千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 千葉県森林インストラクター会 会報 2008.1No.23) 全国森林インストラクター会現地研修会 in 千葉 「林学のメッカで森林を語ろう!」 が実施されました 平成 19 年 11 月 17 日(土)、18 日(日)に、全国森林インストラ クター会現地研修会 in 千葉が、東 京大学千葉演習林で開催されまし た。全国から集った 22 名の会員と スタッフ参加の 25 名の FIC 会員が、 南房総の豊かな自然の中で大いに 学び、大いに語り合いました。 研修報告 今回の研修のテーマは「林学の メッカで森林を語ろう!」のとお 記 り、千葉県清澄山周辺に位置する日本で最初に 一日目(17 日) 本多静六博士の提唱で設置された大学演習林 1.黒滝から柚木歩道 「東京大学千葉演習林」の内容を学び、南房総 標高 400m にも満たない房総丘陵で 1000m 級 の自然を代表する海と地形の影響を受けた、暖 の植生が「垂直分布の寸詰まり現象」として見 温帯から中間温帯までの森林の「垂直分布の寸 られる説明を藤平講師から聞く。丘陵が西方と 詰まり現象」と呼ばれる植生の分布を学ぶこと 地続きで寒冷気候の時代に山地性の植物が分布 にありました。 を広めたこと、その後、温暖な気候になって照 講師は、山田利博教授(東大演習林林長)、 葉樹林が勢力を増したが、標高からみて垂直分 鈴木誠先生(元林長補佐)、東平量郎先生(千 布をつくる余地のない房総では、色々な植生が 葉県生物学会会員)でした。受講者とともに FIC 適地を求めて生き延びてきた(氷期遺存種)。 会員にとっても改めて学ぶところが多く、所期 の成果はあげた研修会でした。スタッフで奮闘 2.柚木スギ二段林試験地 して頂いた FIC 会員の皆様ご苦労さまでした。 (会長 1909 年(明治 42 年)から 100 年生の上木ス 菅野興文) 1 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 ギの密度を三通り(150・100・50 本/ha) にし、下木に 40 年生のスギが生育する 二段林の試験地の話を鈴木講師から聞く。 3.牛蒡沢 100 年杉 演習林の創設期 1905 年に台風被害が 少なくスギ適地の谷筋に植栽された成長 の優れたスギ人工林で、胸高直径 1m、 樹高 50m、蓄積は約 1500 ㎥/ha の美林 の講義を鈴木講師から聞く。 4.郷台圃場 マツノザイセンチュウ抵抗性種子採集 園でマツ苗、モウソウチクの寿命試験 (67 年目の 1997 年に花が咲き、枯れ、 実生でまた生え 10 年目) く浜には降りられなかったが林内、北側海中遺 の話を鈴木講師から聞く。 跡、東北海岸の林相を見学。 5.相ノ沢スギ植栽品種展示林 1931 年にスギ在来さし木 33 品種の生育比較 研修プログラム を目的に植栽された展示林を望見しながら鈴木 講師から聞く。品種間、斜面の上下で生育差の 第 1 日目 (11/17) あること、右から 2 列目が山武スギ等の解説。 11:30 木更津駅集合・受付 6.清澄宿舎で講義 13:45 木更津駅出発(マイクロバス 2 台) 山田林長から東大千葉演習林の歴史と概要の 14:00 黒滝到着 講義。夕食をとってから、藤平講師からヒメコ 14:10~15:30 柚木林道 マツの激減とその原因、菅野 FIC 会長から千葉 県森林インストラクター会の活動の講義を聴く。 7.懇親会 15:13 柚木スギ二段林試験地 15:22 牛蒡沢 100 年杉人工林 15:43 郷台作業所、圃場 受講者 22 名の自己紹介、FIC 会員 25 名の紹 16:00 相ノ沢スギ品種展示林 介、講師 3 名も交えて、地酒や FIC 会員手作り 16:10 出発 16:50 清澄宿舎着 の樹木酒の試飲もありで大いに盛り上がる。 17:00 山田林長講義 二日目 17:40 夕食 18:10 藤平講師、菅野会長講義 19:10~21:30 懇親会 1.森林館見学(希望者) 第 2 日目 (11/18) 2.清澄大杉 7:00 森林館見学(希望者) 藤平講師から大正 12 年天然記念物指定の清 8:00 朝食 澄大杉について清澄は降雨量多く、空中湿度が 9:00 清澄大杉 高くスギの適地であるとの解説。鈴木講師から 10:20 出発 10:25 札郷作業所着 記念撮影 浅間山の遠望と演習林と大杉の話を聴く。 10:30 堂沢モミ・ツガ針葉樹天然林見学 3.札郷の堂沢モミ・ツガ林針葉樹天然林 11:30 札郷作業所着 鈴木講師から氷期依遺存種といわれるモミ・ 12:30 出発 ツガの巨樹が多い天然林の説明を聞き、班編成 昼食 12:10 閉会式 14:00 木更津駅で解散 オプションは館山駅で 16:40 解散 で風致林林道を歩く。札郷作業所で弁当で昼食。 4.オプションは館山沖ノ島 (記録:事務局長・大崎 参加は受講者 10 名、FIC 会員 8 名。西風強 2 信) 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 森林インストラクター全国研修会スケジュール 1日目 時間 11:30 13:45 14:00 場所 木更津駅東口 木更津駅出発 黒滝到着 14:10 黒滝出発 内容 受付スタッフ集合 観察のポイント 5分遅れで出発 黒滝を過ぎ、橋を渡った広場で挨拶、説明 セレモニー、藤平説明、体 操 一般参加者 1・2 班 FIC会員 3・4 班 右 黒滝層:上総総群の最下層、三浦層群との境 界。硬い凝灰質礫・砂岩と砂泥岩の互層。 洗濯岩の川底:砂泥岩が削られた タマアジサイ、アキノタムラソウ、アカショウマ(イヌショウマ)、トリアシ ショウマ、クサアジサイ、オオバイノモトソウ、メヤブソテツ、イワタバ コ、ヤブデマリ、コクサギ(ミカン科 コクサギ型葉序)、 ミズ(ウワバミソウ)、リョウメンシダ、キチョウ、 トウキョウサンショウウオ フサザクラ、(フサザクラ(ヤグルマ科)-タマアジサイ群集) イイギリとアカメガシワの大木 ツガ(左)、モミ(右)=南限 垂直分布の寸詰まり現象:標高 400mにも満 たない房総丘陵で、1,000m級の植生が見ら れる。丘陵が西方と地続きで寒冷気候の時代 に山地性の植物が分布を広めた。その後温暖 な気候になって照葉樹林が勢力を増したが、 標高から見て垂直分布を作る余地の無い房 総では、色々な植生がわずかな適地を求めて 生き延びてきた。(氷期遺存種) 大正時代、手堀り、水田に水を送った マツカゼソウ(ミカン科 シカが食べない) 水路を変えて水田を作った跡 ラクウショウ(ヌマスギ)、メタセコイヤ(右 互生)、スギ、 コウヨウザン、ワラビの群落、ヤマコオバシの黒い実 ヒノキ(採種) マタタビ(左)、ウワミズザクラ(バラ科 右) 魚(ウグイ) サンショウウオ(夜行性)、ヤマアカガエル ヌマスギ(対生)、株元にオニシバリ(ナツボウズ) アカメガシワの大木 川回し サラシナショウマ アブラギリの実、シロダモ フサザクラ(実有り)、イワタバコ、ウラジロガシ ネコノチチ(クロウメモドキ科)、隣にヘラノキ(シラノキ科)、 メタセコイア(スギ科) コクサギ 左 橋の上で 左 右側 鈴木講師 リュウキュウマメガキの果実が沢山実っている イロハカエデ、カマツカの赤い実 カマツカの赤い実 ジャケツイバラ 明治 42 年(1909)から、100 年木 マツカゼソウ、スギにツタウルシ 柚木歩道 右側の小川 川沿い 川原上流 14:38 右側 左の川岸 袋山沢水文試験 地 草川原用水路 右側 川回し 左川中の手堀の水門 右岸広地 土橋を渡り 3つ目トンネン トンネルを出て 4 つ目トンネル トンネルを出て 新田 トンネルの手前 橋の上から 左側 右側 トンネル入り口の右側 左側 右 左、樹木見本林 15:13 橋の手前 橋 5つ目トンネル 柚木スギ2段 林試験地 等 説明 3 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 15:15 15:22 柚木歩道出発 牛蒡沢 100 年 杉 バスで牛蒡沢へ 展望台:鈴木講師 杉林見学 15:43 ほ場 マツ苗 モウソウチクの寿命試験 16:00 奥の展望地 相ノ沢スギ品種展示 帰り道 16:10 郷台出発 16:50 17:00 17:40 18:10 清澄宿舎着 講義室 食事 講義室 郷台作業所 わき 関東ふれあいの道 車中:左 車中: 左 トイレを済ませ講義室へ 挨拶、講義 19:10 21:30 24:00 懇親会 中締め 就寝 2008 年正月号 県外参加者1号車 スギ人工林 1,905 年(102 年生)、スギの適地、 1m 胸高直径、樹高 50m 台風被害少ない(谷筋を選んで植えた) 下層=シカ害の無いイズセンリョウ、クロモジ、マツカゼソウ 残る マツノザイセンチュウ抵抗性種子採集園、アカマツ2号 67 年目に花が咲いて枯れた(1,997 年)寿命 は 67 年。実生でまた生えて今 10 年目。 右から2列目、山武杉 ジャケツイバラ、シロダモの実、ユズリハ、 コウヨウザン(畑の入り口)、ヨレスギ、テーダマツ(マツ 科)、バリバリノキ(クスノキ科 角地 葉がツヤツヤし ている)、ウバメガシの大木(ラクウショウのそば)、 ユリノキ(ハンテンボク)、ヒマラヤシーダー バスに乗車 分水嶺、右太平洋、左東京湾に流れる モミ・ツガ天然林、白い花のリュウノウギク 亀の沢 2 段林 山田林長講義 食事が済んだら荷物を部屋に置く ヒメコマツの激減とその原因:藤平 千葉県のインスタラクター会の活動:菅野会長 林学のメッカ東大演習林で学び語ろう 一般参加者自己紹介、FIC全員紹介 講義 食堂 解散 2日目午前研修(07.11.18) 7:00 宿舎 森林館見学 8:00 9:00 10:20 10:25 宿舎 清澄大杉 清澄出発 札郷着 食事 藤平・鈴木講師 10:30 風致林歩道 11:20 11:30 12:10 12:30 杉美林の尾根 郷田倉田林道 札郷着 閉会式 札郷出発 他 希望者 宿舎前ナ ナカマドの赤い実、 バクチノキ(ビランジュ、バラ科サクラ属、蜜腺) 食事後バスへ、弁当を持って乗車 清澄は降雨量と空中湿度が高く、スギの適地。 札郷トンネル手前右に入る 途中の里山=落葉広葉樹林、落葉水田の肥料 ブナースズタケ群集 堂沢モミ・ツガ針葉樹天然林見学。 モミ(両手を上に広げた樹形)、ツガ(モコモコした 樹形)、カヤ、コナラ、サカキ、シロダモ、カクレミノ、リョウブ、 アズキナシ、ヒメコブシ、サイカチノキ(マメ科)、ズミ、アオハダ、 コウゾ、シロキの紅葉。 ここは氷期遺存種が多い。 北斜面のスギの人工林、素直で材に適す 鈴木講師 説明 藤平講師説明 班編成 鈴木講師 バス乗車 昼食 説明 バス乗車 オプションツアーは2号車 4 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 森林インストラクター全国研修会オプションツアー 2日目午後 時間 12:30 場所 堂沢出発 内容 2号車 13:30 13:50 和田花園着 和田花園発 トイレ休憩 14:20 沖ノ島着 砂浜看板 観察のポイント 車中説明 ・挨拶・予定・スタッフ紹介 ・東大演習林内の民有林、日本一のマテバシイ林 ・鴨川市内説明 ・間宮七郎平と抱湖園、元朝桜、・和田の鯨漁の歴史 ・丸山町酪農発祥の地・南房総の海岸林 ・隆起する南房総 車中説明 ・房総の戦争遺跡・房州の枇杷栽培 ハマオモト(ハマユウ)、ハマゴウ、ハチジョウナ、オカヒジキ、イソ ギク、イワダレソウ、ハチジョウススキ あいにくの木枯らし1号が吹き、飛砂を真向 かいに受けながら、走って島に渡る。 ストレッチ 金田 草本:ツルナ、コウボウムギ、ハマゴウ、イソギク、ケカモノハ シ、ネコノシタ、ハマヒルガオ、ノブドウ、ハチジョウナ(キク科) ムラサキツユクサ(白花)、ヤマグワ、ハチジョウススキ、ノシラン (白い花)、ノギク、ラセイタソウ、イヌタデ、ヤツデ、イワ ダレソウ、オニシバ、ヤダケ、クロマツ、亜熱帯のツルソバ の白い花、ハマオモト 秋の植物 島入り口看板 島の東北海岸から回 る 西風を受ける最前線 は観察不能 樹木:マルバグミ、マルバアキグミ、ボウシュウマサキ(ヒロハ マサキ)、トベラ、クサギ、 林内 15:20 草本:フウトウカズラ、 樹木:シロダモ、イヌビワ、キヅタ、エノキ(葉が横に 広がる)、ムクノキ、カラスサンショウ、ミズキ、ヤマグワ、ホル トノキ、オオシマザクラ、ヤブツバキ、大きなスダジイ 1 本 タブノキの大木、ヤブニッケイの大木 「強風時、タブノキの枝はバラバラに動いて、幹 が揺れるのを防いでいる」との説明を聞く。 三瓶雅延氏が 1,987 年に発見。土器は縄文早 期 イルカの骨、耳骨、クジラの耳骨大量に発見。 イルカの一次解体処理場、黒曜石の石器、骨角 器。当時の海面は―27m 付近、その後長く海 底にあったが、その後地盤の隆起により現在 の高さになる。隆起の高さは 25m と推定さ れている。 ビーチコーミングをあきらめる。 (タカラガイ、珊瑚・熱帯魚の北限息域) 南側・宇賀明神 沖ノ島海中遺 跡 島の北側 15:30 安房博物館 南の浜 強風のため浜に降り ることをあきらめる 見学 16:30 16:40 安房博物館 J 館山駅西口 見学終了 挨拶後解散 雨対策のために下見をしておいた博物館に 寄る バス乗車 記録:斎藤陽子 5 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 方の格調ある講義が素晴らしかった。 ③やはりタ 全国会 in 千葉研修会受講者感想文 イトであった。先月参加した長野でもかなりきついス 受講者から、①全体の感想、②研修内容につ いて、③スケジュールについて、④運営につい ケジュールで一部カットせざるを得ない所もあった。 て、の感想を求めました。その結果、17 名の方 午後 2 時集合ではなく午前 10 時ぐらいがよいので から感想が寄せられました。 はないか。今回参加した研修生は大部分が関東周 辺なので集まれると思うが如何。時間的余裕があ ればオプションも参加できたと思う。 ④千葉インス ◆先日はお疲れ様でした。 ①全体の感想。F ICの皆さんの大変なご努力に感謝いたします。 事前の準備と当日の運営は見事なもので大満 足です。 ②研修内容について。お二人の講師 のお話、東大の山田先生の話、全て内容の濃い ものでした。欲をいえばFICの活動についてもう 少し詳しくお聞きしたかった。 ③スケジュールに ついて。ややタイト感はあったが、あれだけの人 数を動かしていくにはやむをえないものと思う。 せっかく全国から集まっているだけに、各地のイ ンストラクターの活動状況と問題点等の情報交 換ができればと思った。そうなれば二日目の午 後に時間をとることになるが、遠方から来ている 人たちのことを考えれば難しいことかもしれない。 ④運営について。FICの方々が 20 名以上参加 しており、日ごろのまとまりが良い成果と感じまし た、東京会はできるかなと石井会長と話ながら帰 りました。場所の選定(東大演習林)、講師の人 選、FICの方々のサポート体制、申し分無しと思 う。(東京都の会員) トラクター会会員のおもてなしに感謝する。自己紹 介も食後で正解でした。先月の長野研修会では宴 会が始まると同時に自己紹介をはじめたので空腹 時に大量のお酒、すぐに酔ってしまい各自がわい わいがやがや、自己紹介など聞いている人はほと んどいない状況となりました。食後に宴会?と思っ たのは大変な間違いであり、大正解ですね。また 手品、司会のトークもよく楽しく過ごせました。感謝 します。(福島県の会員) ◆先週の研修会ではたいへんお世話になり、あり がとうございました。こちらからお礼のメールをしなく てはと思っておりましたが、先にご連絡をいただき、 たいへん恐縮です。お蔭様で一般にはなかなか行 くことのできない演習林の見学、講義、そして宿泊 体験と、本当に貴重な時間を過ごさせていただきま した。最近は何か新しい体験というと、びっくりする ような最先端の施設や文明の利器といったものに 出会うことが多く、「すごい!」と思う反面、少し淋し い気持ちというか自分にはついていけないと思うこ ◆11月17日-18日の研修とオプションの沖ノ とが多かった中、演習林は昔かrの姿を残し、重厚 島研修を終え、無事帰省しました。山田林長、鈴 木先生、藤平先生の説明は、大学演習林の研 修に相応しいアカデミックな格調の高さ感じさせ てくれ、満足でした。また、千葉インスタラクター の多士済々のスタッフの豊かさと、組織化された 研修会運営に感心頻りでした。帰りの電車で同 席した東京会の石井誠治さんも、千葉会の良く 練られた今回の研修会運営に高い評価を与え ておられました。(東京都の会員) で暖かなとても心地よいものでした。それは演習林 ◆ ①全体の感想。大変よかった。 ②研修内容。 ◆先日の千葉研修会に参加させて頂き有り難う御 房総の植生について理解出来た。散策しながら権 座いました。受講した感想を送信申し上げます。 威ある講師の説明も納得できた。夜の部の各先生 ①全体の感想。限られた時間のなかでは全体的に や施設だけでなく、講師の先生方、また、参加者の 半数を占めていた千葉県森林インストラクター会の 大勢の皆様のおもてなしも同じ感想でした。私自身 の感想としては、研修の内容、講義時間等、またス ケジュール的にも丁度よかったと感じています。こ れ以上うめこんでも少ししんどかったし、余裕があり すぎても物足りなかったと思いますので。ありがとう ございました。(東京都の会員) よく纏めて戴いた研修であったように感じました。 6 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 ②研修内容。演習林としての活動状況の内容は講 スが泊まっていていた。マイクロバス移動内で 師の先生方の説明によりよく理解できましたが、林 の解説は時間の有効利用でよかった。夕食をは 内での植生に就いてもう少し説明が欲しかった。 さんで 2 回の講義、また夕食と宴会を分けてい (全員のレベルに差があるので難しい点があります たのも面白かった。朝の散歩、および博物館の がクラスを初級、中級等に分ける等工夫をして) 見学がオプションになっているところはよかっ ③スケジュール、運営概ねスムーズに行われたよう た。お弁当を持参させることでスタッフの労力 に感じました。(東京都の会員) が減少できていた。④運営について。全国森林 インストラクター会からの補助がない場合はこ ◆先日は、大変お世話になりまして、ありがとうござ のくらいの費用を請求してもいいことがわかり いました。研修会に参加したのは初めてでしたが、 勉強になりました。こちらは、ちょっと批判的 たくさんの方々と交流できて、有意義な時間をすご なことになっています。生意気なことで申し訳 すことができたと思います。 ①会場が大学の演習 ありません。お許し下さい。①全体の感想。知 林ということで、林学を勉強していた私には、とても らなかったことを知ることが楽しかったりする 懐かしく感じる場所でした。また、利益.採算とは別 私なので今回の研修はとても楽しかった。本州 の観点からの、実験.研究の成果を見ることができ の樹木については、試験後すべてを忘れてしま たのがよかったと思います。 ②森林インストラクタ っていて見るもの聞くことすべて新しいものば ーとして、参加者に「伝える」技術をいかに磨くか、 かりだった。②研修内容について。満足。③ス という視点からも、何か研修プログラムがあればよ ケジュールについて。あくまでも、対象者が森 かったと思います(少人数のグループで、インター 林インストラクターなので難しい内容が多いの プリテーションやプログラムを実施して、評価.批評 はいいのだが、質問をする時間がなかった。ス しあうなど)。 ③コース別に行った森林散策が、両 ケジュールがあくまでも移動時間の確保がやっ 日とも(特に 1 日目)やや慌しかったように思います。 とみたいなところがあり、行きたいところを無 周囲の動植物には通常の参加者以上に興味をも 理やりに詰め込んだ感じがする。ディスニーラ たれるであろう森林インストラクター対象ですので、 ンドは一日ですべてを見学することはできない もう少し時間に余裕があればよかったのではないで と聞いている。どこか見落としたところを残し、 しょうか。 ④千葉会の方には研修会の運営、及び 「残念ですが、そこは○○がとてもすばらしい 裏方も含め、本当にお世話になりました。おかげさ んですよ!」と、次回の参加を促すような方法 までいい経験をさせていただきました。ただ、あまり もあったのではないかと考える。お風呂に入る 懇親会.交流会に重きをおき過ぎないでもよいの 時間もなくなってしまったことも残念だった。 では? 千葉会の皆様そして研修でお会いした ④運営について。宴会で、千葉のインストクタ 方々と、またどこかでお会いすることを楽しみにして ーの人たちだけの席を作ったのはいいのだが、 おります。ありがとうございました。(東京都の会員) 遠方から来た人たち同志の話になってしまい、 研修で廻ったところの質問をすることができな ◆①全体の感想。一言で言えば楽しかったです。 かった。地元のインストラクターが他の地方か 久しぶりの旅行だったこともありますが、それ ら来た人たちをおもてなしするという形もあっ 以上にどっぷりと自然の中に抱かれ、初めて知 たのではないかと思う。キャンプでもそうだが、 ることばかりの出会いに喜んでいました。②研 6~7人にリーダーが一人付くといった形が理 修内容について。初めて知ることがほとんどで、 想的であると、本か何かで読んだ覚えがある。 とても楽しかったです・東大演習林での最先端 全体を2つのチームに分けてはいたが、地元の の実習内容を知ることもできてとてもよかった インストラクターがどこにいるのかもよくわか です。モミ・ツガからシイ・カシへと遷移して らなかった。大きな団体になるとなかなか会話 いくことも知ることができました。③スケジュ もしづらかった。先生・講師と代表者との挨拶 ールについて。駅から歩いていけるところにバ がバスの中であったが、多くの人たちとは初対 7 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 面のまま研修に入った。できることなら、アイ こに焦点を合わせるか難しいところですが、研修会 スブレイクゲームも兼ねた準備運動があっても 場の内容がすばらしいので、各自の実力に合わせ よかったのではないかと思う。(北海道の会員) た体験ができたと思われます。東大農学部のゼミを 擬似体験したようなものです。各地からの参加者は、 ◆過日は大変お世話になり、ありがとうございまし 改めて千葉の自然の懐の深さを実感できたのでは た。屋久島から昨日戻り、今、メールと格闘しており ないでしょうか。 ③スケジュールについて。一泊の ます。研修は総合評価 5 点満点で 4 点です。良か 短い日程の中では最大限に有効なスケジュールで った点。 ・演習林の貴重なモミ、ツガ天然林と房 した。マイクロバスを活用した移動が効率的でした。 総照葉樹林を堪能できた。 ・演習林の全面協力 皆熱心なので時間が押したのはしかたがないこと のお陰で興味深い解説を伺うことができた。山田林 です。天気も見方をしてくれました。 ④運営につ 長、藤平、鈴木先生に感謝いたします。・ FIC の いて。千葉会のまとまりを実感できた運営でした。 皆さまの素晴らしいチームワーク、様々なタレントを 個性ある会員をうまくまとめて運営されている感じ 持った方々の活躍が印象に残った。暖かいもてな が伝わってきました。東京会も5年前は100人前後 しの心が随所に感じられ、心地よい 2 日間でした。 でとてもまとまりがありました。現在200人を越える ありがとうございました。 マイナス 1 点。 ・時間の 規模になると、全体でなにかやるには意志の疎通 制約で少々あわただしい感があった。 1 日目は牛 をはかりにくく感じるようになっています。(東京都の 蒡沢、郷台作業所観察くらいにして藤平先生の講 会員) 義をもう少し伺いたかった。 2日目のモミ、ツガ林 の観察をもう少しゆっくりできたら更に良かった。ま ◆現地研修会では大変お世話になりました。各種 たいずれかでお目にかかる機会があればうれしい 行事が立て込んでいて返事が遅れて申し訳ござい です。(東京都の会員) ません。お問い合わせの件、次のとおり回答いたし ます。 ①全体の感想。大変良かった。参加してよ ◆たいへん良かった研修会でした。大学演習林 かったと満足しています。 ②研修内容。わが国で 全般が見れてよかった。千葉のスギは山武スギ 最初に設置された大学演習林の立地環境から研 だとてっきり思っていたが清澄にはその自然で 究内容まで的確に分りやすく構成されており、さす 育った清澄スギをみて感動した。沢山の場を見 がと感心しました。山武スギの林況、シカやイノシシ せたい気持ちはわかるが質問を2~3したが時 の獣害、期待のヤマビルにもお目にかかれて納得 間の制約もあり、つい遠慮がちになってしまっ の内容でした。清澄の大スギも現地を知り尽くして た。余裕が欲しかった。車内の移動時間でもよ いる講師の案内で、予想外の視点から観察でき本 かったのだが。詳しく聞きたかったのは、①房 土第一のスギを堪能できました。感謝! ③スケジ 総千葉は海に囲まれているので海流と気候と森 ュール。盛り沢山のメニューを分りやすく充実した 林の関係、同じく海に囲まれている屋久島や白 資料を準備して案内していただき大変良い勉強に 神山地と異なる点。②森林と温暖化の関係で なりました。無駄が無く、無理も無い日程だったと 3.9% 1300 万トンの炭素を固定するといわれて 感心しています。 ④運営。手馴れた運営と進行で いるがその根拠は何かという点。この点を除け 日ごろの活動の様子が伺える思いでした。限られ ば充実した内容であった。(埼玉県の会員) た時間内に多くの事案に触れることが出来て満足 しています。早朝ガイドも大変良い勉強になりまし ◆①全体の感想。よく練れていてすみずみまで行 た。忙しいスケジュールの中でご案内いただいたこ き届いた研修会だったと思います。会場になってい とに感謝申し上げます。(東京都の会員) る東大演習林との協力関係がしっかりできているこ とが、随所に出ていましたので、参加された方は満 ◆ 世話になりました。先週一杯出張しており、1 週 足して帰られたことでしょう。 ②研修内容について。 遅れでご返信することをお許し下さい。既に反省会 各自の研修についての理解度はまちまちです。ど も終えられた由、役立たずで申し訳ないです。以下 8 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 に遅ればせながら感想を述べさせていただきます。 れているが林学学術の研究の事はともかく、本多 ①全体の感想。大変有意義な会でした。身近な房 静六博士の業績に関心を持っていました。清澄演 総の自然について学ぶ貴重な機会でしたし、日常 習林の創設において、この地が最適であることの発 入れないような演習林での研修、講義・宿泊交流 見と喜んだといいます。しかし、演習林を設置する 会など、大変勉強になりました。知的肉体的にも良 に、「そんな広い山を持っても世話する経費が全く い運動・経験でした。若い世代の参加が増えれば、 ない、どうするつもりか」との上司の反対に対し、学 より素晴らしいかと思いました。 ②研修内容につ 生と一緒になって植林も管理もやると主張を通した いて。中身とししては、氷河期の遺在植生の話、高 話。当時カヤ・ススキの原野での造林設計その人 度分布の寸詰まり減少、それが温暖化で危機に瀕 物像に惹かれます。この学者はドラマになって放映 していること、竹のサイクルの話、演習林の機能、 されると国民に多くの森林への関心を呼ぶと思いま 黒潮と植生の関連等々、地元に密接でありながら す。こんな事を考えながら林内を見させていただい 広い視点での環境問題などに及んでおり、価値が た。そして、鈴木先生に思いを持つ質問をして親 あったと思います。方法としても、実地(複数)、講 切に教えてもらいました。これらの歴史を感じる現 義、林業演習の話、資料館、交流会など豊富なも 場、施設、資料を見聞して参加して大変良かったと のでした。短時間で大盛り状態でした。 ③スケジ 思います。 ③スケジュール。私の所からはもう一 ュールについて。私にとっては充実したスケジュー 泊必要かなと思いましたがオプション参加も含めう ルでした。ただし②の表裏一体の問題として、とら まく組んでいただいたと思います。 え方次第で盛り沢山≒過密の面もあったかと思い いて。受け入れの諸準備と多くの方のご尽力、役 ます。地方から見える方のことを思うと、昼集合・昼 割分担に感謝いたします。資料の作成も私どもが 解散は配慮の結果であり、丸 1 日という限られた時 研修受け入れする時にここまでやれるかと思うほど 間の中で、実は広い房総半島を横断し、あれだけ のものをいただきました。全国研修の対応をする時 のカリキュラムを盛り込めたことは私は実り多いと思 の参考にいたします。やはり、地元の森林情報、デ いますが、参加者によっては、実地の場所を絞り時 ーターそして森林史やその文化に関することの把 間をとる等、より深堀りした話をお求めになるかも知 握は自らの知識を整理、確立する上で必要である れません。実施後のメールのご意見にあったように、 と痛感しました。滋賀県が全国研修となった時また 車中の時間をより活用出来れば良かったかも知れ 色々と教えてください。(滋賀県の会員) ④運営につ ませんね。 ④運営について。③のスケジュールを 大きな遅延もなく、特に事故無く進行させた運営に ◆先日はいろいろとお世話になりました。ありがとう ついては、良かったと思います。準備、シミュレーシ ございました。とくに、私は初日の夜に帰りましたが、 ョンを重ねた結果と思います。ご苦労さまでした。あ そのとき、わざわざ、東大演習林職員の方に安房 りがとうございました。以上、勝手に書かせていただ 鴨川駅まで車で送っていただき、ありがとうございま きましたが、大変ご苦労された千葉会の皆様に対 した。重ねて御礼を申し上げます。以下 研修会の し、表現に至らない部分があればお許し下さい。あ ことにつきまして、若干の感想を述べさせていただ りがとうございました。私も、お任せするばかりでは きます。 ①全体の感想。千葉県の森林インストラク なく参加出来ますよう、努力したいと考えております。 ターの皆さんは、心から森林を愛し、森林の行く末 乳飲み子を抱える身ではありますが、2 月に 1 日で を真剣に考えておられる方々ばかりでした。また、 日帰りくらいは、何とか妻の了解も取れようかと思っ あたたかい心のこもったおもてなしをしていただき、 ておりますので。本当にありがとうございました。末 感激をしました。 ②研修内容について。バスの中 筆ながら、皆さまのご健勝をお祈り申し上げます。 から始まった数々の研修は、どれも有意義でした。 (千葉県の会員) とくに東大の演習林の中の研修(竹の開花の継続 研究、スギ植林の継続研究など)では、何十年と続 ◆①②全体の感想・研修内容。東大千葉演習林 く息の長い研究に懸命に取り組んでおられる先生 については、わが国最初の大学演習林として知ら 方のご努力に感銘しました。 ③スケジュールにつ 9 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 いて。たくさんの講座をうまく時間配分されておられ、 見学を楽しみにしておりましたが、あいにく暴風の しかも、タイムキーパーの方がきちんと管理されて 中で森に守られながらの観察会となりましたが、と いました。参考になりました。(東京都の会員) ても印象深いものとなりました。今回の研修で、南 房総の森林が南国的であるということがよくわかりま ◆出張のために返事が遅れて申し訳ありません。 した。 ③スケジュールについて。適切な時間配分 研修会の折には、大変お世話になり有り難うござい により、盛り沢山のメニューを楽しませていただきま ました。有意義な二日間を過ごす事ができました。 した。 ④運営について。スタッフの皆様がしっかり ①全体としての感想ですが、普段は触れる事の出 とした役割分担されておられ、なおかつ我々参加 来にくい、貴重な場所を間近に見せて頂き、良い 者に様々なお気遣いをいただき、誠にありがとうご 体験を重ねる事が出来ました。特に林長先生はじ ざいました。終始ご親切にしていただきましたことを め、東大のスタッフの方々には、丁寧に対応してい 感謝いたします。大変お世話になりました。またよ ただき感激です。森林そのもの、建物そのものが歴 ろしくお願いいたします。(茨城県の会員) 史的に貴重で林学の精神がこもっている場から、 何か伝わるものがありました。また普段から東大演 ◆自宅PCが 11/22~約3Wほど、故障修理状態に 習林に協力されている千葉会の皆様の積み重ね ありました関係から返信が大変遅れてしまいました があっての対応だと思います。また内容を変えて、 こと、深くお詫びいたします。凄く充実した研修に じっくりと演習林で学べる機会を作っていただけれ 参加させていただいたというのが率直な感想であり ば幸いです。 ②研修内容ですが参加され方々が ます。あの高度(300m前後)の中にあれだけ多くの かなりハイレベルな方も多かったので、もう少し専 樹種があることに驚かされました。この近辺では高 門的につっこんだ内容でもそれなりに受け止めら 尾山(標高 600mくらい)で、南斜面と北斜面とで植 れたかも知れないと感じました。 ③スケジュールで 生が大きく異なり多くの樹種や草本の存在がありま すがそれぞれの場所で二倍程度時間があっても良 すが、千葉県のどちらかと言うと南に位置している かったと思います。東大演習林だけに絞って、もう 地域にあれだけの自然の存在に感心しました。ご 少しゆっくり歩いたり、立ち止まって詳しく話を聞い 依頼の件、以下の感想を述べさせていただきます。 たり、普段入りにくい場所まで、行ってみられたら有 ①全体の感想。 講師、スタッフ(千葉県森林イン 意義だったとも思います。 ④運営についでですが ストの皆さん)の見識さに感銘しました。演習林とい 資料の提供、バスの運行、受付など綿密に対応し う素晴らしい研修素材の存在に、うらやましい限り ていただき、すばらしかったと思います。さぞかし準 です。ヤマヒルの多さに改めてビックリ、別に清澄 備が大変たったと推察します。すべてが滞りなく進 地域だけの話ではないはずの現象、認識を新たに 行して気持ちよく参加できました。(神奈川会員) 致しました。研修会としては多様な構成・内容に感 激、参加者の多能多芸さにも驚かされました。千葉 ◆返信が遅くなりまして、申し訳ありませんでした。 県インストラクターさん手作りの銘酒?には驚いた ①全体の感想。私も2年前にやっと試験に合格し 次第です。 ②研修内容について。上述の通りで たばかりで、森林の事も樹木の事もまだまだ不明の す。盛りたくさんの構成にも感激。里山(地域生活 事ばかりですので、今回のような研修会を通じて諸 との係わり合い)としての機能の説明があり感動しま 先生・先輩方に直接お話をうかがえる機会は大変 した。川の流れを無理やり変えての田んぼ稲作の 貴重でありがたく思っております。 ②研修内容に 件など、こちらでは知りえない内容に触れることが ついて。2日間という限られた時間の中で、早朝観 できよかったです。 ③スケジュールについて。もう 察会及びオプショナルツアー(沖ノ島)まで企画し 少し余裕があれば年寄りにはよかったかと思ってい て頂き大変充実した内容でした。東大千葉演習林 ます。 ④運営について。素晴らしい連携と緻密な 及び堂沢モミ・ツガ林天然林は初めて見学させて 計画には感心しました。ありがとうございました。次 頂きましたが、自分のイメージよりはるかに深山幽 の企画にも参加したくなりました。以上です。(東京 谷といった雰囲気でありました。個人的には沖ノ島 都の会員) 10 以上 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 打 ち 合 わせ を す る 里 山 の 会 の 皆 様 活動報告(2007.10~12) 総合学習事業 (担当幹事:高村) 滝野「秋の里山観察会」結果報告 菅原先生と 23 日の総合学習実施に 日 時 平成 19 年 10 月 20 日(土) 9:00~11:40 晴 関する最終打合せを行った。 (報告:高村) 20℃ 場 所 滝野中学校学習林とその周辺 主 催 本埜村教育委員会(生涯学習課)、本埜 滝野中学校「環境(里山)学習」実施報告 [19 年度後期 1 回目] 村里山の会 参加者 日 一般参加者 28 名(児童 19 名、保護者 時 平成 19 年 10 月 24 日(火) 9 名)、里山の会青山会長ほか 5 名、教育委員会 16:00 晴 押田主事、滝野中河邉教頭先生・菅原先生 場 所 滝野中学校学習林とその周辺 FIC 講師(國安・髙村) 指 導 FIC 【合計39名】 8:15~ 23℃ 高村、椎名 ・ 滝野中 河 邉教頭先生、菅原先生、 実施内容 参加者 愚図ついていた天候も回復し、スッキリした 中学3年生 3クラス 合計 77 名、 秋空の下、本埜村のチビッコ達を集めた、わく 1クラス2時間授業×3コマ わくふるさと探検隊「秋の里山観察会」が実施 学習の目的 された。運動会シーズンで色んなイベントが重 ・30 日に行う小学5年生との合同里山学習会に なる中、やや人数が少なかったが、元気に出発 向けて小学生に秋の里山の様子を説明できるよ した。 うに、インストラクターの説明を聞きながら動 植物を観察し、観察ノートに記録する。 農道脇の林縁には、少し色づいたムラサキシ キブや真っ赤な実をはじかせたゴンズイがたわ 事前学習で決めた観察ポイント、観察コースを わ。今年の里山は豊かに実り、ドングリのジュ 実際に確認する。 ータンを踏んで歩くという贅沢を味わった。太 観察、指導のポイント いクヌギに着生したカワラタケ(?)の上で、青 野原の昆虫・・バッタ(トノサマバッタ、クル 山会長さんがクワガタを発見。すかさずチビッ マバッタ)、トンボ(アキアカネ、ノシメトンボ) コが「ノコギリクワガタだ~」と大喜び、撮影 などの見分け方 後、無事に籠に収まった。 秋の野原の植物・・ワレモコウ、ナンバンキセ 林内では、キノコで大騒ぎ。今夜のおかずに ツエタケ、エノキタケ、ワタゲナラタケを収穫 した。他にはスッポンタケ(卵)、ニセショウロ の仲間など。手の届かないところに実を付けた ミツバアケビ、淡い橙色に色づいたサンショウ が来週に行われる滝野中・小合同観察会の生徒 達を待っているようだ。 ・ 終了後、参加された滝野中河邉教頭先生、 11 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 ル、カントウヨメナ、ノハラアザミ、ツリガネ 滝野中学校「環境(里山)学習」実施報告 [19 年度後期] [第 2 日目] 日 時 平成 19 年 11 月6日(火) 8:15~ 16:00 小雨/曇 19℃ 場 所 滝野中学校学習林とその周辺 指 導 FIC:椎名、高村 滝野中:河邉教頭 先生 参加者 中学2年生 3クラス 合計97名 1クラス2時間授業×3コマ 概 況 本埜村立滝野中学校の平成 19 年度後 期環境学習第 2 日目は、2年生について実施し た。 前夜からの雨が残ったため、水田・水路を通 るルートを避け、牧の原公園、企業庁草地、橋 梁下、学習林を往復するコースに変更した。秋 の里山や周辺の自然の様子を観察することが今 回の学習のテーマだったが、田んぼや水路の観 察が十分できなかった。牧の原公園では、クス ノキ、月桂樹、ヤブニッケイの葉の匂いをかが せ(箪笥の防虫剤の匂いと分かる子はいなかっ た)、紅葉を始めたナンキンハゼの様子を観察。 企業庁草地では、ツリガネニンジン、ノハラア ザミ、カントウヨメナ、ワレモコウ、セイタカ アワダチソウなどの秋草やオナモミ、アメリカ センダングサなどのくっつき虫(種子)を観察 できたが、雨模様のためバッタが現れず、午後 のクラスだけが、トノサマバッタとクルマバッ タの違いを観察できた。林内では、コナラとク ヌギの違いを葉、木肌(中々触れようとしない)、 ドングリによって説明した。他には、コブシ、 ムラサキシキブ、サンショウの実やスッポンタ ケ、モエギタケ、エノキダケ、ホコリタケ、ハ ナビラニカワタケが観察できた。 (報告:髙村) ニンジン、セイタカアワダチソウなどの特徴、 暮らしぶり 里山の実り・・ドングリ、ガマズミの実、ムラ サキシキブ、サンショウ、アケビ、コブシなど を見て、触って、味わって5感を使った観察 里山の食物連鎖・・里山の生き物達、モズ、バ ッタ、カマキリ、アカガエル、アマガエル、カ ナヘビ、ミミズ、野うさぎなどの捕食の関係と 生物が多様な里山の環境を考える。 森の分解者・・ナラタケ、シメジ、コフキサル ノコシカケ、スッポンタケ、ハナビラニカワタ ケなど、秋のきのこを観察し学習林の生態系に おける分解者としての役割を確認する。 危険な動植物・・生徒が事前学習で決めた観察 コースで見られるスズメバチ、ツタウルシ等の 危険性について説明し、小学生を案内する際の 注意を促す。 ・学習林内では毒性の強いニガクリ タケが生えていた。 ・食用キノコと毒性のある類 似種との見分けが難しいので小学生には林内の きのこが食用であるか否かはあえて触れないよ うに指導する。 概 況 1 クラス 25~26 名を 3 グループに分けて、 各グループにインストラクターと教頭先生がそ れぞれについて観察会に出かけました。最初の 野原では補虫網を持ってバッタの捕獲に生徒達 は夢中でした。植物よりも生き物のほうが断然 関心が高いです。学習林では、きのこを見つけ て同行してくれた「きのこアドバイザー」の村 田さんに質問したり、説明を熱心に聞いている 様子が見られました。観察ノートにしっかり記 録している生徒とそうでない生徒に分かれてい たので、合同学習会で小学生に説明ができるの か一抹の不安が・・・。 小学生に説明することで自分の里山学習の中 身を深めることも合同学習会の目的の一つです のでそれを期待したいと思います。自分自身 この総合学習事業で中学生に里山の自然を伝え ることで多くのことを勉強させていただいてい ます。目下の課題は昆虫ときのこであります。 (報告:椎名明子) 12 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 [第 3 日目] 陥没し、 日 時 平成 19 年 11 月 20 日(火) 8:15 ~16:00 曇/晴れ 16℃ 場 所 滝野中学校学習林とその周辺 指 導 FIC:椎名、高村、中野 参加者 中学1年生 3クラス 合計87名 1クラス2時間授業×3コマ 概 要 本埜村立滝野中学校の平成 19 年度後 期環境学習第3日目は、1年生について実施した。 本日は、滝野中河邉教頭先生の都合が悪く、 FIC 中野講師に急遽応援してもらった。 週末の予想で雨バージョンも検討したが、幸 い、前夜の雨も上がり、足元が濡れてはいるも のの、観察に支障がない天候となった。コース は前回の2年生と同様、牧の原公園から学習林 に至るルートをとる。今回のテーマは里山の実 りの観察と自分の樹の選定である。 流石に11月も半ばを過ぎると冷え冷えと して晩秋の気配。歩くには気持ちが良いが、草 原にはバッタやトンボ、蝶の飛翔は見られず、 アザミ、ノギク、ワレモコウの花も終わって、 セイタカアワダチソウの花のみ。写真のとおり、 田んぼにも2番成りの稲が草紅葉状態を呈して おり、学習林は紅葉が始まっている。公園のソ メイヨシノやクズの葉痕をルーペで観察しても らうが、余り関心を示さない。やはり、1年生 は動くものでないと駄目なのだろうか?水田脇 にあるクッツキ虫、アメリカセンダングサの種 子を観察するが、あちこちでクッツキ虫の投げ っこが始まる。 林縁では、ムラサキシキブの紫、ゴンズイの 赤、イボタの黒とたわわに稔った実を観察。道 路上にまで散らばったコナラのドングリとクヌ ギの実を比べる。クヌギは殆ど落ちてなかった ので手持ちのドングリを提供。ついでにアカガ シとマテバシイのドングリと帽子も取り出して 説明する。いよいよ林内で自分の樹を選ぶ。時 間がなくなったこともあり、選定が適当になる。 中には、仲良し 3 人組が同じ樹を選び、三本の テープを巻いている。3 月の里山学習で正式な 標識を付けることになっている。最後に、ハナ ビラニカワタケの説明したが、古くなり、花び らというよりは表面がどろどろのニカワ状態に その名前 2008 年正月号 に納得し た。 これで本 年度の滝 野中総合 学習は無 事に終了し、あとは教育委員会主催の冬の里山 観察会を残すのみとなった。 (報告:髙村) [小中合同観察会見学記録] 10 月 30 日に行われた小中合同観察会を側面か ら見学する機会を持つことができた FIC 講師陣(椎 名、髙村)は、3 年生がどのように小学生を指導す るのか、大変興味を持って臨んだ。当日は、全く雨 の心配もなく晴れ渡り、先に 3 年生約 80 名が企業 庁草地で待機する中、小学 5 年生約 100 名が入場 してきた。グループに分かれた後、中学生から小学 生に色々な生き物を説明した手作りの里山カード が手渡され、対面式が始まった。 晩秋の学習林を望む 各グループ毎に写真をとった後、思い思いに草 地、水田、学習林へと散った。草地では、網で捕ら えたバッタを手に取れない中学生もいて、とうとう横 から手を出してしまうことも…。しかし、たどたどしい ながらも一生懸命にナンバンギセルの生活史を説 明しているグループもあり、感心する。2時間近くの 観察会で飽きたのか、小学生の中には林内で遊び 始める子もいたが、概してお兄ちゃんお姉ちゃんの 説明に耳を傾けていたようだ。対面式の際に撮っ た写真のフレームを飾る森の恵みも、ハート型のコ ブシの種子、ムラサキシキブの紫、ゴンズイの朱赤、 13 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 講座概要 ドングリ…と盛り沢山 (完成品が小学校の 小規模ながら、人家が視界に入らない程の里 教室内に飾られてい 山地区を中心に、神社古木・古道・城址など歴 る…左の写真)。 史を交え、残された自然の秋の訪れを体感して 両校を繋ぐ渡り廊下 もらった。 の掲示板に貼り出さ 9:30 集合、地区の概要・歴史のポイントを れている合同観察会 説明し出発、間もなく里山エリアに入り斜面や の感想文(小学生各 道沿いでの果実を付けた樹木、秋の花など参加 人からのお礼状とこ 者が見付けられる数多く、スタッフとして「こ れに対する中学生か んなに多様な植生」が有ったのかと感心させら らの返礼の手紙)を後で読ませてもらったが、興味 れた。 の中心は、バッタやサンショウ、スッポンタケなどで ヤクシソウ、センニンソウ、コマツナギ、ヒヨドリバナ、アキノノゲシ、丸々 あり、中学生は、逆に教えられることが多かったと反 育ったアメリカイヌホウズキ、赤くはじけるトキリマメ、ミツバアケ 省しているが、「教えることは学ぶこと」を理解したよ ビを食味した方も、コバノセンダングサ、マツカゼソウ、等々。 うである。小学生達は、結構真面目にメモを取って 鎮守の森の 300 年を越す多数の古木を見上げ、 いたようで、これからも学校で会ったら声を掛けて カヤの実を採集し、サイカチの大木の刺や莢に ねと楽しかったことを感謝している子が多く、里山 歓声があがる。 観察を通して心の交流も図られたようである。学習 日本武尊が通ったであろう古道を歩き萱葺き屋 林がすぐ近くなのに、行ったことのない児童が多く、 根ケヤキの大木で出来た大きな門構え、イヌマ 始めての体験に感動した様子が伺えた。 キの古木を見て、皆少々時代をタイムスリップ。 シラカシの連理枝に「余り夫婦の仲を強調され 当日の私的なトピックスとしては、林内をフワフワ と翔んでいたアサギマダラに半世紀ぶりに対面した ても困る」との珍問答も。 ことである。長距離を移動する蝶だとは聞いていた スタジイ、アラカシの大木が樹冠を占有する豊 ものの、船橋の里山に現れるとは…。旅の途中でヒ 受神社周辺を遠望しつつ極相の話を。 11:35ムクロジの里に到着 ヨドリバナの花にでも誘われたのだろうか。教頭先 5年前から休 生の網に納まったが、翅に放蝶を示すマーキング 耕田を借用、ボランティアでビオトープ造りを はなく、どこから飛んで来たものか不明である。 されている。木道を散策、ムクロジの大木、ユウガギ ク、タコノアシ、ミゾソバの群生、古代米の稔り、広がる里 (報告:髙村) 山の背景などを楽しみ少し休憩。 地主の楠岡さんに奇遇、感謝を伝えた。 森に親しむ昼の講座 長岡六地蔵の高台へ移動、奈良時代の「将監」 が居住していた歴史の場所。ここからの展望は (担当幹事:和波) この地区の里山風景を遠望できる絶好の場所と して案内「視界に民家は無い、1000 年前の景色」 第 2 回森に親しむ昼の講座実施報告 【講座名:里山の秋を楽しむ】 サブタイトル を納得してもらった。 お腹も気になり急ぎ足。途中キササゲ、クサギ、タラヨ 「小さな里山の原風景を訪ねる」 実施日時 10 月 18日(木)9:30-14:00 ウ、エンジュ、カラスウリの虫こぶ、キンモクセイ、シュウメイギク、ザク 実施場所 四街道物井駅周辺 ロ、ナツメ、カキノキ、シダレサクラの開花?、植栽木なども楽 講師 桐山 しみながら アシスタント 飯塚・遠坂・増田・山口 庶務担当 佐山・和波 オブザーバー 受講者数 12:40 昼食場所「さとくらし公園」に到着、 秋の青く澄み切った空のもと、大木の日陰で食 事。公園から物井駅への直行コースも用意して 小山・高橋・菅野 29 名 いたが全員疲れ見せず、午後の所定コースへ 14 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 13:20 出発 2008 年正月号 オブザーバー:小山、山口、龍門 物井地区の水源の森中心部が開 発地区となり広大なエリアが宅地開発中。残念 受講者数:29 名 だが周辺の森の環境は抜群、市川、松戸など比 較すればとても広い森の住宅が買えますね! 講座の概要 との話題も。千葉氏関連の城跡の一つ「古屋城 私達は果実を「くだもの」と言うような意味 址」の 500 年と言われるカヤの古木確認、ケヤ で使うことが多いですが、植物用語では「胚珠 キの辺材部のみで生きる巨木などそれぞれ注連 を収めていた子房全体が実ったもの」となりま 縄と祠が置かれており、しばし立ち尽す方もお す。講座ではこの定義がよく理解できるように、 られた。 まず、昨年春の講座「進化から見た花の顔」よ 途中道路脇にそびえる「シイの巨木」、800 年 とも言われる「縄文杉みたいな幹周り」を皆、 雌しべのでき方 肌に触れて健康で長寿を祈った。 14:00 物井駅到着 心皮 解散。 *植物以外に、木道でのアオダイショウ昼寝中、シロツバ 胚珠 メエダシャク、ツクツクボウシ、アキアカネ、ナガサキアゲハ、モズ、ヤマガラ、 ムクドリ、セグロセキレイなど参加者の方から多くのコメ ント頂いた。 子房 まとめ 進 1、天候に恵まれ、約7kmと長い行程を全員 化 無事に終了できた。ガイド、説明、時間調整と り抜粋してスライドを見ながら復習しました。 お世話掛けたスタッフの皆様に感謝いたします。 葉が進化の過程で大切な生殖細胞を包んだ〈子 2、里山斜面での植生も豊富であり、あれこれ 房〉が発達・成熟して果実になります。 次に台所でおなじみの果実を中心に、スライ 欲張らずに、じっくり楽しむ企画が良かったか も。 ドの写真や図を見ながら学びました。マメの花 3、お渡しした「四街道のあゆみと文化財」の をよく見ると、雌しべの形はすでに豆のサヤの パンフレットを参考に又、来ますと言っていた 形に似ています。絹サヤをよく見るとガクと雄 だいた。 しべの痕跡が残っています。豆(=種子)に栄 4、反省点、ポイントでの参加者の点呼確認が 養を送る筋があるので、調理の時にはこのかた 出来ていなかった、慣れているメンバーとはい い筋を取るわけです。アケビの雌花の 1 本の雌 え実施すべきであった。 しべから一つの果実が出来ていることをスラ 5、下見時、広畠さん、望月さん他参加され、 多くのアドバイス頂きました。お陰で皆、「里山 の秋」を楽しんで貰え「何かを心に留めていた だいた」事と存じます。ありがとうございまし た。 (報告:桐山) 第 3 回森に親しむ昼の講座実施報告 【講座名:室内実習「台所で楽しむ果実」】 イドで納得! 一心皮で出来た果実で、熟すと 実施日時:2007 年 10 月 30 日 10:00~12:00 けび」という話も。オクラはどう考えても 5 心 実施場所: 市川市市民会館 皮でしょう。 講 師 : 渋谷孝子 庶 務 : 小橋、佐山、遠坂、和波 合わせ目から開くことから「開け実」転じて「あ バラ科のブラックベリー、オランダイチゴ、 モモ、リンゴなどは、花はどれも〈5 枚のガク 15 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 第 4 回森に親しむ昼の講座実施報告 【講座名: 「緑の冒険 in 東大樹木見本園」】 片、5 枚の花弁、多数の雄しべ、中央に雌しべ〉 とよく似ているのに実の形は様々で、どの部分 が美味しく肥大したのかを考えました。子房下 位のリンゴや梨で胚珠をしっかりと包み込んだ 植物の知恵を見ました。わかりやすい花の断面 の写真や図解を図書や HP から拾い出して見て もらうことで、よく理解出来たのではないでし ょうか。イチゴやリンゴは果実の定義からはず れるので偽果と呼ばれます。ビワの植物学的探 究心を満たす食べ方の提案(?)も! 実 習 はじめに、絹サヤ、グリンピース、枝豆、大 豆、サヤインゲン、ピーナッツ、そらまめ に ついて、私達は植物のどこをご馳走になってい 1 るか、考えてみました。若い種子?よく実った 実施日時:平成 19 年 11 月5日(月) 種子?それとも果実?次に柿を縦に真っ二つに 時 切ったとき、タネまで真っ二つに切れたときの 実施場所:東大緑地植物実験所(検見川) 状態を思い出して絵に書いてみてから、実際に 受講者数:27 名 柿を切ってどうなっているか観察しました。 講 その他、かぼちゃ、ナス、ピーマン、オクラ、 実施概況 師:遠坂 10 時~14 弘 アシスタント:和波、御須、山田、小池 シシトウ、リンゴ、キーウイなどを実習材料と 庶務担当:和波、小橋 して用意しました。 オブザーブ:菅野、山口、龍門、小山 最後にキーウイの雌花のアップの写真で、果 見本園内の約 300 種の樹木から 20 組 40 本を選 実の断面が多数の放射状の線が見られる理由を び、午前中樹木観察会、午後緑の冒険クイズに 考えたり、ミカンの美味しい小さな果汁が入っ 挑戦。正解率は好結果でした。まとめの中で昼 ているところが実は葉の毛に由来することを説 の講座を平成9年9月に開講してから 10 年、今 明したりして、まとめをました。 回で 128 回積み重ねてこられたのも偏に受講者 感想 皆様の支援のお陰と感謝し今後共ご協力のお願 いをしました。 台所でなじみの果実について、料理や味とは 別の切り口で“切り口”を観察出来ると楽しい 反省会では、このフイルドは受講者が主体的に のではないかと考え、「果実をテーマにスライ 行動できるオリエンテイリングなども実施可能 ドや実習で講座を組み立てたい」という構想か と今後に活かせる意見交換がありました。実施 ら 3 年目にしてようやく実施できました。難し 模様についてはご面倒でも下記添付資料にちら いところもあり、自分自身も不消化な部分もあ っと目を通して頂けると全体像をご理解頂ける るのですが、楽しく、分かりやすくを目指しま と思います。 した。受講生の皆さんが楽しそうにワイワイと スタッフ、オブザーブの皆さまの多大のご協力 実習してくださったのでよかったです。 のお陰でスムースに進行できました。御礼申し 講座で参考・引用した本、HP 上げます。 ・写真で見る植物用語 岩瀬徹・大野啓一著 資料:「緑の冒険 in 東大樹木見本園の進め方」 小林正明著 /「緑の冒険 in 東大樹木見本園」/「似たもの ・花からたねへ ・福岡教育大学福原達人 HP 樹木見分け方のポイント」/「緑の冒険解答用 ・岡山理科大波多研究室 HP 紙」 (報告:渋谷孝子) 16 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 チャー」の直訳。樹木見本園は正確には「東京 第 5 回森に親しむ昼の講座実施報告 【講座名:室内実習「森を楽しむネイチ ャークラフト」~森の恵みでオリジナル クラフトを~】 大学大学院農学生命科学研究所付属緑地植物実 実施日時:2007 年 11 月 27 日 10:00~12:00 験所内樹木見本園」。忠実に表現するとなればタ 実施場所: 市川市市民会館 イトル名はまさに「寿限無もどき」になり、取 講 師 : 吉田明子 り扱いの煩わしさを避けて簡潔に表現したもの。 庶 務 : 遠坂・小橋・佐山・和波 3 オブザーバー:小山 2 タイトル「緑の冒険 in 樹木見本園」につい て 緑の冒険とは遠坂の造語で「グリーンアドベン 緑地植物実験所内樹木の名札作成取り付け 作業について 参加者 平成 16 年(2004)5 月から樹木愛好会メンバー 講座の概要 : 23 名 (山田・野間・和波・遠坂)が加藤准教授、南 ツバキやソメイヨシノ、ケヤキなど、庭先や 技術専門員、榎本技術員のご指導のもと名札作 近くの公園でみることのできる身近な素材をは 成・取り付けのボランテイア作業をはじめまし じめ、森の中で拾えるいろいろな素材を使い、 た。現在約 200 枚以上取り付け。(野間氏死去に 壁飾りやリースを作りました。 より現在のメンバーは山田・和波・小池・御須・ 実 遠坂) 4 習 まず、植物の命をつなぐ実や種が、自然の中 名札作成、取り付け作業のお勧め でどうのようにして広がっていくのか、その仕 森林インストラクターが自分でやる事をお勧め 組みは?という話から、準備してきた素材(25 しているのではありません。一般市民(大人も 種程)についての解説を10分程しました。 子どもも)の手作り名札つくりの指導役です。 前回、渋谷講師による「台所で楽しむ果実」 図鑑と首っぴきで、樹木の発信する多様な特徴 で、実の事を学んだばかりでしたので、より関 情報を限られた字数に集約表現する作業は集中 力を求められ、作業を通じて一気に「自分の木」 への親しみが深まる事は必至です。あそこの里 山にもこちらの里山にもそれぞれの顔を持った 個性的な名札がぶら下がっているさまを想像す るだけで楽しくなります。多くの人を森に誘う 道しるべです。また名札づくりは一度きり で終らないメンテナンスを伴う継続作業で樹木 との長い付き合いの始まりです。 心を持って聞いてくださっていたようです。 子ども樹木博士やグリーンアドベンチャーなど 接着の方法や、素材の配置・バランスの取り と一味違う樹木に親しむ入り口だと思います。 方などの簡単な説明をした後、額またはリース 谷津干潟の自然情報チームの仲間たちと長年谷 津干潟公園の樹木名札つくりを楽しんでいます。 手作り観察マップを利用して多くの人が樹木と つけていきます。 ベースと素材を組み合わせ、おおまかなイメ 親しんでくれています。野鳥観察かたがた訪ね ージを作ってから作る方や、とりあえずどんど てください。 (報告:遠坂 を選び、そこへ好みの素材をグルーガンで貼り ん付けて行くという方、何回も素材を当ててみ 弘) てはこれは違う、これにしようかと1つ1つ選 んでつける方と様々でしたが、作り始めてから 1時間もするとほぼ完成に近づいてきました。 17 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 オブザーバー:國安・小池・小山・菅野・湯本 最後に自分の力作を手に、作品発表・写真撮 影を行い、終了となりました。 感想 2 どなたも素敵な作品ができあがりました。中 概要 (1) 「参考ビデオ」の観賞 には赤や緑のリボンを持参し、クリスマス風に (2) 「参考ビデオ」に出てきた種子実物の展 仕上げる方もいました。男性も意外と楽しそう 示 に作っておられました。また、半数以上の方が、 風散布・・・・ガマ・アオギリ・ボダイジュ・ 自分の使った木の実の名前をメモしていたのに シンジュ・カエデ・マツ・タンポポ は感心しました。 自発散布・・・カタバミ・ゲンノショウコ・ス ネイチャークラフトでは、作っている時間や ミレ 素材を見たり触ったりしている時の自分の気持 捻れ散布・・・メカルガヤの代用品カラスムギ ちを大切にしていただきたいと思っているので 重力散布・・・どんぐり すが、ちゃんと伝わっていたようで嬉しかった 動物散布(鳥) ・・・ムクノミ・エノミ・ネズミ です。 モチ・ピラカンタ (報告:吉田明子) 動物散布(くっつきむし) ・・・オナモミ・メナ モミ・チジミザサ・センダングサ・ヌスビトハ ギ・イノコズチ 動物散布(貯食)・・・オニグルミ (3) 風散布種子の飛翔実験(マツ・アオギ リ・カエデ・アルソミトラほか) (4) メカルガヤのしたたかな生き残り戦術を 代用品カラスムギで体感。 (5) その他 (報告:遠坂) 森に親しむ野外講座 第 6 回森に親しむ昼の講座実施報告 【講座名:あの手この手のタネ散らし戦術】 1 実施日時:平成 19 年 12 月 13 日 時 (担当幹事:桐山(県内) ・吉埜(県外)) 記録 10 時~12 雨 第6回森に親しむ野外講座実施報告書 【森の癒しを体験】 実施場所:市川市市民会館 受講者数:30 名 講 師:遠坂 弘 庶務担当:小橋・佐山・和波 18 1 日 時:平成 19 年 10 月 25 日(木) 2 場 所:内浦山県民の森(中央芝生広場、 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 散策前のストレッチ体操 森林散策 2008 年正月号 寝転がって森を感じます 林道奥谷線、林道内浦山線) だったのと、県民の森との共催のためにスタッ 3参加人数:35 名 フの数が増え、少人数でのよりきめ細かい案内 4スタッフ:チーフ:佐山、吉田、アシスタン が可能となった。 (報告:吉田明子) ト:國安、菅野、和波、湯本、齊藤 5日 8:00 程: 千葉出発→10:00 /始めの会・POMS →11:40 →13:00 会→15:00 第 7 回森に親しむ野外講座実施報告書 【深紅のもみじ谷と東大演習林モミ・ツ ガ天然林を歩む】 内浦山県民の森到着 →10:30 ス ト レ ッ チ ・ POMS 散策・クラフト 散策・森林セラピー →12:00 →14:45 昼食 終わりの 実施日時:平成 19 年 12 月 4 日(火) 終了 場 6内容及び感想 所:筒森もみじ谷(大多喜町)、東大演 習林(君津市) 内浦山県民の森との共催で実施した野外講座、 参 加 者:87 名(マイクロバス千葉駅発 3 台、 テーマを「歩いてみよう秋の南房総!感じてみ 柏駅発 1 台) よう森の秋」とし、主に、森林セラピーを軸に チ ー フ:相川・國安 活動を展開。 アシスタント:桐山・小林・高村・遠坂・増田・ 特に午前中は、植物や森の解説等をあまり入 山口・湯本 れず、五感を使って森歩きを楽しむ事・感じて オブザーバー:小山・龍門(50 音順) もらう事ができるように案内し、合わせてストレッ チで気持ちと体をほぐしたり、寝転がって日差し 日 や風・音などを感じてもらったりなどの、セラ 7:10 柏駅出発 ピー的要素を盛り込んだ。 8:00 千葉駅出発 程 セラピーの効果を知る手段として、POMS(30 市原SAと亀山会館で休憩 個の質問形式になっており、緊 張 ・ 抑 う つ ・ 10:20 怒 り・活 気・疲 労・混 乱 の 感 情 を 測 定 で 紹介、準備体操 筒森もみじ谷にてバス下車、スタッフ き る ) や唾液アミラーゼといった、心の状態 大多喜町小倉野地域 や唾液中の酵素を測定するなどして、森に入る 101 年生の前沢スギ林 前と後の心と体の変化を計測。散策後の参加者 温室効果ガス測定試験地 の顔も明るく、後日の POMS の結果も、平均して 12:30 札郷作業所着、昼食 緊張・怒りなどが下がり、活気が上がるという 13:10 札郷苗畑 結果を示していた。 堂沢モミ・ツガ針葉樹天然林 午後は林道内浦山線を自然観察しながらの森 113 年生の郷田倉スギ高齢人工林(美 歩き。希望で早めに帰ってきて、 林) 名札やストラップのクラフトを作成する方も 14:30 10 名程いた。 ト) 今回は、森林セラピーを取り入れた野外講座 14:50 19 バス乗車(県道 81 号沿い郷田倉ゲー 道の駅きみつふれあいパークで休憩 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 16:30 千葉駅到着、解散 17:40 柏駅到着、解散 2008 年正月号 配布資料 見どころの案内および地図、千葉演習林案内 ビラ 実施内容 1.柏駅発の行きのバスが遅れぎみだったので、千 葉駅発のバスは 2 回の休憩を十分とり、スタッフ 紹介やストレッチをゆっくり行うことで、もみじ 谷で全車合流することができた。 イロハカエデ・イタヤカエデ・ビナンカズラ(実) ・ 2.筒森もみじ谷の紅葉はハッとするような美しさ コナラ・ガマズミ(実) ・アカガシ・ウラジロガシ・ で、快晴の青空に映えて感嘆の声があがっていた。 ヒノキ・スギ・モミ・ツガ・カヤ・イイギリ(実)・ 堂沢モミ・ツガ天然林でも美しい紅葉が見られた。 ミヤマトベラ・イズセンリョウ(実) ・シロダモ(花 と実) ・ムラサキシキブ(実) ・ヤブニッケイ(実) ・ 3.前日の雨で滑りやすくなっていることが心配さ リュウキュウマメガキ(実) ・アリドオシ・ヤブコ れたが、滑りやすい箇所を避けて狭い道を大人数 ウジ(実)など で往復すると逆に混雑して危険と思われるので、 草本植物 予定どおりの道を歩き、特に怪我もなかった。 リンドウ(花) ・フユイチゴ(実) ・シロヨメナ(花) ・ 4.札郷作業所では温かいお茶、ブルーシートなど コアカソ・タイアザミ・ノイバラ(実) ・アキノタ を準備していただき感謝。ガイドブック等の販売 ムラソウ(花)・ハナミョウガ(実)・マツカゼソ もあった。 ウ・コウヤボウキ・カンアオイ(花) ・ヤブニッケ 5.ヤマビルには 1 匹だけお目にかかった。 イ(黒い実) ・ハダカホオズキ(実)・リュウノウギ 6.午前中は時間が押してしまい、人数が多いため ク(花)・アキノハハコグサ(花)・キッコウハグ 移動に時間がかかったが、余裕を持ったスケジュ マ・オオバイノモトソウ・ホソバカナワラビ・ト ールだったので、帰路につく時間は予定通りで解 ウゲシバなど (報告:相川) 散は予定より早くすることができ、大変良かった。 もりこん 7.新聞に掲載されたおかげで多くの応募があった。 (担当幹事:寺嶋) 87 名中 29 名の方に初めて参加していただいた。 今後への貴重な機会でもあり何らかの「FIC野 【もりこん特別企画・FIC 研修会】 外講座案内」を工夫すべき。 2/8-9 に実施した FIC 研修会の報告をします。 8.トイレは行列になってしまい、多人数への対応 の大変さを感じた。 9.マイクロバスの正席は各車 22 席ということだ 1.日程:12 月 8 日(土)~9 日(日) ったが、21 席しかないバスが 2 台あり、やむをえ 2.参加者:14 名 ず参加者 2 名に補助席に座っていただいた。事務 菅野、小林、國安、関、野村、羽根、桜庭、 局からは 22 席であることを事前に何度か念を押 金田、桐山、寺嶋、、飯塚、吉野、安武、吉田(里 していたので、バス会社側の確認不足。 クラ研) 10.風致林歩道の後半、倒木階段で1名転んでしま 3.概要 った。言葉の注意だけでなく、直接サポートすべ 《正月飾り作製》 きだった。幸い怪我は無し。 10 時より関さんの指導で開始。 【観察できた植物】 ①稲藁の調整(午前中 2 時間) 稲藁 200 本を調整。稲藁は、節が 5 つあり、 木本植物 20 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 一番根元よりの節の上を切ると、綺麗にむける。 メダを眺めて酔い覚ましをし、また飲み直しま 因みに、稲の 4 番目と 5 番目の節間を余り延ば した。 さないよう、田んぼの水抜きすると、上のほう 《探鳥会》 9 時に寺嶋さんの友人、村井さんが来て講師 (稲穂)が良く育ちお米が沢山取れるとの話も有 をして下さいました。 りました。 200 本のうち 90 本を霧吹きで濡らし、手動の いすみ環境と文化のさとセンターで双眼鏡、 古式ゆかしい機械でつぶし柔らかくする。残り 望遠鏡、ガイドブックを借りて出発。晴天の下、 110 本は上の方三分の一だけ同様に柔らかくす のんびりとスタート。木や草本、種にも目が行 る。 き、気が散ったせいか、鳥は余り現れてくれず、 稲藁 2 本~4 本を使って撚り紐を作る。手を 村井さんのお話を聞くチャンスが少なかったの 摺り合わせて藁 2 本を回転させて撚っていくの が残念でした。それでもカルガモ、コガモ、マ が、なかなか難しい。この紐でしめ縄を縛る。 ガモ、ホシハジロ、メジロ、カワラヒワ等、そ ②しめ縄作りと組み立て(午後 2 時間) れにノスリが悠々と飛翔する所も見られました。 11 時に解散。 90 本を 3 束に分け、これでしめ縄のように編 立派で格安な設備を手配し、講師役、それに む。一束づつを反時計回しに撚り、更に 3 束を 取れたてのお米(当日精米しました)と野菜、 より合わせて作る。 かまどやマキを準備していただいた、関さんに 110 本を 9 束に分け、3 束ずつ柔らかくした上 厚く御礼申し上げます。 のほうを三つ編みにする。しめ縄を丸めて、丸 (報告:安武) の下のほうに、3 束にした藁を通す。これは下 のほうに三角形にすらっと伸びた部分になる。 最後に飾り付けの指導。ウラジロ、橙、紅白 FIC 君津の森 の紙垂、扇子?の付け方を習った。 全員立派な正月飾りが作れ、大満足、充実し (担当幹事:小池) た講習会になりました。 稲の文化はすごいな、と実感しました。 《懇親会(宿泊 10 名)》 5 時より午前 1 時までの大懇親会になりまし た。途中で、木の名前当て、星座観察、小林さ んの覚えたての手品、ケーナの披露等、多彩な 内容が織り込まれ、心行くまで美味しいお酒を 楽しみました。貴重なお酒を差し入れして下さ った方々に感謝申し上げます。 木の名前当ては寺嶋さんが持参した製材され た板(7 センチ×20 センチ×1 センチ位)80 枚 を、木目や香りや重さで名前を当てるもの。こ 10 月度 FIC 君津の森整備作業報告 れが実に難しい、が流石にベテランは可也の率 日時:平成 19 年 10 月 17 日(水)曇り で的中させました。1 時間以上皆で木片を見て 10:00~14:30 興奮しながら、なんだかんだと騒ぐのですから、 参加者:小林、増田、山口、高村、和波、桐山、 森林インストラクターとは幸せな文化人且つ酔 中野、大沼、小池(敬称略) 狂人です。 秋の訪れを感じる君津の森で、植樹を中心と 夕方曇っていた空も夜は晴れ渡り、寺嶋さん して整備作業を行った。植樹に使った樹木は、 の説明で星座観察も堪能できました。東に冬の 地域にある樹種でなるべく近くで種子を採種し 星座、西に秋の星座が輝き、すばるやアンドロ 21 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 た樹木にこだわって選んだ。作業は参加者が手 馴れたもので、表土を除き、穴を掘り、樹木を を根元に被せた。最後に森内のササを支柱にし て植えつけ完了である。 昼食のあと採種したキノコノ同定と、君津の 森の将来の整備・利用目標として、エコ・ミュ ウジアム的な発想が相応しく、今後勉強会を行 う事などが話し合われた。 (植え付け樹種は次の通りです。) 収穫物の撮影風景:テレビ朝日人生 の 楽 園 ス ッ タ ッフ 植え、軽く根の回りを踏みつけ、回りの腐葉土 午後からは庭園を散策し、モウソウチク材の エゴ 3 本、エノキ 5 本、クヌギ 10 本、コナラ 採集を行い、ガーデナーズハウスで収穫物の撮 10 本、サクラ 5 本、クロモジ 5 本、ツリバナ 影を行い解散した。 (報告:小池英憲) 1 本、ハコネウツギ 1 本、ナワシログミ 2 本、 ヤブツバキ 2 本、スダジイ1本、合計 45 本以 FIC「君津の森」これから 上植樹作業 (報告:小池英憲) (2007.12.19.打合せ資料 IN 船橋フェイス) 参加者:國安、菅野、小林、和波、山口、増田、 11 月度 FIC 君津の森整備作業報告 桐山、金田、小池、 ・懇親会出席:中野、桜庭(敬 称略、順不同) 日時:平成 19 年 11 月 10 日(土)雨 ○利用方法 10:00~14:30 参加者:菅野、國安、遠坂、金田、小林 1.FIC 会員の研修・研究・実験の場所 午後: 大きな目標として、エコミュージアム構想がイ 野村、小池(敬称略、順不同) メージされる。 作業内容:午前 「君津の森」を拠点「コア」として、現地の歴 午後 クラフト材採集テレビ取材 竹きりと山の収穫物の取材協力 史を生かした里山景観作り、植生調査、クラフ 本格的な秋雨が降る中、里クラ研にテレビ朝 ト材の採集等の作業を、会員を中心として一般 日から里山活動の取材申し込みがあり君津の森 の参加者と共に行う。その活動を「君津の森」 の紹介を兼ねて、君津の森整備作業を行った。 を拠点として花逍遥の会、マザー牧場、神野寺、 急な予定変更のため少ない参加者であったが 清和県民の森など周りに広げ「つなぎ」で構成 ガマズミ、ムラサキシキブ、冬イチゴ、ムカゴ、 されることにより「君津の森」の魅力、方向性 マテバシイ、銀杏、アケビとツル等多くの収穫 がより明確となる。 があり雨とはいえテレビ取材も行われ、多くの ・エビネ、チゴユリ、サイハイランの群落があ 収穫物があった。 るので貴重な財産として、会員に見てもらうと 共に保護に努める。 ・多くの会員に参加してもらうために、休日を 利用した作業も計画する。 2.イベントの場所(4 月花逍遥の会秋のクラ フト) ・定例として年 2 回、春の花逍遥の会、秋のク ラフトのイベントを計画する。 植生調査、下刈りなどの作業を取り込んだ一般 参加のイベント等も検討する。 22 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 ている。 3.クラフト材等の採集場所 ・会員のクラフト材の採集の場所として整備す る。 4.会員家族等のレクレーションの場 東大演習林パトロール ・会員家族が気軽に立ち寄れる、魅力ある里山 に整備する。 (担当幹事:小林) ○これからの整備目標 具体的に 1.植生調査 【11 月 23 日(祝)】 ・これまで行われた、植生調査の資料のまとめ を行う。 日時:平成 19 年 11 月 23 日(金) ギャップ地を整備した場所の遷移を見るための 16:20 植生調査も必要であり、定点観測を含めて行う。 参加:國安、龍門、桐山 2.残地のササ類の伐採整理 一般参加者:1077 名(発表) ・残地の笹刈りは順次進める。道から下はその 天候:午前 まま残し残地は隣接地周辺は外来者の侵入、防 概 風等の目的で残す。但し国有林側は刈り取る。 1、イロハモミジの紅葉、気持ち少ない。午後 3.不要木の伐採、整理 は西日が差し、斜め下からのモミジ、メタセコ ・国と調整済の部分から実施し、発生材を利用 イアの眺望は光り輝き、皆さん満足そうだった。 して休憩施設、ビオネスト材として利用する。 2、洗濯板河原の質問多く、三浦半島含めた説 基本的に持ち出さない、持ち込まないの考えで 明に納得されていた。 施工する。 3、サラシナショウマは、いまだ、花が残って 4.休息場所の設置 いた。リュウキュウマメガキの説明版に果実有 ・がんこ山のスッタッフの協力をお願いして座 毒とあり、慌てました。シロダモの赤い果実が れる程度のものを作成する。今後の計画 多く目についた。黒滝手前右岸にコクサギ雌株 1.植物資源の有効利用 の果実多数確認。 1)キノコ栽培 4、森田えみさんの「森林浴の心理効果」の説 2)植物の栽培(リュウノヒゲ、エビネ、クヌギ、コナラ、 明版が、ヌマスギの前に掲示されていました。 ウワミズサクラ、マメザクラ) 5、内浦山県民の森(吉田さん)企画 50-60 ・活用できる資源は利用出来るように検討する。 名、近畿ツーリスト企画 80 名?の団体あり、 2.広報活動 昼食場所「地蔵峠」とても混雑した。 1)君津の森の四季インターネットで紹介 反省会 ・1 月 1 回程度「君津の森」便りがホームペー 1、地蔵峠での、昼食場所案内の工夫 ジに掲載できるよう準備する。 2、柚ノ木下対応2人では、超多忙であった。 ○その他 3、袋山は、もう少しPRした方が良い。 1.備品倉庫の整備 4、食事のマナーは良かった。 ・現在内山グリーンの倉庫を借りて刈り払い機 5、食事場でのホエブスでのコーヒー沸かしは、 3 台保管している。 火気厳禁確認。 ○運営管理 その他 ・定例作業の第 3 水曜日の予定は守り、用件が 1、とにかく、大変冷えます。注意ください。 ある場合別の日に設ける。 2、見つけてください ・多くの会員に役割分担してもらう。 曇り 午後 晴れ 8:30~ 気温低し! 要 受付-かずさの森入口経由ガードレールが切 れてから約 110m左(大きめの折れた枝を置い ・施設利用費として内山グリーと契約を締結し 23 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 ています)に真赤な液果(イヌホウズキ状)多 数見られます。 3、3人編成、2人+1人となります。1人は やはり寂しいですね。 【11 月 25 日(日)】 (報告;桐山) ※桐山さんの報告に追加です。 黒滝(添付写真)の右側下部(流木横木)に猛禽 日時:平成 19 年 11 月 25 日(日) 8:30~16: 類らしき鳥が、朝 9 時ごろから帰途 15 時ごろ(撮 30 影時)まで、じっと止まっているのが見られまし 天候:一日中晴れ た。双眼鏡で見た後姿から、水鳥をねらっている は暖かい オオタカの幼鳥ではないか、などと演習林の方と 参加者:FIC(菅野、髙村、岩田)、演習林職員、 も話しました。明日もし確認できたら幸いです。 東大砂防工学研究室、演習林ボランティア 朝は川霧発生するも、日中 (Abies) なお、つる性の真っ赤な実はハダカホウズキの 隣りにありヒヨドリジョウゴのようにも見えたの 概 要 ですが、これもお探しください。 ① テント設営後、ミーティング。自己紹介、 鶴見チーフから、「食事場所」の限定の指示ほか (報告:國安) 遵守事項の説明を受けた後、定刻にパトロール 【11 月 24 日(土)】 1.日時:平成 19 年 11 月 24 日(土) 開始。ボランティア参加の相川さんと岩田さん、 菅野・髙村の2組で黒滝-地蔵峠を1.5往復。 8:30 特に問題となる行動はなく、マナー良好。 ~16:20 本日の一般入林者は 1312 名(ツーリスト3組 2.FIC 参加者:齊藤さん、大崎さん、小池の 3名 のほか、元清澄方面、三石方面からの入林者、 3.その他参加者:東大職員、アビエス会員、 駅からハイク参加者もあり)。 午後4時終了。ミーティングにおいて、「お弁 東大砂防研修室、NPO 法人野生生物調査会 4.一般参加者:1805 名(黒滝 1771 名、柚木 当広場」の「広場」について、入林者から広く 歩道 34 名) もないし、日当たりも悪く、休憩施設もないの 5.天候:晴れ、日中は 16 度程度気温が上がる に適切な表現ではない、河原又は単に場所とす との予報であったが現地は寒いので、寒さ対応 べきとの意見があったことが紹介された。他に、 が必要。 演習林担当者から、パトロール参加者の車を加 6.打合せ 瀬林道に駐車する際に、林道奥に出入りする車 があるため、路肩ギリギリに寄せてほしい旨の ・8:30 加勢林道集合し全員で自己紹介と根 上さんより、「食事場所」の限定遵守、緊急電話 注意があった。 の位置など説明があり パトロール中の特記事項 9:00、森林インは2班に分かれて巡回開始。 23 日に報告された黒滝ゲート手前の赤い実(左 ◎巡回メモ 下写真)は、茎が枯れ、葉もないのでハッキリ 1.黒滝の位置を確認できない人がいて、中間 しないが、黒滝の先の左壁にあったもの(右下 地点のメタセコイア地点で黒滝はまだですかと 写真)と同じと考えられ、葉(長楕円形)、茎(無 聞く人がいた。 毛)の特徴からヒヨドリジョウゴではなく、マ 2.位置確認、目的地までの時間を尋ねる人が ルバノホロシではないか、との見解あり。また、 多い。 ハダカホオズキとされた1メートル先の実は、 3.紅葉には少し早い、シロダモの赤い実が目 果実の付き方からアメリカイヌホオズキではな 立つ。 いでしょうか。数個の実が集まって付き、青く 4.お弁当広場の位置を確認出来ない人がいた。 未熟だが光沢があった。 (報告:高村紘一) (報告:小池英憲) 24 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 する車があるため、路肩ギリギリに寄せてほし い」の要請を忠実に履行すべく(先行車に倣い) 【12 月1日(土)】 法面側に寄せたところ、突然?側溝に落輪! 日 時:平成 19 年 12 月 1 日(土)8:30~16:30 草に覆われた側溝を見落とした不注意が原因。 天 候:晴れ JAF を要請。山中と、林道の人込み、その後に 参加者:FIC(樋口、安武、齊藤)、演習林 止めたボランティア車が道を塞ぎ、JAF 車が接 職員(責任者村川、他5名)、演習林ボランティ 近できず作業が遅れ、復旧は 11:00 になる。 ア(Abies)5名の 定刻に和波/佐山班はパトロールに出発。 合計 14 名 野村はその間、加瀬林道の受付作業を担当す 概 要 ① テント設営後ミーティング。自己紹介。本 る(復旧後、一人でパトロールに出発)。 日は袋山水量試験地の紹介は無い。水洗トイレ ●根上さん始め職員、ボランティアの方々に大 の水の補充の依頼がある。 変ご心配とご迷惑をおかけしました。 ② 【巡回メモ&反省会】 FICの3人はまず 1 回一緒に地蔵峠まで 現場確認。柚の木歩道の杉の二段林部分は昨日 本日も袋山試験地の紹介は無い。水洗トイレ の雨のために滑りやすくなっている。道々の紅 の水・ペーパーの補充の依頼がある。団体客が 葉は最高。齊藤は今月4日目の東大演習林入林 多い。食事のマナーは良かった(バーナー使用 であるが、やっと素晴らしい紅葉を見た気分で 直後の人はいたとのこと)。 ある。地蔵峠到着は 11 時頃となったが、登山路 多い質問は、三石山コースの所要時間につい はひっきりなしの往来で道を譲る時間が長くな て、洗濯板について、演習林について等。 った。 入林者の要望では、現在地が分かり易い案内 板の設置、トンネルライトをもっと明るく、子 柚の木歩道の尾根道、南斜面に樋口さんがカ 供が大型犬に怯える等。 ンアオイを見つける。モミ、ツガ、ウラジロガ シ、アカガシ多し。カゴノキも 1 本ある。 最終日の紅葉は最高。素晴らしい! ③ 午後4時終了。ミーティング。本日の一般 入林者(加瀬林道入口(9:00 よりカウント開 入林者は 1585 人。注意事項としては、黒滝の 始)1875 名、柚の木歩道下 18 名、計 1893 名) 木柵を超えて滝壺を見ようとする子どもがいた (報告:野村) こと、柚の木歩道で滑る人がいたこと、新田ト イレが混むことなどが報告された。いずれの報 協賛事業・ 後援事業等 告者も今日は天気もよく紅葉も見頃で、入林者 からはお礼と喜びの声が寄せられたとのことで あった。 「第 24 回全国都市緑化ふなばしフェアー」 (報告:齊藤陽子) 千葉県ふなばし市で開催されている第 24 回 全国都市緑化フェアーに「NPO 法人樹の生命 【12 月 2 日(日)】 を守る会」が主催で参加し、巨樹・古木ホーラ 日時:2007 年 12 月 2 日(日) 8:30~16:30 ムを中心として次の内容で色々の団体の活動が 参加者:FIC(和波、佐山、野村)、演習林職員、 広く市民に紹介されました。当会も協力団体と 演習林ボランティア(Abies)、NPO 法人野生生物 して参加し、副会長の小林さんから活動の事例 調査会 が紹介されました。 6:20 野村車にて海浜幕張発、8:10 加瀬林道入口 日時:平成 19 年 10 月 12 日(金)13 時~16 着。 時 【突然のヒヤリハット】 テーマ:巨樹・古木未来の子どもたちへ継承す 加瀬林道に駐車する際に、「林道奥に出入り 於ふなばしアンデルセン公園 る地域の宝 25 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 内容:基調講演「後世に残したい絶滅危惧種‘カ 下、項目毎に、参加の子どもたちやスタッフの ザグルマ‘」金子明人(船橋かざぐるまを守る ふりかえりを交えて報告します。 会顧問) 1.参加者の確保 今回は、昨年の同プログラムの参加者及び、 ・活動事例発表 「船橋の巨樹・古木」平栗瑞枝(北総の森・巨 茂原自然大好きクラブによる子ども自然教室の 樹古木研究会) 前回参加者へのDM案内(約70通)と、地域 「森のめぐみを活かす」小林正幸(ちば里山ク のタウン誌への記事掲載により募集したところ、 ラフト研究会) リピーターを中心にして上記の参加者数となり 「市民参加の森づくり」吉田初子(NPO 法人 ました。 こぴすくらぶ) 2.プログラムの内容について 「県民の森の活動」塚原道夫(船橋県民の森管 2-1 アイスブレーキング 楽しさを重視して子どもたちの緊張感を取り 理事務所) 第二部・県内の代表的な巨樹・古木のパネル展 除くこと、体をほぐして事故防止につなげるこ 示、樹木医による最新鋭の診断機器を使った実 と、木や森についてのイメージを豊かなものに することを目的にして、「木の体操」や樹名をテ ーマにした「木みと木(ぼく)」をアイスブレー キングとして行ないました。ふりかえりシート の中では「最初のゲームが楽しかった」との感 想も見られました。 2-2 樹木観察 「木と遊ぼうコース」(対象樹木 10 種)は、 小学1・2年生3名で行いました。フィールド は広場が中心で、葉っぱ遊びなどを取り入れて 楽しさを最重視して進めました。「森は友だち コース」(対象樹木20 種)は、小学1~4年生 技及び樹木医と参加者との交流が行われた。 8名を2班に分け、「めざせ上級コース」(対象 (報告:小池英憲) 小林さんの活動事例発表 樹木30種)は小学4~6年生4名で、それぞ 「チャレンジ!子ども樹木博士 in もばら」 れ斜面林を含むルートで、種数に応じた観察時 間を設けて実施しました。 2-3 ◆日時:平成 19 年 10 月 14 日(日)午後1時か ら午後4時 30 分まで 葉っぱクイズ 当プログラムでは本来「テスト」と称してい ◆天気:くもり ◆場所:茂原公園(茂原市)及び茂原市立美術 ますが、当会場での企画では、イメージを和ら 館実習室 げるために「葉っぱクイズ」として行いました。 樹木の名前は、日常的には馴染みのない言葉 ◆参加者:子ども15名(1~6年生)、保護者 7名 ばかりである上に、小学校低学年の子どもたち ※子ども樹木博士認定者15名 ◆主催者等・スタッフ:合計13名 にとっては、 〔森林インストラクター5名、茂原自然大好 ひらがなを きクラブ7名、個人ボランティア1名〕 書くことも 茂原での開催は今年で4年4度目で、今回 困難です。 は茂原自然大好きクラブ単独の主催により、 そこで、低 千葉県森林インストラクター会の協力、茂原 学年対象の 市教育委員会の協賛を得て行ないました。以 「木と遊ぼ うコース」 葉っぱクイズ 26 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 では、解答用紙の欄外に対象樹種名を予め記載 ます。 し、そこから選択して記入する方法を採用しま 「むずかしかったこと・残念なこと」では、「全 した。 問できなかった」「蚊にさされた」「ちょっとつ 高学年を対象とした「めざせ上級コース」で らかった」など、子どもたちの率直で様々な感 は、スタッフの監督の下、自己採点方式を取り 想がありましたが、当プログラムの趣旨や運営 入れました。そうしたところ、間違った欄に正 などについて問題点となるようなことは幸いあ 解を熱心に記入する姿が見られました。より一 りませんでした。 事前に送付した資料については、三択で「よ 層の理解につながるものと思います。 3.実施結果 かった」が大半を占め、「またチャレンジしてみ 3-1 たいですか?」の問いにも、三択で「はい」が 得点集計結果から 大半を占めました。全体として好評だったと言 正解率が高い(80%以上)のは、モミジ、イ チョウ、スギ、クリ、ヤツデ、クロマツ、イヌ えます。 マキ。正解率が低い(30%未満)のは、ヤブニ 3-3 スタッフふりかえりより ッケイ、ヒサカキ、クスノキ、ゴンズイ、トウ 天候に恵まれ、全体として役割分担が明確だ カエデ、タブノキ、アカメガシワでした。普段 ったのでスムーズな運営ができ、ケガなどもな から聞きなれている言葉や目にしている樹木は く実施できたことが、全スタッフ共通の感想で 比較的正解率が高く、そうでないものは低いこ した。人数が少な目で目標人数の30名には及 とがわかります。 びませんでしたが、それも運営上はむしろ良か ったと思われます。 クイズ結果は、「木と遊ぼうコース」(10 種、 3名)で6~10 点、「森は友だちコース」(20 樹木観察では、時間配分が上手くいかなかっ 種、8名)で6~18 点、平均 15 点、「めざせ上 たという声がありました。またクラフトについ 級コース」(30種、4名)で7~19点、平均 ては、いつも子どもたちの人気が高いが、「めざ 11 点でした。「めざせ上級コース」では、当プ せ上級」コースでは樹木観察に時間を要する分 ログラム初めての参加者もいて、リピーターと だけクラフトの時間が短い、との声がありまし の間に点数の開きが見られました。そのため成 た。それぞれ、工夫、検討が望まれるところで 績の発表はしませんでした。他は全員リピータ す。 ーで、概ね好成績でした。 4.最後に─ 継続開催の可能性と期待 ─ 予め用意してあった認定証と認定カードにぞ 4 年間同会場で継続開催して、子どもたちの れぞれ級・段位を記入して、全員に発行しまし 感想はいつも良く、実施することの意義はある た。 ものと、今回も感じることができました。 3-2 しかし、樹木観察と葉っぱあてクイズ双方を 子どもたちのふりかえりシートから 「一番好きな木・心に残った木」は、参加者数 実現できる会場の確保、観察コースの設定、イ が今回より多かった過去 3 回では、ポプラなど ンストラクターの確保、参加者の確保、資料等 数種類に比較的集中していましたが、今回は特 の準備と事前配布、認定証の準備等々、このプ 定の樹種に集中することなく、子どもたちの感 ログラムを実現するには非常に多くの時間と作 性の多様さが伺えます。 業を伴います。そして、イベントとして行なう 「よかったこと・楽しかったこと」として、「た には、手間暇がかかる割に参加者が集まらない、 くさんの木がわかったこと」など、知識欲を満 というのが現実です。この点は、当地だけに限 たしていると思われる感想は、まさに当プログ らず、多くの他の会場でも同様のようです。(前 ラムの趣旨とするところです。しかしそれだけ 回、前々回は茂原青年会議所の尽力により、多 でなく、樹木についての匂いや味など種々の体 数の参加者を集めることができました。) 験やアイスブレーキング、クラフトなど、子ど 子どもたちの樹木や森林への理解を深めるこ もたちの関心が多岐にわたっていることが伺え とが当プログラムの趣旨で、その趣旨と効果は、 27 会報正月号通巻№23 千葉県森林インストラクター会会報 No.23 2008 年正月号 これまでの私たち自身の実績からも認めるとこ ろです。しかし、もう少し基盤が強固で組織と して充実した団体でなければ、また地域に根ざ した活動とするための強い目的意識がなければ、 森の保育研究会で人気だった なかなか継続開催は難しいというのが実感です。 「おさんぽカード」 このような意義深い行事を地域に根付かせる ためには、地元行政(生涯学習、環境学習、林 業教育など関連部署)や他の地域団体の積極的 な協力が望まれます。 (報告:茂原自然大好きクラブ・森林インスト ラクター 望月力智) ☆☆☆事務局連絡☆☆☆ 【ホームページをご活用ください】 www.chiba-shinrin-instructor.com 11 月 5 日(月)に開かれた「千葉県『森の保 FIC のホームページには、一般向けのほかに 育』研究会平成 19 年度公開研修会」へ、森林 会員向けスケジュール欄もあります。 インストラクターとして 2 名(國安・佐山)と、 ☆ FIC会報のバックナンバーは、一般向け 内浦山県民の森から吉田さんが参加しました。 ページでも公開しています。 当日は、主催者の予想をはるかに超え、会場一 ☆ 原則として、FIC 関連の活動予定は会員向 杯(70 名限定)の保育園関係者で満員大盛況 けスケジュール欄でも公開しておりますの の研修会でした。当日最大の関心事は、森林研 で、積極的にご活用ください。 究センター綛谷さんの「おさんぽカード」の紹 ☆ 会員向けページには、FIC総会資料およ 介でしたが、実際にカードとガイドブックを回 び総会報告も格納してあります。必要な方 覧しながらの解説に、会場の参加者(保育士が は、プリントアウトするか、HP担当幹事 多数)は、熱心に興味深く聞き入り、閉会後配 の鈴木康一さんにご請求ください。 られたセット(半数分)はすぐ無くなり、利用 ※会員向けページの活用には ID とパスワード 要望の大きさを実感しました。 が必要になります。未登録の方は、担当幹事の 今後、これをインストラクトする森林インスト 鈴木康一さんに請求してください。 ラクターの役割も増えるのではないかと思わ ( e メ ー ル : れます。 fic07main@chiba-shinrin-instructor.com) (報告:國安哲郎) 千葉県森林インストラクター会会報 2008 年正月号 発行第 23 号 年 4 回発行予定(1 月・4 月・7 月・10 月) 発行人:菅野興文 編集スタッフ:大崎 信/鳥海 翔 連絡先(菅野) :八千代市八千代台東 3-19-15 TEL:047-483-5433 〒276-0032 eメール:DZU01603@nifty.ne.jp URL:http://www.chiba-shinrin-instructor.com/ 28 会報正月号通巻№23
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