト(LC APC)によるシングルモードアセンブリ にも対応しました。特長は、減衰量が極 めて少なく(0.25 dB未満)、ケーブルが 異なっても減衰量の変動が非常に小さ いことです。 稼働開始時には基 準測定 が必要で す。この測定作業が容易になるよう、 ハーティングテクノロジーグループは PushPull「光短絡」ループコネクタを開 発しました。保護キャップ、ロッククリッ プなど、PushPullコネクタが誤って外れ ることを防止する、その他のアクセサリ も用意されています。 IN BRIEF • LC APCアングル型物理コン タクト • 厳しい要求に応えるカスタムケ ーブルアセンブリ • 過酷な動作環境に対応する、 豊富な光ファイバー用アクセ サリ t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション 新しいソリューション。 新しい可能性。 ハーティングテクノロジーグループは、Ha-VIS preLink®技術のアプリケーションの可能性を広げています。その高い柔 軟性と効率の向上はユーザにメリットをもたらします。 » Thomas Gieschke, Product Manager, HARTING Technology Group, Thomas.Gieschke@HARTING.com 接 続技術の開発は、ユーザ側の要 求の変化が進歩の原動力になっていま す。データ通信における高い転送速度、 サービス、保守、取り付けの簡素化に加 えて、屋外アプリケーションでのコネク タの使用では、新しいソリューションが 求められます。 顧客側では、確実で、簡単で、手軽な接 続技術を実現する革新的なコネクタ設 計が常に求められています。その結果、 顧客アプリケーションを最適にサポート するパッシブなネットワーク構造で、新 しいソリューションが開発されました。 プラグイン接続をシンプルに Ha-VIS preLink®技術は、オフィスIT および産業環境でのパッシブネットワ ークインフラの構築および設置に使 用される製品に利用されています。 Ha-VIS preLink®は、コネクタの結線技 術と嵌合面をユニバーサルケーブルター ミナルと自由に選択可能なコネクタに分 離し、設置プロセスを手軽で簡単なもの にします。 多様なアプリケーション preLink®技術は中継アダプタによって強 化されました。中継アダプタを使用する と、preLink®で末端処理された2本のケ ーブルを直接接続できます。接続品質は 非常に高く、カテゴリ6A性能が確保され ます。これにより、転送経路を簡単に延 長できるようになり、防火区域をつない だり、中間アダプタに代わり機器を端子 ブロックコネクタに直接接続することが できます。その次に必要な接続部への延 長も簡単になり、変換作業が短時間で済 みます。接続を手軽に短時間で行えるよ うになります。中間アダプタが不要にな り、取り付けが簡単になるため、中継ア ダプタのlinkExtenderを使用するとコス ト効率が特に高まります。スペース要件 も無視できるほどになります。 preLink ® の基本コンポーネント linkExtenderを使用すると、リンクの最 大長まで、および10 Gbitまでの産業用 およびオフィスIT用として、柔軟で、経済 的で、将来まで使い続けられる設備が可 能となります。 産 業 用 ア プ リ ケ ー シ ョン に お い て、preLink®はIP 20の制御盤用からド ラッグチェーンなど現場用のIP 67ソリ ューションに至る豊富なポートフォリオ により、特にシームレスという特徴を持 っています。 preLink ®中継アダプタ preLink ®プラグの外観 33 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 34 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 家庭用太陽光蓄電の インテリジェントな エネルギー保存システム har-flex®コネクタは、太陽光エネルギー保存シス テムにおける信頼性の高い接続技術として実績が あり、エネルギー移行に貢献します。 » Joachim Finke, Product Manager har-flex®, HARTING Technology Group, Joachim.Finke@HARTING.com エネルギー移行の大きな課題の1つ は、電力供給網の安定性を損なうこと なく、再生可能エネルギーを供給網に 組み入れることです。その結果、効率的 でインテリジェントなエネルギー保存シ ステムが重要な鍵となります。 組み込みモジュールおよび産業用PCで 業界をリードする電子サービスプロバイ ダおよびサプライヤであるTQ-Systems 社は、家庭用太陽電池向けのリチウムイ オン保存システムで使用されるエネルギ ー管理システムを開発しました。このシ ステムは、消費者のニーズに応じてバッ テリの充電と放電をインラインで測定 および制御します。その結果、天気の良 い日に過剰なエネルギーが供給網に流 れ込むことなく、一時的に保存され、必 要に応じて利用できるようになります。 電子接続技術に関して、TQ-Systems社 はSMT PCBコネクタ、har-flex®シリー ズの採用を決定していますが、それはエ ネルギー管理システムをコンパクトで、 耐久性があり、信頼性高いものにする必 要があるからです。 このことから、コネクタへの要求も明確 になっています。1.27 mmピッチで非常 に実装面積の小さいhar-flex®を使用す ると、極めてコンパクトなデバイス設計 が可能になります。それと同時に、耐久 性を維持しています。サイドマウント型 SMT固定金具(「ホールドダウン」)によ って、PCBへの確実な固定が常に保証さ れます。そのため、信号コンタクトに機械 的ストレスがかからなくなり、半田クラッ クなどを防止してシステム全体の信頼性 が向上します。 6~100極のすべての偶数極数のバリ エーションが用意されているため、TQSystems社はちょうど必要な極数のも のを使用できます。その結果、基板サイ ズを限界まで切り詰めることができま す。 35 t e c . N e w s 2 5 : ソリュー ション PCB結線技術の 徹底的な コンパクト化 ハーティングテクノロジーグループは、革新的なPCB結線技術によって産業用電子機器の柔軟性を向上しています。 har-flexicon®にこのたび、1.27 mmおよび2.54 mmピッチの製品が登場しました。 » Lennart Koch, Product Manager, HARTING Technology Group, Lennart.Koch@HARTING.com ハーティングテクノロジーグループは、PCB端子および PCBコネクタのポートフォリオをさらに充実させ、産業用電 子機器のモジュラー化と小型化というトレンドを効果的にサ ポートしています。製品開発者には、思いどおりに設計すると いう大きな自由が与えられます。 har-flexicon®製品シリーズの最小サイズの1.27 mmピッチ PCBコネクタは、極めて小型化されているため、現場取り付け が可能な単線接続の市場でユニークな製品となっています。コ ンタクト密度を高めるため、ハーティングはプリント基板端子 およびコネクタの機能を、3.5/3.81 mmおよび5.0/5.08 mmと いった標準コンタクトピッチから、1.27 mmおよび2.54 mmと いう小さいコンタクトピッチに適用し、さらに産業用グレード の品質を維持しています。 迅速で工具不要の結線技術とプッシュインケージクランプお よびIDCにより、現場で短時間で組み立てでき、特殊工具な しで小さいピッチの結線が可能です。 プリント基板上のコネクタはリフロー半田に対応したSMD技 術による素子となるため、製造時にはコスト的に大きなメリッ トが得られます。これは、圧入式と半田付け式の両方にいえる ことです。この革新的ソリューションは、PCBに求められる強 度を確保する上で役立ちます。 36 補足的な製品としては、大電流に対応する太い電線(1.5 mm² および2.5 mm²)用に3.50/3.81 mmおよび5.00/5.08 mmピッ チの製品があります。 産業用の新しいソリューション プリント基板の単一電線接続に関してこの新しいソリューショ ンの中心となるのは、産業用オートメーションと計測、制御、 および調整(MCR)の組み合わせ、および機械工学、電力工 学、鉄道・輸送分野です。ハーティングは、PLC、ドライブ、セ ンサー、アクチュエータ、インターフェースサブアセンブリとい った電気および電子装置が使用されるすべての業界にソリュー ションを提供します。 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 海運アプリケーション 海運市場(造船、海底油田およびガス田)でハーティングの製品に課され る要求は、場所によって大きく異なり、非常に高いことがよくあります。こ の分野での決定的な環境要因は、振動、塩水霧、およびコンパスに影響 を与えないEMCです。 » Valentin Scheltow, Industry Segment Manager Shipbuilding, HARTING Technology Group, Valentin.Scheltow@HARTING.com 造船市場は非常に活気にあふれ、毎年約6,000隻の貨物船 が製造され、船舶の寿命は20~25年程度が見込まれていま す。ハーティングの製品には、船舶アプリケーションで利用 されてきた長い歴史があります。当社の製品は、過酷な環境 条件下でも長い耐用年数を持つことで知られており、耐久性 が実証されています。 BSH(Federal Maritime and Hydrographic Agency)による テストに合格し、ブリッジの磁気コンパスに影響を与えないこ とが確認されています。 環境の影響を受けないよう密閉され、しかも通常のデバイスお よびアプリケーションと同じ特性を持つ回復機能のあるコンポ ーネントが、造船分野では求められています。コネクタは取り 扱いやすく、柔軟で、しかも海上でも最高の性能を発揮しなけ ればなりません。その信頼性は、たとえ過酷な条件下であって も、通常のアプリケーションでのパフォーマンスを下回ってはい けません。 認証 さらに、ハーティングのコンポーネントが過酷な海運環境で 役目を果たしている確実な証拠があります。ドイツのGL船級 協会は、ハーティングテクノロジーグループのコネクタをほぼ すべての造船分野で承認しています。また、ハーティングのイ ーサネットスイッチは、船舶のブリッジおよび海上プラットフ ォームでの使用でノルウェーのDet Norske Veritas(DNV) により認証されています。 ハーティングのソリューション ハーティングのコネクタは、無蓋甲板および海上クレーンで既に 使用されています(Han-INOX®およびHPR)。耐振動性が高い ため、Han®製品ファミリのコネクタは高い環境規格で作られた デュアル燃料エンジンの制御にも採用されています。コネクタは エンジンに直接取り付けられ、厳しい環境にさらされています。 写真:MAN Diesel & Turbo SE社提供 IN BRIEF • ハーティングの製品は、洋上を航行する船舶のさま ざまな場所での使用で、GL/DNVの承認を受けて います。 ハーティングのイーサネットスイッチは、船舶の監視、制御、 およびオートメーションシステムに最適です。このスイッチは 37 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション Han-Yellock ® がステージに登場 Han-Yellock®コネクタファミリの品質は、ステージ技術での使用に最適です。ショ ーの中断は許されません。 » Patrick Frenz, Product Manager, HARTING Technology Group, Patrick.Frenz@HARTING.com ステージ技術の要求は厳しく、極端な 時間的プレッシャーと厳しい品質要求の 下、ガイド、照明、ボックスなどの器具の 組み立てと分解を繰り返します。また、 ステージ技術には極端で、場合によって は過酷な環境条件でも完璧に動作する 必要があるという特殊な側面がありま す。その結果、ステージ技術ではコネク タが標準的に使用されます。 舞台装置の変更 すばやく、間違いなく設置することが絶 対条件です。現在のところ、電動チェー ンホイストを使用してさまざまなステー ジセットを変更することが一般的です。 ホイストではすばやい入れ替えが可能と なり、重量が12トン程度までの物体を移 動できます。 ここでは主に位置制御機能付きのサー ボホイストが使用されて、重量物が上昇 および下降されます。精密な位置制御を 行えるよう、チェーンホイストにはモデム モーター制御装置が装着されています。 38 そのため、分散されたコントローラ、お よびそれと連動する高性能モータの接 続に使用できるコネクタが必要になり ます。電源とコントロールインターフェ ースを脱着可能にすると、大きな柔軟性 がもたらされます。しかも、ショーごとに 異なる要求をきちんと満たせるようにな ります。 Han-Yellock®の利点 Han-Yellock®コネクタファミリは保護 等級IP 65/67で、屋内外の両方で使用 できるよう設計されています。また、 Han-Yellock®コネクタは時間的なプレッ シャーの中でも安全に使用できます。メ カニカルコーディングによって、誤挿入 が防止されます。プッシュボタン式ロッ クにより、コネクタを一工程で接続およ びはめ込むことができ、片手で取り外す こともできます。 IN BRIEF • 内部ロックメカニズムにより 極めて堅牢 • 保護機能が内蔵され、接続部 の露出を防止 • 解除ロック機構 • 豊富なデータ、信号、および 電源用コンタクトと、さまざ まな種類のインサート t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション ディケード抵抗ボックスで 使用される ® Han SEKコネクタ M630ディケード抵抗ボックス » Zbyněk Německý, Sales Engineer, HARTING Technology Group, Zbynek.Nemecky@HARTING.com MEATEST spol. s.r.o.は、電気パラメータの計測機器を開 発、製造、および販売しています。チェコのブルノを本拠地と するこのメーカーの製品には、キャリブレータ、メータ、産業 用オートメーション技術などがあります。MEATEST社は新 しいプログラマブル抵抗ボックスを開発し、M630という名前 で発売しました。M630モデルは1 Ω~1.2 MΩの範囲の精密 ディケード抵抗ボックスです。この精密機器には再校正機能 が内蔵され、抵抗の変動を補正できるため、メカニカルな再 調整が不要です。 MEATESTのM630ディケードボックスは、抵抗計、レギュレ ータ、および外付け抵抗器を使用して電気以外のパラメータ を測定したプロセスディスプレイの測定値のチェックに使用 されます。ハーティングテクノロジーグループのコネクタは、 データ伝送用および電源ボードへの接続用として、ディケード ボックス内部で使用されています。以前に使用されていたコネ クタと比べて、ハーティングのコネクタでは伝送の安定度が向 上し、顧客満足の向上につながっています。 ハーティングのコネクタ 39 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション 溶接ロボットの 安全性と 信頼性を支える » Munenori Inoue, Field Sales Engineer, HARTING Technology Group, Munenori.Inoue@HARTING.com パナソニック溶接システム社の 新型アーク溶接ロボット TMシリーズ 溶接ロボットは、自動車産業を中心に世界中の生産現場で 活躍しています。ロボット本体と制御装置を接続するコネクタ は、生産工程で発生する粉じんやスパッタに十分耐えられる堅 牢なボディと複雑な激しい動きでも接続を保証する信頼性が 求められます。溶接業界のリーディングプロバイダーとしてト ータルソリューションを提供するパナソニック溶接システム株 式会社は、新型アーク溶接ロボットにハーティングの産業用コ ネクタを採用しました。 ロボット本体とコントローラ間は信号接続、電源供給にそれ ぞれ個別のHan®コネクタ、スペースが制約されるポジショナ 40 ーとの接続には電源用と信号用のモジュールを1つのコネクタ に収めたソリューションを導入しました。 ハーティングの製品は、過酷な環境でも機能する高い堅牢性 を特長としています。主要な国際規格に準拠しており、ハウジ ングのタイプやモジュールの豊富なバリエーションを揃えてい ます。また、モジュールの標準化により構成の柔軟性も備えて います。 t e c . N e w s 2 5 : ア プリケー ション プレミアムな風に、乗ろう » Toshio Ohno, Key Account Manager Transportation, HARTING Technology Group, Toshio.Ohno@HARTING.com 鉄道における車内での旅客案内サービスは、行き先、停車 駅などの運行情報を案内する電光掲示からニュースをはじめ とする動画を使ったサービスへ高度化しています。 関西・中部に広い路線網を持つ大手私鉄、近畿日本鉄道株式 会社は、新型観光特急「しまかぜ」で走行中の前方、後方映像 を中間車両に伝送するサービスに、高速で安定した通信を提 供するイーサネット技術を採用しました。 す。車両間はイーサネットケーブルを収めた蛇腹状のジャンパ ーケーブルと高い耐環境性を備えたコネクタを組み合わせて 接続し、車両内の接続にはイーサネットスイッチ、M12コネク タと専用ケーブルを使用しています。鉄道では日本国内初の 車両間も含めた一貫したイーサネット接続は、中間車両の乗 客にも両先頭車両からの眺めを高品質な映像で提供し、しま かぜのプレミアムなサービスを支援しています。 このアプリケーションに、海外で多くの鉄道用イーサネットの 実績を誇るハーティングのソリューションが導入されていま 近畿日本鉄道株式会社の新型観光特急50000系「しまかぜ」 ハーティングの車両間イーサネット接続用ジャンパーケーブルとコネクタ 41 t e c . N e w s 2 5 : ショートニュース “全て精神力による戦い“ ハーティング社、ハーティング選手を支援 ロバート ハーティング (Robert Harting) 選手は、ヨーロッパと世界選手権、オリンピックにおける円盤投げの金メダリ ストです。 また、2012年の年間最優秀アスリートに選ばれました。同選手とハーティング社には、数々の共通点があり ます。名前だけではありません。何より、勝利への意欲、成績を伸ばしたいという情熱、そしてハーティング選手は世界チ ャンピオン、ハーティング社は世界のマーケットをリードしているという事実です。このように弊社がこのトップ選手のス ポンサーになった理由は数多くあります。以下は、ロバート ハーティング選手のインタビューです。 ハーティング社:名前は別にして、ご自身と当ファミリー企 業とにどんな共通点があると思われますか? ハーティング選手:私と同じく、ハーティング社も世界的な レベルにあって、ライバルに打ち勝ってきましたね。御社も従 業員の皆さんも、圧倒的なトップパフォーマンスを見せていま す。もちろん、その前提は全体的な啓発とサポートです。これ がなければ個人が才能を伸ばそうとする動機がありません。 また、私の場合は、プレーする私をチーム全体が支えてくれ ました。私たちは常に前に進みたいという強い気持ちを共有 しているのです。これまでの成績に甘んじるのは正しいやり方 ではありません。 ハーティング社:すぐにはうまくいかない時もきっとあった ことと思います。そんな時どう対処してこられましたか。ま た、試合で負けた時にはどうされますか。 ハーティング選手:私は、負けた時はいつも、自分より良い成績 を出す力を持ち、実際に出せる選手がいる、自分はまだそのレ ベルにはないというシグナルだと考えます。けれども、だからと 言ってくじけることは自分に許しません。全く逆で、それが私に 火をつけ、自分の長所に集中するようにしてきたのです。外部の 圧力から自分を守るには、懸命に努力しなければなりません。 スポーツで負けるのは、いつだって人生の良い教訓です。こう して負けることができないと、勝つこともできないものです。 ハーティング社:大きな期待を背負っておられるのに、トッ プアスリートであるあなたは堅苦しいところがなく、リラッ クスしていて、フィールドでも目立ちます。これはどこから 来るものですか? ハーティング選手:このスタンスは最初から身につけていたの ではありません。時間と成功体験から得たものです。それなり の忍耐も必要ですし、練習も続けなければなりません。スポ ーツは肉体的なバイタリティを高めてくれますが、それが精神 の力にもなります。この力こそが創造力やパフォーマンスにな るのです。 ハーティング社:ありがとうございました。一層のご活躍を お祈りします。 42 t e c . N e w s 2 5 : イベ ントカレン ダー ハーティング イベントカレンダー Nov 26–Nov 28, 2013 ドイツ・ニュルンベルグ SPS/IPC/Drives Dec 03–Dec 06, 2013 ロシア・モスクワ Electricheskie Seti-2013 Jan 21 –Jan 24, 2014 ドイツ・ハンブルグ Nortec 2014 Jan 23 –Jan 28, 2014 インド・バンガロール IMTEX Jan 28 –Jan 30, 2014 米国・サンタクララ(カリフォルニア州) Design Conn Feb 05–Feb 06, 2014 スウェーデン・マルメ Easy Fairs Elmässan Öresund 2014 Feb 11–Feb 13, 2014 UAE・ドバイ Middle East Electricity Exhibition Feb 12–Feb 13, 2014 英国・ ファンボロー Southern Manufacturing & Electronics Feb 24–Feb 28, 2014 中国・上海 CCMT 2014 Feb 25–Feb 27, 2014 ドイツ・シュトゥットガルト Logimat Mar 05–Mar 07, 2014 ブルガリア・ソフィア Energy Efficiency & Renewable Energy Exhibition Mar 06–Mar 08, 2014 トルコ・イスタンブール EURASIARAIL 2014 Mar 10–Mar 13, 2014 スペイン・バルセロナ EWEA 2014 Mar 18–Mar 21, 2014 チェコ・ブルノ AMPER 2014 Mar 25–Mar 28, 2014 ポーランド・ワルシャワ Automaticon 2014 Mar 30–Apr 04, 2014 ドイツ・ フランクフルト Light & Building Apr 01 –Apr 03, 2014 イタリア・トリノ EXPOFERROVIARIA Apr 01 –Apr 04, 2014 フランス・パリ SITL Apr 07 –Apr 11, 2014 ドイツ・ハノーバー Hannover Messe 2014 PUBLICATION DETAILS Published by: HARTING KGaA, M. Harting, P.O. Box 11 33, 32325 Espelkamp (Germany), Phone +49 5772 47-0, Fax +49 5772 47-400, Internet: http://www.HARTING.com Reprints: Complete reprints and excerpts of contributions are subject to approval in writing by the Editor. This also applies to input into electronic databases and reproduction on electronic media (e. g. CD-ROM and Internet). Chief Editor: S. Chmielewski All product designations used are trademarks or product names belonging to HARTING KGaA or other companies. Vice Chief Editor: Dr. F. Brode, A. Huhmann, Dr. S. Middelkamp Overall coordination: Communication and Public Relations Department, M. 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